JPH05188031A - 生理活性物質固定化膜 - Google Patents

生理活性物質固定化膜

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JPH05188031A
JPH05188031A JP4021828A JP2182892A JPH05188031A JP H05188031 A JPH05188031 A JP H05188031A JP 4021828 A JP4021828 A JP 4021828A JP 2182892 A JP2182892 A JP 2182892A JP H05188031 A JPH05188031 A JP H05188031A
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immobilized
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Satoshi Ibaraki
敏 茨木
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酵素、抗体、補体及びレセプター等の生理活
性物質を固定化した絹フィブロイン膜と、ポリエステ
ル、ナイロン等からなる織物、編物、不織布等の繊維構
造体とが複合化してなることを特徴とする。 【効果】 強度、寸法安定性に優れると共に、取扱い性
がよく、バイオセンサー用途に好適に使用できる。トラ
ンスデューサーに装着した場合の装着状態を一定にで
き、また、長時間の使用に於いても当該膜とトランスデ
ューサーの位置関係が一定に保たれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイオセンサーに利用
される生理活性物質固定化膜に関する。
【0002】
【従来の技術】医療診断、分析、発酵モニターや制御に
有用に用いられるバイオセンサーは、生理活性物質固定
化膜と、この膜内あるいは膜表面で消費あるいは生成す
る物質を検出し、これを電気信号に変換するトランスデ
ューサーとから構成される。バイオセンサーとしては、
生理活性物質として酵素、微生物を用いた酵素センサ
ー、微生物センサーや、抗体、抗原等を用いた免疫セン
サー等があり、酵素グルコースオキシダーゼ固定化膜を
酸素電極や過酸化水素電極表面に被覆装着したグルコー
スセンサー、微生物固定化膜を用い同様な構成としたB
ODセンサー等が実用化されている。
【0003】また、特開昭63−117253号公報や
アナリティカル・バイオケミストリー(Analyti
cal Biochemistry)第94卷,22−
28頁(1979年)に開示されているように、抗体ま
たは抗原を固定化した膜を被覆した酸素電極と、カタラ
ーゼ等の酵素で標識した対応抗体または抗原とを用い、
エンザイムイムノアッセイの原理に従い、試料溶液中の
被測定物質量を測定するものが開発されている。これ
は、カタラーゼにより引き起こされる酸素濃度変化を酸
素電極で検出することにより、試料溶液中の被測定物質
濃度を測定するものである。こうした酵素センサーや微
生物センサーに於いては、固定化膜中の酵素や微生物に
より、被測定物質が選択的に変換され、生成物質が膜を
透過してトランスデューサーにより検出される。また、
免疫センサーの場合は、被測定物質濃度に応じて免疫反
応で膜表面に結合した標識体酵素の作用により生成した
物質を同様に計測する。
【0004】バイオセンサー用生理活性物質固定化膜と
しては、一般に、膨潤率の低い緻密膜が用いられてい
る。これは、多様な成分を含む血液、尿や発酵液等の検
体が膜欠陥から内側に入り込んだり、膜表面組織に抱き
込まれたり、あるいは妨害物質の透過により、測定性能
が低下したりするのを防ぐためである。このようなこと
が起こると、測定間、あるいは測定中に必要なセンサー
の洗浄も不完全になり易く、測定値が信頼できないもの
となる。これは、免疫センサーの場合特に問題となる。
また、固定化膜は、被測定物質またはトランスデューサ
ーで検知される物質の移動が可能なことが必要であり、
また、測定に於ける応答速度を高め、高い感度を得るた
めに、比較的薄い膜が用いられている。
【0005】バイオセンサーの使用に際しては、トラン
スデューサーに生理活性物質固定化膜を装着し、試料を
測定する毎に膜を交換するものと、固定化膜を装着した
状態で複数の試料を繰り返しまたは連続的に測定するも
のがある。何れにしても、生理活性物質固定化膜のトラ
ンスデューサーへの交換、装着を一定の頻度で行う必要
があるが、バイオセンサーの測定精度を高め、信頼性の
ある結果を得るためには、生理活性物質固定化膜の交換
毎の当該膜のトランスデューサーへの装着状態をできる
限り一定にすることが望ましい。また、試料の連続的ま
たは断続的測定に於いては、当該生理活性物質固定化膜
を使用している期間に於いて、当該膜とトランスデュー
サーの位置関係ができる限り一定に保たれることが必要
である。
【0006】こうしたバイオセンサー用の生理活性物質
固定化膜としては、絹フィブロイン膜が、その固定化能
が高く、膨潤率が小さく、非特異的な吸着を招かないも
のであり、機械的強度に優れ、計測物質として頻用され
る酸素に対しても透過性が高いことから、極めて適した
ものである(特開昭63−117253号公報、特開昭
64−60382号公報)。しかしながら、上述したよ
うに、固定化膜の取扱い性を高めると共に、膜がトラン
スデューサーに対し、いつも均一な状態で装着され、そ
れが経時的にも変化することなく一定に保たれるように
することで、実用性能の一層の向上を計ることが望まれ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、かかる問
題点を解決するためになされたものであって、その目的
とするところは、機械的強度が大きく、かつ、寸法安定
性が良好であり、バイオセンサー用途に最適な生理活性
物質固定化膜を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、生理活性
物質を固定化した絹フィブロイン膜と繊維構造体とが複
合化してなることを特徴とする生理活性物質固定化膜に
よって達成される。
【0009】以下、本発明を詳述する。本発明に用いる
生理活性物質としては、酵素、抗原、抗体、補体及びレ
セプター等が挙げられ、目的に応じて使用する。
【0010】本発明において使用する繊維構造体として
は、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ウレタン、絹、レーヨン、ポリビ
ニルアルコール及びそれらの複合化繊維からなる織物、
編物、不織布等が挙げられる。中でも寸法安定性の良さ
や、機械的強度の高さの点から、ポリエステル、ナイロ
ン、ガラス繊維等を材質とするものが好適に用いられ
る。また、マトリックスとの密着性を向上させるため
に、繊維表面を親水加工したものを使用してもよい。
【0011】また、物質の透過性を、繊維構造体自体に
より抑制しないという点から、厚さ30〜150μm、
オープニングエリア30%以上の網目構造を有する繊維
構造体が好適に用いられる。
【0012】本発明の生理活性物質固定化膜の絹フィブ
ロインマトリックスと繊維構造体との複合化形態は、絹
フィブロイン膜内に繊維構造体が埋め込まれた形態で
も、絹フィブロイン膜と繊維構造体が接着した形態に近
いものでも、繊維間の空隙のみが絹フィブロインマトリ
ックスにより埋められた形態のものであってもよく、実
質上、水が通過できる細孔を有しないことが必要であ
る。後述する水透過試験により評価したとき、透過量
0.2g以下のものが好ましい。このためには、繊維構
造体と絹フィブロインマトリックスとの接着性が高いこ
とが好ましいが、絹フィブロインとの接着性の低い繊維
から成る繊維構造体の場合であっても、複合化形態によ
っては目的を満足することができる。
【0013】好適な一実施態様として、図1に示すよう
な生理活性物質固定化膜が挙げられる。同図において、
1は絹フィブロイン膜、2は生理活性物質、3は繊維構
造体である。
【0014】図1に示す生理活性物質固定化膜は、絹フ
ィブロイン膜1内に繊維構造体が埋め込まれた形態とな
っており、生理活性物質2は、絹フィブロイン膜1の片
方の表面付近に固定化されている。このような形態の抗
原もしくは抗体を固定化した膜は、免疫測定用の膜とし
て好適なものである。
【0015】本発明の生理活性物質固定化膜の製造方法
は、目的とする形態等に応じて、例えば、次のような方
法が挙げられる。まず、1つ目の方法は、生理活性物質
及び必要に応じて、架橋剤,結晶化剤,可塑剤等の不溶
化剤を混合溶解または分散させた絹フィブロイン水溶液
を、繊維構造体を密着設置した基盤上に流延し、次いで
乾燥し、更に必要に応じて、不溶化処理を行う方法であ
る。なお、絹フィブロイン水溶液を基盤上に流延した
後、繊維構造体を設置するようにしてもよい。
【0016】絹フィブロイン水溶液は、例えば、特公昭
57−4723号公報、特公昭54−27439号公報
に示されているように、絹フィブロインを塩化カルシウ
ム、臭化リチウム等の高濃度塩溶液に溶解させた後、透
析脱塩して得ることができる。
【0017】製膜基盤としては、水平に設置した平滑あ
るいは細かい粗面状のものが用いられる。その材質は、
特に限定されるものではなく、金属、セラミックス、ガ
ラスの他、アクリル等の樹脂製のもの等が用いられる。
【0018】乾燥の条件は、目的に応じて適宜選択すれ
ばよく、乾燥温度は、通常、生理活性物質の失活のない
室温付近で行うのが好ましい。
【0019】不溶化処理は、絹マトリックス中に架橋構
造や結晶構造を形成させることにより行うが、乾燥製膜
工程で達成される場合と、製膜後に施す場合とがある。
【0020】例えば、結晶化剤として働くエチレングリ
コール、グリセリン、プロピレングリコール等の水溶性
ポリオール類化合物やポリエチレングリコール、ポリプ
レングリコール等の水溶性ポリエーテル類化合物を混合
しておくと、乾燥する工程で容易に結晶不溶化できる。
更に、これが可塑剤としても機能するため、乾燥状態で
も可撓性のある良好な膜を形成することができる。
【0021】したがって、絹フィブロインマトリックス
と繊維構造体の接着性が低い場合であっても、膜が曲げ
られた際のマトリックスと繊維との剥離が起こり難く、
好ましいものである。また、固定化される生理活性物質
の失活が小さく、固定化能を良好とすることができる。
【0022】また、膜形成後に高湿条件下で処理した
り、メチルアルコールやエチルアルコール等のアルコー
ル水溶液中に浸漬処理することによって、不溶化しても
よい。
【0023】また、架橋剤を添加し、膜形成後に、緩衝
液中や無媒体下での加温処理、紫外線照射等により、不
溶化を行ってもよい。架橋剤としては、グルタルアルデ
ヒド等の多官能性アルデヒド類、エピクロルヒドリン、
エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ
基をもつ多官能性化合物、ジスクシンイミジルタルタレ
ート、スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート等
の活性化エステルをもつ多官能性化合物、4,4′−ジ
チオビスフェニルアジド、p−アジドフェニルグリオキ
サール等のアジド基をもつ多官能光架橋性化合物、ホル
ムアルデヒド、塩化シアヌル、1,5−ジフルオロ−
2,4−ジニトロベンゼン等の架橋性試薬類等が挙げら
れる。
【0024】これらの架橋剤は、絹フィブロイン水溶液
中に添加してもよく、あるいは製膜後の不溶化工程で添
加してもよい。また、これらの架橋剤は、使用に差し支
えなければ膜中に残留してもよい。
【0025】次に、2つ目の製造方法として、図2に示
すように、生理活性物質2を絹フィブロイン水溶液に混
合することなく、まず、生理活性物質水溶液4を、予め
基盤10上に塗布し、これをいったん乾燥した後に、絹
フィブロイン水溶液5を同基盤10上に流延し、次い
で、繊維構造体3を設置し、乾燥、不溶化処理を行うよ
うにしてもよい。
【0026】このような製造工程をとることにより、生
理活性物質が膜表面付近に固定化された、図1に示すよ
うな生理活性物質固定化膜を得ることができる。なお、
基盤10上に繊維構造体3を設置した後、絹フィブロイ
ン水溶液5を流延するようにしてもよい。また、絹フィ
ブロイン水溶液5を繊維構造体3に含浸させ、これを設
置するようにしてもよい。
【0027】また、上述した製造方法を利用して製膜形
成した繊維構造体複合化絹フィブロイン膜に、生理活性
物質を共有結合により固定化することによっても、本発
明の固定化膜を得ることができる。共有結合の方法は、
特に限定されるものではなく、例えば、グルタルアルデ
ヒドや塩化シアヌル等を結合剤とする方法、臭化シアン
やヒドラジン−亞硝酸系で活性基を導入し、これに生理
活性物質を結合する方法等が挙げられる。
【0028】また、本発明の生理活性物質固定化膜は、
生理活性物質を固定化した絹フィブロイン膜と繊維構造
体とを接着剤を用いて接合しても得ることができる。更
に、生理活性物質を固定化した絹フィブロイン膜と、絹
フィブロイン水溶液を含浸した繊維構造体とを密着接合
した状態で乾燥すると、絹蛋白自体が適した接着剤の役
目を果たし、良好な物性を備えた繊維複合化固定化膜を
得ることができる。
【0029】また、上記各製造方法により得られた繊維
構造体と複合化した生理活性物質固定化膜を、上述した
水溶性ポリオール類化合物やポリエーテル類化合物の水
溶液に浸漬した後再乾燥処理することにより、更に可塑
性を与え、可撓性を向上させてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明の繊維構造体と複
合化してなる生理活性物質固定化膜は、強度、寸法安定
性に優れると共に、取扱い性がよく、免疫センサー等の
バイオセンサー用途に好適に用いることができる。トラ
ンスデューサーとしては、通常、酸素電極、過酸化水素
電極、pH電極等の電極が主に用いられるが、これらに
装着した場合の装着状態を一定にでき、また、長時間の
使用に於いても当該膜とトランスデューサーの位置関係
が一定に保たれることに加え、妨害物質の透過や非特異
吸着を招かないものであるため、安定した性能のバイオ
センサーを構成することができる。
【0031】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に
説明するが、本発明は、これら実施例によりなんら限定
されるものではない。 (生理活性物質固定化膜の水透過試験)直径2cmの円
筒下面に評価する固定化膜をパッキングを介して圧接設
置し、円筒中に水10mlを入れ(液厚は約3.2c
m)、1時間放置した後、膜を通して落下する水を採
取、計量し、膜面積1cm2 当たりの水透過量を求め
た。
【0032】<免疫センサーによる抗体固定化絹フィブ
ロイン膜の繰り返し測定試験> (1)試料 (実施例1)絹フィブロイン水溶液の調製 生糸100gを1.0重量%のマルセル石けん水溶液5
000ml中に浸漬し、80℃で3時間精練した。水洗
後、更に0.5重量%のマルセル石けん水溶液5000
mlに浸漬して80℃で3時間精練し、セリシン等を実質
的に除去した絹フィブロイン原料72gを得た。水10
0gとエチルアルコール80gの入ったニーダー中に塩
化カルシウム150gを溶解し、75℃に昇温後、上記
の絹フィブロイン原料70gを投入し、1時間攪拌下に
溶解した。次いで、180gの温水(75℃)を加えて
希釈した。これを冷却した後、ホローファイバー型の透
析器を用いて、流水に対して透析脱塩し、5.8重量%
の絹フィブロイン水溶液1200mlを得た。塩化カルシ
ウムの残存量は0.08%であった。
【0033】抗ヒトAFPマウスモノクロナール抗体固
定化絹フィブロイン膜の製造 抗ヒトAFPマウスモノクロナール抗体(IgG)を生
理食塩水に溶解し、250μg/mlの抗体溶液を調製し
た。次に、この溶液を四方を区切ったガラス板上に抗体
量が20μg/cm2 となるように流延し、15℃で3
時間乾燥した。上記絹フィブロイン水溶液に、グリセリ
ンを絹フィブロインに対して30重量%加え、その溶液
を抗体が塗布されたガラス板上に流延し、その溶液上に
さらにポリエステルメッシュ(線径45μm、厚さ75
μm、オープニングエリア62%)を設置した後、20
℃で10時間乾燥する事によって皮膜化させ、剥離し
た。これを直径8mmの円形に裁断し、厚さ80μmの
抗ヒトAFPマウスモノクロナール抗体固定化絹フィブ
ロイン膜を得た。
【0034】(実施例2)実施例1と同様の絹フィブロ
イン水溶液に、グリセリンを絹フィブロインに対して3
0重量%加え、これをポリエステルメッシュ(線径45
μm、厚さ75μm、オープニングエリア62%)を密
着設置したガラス板上に流延し、25℃で15時間乾燥
して繊維構造体複合化絹フィブロイン膜を得た。1重量
%のグルタルアルデヒドを含む0.1Mほう酸緩衝液
(pH11)を60℃で1時間処理し、グルタルアルデ
ヒドをオリゴマー化した。これを水で50倍希釈し、p
H9に調節した水溶液に、上記繊維構造体複合化膜を浸
漬し、振とう条件下、25℃で2時間処理し活性化した
後、抗ヒトAFPマウスモノクロナール抗体(IgG)
を含有(50μg/ml)する生理食塩水に浸漬、更に1
5時間反応させて抗体を固定化した。次いで、0.15
Mリジン水溶液中で2時間処理し、活性基を後処理し
た。このようにして得られた固定化膜を、60%グリセ
リン水溶液中に15分間浸漬後風乾する方法で柔軟化処
理した。これを直径8mmの円形に裁断し、厚さ80μ
mの抗ヒトAFPマウスモノクロナール抗体固定化絹フ
ィブロイン膜を得た。
【0035】(実施例3)抗ヒトAFPマウスモノクロ
ナール抗体(IgG)を生理食塩水に溶解し、250μ
g/mlの抗体溶液を調製した。次に、この溶液を四方を
区切ったガラス板上に抗体量が20μg/cm2 となる
ように流延し、15℃で3時間乾燥した。抗体が塗布さ
れたガラス板上に、実施例1と同様の絹フィブロイン水
溶液に、グリセリンを絹フィブロインに対して30重量
%加えた水溶液を含浸したポリエステルメッシュ(線径
45μm、厚さ75μm、オープニングエリア62%)
を設置した後、20℃で10時間乾燥する事によって皮
膜化した後、基盤上よりポリエステルメッシュ複合化膜
を剥離した。これを直径8mmの円形に裁断し、厚さ1
0μmの抗ヒトAFPマウスモノクロナール抗体固定化
絹フィブロイン膜を得た。
【0036】(実施例4)抗ヒトAFPマウスモノクロ
ナール抗体(IgG)を生理食塩水に溶解し、250μ
g/mlの抗体溶液を調製した。次に、この溶液を四方を
区切ったガラス板上に抗体量が20μg/cm2 となる
ように流延し、15℃で3時間乾燥した。実施例1と同
様の絹フィブロイン水溶液に、グリセリンを絹フィブロ
インに対して30重量%加え、その溶液を抗体が塗布さ
れたガラス板上に流延し、乾燥する事によって皮膜化さ
せた。その皮膜上に絹フィブロイン水溶液に、グリセリ
ンを絹フィブロインに対して30重量%加えた水溶液を
含浸したポリエステルメッシュ(線径45μm、厚さ7
5μm、オープニングエリア62%)を設置した後、2
0℃で10時間乾燥する事によってメッシュを皮膜に接
着した後、基板上よりポリエステルメッシュ複合化膜を
剥離した。これを直径8mmの円形に裁断し、厚さ80
μmの抗ヒトAFPマウスモノクロナール抗体固定化絹
フィブロイン膜を得た。
【0037】(比較例1)抗ヒトAFPマウスモノクロ
ナール抗体(IgG)を生理食塩水に溶解し、250μ
g/mlの抗体溶液を調製した。次に、この溶液を四方を
区切ったガラス板上に抗体量が20μg/cm2 となる
ように流延し、15℃で3時間乾燥した。実施例1と同
様の絹フィブロイン水溶液に、グリセリンを絹フィブロ
インに対して30重量%加え、その溶液を抗体が塗布さ
れたガラス板上に流延し、20℃で10時間乾燥する事
によって皮膜化させ、剥離した。これを直径8mmの円
形に裁断し、厚さ60μmの抗ヒトAFPマウスモノク
ロナール抗体固定化絹フィブロイン膜を得た。
【0038】尚、実施例1〜4及び比較例1で得られた
抗体固定化膜の水透過性を前述の試験法で評価したとこ
ろ、何れも0〜0.05gの範囲にあった。
【0039】(2)試験方法 上記実施例1〜4及び比較例1の抗体固定膜と次に示す
酸素検出型免疫センサー(図3)とフロー式の測定装置
(図4)とを用い、下記のヒトAFP標準溶液につい
て、以下のようにして繰り返し測定を行った。
【0040】図3は、酸素検出型免疫センサーの説明図
である。同図において、11は反応セル、12は抗体固
定化膜、13は酸素透過膜、14はOリング、15はガ
ルバニー型酸素電極を表わす。使用した酸素検出型免疫
センサーは、特開昭63−117253号公報の記載に
準じ、反応セル11(容量0.2ml)に、抗体固定化膜
12,酸素透過膜13,Oリング14及びガルバニー型
酸素電極15(AN型,オリエンタル電気株式会社製)
を、図の様に順次装着して構成されている。
【0041】図4は、フロー式の測定装置の説明図であ
る。同図において、16は免疫センサー、17は記録
計、18a,18b,18cはコック、19a,19b
はポンプ、20はサンプル供給口、21は洗浄液、22
は解離液、23は酵素基質溶液である。抗体固定化膜の
繰り返し測定試験は、図4の装置を使用し、次の様にし
て行った。
【0042】即ち、ヒトAFP100ng/mlを含有す
る0.01Mリン酸緩衝生理食塩水(0.5%牛血清ア
ルブミン含有)をヒトAFPの標準溶液とした。そし
て、カタラーゼ標識抗ヒトAFPマウスモノクロナール
抗体5.5μg/mlを含有する同標準溶液0.5mlを反
応セル11(容量0.2ml)に導入し、7分間静置して
免疫反応を行った後、10ml/分の流速で2分間蒸留水
を流して反応セルを洗浄した。次いで、26.5mMの
過酸化水素を含有する0.1Mリン酸緩衝液(pH7.
0)0.2mlを反応セルに導入し、酸素電極の酸素濃度
に比例した電流値を求め、これを電位値に変換し、出力
した。続いて、0.1Mグリシン−塩酸緩衝液(pH
2.5、食塩2重量%含有)を20ml/分の流速で1分
間流した後、2分間静置して結合したヒトAFPとカタ
ラーゼ標識抗ヒトAFPマウスモノクロナール抗体を解
離させ、更に20ml/分の流速で1分間蒸留水を流して
反応セルを洗浄した。操作はすべて30℃で行い、酵素
反応時以外はすべて攪拌を行った。
【0043】その結果を図5(A)〜(E)に示す。な
お、免疫センサー出力は、繰り返し測定の1回目の出力
値を100%とし、2回目以降は、1回目に対する相対
値として示した。
【0044】図5に示す通り、繊維構造体を複合化した
抗体固定化膜(実施例1〜4)(図5(A)〜(D))
を免疫センサーに使用した場合、繊維構造体を複合化し
ていない抗体固定化膜(比較例1)(図5(E))に比
較して、第1回目の測定から正確な測定結果が得られ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生理活性物質固定化膜の一実施態様を
示す説明図。
【図2】本発明の生理活性物質固定化膜の製造工程の一
例を示す説明図。
【図3】生理活性物質固定化膜の繰り返し測定試験に使
用した酸素検出型免疫センサーの説明図。
【図4】図3の免疫センサーを組み込んだフロー式測定
装置の概略説明図。
【図5】実施例1〜4及び比較例の免疫センサーによる
繰り返し測定の安定性試験結果を示す線図であり、縦軸
は、免疫センサー出力(%)、横軸は、測定回数(回)
を表わす。
【符号の説明】 1 絹フィブロイン膜 2 生理活性物質 3 繊維構造体 6 生理活性物質固定化膜 10 基盤 11 反応セル 12 抗体固定化膜 13 酸素透過膜 14 Oリング 15 酸素電極 16 免疫センサー 17 記録計 18a,18b,18c コック 19a,19b ポンプ 20 サンプル供給口 21 洗浄液 22 解離液 23 酵素基質溶液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 11/02 2121−4B 11/08 A 2121−4B 11/14 2121−4B G01N 33/544 Z 9015−2J 33/552 9015−2J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生理活性物質を固定化した絹フィブロイ
    ン膜と繊維構造体とが複合化してなることを特徴とする
    生理活性物質固定化膜。
JP4021828A 1992-01-10 1992-01-10 生理活性物質固定化膜 Pending JPH05188031A (ja)

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JP4021828A JPH05188031A (ja) 1992-01-10 1992-01-10 生理活性物質固定化膜

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