JPH0512382B2 - - Google Patents

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JPH0512382B2
JPH0512382B2 JP63009386A JP938688A JPH0512382B2 JP H0512382 B2 JPH0512382 B2 JP H0512382B2 JP 63009386 A JP63009386 A JP 63009386A JP 938688 A JP938688 A JP 938688A JP H0512382 B2 JPH0512382 B2 JP H0512382B2
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resin
synthetic resin
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Atsushi Oohayashi
Kazuya Kinoshita
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
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Priority to DE3850317T priority patent/DE3850317T2/de
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Description

【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」 本発明は、基材に表面処理を旋してなる合成樹
脂成形品に関するものである。更に詳しくは耐汚
染性、耐久性に優れた合成樹脂成形品に関する。 「従来の技術」 従来、合成樹脂は様々な方面で使用されている
が、汚染されやすいという欠点があつた。例えば
合成樹脂で作られたデスクマツトや書類ホルダー
に静電複写機、感熱複写機等でコピーされた書類
をはさんだり、内部にこれら書類を収納した場合
に、紙面にコピーされた印刷面がデスクマツトや
書類ホルダーの透明のカバーに接触すると極めて
短時間のうちに印刷インクがカバーに移行してカ
バーを汚染し、更には両面が貼着してしまい書類
を破損させる等の問題があつた。特に合成樹脂が
軟質塩化ビニル系樹脂の場合、可塑剤が成形品表
面にブリード・アウトするため上記のような現象
が顕著であつた。 又、塩化ビニル系樹脂からなる成形品が他の樹
脂、例えばABS樹脂やスチレン系樹脂よりなる
成形品と接触すると可塑剤が移行し、接触した他
の樹脂成形品を汚染するという問題があつた。 これらの問題点を解決する方法として塩化ビニ
ル系樹脂を含む合成樹脂成形品の表面を、特定の
樹脂や塗料で破覆する手法が提案されている。例
えば、特開昭56−74156号公報には、エポキシ樹
脂塗料組成物を合成樹脂成形品表面に塗布し製膜
する方法が提案されている。又、特開昭58−
57954号公報、特開昭59−176330号公報、特公昭
59−38105号公報には、フツ素樹脂系被覆組成物
を製膜する方法、特開昭59−105057号公報にはシ
リコーン樹脂系被覆組成物を製膜する方法が提案
されている。 しかしながら、上記改良法にしたがつて成形品
表面に形成される被膜は、いずれも熱可塑性樹脂
を主体としたものであるため、使用時雰囲気温度
が高い場合には、表面汚染を完全に抑制すること
は困難であり、未だ問題があつた。 そこで、さらに上記欠点を改良するために、特
開昭59−12701号公報には、表面に架橋アクリル
ゴム層を形成する方法が提案されている。又、特
公昭57−57485号公報には、光照射下でシリコー
ン樹脂の硬化物を表面に製膜する方法が提案され
ている。しかし、これらの方法によつて得られる
被膜は硬く、脆いため、基材である成形品の変形
に追随出来ず、被膜に亀裂が生じ経時とともに被
膜が剥離、離脱して、長期にわたる安定した耐汚
染性効果を十分発揮し得ないという問題があつ
た。 「発明が解決しようとする問題点」 本発明者らは、上述のような、従来の欠点を解
決し、成形品表面の汚染を効果的に防止した合成
樹脂成形品を提供することを目的として、鋭意検
討した結果、本発明を完成するに至つたものであ
る。 「問題点を解決するための手段」 本発明の要旨は、合成樹脂基材表面に、珪素原
子に直結する加水分解性基を有するシラン重合体
〔A〕とアクリル酸或はメタクリル酸のアルキル
エステル類(以下これを(メタ)アクリル酸アル
キルエステル類と記す。)から選ばれる単量体、
又はこれとアルケニルベンゼン類単量体との混合
物、及び共重合しうるα,β−エチレン性不飽和
単量体とを重合させて得られるアクリル系樹脂
〔B〕の、〔A〕対〔B〕が重量比で20対1ないし
1対15の混合物を塗布し、50〜200℃の温度で10
秒〜60分加熱して、〔A〕と〔B〕とが化学的に
結合した被膜を形成してなる合成樹脂成形品に存
する。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明における合成樹脂とは、特に限定される
ものではなく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂から
選択し得る。例えば、低密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビ
ニリデン、飽和ポリエステル、メタクリル樹脂、
AS樹脂、ABS樹脂、ナイロン樹脂、ポリアセタ
ール、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポ
リ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリ
フエニレンオキサイド、ポリサルホン、ポリフエ
ニレンサルフアイド、フツ素系樹脂、フエノール
樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート
樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウ
レタンFRP等が挙げられる。 本発明は特に合成樹脂が塩化ビニル系樹脂であ
る場合、可塑剤などの表面移行を防止し、成形品
表面の汚染防止に効果がある。 本発明において塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩
化ビニル及び塩化ビニルを主体とする共重合体を
意味する。塩化ビニルと共重合しうるモノマーと
してはビニルエステル類、ビニルエーテル類、ア
クリル酸又はメタクリル酸、及びこれらのエステ
ル類、マレイン酸又はフマール酸及びこれらのエ
ステル類、ならびに無水マレイン酸、芳香族ビニ
ル化合物、ハロゲン化ビニリデン化合物、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、エチレン、ピ
ロピレン等が挙げられる。これらモノマーに微量
の多官能基含有化合物を添加し、部分架橋させた
ものであつてもよい。これら塩化ビニル系樹脂
は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状
重合法等の従来公知の製造法のうち、いずれの方
法によつて製造されたものであつてもよい。 なお、塩化ビニル系樹脂は、成形加工性、成形
品の強度等の点から、単一樹脂(ホモポリマー)
としたり、共重合樹脂としたり、二種以上の樹脂
を組み合わせて用いることができる。 上記基体となる塩化ビニル系樹脂には、柔軟性
を付与するために、この樹脂100重量部に対して、
20重量部以上、好ましくは30〜100重量部の可塑
剤が配合される。可塑剤の配合量を上記範囲とす
ることにより、目的の軟質塩化ビニル成形品に、
優れた柔軟性と機械的性質を付与させることがで
きる。 可塑剤としては、例えば、ジ−n−オクチルフ
タレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、
ジベンジルフタレート、ブチベンジルフタレー
ト、ジイソデシルフタレート、ジドデシルフタレ
ート、ジウンデシルフタレート等のフタル酸エス
テル類、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジ−
n−ブチル、セバシン酸ジブチル等の脂肪族二塩
基酸エステル類;ペンタエリスリトールエステ
ル、ジエチレングリコールジベンゾエート等のグ
リコールエステル類;アセチルリシノール酸メチ
ル等の脂肪酸エステル類;エポキシ化大豆油、エ
ポキシ化アマニ油等のエポキシ化油;アセチルト
リブチルシトレート、アセチルトリオクチルシト
レート、トリ−n−ブチルシトレート等のクエン
酸エステル類;トリアルキルトリメリテート、テ
トラ−n−オクチルピロメリテート、ポリプロピ
レンアジペート、その他ポリエステル系可塑剤等
があげられる。これら可塑剤は、1種類でも、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。 上記塩化ビニル系樹脂には、前記可塑剤のほか
に、必要に応じて、成形用の合成樹脂に通常配合
される公知の樹脂添加物、例えば、熱安定剤、酸
化防止剤、滑剤、増粘剤、帯電防止剤、界面活性
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、染料等を配
合することができる。しかして、可塑剤を含め、
その他公知の樹脂添加物を配合し、成形用の塩化
ビニル系樹脂配合組成物とするには、通常の配
合、混合技術、例えばリボンブレンダー、バンバ
リーミキサー、スーパーミキサーその他の配合
機、混合機を使用する方法を採用することができ
る。 塩化ビニル系樹脂配合組成物を成形して、本発
明の合成樹脂成形品にする場合の形状については
特に制限はない。しかし、被膜を形成する工程の
容易さからシート状、フイルム状、板状、あるい
は管状の形態のものが適している。これらの成形
法としては、通常行われる。例えばカレンダー成
形法、押出成形法、インフレーシヨン成形法、射
出成形法、キヤスト法等のなかから適宜採用され
る。 本発明における、珪素原子に直結する加水分解
性基を有するシラン重合体の原料単量体として
は、例えば、アミノメチルトリエトキシシラン、
N−β−アミノエチルアミノメチルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−(トリメトキシシリルプロピル)−エチレ
ンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルプロ
ピル)−エチレンジアミンなどのアミノアルキル
アルコキシシラン;γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメ
チルジメトキシシランなどのエポキシアルキルア
ルコキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジ
メトキシシランなどのメルカプトアルキルアルコ
キシシラン;テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラブトキシシラン、トリメトキ
シネオペントキシシラン、ジメトキシジエトキシ
シラン、トリメトキシ−n−プロポキシシラン、
ジメトキシジネオペントキシシラン、ビス(2−
エチルヘキソキシ)ジエトキシシランなどのテト
ラアルコキシシラン;メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメト
キシシラン、エチルトリエトキシシランなどのア
ルキルトリアルコキシシラン;ジメチルジメトキ
シシラン、ジメチルジエトキシシランなどのジア
ルキルジアルコキシシラン;γ−クロロプロピル
トリメトキシシラン、3,3,3−トリクロロプ
ロピルトリメトキシシランなどのハロゲン化アル
キルアルコキシシラン;メチルトリアセトキシシ
ラン、ジメチルジアセトキシシランなどのアルキ
ルアシロキシシラン;トリメトキシシラン、トリ
エトキシシランなどのヒドロシラン化合物;ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、
ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
アリルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−
(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シランなどの不飽和基含有シラン化合物を挙げる
ことができる。シラン重合体〔A〕は、これらシ
ラン化合物単量体を加水分解縮合することによつ
て得られる。加水分解は例えば酸ないしアルカリ
触媒存存在下アルコール併用系にて水を添加する
ことによつて行う。 その際、加水分解性基に対して当量以上の水を
添加すると完全に分解してアルコール性のシリカ
ゲルないしシリカゾル、シロキサン系複合物とな
つてしまうので、水の添加は当量より少なくする
必要がある。 シラン重合体の中で、特に一般式(R1,O)3Si
[OSi(OR2)2]o(OR3)(式中、R1〜R3は、各々、
同一又は異なるアルキル基、アリール基、アルキ
ルアリール基、アリールアルキル基、アリーロキ
シアルキル基又はアルキロキシアルキル基を表わ
し、nは正の整数を表わす。)で示されるテトラ
アルコキシシランの重合体が好ましい。その中で
特にR1〜R3が各々、同一又は異なる炭素原子数
4以下のアルキル基で示される化合物が好適であ
る。 これらシラン化合物は、単独で用いても、又は
2種以上の併用でも差支えない。 本発明におけるアクリル系樹脂とは、アクリル
酸或いはメタクリル酸のアルキルエステル類(以
下これを(メタ)アクリル酸アルキルエステル類
と記す。)単量体単独又はこれとアルケニルベン
ゼン類単量体との混合物、及び共重合しうるα,
β−エチレン性不飽和単量体とを通常の重合条件
に従つて重合させて得られるものである。 本発明で用いられる(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル類としては、例えばアクリル酸メチル
エステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル
酸−n−プロピルエステル、アクリル酸イソプロ
ピルエステル、アクリル酸−n−ブチルエステ
ル、アクリル酸−2−エチルヘキシルエステル、
アクリル酸デシル、メタクリル酸メチルエステ
ル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸
−n−プロピルエステル、メタクリル酸イソプロ
ピルエステル、メタクリル酸−n−ブチルエステ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシルエステ
ル、メタクリル酸デシルなどが挙げられ、一般に
は、アルキル基の炭素数が1〜20個のアクリル酸
アルキルエステル及び/又はアルキル基の炭素数
が1〜20個のメタクリル酸アルキルエステルが使
用される。 本発明で用いられるアルケニルベンゼン類とし
ては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエンなどが挙げられる。 このようなアルケニルベンゼン類と、(メタ)
アクリル酸アルキルエステル類との単量体混合物
を用いる合いには、α,β−エチレン性不飽和単
量体の使用量によつても異なるが、通常(メタ)
アクリル酸アルキルエステル類の使用割合を10重
量%以上とするのがよい。 本発明のアクリル系樹脂を得るために用いる共
重合しうるその他のα,β−エチレン性不飽和単
量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸等のα,β−エチレン性不
飽和カルボン酸類;エチレンスルホン酸のような
α,β−エチレン性不飽和スルホン酸類;2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパン酸;α,β−
エチレン性不飽和ホスホン酸類;アクリルアマイ
ド類;アクリル酸又はメタクリル酸のアミノエス
テル類;アクリル酸又はメタクリル酸のグリシジ
ルエステル類;アクリル酸又はメタクリル酸塩類
などがある。これら単量体は、単独で用いても、
又は2種以上の併用でもよい。 本発明のアクリル系樹脂の製造に当つて用いら
れる重合開始剤としては、例えば過硫酸アンモニ
ウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩;アセチル
パーオキサイド、過酸化ベンゾイルなどの有機過
酸化物などが挙げられる。これらは、単量体の仕
込み合計量に対して0.1〜10重量%の範囲で使用
される。 アクリル系樹脂は、塊状重合法、溶液重合法、
懸濁重合法、乳化重合法等、いずれの重合法によ
つても製造することができる。得られたアクリル
系樹脂には、さらに例えば塩化ビニル/酢酸ビニ
ル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、セルロースエーテ
ル等の化合物を添加して用いることができる。 シラン重合体[A]とアクリル系樹脂[B]と
の配合割合は[A]対[B]が重量比で20対1な
いし1対15の範囲内であるのが好ましい。シラン
重合体[A]の割合が上記の範囲以上であると、
成形品に形成された被膜が脆いものとなり、基材
との密着性に乏しく剥離しやすくなるので好まし
くなく、又、アクリル系樹脂[B]の割合が上記
の範囲以上であると、耐汚染性の効果がきわだつ
て発現しないので好ましくない。上記の範囲の中
でも特に[A]対[B]が15:1ないし1:10の
範囲であるのが好ましい。 上記組成物には必要に応じて更に液状分散媒が
配合される。かゝる液状分散媒としては、メチル
アルコール、エチルアルコール、イソプロピルア
ルコール等の一価アルコール類;エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、グリセリンなどの
多価アルコール類;ジベンジルアルコールなどの
環式アルコール類;セロソルブアセテート類;ケ
トン類などが挙げられる。 これら液状分散媒は単独で用いても併用しても
よいが、被膜組成物の分散安定性、塗布方式を用
いた場合の成形品表面に対する濡れ性、液状分散
媒除去の難易、経済性を勘案して決めるのが好ま
しい。 上記被覆組成物には更に必要に応じて、少量の
酸ないしアルカリ、消泡剤、界面活性剤、滑剤、
帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、造膜助剤、増粘剤、顔料、顔料分散剤、防カ
ビ剤、防藻剤、無機フイラーなどの慣用の添加剤
を混合することができる。 上記被覆組成物を合成樹脂基材表面に塗布する
場合には、ロールコート法、デイツプコート法、
ハケ塗り法、スプレイコート法、バーコート法、
ナイフコート法などそれ自体公知の如何なる方法
によつてもよい。 又、溶液状態とせず上記被覆組成物を単独の被
膜として形成する場合には、共押出し法、押出し
コーテイング法、押出しラミネート法、ラミネー
ト法が用いられる。 上記被覆組成物に由来する被膜は、合成樹脂基
材表面に、加熱処理のもとで形成される。これに
よりシラン化合物とアクリル系樹脂は化学的に結
合し被膜は強固でかつ汚染物質に対してバリアー
性に優れたものとなり、耐汚染性は向上する。被
膜形成法として、塗布方式を用いた場合の加熱処
理方法としては、例えば、熱風加熱法、赤外線加
熱法、遠赤外線加熱法等があるが、加熱処理効
率、安全性を勘案すれば熱風加熱法が有利であ
る。この場合の温度条件は50〜200℃の範囲とし、
時間は10秒〜60分の間で選ぶのがよい。 合成樹脂基材表面に加熱処理のもとで形成され
た被膜の固形物の付着量は、0.05〜20g/m2、
好ましくは0.1〜10g/m2の範囲にあるのが好適
である。 基材表面と、本被膜との、接着性が充分でない
場合には上記被覆組成物を塗布する前に、基材表
面にプラズマ処理を施すとか、又はコロナ放電処
理を施す等によつて基材表面を改質するのがよ
い。 本発明の合成樹脂成形品について、形状の制限
は特にない。しかし、被膜を形成する工程の容易
さからシート状、フイルム状、板状、あるいは管
状の形態のものが適している。これらの成形法と
しては、通常行われる、例えば、カレンダー成形
法、押出成形法、インフレーシヨン成形法、射出
成形法、キヤスト法等のなかから適宜採用され
る。 「発明の効果」及び「作用」 本発明に係わる合成樹脂成形品は、その表面に
特定の被膜が形成されており、この被膜が汚染物
質に対する防止効果に非常に優れるものである。
したがつて本発明の合成樹脂成形品は外美麗な観
を長く維持することができ、特にデスクマツト、
カルテホルダー、文具用の書類ホルダー等、静電
複写した紙、感熱複写した紙をはさんだり入れた
りする様々な分野に有用で、その産業上の利用価
値は大きい。 又、特に合成樹脂が可塑剤を多量に含む軟質塩
化ビニル系樹脂である場合は、成形品表面におけ
る可塑剤等のブリードアウトが抑えられることか
ら耐汚染性の著しく改善された成形品となり、か
かる樹脂の利用分野を大きく広げることとなる。 「実施例」 以下、本発明を実施例にもとづいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下
の例に限定されるものではない。 実施例1〜4、比較例1〜2 (1) アクリル系樹脂の調製 製造例 1〜4 温度計、撹拌機、還流冷却器および原材料添加
用ノズルを備えた反応器に、イソプロピルアルコ
ール100重量部、過酸化ベンゾイル1.0重量部及び
第1表に示した各単量体の混合物100重量部を仕
込み、窒素ガス気流中で撹拌しつつ、80℃で3時
間、更に過酸化ベンゾイルを0.5重量部添加して
反応を約3時間、同温度で継続してアクリル系樹
脂A〜Dを得た。 (2) 被覆組成物の調製 上記製造例において得られた生成物(アクリル
系樹脂A〜D)に、第2表に示した種類及び量の
シラン重合体[A]を配合し各種の被覆組成物を
調製した。 (3) 被膜の形成 得られた被覆組成物をイソプロピルアルコール
で乾燥後の塗布量(固形分として)が3.0g/m2
となるよう希釈し、第2表に示したように各種樹
脂フイルム表面にバーコート法によつて塗布し
た。 そして、100℃の熱風中に3分間滞留させ、溶
媒を飛散させると同時に熱処理を行つた。ただ
し、比較例2にあつては、被覆組成物を塗布後、
過熱処理せず、自然乾燥にて溶媒を飛散させ、乾
燥被膜を得た。 (4) 被膜の評価 得られたフイルムに形成された被膜の性質につ
いて次に記載した方法で各種性質を評価した。 密着性 各フイルムの被膜を形成した面にセロハンテー
プを接着し、このセロハンテープを剥した時に、
被膜の剥離状況を肉眼で観察した。 結果を第2表に示す。この評価基準は次のとお
りである。 〇…被膜が全く剥離せず、完全に残つたもの。 〇×…被膜の2/3以上が剥離せず残つたもの。 △…被膜の2/3以上が剥離したもの。 ×…被膜が完全に剥離したもの。 耐汚染性 フイルムの被膜面に、各汚染物質を付着させ、
48時間室温に放置したのち、汚染物質を脱脂綿で
ふき取つて、痕跡を観察した。結果を第2表に示
す。この評価基準は、次のとおりである。 ◎…痕跡が全く認められないもの。 〇…被膜の一部に、痕跡が認められるもの。 △…被膜の2/3以上に、痕跡が認められるも
の。 ×…被膜全面に、痕跡が認められるもの。 耐汚染性 フイルムをそれぞれ10cm×10cm角に切断し、被
膜が形成されている面(比較例のフイルムは一方
の面)に、静電複写紙、感熱複写紙の印刷面を密
着させた。この状態で、2Kgの荷重をかけ、50℃
に保持したオーブン内に、48時間放置した。 ついでオーブンから取り出し、荷重をとり、各
複写紙をはがしたのちフイルム表面への汚染度を
観察した。結果を第2表に示す。この評価基準
は、次のとおりである。 ◎…痕跡が全く認められないもの。 〇…被膜の一部に、痕跡が認められるもの。 △…被膜の2/3以上に、痕跡が認められるも
の。 ×…被膜全面に、痕跡が認められるもの。
【表】
【表】
【表】 *1 有形成分量
*2 自然乾燥条件下製膜品
第2表より、本発明による合成樹脂成形品は、
特に耐汚染性に優れているので成形品の表面の汚
染、粉塵、塵芥等の付着を防止することができ、
美麗な外観を長期間維持することができることが
わかる。 実施例5〜8、比較例3〜4 次に、合成樹脂が塩化ビニル系樹脂である場合
の実施例並びに比較例を示す。 (1) 基体フイルムの調製 ポリ塩化ビニル(=1400) 100重量部 ジオクチルフタレート 50 〃 エポキシ化大豆油 3 〃 バリウム−亜鉛系複合液状安定剤 1.5 〃 ステアリン酸バリウム 0.2 〃 ステアリン酸亜鉛 0.4 〃 よりなる樹脂組成物を準備し、これをスーパーミ
キサーで10分間混合したのち、180℃に加温した
ミルロール上で混練し、厚さ0.3mmの軟質塩化ビ
ニル系樹脂フイルムを調製した。 (2) 被膜の形成 第3表に示した種類及び量のシラン重合体とア
クリル系樹脂とを配合し、これに固形分が20重量
%となるようにイソプロピルアルコールを加え、
被覆組成物を得た。 前記の方法で調製した基体フイルムの片面に、
上記被覆組成物を、#5バーコーターを用いて、
各々塗布した。塗布したフイルムを130℃のオー
ブン中に3分間保持して、溶剤を揮散させると同
時に、熱処理を行つた。ただし、比較例5にあつ
ては、被覆組成物を塗布後、加熱処理せず、自然
乾燥にて溶媒を揮散させ、乾燥被膜を得た。得ら
れた各フイルムの被膜の量は約2.0g/m2であつ
た。 (3) フイルムの評価 密着性については、実施例1〜4と同様の方法
で、又耐汚染性については、実施例1〜6におけ
る耐汚染性と同様の方法で評価した。さらに可
塑剤移行試験を以下の方法で行つた。 11種類のフイルムを、各々10cm×10cm角に切断
し、被膜が形成されている面(比較例6のフイル
ムは一方の面)に、厚さ0.5mmのポリスチレンシ
ートを密着させた。この状態で、2Kgの荷重をか
け、50℃に保持したオーブン内に、48時間放置し
た。 ついでオーブンから取り出し、荷重をとり、ポ
リスチレンシートを剥離したのち、11種類のフイ
ルム各々の減量を測定した。 この減量は、数値が小さいほど、フイルム表面
からの可塑剤の移行が少ないことを示す。 評価結果は第3表に示す。
【表】 *1 有形成分量
*2 自然乾燥条件下製膜品
第3表より、本発明による塩化ビニル系樹脂成
形品は、特に耐可塑剤移行性、耐汚染性に優れて
いるので成形品の表面の汚染、粉塵、塵芥等の付
着を防止することができ、美麗な外観を長期間維
持することができることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 合成樹脂基材表面に、珪素原子に直結する加
    水分解性基を有するシラン重合体〔A〕とアクリ
    ル酸或はメタクリル酸のアルキルエステル類(以
    下これを(メタ)アクリル酸アルキルエステル類
    と記す。)から選ばれる単量体、又はこれとアル
    ケニルベンゼン類単量体との混合物、及び共重合
    しうるα,β−エチレン性不飽和単量体とを重合
    させて得られるアクリル系樹脂〔B〕の、〔A〕
    対〔B〕が重量比で20対1ないし1対15の混合物
    を塗布し、50〜200℃の温度で10秒〜60分加熱し
    て、〔A〕と〔B〕とが化学的に結合した被膜を
    形成してなる合成樹脂成形品。 2 合成樹脂基材が塩化ビニル系樹脂100重量部
    に対して20重量部以上の可塑剤を含有する塩化ビ
    ニル系樹脂からなる事を特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の合成樹脂成形品。 3 シラン重合体〔A〕が、一般式 (R1O)3Si〔OSi(OR2)2〕o(OR3) (式中、R1〜R3は、各々、同一の又は異なるア
    ルキル基、アリール基、アルキルアリール基、ア
    リーロキシアルキル基、又はアルキロキシアルキ
    ル基を表わし、nは正の整数を表わす。)で示さ
    れるテトラアルコキシシランの重合体である特許
    請求の範囲第1項又は第2項記載の合成樹脂成形
    品。
JP63009386A 1987-08-14 1988-01-19 合成樹脂成形品 Granted JPH01185336A (ja)

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US07/229,424 US4957818A (en) 1987-08-14 1988-08-08 Molded synthetic resin product
EP19880113178 EP0303297B1 (en) 1987-08-14 1988-08-12 Molded synthetic resin product
DE3850317T DE3850317T2 (de) 1987-08-14 1988-08-12 Formstoff aus synthetischem Harz.
KR1019880010365A KR890003853A (ko) 1987-08-14 1988-08-13 합성수지 성형품

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS606369B2 (ja) * 1977-11-25 1985-02-18 日本原子力研究所 防曇性透明複合体の製法

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