JPH0456063B2 - - Google Patents
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- JPH0456063B2 JPH0456063B2 JP59069600A JP6960084A JPH0456063B2 JP H0456063 B2 JPH0456063 B2 JP H0456063B2 JP 59069600 A JP59069600 A JP 59069600A JP 6960084 A JP6960084 A JP 6960084A JP H0456063 B2 JPH0456063 B2 JP H0456063B2
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Description
本発明は、耐候性、耐衝撃性、成形性に優れる
とともにウエルド強度に優れる新規な熱可塑性樹
脂組成物に関する。 従来からポリカーボネート樹脂と、エチレン−
プロピレン系ゴム、アクリレート系ゴムなどの非
共役ジエン系ゴムをベースとした樹脂(アクリロ
ニトリル−エチレン・プロピレン系ゴム−スチレ
ン重合体“AES”、アクリロニトリル−アクリレ
ート系ゴム−スチレン重合体“AAS”)とを混合
した耐候性および耐熱性に優れる樹脂組成物が提
案されている。(特公昭51−24540、特公昭51−
41145、特開昭53−65349)。 しかしながら、かかる組成物は、その成形方法
として最も一般的な射出成形においては、成形品
の形状および大きさによつて、ゲート数および樹
脂の流動状態を変える必要があるために、必ず異
方向に流れる樹脂が交差する箇所、いわゆる“ウ
エルド部”が生じるが、ウエルド部の強度、“ウ
エルド強度”が十分ではなく実用的な強度といつ
た面からは不十分であり、実用的に優れた材料と
は言い難いのが現状である。 本発明者等は、このようなポリカーボネート樹
脂と非共役ジエン系ゴム強化樹脂からなる組成物
のウエルド強度の向上につき鋭意研究した結果、
特定の還元粘度を有するポリカーボネート樹脂と
特定の溶融粘度特性を有する非共役ジエン系ゴム
強化樹脂とを混合することによつて、従来のポリ
カーボネート樹脂−非共役ジエン系ゴム強化樹脂
混合物では得られなかつた優れたウエルド強度を
有する組成物が得られることを見出し、本発明に
到達したものである。 すなわち、本発明は、クロロホルム中での還元
粘度が0.40〜0.55であるポリカーボネート樹脂20
〜80重量部と250℃における見掛けの溶融粘度が
剪断速度102sec-1で5×103〜1×105ポイズであ
り、かつ、剪断速度103sec-1で1.5×103〜1×104
ポイズである非共役ジエン系ゴム強化樹脂80〜20
重量部よりなる耐候性、耐衝撃性、成形性に優れ
るとともに、ウエルド強度に優れる熱可塑性樹脂
組成物を提供するものである。 以下に本発明の熱可塑性樹脂組成物について詳
細に説明する。 ポリカーボネート樹脂としては、芳香族ポリカ
ーボネート、脂肪族ポリカーボネート、脂肪族−
芳香族ポリカーボネート等々を挙げることができ
る。一般には、2.2−ビス(4−オキシフエニル)
アルカン系、ビス(4−オキシフエニル)エーテ
ル系、ビス(4−オキシフエニル)スルホン、ス
ルフイドまたはスルホキサイド系などのビスフエ
ノール類からなる重合体、もしくは共重合体であ
り、目的に応じてハロゲンで置換されたビスフエ
ノール類を用いた重合体である。 本発明におけるポリカーボネート樹脂において
重要な事は、ポリカーボネート樹脂の粘度であ
る。本発明において用いられるポリカーボネート
樹脂はクロロホルム中(25℃)の還元粘度が0.40
〜0.55である。0.40未満であれば最終組成物の衝
撃強度、ウエルド強度ともに低く、また0.55を超
えるものでは、加工性が劣り、ウエルド強度も低
い。クロロホルム中の還元粘度が0.40〜0.55であ
るポリカーボネート樹脂は、組成ならびに重合条
件を変動させることにより得ることができる。 なお、クロロホルムでの還元粘度は、オストワ
ルド粘度計を用い以下の如く求められる。 還元粘度=〓sp(比粘度)/C(濃度) 比粘度〓sp=T/To−1 To:クロロホルム単独の流下時間 T :試料溶液の流下時間 濃度:0.4gポリカーボネート/100mlクロロホ
ルム 次に本発明において用いられる非共役ジエン系
ゴム強化樹脂とは、非共役ジエン系ゴムに芳香族
ビニル化合物、シアン化ビニル化合物および不飽
和カルボン酸アルキルエステル化合物からなる群
から選択された1種以上の化合物をグラフト重合
したグラフト重合体、又はかかるグラフト重合体
と上述の化合物の(共)重合体との混合物であ
る。 グラフト重合体と混合されうる(共)重合体
は、グラフト重合時に生成される(共)重合体で
もよく、又、別途に生成された(共)重合体でも
よい。 非共役ジエン系ゴム強化樹脂がグラフト重合体
と(共)重合体との混合物である場合には、最終
組成物における機械的特性及び加工性の面よりグ
ラフト重合体10〜100重量%、(共)重合体90〜0
重量%であることが特に好ましく、又、(共)重
合体のジメチルホルムアミド中での固有粘度(30
℃)が0.50〜1.10であることが、最終組成物のウ
エルド強度、加工性等の面より好ましい。0.50未
満ではウエルド強度が低下する傾向にあり、また
1.10を超えるものでは加工性が劣り、ウエルド強
度も低下する傾向にある。固有粘度が0.50〜1.10
である(共)重合体は、組成ならびに重合条件を
変動することにより得られる。 グラフト重合体および(共)重合体の製造法と
しては、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、
溶液重合法、乳化−塊状重合法、乳化−懸濁重合
法、塊状−懸濁重合法等公知の重合方法が挙げら
れる。 非共役ジエン系ゴム強化樹脂を構成する非共役
ジエン系ゴムとしては、エチレン−プロピレン共
重合体、ジシクロペンタジエン、エチリデンノル
ボルネン、1.4−ヘキサジエン、1.4−シクロヘプ
タジエン、1.5−シクロオクタジエン等の非共役
ジエンを共重合させたエチレン−プロピレン−非
共役ジエン共重合体等のエチレン−プロピレン系
重合体()、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、アクリル酸プロピル等
のホモポリマーならびにスチレン、アクリロニト
リル等の他の共重合性化合物との共重合体等のア
クリル酸エステル系重合体()、塩素化ポリエ
チレン()およびエチレン−酢酸ビニル重合体
()などが挙げられ、一種又は二種以上用いる
ことができる。特にエチレン−プロピレン系重合
体が好ましい。 また、芳香族ビニル化合物としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、メチ
ル−α−メチルスチレンなどが挙げられる。シア
ン化ビニル化合物としてはアクリロニトリル、メ
タクリロニトリルなどが挙げられる。不飽和カル
ボン酸アルキルエステル化合物としては、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、更
に、分子中にエポキシ基を有するグリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げ
られる。 上述の化合物群から選択された一種又は二種以
上の化合物が用いられる。特に、スチレン、アク
リロニトリル、メチルメタクリレートからなる群
から選択された一種又は二種以上であることが好
ましい。 なお、非共役ジエン系ゴム強化樹脂における非
共役ジエン系ゴムと化合物との構成比にも特に制
限はないが最終組成物の物性面より非共役ジエン
系ゴム5〜95重量%、化合物95〜5重量%である
ことが好ましく、特にゴム10〜50重量%、化合物
90〜50重量%であることが好ましい。 本発明における非共役ジエン系ゴム強化樹脂に
おいて重要な事は、非共役ジエン系ゴム強化樹脂
の溶融粘度特性である。 非共役ジエン系ゴム強化樹脂()は、250℃
における剪断速度102sec-1で5×103〜1×105ポ
イズであり、かつ、剪断速度103sec-1で1.5×103
〜1×104ポイズを有する。 上述の条件より高粘度の非共役ジエン系ゴム強
化樹脂では、最終組成物の加工性が著しく低下す
るとともに、ウエルド強度も却つて低下する。ま
た、低粘度の非共役ジエン系ゴム強化樹脂ではポ
リカーボネート樹脂との見掛粘度差が大きく、高
剪断の射出成形では層分離を起し、ウエルド強度
が著しく低下する。かかる特定の溶融粘度特性を
有する非共役ジエン系ゴム強化樹脂()は、組
成ならびに重合条件等を調製することにより得ら
れる。 更に、本発明の剪断速度と見掛の溶融粘度の領
域内では、粘度の剪断速度依存性は特に重要では
ないが剪断速度依存性は少い方がよい。 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、特定の還元粘
度を有するポリカーボネート樹脂()20〜80重
量部と特定の溶融粘度特性を有する非共役ジエン
系ゴム強化樹脂()80〜20重量部からなる。ポ
リカーボネート樹脂()が20重量%未満では耐
熱性および加工性が著しく低下する。また、80重
量%を超えるとウエルド強度は改善されず、また
加工性も低下する。 ポリカーボネート樹脂および非共役ジエン系ゴ
ム強化樹脂の混合方法としては、バンバリーミキ
サー、一軸押出機、混練ブロツクを有する二軸押
出機等を用いた公知の混合方法が挙げられる。 また混合時、公知の染顔料、安定剤、可塑剤、
帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、充填剤等の添
加も十分可能である。 以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明す
るが本発明は、これらによつて何ら制限されるも
のではない。 実施例および比較例 表−1に示す配合処方に基づき、ポリカーボネ
ート樹脂と非共役ジエン系ゴム強化樹脂からなる
各種組成物を得た。 得られた組成物の特性を表−1に示す。 なお、用いられたポリカーボネート樹脂および
非共役ジエン系ゴム強化樹脂は以下のとおり。 Γ ポリカーボネート樹脂() 公知のホスゲン法に基づき、反応温度と時間を
変えクロロホルム中(25℃)の還元粘度が0.50の
ポリカーボネート樹脂と0.30のポリカーボネー
ト樹脂を作成した。 Γ 非共役ジエン系ゴム強化樹脂() エチレン−プロピレン−エチリデンノルボル
ネンゴム(ヨウ素価7.5、プロピレン含有量40
重量%)40重量部、スチレン40重量部およびア
クリロニトリル20重量部とを用いて公知の溶液
重合法に基づきグラフト重合を行つた。得られ
た重合体60重量部と、別途公知の塊状−懸濁重
合法に基づき得られた固有粘度0.60のスチレン
−アクリロニトリル共重合体(スチレン/アク
リロニトリル:70/30)40重量部とを混合し、
250℃、102sec-1における溶融粘度が6.0×103ポ
イズであり、かつ250℃、103sec-1における溶
融粘度が2.3×103ポイズである樹脂“AES−
1”を得た。 エチレン−プロピレン−エチリデンノルボル
ネンゴム(ヨウ素価8.5、プロピレン含有量43
重量%)50重量部、スチレン35重量部およびア
クリロニトリル15重量部とを用いて公知の溶液
重合法に基づきグラフト重合を行つた。得られ
た重合体80重量部と、別途公知の塊状−懸濁重
合法に基づき得られた固有粘度1.05のスチレン
−アクリロニトリル共重合体(スチレン/アク
リロニトリル:70/30)20重量部とを混合し、
250℃、102sec-1における溶融粘度が2.0×105ポ
イズであり、かつ250℃、103sec-1における溶
融粘度が2.8×104ポイズである樹脂“AES−
2”を得た。 アクリル酸ブチルエステル重合体30重量部、
スチレン50重量部およびアクリロニトリル20重
量部とを用いて公知の懸濁重合法に基づきグラ
フト重合を行つた。得られた重合体60重量部
と、別途、公知の塊状−懸濁重合法に基づき得
られた固有粘度0.60のスチレン−アクリロニト
リル共重合体(スチレン/アクリロニトリル:
70/30)40重量部とを混合し、250℃、102
sec-1における溶融粘度が7.5×103ポイズであ
り、かつ250℃、103sec-1における溶融粘度が
3.0×103ポイズである樹脂“AAS−1”を得
た。 アクリル酸ブチルエステル重合体40重量部、
スチレン40重量部およびアクリロニトリル20重
量部とを用いて公知の懸濁重合法に基づきグラ
フト重合を行つた。得られた重合体80重量部
と、別途、公知の塊状−懸濁重合法に基づき得
られた固有粘度1.10のスチレン−アクリロニト
リル共重合体(スチレン/アクリロニトリル:
70/30)20重量部とを混合し、250℃、102
sec-1における溶融粘度が2.5×105ポイズであ
り、かつ250℃、103sec-1における溶融粘度が
3.5×104ポイズである樹脂“AAS−2”を得
た。 塩素化ポリエチレン(塩素含有量30重量%)
40重量部、スチレン45重量部およびアクリロニ
トリル15重量部とを用いて公知の懸濁重合法に
基づきグラフト重合を行つた。得られた重合体
55重量部と、別途、公知の塊状−懸濁重合法に
基づき得られた固有粘度0.55のスチレン−アク
リロニトリル共重合体(スチレン/アクリロニ
トリル:70/30)45重量部とを混合し、250℃、
102sec-1における溶融粘度が7.0×103ポイズで
あり、かつ250℃、103sec-1における溶融粘度
が3.1×103ポイズである樹脂“ACS”を得た。 〔ウエルド強度の測定法〕 ゲート間隔100mmの2つのゲート(各2.5×20
mm)より溶融樹脂(260℃)を射出し、厚さ3mm
縦横各150mmの試験片を作成する。試験片を治具
(高さ80mm、内径120mm、外径126mm)の上に載せ
る。 −30℃に調製された低温室で1Kgの鋼球を試験
片中心部に落下させ、試験片が破壊しない最大エ
ネルギー値(Kg・cm)を求める。 〔見掛け粘度、剪断速度の測定法〕 島津製作所製高化式フローテスターを用い、オ
リフイス(ノズル径0.1cm、ノズル長1.0cm)を用
いて次式により計算する。 剪断速度=4Q/πR3 見掛け粘度=πR4P/8LQ Q:流出量 cc/sec R:ノズル半径 0.05cm L:ノズル長 1.0cm P:圧力 dyn/cm2
とともにウエルド強度に優れる新規な熱可塑性樹
脂組成物に関する。 従来からポリカーボネート樹脂と、エチレン−
プロピレン系ゴム、アクリレート系ゴムなどの非
共役ジエン系ゴムをベースとした樹脂(アクリロ
ニトリル−エチレン・プロピレン系ゴム−スチレ
ン重合体“AES”、アクリロニトリル−アクリレ
ート系ゴム−スチレン重合体“AAS”)とを混合
した耐候性および耐熱性に優れる樹脂組成物が提
案されている。(特公昭51−24540、特公昭51−
41145、特開昭53−65349)。 しかしながら、かかる組成物は、その成形方法
として最も一般的な射出成形においては、成形品
の形状および大きさによつて、ゲート数および樹
脂の流動状態を変える必要があるために、必ず異
方向に流れる樹脂が交差する箇所、いわゆる“ウ
エルド部”が生じるが、ウエルド部の強度、“ウ
エルド強度”が十分ではなく実用的な強度といつ
た面からは不十分であり、実用的に優れた材料と
は言い難いのが現状である。 本発明者等は、このようなポリカーボネート樹
脂と非共役ジエン系ゴム強化樹脂からなる組成物
のウエルド強度の向上につき鋭意研究した結果、
特定の還元粘度を有するポリカーボネート樹脂と
特定の溶融粘度特性を有する非共役ジエン系ゴム
強化樹脂とを混合することによつて、従来のポリ
カーボネート樹脂−非共役ジエン系ゴム強化樹脂
混合物では得られなかつた優れたウエルド強度を
有する組成物が得られることを見出し、本発明に
到達したものである。 すなわち、本発明は、クロロホルム中での還元
粘度が0.40〜0.55であるポリカーボネート樹脂20
〜80重量部と250℃における見掛けの溶融粘度が
剪断速度102sec-1で5×103〜1×105ポイズであ
り、かつ、剪断速度103sec-1で1.5×103〜1×104
ポイズである非共役ジエン系ゴム強化樹脂80〜20
重量部よりなる耐候性、耐衝撃性、成形性に優れ
るとともに、ウエルド強度に優れる熱可塑性樹脂
組成物を提供するものである。 以下に本発明の熱可塑性樹脂組成物について詳
細に説明する。 ポリカーボネート樹脂としては、芳香族ポリカ
ーボネート、脂肪族ポリカーボネート、脂肪族−
芳香族ポリカーボネート等々を挙げることができ
る。一般には、2.2−ビス(4−オキシフエニル)
アルカン系、ビス(4−オキシフエニル)エーテ
ル系、ビス(4−オキシフエニル)スルホン、ス
ルフイドまたはスルホキサイド系などのビスフエ
ノール類からなる重合体、もしくは共重合体であ
り、目的に応じてハロゲンで置換されたビスフエ
ノール類を用いた重合体である。 本発明におけるポリカーボネート樹脂において
重要な事は、ポリカーボネート樹脂の粘度であ
る。本発明において用いられるポリカーボネート
樹脂はクロロホルム中(25℃)の還元粘度が0.40
〜0.55である。0.40未満であれば最終組成物の衝
撃強度、ウエルド強度ともに低く、また0.55を超
えるものでは、加工性が劣り、ウエルド強度も低
い。クロロホルム中の還元粘度が0.40〜0.55であ
るポリカーボネート樹脂は、組成ならびに重合条
件を変動させることにより得ることができる。 なお、クロロホルムでの還元粘度は、オストワ
ルド粘度計を用い以下の如く求められる。 還元粘度=〓sp(比粘度)/C(濃度) 比粘度〓sp=T/To−1 To:クロロホルム単独の流下時間 T :試料溶液の流下時間 濃度:0.4gポリカーボネート/100mlクロロホ
ルム 次に本発明において用いられる非共役ジエン系
ゴム強化樹脂とは、非共役ジエン系ゴムに芳香族
ビニル化合物、シアン化ビニル化合物および不飽
和カルボン酸アルキルエステル化合物からなる群
から選択された1種以上の化合物をグラフト重合
したグラフト重合体、又はかかるグラフト重合体
と上述の化合物の(共)重合体との混合物であ
る。 グラフト重合体と混合されうる(共)重合体
は、グラフト重合時に生成される(共)重合体で
もよく、又、別途に生成された(共)重合体でも
よい。 非共役ジエン系ゴム強化樹脂がグラフト重合体
と(共)重合体との混合物である場合には、最終
組成物における機械的特性及び加工性の面よりグ
ラフト重合体10〜100重量%、(共)重合体90〜0
重量%であることが特に好ましく、又、(共)重
合体のジメチルホルムアミド中での固有粘度(30
℃)が0.50〜1.10であることが、最終組成物のウ
エルド強度、加工性等の面より好ましい。0.50未
満ではウエルド強度が低下する傾向にあり、また
1.10を超えるものでは加工性が劣り、ウエルド強
度も低下する傾向にある。固有粘度が0.50〜1.10
である(共)重合体は、組成ならびに重合条件を
変動することにより得られる。 グラフト重合体および(共)重合体の製造法と
しては、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、
溶液重合法、乳化−塊状重合法、乳化−懸濁重合
法、塊状−懸濁重合法等公知の重合方法が挙げら
れる。 非共役ジエン系ゴム強化樹脂を構成する非共役
ジエン系ゴムとしては、エチレン−プロピレン共
重合体、ジシクロペンタジエン、エチリデンノル
ボルネン、1.4−ヘキサジエン、1.4−シクロヘプ
タジエン、1.5−シクロオクタジエン等の非共役
ジエンを共重合させたエチレン−プロピレン−非
共役ジエン共重合体等のエチレン−プロピレン系
重合体()、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、アクリル酸プロピル等
のホモポリマーならびにスチレン、アクリロニト
リル等の他の共重合性化合物との共重合体等のア
クリル酸エステル系重合体()、塩素化ポリエ
チレン()およびエチレン−酢酸ビニル重合体
()などが挙げられ、一種又は二種以上用いる
ことができる。特にエチレン−プロピレン系重合
体が好ましい。 また、芳香族ビニル化合物としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、メチ
ル−α−メチルスチレンなどが挙げられる。シア
ン化ビニル化合物としてはアクリロニトリル、メ
タクリロニトリルなどが挙げられる。不飽和カル
ボン酸アルキルエステル化合物としては、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、更
に、分子中にエポキシ基を有するグリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げ
られる。 上述の化合物群から選択された一種又は二種以
上の化合物が用いられる。特に、スチレン、アク
リロニトリル、メチルメタクリレートからなる群
から選択された一種又は二種以上であることが好
ましい。 なお、非共役ジエン系ゴム強化樹脂における非
共役ジエン系ゴムと化合物との構成比にも特に制
限はないが最終組成物の物性面より非共役ジエン
系ゴム5〜95重量%、化合物95〜5重量%である
ことが好ましく、特にゴム10〜50重量%、化合物
90〜50重量%であることが好ましい。 本発明における非共役ジエン系ゴム強化樹脂に
おいて重要な事は、非共役ジエン系ゴム強化樹脂
の溶融粘度特性である。 非共役ジエン系ゴム強化樹脂()は、250℃
における剪断速度102sec-1で5×103〜1×105ポ
イズであり、かつ、剪断速度103sec-1で1.5×103
〜1×104ポイズを有する。 上述の条件より高粘度の非共役ジエン系ゴム強
化樹脂では、最終組成物の加工性が著しく低下す
るとともに、ウエルド強度も却つて低下する。ま
た、低粘度の非共役ジエン系ゴム強化樹脂ではポ
リカーボネート樹脂との見掛粘度差が大きく、高
剪断の射出成形では層分離を起し、ウエルド強度
が著しく低下する。かかる特定の溶融粘度特性を
有する非共役ジエン系ゴム強化樹脂()は、組
成ならびに重合条件等を調製することにより得ら
れる。 更に、本発明の剪断速度と見掛の溶融粘度の領
域内では、粘度の剪断速度依存性は特に重要では
ないが剪断速度依存性は少い方がよい。 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、特定の還元粘
度を有するポリカーボネート樹脂()20〜80重
量部と特定の溶融粘度特性を有する非共役ジエン
系ゴム強化樹脂()80〜20重量部からなる。ポ
リカーボネート樹脂()が20重量%未満では耐
熱性および加工性が著しく低下する。また、80重
量%を超えるとウエルド強度は改善されず、また
加工性も低下する。 ポリカーボネート樹脂および非共役ジエン系ゴ
ム強化樹脂の混合方法としては、バンバリーミキ
サー、一軸押出機、混練ブロツクを有する二軸押
出機等を用いた公知の混合方法が挙げられる。 また混合時、公知の染顔料、安定剤、可塑剤、
帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、充填剤等の添
加も十分可能である。 以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明す
るが本発明は、これらによつて何ら制限されるも
のではない。 実施例および比較例 表−1に示す配合処方に基づき、ポリカーボネ
ート樹脂と非共役ジエン系ゴム強化樹脂からなる
各種組成物を得た。 得られた組成物の特性を表−1に示す。 なお、用いられたポリカーボネート樹脂および
非共役ジエン系ゴム強化樹脂は以下のとおり。 Γ ポリカーボネート樹脂() 公知のホスゲン法に基づき、反応温度と時間を
変えクロロホルム中(25℃)の還元粘度が0.50の
ポリカーボネート樹脂と0.30のポリカーボネー
ト樹脂を作成した。 Γ 非共役ジエン系ゴム強化樹脂() エチレン−プロピレン−エチリデンノルボル
ネンゴム(ヨウ素価7.5、プロピレン含有量40
重量%)40重量部、スチレン40重量部およびア
クリロニトリル20重量部とを用いて公知の溶液
重合法に基づきグラフト重合を行つた。得られ
た重合体60重量部と、別途公知の塊状−懸濁重
合法に基づき得られた固有粘度0.60のスチレン
−アクリロニトリル共重合体(スチレン/アク
リロニトリル:70/30)40重量部とを混合し、
250℃、102sec-1における溶融粘度が6.0×103ポ
イズであり、かつ250℃、103sec-1における溶
融粘度が2.3×103ポイズである樹脂“AES−
1”を得た。 エチレン−プロピレン−エチリデンノルボル
ネンゴム(ヨウ素価8.5、プロピレン含有量43
重量%)50重量部、スチレン35重量部およびア
クリロニトリル15重量部とを用いて公知の溶液
重合法に基づきグラフト重合を行つた。得られ
た重合体80重量部と、別途公知の塊状−懸濁重
合法に基づき得られた固有粘度1.05のスチレン
−アクリロニトリル共重合体(スチレン/アク
リロニトリル:70/30)20重量部とを混合し、
250℃、102sec-1における溶融粘度が2.0×105ポ
イズであり、かつ250℃、103sec-1における溶
融粘度が2.8×104ポイズである樹脂“AES−
2”を得た。 アクリル酸ブチルエステル重合体30重量部、
スチレン50重量部およびアクリロニトリル20重
量部とを用いて公知の懸濁重合法に基づきグラ
フト重合を行つた。得られた重合体60重量部
と、別途、公知の塊状−懸濁重合法に基づき得
られた固有粘度0.60のスチレン−アクリロニト
リル共重合体(スチレン/アクリロニトリル:
70/30)40重量部とを混合し、250℃、102
sec-1における溶融粘度が7.5×103ポイズであ
り、かつ250℃、103sec-1における溶融粘度が
3.0×103ポイズである樹脂“AAS−1”を得
た。 アクリル酸ブチルエステル重合体40重量部、
スチレン40重量部およびアクリロニトリル20重
量部とを用いて公知の懸濁重合法に基づきグラ
フト重合を行つた。得られた重合体80重量部
と、別途、公知の塊状−懸濁重合法に基づき得
られた固有粘度1.10のスチレン−アクリロニト
リル共重合体(スチレン/アクリロニトリル:
70/30)20重量部とを混合し、250℃、102
sec-1における溶融粘度が2.5×105ポイズであ
り、かつ250℃、103sec-1における溶融粘度が
3.5×104ポイズである樹脂“AAS−2”を得
た。 塩素化ポリエチレン(塩素含有量30重量%)
40重量部、スチレン45重量部およびアクリロニ
トリル15重量部とを用いて公知の懸濁重合法に
基づきグラフト重合を行つた。得られた重合体
55重量部と、別途、公知の塊状−懸濁重合法に
基づき得られた固有粘度0.55のスチレン−アク
リロニトリル共重合体(スチレン/アクリロニ
トリル:70/30)45重量部とを混合し、250℃、
102sec-1における溶融粘度が7.0×103ポイズで
あり、かつ250℃、103sec-1における溶融粘度
が3.1×103ポイズである樹脂“ACS”を得た。 〔ウエルド強度の測定法〕 ゲート間隔100mmの2つのゲート(各2.5×20
mm)より溶融樹脂(260℃)を射出し、厚さ3mm
縦横各150mmの試験片を作成する。試験片を治具
(高さ80mm、内径120mm、外径126mm)の上に載せ
る。 −30℃に調製された低温室で1Kgの鋼球を試験
片中心部に落下させ、試験片が破壊しない最大エ
ネルギー値(Kg・cm)を求める。 〔見掛け粘度、剪断速度の測定法〕 島津製作所製高化式フローテスターを用い、オ
リフイス(ノズル径0.1cm、ノズル長1.0cm)を用
いて次式により計算する。 剪断速度=4Q/πR3 見掛け粘度=πR4P/8LQ Q:流出量 cc/sec R:ノズル半径 0.05cm L:ノズル長 1.0cm P:圧力 dyn/cm2
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 還元粘度(25℃、クロロホルム)0.40〜0.55
のポリカーボネート樹脂()20〜80重量部と
250℃における見掛けの溶融粘度が剪断速度102
sec-1で5×103〜1×105ポイズであり、かつ剪
断速度103sec-1で1.5×103〜1×104ポイズである
非共役ジエン系ゴム強化樹脂()80〜20重量部
からなる熱可塑性樹脂組成物。 2 非共役ジエン系ゴム強化樹脂が、非共役ジエ
ン系ゴムに芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル
化合物および不飽和カルボン酸アルキルエステル
化合物からなる群から選択された1種以上の化合
物を重合してなるクラフト重合体10〜100重量%
と上述の化合物群から選択された1種以上の化合
物からなる(共)重合体90〜0重量%からなる樹
脂である特許請求の範囲第1項記載の熱可塑性樹
脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6960084A JPS60212459A (ja) | 1984-04-06 | 1984-04-06 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6960084A JPS60212459A (ja) | 1984-04-06 | 1984-04-06 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60212459A JPS60212459A (ja) | 1985-10-24 |
| JPH0456063B2 true JPH0456063B2 (ja) | 1992-09-07 |
Family
ID=13407488
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6960084A Granted JPS60212459A (ja) | 1984-04-06 | 1984-04-06 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60212459A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62141049A (ja) * | 1985-12-13 | 1987-06-24 | Sumitomo Naugatuck Co Ltd | リブ強度に優れる耐候性樹脂組成物 |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5846269B2 (ja) * | 1972-12-06 | 1983-10-15 | バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト | 成形用組成物 |
| JPS5898355A (ja) * | 1981-12-07 | 1983-06-11 | Sumitomo Naugatuck Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
| JPS5898354A (ja) * | 1981-12-07 | 1983-06-11 | Sumitomo Naugatuck Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
| JPS58167645A (ja) * | 1982-03-29 | 1983-10-03 | Sumitomo Naugatuck Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
| JPS5930849A (ja) * | 1982-08-13 | 1984-02-18 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
-
1984
- 1984-04-06 JP JP6960084A patent/JPS60212459A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60212459A (ja) | 1985-10-24 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |