JPH046356B2 - - Google Patents
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- JPH046356B2 JPH046356B2 JP61099446A JP9944686A JPH046356B2 JP H046356 B2 JPH046356 B2 JP H046356B2 JP 61099446 A JP61099446 A JP 61099446A JP 9944686 A JP9944686 A JP 9944686A JP H046356 B2 JPH046356 B2 JP H046356B2
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明はヒアルロン酸の製造方法に関する。よ
り詳細にはヒアルロン酸生産能を有し、ヒアルロ
ニダーゼ非生産性でかつ非溶血性を示すストレプ
トコツカス属に属する細菌を培地に培養して、溶
血素を含まずかつ高分子量のヒアルロン酸を効率
よく製造する方法に関する。 従来の技術 ヒアルロン酸は今日では動物体の結合組織のあ
らゆる部分に存在することが認められており、工
業的には鶏のトサカや〓帯等の生体組織から抽出
法によつて得られ、その機能は細胞間に水を保持
し、又組織内にゼリー様マトリツクスを形成して
細胞を保持したり、細胞間の物質移動を制御した
り、外からの物理的シヨツクあるいは細菌等の感
染を防ぐことが挙げられている。このような機能
を利用してヒアルロン酸は医薬品(関節炎治療
薬、眼薬、創傷治瘉剤等)、化粧品等に使用され
ている。 しかしながら生体組織からの抽出によるヒアル
ロン酸の製造は、分離精製の複雑性のため大量生
産がむつかしく極めて高価である。そしてこのこ
とがヒアルロン酸の用途開発の道を閉ざしてい
る。 微生物によるヒアルロン酸の生産についてはス
トレプトコツカス属細菌のうちの、ランスフイー
ルド(Lancefield)血清群のA、CおよびD型
菌、例えばストレプトコツカス・ピオゲネス
(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコツカ
ス・ズーエピデミカス(Streptococcus
zooepidemicus)、ストレプトコツカス・エクイ
(Streptococcus equi)、ストレプトコツカス・エ
クイシミリス(Streptococcus equisimilis)、ス
トレプトコツカス・デイスガラクチイエ
(Streptococcus dysgalactiae)およびストレプ
トコツカス・フエカリス・バー・ザイモゲネス
(Streptococcus faecalis var.zymogenes)そし
てパスツレラ・マルトシダ(Pasteurella
multocida)等がヒアルロン酸を生成することが
既に知られており、例えばケンドール等(F.E.
Kendall et al.、J.Biol.Chem.、118、61、
1937)、ピアース等(W.A.Pierce et al.、J.
Bact.、63、301、1952)、マツクレナン(A.P.
MacLennan、J.Gen.Microbiol.、14、134−142、
1956;J.Gen.Microbiol.、15、485−491、1956)、
ホルムストレーム等(B.Holmstro¨m et al.、
Appl.Microbiol.、15、1409−1413、1967)、ウー
ルコツク(J.B.Woolcock、J.Gen.Microbiol.、
85、372−375、1974)、キエム等(E.Kjems et
al.、Acta Path.Microbiol.Scand.Sect.B、84、
162−164、1976)、バーガン等(T.Bergan et
al.、Acta Path.Microbiol.Scand.、75、97−
103、1969)そしてシフオネリ(J.A.Cifonelli、
Carbohyd.Res.、14、272−276、1970)によつて
既に報告されている。これらの報告はヒアルロン
酸の大量生産を目的としたものではなく、炭素源
としてグルコースを1−1.5%用いて培養したも
ので、そのヒアルロン酸生産量は0.5−0.6g/
以下であり、対糖収率は6%以下であつた。マツ
クレナンは上記の報告の中でストレプトコツカス
属のランスフイールド血清群C型菌の一種につい
て好気条件による培養はヒアルロン酸の生産を促
進する可能性があることを報告している。上記の
ヒアルロン酸を生産する微生物のうち、ストレプ
トコツカス属のランスフイールド血清群A型菌や
パスツレラは人に対する病原菌として知られ、実
際大量培養するには不適である。 工業的にストレプトコツカス属のヒアルロン酸
生産菌を培養して、その培養液からヒアルロン酸
を抽出し、精製する方法が特開昭58−56692号に
開示されている。この方法はストレプトコツカス
属のランスフイールド血清群A、C型菌を培養し
てヒアルロン酸を大量に得る方法で、炭素源とし
てグルコースを培地に8%添加して培養し、4
g/のヒアルロン酸を得ている。この場合のヒ
アルロン酸の対糖収率は5%であり、グルコース
添加量を1%から8%と変化させても変わつてい
ない。したがつてこの対糖収率(5%)は既報告
におけるヒアルロン酸生産菌の対糖収率とほとん
どかわりはない。この他にストレプトコツカス属
細菌を使用してヒアルロン酸を得る方法として、
特開昭60−500597、特開昭60−133894、特開昭61
−15698が有るが、得られるヒアルロン酸が低分
子量であつたり、収率が低いなどの問題点が存在
する。又いずれも、ヒアルロン酸生産菌株がスト
レプトリジン(可溶性溶血素)を生成し、β−溶
血性を示す事が知られている。この様な菌を大量
に培養してヒアルロン酸を生産しようとする場
合、該溶血素がヒアルロン酸生産物へ混入するお
それがあり、かかるヒアルロン酸を化粧品や医薬
品に配合することは好ましくない。 この欠点を改良する為に、化学異変剤による変
異処理によつて、ストレプトリジン生成能を欠如
させたヒアルロン酸生産菌株を培養することによ
つてヒアルロン酸を得る方法が特開昭60−251898
に開示されている。この中には、グルコースを6
%添加することにより3.6g/のヒアルロン酸が
得られたことが記載されており、この時のヒアル
ロン酸の対糖収率は6%であり、やはり対糖収率
の観点からは生産性の低いものである。 発明が解決しようとする問題点 上記問題点に鑑み、溶血素(ストレプトリジ
ン)を含まずかつ高分子量のヒアルロン酸を大量
に効率よく製造することを目的として鋭意研究の
結果、自然界から単離したヒアルロン酸生産能を
有するストレプトコツカス属に属する細菌から変
異処理によつて得た溶血性をしめさなくなつた菌
株を、再度変異処理することにより、ヒアルロニ
ダーゼ生成能を欠如し、高分子量ヒアルロン酸の
生産能が極めて高い菌株を得、該菌が上記目的に
叶うものであることを見出した。 本発明はかかる知見に基づいて完成されたもの
であり、したがつて本発明はヒアルロン酸生産能
を有し、ヒアルロニダーゼ非生産性でかつ非溶血
性を示すストレプトコツカス属に属する細菌を培
地に培養して、溶血素を含まずかつ高分子量のヒ
アルロン酸を効率良く製造する方法を提供するも
のである。 問題点を解決するための手段 (1) 変異株の取得 本発明者らは、本発明の目的を達成するべ
く、次の方法により新規変異株を取得した。ま
ず牛鼻粘膜よりヒルアルロニダーゼ(ヒアルロ
ン酸分解酵素)の強い生成能を有しかつヒアル
ロン酸を生産するランスフイールド血清群C型
に属するストレプトコツカス・ズーエピデミカ
ス(本菌の同定は、バージエイズ・マニユア
ル・オブ・デターミネイテイブ・バクテリオロ
ジイー第8版、1974によつた)を得た。この菌
株はマツクレナン(MacLennan、J.Gen.
Microbiol.、14、134−142、1956)が指摘した
ように好気条件においてヒアルロン酸を良く生
産し、炭素源としてグルコースを用いた場合、
4%のグルコース添加によつて2g/のヒア
ルロン酸を生産した(ヒアルロン酸の対糖収率
は5%)。そしてこの時得られたヒアルロン酸
の分子量は30−60万であつた。この菌株を常法
(細菌・フアージ遺伝実験法、蛋白質核酸酵素
別冊、共立出版1972)によつて紫外線や化学剤
(N−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグア
ニジン(NTG)、エチルメタンスルフオン酸
等)で処理して、この処理菌体を血液寒天培地
に混釈してまき、溶血性を示さない集落を採取
し、次にこの菌株を再び変異処理した後、ヒア
ルロン酸を含有した栄養寒天培地上に塗布し、
ヒアルロン酸を分解しない集落を採取すること
によつてストレプトコツカス・ズーエピデミカ
スの変異株1株を得た(後記参考例1参照)。 (2) 菌学的性質 後記参考例1で得たストレプトコツカス・ズ
ーエピデミカスの変異株(以下本菌という)
は、トツド・ヒユーイツト・ブロス(Todd
Hewitt broth)寒天培地上で極めて強い粘性
を有する透明な集落を形成し、非溶血性(β−
溶血性:陰性)、ヒアルロニダーゼ非生産性、
ランスフイールド血清群C型に属する連鎖状球
菌であり、本菌の菌学的性質は下記の通りであ
る。 (a) グラム染色性:陽性 (b) 10℃増殖性:陰性 (c) 45℃増殖性:陰性 (d) 0.1%メチレンブルー抵抗性:陰性 (e) 6.5%食塩抵抗性:陰性 (f) 40%胆汁抵抗性:陰性 (g) バシトラシン抵抗性:陽性 (h) PH9.6抵抗性:陰性 (i) 60℃、30分抵抗性:陰性 (j) ゼラチン分解性:陰性 (k) 澱粉分解性:陽性 (l) 馬尿酸ソーダ分解性:陰性 (m) エスクリン分解性:弱陽性 (n) アルギニン分解性:陽性 (o) 糖醗酵性:グルコース、ガラクトース、
シユークロース、ラクトース、マルトース、ソ
ルビトールおよびサリシンは陽性、 グリセリン、マンニトール、トレハロースお
よびアラビノースは陰性。 本発明者らは本菌の菌学的性質から、本菌を
ストレプトコツカス・スーエピデミカス
YIT2030と命名し、工業技術院微生物工業技
術研究所に微工研条寄第1305号として寄託され
ている。 (3) 本菌によるヒアルロン酸の製造 本菌を培養としてヒアルロン酸を得る培地
は、炭素源、有機無機窒素源、無機塩およびそ
の他必要に応じて有機微量栄養素を含有するも
のであることが好ましい。炭素源としては、グ
ルコース、ガラクトース、シユークロース、ラ
クトース、フラクトーース、マルトース、ソル
ビトール、澱粉加水分解物等の糖分を含むもの
が好ましく、他には有機酸や脂肪族アルコール
等でもよい。窒素源としては有機無機一般的な
材料でよく、各種肉エキス、アミノ酸混合物、
ペプトン、酵母エキス等が好ましい。更に、ナ
トリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ
ム、鉄等の塩化物、硫酸塩、燐酸塩、硝酸塩、
炭酸塩そしてビタミンなどが必要に応じて添加
されうる。 培養は好気的条件が必須であり、培養液の粘
度の上昇に応じ撹拌速度を上げるのが良いが過
度の撹拌は好ましくない。培養温度は菌の増殖
が行われる25−38℃で行うことが一般的であ
る。更に培養時、本菌が乳酸を生成しその乳酸
によつて菌の増殖ならびにヒアルロン酸の生産
が抑制されることから、乳酸の中和の為にアル
カリ水溶液を添加して、PH6−8の範囲内に調
整することが必要である。この時使用するアル
カリ水溶液は水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムの水溶液やアンモニア水でよい。 本菌は高分子量のヒアルロン酸(分子量200
−300万)を極めて高い収率、生産率で生産す
る菌株であるが、炭素源としてグルコースを用
いると特に良い結果がえられる。糖の添加量3
%以下では対糖収率14−15%であり、それ以上
の添加量では若干対糖収率は減少する傾向にあ
つた。糖の添加を6%にすると(実施例1参
照)、培養液の粘性は36℃で8000センチポアズ
(cP)となり、ほとんど培養液は流動性がなく
なり撹拌速度を上げても影響なく培養の限界と
なつた。 第1表に培地中のグルコースの添加量を変え
て培養したときのヒアルロン酸生産量を示し
た。即ち生成ヒアルロン酸を常法により精製し
た結果、グルコース1%添加時には対糖収率15
%で1.5g/、6%添加時には対糖収率11%で
6.7g/のヒアルロン酸が得られた。
り詳細にはヒアルロン酸生産能を有し、ヒアルロ
ニダーゼ非生産性でかつ非溶血性を示すストレプ
トコツカス属に属する細菌を培地に培養して、溶
血素を含まずかつ高分子量のヒアルロン酸を効率
よく製造する方法に関する。 従来の技術 ヒアルロン酸は今日では動物体の結合組織のあ
らゆる部分に存在することが認められており、工
業的には鶏のトサカや〓帯等の生体組織から抽出
法によつて得られ、その機能は細胞間に水を保持
し、又組織内にゼリー様マトリツクスを形成して
細胞を保持したり、細胞間の物質移動を制御した
り、外からの物理的シヨツクあるいは細菌等の感
染を防ぐことが挙げられている。このような機能
を利用してヒアルロン酸は医薬品(関節炎治療
薬、眼薬、創傷治瘉剤等)、化粧品等に使用され
ている。 しかしながら生体組織からの抽出によるヒアル
ロン酸の製造は、分離精製の複雑性のため大量生
産がむつかしく極めて高価である。そしてこのこ
とがヒアルロン酸の用途開発の道を閉ざしてい
る。 微生物によるヒアルロン酸の生産についてはス
トレプトコツカス属細菌のうちの、ランスフイー
ルド(Lancefield)血清群のA、CおよびD型
菌、例えばストレプトコツカス・ピオゲネス
(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコツカ
ス・ズーエピデミカス(Streptococcus
zooepidemicus)、ストレプトコツカス・エクイ
(Streptococcus equi)、ストレプトコツカス・エ
クイシミリス(Streptococcus equisimilis)、ス
トレプトコツカス・デイスガラクチイエ
(Streptococcus dysgalactiae)およびストレプ
トコツカス・フエカリス・バー・ザイモゲネス
(Streptococcus faecalis var.zymogenes)そし
てパスツレラ・マルトシダ(Pasteurella
multocida)等がヒアルロン酸を生成することが
既に知られており、例えばケンドール等(F.E.
Kendall et al.、J.Biol.Chem.、118、61、
1937)、ピアース等(W.A.Pierce et al.、J.
Bact.、63、301、1952)、マツクレナン(A.P.
MacLennan、J.Gen.Microbiol.、14、134−142、
1956;J.Gen.Microbiol.、15、485−491、1956)、
ホルムストレーム等(B.Holmstro¨m et al.、
Appl.Microbiol.、15、1409−1413、1967)、ウー
ルコツク(J.B.Woolcock、J.Gen.Microbiol.、
85、372−375、1974)、キエム等(E.Kjems et
al.、Acta Path.Microbiol.Scand.Sect.B、84、
162−164、1976)、バーガン等(T.Bergan et
al.、Acta Path.Microbiol.Scand.、75、97−
103、1969)そしてシフオネリ(J.A.Cifonelli、
Carbohyd.Res.、14、272−276、1970)によつて
既に報告されている。これらの報告はヒアルロン
酸の大量生産を目的としたものではなく、炭素源
としてグルコースを1−1.5%用いて培養したも
ので、そのヒアルロン酸生産量は0.5−0.6g/
以下であり、対糖収率は6%以下であつた。マツ
クレナンは上記の報告の中でストレプトコツカス
属のランスフイールド血清群C型菌の一種につい
て好気条件による培養はヒアルロン酸の生産を促
進する可能性があることを報告している。上記の
ヒアルロン酸を生産する微生物のうち、ストレプ
トコツカス属のランスフイールド血清群A型菌や
パスツレラは人に対する病原菌として知られ、実
際大量培養するには不適である。 工業的にストレプトコツカス属のヒアルロン酸
生産菌を培養して、その培養液からヒアルロン酸
を抽出し、精製する方法が特開昭58−56692号に
開示されている。この方法はストレプトコツカス
属のランスフイールド血清群A、C型菌を培養し
てヒアルロン酸を大量に得る方法で、炭素源とし
てグルコースを培地に8%添加して培養し、4
g/のヒアルロン酸を得ている。この場合のヒ
アルロン酸の対糖収率は5%であり、グルコース
添加量を1%から8%と変化させても変わつてい
ない。したがつてこの対糖収率(5%)は既報告
におけるヒアルロン酸生産菌の対糖収率とほとん
どかわりはない。この他にストレプトコツカス属
細菌を使用してヒアルロン酸を得る方法として、
特開昭60−500597、特開昭60−133894、特開昭61
−15698が有るが、得られるヒアルロン酸が低分
子量であつたり、収率が低いなどの問題点が存在
する。又いずれも、ヒアルロン酸生産菌株がスト
レプトリジン(可溶性溶血素)を生成し、β−溶
血性を示す事が知られている。この様な菌を大量
に培養してヒアルロン酸を生産しようとする場
合、該溶血素がヒアルロン酸生産物へ混入するお
それがあり、かかるヒアルロン酸を化粧品や医薬
品に配合することは好ましくない。 この欠点を改良する為に、化学異変剤による変
異処理によつて、ストレプトリジン生成能を欠如
させたヒアルロン酸生産菌株を培養することによ
つてヒアルロン酸を得る方法が特開昭60−251898
に開示されている。この中には、グルコースを6
%添加することにより3.6g/のヒアルロン酸が
得られたことが記載されており、この時のヒアル
ロン酸の対糖収率は6%であり、やはり対糖収率
の観点からは生産性の低いものである。 発明が解決しようとする問題点 上記問題点に鑑み、溶血素(ストレプトリジ
ン)を含まずかつ高分子量のヒアルロン酸を大量
に効率よく製造することを目的として鋭意研究の
結果、自然界から単離したヒアルロン酸生産能を
有するストレプトコツカス属に属する細菌から変
異処理によつて得た溶血性をしめさなくなつた菌
株を、再度変異処理することにより、ヒアルロニ
ダーゼ生成能を欠如し、高分子量ヒアルロン酸の
生産能が極めて高い菌株を得、該菌が上記目的に
叶うものであることを見出した。 本発明はかかる知見に基づいて完成されたもの
であり、したがつて本発明はヒアルロン酸生産能
を有し、ヒアルロニダーゼ非生産性でかつ非溶血
性を示すストレプトコツカス属に属する細菌を培
地に培養して、溶血素を含まずかつ高分子量のヒ
アルロン酸を効率良く製造する方法を提供するも
のである。 問題点を解決するための手段 (1) 変異株の取得 本発明者らは、本発明の目的を達成するべ
く、次の方法により新規変異株を取得した。ま
ず牛鼻粘膜よりヒルアルロニダーゼ(ヒアルロ
ン酸分解酵素)の強い生成能を有しかつヒアル
ロン酸を生産するランスフイールド血清群C型
に属するストレプトコツカス・ズーエピデミカ
ス(本菌の同定は、バージエイズ・マニユア
ル・オブ・デターミネイテイブ・バクテリオロ
ジイー第8版、1974によつた)を得た。この菌
株はマツクレナン(MacLennan、J.Gen.
Microbiol.、14、134−142、1956)が指摘した
ように好気条件においてヒアルロン酸を良く生
産し、炭素源としてグルコースを用いた場合、
4%のグルコース添加によつて2g/のヒア
ルロン酸を生産した(ヒアルロン酸の対糖収率
は5%)。そしてこの時得られたヒアルロン酸
の分子量は30−60万であつた。この菌株を常法
(細菌・フアージ遺伝実験法、蛋白質核酸酵素
別冊、共立出版1972)によつて紫外線や化学剤
(N−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグア
ニジン(NTG)、エチルメタンスルフオン酸
等)で処理して、この処理菌体を血液寒天培地
に混釈してまき、溶血性を示さない集落を採取
し、次にこの菌株を再び変異処理した後、ヒア
ルロン酸を含有した栄養寒天培地上に塗布し、
ヒアルロン酸を分解しない集落を採取すること
によつてストレプトコツカス・ズーエピデミカ
スの変異株1株を得た(後記参考例1参照)。 (2) 菌学的性質 後記参考例1で得たストレプトコツカス・ズ
ーエピデミカスの変異株(以下本菌という)
は、トツド・ヒユーイツト・ブロス(Todd
Hewitt broth)寒天培地上で極めて強い粘性
を有する透明な集落を形成し、非溶血性(β−
溶血性:陰性)、ヒアルロニダーゼ非生産性、
ランスフイールド血清群C型に属する連鎖状球
菌であり、本菌の菌学的性質は下記の通りであ
る。 (a) グラム染色性:陽性 (b) 10℃増殖性:陰性 (c) 45℃増殖性:陰性 (d) 0.1%メチレンブルー抵抗性:陰性 (e) 6.5%食塩抵抗性:陰性 (f) 40%胆汁抵抗性:陰性 (g) バシトラシン抵抗性:陽性 (h) PH9.6抵抗性:陰性 (i) 60℃、30分抵抗性:陰性 (j) ゼラチン分解性:陰性 (k) 澱粉分解性:陽性 (l) 馬尿酸ソーダ分解性:陰性 (m) エスクリン分解性:弱陽性 (n) アルギニン分解性:陽性 (o) 糖醗酵性:グルコース、ガラクトース、
シユークロース、ラクトース、マルトース、ソ
ルビトールおよびサリシンは陽性、 グリセリン、マンニトール、トレハロースお
よびアラビノースは陰性。 本発明者らは本菌の菌学的性質から、本菌を
ストレプトコツカス・スーエピデミカス
YIT2030と命名し、工業技術院微生物工業技
術研究所に微工研条寄第1305号として寄託され
ている。 (3) 本菌によるヒアルロン酸の製造 本菌を培養としてヒアルロン酸を得る培地
は、炭素源、有機無機窒素源、無機塩およびそ
の他必要に応じて有機微量栄養素を含有するも
のであることが好ましい。炭素源としては、グ
ルコース、ガラクトース、シユークロース、ラ
クトース、フラクトーース、マルトース、ソル
ビトール、澱粉加水分解物等の糖分を含むもの
が好ましく、他には有機酸や脂肪族アルコール
等でもよい。窒素源としては有機無機一般的な
材料でよく、各種肉エキス、アミノ酸混合物、
ペプトン、酵母エキス等が好ましい。更に、ナ
トリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ
ム、鉄等の塩化物、硫酸塩、燐酸塩、硝酸塩、
炭酸塩そしてビタミンなどが必要に応じて添加
されうる。 培養は好気的条件が必須であり、培養液の粘
度の上昇に応じ撹拌速度を上げるのが良いが過
度の撹拌は好ましくない。培養温度は菌の増殖
が行われる25−38℃で行うことが一般的であ
る。更に培養時、本菌が乳酸を生成しその乳酸
によつて菌の増殖ならびにヒアルロン酸の生産
が抑制されることから、乳酸の中和の為にアル
カリ水溶液を添加して、PH6−8の範囲内に調
整することが必要である。この時使用するアル
カリ水溶液は水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムの水溶液やアンモニア水でよい。 本菌は高分子量のヒアルロン酸(分子量200
−300万)を極めて高い収率、生産率で生産す
る菌株であるが、炭素源としてグルコースを用
いると特に良い結果がえられる。糖の添加量3
%以下では対糖収率14−15%であり、それ以上
の添加量では若干対糖収率は減少する傾向にあ
つた。糖の添加を6%にすると(実施例1参
照)、培養液の粘性は36℃で8000センチポアズ
(cP)となり、ほとんど培養液は流動性がなく
なり撹拌速度を上げても影響なく培養の限界と
なつた。 第1表に培地中のグルコースの添加量を変え
て培養したときのヒアルロン酸生産量を示し
た。即ち生成ヒアルロン酸を常法により精製し
た結果、グルコース1%添加時には対糖収率15
%で1.5g/、6%添加時には対糖収率11%で
6.7g/のヒアルロン酸が得られた。
【表】
次いでグルコース2%の組成の培地を使用し、
希釈率0.3(hr-1)で連続培養を行うと、操作し易
い低粘度で極めて安定に連続的に高収率、高生産
率でヒアルロン酸を生産することができた。ヒア
ルロン酸の対糖収率は15%、その生産性は0.9g/
/hrであり、一日当たり21.6g/のヒアルロ
ン酸を生産することができた(実施例2参照)。 本菌は高分子物質として、ヒアルロン酸以外の
物質を培養液中に蓄積しないので、培養後、培養
液中に蓄積されたヒアルロン酸の分離、精製は容
易で、既に公知の多糖類の分離精製法を用いれば
よい。 ヒアルロン酸の分離、精製法の一例を示す。培
養液を適当な粘度となるように(100センチポア
ズ以下が好ましい)水で希釈し、トリクロル酢酸
にてPHを4以下にする。次いで遠心分離あるいは
膜濾過(ポアーサイズ0.2μm以下)によつて菌体
を分離除去する。次ぎに溶液中に溶解している低
分子物質を、限外濾過、透析、有機溶媒沈澱法又
はイオン交換樹脂等による吸着法などによつて除
去した後、有機溶媒沈澱法、凍結乾燥又は噴霧乾
燥などの手段を用いてヒアルロン酸を得ることが
できる(実施例1参照)。 このようにして上記培養液から抽出精製して得
たヒアルロン酸について、ヒアルロン酸標品
(Sigma社製)と対比しながら種々の検討を行つ
た結果、本品はヒアルロン酸であることを確認し
た。以下にその性質を示す。 (1) 酢酸セルロース膜を用いる電気泳動において
標品と同じ移動度を示す。 (2) 放線菌ヒアルロニダーゼ(天野製薬製)によ
つて分解を受け、その分解物をシリカゲル薄層
クロマトグラフイーにかけると、処理後の標品
分解物と同じ移動度で二つのスポツトが現れ
る。 (3) 化学組成を分析すると、N−アセチル−D−
グルコサミンとD−グルクロン酸がモル比1:
1で存在する。 (4) 比施光度は〔α〕20 D=−69゜である。 (5) 薄膜法による赤外吸収スペクトルは第3図の
通りで標品と同じ。 (6) 重水に溶解して測定した 13C−NMRスペク
トルは第4図の通りで標品と同じ。 (7) 分子量は粘度測定法(T.C.Laurent et al.、
Biochim.Biophys.Acta、42、476−485、1960)
による結果、200−300万であつた。 以下に参考例および実施例を示して本発明をさ
らに詳細に説明する。 参考例 1 牛鼻粘膜より採取した、β−溶血性を示し、ヒ
アルロニダーゼを生産し、かつヒアルロン酸を生
産するストレプトコツカス・ズーエピデミカスを
トツド・ヒユーイツト・ブロス培地(デイフコ
製)中、37℃で10時間培養し、対数増殖期の菌体
を遠心分離によつて集め、低温下遠心分離を繰り
返しつつ2回0.05Mトリス−マレイン酸緩衝液
(PH6.0)を用いて無菌的に洗浄した後、1×
108/mlの菌濃度となるように同緩衝液に懸濁し、
これにNTGを200μg/mlとなるよう添加し37℃
にて30分間振とうした。つづいて、低温下菌体を
0.05Mトリス−マレイン酸緩衝液(PH6.0)で2
回洗浄した後、トツド・ヒユーイツト・ブロス培
地に接種して37℃、18時間培養した。この培養液
を滅菌生理食塩水にて1×103/mlとなるよう希
釈し、その0.1mlを血液(ウサギ脱繊血)寒天
(20ml)に混釈してまき培養後、溶血性を示さな
い集落を採取した。この変異株の取得頻度は約4
×10-6であつた。次ぎにこの非溶血性菌株を、上
と同様に、トツド・ヒユーイツト・ブロス培地に
37℃で培養し、対数増殖期の菌体を集め、0.05M
トリス−マレイン酸緩衝液(PH6.0)で洗浄後、
NTG200μg/mlを含む同緩衝液中で37℃、20分
間振とうした。つづいて、低温下菌体を同緩衝液
で洗浄後、限外濾過処理培地(トツド・ヒユーイ
ツト・ブロス培地からアミコン製限外濾過膜YM
−10にて高分子画分を除去したもの)に接種して
37℃、18時間培養した。この培養液を滅菌生理食
塩水にて1−5×102/mlとなるよう希釈し、そ
の0.1mlをヒアルロン酸ソーダ0.1%を含む上記限
外濾過処理培地寒天(高純度寒天)上に塗布して
37℃、20−40時間モイスチヤーチヤンバー中で培
養し、増殖した集落中の菌をレプリカ法にて採取
しておき、寒天上に10%セチルピリジニユームク
ロライド水溶液を噴霧して、約50万の菌株の中か
ら集落周囲が濁る集落を形成するヒアルロニダー
ゼ非生産性変異株ストレプトコツカス・ズーエピ
デミカスYIT2030を取得した。 なお上記ヒアルロニダーゼ生産・非生産菌の識
別法はエリカバルケ等の方法(Erika Balke et
al.、Zbl.Bakt.Hyg.A、259、194−200、1985)
を改変して行つた。 実施例 1 バツチ培養 グルコース6%、ポリペプトン(大五栄養化学
製)1.5%、パン酵母エキス(オリエンタル酵母
工業製)0.5%、燐酸第二カリ0.2%、硫酸マグネ
シウム7水塩0.1%、塩化カルシウム0.005%、ア
デカノールLG−109(消泡剤 旭電化工業製)
0.001%の組成の培地(PH7.0)を10のジヤーフ
アーメンターに5入れ、滅菌後、前培養したス
トレプトコツカス・ズーエピデミカスYIT2030
を1%接種し、6N−水酸化ナトリウム水溶液に
て培養PHを7に連続的に調節しながら37℃で42時
間通気撹拌培養した。 グルコースは別滅菌して、培養開始時に一度に
添加した。この時の培養経過を第1図に示す。培
養の経過と共に、ヒアルロン酸が蓄積した培養29
時間で、培養液の粘性は8000センチポアズ近くに
達しほとんど流動性がなくなり、培養42時間後、
培養液中のグルコースが零に達した時点で培養を
終了した。 収穫した培養液は流動性がないため、これを水
にて粘性が100センチポアズ以下となるように希
釈した。次ぎにこの溶液をトリクロル酢酸にてPH
を4以下にして、中空糸マイクロフイルターモジ
ユール(PW−103旭化成製)に通し、菌体およ
び不溶成分を除去し、更に中空糸限外濾過膜
(H1P30−43アミコン製)に、濾過内液に水を注
加しながら通し溶液中の低分子物質を除去した。
そしてこの溶液を凍結乾燥法によつて乾燥しヒア
ルロン酸を培養液1当たり6.7g得た。 実施例 2 連続培養 グルコース濃度を2.5%にした以外は実施例1
と同一の組成の培地を10のジヤーフアーメンタ
ーに5入れ、滅菌後(グルコースは別滅菌)、
前培養したストレプトコツカス・ズーエピデミカ
スYIT2030を1%接種し、6N−水酸化ナトリウ
ム水溶液にて培養PHを7に調節しながら、37℃で
15時間通気撹拌培養した。その後グルコース濃度
を2%にした以外は実施例1と同一の組成の培地
を、希釈率0.3(hr-1)で連続的に注加しながら、
37℃、PH7で通気撹拌連続培養を一週間おこなつ
た。 この時の培養経過を第2図に示す。培養槽外に
流出した培養液を一定時間ごとに集め、実施例1
と同様にしてヒアルロン酸を抽出精製した。この
結果、ヒアルロン酸の対糖収率は15%、その生産
性は0.9g//hrであり一日当たり21.6g/の
ヒアルロン酸を得ることができた。 発明の効果 本発明によるストレプトコツカス・ズーエピデ
ミカス変異株を培養することによつて、今まで報
告されたストレプトコツカス属細菌を使つたヒア
ルロン酸の製造法における収率、収量をはるかに
上回る、ストレプトリジンの混入の全く無いかつ
高分子量のヒアルロン酸を高収率、高生産率で安
価に得ることができる。この様にして製造したヒ
アルロン酸は化粧品、医薬品原料として最適なも
のである。
希釈率0.3(hr-1)で連続培養を行うと、操作し易
い低粘度で極めて安定に連続的に高収率、高生産
率でヒアルロン酸を生産することができた。ヒア
ルロン酸の対糖収率は15%、その生産性は0.9g/
/hrであり、一日当たり21.6g/のヒアルロ
ン酸を生産することができた(実施例2参照)。 本菌は高分子物質として、ヒアルロン酸以外の
物質を培養液中に蓄積しないので、培養後、培養
液中に蓄積されたヒアルロン酸の分離、精製は容
易で、既に公知の多糖類の分離精製法を用いれば
よい。 ヒアルロン酸の分離、精製法の一例を示す。培
養液を適当な粘度となるように(100センチポア
ズ以下が好ましい)水で希釈し、トリクロル酢酸
にてPHを4以下にする。次いで遠心分離あるいは
膜濾過(ポアーサイズ0.2μm以下)によつて菌体
を分離除去する。次ぎに溶液中に溶解している低
分子物質を、限外濾過、透析、有機溶媒沈澱法又
はイオン交換樹脂等による吸着法などによつて除
去した後、有機溶媒沈澱法、凍結乾燥又は噴霧乾
燥などの手段を用いてヒアルロン酸を得ることが
できる(実施例1参照)。 このようにして上記培養液から抽出精製して得
たヒアルロン酸について、ヒアルロン酸標品
(Sigma社製)と対比しながら種々の検討を行つ
た結果、本品はヒアルロン酸であることを確認し
た。以下にその性質を示す。 (1) 酢酸セルロース膜を用いる電気泳動において
標品と同じ移動度を示す。 (2) 放線菌ヒアルロニダーゼ(天野製薬製)によ
つて分解を受け、その分解物をシリカゲル薄層
クロマトグラフイーにかけると、処理後の標品
分解物と同じ移動度で二つのスポツトが現れ
る。 (3) 化学組成を分析すると、N−アセチル−D−
グルコサミンとD−グルクロン酸がモル比1:
1で存在する。 (4) 比施光度は〔α〕20 D=−69゜である。 (5) 薄膜法による赤外吸収スペクトルは第3図の
通りで標品と同じ。 (6) 重水に溶解して測定した 13C−NMRスペク
トルは第4図の通りで標品と同じ。 (7) 分子量は粘度測定法(T.C.Laurent et al.、
Biochim.Biophys.Acta、42、476−485、1960)
による結果、200−300万であつた。 以下に参考例および実施例を示して本発明をさ
らに詳細に説明する。 参考例 1 牛鼻粘膜より採取した、β−溶血性を示し、ヒ
アルロニダーゼを生産し、かつヒアルロン酸を生
産するストレプトコツカス・ズーエピデミカスを
トツド・ヒユーイツト・ブロス培地(デイフコ
製)中、37℃で10時間培養し、対数増殖期の菌体
を遠心分離によつて集め、低温下遠心分離を繰り
返しつつ2回0.05Mトリス−マレイン酸緩衝液
(PH6.0)を用いて無菌的に洗浄した後、1×
108/mlの菌濃度となるように同緩衝液に懸濁し、
これにNTGを200μg/mlとなるよう添加し37℃
にて30分間振とうした。つづいて、低温下菌体を
0.05Mトリス−マレイン酸緩衝液(PH6.0)で2
回洗浄した後、トツド・ヒユーイツト・ブロス培
地に接種して37℃、18時間培養した。この培養液
を滅菌生理食塩水にて1×103/mlとなるよう希
釈し、その0.1mlを血液(ウサギ脱繊血)寒天
(20ml)に混釈してまき培養後、溶血性を示さな
い集落を採取した。この変異株の取得頻度は約4
×10-6であつた。次ぎにこの非溶血性菌株を、上
と同様に、トツド・ヒユーイツト・ブロス培地に
37℃で培養し、対数増殖期の菌体を集め、0.05M
トリス−マレイン酸緩衝液(PH6.0)で洗浄後、
NTG200μg/mlを含む同緩衝液中で37℃、20分
間振とうした。つづいて、低温下菌体を同緩衝液
で洗浄後、限外濾過処理培地(トツド・ヒユーイ
ツト・ブロス培地からアミコン製限外濾過膜YM
−10にて高分子画分を除去したもの)に接種して
37℃、18時間培養した。この培養液を滅菌生理食
塩水にて1−5×102/mlとなるよう希釈し、そ
の0.1mlをヒアルロン酸ソーダ0.1%を含む上記限
外濾過処理培地寒天(高純度寒天)上に塗布して
37℃、20−40時間モイスチヤーチヤンバー中で培
養し、増殖した集落中の菌をレプリカ法にて採取
しておき、寒天上に10%セチルピリジニユームク
ロライド水溶液を噴霧して、約50万の菌株の中か
ら集落周囲が濁る集落を形成するヒアルロニダー
ゼ非生産性変異株ストレプトコツカス・ズーエピ
デミカスYIT2030を取得した。 なお上記ヒアルロニダーゼ生産・非生産菌の識
別法はエリカバルケ等の方法(Erika Balke et
al.、Zbl.Bakt.Hyg.A、259、194−200、1985)
を改変して行つた。 実施例 1 バツチ培養 グルコース6%、ポリペプトン(大五栄養化学
製)1.5%、パン酵母エキス(オリエンタル酵母
工業製)0.5%、燐酸第二カリ0.2%、硫酸マグネ
シウム7水塩0.1%、塩化カルシウム0.005%、ア
デカノールLG−109(消泡剤 旭電化工業製)
0.001%の組成の培地(PH7.0)を10のジヤーフ
アーメンターに5入れ、滅菌後、前培養したス
トレプトコツカス・ズーエピデミカスYIT2030
を1%接種し、6N−水酸化ナトリウム水溶液に
て培養PHを7に連続的に調節しながら37℃で42時
間通気撹拌培養した。 グルコースは別滅菌して、培養開始時に一度に
添加した。この時の培養経過を第1図に示す。培
養の経過と共に、ヒアルロン酸が蓄積した培養29
時間で、培養液の粘性は8000センチポアズ近くに
達しほとんど流動性がなくなり、培養42時間後、
培養液中のグルコースが零に達した時点で培養を
終了した。 収穫した培養液は流動性がないため、これを水
にて粘性が100センチポアズ以下となるように希
釈した。次ぎにこの溶液をトリクロル酢酸にてPH
を4以下にして、中空糸マイクロフイルターモジ
ユール(PW−103旭化成製)に通し、菌体およ
び不溶成分を除去し、更に中空糸限外濾過膜
(H1P30−43アミコン製)に、濾過内液に水を注
加しながら通し溶液中の低分子物質を除去した。
そしてこの溶液を凍結乾燥法によつて乾燥しヒア
ルロン酸を培養液1当たり6.7g得た。 実施例 2 連続培養 グルコース濃度を2.5%にした以外は実施例1
と同一の組成の培地を10のジヤーフアーメンタ
ーに5入れ、滅菌後(グルコースは別滅菌)、
前培養したストレプトコツカス・ズーエピデミカ
スYIT2030を1%接種し、6N−水酸化ナトリウ
ム水溶液にて培養PHを7に調節しながら、37℃で
15時間通気撹拌培養した。その後グルコース濃度
を2%にした以外は実施例1と同一の組成の培地
を、希釈率0.3(hr-1)で連続的に注加しながら、
37℃、PH7で通気撹拌連続培養を一週間おこなつ
た。 この時の培養経過を第2図に示す。培養槽外に
流出した培養液を一定時間ごとに集め、実施例1
と同様にしてヒアルロン酸を抽出精製した。この
結果、ヒアルロン酸の対糖収率は15%、その生産
性は0.9g//hrであり一日当たり21.6g/の
ヒアルロン酸を得ることができた。 発明の効果 本発明によるストレプトコツカス・ズーエピデ
ミカス変異株を培養することによつて、今まで報
告されたストレプトコツカス属細菌を使つたヒア
ルロン酸の製造法における収率、収量をはるかに
上回る、ストレプトリジンの混入の全く無いかつ
高分子量のヒアルロン酸を高収率、高生産率で安
価に得ることができる。この様にして製造したヒ
アルロン酸は化粧品、医薬品原料として最適なも
のである。
第1図は本発明の実施例1におけるヒアルロン
酸製造の培養経過を示す図であり、第2図は実施
例2における培養経過を示す図であり、第3図お
よび第4図はそれぞれ実施例1で得られたヒアル
ロン酸の赤外吸収スペクトルおよびNMRスペク
トルを示す図である。
酸製造の培養経過を示す図であり、第2図は実施
例2における培養経過を示す図であり、第3図お
よび第4図はそれぞれ実施例1で得られたヒアル
ロン酸の赤外吸収スペクトルおよびNMRスペク
トルを示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ヒアルロン酸生産能を有し、ヒアルロニダー
ゼ非生産性でかつ非溶血性を示すストレプトコツ
カス属に属する細菌を培地に培養し、培養物から
ヒアルロン酸を採取することを特徴とするヒアル
ロン酸の製造方法。 2 ストレプトコツカス属に属する細菌がストレ
プトコツカス・ズーエピデミカスである特許請求
の範囲第1項記載のヒアルロン酸の製造方法。 3 ストレプトコツカス属に属する細菌がストレ
プトコツカス・ズーエピデミカスYIT2030(微工
研条寄第1305号)である特許請求の範囲第1項も
しくは第2項に記載のヒアルロン酸の製造方法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61099446A JPS62257393A (ja) | 1986-05-01 | 1986-05-01 | ヒアルロン酸の製造方法 |
| US07/038,907 US5023175A (en) | 1986-05-01 | 1987-04-16 | Novel production process of hyaluronic acid and bacterium strain therefor |
| CA000535098A CA1314508C (en) | 1986-05-01 | 1987-04-21 | Production process of hyaluronic acid and bacterium strain therefor as well as cosmetic composition containing hyaluronic acid |
| AU71960/87A AU598809B2 (en) | 1986-05-01 | 1987-04-24 | Novel production process of hyaluronic acid and bacterium strain therefor as well as cosmetic composition containing hyaluronic acid |
| KR1019870003999A KR960005736B1 (ko) | 1986-05-01 | 1987-04-25 | 히아루론산의 신규 생산방법 |
| DE3750733T DE3750733T2 (de) | 1986-05-01 | 1987-04-29 | Verfahren zur Herstellung von Hyaluronsäure, dafür benötigte Bakterienstämme und kosmetische Zusammensetzung, welche Hyaluronsäure enthält. |
| EP87106247A EP0244757B1 (en) | 1986-05-01 | 1987-04-29 | Novel production process of hyaluronic acid and bacterium strain therefor as well as cosmetic composition containing hyaluronic acid |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61099446A JPS62257393A (ja) | 1986-05-01 | 1986-05-01 | ヒアルロン酸の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62257393A JPS62257393A (ja) | 1987-11-09 |
| JPH046356B2 true JPH046356B2 (ja) | 1992-02-05 |
Family
ID=14247593
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61099446A Granted JPS62257393A (ja) | 1986-05-01 | 1986-05-01 | ヒアルロン酸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62257393A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5496726A (en) * | 1993-04-16 | 1996-03-05 | Lucky Limited | Streptococcus zooepidemicus medium and process for preparing hyaluronic acid |
| KR100558751B1 (ko) * | 2004-10-18 | 2006-03-14 | 주식회사 태평양 | 피부보습용 화장료 조성물 |
| CN104055701B (zh) * | 2014-06-11 | 2017-01-18 | 山东安华生物医药股份有限公司 | 一种抗敏护发洗发水 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60251898A (ja) * | 1984-05-25 | 1985-12-12 | Shiseido Co Ltd | 醗酵法によるヒアルロン酸の製造方法 |
-
1986
- 1986-05-01 JP JP61099446A patent/JPS62257393A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62257393A (ja) | 1987-11-09 |
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