JPH05156442A - 真空成膜装置およびスパッタ装置 - Google Patents

真空成膜装置およびスパッタ装置

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JPH05156442A
JPH05156442A JP34197991A JP34197991A JPH05156442A JP H05156442 A JPH05156442 A JP H05156442A JP 34197991 A JP34197991 A JP 34197991A JP 34197991 A JP34197991 A JP 34197991A JP H05156442 A JPH05156442 A JP H05156442A
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JP
Japan
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film forming
film
substrate
chamber
chambers
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JP34197991A
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English (en)
Inventor
Shinichi Katsuta
伸一 勝田
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NEC Home Electronics Ltd
NEC Corp
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NEC Home Electronics Ltd
Nippon Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多層の薄膜を異なる雰囲気ガスでスパッタ成
膜する真空成膜装置において、高速成膜を可能にする。 【構成】 基板1は搬送系22に保持され、搬送系22
により成膜室42、44を移動する。両成膜室42、4
4間は搬送系22が通過可能な搬送系通過スペース24
を介して連通しており、ゲートバルブで完全に縁を切ら
れてはいない。両成膜室42、44のスパッタ成膜に用
いる雰囲気ガスは異なる。両成膜室42、44間にバッ
ファ室40を設け、局所排気ポンプ45を設ける。両成
膜室42、44が連通していても、局所排気装置45が
バッファ室40内を真空吸引することで、左右の成膜室
42、44内の互いに異なる雰囲気ガスが互いに混入す
ることが防止される。ゲートバルブで仕切られていない
ので、搬送系22の移動が円滑に行われ、成膜速度の向
上が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、異なる雰囲気ガスで
成膜を行う複数の成膜室を備えた真空成膜装置、および
その真空成膜装置においてスパッタ成膜を行うスパッタ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録・再生・消去が可能な情報記録媒体
である光磁気ディスクは、多くの場合、図6に示すよう
にポリカーボネート等に代表される透明なプラスチック
基板1上に第1の保護膜2、磁性膜3、第2の保護膜
4、反射膜5を順にスパッタ成膜し、この反射膜5の上
に紫外線硬化型樹脂を塗付硬化させたUV樹脂被覆6を
持つ構造である。通常、前記第1の保護膜2および第2
の保護膜4には、各種酸化物、窒化物、硫化物あるいは
これらの複合体を用い、磁性膜3にはTbFeCo(テ
ルル・鉄・コバルト)に代表される稀土類−遷移金属を
用いて、また、反射膜5には、Al(アルミニウム)合
金を用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の光磁気ディスク
のように、透明基板1上に複数の膜を形成するための従
来の真空成膜装置の一例を図7、図8に示す。この真空
成膜装置11は、例えば6個の基板1を保持した円形の
パレット12を自転および公転させつつ搬送系13によ
り順次、成膜室14、15、16を移送し、各成膜室1
4、15、16において所定のターゲット17a、17
b、18、19により基板1の表面に順次成膜を行う。
各成膜室14、15、16は、ゲートバルブ10により
仕切られ、各成膜室での成膜を終えると、雰囲気ガスを
吸引して真空にした後、ゲートバルブ10を開いてパレ
ット12を次の処理室に移送し、次いでゲートバルブ1
0を閉ざした後、再び雰囲気ガスを注入し放電を行って
スパッタ成膜を行う。このように、光磁気ディスクを量
産する場合、基板1を搬送しながら連続して各層のスパ
ッタ成膜を行う。
【0004】ところで、上記の光磁気ディスクのスパッ
タ成膜を行う場合、使用する雰囲気ガス(スパッタガ
ス)は、膜に応じて変えることが多い。すなわち、保護
膜2、4については、例えばSiNを採用する場合に
は、SiターゲットをAr−N2の雰囲気ガス中で成膜
し、SiO系を採用する場合には、SiターゲットをA
r−O2 中で成膜する。このように、ターゲットからた
たき出された粒子と雰囲気ガスとを反応させて所望の膜
材質を得るいわゆる反応性スパッタと称される方式は、
膜材質のSiNターゲットを単なる不活性ガスArの雰
囲気ガス中で成膜する場合と比べて、高速成膜が可能に
なるという工業的に極めて大きな利点を有するととも
に、膜と同じ材質のターゲットの製作が容易でない場合
に、雰囲気ガスの選択により製作の容易なターゲットで
所望の材質の成膜を行うことが可能となるため、非常に
重要な成膜方法である。
【0005】一方、磁性膜等においては、窒素等のガス
混入により大きな特性変化を起こすことが知られてお
り、成膜を行う雰囲気ガスは、純粋な不活性ガス(例え
ばAr)である必要がある。このため、従来は、保護膜
および磁性膜を連続して成膜するインライン式スパッタ
装置においては、前述のように、成膜室14、15、1
6をゲートバルブ10により仕切り、完全に縁を切った
状態でスパッタ成膜を行っていた。
【0006】上記のようにゲートバルブ10で各成膜室
14、15、16の仕切りをし、完全に縁を切った状態
でスパッタ成膜する従来方式では、ゲートバルブの開閉
回数が非常に多いため、機械的故障の原因となり易く、
高いシールドを保つことが容易でない。また、摺動部の
摩擦により金属微粉が飛散し、成膜室内の塵となり、成
膜品質を低下させるおそれもある。また、ゲートバルブ
を開閉しつつ高速搬送することは容易でなく、成膜速度
を十分高くすることが困難である、等の問題があった。
【0007】また、光磁気ディスクにおいては、基板の
脱ガス作業がきわめて重要な項目となる。ポリカーボネ
ートに代表されるプラスチック基板は、大気中の水を吸
湿し、膨潤を起こすことが知られているが、それ以外に
も、H2 O分子の吸引により生じるディスクのノイズレ
ベルの上昇、キャリヤレベルの低下といった、基本とな
る記録再生特性に大きな支障をきたす。真空排気時間を
できるだけ短くするためのプロセスとして基板のアニー
ル処理等が重要になるが、大気中の基板が真空槽に収容
されてからスパッタ成膜開始までの時間が極端に短い
と、基板の脱ガスが十分に行えないのでこれも問題にな
る。上記従来の方式では、上記のノイズレベルの上昇や
キャリヤレベルの低下を招かないように真空槽内に曝す
時間を十分取ると、処理速度が低下するという問題があ
る。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、異なる雰囲気ガスで成膜を行う複数の成膜室を備え
た真空成膜装置において、各成膜室間を仕切るゲートバ
ルブを使用せずに、隣接する成膜室間の異なる雰囲気ガ
スの互いの混入を有効に防止することで、基板の搬送を
円滑に行えるようにし、高速成膜を実現することを主た
る目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の真空成膜装置は、成膜に用いる雰囲気ガスが異なる
複数の成膜室を有し、基板が前記複数の成膜室を順次送
られて基板表面に成膜が行われる真空成膜装置におい
て、複数の成膜室間に局所排気装置を設けたことを特徴
とする。
【0010】請求項2は、請求項1記載の真空成膜装置
において、複数の成膜室間にバッファ室を設けたことを
特徴とする。
【0011】請求項3は、請求項1記載の真空成膜装置
において、隣接する成膜室どうしが、ゲートバルブで仕
切られることなく、基板を各処理室に搬送する搬送系が
通過可能な狭い搬送系通過スペースを介して連通されて
いることを特徴とする。
【0012】請求項4は、透明基板上に第1保護膜、磁
性膜、第2保護膜、反射膜を順に持つ構成の光磁気ディ
スクを製造する際に用いる真空成膜装置におけるスパッ
タ装置であって、前記第1保護膜を成膜するカソード数
と前記第2保護膜を成膜するカソード数との比率を3:
1としたことを特徴とする。
【0013】請求項5は、透明基板上に第1保護膜、磁
性膜、第2保護膜、反射膜を順に持つ構成の光磁気ディ
スクを製造する際に用いる真空成膜装置におけるスパッ
タ装置であって、前記各膜のスパッタ成膜に高周波電源
を用いる場合の高周波電源の周波数を13.56MHz
の近傍でそれぞれ互いに僅かずつ異ならせたことを特徴
とする。
【0014】請求項6の真空成膜装置は、複数個の基板
を円周方向に等ピッチで保持して間欠的に回転可能な基
板搬送用の円形のテーブルと、円周上に前記複数個の基
板に対応して配置された複数の処理室とを備え、基板を
1枚ずつ挿入し全成膜を完了した基板を1枚ずつ取り出
す真空成膜装置において、前記円形のテーブルが保持す
る基板の数を奇数個とし、前記円形のテーブルを前記基
板配列のピッチの整数倍ずつ回転させて基板成膜の全工
程がテーブルの複数回の回転により完了するようにした
ことを特徴とする。
【0015】請求項7は、請求項6記載の真空成膜装置
において、前記テーブルの回転のピッチを基板の配列ピ
ッチの2倍としたことを特徴とする。
【0016】請求項8は、請求項6記載の真空成膜装置
において、前記複数の処理室の一部を、基板を真空雰囲
気に触れさせるためのバッファ室として用い、かつ、こ
のバッファ室に局所排気装置を設けて、基板の脱ガスを
行うようにしたことを特徴とする。
【0017】
【作用】上記構成において、隣接する成膜室と成膜室と
の間に設けた局所排気装置が成膜室間の境界空間ないし
バッファ室を真空吸引することで、各成膜室内の互いに
異なる雰囲気ガスが互いに混入することが防止される。
【0018】請求項4において、第1保護膜の膜厚が第
2保護膜の膜厚の3倍である場合に、第1および第2の
各保護膜を成膜するタクトタイムが等しくなり、全体と
して成膜速度が向上する。
【0019】請求項5において、放電用の高周波電源の
周波数が異なるので、放電時の共振等がなくなり、安定
したスパッタ成膜が行われる。
【0020】請求項6において、円形のテーブルに奇数
個の基板が保持されているので、例えば1つ飛びで各処
理室を移動させると、例えばテーブルの2回転で成膜の
全工程の1サイクルが完了するようにすることができ、
真空槽内に搬入されてからスパッタ成膜開始までの時
間、すなわち真空槽内に保持される時間を長く取ること
が可能となる。これにより、基板の十分が脱ガスが可能
である。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図6を参照し
て説明する。実施例において製造しようとする光磁気デ
ィスクは、前述した図6に示す構造を持つ。すなわち、
ポリカーボネートなどのプラスチックの基板1上に第1
の保護膜2、磁性膜3、第2の保護膜4、反射膜5を順
にスパッタ成膜し、この反射膜5の上に紫外線硬化型樹
脂を塗付硬化させたUV樹脂被覆6を持つ構造である。
各薄膜は、例えば前記第1の保護膜2はSiNの薄膜で
膜厚が約1000Å(オングストローム)、前記磁性膜
3は磁性体TbFeCoの薄膜で膜厚が約250Å、前
記第2の保護膜4は前記第1の保護膜2と同じくSiN
の薄膜で膜厚が約300Å、前記反射膜5はAlTiの
薄膜で膜厚が約300Åである。また、前記UV樹脂被
覆6は10μmの膜厚である。
【0022】基板1上に前記第1の保護膜2、磁性膜
3、第2の保護膜4、反射膜5をスパッタ成膜する真空
成膜装置20を図1の平面図、図2の円周に沿う断面図
に示す。この真空成膜装置20は、円形の真空槽21内
に図3に示すように基板載置用穴22aを円周方向に等
ピッチで12個設けた、図示略の駆動機構により前記等
ピッチずつ回転駆動される円形のテーブル22を収容
し、テーブル22の各基板1位置(すなわち基板載置用
穴22a位置)に対応して個別の真空室としての12個
の処理室23を備え、隣接する処理室23間はテーブル
22が通過可能な狭いテーブル通過スペース(すなわち
搬送系通過スペース)24を介して互いに連通してい
る。すなわち、12個の各処理室23は、従来のように
ゲートバルブによって完全に縁を切られるようにはなっ
ていない。
【0023】前記12個の処理室23の内の第1処理室
23Aは、基板1の供給取り出しを行う基板供給取り出
し室である。この基板供給取り出し室23Aにおいて
は、基板供給取り出しアーム25の両端に取り付けた蓋
兼基板保持部材26により基板1の基板供給取り出し室
23A内への搬入あるいは基板供給取り出し室23Aか
らの取り出しが行われる。なお、前記蓋兼基板保持部材
26は、基板供給取り出し室23Aの蓋を兼ねる。
【0024】第2処理室23Bは、高電圧による放電に
よりArの雰囲気ガスのプラズマを発生させ、このプラ
ズマにより基板1の洗浄を行うボンバード室である。
【0025】第3処理室23C、第4処理室23D、第
5処理室23Eは、いずれもSiNによる第1の保護膜
2をスパッタ成膜する第1保護膜用成膜室である。これ
らの第1保護膜用成膜室23C、23D、23Eでは、
反応性スパッタリングを行うために、ターゲットとして
Siターゲット30を用い、雰囲気ガスとしてAr−N
2 を用いている。
【0026】第6処理室23Fは第1のバッファ室であ
る。この第1のバッファ室23Fは、互いに異なる雰囲
気ガスを用いる成膜室と成膜室との間で雰囲気ガスが互
いに混入しないようにするための室であり、局所排気装
置31を備えている。
【0027】第7処理室23Gは、詳細説明は省略する
が、出来上がった光磁気ディスクの印加磁界特性を向上
させるための逆スパッタ室である。この逆スパッタ室2
3Gでは、処理室内壁側をアノード、基板1側(すなわ
ちテーブル22側)をカソードとして、つまり通常のス
パッタ成膜とは逆の極性で放電させる。
【0028】第8処理室23Hは、TbFeCoによる
磁性膜3を約250Åの膜厚でスパッタ成膜する磁性膜
用スパッタ室である。この磁性膜用成膜室23Hでは、
ターゲットとしてTbFeCoターゲット33を用い、
雰囲気ガスとしてArを用いている。
【0029】第9処理室23Iは第2のバッファ室で、
第6処理室23Fと同様な構造であり、同じく局所排気
装置34を備えている。
【0030】第10処理室23Jは、SiNによる第2
の保護膜4を約300Åの膜厚でスパッタ成膜するため
の第2保護膜用成膜室である。この第2保護膜用成膜室
23Jでは、前記第1保護膜用成膜室と同じく、ターゲ
ットとしてSiターゲット35を用い、雰囲気ガスとし
てAr−N2 を用いている。
【0031】第11処理室23Kは第3のバッファ室
で、前記第6処理室23Fあるいは第9処理室23Iと
同様な構造で、同じく局所排気装置36を備えている。
【0032】第12処理室23Lは、AlTiによる反
射膜5を約300Åの膜厚でスパッタ成膜するための反
射膜用成膜室である。この反射膜用成膜室23Lでは、
ターゲットとしてAlTiターゲット37を用い、雰囲
気ガスとしてArを用いている。
【0033】12個の各処理室23は、それぞれ個別に
真空吸引口23aを備えている。また、ボンバード室2
3B、逆スパッタ室23G、磁性膜用成膜室23H、反
射膜用成膜室23Lの各処理室はArガスを注入するガ
ス注入口23bを備え、第1保護膜用成膜室23C、2
3D、23E、および第2保護膜用成膜室23Jは、A
r−N2 の雰囲気ガスを注入するガス注入口23cを備
えている。なお、各バッファ室23F、23I、23K
にも他の使用方法を採用する場合のために同じくガス注
入口を設けておくとよい。
【0034】上記の真空成膜装置20において、基板1
は基板供給取り出しアーム25の端部に設けた蓋兼基板
保持部材26により1枚ずつテーブル22の基板載置用
穴22aに装着され、テーブル22は、処理のタクトタ
イム毎に矢印a方向に基板載置用穴22aの1ピッチず
つ回転して(すなわち30°ずつ回転して)当該基板1
を順次、次の処理室に移動させる。
【0035】まず、ボンバード室23Bにおいて、基板
1は高電圧の放電により発生したArのプラズマにより
洗浄される。次いで、テーブル22が1ピッチ回転し
て、基板1が最初の第1保護膜用成膜室23Cに移動
し、この第1保護膜用成膜室23Cでは、Ar−N2 の
雰囲気ガス中で放電を行ってプラズマを発生させ、Si
ターゲット30の反応性スパッタリングにより基板1に
SiN膜を形成する。この場合、雰囲気ガスがAr−N
2 なので、Siターゲット30からたたき出されたSi
原子と反応して生じたSiN粒子が基板表面に積層され
SiN膜が成膜される。この最初の第1保護膜用成膜室
23Cでは、第1保護膜2に必要な膜厚1000Åの約
3分の1の膜厚の成膜を行う。次いで、2番目の第1保
護膜用成膜室23Dにおいて1000Åの約3分の1の
膜厚のSiN成膜を行い、次いで3番目の第1保護膜用
成膜室23Eにおいても同様に1000Åの3分の1の
膜厚のSiN成膜を行い、この3つの第1保護膜用成膜
室23C、23D、23Eにより合計約1000Åの膜
厚のSiNによる第1保護膜2が成膜される。
【0036】次いで、基板1は第1のバッファ室23F
に移動する。この第1のバッファ室23Fにおいては、
局所排気装置31がバッファ室23F内を局所的に真空
吸引しているので、第1保護膜用成膜室23E内のAr
−N2 の雰囲気ガスと次工程の磁性膜用成膜室23H内
のArの雰囲気ガスとが互いに混入することを防止する
作用を果たす。
【0037】次いで、基板1は逆スパッタ室23Gに移
動する。この逆スパッタ室23Gにおいて、処理室内壁
側がアノード、基板1側(テーブル22側)がカソード
となって、成膜室における極性と逆の極性で放電が行わ
れることで、逆スパッタが行われる。この逆スパッタ処
理により、出来上がった光磁気ディスクの印加磁界特性
が良好なものとなる。
【0038】次いで、基板1が磁性膜用成膜室23Hに
移動する。この磁性膜用成膜室23Hにおいて、Arの
雰囲気ガス中で放電を行って、TbFeCoターゲット
33のスパッタリングにより基板1に磁性膜3の約30
0Åの膜厚の成膜を行う。
【0039】次いで、基板1が第2のバッファ室23I
に移動する。この第2のバッファ室23Iは、前記第1
のバッファ室23Fと同様に機能する。すなわち、局所
排気装置34により真空吸引することで、磁性膜用成膜
室23H内のArの雰囲気ガスと、次工程の第2保護膜
用成膜室23J内のAr−N2 の雰囲気ガスとが互いに
混入しないようにする。
【0040】次いで、基板1が第2保護膜用成膜室23
J内に移動し、前記第1保護膜用成膜室23C、23
D、23Eと同様にAr−N2 の雰囲気ガス中のSiタ
ーゲット35で反応性スパッタリングを行い、SiN膜
の第2保護膜4を例えば約300Åの膜厚で成膜する。
前記第1保護膜2のSiN膜厚1000Åは、第2保護
膜4のSiN膜厚300Åの約3倍であるから、第1保
護膜2のSiN成膜が3つの成膜室で3つのターゲット
によって(すなわち3つのカソードによって)行われる
ことで、SiN保護膜の成膜のタクトタイムは第1保護
膜と第2保護膜とでほぼ同等となり、成膜処理速度が向
上する。
【0041】次いで、基板1は第3のバッファ室23K
に移動する。この第3のバッファ室23Kも前記第1の
バッファ室23Fあるいは第2のバッファ室23Iと同
様な機能を果たす。すなわち、第2保護膜用成膜室23
JにおけるAr−N2 の雰囲気ガスと次工程の反射膜成
膜室23L内のArの雰囲気ガスとの互いの混入を防止
する働きをする。
【0042】次いで、基板1は反射膜成膜室23L内に
移動し、Arガスの雰囲気ガス中のAlTiターゲット
でスパッタリングを行い、AlTiの反射膜を約300
Åの膜厚で成膜する。
【0043】次いで、基板1が始めの基板供給取り出し
室23Aに復帰し、基板供給取り出しアーム25の端部
の蓋兼基板保持部材26により取り出される。その後、
別工程で反射膜5の上にUV樹脂被膜6が形成される。
【0044】上記の各成膜室23C、23D、23E、
23H、23J、23Lあるいはボンバード室23Bあ
るいは逆スパッタ室23Gにおいては、カソードである
処理室23内壁とアノードである基板1(すなわちテー
ブル22)との間で放電を行う電源として高周波電源を
用いるが、それぞれの高周波電源の周波数を、通常の1
3.56MHzの近傍で互いに僅かに異なる周波数とす
るとよい。これにより、放電に使用する高周波電源の周
波数がすべて異なることとなるから、放電時の共振等が
なくなり、安定した成膜を行うことが可能となる。
【0045】次に、バッファ室についての他の実施例を
図4に示す。この実施例のバッファ室40は、処理室間
に十分小さなバッファ専用の室として設けたもので、例
えば、Ar−N2 の雰囲気ガス中のSiターゲット41
でスパッタリングする処理室42と、Arの雰囲気ガス
中のTbFeCoターゲット43でスパッタリングする
処理室44との間に、十分狭い専用のバッファ室40を
設け、局所排気装置45を設けている。
【0046】上記のバッファ室40によれば、十分狭い
ので、局所排気装置45で真空吸引することが容易であ
り、隣り合う処理室42、44内の互いに異なる雰囲気
ガスが互いに混入することを防止することが容易であ
る。
【0047】図5は請求項6の発明の一実施例を示す。
この真空成膜装置50は、前述の真空成膜装置20とほ
ぼ同様であるが、真空槽51内のテーブル52は円周方
向に等ピッチの奇数で例えば13個(奇数個とする)の
基板載置用穴(図示は省略するが、図3で示した基板載
置用穴22aと同様なもの)を備え、この基板載置用穴
の円周方向のピッチ(角度でいえば360°/13)の
2倍の角度ごと(つまり2ピッチずつ)間欠的に回転駆
動されるようになっている。そして、処理室53は、テ
ーブル52の13個の基板載置用穴に対応して13室設
けられている。第1の処理室52Aは基板1の挿入・取
り出しを行うための基板供給取り出し室、第3の処理室
52C、第5の処理室52E、第7の処理室52G、第
9の処理室52I、第11の処理室52Kは、雰囲気ガ
ス置換および基板脱ガスを行うためのバッファ室として
いる。これらのバッファ室のなかで特に、バッファ室5
2C、52E、52I、52Kには、局所排気装置(図
示は省略するが図2における局所排気装置31等と同様
なもの)を設けている。これにより、SiN成膜室内の
Ar−N2 の雰囲気ガスと隣りの処理室のArのみの雰
囲気ガスとが互いに混入しないようにしている。
【0048】第2の処理室52Bは雰囲気ガスとしてA
rを用いるボンバード室、第4の処理室52DはAr−
N2 の雰囲気ガス中でSiNのスパッタ成膜を行う第1
保護膜成膜室、第6の処理室52Fは雰囲気ガスとして
Arを用いる逆スパッタ室、第8の処理室52HはAr
の雰囲気ガス中で磁性体TbFeCoのスパッタ成膜を
行う磁性膜用成膜室、第10の処理室52JはAr−N
2 の雰囲気ガス中でSiNのスパッタ成膜を行う第2保
護膜用成膜室、第12の処理室52Lは雰囲気ガスを用
いずにAlTiのスパッタ成膜を行う反射膜用成膜室で
ある。図の矢印bで示すように、テーブル52は基板載
置用穴の2ピッチ分ずつ回転し、これにより基板1は常
に処理室を1つ飛び越えて、1つおきに順次移動するよ
うになっている。
【0049】上記の真空成膜装置50において、基板供
給取り出し室52A内に搬入された基板1は、6個のバ
ッファ室52C、52E、52G、52I、52J、5
2Lを順次移動する。大気に曝されていた基板1が真空
槽内に挿入された後、前記のように脱ガスに関しは真空
槽と等しい6個のバッファ室内に長時間置かれることに
なるので、基板1の脱ガスが十分効果的に行われる。な
お、基板1がバッファ室からバッファ室へと移動する間
に、ボンバード室52B、第1保護膜成膜室52D、逆
スパッタ室52F、磁性膜成膜室52H、第2保護膜成
膜室52J、反射膜成膜室52Lをそれぞれ通過する
が、これらの各処理室の雰囲気ガスは不活性ガスまたは
窒素ガスであり、基板1の脱ガスに支障はない。また、
成膜室を通過することの影響に関しては、基板1を移動
させる際のテーブル52の回転速度は早く瞬間的である
こと、および基板移動の際には放電電圧を十分低下させ
ることで、成膜室を通過することによる支障は生じな
い。
【0050】テーブル52が1回転することで上記の6
個のバッファ室を順に移動して十分な脱ガスを施された
基板1は、ボンバード室52B、第1保護膜成膜室52
D、逆スパッタ室52F、磁性膜成膜室52H、第2保
護膜成膜室52J、反射膜成膜室52Lの各処理室で処
理されることで図5に示した反射膜5までの成膜が行わ
れ、基板供給取り出し室52Aから取り出される。すな
わち、テーブル52の2回転で全成膜工程の1サイクル
が完了する。
【0051】なお、本発明は光磁気ディスクの製造に限
らず、複数層の薄膜を異なる雰囲気ガスを用いてスパッ
タ成膜する種々の真空成膜装置に適用可能である。
【0052】また、実施例では搬送系として回転する円
形のテーブルを用いたが、各処理室を直線的に配置し、
例えばコンベヤ方式の直線的に移動する搬送系で基板を
各処理室に移動させる構成とすることも可能である。こ
の場合には、基板供給部と基板取り出し部とが異なる場
所になる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、ゲートバルブが不要に
なることにより、基板の搬送がスムーズになり、高速成
膜が可能になる。その場合に、異なる種類の雰囲気ガス
を用いてスパッタ成膜しても、成膜室と成膜室との間に
局所排気装置を設けることで、あるいは、成膜室と成膜
室との間に局所排気を効果的に行うためのバッファ室を
設けることで、隣り合う成膜室間の悪影響は問題となら
ない。
【0054】ゲートバルブといった真空槽内の摺動部が
ないので、摺動に伴う塵の発生のおそれはなくなり、成
膜品質を低下させることが防止される。
【0055】請求項4によれば、第1保護膜と第2保護
膜の各カソード当たりの成膜速度はほぼ同じレベルにあ
りながら、カソード数が3:1であることから、厚い第
1の保護膜の成膜のタクトタイムが薄い第2保護膜の成
膜のタクトタイムと同じになるので、高速成膜のネック
となる部分がなくなり、高速成膜が可能となる。
【0056】請求項5によれば、スパッタ成膜に使用す
る高周波電源がすべて異なるものとなるから、放電時の
共振等がなくなり、安定したスパッタ成膜を行うことが
可能となる。
【0057】請求項6によれば、プラスチックの基板が
真空槽内に曝される時間を十分長く取ることが可能とな
り、ノイズレベルの上昇、キャリヤレベルの低下等の光
磁気ディスクにとって基本的な品質の低下を極力防止す
ることができる。また、事実上、成膜室の隣室では必ず
脱ガス処理が行われることとなり、かつ、隣り合う処理
室どうしの雰囲気ガスの混入防止が図られることにな
る。また、装置全体を大形化させることなく高速成膜処
理を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空成膜装置の一実施例を示す平面図
である。
【図2】図1における円周方向の断面図で、同図(イ)
は図1における要部のA−A断面図、同図(ロ)は同要
部のb−b断面図である。
【図3】図1におけるテーブルの基板載置用穴部分の拡
大断面図である。
【図4】バッファ室についての他の実施例を示す断面図
である。
【図5】請求項6の発明の一実施例を示す真空成膜装置
の平面図である。
【図6】実施例の真空成膜装置で製造しようとする光磁
気ディスクの構造を示す要部の断面図である。
【図7】従来の真空成膜装置の要部の平面図である。
【図8】図7におけるパレットの拡大側面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 第1の保護膜 3 磁性膜 4 第2の保護膜 5 反射膜 6 UV樹脂被膜 20、50 真空成膜装置 21、51 真空槽 22 テーブル(搬送系) 22a 基板載置用穴 23、41、44 処理室 23A、52A 基板供給取り出し室 23B、52B ボンバード室 23C、23D、23E、52D 第1保護膜用成膜室 23F、23I、23K、バッファ室 52C、52E、52G、52I、52K、52Mバッ
ファ室 40 バッファ室 23G、52F 逆スパッタ室 23H、52H 磁性膜用成膜室 23J、52J 第2保護膜用成膜室 23L、52L 反射膜用成膜室 31、34、36、45 局所排気装置 30 Siターゲット(第1保護膜用のターゲット) 33 TbFeCoターゲット(磁性膜用のターゲッ
ト) 35 Siターゲット(第2保護膜用のターゲット) 36 AlTiターゲット(反射膜用のターゲット)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成膜に用いる雰囲気ガスが異なる複数の
    成膜室を有し、基板が前記複数の成膜室を順次送られて
    基板表面に成膜が行われる真空成膜装置において、前記
    複数の成膜室間に局所排気装置を設けたことを特徴とす
    る真空成膜装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の成膜室間にバッファ室を設け
    たことを特徴とする請求項1記載の真空成膜装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の成膜室の隣接する成膜室どう
    しが、ゲートバルブで仕切られることなく、基板を各処
    理室に搬送する搬送系が通過可能な狭い搬送系通過スペ
    ースを介して連通されていることを特徴とする請求項1
    記載の真空成膜装置。
  4. 【請求項4】 透明基板上に第1保護膜、磁性膜、第2
    保護膜、反射膜を順に持つ構成の光磁気ディスクを製造
    する際に用いる真空成膜装置におけるスパッタ装置であ
    って、 前記第1保護膜を成膜するカソード数と前記第2保護膜
    を成膜するカソード数との比率を3:1としたことを特
    徴とするスパッタ装置。
  5. 【請求項5】 透明基板上に第1保護膜、磁性膜、第2
    保護膜、反射膜を順に持つ構成の光磁気ディスクを製造
    する際に用いる真空成膜装置におけるスパッタ装置であ
    って、 前記各膜のスパッタ成膜に高周波電源を用いる場合の高
    周波電源の周波数を13.56MHzの近傍でそれぞれ
    互いに僅かずつ異ならせたことを特徴とするスパッタ装
    置。
  6. 【請求項6】 複数個の基板を円周方向に等ピッチで保
    持して間欠的に回転可能な基板搬送用の円形のテーブル
    と、円周上に前記複数個の基板に対応して配置された複
    数の処理室とを備え、基板を1枚ずつ挿入し全成膜を完
    了した基板を1枚ずつ取り出す真空成膜装置において、 前記円形のテーブルが保持する基板の数を奇数個とし、
    前記円形のテーブルを前記基板配列のピッチの整数倍ず
    つ回転させて基板成膜の全工程がテーブルの複数回の回
    転により完了するようにしたことを特徴とする真空成膜
    装置。
  7. 【請求項7】 前記テーブルの回転のピッチを基板の配
    列ピッチの2倍としたことを特徴とする請求項6記載の
    真空成膜装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の処理室の一部を、基板を真空
    雰囲気に触れさせるためのバッファ室として用い、か
    つ、このバッファ室に局所排気装置を設けて、基板の脱
    ガスを行うようにしたことを特徴とする請求項6記載の
    真空成膜装置。
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