JPH051966B2 - - Google Patents
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- JPH051966B2 JPH051966B2 JP60164763A JP16476385A JPH051966B2 JP H051966 B2 JPH051966 B2 JP H051966B2 JP 60164763 A JP60164763 A JP 60164763A JP 16476385 A JP16476385 A JP 16476385A JP H051966 B2 JPH051966 B2 JP H051966B2
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- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Hard Magnetic Materials (AREA)
- Compounds Of Iron (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は磁気記録用磁性粉の製造方法に関し、
更に詳しくは、高密度磁気記録媒体用に適する微
細な粒子からなる六方晶系フエライト磁性粉を容
易且つ再現性よく製造する方法に関するものであ
る。 (従来の技術) 近年、磁気記録を高密度化することが盛んに検
討されており、テープなどの磁気記録媒体の厚味
方向に磁界を記録する垂直磁気記録方式が注目さ
れている。このような垂直磁気記録方式において
は使用される磁化材料は記録媒体表面に垂直な方
向に磁化容易軸を有することが必要である。 六方晶系の一軸磁化異方性を有するフエライ
ト、例えばBaフエライト(BaFe12O19)は六角
板状の結晶であつて、板面に垂直な方向に磁化容
易軸を有しており、垂直磁気記録用磁性材料とし
ての上記の要件を満足するものである。該磁気材
料としてはこの他に適度な保磁力(Hc、通常200
〜1500エルステツドOe程度)とできるだけ大き
な飽和磁化(σe)を有している事、及びこれら
の特性との関連で、又磁気記録媒体の製造上なら
びに記録波長の関係で粉末の平均粒子径は
0.35μm以下であることが必要である。Baフエラ
イトは保磁力が5000Oe以上と高いため、このま
までは使用できず、Feの一部をCo及びTiで置換
して保磁力を低下させる方法が提案されている
(例えば、特開昭56−149328号公報、特開昭59−
175707号公報など)。 (発明が解決しようとする問題点) これらの方法では2価のCoイオンと4価のTi
イオンの同モル量の使用が必要である。この理由
は、Feと置換する金属元素は平均してイオン価
が3価となるように常に組合さないと2価の鉄イ
オンが存在し、マグネタイトに代表される2価の
鉄を含んだ異なる結晶ができやすいからと特開昭
56−149328号公報に説明されている。このため、
Feの一部をCo及びTiで置換する場合には、2価
のCoイオンに対して必ず4価のTiイオンを使用
しなければならないとされている。 ところで、通常容易に入手できる4価のTiイ
オン原料としては、TiCl4またはTiO2であり、従
つてFeの一部をCo及びTiで置換する公知の方法
では、いずれもTiCl4またはTiO2が用いられ、本
発明の如き共沈法や水熱法によつて製造する場合
には、いずれもTiCl4が用いられている。 ところで、工業的に市販されているTiCl4は液
状であり、これは少量でも空気に触れると濃密な
白煙を生じ、又室温の水に溶解しようとすると容
易に加水分解されて白煙を発生しながら難溶性の
オキシ塩化物及び水酸化物を生ずる。このため共
沈法や水熱法でTiCl4を用いる場合には取扱いが
やつかいであるばかりでなく、水に溶解させるた
めの特別な設備が必要であり、また、一部加水分
解し難溶性物質の生成が不可避なため均一な溶液
とならず、製品の磁気特性や平均粒径等の性能に
大きなばらつきが生じる。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は、従来のこの様な欠点のない六方
晶フエライトの工業的に容易な製造方法を開発す
べく鋭意検討した結果、従来4価のTiでなけれ
ばならないという常識に反して、室温で容易に水
溶液となる3価のTiを用いることによつて、容
易かつ再現性よく希望する性能を有する磁性粉が
得られること、4価のTiを用いた場合にはCo及
びTiの量が同モル量でなければ優れた磁気特性
は得られないが、3価のTiを用いた場合にはCo
及びTiの量が同モル量でなくても優れた磁気特
性を有する磁性粉が得られること、4価のTiを
用いた場合よりも大きな飽和磁化を有する磁性粉
が得られること、更に本発明の分野で従来から好
ましいとされていた水溶液のpH値より低いpH値
で共沈ないしは水熱反応を行うことができアルカ
リの使用量が削減されることを見出し本発明を完
成した。 すなわち、本発明の主たる目的は、取扱いの容
易な3価のTiを用いることによつて、容易且つ
優れた磁気特性を有するCo及びTiを含有する垂
直磁気記録用に好適な六方晶フエライト磁性粉の
製造方法を提供することにある。 かかる本発明の目的は、少なくとも、(1)3価の
Feイオンを8〜11.8モル、2価のCoイオンを0.1
〜2.0モル、3価のTiイオンを0.1〜2.0モル、及び
(2)Ba,Sr,Ca及びPbから成る群から選ばれる1
種または2種以上の2価の金属元素イオンを0.8
〜3.0モルの割合で含有する水溶液に、pH5.0以上
になるまでアルカリ水溶液を加えて沈でんを生ぜ
しめ、分離、乾燥した沈でんを加熱処理するか、
もしくは沈でんを含む水溶液を加熱処理すること
によつて達成される。 本発明においては3価のFeイオン、2価のCo
イオン、Ba,Sr,Ca及びPbから選択される少な
くとも1種の2価の元素イオン及び3価のTiイ
オンのモル比が上記範囲内にある時に限つてはじ
めて本発明の目的が達成される。一つのイオンで
も、上記の使用範囲外にある場合には、垂直磁気
記録用磁性粉として望まれる主要な特性値、すな
わち保磁力400〜1500Oe、飽和磁化45emu/g以
上、及び平均粒径0.01〜0.3μmを同時に満足する
磁性粉を得ることはできない。 本発明においては、Feの1部を置換するため
に使用される2価のCoイオン及び3価のTiイオ
ンの量は、4価のTiイオンの場合と異り常に同
モルとする必要はなく、必要とする磁気特性に合
せて、本発明の範囲内で適宜独立して選択するこ
とができる。 本発明において、3価のFeイオン、2価のCo
イオン、及び2価の上記金属元素イオンは、通常
これ等の金属の塩化物、硝酸塩、硫酸塩、及びシ
ユウ酸塩や酢酸塩のごとき有機酸塩等の水溶液が
用いられる。 本発明では3価のTiイオンは通常TiCl3の水溶
液が用いられる。 本発明方法においては先ずそれぞれの金属元素
イオンが前記のモル量となる様に各イオン源とな
る化合物を水に溶解し水溶液とする。次いでこの
水溶液にアルカリ水溶液を添加して沈でんを生ぜ
しめる。 アルカリ水溶液に用いるアルカリ成分として
は、水溶性のものであればよく、アルカリ金属の
水酸化物や炭酸塩、アンモニア、炭酸アンモニウ
ム等が挙げられる。例えばNaOH,Na2CO3,
NaHCO3,KOH,K2CO3,NH4OH,(NH4)2
CO3等が用いられ、特に、水酸化物と炭酸塩の併
用が賞用される。 磁性粉の磁気特性及び粉体特性は、沈でん形成
時あるいは水熱合成反応時の水溶液のpH値によ
つても変動する。従来、このpH値は、一般に10
以上好ましくは12以上といわれており(例えば特
開昭58−56303号公報)、具体的には、13.0以上で
実施されている。ところでpH値の調整に要する
アルカリ量は、pH13をこえたあたりから顕著に
増大する(図1参照)。このため、公知の方法で
は大量のアルカリ成分が必要である。本発明にお
いては、液温25℃におけるpH値が5以上であれ
ば良く、好ましくは5.5〜13.0の範囲である。こ
れによつて使用するアルカリ成分を大巾に削減す
ることができる。これは経済的であるばかりでな
く、反応器材質の選択が容易となる(特に、水熱
合成反応器の場合)、人体への有害性が緩和され
るため取扱が容易となる、共沈あるいは水熱合成
反応後に行う水洗工程での廃水処理が容易とな
る。等従来の製造法にない改良点である。 本発明においては目的とする六方晶系フエライ
トは沈でん形成後次の加熱処理方法のいずれかを
実施することにより得られる。 第1の方法は沈でん物を含む水溶液を通常10〜
100℃の一定温度で10分〜1週間攪拌熟成した後
沈でん物を別し水洗する。これを乾燥後700〜
1100℃で焼成して、六方晶系フエライトを製造す
る。 第2の方法は水熱合成法を用いる方法である。
この方法では、アルカリ水溶液を加えて得られた
沈でん物を含む水溶液をオートクレーブに注入
し、通常150〜700℃で10分〜1週間攪拌した後、
沈でん物を別し、水洗、乾燥して六方晶系フエ
ライトを製造する。この方法においても第1の方
法と同様の焼成を更に行うのが望ましい。 かくして、本発明によれば、従来の方法に較べ
て、再現性に優れ、取扱いが容易で、飽和磁化が
大きく、且つ経済的な磁気記録用磁性粉末を得る
ことができる。 以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的
に説明する。なお実施例中の保磁力及び飽和磁化
は、得られた磁性粉を内径5mm、長さ5cmのガラ
ス製試験管に充てんし、直流磁化特性測定機を用
い、最大印加磁場3500Oeで行つた。平均粒子径
は、透過型電子顕微鏡で得られた写真から400個
の粒子の最大直径を測定し算術平均により算出し
た。ここに掲げた実施例及び比較例の全てについ
て、X線回折を行つたが、いずれも、磁性粉の結
晶相はマグネトプランパイト構造をもつ六方晶系
フエライトであつた。 また、実施例中に示す磁性粉の実験式は、原料
調製時のモル組成を用いている。フエライト成分
中の酸素の表示については、簡略化のため省略し
た。 実施例 1 BaCl2・2H2O0.55モル、TiCl30.375モル、
CoCl2・6H2O0.375モル、及びFeCl3・6H2O5.25
モルを10の蒸留水にこの順に溶解し、これをA
液とした。NaOH17.5モル及びNa2CO34.72モル
を15の室温の蒸留水に溶解し、これをB液とし
た。50℃に熱したA液にB液を徐々に加えた後、
50℃で16時間攪拌した。攪拌後のpHは10.7であ
つた。こうして得られた共沈物を別し充分水洗
した後150℃で乾燥し、900℃で2時間電気炉で焼
成した。こうして得られたBa−フエライトは
Ba1.1Fe10.5Co0.75Ti0.75で示される。 この微粒子粉末は平均粒径0.11μmの板状であ
り、Hcは900Oe、σsは55emu/gであつた。 また全く同様の方法で5回くり返し実験を行つ
たところ、平均粒径0.10±0.01μm、Hcは902±
20Oe、及びσsは55.2±0.8emu/gであつた。い
ずれも実質的に同一特性値を示しており、反復継
続性に優れた方法であるといえる。 比較例 1 実施例1で用いたTiCl3のかわりにTiCl4を用
いた他は、実施例1と全く同様の方法でBa−フ
エライトを製造した。実施例1と同様にして
TiCl4を室温の蒸留水に加えたところ、激しく白
煙を生じて分解し、得られたA液は白濁したが、
これをそのまま用いた。 こうして得られたBa−フエライト微粒子粉末
は、平均粒径0.36μmの板状であり、Hcは
1720Oe、σsは31emu/gであつた。 また、全く同様の方法で5回くり返し実験を行
つたところ、平均粒径0.52±0.16μm、Hcは1630
±350Oe、及びσsは27.4±5.1emu/gであり、特
性値に大巾なばらつきが生じた。これは主として
TiCl4を用いたためと思われる。 比較例 2 比較例1で用いたTiCl4を氷で冷却した蒸留水
に溶解して水溶液と成し、これを用いて比較例1
と全く同様の方法でBa−フエライトを製造した。
この場合には比較例1の如き白煙は生じなかつ
た。 こうして得られたBa−フエライト微粒子粉末
は、平均粒径0.23μmの板状であり、Hcは436Oe,
σsは36emu/gであつた。 実施例 2 BaCl2・2H2O0.66モル、TiCl30.3モル、
CoCl2・6H2O0.3モル、及びFeCl3・6H2O5.4モル
を、10の蒸留水にこの順に溶解し、これをA液
とした。NaOH17.5モル及びNa2CO34.72モルを
15の蒸留水に溶解し、これをB液とした。50℃
に熱したA液及びB液をオートクレーブに加え
450℃で4時間攪拌した後、これを室温まで冷却
した。この時のpHは10.58であつた。こうして得
られた沈殿物を充分水洗後150℃で乾燥し、750℃
で8時間電気炉で熱処理した。 こうして得られたBa−フエライトは Ba1.32Fe10.8Co0.6Ti0.6で示される。 この微粒子粉末は、平均粒径0.18μmの板状で
あり、Heは、843Oe,σsは49emu/gであつた。 比較例 3 実施例2で用いたTiCl3のかわりに、比較例2
で用いたTiCl4水溶液を用いた他は実施例2と全
く同様の方法でBa−フエライトを製造した。こ
うして得られたBa−フエライト微粒子粉末は平
均粒径0.48μmの板状であり、Hcは341Oe、σsは
27emu/gであつた。 実施例 3〜12 実施例1に準じて、使用する原料及び組成比を
種々に変えて、Ba−フエライトを調製した。こ
れ等の結果をまとめて、第1表に示す。
更に詳しくは、高密度磁気記録媒体用に適する微
細な粒子からなる六方晶系フエライト磁性粉を容
易且つ再現性よく製造する方法に関するものであ
る。 (従来の技術) 近年、磁気記録を高密度化することが盛んに検
討されており、テープなどの磁気記録媒体の厚味
方向に磁界を記録する垂直磁気記録方式が注目さ
れている。このような垂直磁気記録方式において
は使用される磁化材料は記録媒体表面に垂直な方
向に磁化容易軸を有することが必要である。 六方晶系の一軸磁化異方性を有するフエライ
ト、例えばBaフエライト(BaFe12O19)は六角
板状の結晶であつて、板面に垂直な方向に磁化容
易軸を有しており、垂直磁気記録用磁性材料とし
ての上記の要件を満足するものである。該磁気材
料としてはこの他に適度な保磁力(Hc、通常200
〜1500エルステツドOe程度)とできるだけ大き
な飽和磁化(σe)を有している事、及びこれら
の特性との関連で、又磁気記録媒体の製造上なら
びに記録波長の関係で粉末の平均粒子径は
0.35μm以下であることが必要である。Baフエラ
イトは保磁力が5000Oe以上と高いため、このま
までは使用できず、Feの一部をCo及びTiで置換
して保磁力を低下させる方法が提案されている
(例えば、特開昭56−149328号公報、特開昭59−
175707号公報など)。 (発明が解決しようとする問題点) これらの方法では2価のCoイオンと4価のTi
イオンの同モル量の使用が必要である。この理由
は、Feと置換する金属元素は平均してイオン価
が3価となるように常に組合さないと2価の鉄イ
オンが存在し、マグネタイトに代表される2価の
鉄を含んだ異なる結晶ができやすいからと特開昭
56−149328号公報に説明されている。このため、
Feの一部をCo及びTiで置換する場合には、2価
のCoイオンに対して必ず4価のTiイオンを使用
しなければならないとされている。 ところで、通常容易に入手できる4価のTiイ
オン原料としては、TiCl4またはTiO2であり、従
つてFeの一部をCo及びTiで置換する公知の方法
では、いずれもTiCl4またはTiO2が用いられ、本
発明の如き共沈法や水熱法によつて製造する場合
には、いずれもTiCl4が用いられている。 ところで、工業的に市販されているTiCl4は液
状であり、これは少量でも空気に触れると濃密な
白煙を生じ、又室温の水に溶解しようとすると容
易に加水分解されて白煙を発生しながら難溶性の
オキシ塩化物及び水酸化物を生ずる。このため共
沈法や水熱法でTiCl4を用いる場合には取扱いが
やつかいであるばかりでなく、水に溶解させるた
めの特別な設備が必要であり、また、一部加水分
解し難溶性物質の生成が不可避なため均一な溶液
とならず、製品の磁気特性や平均粒径等の性能に
大きなばらつきが生じる。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は、従来のこの様な欠点のない六方
晶フエライトの工業的に容易な製造方法を開発す
べく鋭意検討した結果、従来4価のTiでなけれ
ばならないという常識に反して、室温で容易に水
溶液となる3価のTiを用いることによつて、容
易かつ再現性よく希望する性能を有する磁性粉が
得られること、4価のTiを用いた場合にはCo及
びTiの量が同モル量でなければ優れた磁気特性
は得られないが、3価のTiを用いた場合にはCo
及びTiの量が同モル量でなくても優れた磁気特
性を有する磁性粉が得られること、4価のTiを
用いた場合よりも大きな飽和磁化を有する磁性粉
が得られること、更に本発明の分野で従来から好
ましいとされていた水溶液のpH値より低いpH値
で共沈ないしは水熱反応を行うことができアルカ
リの使用量が削減されることを見出し本発明を完
成した。 すなわち、本発明の主たる目的は、取扱いの容
易な3価のTiを用いることによつて、容易且つ
優れた磁気特性を有するCo及びTiを含有する垂
直磁気記録用に好適な六方晶フエライト磁性粉の
製造方法を提供することにある。 かかる本発明の目的は、少なくとも、(1)3価の
Feイオンを8〜11.8モル、2価のCoイオンを0.1
〜2.0モル、3価のTiイオンを0.1〜2.0モル、及び
(2)Ba,Sr,Ca及びPbから成る群から選ばれる1
種または2種以上の2価の金属元素イオンを0.8
〜3.0モルの割合で含有する水溶液に、pH5.0以上
になるまでアルカリ水溶液を加えて沈でんを生ぜ
しめ、分離、乾燥した沈でんを加熱処理するか、
もしくは沈でんを含む水溶液を加熱処理すること
によつて達成される。 本発明においては3価のFeイオン、2価のCo
イオン、Ba,Sr,Ca及びPbから選択される少な
くとも1種の2価の元素イオン及び3価のTiイ
オンのモル比が上記範囲内にある時に限つてはじ
めて本発明の目的が達成される。一つのイオンで
も、上記の使用範囲外にある場合には、垂直磁気
記録用磁性粉として望まれる主要な特性値、すな
わち保磁力400〜1500Oe、飽和磁化45emu/g以
上、及び平均粒径0.01〜0.3μmを同時に満足する
磁性粉を得ることはできない。 本発明においては、Feの1部を置換するため
に使用される2価のCoイオン及び3価のTiイオ
ンの量は、4価のTiイオンの場合と異り常に同
モルとする必要はなく、必要とする磁気特性に合
せて、本発明の範囲内で適宜独立して選択するこ
とができる。 本発明において、3価のFeイオン、2価のCo
イオン、及び2価の上記金属元素イオンは、通常
これ等の金属の塩化物、硝酸塩、硫酸塩、及びシ
ユウ酸塩や酢酸塩のごとき有機酸塩等の水溶液が
用いられる。 本発明では3価のTiイオンは通常TiCl3の水溶
液が用いられる。 本発明方法においては先ずそれぞれの金属元素
イオンが前記のモル量となる様に各イオン源とな
る化合物を水に溶解し水溶液とする。次いでこの
水溶液にアルカリ水溶液を添加して沈でんを生ぜ
しめる。 アルカリ水溶液に用いるアルカリ成分として
は、水溶性のものであればよく、アルカリ金属の
水酸化物や炭酸塩、アンモニア、炭酸アンモニウ
ム等が挙げられる。例えばNaOH,Na2CO3,
NaHCO3,KOH,K2CO3,NH4OH,(NH4)2
CO3等が用いられ、特に、水酸化物と炭酸塩の併
用が賞用される。 磁性粉の磁気特性及び粉体特性は、沈でん形成
時あるいは水熱合成反応時の水溶液のpH値によ
つても変動する。従来、このpH値は、一般に10
以上好ましくは12以上といわれており(例えば特
開昭58−56303号公報)、具体的には、13.0以上で
実施されている。ところでpH値の調整に要する
アルカリ量は、pH13をこえたあたりから顕著に
増大する(図1参照)。このため、公知の方法で
は大量のアルカリ成分が必要である。本発明にお
いては、液温25℃におけるpH値が5以上であれ
ば良く、好ましくは5.5〜13.0の範囲である。こ
れによつて使用するアルカリ成分を大巾に削減す
ることができる。これは経済的であるばかりでな
く、反応器材質の選択が容易となる(特に、水熱
合成反応器の場合)、人体への有害性が緩和され
るため取扱が容易となる、共沈あるいは水熱合成
反応後に行う水洗工程での廃水処理が容易とな
る。等従来の製造法にない改良点である。 本発明においては目的とする六方晶系フエライ
トは沈でん形成後次の加熱処理方法のいずれかを
実施することにより得られる。 第1の方法は沈でん物を含む水溶液を通常10〜
100℃の一定温度で10分〜1週間攪拌熟成した後
沈でん物を別し水洗する。これを乾燥後700〜
1100℃で焼成して、六方晶系フエライトを製造す
る。 第2の方法は水熱合成法を用いる方法である。
この方法では、アルカリ水溶液を加えて得られた
沈でん物を含む水溶液をオートクレーブに注入
し、通常150〜700℃で10分〜1週間攪拌した後、
沈でん物を別し、水洗、乾燥して六方晶系フエ
ライトを製造する。この方法においても第1の方
法と同様の焼成を更に行うのが望ましい。 かくして、本発明によれば、従来の方法に較べ
て、再現性に優れ、取扱いが容易で、飽和磁化が
大きく、且つ経済的な磁気記録用磁性粉末を得る
ことができる。 以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的
に説明する。なお実施例中の保磁力及び飽和磁化
は、得られた磁性粉を内径5mm、長さ5cmのガラ
ス製試験管に充てんし、直流磁化特性測定機を用
い、最大印加磁場3500Oeで行つた。平均粒子径
は、透過型電子顕微鏡で得られた写真から400個
の粒子の最大直径を測定し算術平均により算出し
た。ここに掲げた実施例及び比較例の全てについ
て、X線回折を行つたが、いずれも、磁性粉の結
晶相はマグネトプランパイト構造をもつ六方晶系
フエライトであつた。 また、実施例中に示す磁性粉の実験式は、原料
調製時のモル組成を用いている。フエライト成分
中の酸素の表示については、簡略化のため省略し
た。 実施例 1 BaCl2・2H2O0.55モル、TiCl30.375モル、
CoCl2・6H2O0.375モル、及びFeCl3・6H2O5.25
モルを10の蒸留水にこの順に溶解し、これをA
液とした。NaOH17.5モル及びNa2CO34.72モル
を15の室温の蒸留水に溶解し、これをB液とし
た。50℃に熱したA液にB液を徐々に加えた後、
50℃で16時間攪拌した。攪拌後のpHは10.7であ
つた。こうして得られた共沈物を別し充分水洗
した後150℃で乾燥し、900℃で2時間電気炉で焼
成した。こうして得られたBa−フエライトは
Ba1.1Fe10.5Co0.75Ti0.75で示される。 この微粒子粉末は平均粒径0.11μmの板状であ
り、Hcは900Oe、σsは55emu/gであつた。 また全く同様の方法で5回くり返し実験を行つ
たところ、平均粒径0.10±0.01μm、Hcは902±
20Oe、及びσsは55.2±0.8emu/gであつた。い
ずれも実質的に同一特性値を示しており、反復継
続性に優れた方法であるといえる。 比較例 1 実施例1で用いたTiCl3のかわりにTiCl4を用
いた他は、実施例1と全く同様の方法でBa−フ
エライトを製造した。実施例1と同様にして
TiCl4を室温の蒸留水に加えたところ、激しく白
煙を生じて分解し、得られたA液は白濁したが、
これをそのまま用いた。 こうして得られたBa−フエライト微粒子粉末
は、平均粒径0.36μmの板状であり、Hcは
1720Oe、σsは31emu/gであつた。 また、全く同様の方法で5回くり返し実験を行
つたところ、平均粒径0.52±0.16μm、Hcは1630
±350Oe、及びσsは27.4±5.1emu/gであり、特
性値に大巾なばらつきが生じた。これは主として
TiCl4を用いたためと思われる。 比較例 2 比較例1で用いたTiCl4を氷で冷却した蒸留水
に溶解して水溶液と成し、これを用いて比較例1
と全く同様の方法でBa−フエライトを製造した。
この場合には比較例1の如き白煙は生じなかつ
た。 こうして得られたBa−フエライト微粒子粉末
は、平均粒径0.23μmの板状であり、Hcは436Oe,
σsは36emu/gであつた。 実施例 2 BaCl2・2H2O0.66モル、TiCl30.3モル、
CoCl2・6H2O0.3モル、及びFeCl3・6H2O5.4モル
を、10の蒸留水にこの順に溶解し、これをA液
とした。NaOH17.5モル及びNa2CO34.72モルを
15の蒸留水に溶解し、これをB液とした。50℃
に熱したA液及びB液をオートクレーブに加え
450℃で4時間攪拌した後、これを室温まで冷却
した。この時のpHは10.58であつた。こうして得
られた沈殿物を充分水洗後150℃で乾燥し、750℃
で8時間電気炉で熱処理した。 こうして得られたBa−フエライトは Ba1.32Fe10.8Co0.6Ti0.6で示される。 この微粒子粉末は、平均粒径0.18μmの板状で
あり、Heは、843Oe,σsは49emu/gであつた。 比較例 3 実施例2で用いたTiCl3のかわりに、比較例2
で用いたTiCl4水溶液を用いた他は実施例2と全
く同様の方法でBa−フエライトを製造した。こ
うして得られたBa−フエライト微粒子粉末は平
均粒径0.48μmの板状であり、Hcは341Oe、σsは
27emu/gであつた。 実施例 3〜12 実施例1に準じて、使用する原料及び組成比を
種々に変えて、Ba−フエライトを調製した。こ
れ等の結果をまとめて、第1表に示す。
【表】
実施例 13〜18
使用するアルカリ水溶液に用いるNaOH量及
びNa2CO3量を種々変えた他は、実施例1と同様
の方法でBa1.1Fe10.5Co0.75Ti0.75で示されるBa−
フエライトを調製した。これ等の結果をまとめて
第2表に示す。
びNa2CO3量を種々変えた他は、実施例1と同様
の方法でBa1.1Fe10.5Co0.75Ti0.75で示されるBa−
フエライトを調製した。これ等の結果をまとめて
第2表に示す。
【表】
実施例 19
BaCl2・2H2OのかわりにSrCl2・6H2Oを用い
た他は実施例1と全く同様の方法で Sr1.1Fe10.5Co0.75Ti0.75で示されるSr−フエライト
を製造した。 この微粒子粉末は平均粒径0.12μmの板状であ
り、Heは923Oe、σsは55emu/gであつた。 実施例 20 BaCl2・2H2O0.55モルのかわりに、BaCl2・
2H2O及びSrCl2・6H2Oを各々0.275モル用いた
他は、実施例1と全く同様の方法で Ba0.55Sr0.55Fe10.5Co0.75Ti0.75で示されるBa−Sr−
フエライトを製造した。 この微粒子粉末は平均粒径0.11μmの板状であ
り、Heは911Oe、σsは56emu/gであつた。 実施例 21 実施例1におけるBaCl2・2H2OをCaCl2又は
PbCl2を用いる以外は実施例と同様にしてCa−フ
エライト及びPb−フエライトを製造した。これ
らのフエライトの特性はBa−フエライトと同等
であつた。
た他は実施例1と全く同様の方法で Sr1.1Fe10.5Co0.75Ti0.75で示されるSr−フエライト
を製造した。 この微粒子粉末は平均粒径0.12μmの板状であ
り、Heは923Oe、σsは55emu/gであつた。 実施例 20 BaCl2・2H2O0.55モルのかわりに、BaCl2・
2H2O及びSrCl2・6H2Oを各々0.275モル用いた
他は、実施例1と全く同様の方法で Ba0.55Sr0.55Fe10.5Co0.75Ti0.75で示されるBa−Sr−
フエライトを製造した。 この微粒子粉末は平均粒径0.11μmの板状であ
り、Heは911Oe、σsは56emu/gであつた。 実施例 21 実施例1におけるBaCl2・2H2OをCaCl2又は
PbCl2を用いる以外は実施例と同様にしてCa−フ
エライト及びPb−フエライトを製造した。これ
らのフエライトの特性はBa−フエライトと同等
であつた。
第1図は実施例1において使用したNaOHの
量を変えて共沈を行つた時のpH値の変化を示し
たものである。
量を変えて共沈を行つた時のpH値の変化を示し
たものである。
Claims (1)
- 1 少なくとも、(1)3価のFeイオンを8〜11.8モ
ル、2価のCoイオンを0.1〜2.0モル、3価のTiイ
オンを0.1〜2.0モルならびに、(2)Ba,Sr,Ca及
びPbから選択される少なくとも一種の金属元素
の2価イオンを0.8〜3モルの割合で含有する水
溶液に、該水溶液のpHが5.0以上となるまでアル
カリ水溶液を添加して沈でんを生ぜしめ、分離、
乾燥した沈でんを加熱処理するか、もしくは沈で
んを含む水溶液を加熱処理することを特徴とする
磁気記録用六方晶系フエライト磁性粉の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60164763A JPS6225407A (ja) | 1985-07-25 | 1985-07-25 | 磁気記録用六方晶系フェライト磁性粉の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60164763A JPS6225407A (ja) | 1985-07-25 | 1985-07-25 | 磁気記録用六方晶系フェライト磁性粉の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6225407A JPS6225407A (ja) | 1987-02-03 |
| JPH051966B2 true JPH051966B2 (ja) | 1993-01-11 |
Family
ID=15799461
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60164763A Granted JPS6225407A (ja) | 1985-07-25 | 1985-07-25 | 磁気記録用六方晶系フェライト磁性粉の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6225407A (ja) |
-
1985
- 1985-07-25 JP JP60164763A patent/JPS6225407A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6225407A (ja) | 1987-02-03 |
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