JPH0456403B2 - - Google Patents
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- JPH0456403B2 JPH0456403B2 JP61043063A JP4306386A JPH0456403B2 JP H0456403 B2 JPH0456403 B2 JP H0456403B2 JP 61043063 A JP61043063 A JP 61043063A JP 4306386 A JP4306386 A JP 4306386A JP H0456403 B2 JPH0456403 B2 JP H0456403B2
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Description
産業上の利用分野
本発明は、導電性複合材に使用されるフイラー
及び該フイラーの特性を利用した導電性複合材並
びに導電塗装材に関する。 従来技術 従来、ゴムや高分子樹脂に導電性を有するカー
ボンブラツクやグラフアイトの粒子を配合して成
る複合材は、シート、フイルム、成形体、更には
塗料、ペースト等の種々の形態で、静電防止、発
熱ヒーター、圧力スイツチ、感圧導電性ゴム、電
波シールド材、IC等の運搬ケースや包装材に導
電性を付与するための導電性付与材として広範囲
な用途に供せられている。 しかし、上記運搬ケースや包装材等に比抵抗値
100〜10-2Ω・cm程度の導電性を付与するために
は、上記カーボンブラツク粒子を約10〜30重量%
の多量を配合することが必要である。ところがカ
ーボンブラツク粒子の多量な配合はコスト高をも
たらし、かつそれを高分子樹脂等と混練する時に
粘度の急激な増大をきたして加工成形を困難にす
るという問題がある。 したがつて、少量のカーボンブラツク又はグラ
フアイトの粒子の配合で従来以上の導電性を発揮
し得る複合材の開発が要望されていた。 上述したような状況に鑑み、近年、導電性複合
材として、プロピレン重合体とエチレン重合体か
ら成る樹脂に、Fe、Zn、Ti、Al等の金属酸化
物、シリカ、生石灰等の無機酸化物、Al(OH)3、
Mg(OH)2、Ca(OH)2等の金属水酸化物、
MgCO3、CaCO3、BaSO4、CaSO4、CaSiO2等の
無機塩類、更には、クレー、ガラスビーズ、シラ
ス、ケイ砂等の群から選択される無機質フイラー
を配合したベース100重量部に対しカーボンブラ
ツク2〜100重量部を配合して成る導電性樹脂組
成物(特開昭57−21441号)並びに樹脂に、チタ
ネート系カツプリング剤でコーテイングしたカー
ボンブラツクを配合して成る導電性樹脂組成物
(特開昭57−149356号)が提案されている。 また、導電塗装材として、熱可塑性樹脂に導電
性を有するカーボンブラツクと酸化チタンを配合
したものを塗料に用いた導電性下塗塗料組成物
(特開昭58−167658号)が提案されている。 発明が解決しようとする課題 本発明者らは、上掲の各提案技術とは別の観点
から更に少量のカーボンブラツク又はグラフアイ
トの配合で優れた導電性を発揮し得るフイラーに
ついて検討した結果、酸化鉄とシリカをそれぞれ
特定範囲の量で含有しており、しかもそれが
nFeO・SiO2又はnFeO・Fe2O3・SiO2(nは1〜
3の整数)の形態で存在し、かつアルカリ金属酸
化物又はアルカリ土類金属酸化物の含有量が一定
量以下の少ない組成を有する無機酸化物が上記特
性を有するフイラーとして利用し得ることの知見
を得て本発明をなすに至つた。 したがつて、本発明は、上記無機酸化物をフイ
ラーとして用いることによつて、少量のカーボン
ブラツク粒子又はグラフアイト粒子の配合量にお
いても優れた導電性を有するとともに吸音性を有
し、かつ柔軟性及び機械的強度の点でも優れた複
合材を提供することを課題とする。 以下本発明を詳しく説明する。 発明の構成 本発明の特徴は、酸化鉄50〜90重量%とシリ
カ10〜40重量%を含有し、アルカリ又はアルカリ
土類の各金属酸化物の含有量が合計で10重量%以
下である組成を有する無機酸化物粒子100重量部
に対してカーボンブラツク粒子及び/又はグラフ
アイト粒子0.3〜20重量部を配合して成る導電性
複合材用フイラー、及び 上記フイラーを結着性を有する有機高分子物
質20〜100重量部に配合して混練成形加工して成
る導電性複合材、並びに 上記フイラーを結着性を有する有機高分子物
質20〜150重量部に配合し、これに溶剤を添加し
て成る導電塗装材にある。 課題を解決するための手段 本発明に係るフイラーに用いる無機酸化物は、
上述のとおり、酸化鉄とシリカを特定な範囲の割
合で含有するものであるが、その主成分としての
酸化鉄は、FeO、Fe2O3、Fe3O4、nFeO・SiO2並
びにnFeO・Fe2O3・SiO2(nは1〜3の整数)の
いずれの形態であつてもよいが、その少くとも50
重量%、好ましくは60重量%がnFeO・SiO2又は
nFeO・Fe2O3・SiO2の形態であることが加工性
の向上及び吸音性の向上の観点から望ましい。ま
た、フイラー中の酸化鉄の含量が50重量%より少
ないと吸音性が不十分となる。 一方、他の必須成分であるシリカは、上記酸化
鉄の複合材への充填可能量を高めるうえで極めて
優れた効果を奏するものであつて、このことはシ
リカの存在が酸化鉄の充填量を増大させても、得
られる複合材シート等の柔軟性を維持する作用を
するものである。 しかし、シリカは酸化鉄に比し嵩密度が小さい
ので多量の存在は好ましくなく、フイラー中10〜
40重量%、好ましくは10〜30重量%含有するのが
適当である。また、シリカはSiO2、nFeO・
SiO2、nFeO・Fe2O3・SiO2もしくはシリカアル
ミナのいずれの形態でもよい。 本発明のフイラーに用いる無機酸化物は上記必
須成分以外の成分については特に制限されない
が、アルカリ又はアルカリ土類の各金属酸化物、
例えばNa2O、MgO、CaOについてはその含有量
が合計で10重量%以下、好ましくは5重量%以下
であることが必要である。これらの金属酸化物の
含有量が多くなると、成形加工性を著しく低下さ
せる。すなわち、ゲル化時間の延長及びプレート
アウト現象に起因する、複合材シートの表面平滑
性の低下をきたす。 本発明のフイラーは上記無機酸化物の100重量
部に対して導電性成分としてのカーボンブラツク
及び/又はグラフアイトの粒子を0.3〜20重量部
を配合して成るものであるが、上記無機酸化物と
して下記のような銅の精練工程で生成する鉄精鉱
スラグ粒子を適用することができる。 この鉄精鉱スラグは、自溶炉から得られるマツ
トを転炉でSiO2と酸素を添加しながらシリケー
トと酸化を行い、得られるスラグを磁気選別した
後、浮遊選鉱して銅精鉱を回収した後の残物を脱
水して得られるものである。 このようにして得られる鉄精鉱スラグは、下記
の組成を有する。 2FeO・SiO2(FeOとして40〜50wt%、SiO2
として15〜30wt%) ………50〜85wt% Fe3O4 ………10〜30wt% Fe2O3 ………2〜10wt% MgO ………5wt%以下 CaO ………0 すなわち、上記組成にみられるとおり、上述の
鉄精鉱スラグは、前記無機酸化物の組成上の要件
を十分満たしており、加うるに粒子径が小さくて
樹脂との親和性が優れているので本発明のフイラ
ーにおける無機酸化物として実際上有効に利用で
きる。なお、鉄精鉱スラグの使用に際しては水分
を2重量%以下、好ましくは1重量%以下、特に
0.5重量%以下に乾燥して用いる。 本発明のフイラーにおける無機酸化物とカーボ
ンブラツク粒子及び/又はグラフアイト粒子との
配合割合は前述のとおりであつて、カーボンブラ
ツク粒子及び/又はグラフアイト粒子の配合量が
無機酸化物100重量部当り0.3重量部より少ないと
導電性向上の効果が期待できず、一方20重量部を
越えると導電性は向上するものの混練が困難とな
り、フイラーを用いて得られる導電性シートや膜
の機械的強度が著しく弱くなり、曲げ力で容易に
切断されるようになる。 なお、カーボンブラツク粒子及び/又はグラフ
アイト粒子の上記配合量は3〜15重量部が好まし
い。ここで用いるカーボンブラツク粒子としては
従来導電性フイラーに用いられているアセチレン
ブラツク、フアーネスブラツク等を例示し得る
が、ケツチエンブラツクが導電性向上の点で特に
好ましい。また、カーボンブラツク粒子並びにグ
ラフアイト粒子は無機酸化物と使用時に混合して
もよく、また、樹脂等に別々に混合してもよい。 次に、上述のフイラーを利用した導電性複合材
について説明する。 本発明の導電性複合材は、上記無機酸化物とカ
ーボンブラツク粒子及び/又はグラフアイト粒子
の混合物(以下コンポジツトと称する)を有機高
分子物質に配合することにより得られる。 ここで用いる有機高分子物質はフイラーを結合
させるためのバインダーとして作用するものであ
つて、このような物質として天然ゴム、ブチルゴ
ム、ブタジエンゴム、シリコンゴム、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル樹脂、ポリエチレン、フエノール樹脂、ポリエ
ステル樹脂等を例示し得る。 また、導電塗装材用としてはエポキシ樹脂、ウ
レタン樹脂等のような塗工後、乾燥加熱により被
膜を形成する樹脂が用いられる。 なお、これらの樹脂に適当な可塑性、安定剤、
滑剤等を混合して用いてもよい。 本発明の複合材においては、上述した有機高分
子物質である樹脂100重量部当り、無機酸化物粒
子200〜800重量部とカーボンブラツク粒子及び/
又はグラフアイト粒子2〜10重量部とから成るフ
イラーを配合して混練したものをシート状又は膜
状に成形加工して導電性材としての用途に供する
か、もしくは上記混練物に溶剤を添加して導電塗
装材として使用する。 本発明の導電性複合材はそれに充填する酸化鉄
の量にもよるが、通常厚さ1mm当り約2.0〜2.8
Kg/m2の高い面密度を有し、しかも良好な可撓性
と優れた機械強度を有する。また、導電性につい
ても例えば従来のケツチエンブラツクECのみを
5重量%配合したフイラーを充填した複合材では
抵抗が104〜107Ω・cmであるのに対し、前記無機
酸化物を配合したフイラーを充填した本発明の複
合材では抵抗は102〜100Ω・cmになる。 すなわち、本発明に係る複合材の上述したよう
な優れた機能は、本発明によるフイラーにおける
無機酸化物とカーボンブラツク又はグラフアイト
との相乗的作用に因るものということができる。 以下に実施例を示して本発明及びその効果をさ
らに具体的に説明する。 実施例及び効果 実施例 表1に示す各種組成の無機酸化物の粉末とカー
ボンブラツク粒子(商品名ケツチエンブラツク
EC)とを表2に示す各配合割合で、塩化ビニル
樹脂(平均重合度800)100重量部と可塑剤として
のジオクチルフタレート60重量部、鉛石けん1重
量部及び安定剤5重量部より成る樹脂コンパウン
ドに混合し、混練した。得られた各混練物を直径
8インチ、巾20インチの2本型ロール成型機を用
い、130℃に加熱して厚さ0.8mmのシートをそれぞ
れ作製した。 得られた各シートについて成形加工性及び性能
を表2に併わせて示した。 なお、体積固有抵抗値は、得られたシートを長
さ11.2cm、巾5.0cmに切断した試験片の長さ方向
の両端に架電して電気抵抗ρを測定し、下記式に
より算出した。 体積抵抗値(Ω・cm)=ρ×厚さ×巾/長さ
及び該フイラーの特性を利用した導電性複合材並
びに導電塗装材に関する。 従来技術 従来、ゴムや高分子樹脂に導電性を有するカー
ボンブラツクやグラフアイトの粒子を配合して成
る複合材は、シート、フイルム、成形体、更には
塗料、ペースト等の種々の形態で、静電防止、発
熱ヒーター、圧力スイツチ、感圧導電性ゴム、電
波シールド材、IC等の運搬ケースや包装材に導
電性を付与するための導電性付与材として広範囲
な用途に供せられている。 しかし、上記運搬ケースや包装材等に比抵抗値
100〜10-2Ω・cm程度の導電性を付与するために
は、上記カーボンブラツク粒子を約10〜30重量%
の多量を配合することが必要である。ところがカ
ーボンブラツク粒子の多量な配合はコスト高をも
たらし、かつそれを高分子樹脂等と混練する時に
粘度の急激な増大をきたして加工成形を困難にす
るという問題がある。 したがつて、少量のカーボンブラツク又はグラ
フアイトの粒子の配合で従来以上の導電性を発揮
し得る複合材の開発が要望されていた。 上述したような状況に鑑み、近年、導電性複合
材として、プロピレン重合体とエチレン重合体か
ら成る樹脂に、Fe、Zn、Ti、Al等の金属酸化
物、シリカ、生石灰等の無機酸化物、Al(OH)3、
Mg(OH)2、Ca(OH)2等の金属水酸化物、
MgCO3、CaCO3、BaSO4、CaSO4、CaSiO2等の
無機塩類、更には、クレー、ガラスビーズ、シラ
ス、ケイ砂等の群から選択される無機質フイラー
を配合したベース100重量部に対しカーボンブラ
ツク2〜100重量部を配合して成る導電性樹脂組
成物(特開昭57−21441号)並びに樹脂に、チタ
ネート系カツプリング剤でコーテイングしたカー
ボンブラツクを配合して成る導電性樹脂組成物
(特開昭57−149356号)が提案されている。 また、導電塗装材として、熱可塑性樹脂に導電
性を有するカーボンブラツクと酸化チタンを配合
したものを塗料に用いた導電性下塗塗料組成物
(特開昭58−167658号)が提案されている。 発明が解決しようとする課題 本発明者らは、上掲の各提案技術とは別の観点
から更に少量のカーボンブラツク又はグラフアイ
トの配合で優れた導電性を発揮し得るフイラーに
ついて検討した結果、酸化鉄とシリカをそれぞれ
特定範囲の量で含有しており、しかもそれが
nFeO・SiO2又はnFeO・Fe2O3・SiO2(nは1〜
3の整数)の形態で存在し、かつアルカリ金属酸
化物又はアルカリ土類金属酸化物の含有量が一定
量以下の少ない組成を有する無機酸化物が上記特
性を有するフイラーとして利用し得ることの知見
を得て本発明をなすに至つた。 したがつて、本発明は、上記無機酸化物をフイ
ラーとして用いることによつて、少量のカーボン
ブラツク粒子又はグラフアイト粒子の配合量にお
いても優れた導電性を有するとともに吸音性を有
し、かつ柔軟性及び機械的強度の点でも優れた複
合材を提供することを課題とする。 以下本発明を詳しく説明する。 発明の構成 本発明の特徴は、酸化鉄50〜90重量%とシリ
カ10〜40重量%を含有し、アルカリ又はアルカリ
土類の各金属酸化物の含有量が合計で10重量%以
下である組成を有する無機酸化物粒子100重量部
に対してカーボンブラツク粒子及び/又はグラフ
アイト粒子0.3〜20重量部を配合して成る導電性
複合材用フイラー、及び 上記フイラーを結着性を有する有機高分子物
質20〜100重量部に配合して混練成形加工して成
る導電性複合材、並びに 上記フイラーを結着性を有する有機高分子物
質20〜150重量部に配合し、これに溶剤を添加し
て成る導電塗装材にある。 課題を解決するための手段 本発明に係るフイラーに用いる無機酸化物は、
上述のとおり、酸化鉄とシリカを特定な範囲の割
合で含有するものであるが、その主成分としての
酸化鉄は、FeO、Fe2O3、Fe3O4、nFeO・SiO2並
びにnFeO・Fe2O3・SiO2(nは1〜3の整数)の
いずれの形態であつてもよいが、その少くとも50
重量%、好ましくは60重量%がnFeO・SiO2又は
nFeO・Fe2O3・SiO2の形態であることが加工性
の向上及び吸音性の向上の観点から望ましい。ま
た、フイラー中の酸化鉄の含量が50重量%より少
ないと吸音性が不十分となる。 一方、他の必須成分であるシリカは、上記酸化
鉄の複合材への充填可能量を高めるうえで極めて
優れた効果を奏するものであつて、このことはシ
リカの存在が酸化鉄の充填量を増大させても、得
られる複合材シート等の柔軟性を維持する作用を
するものである。 しかし、シリカは酸化鉄に比し嵩密度が小さい
ので多量の存在は好ましくなく、フイラー中10〜
40重量%、好ましくは10〜30重量%含有するのが
適当である。また、シリカはSiO2、nFeO・
SiO2、nFeO・Fe2O3・SiO2もしくはシリカアル
ミナのいずれの形態でもよい。 本発明のフイラーに用いる無機酸化物は上記必
須成分以外の成分については特に制限されない
が、アルカリ又はアルカリ土類の各金属酸化物、
例えばNa2O、MgO、CaOについてはその含有量
が合計で10重量%以下、好ましくは5重量%以下
であることが必要である。これらの金属酸化物の
含有量が多くなると、成形加工性を著しく低下さ
せる。すなわち、ゲル化時間の延長及びプレート
アウト現象に起因する、複合材シートの表面平滑
性の低下をきたす。 本発明のフイラーは上記無機酸化物の100重量
部に対して導電性成分としてのカーボンブラツク
及び/又はグラフアイトの粒子を0.3〜20重量部
を配合して成るものであるが、上記無機酸化物と
して下記のような銅の精練工程で生成する鉄精鉱
スラグ粒子を適用することができる。 この鉄精鉱スラグは、自溶炉から得られるマツ
トを転炉でSiO2と酸素を添加しながらシリケー
トと酸化を行い、得られるスラグを磁気選別した
後、浮遊選鉱して銅精鉱を回収した後の残物を脱
水して得られるものである。 このようにして得られる鉄精鉱スラグは、下記
の組成を有する。 2FeO・SiO2(FeOとして40〜50wt%、SiO2
として15〜30wt%) ………50〜85wt% Fe3O4 ………10〜30wt% Fe2O3 ………2〜10wt% MgO ………5wt%以下 CaO ………0 すなわち、上記組成にみられるとおり、上述の
鉄精鉱スラグは、前記無機酸化物の組成上の要件
を十分満たしており、加うるに粒子径が小さくて
樹脂との親和性が優れているので本発明のフイラ
ーにおける無機酸化物として実際上有効に利用で
きる。なお、鉄精鉱スラグの使用に際しては水分
を2重量%以下、好ましくは1重量%以下、特に
0.5重量%以下に乾燥して用いる。 本発明のフイラーにおける無機酸化物とカーボ
ンブラツク粒子及び/又はグラフアイト粒子との
配合割合は前述のとおりであつて、カーボンブラ
ツク粒子及び/又はグラフアイト粒子の配合量が
無機酸化物100重量部当り0.3重量部より少ないと
導電性向上の効果が期待できず、一方20重量部を
越えると導電性は向上するものの混練が困難とな
り、フイラーを用いて得られる導電性シートや膜
の機械的強度が著しく弱くなり、曲げ力で容易に
切断されるようになる。 なお、カーボンブラツク粒子及び/又はグラフ
アイト粒子の上記配合量は3〜15重量部が好まし
い。ここで用いるカーボンブラツク粒子としては
従来導電性フイラーに用いられているアセチレン
ブラツク、フアーネスブラツク等を例示し得る
が、ケツチエンブラツクが導電性向上の点で特に
好ましい。また、カーボンブラツク粒子並びにグ
ラフアイト粒子は無機酸化物と使用時に混合して
もよく、また、樹脂等に別々に混合してもよい。 次に、上述のフイラーを利用した導電性複合材
について説明する。 本発明の導電性複合材は、上記無機酸化物とカ
ーボンブラツク粒子及び/又はグラフアイト粒子
の混合物(以下コンポジツトと称する)を有機高
分子物質に配合することにより得られる。 ここで用いる有機高分子物質はフイラーを結合
させるためのバインダーとして作用するものであ
つて、このような物質として天然ゴム、ブチルゴ
ム、ブタジエンゴム、シリコンゴム、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル樹脂、ポリエチレン、フエノール樹脂、ポリエ
ステル樹脂等を例示し得る。 また、導電塗装材用としてはエポキシ樹脂、ウ
レタン樹脂等のような塗工後、乾燥加熱により被
膜を形成する樹脂が用いられる。 なお、これらの樹脂に適当な可塑性、安定剤、
滑剤等を混合して用いてもよい。 本発明の複合材においては、上述した有機高分
子物質である樹脂100重量部当り、無機酸化物粒
子200〜800重量部とカーボンブラツク粒子及び/
又はグラフアイト粒子2〜10重量部とから成るフ
イラーを配合して混練したものをシート状又は膜
状に成形加工して導電性材としての用途に供する
か、もしくは上記混練物に溶剤を添加して導電塗
装材として使用する。 本発明の導電性複合材はそれに充填する酸化鉄
の量にもよるが、通常厚さ1mm当り約2.0〜2.8
Kg/m2の高い面密度を有し、しかも良好な可撓性
と優れた機械強度を有する。また、導電性につい
ても例えば従来のケツチエンブラツクECのみを
5重量%配合したフイラーを充填した複合材では
抵抗が104〜107Ω・cmであるのに対し、前記無機
酸化物を配合したフイラーを充填した本発明の複
合材では抵抗は102〜100Ω・cmになる。 すなわち、本発明に係る複合材の上述したよう
な優れた機能は、本発明によるフイラーにおける
無機酸化物とカーボンブラツク又はグラフアイト
との相乗的作用に因るものということができる。 以下に実施例を示して本発明及びその効果をさ
らに具体的に説明する。 実施例及び効果 実施例 表1に示す各種組成の無機酸化物の粉末とカー
ボンブラツク粒子(商品名ケツチエンブラツク
EC)とを表2に示す各配合割合で、塩化ビニル
樹脂(平均重合度800)100重量部と可塑剤として
のジオクチルフタレート60重量部、鉛石けん1重
量部及び安定剤5重量部より成る樹脂コンパウン
ドに混合し、混練した。得られた各混練物を直径
8インチ、巾20インチの2本型ロール成型機を用
い、130℃に加熱して厚さ0.8mmのシートをそれぞ
れ作製した。 得られた各シートについて成形加工性及び性能
を表2に併わせて示した。 なお、体積固有抵抗値は、得られたシートを長
さ11.2cm、巾5.0cmに切断した試験片の長さ方向
の両端に架電して電気抵抗ρを測定し、下記式に
より算出した。 体積抵抗値(Ω・cm)=ρ×厚さ×巾/長さ
【表】
【表】
表2にみられるとおり、無機酸化物として本発
明によるF−1を用いたもの(No.1、5、6、7
及び10)ではシート成形加工の際のゲル化時間が
45秒と短く、しかもロールへのプレートアウト現
象は全くみられず、シートの表面光沢も良好であ
る。しかし、フイラーとしてカーボンブラツクを
配合しないNo.6では体積固有抵抗が著しく高く導
電性が悪くなるが、本発明によるNo.1、5、7で
はカーボンブラツクを3〜5重量部の少量を配合
しても体積固有抵抗が低減する。 なお、カーボンブラツクを10重量部配合したNo.
10では上記抵抗は100Ω・cm以下となる。 これに対し、本発明による無機酸化物と異なる
組成のF−2〜F−4を用いた比較例(No.2、
3、4)ではシート成形加工時のゲル化時間が本
発明のものに比べて2倍要し、しかもロール表面
にプレートアウト現象が激しく発生する。 一方、本発明による無機酸化物を配合せずに、
カーボンブラツクのみをフイラーとして用いた参
考例No.8、9)では同量のカーボンブラツクを配
合した場合、本発明のものに比べて体積固有抵抗
が高く、導電性が著しく劣ることが認められる。 以上のとおり、本発明のフイラーを用いて得ら
れる複合材シートはその成形加工性が良好であつ
て、シートの柔軟性を保持しているとともにその
面密度が大であり、しかも抵抗値も低下して優れ
た導電性を有するものといえる。
明によるF−1を用いたもの(No.1、5、6、7
及び10)ではシート成形加工の際のゲル化時間が
45秒と短く、しかもロールへのプレートアウト現
象は全くみられず、シートの表面光沢も良好であ
る。しかし、フイラーとしてカーボンブラツクを
配合しないNo.6では体積固有抵抗が著しく高く導
電性が悪くなるが、本発明によるNo.1、5、7で
はカーボンブラツクを3〜5重量部の少量を配合
しても体積固有抵抗が低減する。 なお、カーボンブラツクを10重量部配合したNo.
10では上記抵抗は100Ω・cm以下となる。 これに対し、本発明による無機酸化物と異なる
組成のF−2〜F−4を用いた比較例(No.2、
3、4)ではシート成形加工時のゲル化時間が本
発明のものに比べて2倍要し、しかもロール表面
にプレートアウト現象が激しく発生する。 一方、本発明による無機酸化物を配合せずに、
カーボンブラツクのみをフイラーとして用いた参
考例No.8、9)では同量のカーボンブラツクを配
合した場合、本発明のものに比べて体積固有抵抗
が高く、導電性が著しく劣ることが認められる。 以上のとおり、本発明のフイラーを用いて得ら
れる複合材シートはその成形加工性が良好であつ
て、シートの柔軟性を保持しているとともにその
面密度が大であり、しかも抵抗値も低下して優れ
た導電性を有するものといえる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a)酸化鉄50〜90重量%とシリカ10〜40重量%
を含有し、かつアルカリ金属酸化物又はアルカリ
土類金属酸化物の含有量が合計で10重量%以下で
ある組成を有する無機酸化物粒子100重量部に対
し、(b)カーボンブラツク粒子及び/又はグラフア
イト粒子0.3〜20重量部を配合して成ることを特
徴とする導電性複合材用フイラー。 2 酸化鉄及びシリカの全部もしくは50重量%以
上がnFeO・SiO2又はnFeO・Fe2O3・SiO2(nは
1〜3の整数)の形態で存在する特許請求の範囲
第1項記載の導電性複合材用フイラー。 3 アルカリ金属酸化物又はアルカリ土類金属酸
化物の含有量が合計で5重量%以下である特許請
求の範囲第1項記載の導電性複合材用フイラー。 4 (a)酸化鉄50〜90重量%とシリカ10〜40重量%
を含有し、アルカリ金属酸化物又はアルカリ土類
金属酸化物の含有量が合計で10重量%以下である
組成を有する無機酸化物粒子100重量部に対して、
カーボンブラツク粒子及び/又はグラフアイト粒
子0.3〜20重量部を配合して成るフイラーを、(b)
結着性を有する有機高分子物質20〜100重量部に
配合して混練成形加工して成る導電性複合材。 5 酸化鉄およびシリカの全部もしくは50重量%
以上がnFeO・SiO2又はnFeO・Fe2O3・SiO2(n
は1〜3の整数)の形態である特許請求の範囲第
4項記載の導電性複合材。 6 アルカリ金属酸化物又はアルカリ土類金属酸
化物の含有量が合計で5重量%以下である特許請
求の範囲第4項記載の導電性複合材。 7 (a)酸化鉄50〜90重量%とシリカ10〜40重量%
を含有し、アルカリ金属酸化物又はアルカリ土類
金属酸化物の含有量が合計で10重量%以下である
組成の無機酸化物粒子100重量部に対して、カー
ボンブラツク粒子及び/又はグラフアイト粒子
0.3〜10重量部を配合して成るフイラーを、(b)結
着性を有する有機高分子物質20〜150重量部に配
合し、(c)該配合物に溶剤を添加して成る導電塗装
材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4306386A JPS62202413A (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | 複合材用フイラ−及び該フイラ−を用いた導電性複合材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4306386A JPS62202413A (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | 複合材用フイラ−及び該フイラ−を用いた導電性複合材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62202413A JPS62202413A (ja) | 1987-09-07 |
| JPH0456403B2 true JPH0456403B2 (ja) | 1992-09-08 |
Family
ID=12653400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4306386A Granted JPS62202413A (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | 複合材用フイラ−及び該フイラ−を用いた導電性複合材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62202413A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2759456B2 (ja) * | 1987-03-30 | 1998-05-28 | 花王株式会社 | 磁気媒体記録装置 |
| JPH0394078A (ja) * | 1989-06-23 | 1991-04-18 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 導電性粒子の製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5067485A (ja) * | 1973-10-19 | 1975-06-06 |
-
1986
- 1986-02-28 JP JP4306386A patent/JPS62202413A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62202413A (ja) | 1987-09-07 |
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