JPH047521B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH047521B2 JPH047521B2 JP58213201A JP21320183A JPH047521B2 JP H047521 B2 JPH047521 B2 JP H047521B2 JP 58213201 A JP58213201 A JP 58213201A JP 21320183 A JP21320183 A JP 21320183A JP H047521 B2 JPH047521 B2 JP H047521B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- substrate
- thermoplastic resin
- electrolytic
- conductive polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Non-Insulated Conductors (AREA)
- Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は改良された導電性高分子フイルムとそ
の製造方法に関する。 〔従来技術〕 ある種の芳香族化合物は電解質を添加した溶剤
中に溶解させ、電解酸化を行うことにより、導電
性の高分子フイルムを電極基板上に形成させるこ
とができる。このような芳香族化合物としてはビ
ロール類、チオフエン類等の複素環式化合物、ア
ズレン、ビレン、トリフエニレン等の多環芳香族
化合物が知られている〔例えばJ.バーゴン(J.
Bargon)、S.モーマンド(S.Mohmand)、R.J.ウ
オルトマン(R.J.Waltman)、IBMジヤーナル
オブ リサーチ エンド デベロツプメント
(IBM Journal of Reserch&Development)第
27巻、第4号第330頁(1983年)参照〕。 しかしながら、従来の電極基板上に直接電解酸
化して形成した導電性高分子フイルムは以下のよ
うな欠点があつた。 (1) フイルムの機械的な強度が弱いため、基板上
でも、また、フイルムとして単離した状態でも
破れやすく取扱いが困難であつた。 (2) 電気伝導度を制御することが困難であつた。 (3) 基板との密着力が弱く、フイルム形成中ある
いは形成後の洗浄過程ではがれやすい。 (4) ネサガラスの様な電解溶液や形成される芳香
族系高分子フイルムに比べて電気抵抗が同等あ
るいはそれ以下の電極基板を用いると、均一な
フイルムを形成できず、膜厚に大きなバラツキ
がみられた。 〔発明の目的〕 本発明はこれらの欠点を除去するためになされ
たものであり、その目的は電気伝導度、機械的強
度及び密着性に優れた導電性高分子フイルム及び
その製造方法を提供することにある。 〔発明の構成〕 本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は導
電性高分子フイルムの発明であつて、電極基板上
に形成した熱可塑性樹脂フイルムと、該基板上に
電解酸化により電気化学的に形成した芳香族系高
分子材料とから成ることを特徴とする。 そして、本発明の第2の発明は導電性高分子フ
イルムの製造方法の発明であつて、電極基板上に
熱可塑性樹脂フイルムを作製する工程、及びその
上に電解酸化により芳香族系高分子材料を電気化
学的に形成する工程の各工程を包含することを特
徴とする。 電解重合による導電性高分子フイルムは通常電
解基板を、アセトニトリル等の有機溶媒中に電解
重合用モノマーとなる芳香族系化合物と通電させ
るための電解質とを溶解させた溶液中に、対向電
極と共に入れ、両電極間に通電させることにより
形成される。この際、電極基板を絶縁性の高分子
フイルムでコーテイングすれば、当然通電できず
導電性フイルムは全く形成されない。しかしなが
ら本発明者等は電極基板上に各種の熱可塑性樹脂
フイルムを塗布し、これを溶解させることのない
適当な電解反応溶液を組合せることにより、電解
反応が通常の電極基板上と同様に進行することを
見出した。このようにして得られたフイルムは熱
可塑性樹脂フイルムと、電解酸化による芳香族系
高分子フイルムの混合物となり、その混合状態は
作製条件に依存し、また全体のフイルムの特性が
現れることになる。したがつて熱可塑性樹脂フイ
ルムとしてフイルム強度の強い材料を選べばフイ
ルム強度の高い導電性高分子フイルムを作製でき
る。また作製条件によつて一体の混合フイルムに
なる場合と、全く混合せず2層に分離して形成で
きる場合もある。 このフイルムはいずれも重合時間により電気伝
導度を任意に制御でき、電気伝導度を10桁程度変
えることができる。また、ネサガラス基板を用い
ても全く均一に重合が進行し、フイルムの膜厚分
布が著しく少ない。これはネサガラス基板上に直
接ポリピロールの様な高導電性フイルムを作製す
るとリード線をとる部分に近い方からポリマーが
形成し、この電気伝導度が高いため集中して重合
が進行するためと推定される。他方、本発明のフ
イルムで重合初期は電気伝導度が低く、徐々に高
くなつていくため、均一に膜が形成できる。また
基板との密着力の良好な熱可塑性樹脂フイルムを
用いると形成した導電性高分子フイルムの密着力
を向上することができる。 このようにして均一で良質の導電性高分子フイ
ルムが得られる原因は、熱可塑性の高分子フイル
ムが電解溶液である程度膨潤し、モノマー分子が
架橋フイルム内に拡散でき、電極表面で電解酸化
反応が進行するためと推定される。したがつて熱
可塑性樹脂フイルム内にモノマーが拡散できる様
な電解反応溶液組成を選択することにより均一な
導電性高分子フイルムが得られる。 したがつて高分子フイルムは熱可塑性樹脂であ
ればいずれのものでも良く種類には限定されな
い。 電解液としては次の条件を満していればよい。 (1) 熱可塑性樹脂フイルムを溶かさないこと (2) 電解塩と電解重合用モノマーを溶かすことが
できること (3) 熱可塑性樹脂フイルム中に電解重合用モノマ
ーを拡散させることができること なお、本発明におけるフイルム用高分子材料中
には、可塑剤、顔料及び色素等の常用の添加剤を
添加してもよく、それらを添加した場合でも、そ
れら添加剤が電解液中に溶出することはなく、ま
た得られた導電性高分子フイルムの所望の特性は
変化しない。 〔実施例〕 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。 なお、第1図はポリピロールの重合時間(横
軸)(分)と混合フイルムの電気伝導度(縦軸)
(σ)との関係を示したグラフである。 実施例 1 ネサガラス基板上にスピンコート法によりクロ
ロメチル化ポリスチレン(以下CMSと略記する)
(分子量30万)を1μm厚に塗布した。このフイル
ムをコーテイングした基板を正極とし負極に網目
状の白金電極を用いて電解溶液に浸し、0.9〜
1.5Vの定電圧でビロールの電解重合を行つた。
電解溶液としてはアセトニトリル−水−エチレン
グリコール(90:5:5)にビロール1M、電解
塩としてテトラエチルアンモニウムテトラフルオ
ロボレート0.3Mを溶解させたものを用いた。電
解時間は5〜60分間変化させると、ネサガラス基
板上は絶縁性のフイルムに覆われているにもかか
わらず、電解をかけると黒色のポリピロールが基
板上に析出し、膜厚が増加していつた。第1図に
重合時間と得られたフイルムの電気伝導度の関係
をグラフで示した。重合時間を変化させることに
よりフイルムの電気伝導度を約9桁変化させるこ
とができ、所望の電気伝導度のフイルムを作製で
きることが明らかになつた。 実施例 2 ネサガラス基板上にポリ塩化ビニル(分子量70
万)フイルムをスピンコート法で約1μmに塗布
する。この基板をアセトニトリル−水−エチレン
グリコール(98:1:1)溶剤にビロール1M、
テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレー
ト0.3Mを溶解させた溶液に浸し、1.3Vで20分間
電解重合を行つた。実施例1と同様に黒色のポリ
ピロールフイルムが析出した。このポリピロール
はネサガラス基板とポリ塩化ビニルの間に積層さ
れる形で形成された。このフイルムはネサガラス
基板から容易にひきはがすことができ、表面が滑
らかで非常に機械的強度の高いフイルムが得ら
れ、約1.5倍に延伸することができた。電気伝導
度はポリピロール面で約80/Ω・cmであつた。 実施例 3 実施例2と同様にポリ塩化ビニルをネサガラス
基板上に1μmの厚さにスピンコーテイングし、
これをアセトニトリル−メチルエチルケトン−水
−エチレングリコール(58:40:1:1)の混合
溶媒にビロール3M、テトラエチルアンモニウム
テトラフルオロボレート0.3Mを溶解させた溶液
中で20分間1.2Vで電解酸化を行つた。実施例2
と同様にポリピロールが析出してきたが実施例2
と異なり得られたフイルムは積層構造でなく一層
の構造のフイルムであり、その電気伝導度は実施
例1と同程度の3.5/Ω・cmであつた。 比較例 1 実施例2、3と同じフイルムをアセトニトリル
−水(9:1)中で電解重合を行つても全くポリ
ピロールは析出しなかつた。 以上実施例2、3、比較例1から明らかなよう
に、均一なフイルムを作製するには各樹脂につい
て電解重合溶媒を最適化する必要がある。すなわ
ち、モノマーが十分に熱可塑性樹脂フイルムの中
を拡散し、電極表面に到達できることが必要であ
る。この比較例1では、拡散できなかつたものと
推定される。なお前記各実施例の場合、熱可塑性
樹脂フイルム中に十分な空間があれば電解酸化さ
れたポリピロールがフイルム内に成長し、実施例
1、3の様な複合フイルムとして得られ、ポリピ
ロールフイルム内に入り込めない場合は2層構造
の膜となると推定される。 実施例 4〜44 下記表1に示した熱可塑性樹脂フイルムをそれ
ぞれ約1μmの厚さにネサガラス基板上にスピン
コート法あるいはキヤステイング法を用いて塗布
した。この基板を表1に示した溶媒に1Mのピロ
ールと0.3Mのテトラエチルアンモニウムテトラ
フルオロボレートを溶解させ、1.2Vで20分間電
解重合を行つた。いずれの系でも黒色のポリピロ
ールが析出し、実施例1と同様の均一なフイルム
が得られた。 表1に、得られた複合フイルムの膜厚と電気伝
導度の測定値を示した。 表1において、基板としてはネサガラス基板、
重合時間は20分/室温とした。またMEKはメチ
ルエチルケトン、EGはエチレングリコール、
DMFはN,N−ジメチルホルムアミドを意味す
る。
の製造方法に関する。 〔従来技術〕 ある種の芳香族化合物は電解質を添加した溶剤
中に溶解させ、電解酸化を行うことにより、導電
性の高分子フイルムを電極基板上に形成させるこ
とができる。このような芳香族化合物としてはビ
ロール類、チオフエン類等の複素環式化合物、ア
ズレン、ビレン、トリフエニレン等の多環芳香族
化合物が知られている〔例えばJ.バーゴン(J.
Bargon)、S.モーマンド(S.Mohmand)、R.J.ウ
オルトマン(R.J.Waltman)、IBMジヤーナル
オブ リサーチ エンド デベロツプメント
(IBM Journal of Reserch&Development)第
27巻、第4号第330頁(1983年)参照〕。 しかしながら、従来の電極基板上に直接電解酸
化して形成した導電性高分子フイルムは以下のよ
うな欠点があつた。 (1) フイルムの機械的な強度が弱いため、基板上
でも、また、フイルムとして単離した状態でも
破れやすく取扱いが困難であつた。 (2) 電気伝導度を制御することが困難であつた。 (3) 基板との密着力が弱く、フイルム形成中ある
いは形成後の洗浄過程ではがれやすい。 (4) ネサガラスの様な電解溶液や形成される芳香
族系高分子フイルムに比べて電気抵抗が同等あ
るいはそれ以下の電極基板を用いると、均一な
フイルムを形成できず、膜厚に大きなバラツキ
がみられた。 〔発明の目的〕 本発明はこれらの欠点を除去するためになされ
たものであり、その目的は電気伝導度、機械的強
度及び密着性に優れた導電性高分子フイルム及び
その製造方法を提供することにある。 〔発明の構成〕 本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は導
電性高分子フイルムの発明であつて、電極基板上
に形成した熱可塑性樹脂フイルムと、該基板上に
電解酸化により電気化学的に形成した芳香族系高
分子材料とから成ることを特徴とする。 そして、本発明の第2の発明は導電性高分子フ
イルムの製造方法の発明であつて、電極基板上に
熱可塑性樹脂フイルムを作製する工程、及びその
上に電解酸化により芳香族系高分子材料を電気化
学的に形成する工程の各工程を包含することを特
徴とする。 電解重合による導電性高分子フイルムは通常電
解基板を、アセトニトリル等の有機溶媒中に電解
重合用モノマーとなる芳香族系化合物と通電させ
るための電解質とを溶解させた溶液中に、対向電
極と共に入れ、両電極間に通電させることにより
形成される。この際、電極基板を絶縁性の高分子
フイルムでコーテイングすれば、当然通電できず
導電性フイルムは全く形成されない。しかしなが
ら本発明者等は電極基板上に各種の熱可塑性樹脂
フイルムを塗布し、これを溶解させることのない
適当な電解反応溶液を組合せることにより、電解
反応が通常の電極基板上と同様に進行することを
見出した。このようにして得られたフイルムは熱
可塑性樹脂フイルムと、電解酸化による芳香族系
高分子フイルムの混合物となり、その混合状態は
作製条件に依存し、また全体のフイルムの特性が
現れることになる。したがつて熱可塑性樹脂フイ
ルムとしてフイルム強度の強い材料を選べばフイ
ルム強度の高い導電性高分子フイルムを作製でき
る。また作製条件によつて一体の混合フイルムに
なる場合と、全く混合せず2層に分離して形成で
きる場合もある。 このフイルムはいずれも重合時間により電気伝
導度を任意に制御でき、電気伝導度を10桁程度変
えることができる。また、ネサガラス基板を用い
ても全く均一に重合が進行し、フイルムの膜厚分
布が著しく少ない。これはネサガラス基板上に直
接ポリピロールの様な高導電性フイルムを作製す
るとリード線をとる部分に近い方からポリマーが
形成し、この電気伝導度が高いため集中して重合
が進行するためと推定される。他方、本発明のフ
イルムで重合初期は電気伝導度が低く、徐々に高
くなつていくため、均一に膜が形成できる。また
基板との密着力の良好な熱可塑性樹脂フイルムを
用いると形成した導電性高分子フイルムの密着力
を向上することができる。 このようにして均一で良質の導電性高分子フイ
ルムが得られる原因は、熱可塑性の高分子フイル
ムが電解溶液である程度膨潤し、モノマー分子が
架橋フイルム内に拡散でき、電極表面で電解酸化
反応が進行するためと推定される。したがつて熱
可塑性樹脂フイルム内にモノマーが拡散できる様
な電解反応溶液組成を選択することにより均一な
導電性高分子フイルムが得られる。 したがつて高分子フイルムは熱可塑性樹脂であ
ればいずれのものでも良く種類には限定されな
い。 電解液としては次の条件を満していればよい。 (1) 熱可塑性樹脂フイルムを溶かさないこと (2) 電解塩と電解重合用モノマーを溶かすことが
できること (3) 熱可塑性樹脂フイルム中に電解重合用モノマ
ーを拡散させることができること なお、本発明におけるフイルム用高分子材料中
には、可塑剤、顔料及び色素等の常用の添加剤を
添加してもよく、それらを添加した場合でも、そ
れら添加剤が電解液中に溶出することはなく、ま
た得られた導電性高分子フイルムの所望の特性は
変化しない。 〔実施例〕 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。 なお、第1図はポリピロールの重合時間(横
軸)(分)と混合フイルムの電気伝導度(縦軸)
(σ)との関係を示したグラフである。 実施例 1 ネサガラス基板上にスピンコート法によりクロ
ロメチル化ポリスチレン(以下CMSと略記する)
(分子量30万)を1μm厚に塗布した。このフイル
ムをコーテイングした基板を正極とし負極に網目
状の白金電極を用いて電解溶液に浸し、0.9〜
1.5Vの定電圧でビロールの電解重合を行つた。
電解溶液としてはアセトニトリル−水−エチレン
グリコール(90:5:5)にビロール1M、電解
塩としてテトラエチルアンモニウムテトラフルオ
ロボレート0.3Mを溶解させたものを用いた。電
解時間は5〜60分間変化させると、ネサガラス基
板上は絶縁性のフイルムに覆われているにもかか
わらず、電解をかけると黒色のポリピロールが基
板上に析出し、膜厚が増加していつた。第1図に
重合時間と得られたフイルムの電気伝導度の関係
をグラフで示した。重合時間を変化させることに
よりフイルムの電気伝導度を約9桁変化させるこ
とができ、所望の電気伝導度のフイルムを作製で
きることが明らかになつた。 実施例 2 ネサガラス基板上にポリ塩化ビニル(分子量70
万)フイルムをスピンコート法で約1μmに塗布
する。この基板をアセトニトリル−水−エチレン
グリコール(98:1:1)溶剤にビロール1M、
テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレー
ト0.3Mを溶解させた溶液に浸し、1.3Vで20分間
電解重合を行つた。実施例1と同様に黒色のポリ
ピロールフイルムが析出した。このポリピロール
はネサガラス基板とポリ塩化ビニルの間に積層さ
れる形で形成された。このフイルムはネサガラス
基板から容易にひきはがすことができ、表面が滑
らかで非常に機械的強度の高いフイルムが得ら
れ、約1.5倍に延伸することができた。電気伝導
度はポリピロール面で約80/Ω・cmであつた。 実施例 3 実施例2と同様にポリ塩化ビニルをネサガラス
基板上に1μmの厚さにスピンコーテイングし、
これをアセトニトリル−メチルエチルケトン−水
−エチレングリコール(58:40:1:1)の混合
溶媒にビロール3M、テトラエチルアンモニウム
テトラフルオロボレート0.3Mを溶解させた溶液
中で20分間1.2Vで電解酸化を行つた。実施例2
と同様にポリピロールが析出してきたが実施例2
と異なり得られたフイルムは積層構造でなく一層
の構造のフイルムであり、その電気伝導度は実施
例1と同程度の3.5/Ω・cmであつた。 比較例 1 実施例2、3と同じフイルムをアセトニトリル
−水(9:1)中で電解重合を行つても全くポリ
ピロールは析出しなかつた。 以上実施例2、3、比較例1から明らかなよう
に、均一なフイルムを作製するには各樹脂につい
て電解重合溶媒を最適化する必要がある。すなわ
ち、モノマーが十分に熱可塑性樹脂フイルムの中
を拡散し、電極表面に到達できることが必要であ
る。この比較例1では、拡散できなかつたものと
推定される。なお前記各実施例の場合、熱可塑性
樹脂フイルム中に十分な空間があれば電解酸化さ
れたポリピロールがフイルム内に成長し、実施例
1、3の様な複合フイルムとして得られ、ポリピ
ロールフイルム内に入り込めない場合は2層構造
の膜となると推定される。 実施例 4〜44 下記表1に示した熱可塑性樹脂フイルムをそれ
ぞれ約1μmの厚さにネサガラス基板上にスピン
コート法あるいはキヤステイング法を用いて塗布
した。この基板を表1に示した溶媒に1Mのピロ
ールと0.3Mのテトラエチルアンモニウムテトラ
フルオロボレートを溶解させ、1.2Vで20分間電
解重合を行つた。いずれの系でも黒色のポリピロ
ールが析出し、実施例1と同様の均一なフイルム
が得られた。 表1に、得られた複合フイルムの膜厚と電気伝
導度の測定値を示した。 表1において、基板としてはネサガラス基板、
重合時間は20分/室温とした。またMEKはメチ
ルエチルケトン、EGはエチレングリコール、
DMFはN,N−ジメチルホルムアミドを意味す
る。
【表】
【表】
以上の表1から明らかなように、いずれの系で
も高い電気伝導度を示すことがわかつた。 このように、基板上に薄膜として塗布できる熱
可塑性樹脂フイルムはほとんどの材料が、電解重
合溶液の組成を適正に選択することにより、導電
性高分子フイルムに変えることが可能である。し
たがつて、本発明に使用できる熱可塑性樹脂フイ
ルムは上記の実施例にとどまることはなく、広範
囲な材料が適用できる。 実施例 45〜50 実施例1と同様にネサガラス基板上にCMSを
約1μm厚にスピンコートした。この基板を正極
とし、3−メチルピロール(実施例45)、N−メ
チルピロール(実施例46)、チオフエン(実施例
47)、アズレン(実施例48)、メチルアズレン(実
施例49)、ピレン(実施例50)を下記表2に示し
た各溶剤に溶解させ、溶液中に白金電極を対向電
極として電解重合を行つた。20分間の電解重合で
いずれも膜厚増加と共に、フイルムの電気伝導度
の向上がみられた。結果は表2にまとめた。 表2において、基板としてはネサガラス基板、
CMS膜厚は約1μm、重合時間20分/室温とした。
また、実施例45〜48の電解質としては0.3Mのテ
トラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート
を用いた。
も高い電気伝導度を示すことがわかつた。 このように、基板上に薄膜として塗布できる熱
可塑性樹脂フイルムはほとんどの材料が、電解重
合溶液の組成を適正に選択することにより、導電
性高分子フイルムに変えることが可能である。し
たがつて、本発明に使用できる熱可塑性樹脂フイ
ルムは上記の実施例にとどまることはなく、広範
囲な材料が適用できる。 実施例 45〜50 実施例1と同様にネサガラス基板上にCMSを
約1μm厚にスピンコートした。この基板を正極
とし、3−メチルピロール(実施例45)、N−メ
チルピロール(実施例46)、チオフエン(実施例
47)、アズレン(実施例48)、メチルアズレン(実
施例49)、ピレン(実施例50)を下記表2に示し
た各溶剤に溶解させ、溶液中に白金電極を対向電
極として電解重合を行つた。20分間の電解重合で
いずれも膜厚増加と共に、フイルムの電気伝導度
の向上がみられた。結果は表2にまとめた。 表2において、基板としてはネサガラス基板、
CMS膜厚は約1μm、重合時間20分/室温とした。
また、実施例45〜48の電解質としては0.3Mのテ
トラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート
を用いた。
【表】
実施例 51、52
実施例1と同じCMSを約0.1μm厚の金を蒸着
したガラス基板(実施例51)、n型シリコン基板
(リンドーブ、抵抗15Ω・cm、実施例52)に約1μ
mの厚さでスピンコーテイングした。この基板を
アセトニトリルにピロール3M、テトラエチルア
ンモニウムトルエンスルホネート0.3Mを加えた
溶液中に対向電極と共に浸漬し、1.2Vで20分間
電解重合を行つた。その結果、金蒸着基板では
1.8μm厚、n型シリコン基板では1.35μm厚のフ
イルムが得られ、電気伝導度はそれぞれ4.5/
Ω・cm、1.2/Ω・cmであつた。このように金属
基板でも半導体基板でも均一な導電性高分子フイ
ルムが得られた。 以上実施例を挙げたが、本発明は従来にない新
しい原理による導電性高分子フイルムの作製法で
あり、上記の実施例のみに制限されるものでな
く、広範囲な材料の組合せが可能である。 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明に従つて、ピロー
ル等の電解酸化反応により導電性高分子材料を形
成する芳香族系化合物を、熱可塑性樹脂フイルム
をコーテイングした電極基板上で電解酸化する
と、熱可塑性樹脂フイルムと導電性芳香族系高分
子材料の複合フイルムが均一性よく得られる。こ
れらのフイルムは高い電気伝導度を示し、また、
重合時間により、任意に電気伝導度を制御できる
利点がらう。更に熱可塑性樹脂フイルムとして機
械的強度の高いものを用いることにより、機械的
強度の優れた導電性高分子フイルムが得られ、ま
た、基板密着力の強い熱可塑性樹脂フイルムを用
いると密着力の高い導電性高分子フイルムが得ら
れる等、格別顕著な効果が奏せられる。
したガラス基板(実施例51)、n型シリコン基板
(リンドーブ、抵抗15Ω・cm、実施例52)に約1μ
mの厚さでスピンコーテイングした。この基板を
アセトニトリルにピロール3M、テトラエチルア
ンモニウムトルエンスルホネート0.3Mを加えた
溶液中に対向電極と共に浸漬し、1.2Vで20分間
電解重合を行つた。その結果、金蒸着基板では
1.8μm厚、n型シリコン基板では1.35μm厚のフ
イルムが得られ、電気伝導度はそれぞれ4.5/
Ω・cm、1.2/Ω・cmであつた。このように金属
基板でも半導体基板でも均一な導電性高分子フイ
ルムが得られた。 以上実施例を挙げたが、本発明は従来にない新
しい原理による導電性高分子フイルムの作製法で
あり、上記の実施例のみに制限されるものでな
く、広範囲な材料の組合せが可能である。 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明に従つて、ピロー
ル等の電解酸化反応により導電性高分子材料を形
成する芳香族系化合物を、熱可塑性樹脂フイルム
をコーテイングした電極基板上で電解酸化する
と、熱可塑性樹脂フイルムと導電性芳香族系高分
子材料の複合フイルムが均一性よく得られる。こ
れらのフイルムは高い電気伝導度を示し、また、
重合時間により、任意に電気伝導度を制御できる
利点がらう。更に熱可塑性樹脂フイルムとして機
械的強度の高いものを用いることにより、機械的
強度の優れた導電性高分子フイルムが得られ、ま
た、基板密着力の強い熱可塑性樹脂フイルムを用
いると密着力の高い導電性高分子フイルムが得ら
れる等、格別顕著な効果が奏せられる。
第1図はクロロメチル化ポリスチレンを塗布し
たネサガラス基板を用いた場合のポリピロールの
重合時間と混合フイルムの電気伝導度との関係を
示したグラフである。
たネサガラス基板を用いた場合のポリピロールの
重合時間と混合フイルムの電気伝導度との関係を
示したグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 電極基板上に形成した熱可塑性樹脂フイルム
と、該基板上に電解酸化により電気化学的に形成
した芳香族系高分子材料とから成ることを特徴と
する導電性高分子フイルム。 2 電極基板上に熱可塑性樹脂フイルムを作製す
る工程、及びその上に電解酸化により芳香族系高
分子材料を電気化学的に形成する工程の各工程を
包含することを特徴とする導電性高分子フイル
ム。の製造方法
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58213201A JPS60105532A (ja) | 1983-11-15 | 1983-11-15 | 導電性高分子フイルム及びその製造方法 |
| US06/657,314 US4559112A (en) | 1983-10-07 | 1984-10-02 | Electrically conducting polymer film and method of manufacturing the same |
| DE8787106076T DE3484598D1 (de) | 1983-10-07 | 1984-10-04 | Elektrisch leitfaehiges polymer und dessen herstellung. |
| DE8484306764T DE3481849D1 (de) | 1983-10-07 | 1984-10-04 | Elektrisch leitfaehiger polymer und deren herstellung. |
| EP19840306764 EP0144127B1 (en) | 1983-10-07 | 1984-10-04 | Electrically conducting polymer film and method of manufacturing the same |
| EP19870106076 EP0247366B1 (en) | 1983-10-07 | 1984-10-04 | Electrically conducting polymer film and method of manufacturing the same |
| CA000464743A CA1231670A (en) | 1983-10-07 | 1984-10-04 | Electrically conducting polymer film and method of manufacturing the same |
| KR1019840006200A KR890004938B1 (ko) | 1983-10-07 | 1984-10-06 | 전기전도성 중합체 필름과 그의 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58213201A JPS60105532A (ja) | 1983-11-15 | 1983-11-15 | 導電性高分子フイルム及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60105532A JPS60105532A (ja) | 1985-06-11 |
| JPH047521B2 true JPH047521B2 (ja) | 1992-02-12 |
Family
ID=16635206
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58213201A Granted JPS60105532A (ja) | 1983-10-07 | 1983-11-15 | 導電性高分子フイルム及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60105532A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60228546A (ja) * | 1984-04-27 | 1985-11-13 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 透明性の優れた帯電防止用フイルム |
| JPS624898A (ja) * | 1985-07-01 | 1987-01-10 | Agency Of Ind Science & Technol | 電極触媒及びその製造方法 |
| JPH0619031B2 (ja) * | 1986-11-13 | 1994-03-16 | 徳山曹達株式会社 | 電導性高分子体およびその製造方法 |
| JPH0779007B2 (ja) * | 1989-04-27 | 1995-08-23 | 明美 中井 | 導電性複合材料の製造法 |
-
1983
- 1983-11-15 JP JP58213201A patent/JPS60105532A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60105532A (ja) | 1985-06-11 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0144127B1 (en) | Electrically conducting polymer film and method of manufacturing the same | |
| KR900003155B1 (ko) | 패턴상 도전성을 갖는 고분자 필름과 그 제조방법 | |
| JPH0678492B2 (ja) | 高電導性重合体組成物及びその製造方法 | |
| JPS5918726A (ja) | ピロールの不溶解性導電共重合体及びその製法 | |
| JPH047521B2 (ja) | ||
| JPH056285B2 (ja) | ||
| JPH07104527B2 (ja) | エレクトロクロミツク表示素子 | |
| JPS60137922A (ja) | 電解重合装置 | |
| JPS60177506A (ja) | 導電性高分子フイルム及びその作製法 | |
| JPH056284B2 (ja) | ||
| JPH0124236B2 (ja) | ||
| JPH03231932A (ja) | 多孔質電解重合フィルムおよび製造方法 | |
| JPS5931565A (ja) | 高分子被覆電極 | |
| JPS60228548A (ja) | 導電性高分子フイルムの連続的な製造方法及びその装置 | |
| JPS63248054A (ja) | 導電性高分子電極材料及びその製造方法 | |
| JP2582935B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
| KALAYCIOĞLU et al. | Impedance characteristics of conducting polypyrrole-poly (ethylvinylether) graft films | |
| JPS60257011A (ja) | パタン状に導電性を有する高分子フイルムの製造方法 | |
| JP2566674B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
| JPH0578575B2 (ja) | ||
| JPS60251675A (ja) | 導電性高分子フイルム太陽電池及びその製造方法 | |
| JPS60228547A (ja) | 導電性高分子フイルムの製造方法 | |
| JPS61279001A (ja) | 導電性高分子フイルム及びその製造方法 | |
| JPS6124103A (ja) | 導電性高分子フイルム及びその製造方法 | |
| JPS63156832A (ja) | 透明性導電膜の製法 |