JPH051277B2 - - Google Patents
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- JPH051277B2 JPH051277B2 JP3862684A JP3862684A JPH051277B2 JP H051277 B2 JPH051277 B2 JP H051277B2 JP 3862684 A JP3862684 A JP 3862684A JP 3862684 A JP3862684 A JP 3862684A JP H051277 B2 JPH051277 B2 JP H051277B2
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- Saccharide Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
本発明は新規なアントラサイクリン抗生物質に
関し、さらに詳しくは下記式 で示されるアントラサイクリン抗生物質に関す
る。 アントラサイクリン系抗生物質としては、従来
から放線菌の培養液から得られるダウノマイシン
(米国特許第3616242号明細書参照)及びアドリア
マイシン(米国特許第3590028号明細書参照)が
知られており、これらの化合物は実験腫瘍に対し
て広い抗癌スペクトルを有し、癌化学療法剤とし
て臨床的にも広く利用されている。しかし、ダウ
ノマイシン及びアドリアマイシンはかなり強力な
抗癌作用を示すが決して満足できるものではな
く、発酵法、半合成法、微生物変換法等各種の手
段により種々の類縁化合物を創製する試みが行わ
れており、既にいくつか提案されている〔例え
ば、特公昭51−34915号公報(アクラシノマイシ
ンA及びB)、T.Oki et al、The Journal of
Antibiotics、Vol.33、第1331〜1340頁、F.
Arcamone、Topics in Antibiotic Chemistry、
Vol2、第102〜279頁、ELLIS HORWOOD
LIMITED発行等参照〕。 本発明により提案される前記式()の化合物
は、アントラサイクリノン骨核の10位にメトキシ
カルボニル基を有しかつ、4位にメトキシ基を有
する点に構造的特徴を有する従来の文献に未載の
新規な抗生物質である。以下、本明細書において
この抗生物質を「D788−5」と命名し、該名称
を用いる。 本発明によるD788−5は、各種のアントラサ
イクリン系抗生物質の微生物による生合成及び発
酵生産性の研究過程において、見い出されたもの
である。即ち、ダウノマイシン、カルミノマイシ
ン及びその類縁化合物は、9個の酢酸分子、1個
のプロピオン酸分子が脂肪酸生合成に準じた方法
で脱水縮合することによりデカケタイドを形成
し、これよりアクラビノン、ε−ロドマイシノン
を経て生合成される経路が本発明者らにより主と
して微生物変換試験法を用いて解明されている
が、その詳細はいまだ明らかでない(The
Journal of Antibiotics、Vol.33、第1158〜1166
頁)。 本発明者らはさらに、ダウノマイシン生合成が
ブロツクされた変異菌株を単離し、その生成物を
分析することによりダウノマイシン生合成を解明
すべく鋭意研究の過程で、今回新しく土壌より分
離したダウノマイシン及びバウマイシン生産性の
放線菌株を用いて、ブロツク変異株の取得を試み
た結果、ダウノマイシン生合成の1前駆体である
本発明のD788−5を生成蓄積する菌株の単離に
成功し、本発明を完成した。 本発明で提供されるD788−5物質は従来まで
に発見されているアントラサイクリン類の中間構
造を有する物質で、後述する如く、マウス白血病
の増殖を強く阻害し、その特異的構造から特徴的
な制癌作用が期待される化合物である。 D788−5物質の製造はアクテイノミセイテス
属に属するダウノマイシン及びその類縁化合物を
生産する能力を有する土壌分離菌株又は公知の菌
株を、変異原として例えば紫外線或はN−メチル
−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン
(NTG)を用いる通常の変異処理により容易に単
離されるD788−5生産菌株を、適当な栄養源か
ら成る培地に培養することにより行なうことが出
来る。これらの生産菌株のうち具体的なものとし
ては今回新しく土壌より分離したダウノマイシン
及びバウマイシン生産菌株ストレプトミセス
(Streptomyces)D788菌株をNTGで変異処理
し、得られる変異株で4L−660株を挙げることが
出来る。 該菌株は、昭和59年2月20日付で工場技術院微
生物工業技術研究所に微工研菌寄第7459号
(FERM BP−7459)として寄託されている。 以下に、4L−660株の菌学的性状を示す。 () 本菌株は次項で詳しく説明するが、形態観察
を行う為の培地では殆んど気中菌糸を形成しな
い、唯色素生成用に使つたペプトン・イースト
エキス・鉄寒天培地に於て比較的良く気中菌糸
の形成が見られた。そこで、その培地を用いた
結果を記す。気中菌糸は直線状で、輪生枝は見
とめられない。成熟した胞子鎖は短く、20〜3
ケ位が認められた。胞子の大きさは0.6〜0.8×
0.8〜2.5ミクロン位で、胞子の表面は平滑であ
る。 () 各種培地における生育状態 色の記載について( )内に示す標準はH.
D.Tresner & E.J.Backus著System of
color wheels for Streptomycete taxonomy
(J.Appl.Mierobiol 11巻 335〜338頁、1963
年)を用い、補足的に日本色彩研究所出版の
「色の標準」も用いた。 () 次の各培地における生育状態(特にこと
わらないかぎり28℃培養) ()
関し、さらに詳しくは下記式 で示されるアントラサイクリン抗生物質に関す
る。 アントラサイクリン系抗生物質としては、従来
から放線菌の培養液から得られるダウノマイシン
(米国特許第3616242号明細書参照)及びアドリア
マイシン(米国特許第3590028号明細書参照)が
知られており、これらの化合物は実験腫瘍に対し
て広い抗癌スペクトルを有し、癌化学療法剤とし
て臨床的にも広く利用されている。しかし、ダウ
ノマイシン及びアドリアマイシンはかなり強力な
抗癌作用を示すが決して満足できるものではな
く、発酵法、半合成法、微生物変換法等各種の手
段により種々の類縁化合物を創製する試みが行わ
れており、既にいくつか提案されている〔例え
ば、特公昭51−34915号公報(アクラシノマイシ
ンA及びB)、T.Oki et al、The Journal of
Antibiotics、Vol.33、第1331〜1340頁、F.
Arcamone、Topics in Antibiotic Chemistry、
Vol2、第102〜279頁、ELLIS HORWOOD
LIMITED発行等参照〕。 本発明により提案される前記式()の化合物
は、アントラサイクリノン骨核の10位にメトキシ
カルボニル基を有しかつ、4位にメトキシ基を有
する点に構造的特徴を有する従来の文献に未載の
新規な抗生物質である。以下、本明細書において
この抗生物質を「D788−5」と命名し、該名称
を用いる。 本発明によるD788−5は、各種のアントラサ
イクリン系抗生物質の微生物による生合成及び発
酵生産性の研究過程において、見い出されたもの
である。即ち、ダウノマイシン、カルミノマイシ
ン及びその類縁化合物は、9個の酢酸分子、1個
のプロピオン酸分子が脂肪酸生合成に準じた方法
で脱水縮合することによりデカケタイドを形成
し、これよりアクラビノン、ε−ロドマイシノン
を経て生合成される経路が本発明者らにより主と
して微生物変換試験法を用いて解明されている
が、その詳細はいまだ明らかでない(The
Journal of Antibiotics、Vol.33、第1158〜1166
頁)。 本発明者らはさらに、ダウノマイシン生合成が
ブロツクされた変異菌株を単離し、その生成物を
分析することによりダウノマイシン生合成を解明
すべく鋭意研究の過程で、今回新しく土壌より分
離したダウノマイシン及びバウマイシン生産性の
放線菌株を用いて、ブロツク変異株の取得を試み
た結果、ダウノマイシン生合成の1前駆体である
本発明のD788−5を生成蓄積する菌株の単離に
成功し、本発明を完成した。 本発明で提供されるD788−5物質は従来まで
に発見されているアントラサイクリン類の中間構
造を有する物質で、後述する如く、マウス白血病
の増殖を強く阻害し、その特異的構造から特徴的
な制癌作用が期待される化合物である。 D788−5物質の製造はアクテイノミセイテス
属に属するダウノマイシン及びその類縁化合物を
生産する能力を有する土壌分離菌株又は公知の菌
株を、変異原として例えば紫外線或はN−メチル
−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン
(NTG)を用いる通常の変異処理により容易に単
離されるD788−5生産菌株を、適当な栄養源か
ら成る培地に培養することにより行なうことが出
来る。これらの生産菌株のうち具体的なものとし
ては今回新しく土壌より分離したダウノマイシン
及びバウマイシン生産菌株ストレプトミセス
(Streptomyces)D788菌株をNTGで変異処理
し、得られる変異株で4L−660株を挙げることが
出来る。 該菌株は、昭和59年2月20日付で工場技術院微
生物工業技術研究所に微工研菌寄第7459号
(FERM BP−7459)として寄託されている。 以下に、4L−660株の菌学的性状を示す。 () 本菌株は次項で詳しく説明するが、形態観察
を行う為の培地では殆んど気中菌糸を形成しな
い、唯色素生成用に使つたペプトン・イースト
エキス・鉄寒天培地に於て比較的良く気中菌糸
の形成が見られた。そこで、その培地を用いた
結果を記す。気中菌糸は直線状で、輪生枝は見
とめられない。成熟した胞子鎖は短く、20〜3
ケ位が認められた。胞子の大きさは0.6〜0.8×
0.8〜2.5ミクロン位で、胞子の表面は平滑であ
る。 () 各種培地における生育状態 色の記載について( )内に示す標準はH.
D.Tresner & E.J.Backus著System of
color wheels for Streptomycete taxonomy
(J.Appl.Mierobiol 11巻 335〜338頁、1963
年)を用い、補足的に日本色彩研究所出版の
「色の標準」も用いた。 () 次の各培地における生育状態(特にこと
わらないかぎり28℃培養) ()
【表】
生理的性質
(1) 生育温度範囲:(イースト・麦芽・寒天培
地を使用、PH6.0で20℃、28℃、30℃、37℃、
42℃の各温度で実験)、20℃から37℃までは
生育がみとめられた。42℃では生育しない。 (2) ゼラチンの液化:陽性、(グルコース・ペ
プトン・ゲラチン培地を使用し20℃で培養)。 (3) スターチの加水分解:陽性(弱い)(スタ
ーチ・無機塩寒天培地)。 (4) スキム・ミルクの凝固・ペプトン化:どち
らも陰性 (5) メラニン様色素の生成:(トリプトン・イ
ースト・ブロス、ペプトン・イースト・鉄・
寒天、及びチロシン寒天培地使用)、いづれ
の培地でも陽性。 () 各種炭素源の利用性:(フリドハム・ゴ
ドリーブ寒天培地上) 1 L−アラビノース 陽性 2 D−キシロース 陰性 3 D−グルコース 陽性 4 D−フラクトース 僅かに陽性(疑わしい) 5 シユクロース 〃 ( 〃 ) 6 イノシトール 陰性 7 L−ラムノース 陰性 8 ラフイノース 〃 9 D−マンニツト 〃 本発明によるD788−5生産菌株の培養は、放
線菌の栄養源として通常使用されそれ自体公知の
培地組成物中で行うことができる。例えば、炭素
源としては、グルコース、グリセリン、蔗糖、殿
粉、マルトーズ、動植物油などが使用でき、窒素
源としては、例えば大豆粉、肉エキス、酵母エキ
ス、ペプトン、コーンステープリカー、綿実粕、
魚粉などの有機物並びに硫酸アンモニウム、塩化
アンモニウム、硝酸ナトリウム、リン酸アンモニ
ウムなどの無機体窒素が使用できる。又必要に応
じて食塩、塩化カリウム、リン酸塩その他
Mg++、Ca++、Zn++、Fe++、Cu++、Mn++あるい
はNi++などの2価金属塩類及びアミノ酸やビタ
ミン類を添加する他発酵中の発泡を抑制するた
め、例えばシリコーン(信越化学〓製、−
KM75;商標)などの消泡剤を適宜添加すること
もできる。 温度、PH、通気撹拌および発酵時間等の発酵条
件は、用いられる菌株が最大量の該化合物を蓄積
する様に選択する。例えば温度は20〜40℃、好ま
しくは28℃、PHは5〜9、好ましくは6〜7にお
いて、発酵時間は1〜10日間、好ましくは6日間
で発酵を行うのが有利である。 該培養物からD788−5を単離、採取するには、
発酵終了後の培養物を遠心分離によるか、ケイ藻
土の如き適当な濾過助剤の存在下で濾過すること
により、菌体と上澄または濾液に分離する。 上澄からはPH7〜9でクロロホルム、トルエ
ン、酢酸エチルなどの有機溶媒で抽出する。 菌体からは必要により、アセトン、メタノー
ル、エタノールもしくはブタノール等の有機溶媒
を用いて抽出する。それぞれ濃縮乾洞して赤色の
粗粉末を得る。これを吸着担体、例えば、合成吸
着樹脂、シリカゲルを用いたクロマトグラフイー
により処理するか、陰イオン交換樹脂、陽イオン
交換樹脂を用いる処理等を単独にあるいは適宜組
合せて使用することにより、D788−5は純粋な
形で採取できる。 次に本発明によるD788−5の有用性について
述べる。本物質はマウス白血病培養細胞L1210の
増殖及び核酸合成を抑制する作用を有する。例え
ば20%仔牛血清を含むRPM11640培地(ローズウ
エルバーグ研究所)へL1210細胞を5×104ケ/
ml接種し、同様に本物質を0.002〜0.25μg/mlの
濃度で添加し、37℃にて炭酸ガス培養器中で培養
し対照区に対する50%増殖阻害濃度を求めた。更
に上記のL1210培養細胞を10%仔牛血清を含む
RPM11640培地へ5×105ケ/mlとなる様に懸濁
し、37℃にて炭酸ガス培養器中で1〜2時間培養
を行つたのち、本物質を種々濃度で添加し、15分
後にさらに14C−ウリジン(0.05μCi/ml)または
14C−チミジン(0.05μCi/ml)を添加し、37℃に
て60分間培養した。反応液へ冷10%トリクロル酢
酸を添加し、反応を中止すると同時に、酸不溶物
を沈澱させ、冷5%トリクロル酢酸にてさらに2
回洗滌したのち、ギ酸に溶解し、放射活性を測定
し、無添加対照区に対する放射能の取込み率から
50%取込み阻害濃度を求めた。次表に結果を示
す。
地を使用、PH6.0で20℃、28℃、30℃、37℃、
42℃の各温度で実験)、20℃から37℃までは
生育がみとめられた。42℃では生育しない。 (2) ゼラチンの液化:陽性、(グルコース・ペ
プトン・ゲラチン培地を使用し20℃で培養)。 (3) スターチの加水分解:陽性(弱い)(スタ
ーチ・無機塩寒天培地)。 (4) スキム・ミルクの凝固・ペプトン化:どち
らも陰性 (5) メラニン様色素の生成:(トリプトン・イ
ースト・ブロス、ペプトン・イースト・鉄・
寒天、及びチロシン寒天培地使用)、いづれ
の培地でも陽性。 () 各種炭素源の利用性:(フリドハム・ゴ
ドリーブ寒天培地上) 1 L−アラビノース 陽性 2 D−キシロース 陰性 3 D−グルコース 陽性 4 D−フラクトース 僅かに陽性(疑わしい) 5 シユクロース 〃 ( 〃 ) 6 イノシトール 陰性 7 L−ラムノース 陰性 8 ラフイノース 〃 9 D−マンニツト 〃 本発明によるD788−5生産菌株の培養は、放
線菌の栄養源として通常使用されそれ自体公知の
培地組成物中で行うことができる。例えば、炭素
源としては、グルコース、グリセリン、蔗糖、殿
粉、マルトーズ、動植物油などが使用でき、窒素
源としては、例えば大豆粉、肉エキス、酵母エキ
ス、ペプトン、コーンステープリカー、綿実粕、
魚粉などの有機物並びに硫酸アンモニウム、塩化
アンモニウム、硝酸ナトリウム、リン酸アンモニ
ウムなどの無機体窒素が使用できる。又必要に応
じて食塩、塩化カリウム、リン酸塩その他
Mg++、Ca++、Zn++、Fe++、Cu++、Mn++あるい
はNi++などの2価金属塩類及びアミノ酸やビタ
ミン類を添加する他発酵中の発泡を抑制するた
め、例えばシリコーン(信越化学〓製、−
KM75;商標)などの消泡剤を適宜添加すること
もできる。 温度、PH、通気撹拌および発酵時間等の発酵条
件は、用いられる菌株が最大量の該化合物を蓄積
する様に選択する。例えば温度は20〜40℃、好ま
しくは28℃、PHは5〜9、好ましくは6〜7にお
いて、発酵時間は1〜10日間、好ましくは6日間
で発酵を行うのが有利である。 該培養物からD788−5を単離、採取するには、
発酵終了後の培養物を遠心分離によるか、ケイ藻
土の如き適当な濾過助剤の存在下で濾過すること
により、菌体と上澄または濾液に分離する。 上澄からはPH7〜9でクロロホルム、トルエ
ン、酢酸エチルなどの有機溶媒で抽出する。 菌体からは必要により、アセトン、メタノー
ル、エタノールもしくはブタノール等の有機溶媒
を用いて抽出する。それぞれ濃縮乾洞して赤色の
粗粉末を得る。これを吸着担体、例えば、合成吸
着樹脂、シリカゲルを用いたクロマトグラフイー
により処理するか、陰イオン交換樹脂、陽イオン
交換樹脂を用いる処理等を単独にあるいは適宜組
合せて使用することにより、D788−5は純粋な
形で採取できる。 次に本発明によるD788−5の有用性について
述べる。本物質はマウス白血病培養細胞L1210の
増殖及び核酸合成を抑制する作用を有する。例え
ば20%仔牛血清を含むRPM11640培地(ローズウ
エルバーグ研究所)へL1210細胞を5×104ケ/
ml接種し、同様に本物質を0.002〜0.25μg/mlの
濃度で添加し、37℃にて炭酸ガス培養器中で培養
し対照区に対する50%増殖阻害濃度を求めた。更
に上記のL1210培養細胞を10%仔牛血清を含む
RPM11640培地へ5×105ケ/mlとなる様に懸濁
し、37℃にて炭酸ガス培養器中で1〜2時間培養
を行つたのち、本物質を種々濃度で添加し、15分
後にさらに14C−ウリジン(0.05μCi/ml)または
14C−チミジン(0.05μCi/ml)を添加し、37℃に
て60分間培養した。反応液へ冷10%トリクロル酢
酸を添加し、反応を中止すると同時に、酸不溶物
を沈澱させ、冷5%トリクロル酢酸にてさらに2
回洗滌したのち、ギ酸に溶解し、放射活性を測定
し、無添加対照区に対する放射能の取込み率から
50%取込み阻害濃度を求めた。次表に結果を示
す。
【表】
以上の結果に示される如く、本D788−5はマ
ウス白血病細胞L1210に対し、極めて低濃度で増
殖を阻止し、同時にRNAおよびDNA合成を阻害
する作用を有しているが、代表的アントラサイク
リン抗生物質ダウノマイシンと比較して、増殖阻
止作用が弱い割には、核酸合成阻害作用が強く、
特にRNA合成をより強く阻害する特徴を有する
化合物であり、制癌剤としての用途が期待され
る。 以下に本発明を実施例によりさらに詳しく説明
する。 実施例 1 ストレプトミセスD788(Streptomyces D788)
4L−660菌株(微工研条寄第7459号)のYS(0.3%
酵母エキス、1%可溶性デンプン、1.5%寒天、
PH7.2)斜面培養より一白金耳を採り、下記する
種母培地100mlを分注殺菌した500ml容三角フラス
コに接種し、28℃、ロータリーシエカー
(220rpm)にて2日間振盪培養して種母を作成し
た。 種母培地 可溶性デンプン 0.5% グルコース 0.5% エスサンミート(大豆粉、味の素社製) 1.0% 酵母エキス 0.1% NaCl 0.1% K2HPO4 0.1% MgSO4・7H2O 0.1% 水道水 0.1% PH7.4(殺菌前) 次いで、下記組成の生産培地15を入れ、殺菌
した30容ジヤーフアーメンター1基に上記の種
母培養液を、750ml(5%に相当)ずつ添加接種
した。 生産培地 台湾酵母 5% 可溶性デンプン 7.5% 酵母エキス 0.3% NaCl 0.2% CaCO3 0.3% ミネラル混液※ 0.06% 水道水 PH8.2(加熱殺菌前) ※CuSO4・5H2O 2.8g、FeSO4・7H2O 0.4g MnCl2・4H2O 3.2g、ZnSO4・7H2O 0.8g を蒸留水500mlに溶解したもの。 通気量5/分、撹拌450回転/分で、28℃、
130時間培養すると培養液は濃赤褐色を呈し、培
養液1ml中およそ300μgのD788−5を蓄積した。 なお、培養液中の本物質は培養液1mlに1Mク
エン酸緩衝液(PH3.5)1mlを加え、これにアセ
トン2mlを加えて撹拌、室温で1時間放置、遠心
操作により上清を分取、その10〜30μを薄層シ
リカゲルプレート(F254、メルク社製)の下端よ
り2cm位置にスポツトし、クロロホルム/メタノ
ール/水/酢酸(120/40/3/0.4)で展開し、
D788−5のスポツトRf値;0.4を薄層用クロマト
スキヤンナー(島津製作所製CS−910型)を用い
て波長495nmで測定し、標準曲線より算定して
定量した。 実施例 2 実施例1で得られた培養液およそ14にアセト
ン30を加え撹拌しながらPHを3.5に調整し、更
に1時間撹拌を続けた。これを濾過助剤(トプコ
パーライト)を用いて吸引濾過し、得られた濾液
を減圧下に10にまで濃縮した。濃縮液をPH7.5
でクロロホルム10ずつを用いて2回抽出した。
得られたクロロホルム抽出液をPH2.0で酸性水に
転溶(10×2)し、この水層を4N苛性ソーダ
ーでPH7.5となしクロロホルム5で2回抽出し
た。クロロホルム抽出層を無水硫酸ナトリウムで
脱水し、減圧下濃縮乾固してD788−5の粗粉末
2.5gを得た。 実施例 3 実施例2で得たD788−5粗粉末2.5gを少量の
クロロホルムに溶解し、予めクロロホルムで充填
したシリカゲル(ワコーゲルC−200:和光純薬
〓)カラム(ベツド容量300ml)に吸着させクロ
マトグラフイーを行つた。本物質はクロロホルム
−メタノール(10:1)混液で溶出されるので、
前述のTLCで監視し、選択されたフラクシヨン
を集め、減圧下に少量となるまで濃縮した。これ
に5倍容量のn−ヘキサンを添加すると純粋な
D788−5が1.65g得られた。 このようして得られたD788−5は以下の様な
物理化学的性質を示した。 ●融点 162〜163℃(分解) ●TLC(Rf値) 0.46〔TLCプレートF24(前出)、
クロロホルム:メタノール:水:酢酸=120:
40:3:0.4〕 この時他のサンプルは以下のRf値を示す。
ウス白血病細胞L1210に対し、極めて低濃度で増
殖を阻止し、同時にRNAおよびDNA合成を阻害
する作用を有しているが、代表的アントラサイク
リン抗生物質ダウノマイシンと比較して、増殖阻
止作用が弱い割には、核酸合成阻害作用が強く、
特にRNA合成をより強く阻害する特徴を有する
化合物であり、制癌剤としての用途が期待され
る。 以下に本発明を実施例によりさらに詳しく説明
する。 実施例 1 ストレプトミセスD788(Streptomyces D788)
4L−660菌株(微工研条寄第7459号)のYS(0.3%
酵母エキス、1%可溶性デンプン、1.5%寒天、
PH7.2)斜面培養より一白金耳を採り、下記する
種母培地100mlを分注殺菌した500ml容三角フラス
コに接種し、28℃、ロータリーシエカー
(220rpm)にて2日間振盪培養して種母を作成し
た。 種母培地 可溶性デンプン 0.5% グルコース 0.5% エスサンミート(大豆粉、味の素社製) 1.0% 酵母エキス 0.1% NaCl 0.1% K2HPO4 0.1% MgSO4・7H2O 0.1% 水道水 0.1% PH7.4(殺菌前) 次いで、下記組成の生産培地15を入れ、殺菌
した30容ジヤーフアーメンター1基に上記の種
母培養液を、750ml(5%に相当)ずつ添加接種
した。 生産培地 台湾酵母 5% 可溶性デンプン 7.5% 酵母エキス 0.3% NaCl 0.2% CaCO3 0.3% ミネラル混液※ 0.06% 水道水 PH8.2(加熱殺菌前) ※CuSO4・5H2O 2.8g、FeSO4・7H2O 0.4g MnCl2・4H2O 3.2g、ZnSO4・7H2O 0.8g を蒸留水500mlに溶解したもの。 通気量5/分、撹拌450回転/分で、28℃、
130時間培養すると培養液は濃赤褐色を呈し、培
養液1ml中およそ300μgのD788−5を蓄積した。 なお、培養液中の本物質は培養液1mlに1Mク
エン酸緩衝液(PH3.5)1mlを加え、これにアセ
トン2mlを加えて撹拌、室温で1時間放置、遠心
操作により上清を分取、その10〜30μを薄層シ
リカゲルプレート(F254、メルク社製)の下端よ
り2cm位置にスポツトし、クロロホルム/メタノ
ール/水/酢酸(120/40/3/0.4)で展開し、
D788−5のスポツトRf値;0.4を薄層用クロマト
スキヤンナー(島津製作所製CS−910型)を用い
て波長495nmで測定し、標準曲線より算定して
定量した。 実施例 2 実施例1で得られた培養液およそ14にアセト
ン30を加え撹拌しながらPHを3.5に調整し、更
に1時間撹拌を続けた。これを濾過助剤(トプコ
パーライト)を用いて吸引濾過し、得られた濾液
を減圧下に10にまで濃縮した。濃縮液をPH7.5
でクロロホルム10ずつを用いて2回抽出した。
得られたクロロホルム抽出液をPH2.0で酸性水に
転溶(10×2)し、この水層を4N苛性ソーダ
ーでPH7.5となしクロロホルム5で2回抽出し
た。クロロホルム抽出層を無水硫酸ナトリウムで
脱水し、減圧下濃縮乾固してD788−5の粗粉末
2.5gを得た。 実施例 3 実施例2で得たD788−5粗粉末2.5gを少量の
クロロホルムに溶解し、予めクロロホルムで充填
したシリカゲル(ワコーゲルC−200:和光純薬
〓)カラム(ベツド容量300ml)に吸着させクロ
マトグラフイーを行つた。本物質はクロロホルム
−メタノール(10:1)混液で溶出されるので、
前述のTLCで監視し、選択されたフラクシヨン
を集め、減圧下に少量となるまで濃縮した。これ
に5倍容量のn−ヘキサンを添加すると純粋な
D788−5が1.65g得られた。 このようして得られたD788−5は以下の様な
物理化学的性質を示した。 ●融点 162〜163℃(分解) ●TLC(Rf値) 0.46〔TLCプレートF24(前出)、
クロロホルム:メタノール:水:酢酸=120:
40:3:0.4〕 この時他のサンプルは以下のRf値を示す。
【表】
●HPLC(保持時間) 9.9分(カラム:YMC−
パツクA−312、移動相:40%アセトニトリル
in0.01MD−10−カンフアースルフオン酸(PH
4.1)流量1.0ml/min) この時ダウノマイシンの保持時間は7.1分であ
る。 ●UV、可視吸収 メタノール中のλmaxは以下の通り。(カツ
コ内はE1%1cm) 234nm(742)、252nm(416)、289nm
(156.5)、479nm(228)、494nm(221)、532n
m(113.5)。 ●IR(KBr法)νcm-1(主なもの) 3450、2920、1730、1610、1580、1400、
1280、1235、1200、1120、1055、1000、980、
820、800 ●PMR(90MHz、CDCl3)δppm 1.1(3H、t、J=7.5 H−14)、1.3(3H、
d、J=6.5 H−6′)、1.3〜1.9(4H、m、H−
13、H−2′)、2.3(2H、bs、H−8)、3.47
(1H、bs、H−4′)、3.72(3H、s、COOCH3)、
4.08(3H、s、4−OCH3)、4.1(1H、q、J=
6.5 H−5′)、4.28(1H、s、H−10)、5.28
(1H、bs、H−7)、5.5(1H、bs、H−1′)、
7.37(1H、d、j=8 H−3)、7.75(1H、
t、J=8 H−2)8.0(1H、d、J=8
H−1) phenolic OH none 実施例 4 実施例3で得たD788−5 235mgを0.1N塩酸50
mlに溶解し85℃、30分間加水分解した。反応後を
クロロホルム50mlを用いて抽出し、抽出液を2度
水洗した。更に飽和食塩水で洗浄した後クロロホ
ルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下少
量となるまで濃縮した。これに5倍量のn−ヘキ
サンを添加すると赤色結晶性粉末174mgが得られ
た。 得られたアグリコンは以下に示すPMRスペク
トラムより、4−O−メチル−ε−ロドマイシノ
ンと同定された。 ●TLC(Rf値) 0.33(TLCプレートF254(前出)、
ベンゼン:アセトン:ギ酸=100:30:1) この時他のアグリコンは以下のRf値を示し
た。 ε−ロドマイシノン 0.51 ダウマイシノン 0.28 ●PMR(90MHz、CDCl3)δppm 1.15(3H、t、J=7.5H−14) 1.35〜1.95(2H、m、H−13) 2.25(2H、m、H−8) 3.7(3H、s、COOCH3) 4.03(3H、s、4−OCH3) 4.23(1H、s、H−10) 5.32(1H、m、H−7) 7.31(1H、d J=8 H−3) 7.70(1H、t J=8 H−2) 7.92(1H、d J=8 H−1) 13.18、13.88(phenolic OH)
パツクA−312、移動相:40%アセトニトリル
in0.01MD−10−カンフアースルフオン酸(PH
4.1)流量1.0ml/min) この時ダウノマイシンの保持時間は7.1分であ
る。 ●UV、可視吸収 メタノール中のλmaxは以下の通り。(カツ
コ内はE1%1cm) 234nm(742)、252nm(416)、289nm
(156.5)、479nm(228)、494nm(221)、532n
m(113.5)。 ●IR(KBr法)νcm-1(主なもの) 3450、2920、1730、1610、1580、1400、
1280、1235、1200、1120、1055、1000、980、
820、800 ●PMR(90MHz、CDCl3)δppm 1.1(3H、t、J=7.5 H−14)、1.3(3H、
d、J=6.5 H−6′)、1.3〜1.9(4H、m、H−
13、H−2′)、2.3(2H、bs、H−8)、3.47
(1H、bs、H−4′)、3.72(3H、s、COOCH3)、
4.08(3H、s、4−OCH3)、4.1(1H、q、J=
6.5 H−5′)、4.28(1H、s、H−10)、5.28
(1H、bs、H−7)、5.5(1H、bs、H−1′)、
7.37(1H、d、j=8 H−3)、7.75(1H、
t、J=8 H−2)8.0(1H、d、J=8
H−1) phenolic OH none 実施例 4 実施例3で得たD788−5 235mgを0.1N塩酸50
mlに溶解し85℃、30分間加水分解した。反応後を
クロロホルム50mlを用いて抽出し、抽出液を2度
水洗した。更に飽和食塩水で洗浄した後クロロホ
ルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下少
量となるまで濃縮した。これに5倍量のn−ヘキ
サンを添加すると赤色結晶性粉末174mgが得られ
た。 得られたアグリコンは以下に示すPMRスペク
トラムより、4−O−メチル−ε−ロドマイシノ
ンと同定された。 ●TLC(Rf値) 0.33(TLCプレートF254(前出)、
ベンゼン:アセトン:ギ酸=100:30:1) この時他のアグリコンは以下のRf値を示し
た。 ε−ロドマイシノン 0.51 ダウマイシノン 0.28 ●PMR(90MHz、CDCl3)δppm 1.15(3H、t、J=7.5H−14) 1.35〜1.95(2H、m、H−13) 2.25(2H、m、H−8) 3.7(3H、s、COOCH3) 4.03(3H、s、4−OCH3) 4.23(1H、s、H−10) 5.32(1H、m、H−7) 7.31(1H、d J=8 H−3) 7.70(1H、t J=8 H−2) 7.92(1H、d J=8 H−1) 13.18、13.88(phenolic OH)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 式 で示される新規アントラサイクリン抗生物質。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3862684A JPS60185797A (ja) | 1984-03-02 | 1984-03-02 | 新規アントラサイクリン抗生物質 |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3862684A JPS60185797A (ja) | 1984-03-02 | 1984-03-02 | 新規アントラサイクリン抗生物質 |
| EP85110221 | 1985-08-14 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60185797A JPS60185797A (ja) | 1985-09-21 |
| JPH051277B2 true JPH051277B2 (ja) | 1993-01-07 |
Family
ID=26097076
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3862684A Granted JPS60185797A (ja) | 1984-03-02 | 1984-03-02 | 新規アントラサイクリン抗生物質 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60185797A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH064668B2 (ja) * | 1986-09-09 | 1994-01-19 | メルシャン株式会社 | 新規アントラサイクリン抗生物質 |
| JP2014214817A (ja) | 2013-04-25 | 2014-11-17 | 大和化成工業株式会社 | クリップ |
-
1984
- 1984-03-02 JP JP3862684A patent/JPS60185797A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60185797A (ja) | 1985-09-21 |
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