JPH0522678B2 - - Google Patents
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- JPH0522678B2 JPH0522678B2 JP59221985A JP22198584A JPH0522678B2 JP H0522678 B2 JPH0522678 B2 JP H0522678B2 JP 59221985 A JP59221985 A JP 59221985A JP 22198584 A JP22198584 A JP 22198584A JP H0522678 B2 JPH0522678 B2 JP H0522678B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C30—CRYSTAL GROWTH
- C30B—SINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
- C30B25/00—Single-crystal growth by chemical reaction of reactive gases, e.g. chemical vapour-deposition growth
- C30B25/005—Growth of whiskers or needles
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C30—CRYSTAL GROWTH
- C30B—SINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
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- C30B29/10—Inorganic compounds or compositions
- C30B29/36—Carbides
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Description
〔技術分野〕
本発明は炭化ケイ素ウイスカーの新規な製造法
に関するものである。 〔従来技術〕 炭化ケイ素ウイスカーを製造する従来の技術と
しては、SiCl4などのケイ素化合物とトルエン
(C7H8)、CCl4などの炭素化合物の蒸気を水素気
流によつて高温雰囲気の反応器に搬送し、気相で
反応させた後反応器の下流側の低温部に析出させ
て得る方法が知られている(例えば、日本金属学
会編「結晶成長」、(昭50.3.30)、丸善、p354)。 しかしながらこの方法では、ケイ素化合物が少
なからずそのままガス状態で反応の系外に揮散す
る点と、大量の水素の供給を必要とする問題点が
あり、またウイスカーの析出設備は小型のバツチ
方式から工業的な大型化にすることが困難な欠点
があつた。 また固体の原料から炭化ケイ素ウイスカーを製
造する方法としては、もみ穀を一酸化炭素雰囲気
下で加熱する方法(特開昭53−113300)、もみ穀
を一旦加熱して得られる炭化されたもみ穀を再度
非酸化性雰囲気中で加熱する方法(特開昭58−
20799)、もみ穀を燃焼させて得られる灰化物にカ
ーボンブラツクを混合した後、非酸化性雰囲気で
加熱する方法(特開昭58−45195)などが知られ
ている。 しかしながら、農業副産物であるもみ穀は、そ
の性状が天候や産出地あるいは品種などによつて
異なり、また採取、運搬過程で種々雑多の不純物
や異物が混入し易いため、得られる炭化ケイ素ウ
イスカーの品質が安定し難いといつた欠点があ
る。またもみ穀を加熱する方法では、得られた炭
化ケイ素ウイスカーのほぼ2倍の重量割合で微粒
子状の炭化ケイ素結晶が、もみ穀の炭化物やもみ
穀の灰化物とカーボンブラツクの混合物を加熱す
る方法では同程度の重合割合で微粒子状の炭化ケ
イ素結晶が同時に副生し、ウイスカーと微粒子状
結晶との混合状態で得られるので、高収率でウイ
スカーを得ることが出来ず、更に、この混合状態
からウイスカーのみを分離して取り出すことは容
易ではなく、分離操作を行なつた後にも微粒子状
結晶が少なからずウイスカー中に残存するため、
これを金属やセラミツクスなどに加えてこれらを
補強する目的に関しては、充分に満足できる結果
は得られにくいという欠点がある。 本発明者らはこれら従来技術の得失を検討した
結果、先に特開昭59−121198号として、水蒸気を
含む熱ガス中に分解性ケイ素化合物及び炭素化合
物を装入・分解して、ケイ素酸化物及び単体炭素
のそれぞれのエーロゾルを含む混合エーロゾル分
散質を生成せしめ、該生成した分散質を固−気分
離操作により捕集して得た嵩比重が0.2g/c.c.以
下の含炭素組成物を加熱することにより、炭化ケ
イ素ウイスカーを製造する方法を提案した。この
方法はなんら機械的な粉砕や混合操作を行うこと
なくきわめて高純度で品質の一定した含炭素組成
物を連続的に得ることが出来、かつ該含炭素組成
物を加熱することにより微粒子状結晶を殆んど副
生させずに炭化ケイ素ウイスカーのみを生成させ
ることが出来るといつた原理的にきわめて画期的
な方法である。 しかしながら、この方法は上述のごとく、原理
的、本質的に優れた方法ではあるが、これを工業
的規模の装置に適用して実施しようとした場合、
たとえば含炭素組成物を加熱するための電気炉等
の加熱設備を実験室的規模から工業的な水準に大
型化しようとした場合、単に被加熱体の占める空
間容積を大きくし、含炭素組成物の充填量を増や
す方法では真直ぐに成長した長さや太さが均等
で、形状の均一性に優れたウイスカーのほかに、
短く、湾曲の多い、ふぞろいな不良品のウイスカ
ーもかなり副生混入するという問題があることが
わかつた。 即ち含炭素組成物を電気炉等で加熱した場合、
反応の進行とともに反応生成物で占める見掛けの
容積は、仕込み時の見掛け容積の半分以下に急激
に減少し、該収縮によつて生じた空隙に面する厚
さ約10mmの外側の部分には長く、真直ぐに成長し
た良好なウイスカーが生成するが、その内側には
比較的短かく、湾曲の多い不良品が生成すると推
定されるのである。 本発明者らは、このような推論をもとに鋭意検
討を積み重ねた結果、先に提案した特開昭59−
121198号公報の方法(以下基本方法という)を改
良する方法として、含炭素組成物を加熱するに当
り、加熱部に連続的な空隙部を有する通気性構造
体を形成し、該含炭素組成物が該構造体空隙部に
充填された状態で該加熱を行なう方法を新たに提
案した(特願昭59−137091号、以下改良方法とい
う)。ここで通気性構造体が円柱、円筒などの形
状の小片を構造単位としたものであれば、含炭素
組成物とそれら小片とを単に機械的に混合した
後、この混合物を加熱炉内に装入することによつ
て、含炭素組成物が通気性構造体の空隙部に充填
された状態で加熱することができる。またここで
小片の素材をセルロース質を主成分とする素材、
いわゆる紙としておけば、加工が容易で価格が安
く燃焼除去が可能であるなどの点で工業的に極め
て有利である。 以上のごとく改良方法に従つて通気性構造体の
共存下で含炭素組成物を加熱すれば、基本方法に
おける短く湾曲の多い不良品のウイスカーが副生
混入するといつた問題は著しく減少させることが
でき、生成するウイスカーの殆んどは長く真直ぐ
に成長した形状となつた。しかしながらそれらの
長さの分布に関しては完全に満足できるというこ
とではなく、条件によつては平均の長さの5倍に
達するものや3分の1以下のものも生成する場合
があり、また短く湾曲の多い不良品のウイスカー
も若干ながら副生する場合もある。 これらの原因として、本発明者らは、次の如く
推察した。即ち通気性構造体の素材を紙とした場
合、紙が加熱されることによつて熱分解を経て炭
化に至つた状態では、元の寸法に対して一辺が10
〜35%収縮する。この収縮によつて、含炭素組成
物と通気性構造体を構成する小片との混合物にお
いては、その内部あるいは外周部に空隙が発生
し、また一方で小片の収縮に伴う圧縮力によつて
含炭素組成物の一部は圧密化され、このようにし
て含炭素組成物の位置によつて通気性に不均一性
が生じる場合があるためと推察されるのである。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、基本方法およびその改良方法
をさらに改良し、その本来の効果を一層効果的か
つ再現性良く奏することのできる方法を提供する
ことである。 本発明の他の目的は、かかる基本方法を特に工
業的規模で実施する場合に適した方法を提供する
ことである。 本発明のさらに他の目的は、基本方法を特に工
業的規模で実施する場合においても、長さや太さ
が均一で、形状の均一性に優れたウイスカーを製
造する方法を提供することである。 本発明のさらに他の目的は以下の記載から明ら
かになるであろう。 〔発明の開示〕 本発明者らは上記点に鑑み鋭意検討を重ねた結
果、含炭素組成物に通気性構造体を共存させて加
熱する炭化ケイ素ウイスカーの製造法において通
気性構造体を形成する素材を薄肉の炭素質物質と
すれば、加熱によつて通気性構造体は寸法に変化
が生じることなく、この結果生成するウイスカー
の形状は加熱位置によらず格段に均等になり、長
さの分布は著しく狭くなり、かつ短く、湾曲した
ものはほとんど生成しなくなる現象を見い出し本
発明に至つた。 即ち、本発明に従つて、水蒸気を含む熱ガス中
に分解性ケイ素化合物及び炭素化合物を装入・分
解して、ケイ素酸化物及び単体炭素のそれぞれの
エーロゾルを含む混合エーロゾル分数質を生成せ
しめ、該生成した分散質を固−気分離操作により
捕集して得た嵩密度が0.2g/c.c.以下の含炭素組
成物を1300〜1800℃に加熱するに当り、該加熱部
に、連続的な空隙部を有する通気性構造体を形成
し、該含炭素組成物が、該構造体空隙部に充填さ
れた状態で該加熱を行う炭化ケイ素ウイスカーの
製造方法において、通気性構造体を形成する素材
が薄肉の炭素質物質好ましくは主成分がセルロー
ス質である薄肉の物質の炭化物であることを特徴
とする炭化ケイ素ウイスカーの製造方法が提供さ
れる。 〔発明の詳細な開示〕 以下本発明を詳しく説明する。本発明で使用す
る含炭素組成物についていえば、まず、単体炭素
のエーロゾルは、分解性の炭素化合物を熱ガス中
に装入して容易に得ることができる。他方ケイ素
酸化物のエーロゾルは、例えばSiCl4の如き分解
性のケイ素化合物を水蒸気を含む熱ガス中に装入
すると、加水分解あるいは酸化により得ることが
できる。容易に理解できるように、水蒸気を含む
熱ガス中に分解性の炭素化合物及び分解性のケイ
素化合物を同時に装入すれば、直ちに単体炭素と
ケイ素酸化物を含む混合エーロゾルとなる。 本発明で使用しうる分解性のケイ素化合物とし
ては、一般式SioX2o+2(nは1から4の整数)で
表わされるもので、Xは水素もしくはハロゲン原
子またはアルキル基もしくはアルコキシル基であ
り、かかる具体的なケイ素化合物を挙げれば
SiCl4,HSiCl3,SiH4,Si2H6,(CH3)4Si,
(CH3)2SiCl2,CH3SiCl3,SiF4,Si(OC2H5)4な
どである。これらは単独でまたは混合物として使
用される。 本発明の実施に用いる分解性炭素化合物とは、
後に述べるような熱ガス中に装入された場合、容
易に分解して単体炭素を生成しうるようなもの
で、そのままで気相もしくは液相状態か、昇温に
より容易に液相状態になり得るものが好適に使用
可能である。例えばLPG、ナフサ、ガソリン、
燃料油、灯油、軽油、重油、潤滑油、流動パラフ
インなどの石油製品類;メタン、エタン、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、エチレン、アセチレン、n−
パラフイン、ブタジエン、イソプレン、イソブチ
レン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘ
キサン、シクロヘキセン、ジシクロペンタジエ
ン、エチルベンゼン、スチレン、キユメン、プソ
イドクメン、メシチレン、アルキルベンゼン、α
−メチルスチレン、ジシクロドデカトリエン、ジ
イソブチレン、塩化ビニル、クロルベンゼン、
C9溜分混合物、エチレンボトムなどの石油化学
製品類;タール、ピツチ、クレオソート油、ナフ
タリン、アントラセン、カルバゾール、タール
酸、フエノール、クレゾール、キシレノール、ピ
リジン、ピコリン、キノリンなどのタール製品
類;大豆油、ヤシ油、アマニ油、綿実油、ナタネ
油、キリ油、ヒマシ油、鯨油、牛脂、スクワラ
ン、オレイン酸、ステアリン酸などの油脂類など
がある。 本発明ではかかる分解性炭素化合物は炭素の供
給が目的であるから、その種類は広範囲に選択可
能である。しかしながら取扱いの簡便さ、炭素収
率の面からトルエン、キシレン、ベンゼン、灯
油、軽油、重油、C9溜分混合物、エチレンボト
ムなどが好ましい。 これらを水蒸気を含む熱ガス中で分解して本発
明に用いる微細な含炭素組成物を得るには炉を用
いるのが好適である。この炉には加熱装置及びケ
イ素化合物、炭素化合物の装入用ノズルと、ガス
装入ダクト、混合エーロゾイル排出ダクトとが具
備されており、加熱装置としては燃焼バーナー、
通電発熱体などがあるが、燃焼バーナーが簡便で
あり、また熱効率の面でも好ましい。第3図はこ
れに用いる炉の1例を示すものである。この炉内
には少なくとも600℃以上の空隙領域がなければ
ならない。この温度以上であれば炭素化合物から
は単体炭素が、更に水蒸気を含む雰囲気下でケイ
素化合物からはケイ素酸化物が得られ、気体とこ
れら固形物との混合体である混合エーロゾル状態
を発生する。 水蒸気を含む熱ガスを得る方法としては、通電
発熱方式、高周波加熱方式、放電方式によつて得
た熱ガス中に水蒸気を注入することによつても得
ることができるが、水素、メタン、エタン、プロ
パンなどあるいは原料とする炭化水素のように燃
焼して水蒸気を生成する可燃物を空気で燃焼させ
る方法が装置上で簡便であり、熱効率の面から経
済的である。 本発明の実施に用いられるケイ素化合物は、水
蒸気を含む熱ガス中で加水分解反応によつてケイ
素酸化物の固形物に変化する性質に加えて、酸化
あるいは熱分解反応によつてケイ素酸化物に変化
する性質を有し、しかもこれらの反応はきわめて
速く0.1〜0.5秒程度で完結するので、反応帯域に
おける滞溜時間を1〜10秒程度とすれば熱と水蒸
気が共存する雰囲気下では、ケイ素化合物が未反
応のガス状態のままで反応の系外に揮散すること
はほとんどない。 以上のごとくして得られた混合エーロゾルは、
炉の外に排出誘導した後、該エーロゾルに含有さ
れている固形物分散質をバグフイルター、サイク
ロン、電気集塵機等の捕集装置で固−気分離操作
を施して捕集する。かくして捕集された含炭素組
成物は、本発明の通気性構造体の共存下で1300〜
1800℃好ましくは1400〜1600℃に加熱することに
よつて炭化ケイ素ウイスカーとすることができ
る。 本発明は以上のごとくして得られた含炭素組成
物を加熱して炭化ケイ素ウイスカーとするに当
り、該加熱部に、連続的な空隙部を有する通気性
構造体を形成し、該含炭素組成物が、該構造体空
隙部に充填された状態で該加熱を行うことを特徴
とするものである。 本発明で言う通気性構造体とは、下記のごとき
立体的形状の小片を構造単位としこれを多数個積
み重ねることによつて保持された、通気が可能な
連続的な空隙部を形成した三次元的な構造体であ
つて、該連続した空隙部が1300〜1800℃の加熱に
よつても保持される様な薄肉の炭素質物質を意味
する。構造単位たる立体的小片の形状としては、
円柱、円筒、円錐、球、三角柱、三角錐、立方
体、四角柱、四角錐、テトラポツト形あるいはヒ
モ状などが好適であり、それらの大きさは円柱、
円錐、三角柱などの場合、底面積は0.1〜20cm2好
ましくは0.5〜5cm2、高さは0.2〜10cm好ましくは
0.5〜5cmが好適であり、ヒモ状の場合、巾は0.1
〜5cm好ましくは0.2〜2cm、長さは0.5〜20cm好
ましくは1〜10cmが好適である。 第4図は上記のごとき通気性構造体を形成する
ための構造単位たる小片の形状の一例を念のため
図示したものであるが、イ〜ヘのごとき規則的な
形状のものに限られず、トに示した馬の鞍形状の
ものチに示したテラレツト状のものさらにはリ長
いひも、ヌ短いひも状のものなどいずれでもよ
い。これらはその一種類あるいは2種類以上を規
則的にあるいは不規則に多数個積み重ねることに
よつて、容易に理解されるように、連続的な空隙
部を有する通気性構造体は容易に形成される。 この様に形成された構造体空隙部に含炭素組成
物を充填するには、まず、構造単位小片を規則的
もしくは不規則的に充填してから、含炭素組成物
を加えて該空隙部に流入せしめてもよいし、構造
単位小片と該組成物を充分混合してから充填層を
形成してもよい。 後者の方法を採用した場合、含炭素組成物はこ
れら多数個の小片が構成する通気性構造体の共存
下で、言い換えれば含炭素組成物と多数個の小片
を混合し、これを加熱炉内に充填した状態が、多
数個の小片を積み重ねたことによつて生じる空隙
に含炭素組成物が共存する状態で、1300〜1800℃
に加熱することによつて均一な形状の炭化ケイ素
ウイスカーを得ることができる。ここで、小片の
形状としては例えば円筒とし、小片の内部も連続
的な空隙とすれば、加熱炉内で含炭素組成物が占
める充填可能容積をさ程低下させずに済む。 含炭素組成物と通気性構造体を構成する構造単
位たる小片とを混合する装置も、混合過程で含炭
素組成物が圧密化を生じにくい装置、例えば二重
円スイ型、V型、リボン型などの混合機、あるい
は気流式浮遊混合機などが適する。ここで、小片
の重量が大きければこの混合過程で含炭素組成物
が圧密化され易く、このため小片は重量の軽い薄
肉状であることが好ましい。 小片の材料としては炭素質物質が好適である。
その理由は炭素質物質は1300〜1800℃の加熱によ
つても寸法や形状にほとんど変化がなく、加熱前
の状態のままの空隙を保つことができるためであ
る。 炭素質物質としては数ミリメートルかあるいは
それ以下の厚みの黒鉛、木炭、炭化した樹脂成形
体あるいは炭化した木材なども好適に使用可能で
あるが、さらに望ましくはセルロース質をその主
成分とする素材、いわゆる洋紙、板紙などの紙で
上記構造単位小片を形成しその形状を保持したま
ま炭化せしめたものが好適である。けだし紙はそ
れ自身が薄肉の物質であり、また他の素材に比較
して種々の形状に加工することが容易であり、さ
らに価格も安いためである。 これら紙(で形成した構造単位小片)は、不活
性ガス雰囲気中で300℃以上好ましくは450℃以上
で5分間以上加熱すれば元の形状をほぼ保持した
まま薄肉の炭状となる。この場合、寸法は加熱す
る前に比較して10〜35%の収縮が生じるが形状は
ほぼ原形をとどめており、このような加熱によつ
て一旦炭化したものは再び炭化ケイ素ウイスカー
の得られる温度である1300〜1800℃に再び加熱し
ても寸法や形状はほとんど全く変化がないのであ
る。 通気性構造体と共存する含炭素組成物の嵩密度
は、加熱する前の状態で0.2g/c.c.以下、好まし
くは0.15g/c.c.以下が必要である。これは嵩密度
が0.2g/c.c.を越えると、加熱して得られる炭化
ケイ素が粒状あるいは湾曲した形状となり易い傾
向が急激に増大するという、本発明者らの実験的
知見に基づくものである。 以上のごとく嵩密度が0.2g/c.c.以下の炭素組
成物を通気性構造体の共存下で加熱することによ
つて、形状の均一な炭化ケイ素ウイスカーを得る
ことができるが、ここでLiF,LiCl,NaF,
NaCl,NaBr,KF,KCl,KBr,MgF2,
MgCl2,CaF2,CaCl2などのアルカリ金属または
アルカリ土類金属のハロゲン化物を含炭素組成物
に添加して加熱することにより、より長いウイス
カーを得ることができる。これらアルカリ金属等
のハロゲン化物の添加割合は、含炭素組成物中の
ケイ素酸化物1モルに対して0.3〜3モル、より
好ましくは0.5〜2モルが好適であり、添加しな
い場合に比較して長さが2〜5倍となる効果が認
められる。添加方法としては上記の二重円スイ型
などの混合機を用いて含炭素組成物と混合する
か、あるいは加熱炉の底部に敷くことでもよい。 含炭素組成物中のケイ素酸化物に対する炭素の
割合は、C/Si(式量比:g−アトムC/g−ア
トムSiをいう。以下同じ)で少なくとも1.5以上、
好ましくは2.5以上が形状の均一なウイスカーを
得る目的に関して必要である。ここでこの上限は
特に設ける必要はないが、これをあまり大にして
たとえばC/Siが20以上と高い条件にすることは
炭素化合物の単なる損失にしかならない。C/Si
式量比の調節は、水蒸気を含む熱ガス中に装入す
るケイ素化合物と炭素化合物の流量を調節するこ
とにより容易に行なわれる。なお、ケイ素化合物
及び炭素化合物としてそのままで気相もしくは液
相状態か、昇温により容易に液相状態になり得る
化合物を選択すれば、この調節はさらに容易かつ
正確に行なうことが出来、従つて品質の安定した
含炭素組成物を容易に得ることが出来る。またこ
のような流動性の良い化合物であれば、特定不純
物の排除を必要とする場合は予め蒸留、吸着、洗
浄、過などの簡便な操作で達成できるので、高
純度の含炭素組成物を容易に得ることができる。
含炭素組成物を通気性構造体の共存下に加熱する
工程において、酸素が加熱雰囲気中に存在すると
単体炭素が燃焼除去されるためアルゴン、ヘリウ
ム、窒素などの非酸化性雰囲気中で加熱すること
が好ましい。しかしながら、通常の条件下では含
炭素組成物から炭化ケイ素が生成する過程で一酸
化炭素が副生し、おのずと非酸化性雰囲気となる
ため、本発明において脱酸素のため特に特別の手
段を施す必要はない。 本発明の実施の結果得られる炭化ケイ素ウイス
カーに残存した単体炭素あるいは薄肉の炭素質
は、該ウイスカーを酸素の存在下に500〜1000℃
に加熱してこれを燃焼することより容易に除去す
ることができる。該燃焼は空気中で加熱するか、
または燃料を過剰空気で燃焼させた酸素を含む熱
ガス雰囲気下におくことで簡便に行うことができ
ることは言うまでもない。 〔発明を実施するための好ましい形態〕 以下、実施例により、本発明の実施の態様をよ
り具体的に説明する。 なお、実験の結果得られたウイスカーの評価は
次のごとくして行つた。すなわち、電子顕微鏡映
像によつて、多数(400〜600本程度)のウイスカ
ーについてそれぞれ長さ(L)および幅(D)を求めL及
びL/D(アスペクト比)の算術平均値さらにL
の標準偏差をその形状を評価する因子とした。こ
れはウイスカーは金属、セラミツクスなどに加え
て補強剤として用いる場合、枝分れや湾曲がなく
直線状の形状であることが、金属等の中での分散
状態が均一になり易い点で望ましいとされている
こと、また長さ(L)が充分に長く、更に直径(D)に対
する長さの比(上記のごとくアスペクト比:L/
D)が大きい程、補強剤としての効果が大きいと
されていること、Lの標準偏差が小さい程補強効
果にバラツキが小さいことを考慮したものであ
る。 実施例 1 第3図に示す炉(直径300mm、長さ3m)を用
い、ダクト2より空気を、燃焼バーナー3より熱
風用燃料としてのプロパンをそれぞれ70Nm3/
H,1.5Nm3/Hの流量で装入し、またケイ素化
合物としてSiCl4を、炭素化合物としてA重油を
予め重量比1:1.5に混合したものを15Kg/Hの
流量でノズル4より炉内に装入した。炉内は第3
図のAの位置で920℃の温度に保つた。炉内に生
成したエーロゾルはダクト5より抜き出し、バツ
クフイルターで分散質を捕集して含炭素組成物
4.2Kg/H(乾燥重量)を得た。このものには炭素
50.0重量%、ケイ素23.4重量%(単体換算)が含
まれ(残りは結合性の酸素26.5重量%、その他
0.1重量%以下)、ESCAスペクトル解析の結果、
ケイ素と他元素の結合形態にはSi−O結合のみが
観察された。 この含炭素組成物600gとクラフト紙を素材と
した円筒(外径45mm、長さ60mm、内厚0.3mm第4
図ロ)を、窒素ガス雰囲気中800℃で10分間加熱
して得た炭素99.6%灰分0.4%の組成の炭化した
円筒状の小片380個(平均で外径32mm、長さ41mm、
肉厚0.2mm)とをV型混合機を用いて混合するこ
とにより本発明に規定する通気性構造体空隙部へ
の含炭素組成物の充填を行なつた後後、これを内
径180mm、高さ600mmの加熱空間を有する通電抵抗
加熱炉に詰めた。炉内に詰めた含炭素組成物の嵩
密度は、0.040g/c.c.であり、構造単位たる同筒
小片と共存した状態で炉内に占める掛け容量は
15.0であつた。 次にアルゴン雰囲気中で1500℃、2時間の加熱
を行ない炭化ケイ素を生成させた。加熱前後の見
掛けの容積には全く変化はなく、構造単位たる円
筒小片も原形をとどめていた。 これを一旦冷却後空気中で700℃に加熱して残
存した単体炭素及び炭化したクラフト紙を燃焼除
去し、更にフツ酸水溶液で残存したケイ素酸化物
及びクラフト紙の灰分等を洗浄過して炭化ケイ
素164gを得た。粉末X線回析スペクトル解析の
結果結晶形状はβ型であり、電子顕微鏡映像観察
の結果針状のウイスカーのみが観察され、長さ
(L)、アスペクト比(L/D)の算術平均値はそれ
ぞれ27μm、63でLの標準偏差は3.6μmであつた。 第1図にその電子顕微鏡写真を示す。 比較例 1 実施例1で得た含炭素組成物600gとクラフト
紙を素材とした円筒そのもの(外径32mm、長さ40
mm、肉厚0.3mm)390個とをV型混合機を用いて混
合し、以下実施例1と全く同様にして加熱し炭化
ケイ素を生成させた。炉内に詰めた状態での含炭
素組成物の嵩密度は0.040g/c.c.で見掛けの容積
は14.7であつたが、加熱後の状態では見掛けの
容積は11.3に低下しており、円筒形のクラフト
紙は炭化して1辺が約20%の収縮を生じていた
が、円筒形の形状にとどめていた。 これを実施例1と全く同様にして残存した単体
炭素及びケイ素酸化物を除去し炭化ケイ素153g
を得た。粉末X線回析スペクトルの結果結晶形状
はβ型であり、電子顕微鏡映像観察の結果では炭
化ケイ素が生成した位置によつてその形状に相異
があることが観察され見掛けの容積が低下するこ
とによつて内部あるいは外周部に局部的に生じた
空隙部分には平均の長さの3倍程度の長さを持つ
真直ぐに成長したウイスカーが生成していること
が確認された。ただし炭化収縮した円筒の内壁面
にそつて部分的にではあるが第2図の電子顕微鏡
写真に示すように真直ぐなウイスカーのなかに短
く湾曲したウイスカーが副生していることが観察
され、L,L/Dの算術平均値はそれぞれ19μ
m、58でLの標準偏差は12.1μmであつた。 実施例 2 実施例1で用いた含炭素組成物600gと実施例
1で用いたのと同じ形状のクラフト紙を素材とし
これを炭化としこれを炭化して得た円筒状の小片
380個とをV型混合機を用いて混合する際に更に
塩化ナトリウム310gを加えて混合する以外は実
施例1と全く同様にして炭化ケイ素121gを得た。 加熱炉内に詰めた状態での含炭素組成物の嵩密
度は0.043g/c.c.で見掛けの容積は13.9であり、
加熱後の見掛けの容積には全く変化がなかつた。
得られた炭化ケイ素は、粉末X線回析スペクトル
解析の結果結晶形状はβ型であり、電子顕微鏡映
像観察の結果、炭化ケイ素の生成した位置によら
ずL,L/Dが同程度で変動の小さい針状のウイ
スカーのみが観察され、それらの算術平均値はそ
れぞれ80μm、89でLの標準差は5.1μmであつた。 比較例 2 未炭化の紙を用い金属ハロゲン化物を添加した
例として、含炭素組成物に、クラフト紙を素材と
した円筒そのもの(外径32mm、長さ40mm、肉厚
0.3mm)390個を混合する以外は実施例2と全く同
様にして、含炭素組成物600gと塩化ナトリウム
310gの混合物より炭化ケイ素925gを得た。 加熱炉内に詰めた状態での含炭素組成物の嵩比
重は0.048g/c.c.で見掛けの容積は12.6であつ
たが、加熱後の状態では見掛けの容積は9.7に
低下しており、円筒形のクラフト紙は炭化して1
辺が約20%の収縮を生じていた。 得られた炭化ケイ素は、粉末X線回析スペクト
ル解析の結果結晶形状はβ型であり、電子顕微鏡
映像観察の結果炭化ケイ素が生成した位置によつ
てその形状に相異があることが観察され、見掛け
の容積が低下することによつて内部あるいは外部
に局部的に生じた空隙部分には、平均の長さの5
倍程度の長さを持つ真直ぐに成長したウイスカー
が生成していることが確認された。ただし炭化し
て収縮した円筒の内壁面にそつて部分的にではあ
るが第2図の電子顕微鏡写真のような短く湾曲の
多いウイスカーが副生していることが観察され、
L,L/Dの算術平均値はそれぞれ73μm、81で
Lの標準偏差値は20.1であつた。 比較例 3 実施例1で含炭素組成物を得たと全く同様にし
て生成させたエーロゾルを第3図のダクト5より
抜き出し、湿式サイクロンを用いて、水100重量
部に対し含炭素組成物が11重量部分散されたスラ
リー状態で捕集した。これを過、乾燥して得た
含炭素組成物には炭素50.5重量%、ケイ素23.1重
量%が含まれ(残りは結合性の酸素26.3重量%、
その他0.1重量%以下)、嵩密度は0.55g/c.c.でケ
ーク状であつた。これをふるい振とう器で解砕し
ながら60メツシユの金網に通過させて得た嵩比重
が0.27g/c.c.の4120gと実施例1で用いたと全く
同じ炭素質の同筒状小片380個とをV型混合機を
用いて混合した後、実施例1と全く同様にして加
熱し、炭化ケイ素148gを得た。加熱炉内に詰め
た状態での内容物の掛けの容積は15.2で加熱後
の見掛けの容積は15.0であつた。 得られた炭化ケイ素は、粉末X線回析スペクト
ル解析の結果、結晶形状はβ型であり、電子顕微
鏡映像観察の結果、大部分は微粒子状結晶であつ
て、ウイスカーは極く少量のみが観察された。 以上実施例1,2から明らかなごとく本発明に
従えば長さが均等でアスペクト比が大きい形状の
勝れたウイスカーが得られ、金属ハロゲン化物を
添加しておけば、より長いウイスカーが得られる
ことが理解される。比較例1,2からウイスカー
焼成中に収縮を生ずる通気性構造体を使用する条
件下では、金属ハロゲン化物の添加の有無にかか
わらず部分的ではあるが長さの分布が広がり易い
こと、比較例3から特に嵩比重の高い条件を選択
した場合は通気性構造体の共存下においても主に
微粒子状結晶が生成し易いことが理解される。 実施例 3〜9 実施例1における熱風用燃料には、プロパンの
他に水素、メタンも用い、分解性のケイ素化合
物、炭素化合物としては第1表に示すものを、同
表に示す重量比で混合してノズル4より炉内に装
入し、それぞれバツクフイルターで捕集して、そ
れぞれ同表に示す捕集量組成の、記号イ〜ニで示
した含炭素組成物を得た。含炭素組成物中のケイ
素と他元素の結合形態をESCAスペクトルで解析
した結果、いずれもSi−O結合のみが観察され
た。これらそれぞれ第2表に示す記号及び重量の
含炭素組成物に、通気性構造体を構成するための
下記のごとき小片と、(さらに実施例4,6,7,
8,9においてはそれぞれ第2表に示すハロゲン
化物を加えて)V型混合機を用いて混合した後、
実施例1で用いた通電抵抗炉に充填し、アルゴン
雰囲気中でそれぞれ第2表に示す温度、時間の加
熱を行ない炭化ケイ素を生成させた。ここで通気
性構造体を構成する構造単位たる小片は、実施例
3〜5においてはクラフト紙を素材とし、それを
元の形状を保持したまま炭化して得た実施例1で
用いたと同じ形状の円筒380個をそれぞれ用い、
実施例6〜8においてロール紙を素材としたヒモ
状の小片(肉厚0.4mm、巾7mm、長さ10cm、第4
図7)を窒素ガス雰囲気中600℃で20分間加熱し
て得た炭素99.7重量%灰分0.3重量%の組成の炭
化したヒモ状の小片(肉厚0.2mm、巾4mm、長さ
6.8cm)1900個をそれぞれ用い実施例9において
は板紙を素材とした円錐状の小片(肉厚0.7mm、
底面積1.6cm2、高さ40mm、第4図ホ)を窒素ガス
雰囲気中1000℃で加熱して得た炭素99.7重量%、
灰分0.3重量%の組成の炭化した円錐状の小片
(肉厚0.4mm、底面積0.98cm2、高さ29mm)6200個を
それぞれ用いた。加熱炉内に詰めた状態での含炭
素組成物の嵩密度及び見掛けの容積はそれぞれ第
2表に示した通りであつた。これらを加熱した後
の状態としては、見掛けの容積にはほとんど変化
がなく、また小片の形状や寸法にもほとんど変化
がなかつた。 これらより実施例1と同様にして、残存した炭
素、ケイ素酸化物等を除去して第2表に示す量の
炭化ケイ素を得た。粉末X線回析スペクトル解析
の結果、結晶形状はいずれもβ型であり、電子顕
微鏡映像観察の結果、長さ(L)、アスペクト比
(L/D)の変動が小さく、微粒子状結晶を殆ん
ど含まない針状のウイスカーであることが観察さ
れ、L,L/Dの算術平均値及びLの標準偏差は
それぞれ第2表に示した通りであつた。
に関するものである。 〔従来技術〕 炭化ケイ素ウイスカーを製造する従来の技術と
しては、SiCl4などのケイ素化合物とトルエン
(C7H8)、CCl4などの炭素化合物の蒸気を水素気
流によつて高温雰囲気の反応器に搬送し、気相で
反応させた後反応器の下流側の低温部に析出させ
て得る方法が知られている(例えば、日本金属学
会編「結晶成長」、(昭50.3.30)、丸善、p354)。 しかしながらこの方法では、ケイ素化合物が少
なからずそのままガス状態で反応の系外に揮散す
る点と、大量の水素の供給を必要とする問題点が
あり、またウイスカーの析出設備は小型のバツチ
方式から工業的な大型化にすることが困難な欠点
があつた。 また固体の原料から炭化ケイ素ウイスカーを製
造する方法としては、もみ穀を一酸化炭素雰囲気
下で加熱する方法(特開昭53−113300)、もみ穀
を一旦加熱して得られる炭化されたもみ穀を再度
非酸化性雰囲気中で加熱する方法(特開昭58−
20799)、もみ穀を燃焼させて得られる灰化物にカ
ーボンブラツクを混合した後、非酸化性雰囲気で
加熱する方法(特開昭58−45195)などが知られ
ている。 しかしながら、農業副産物であるもみ穀は、そ
の性状が天候や産出地あるいは品種などによつて
異なり、また採取、運搬過程で種々雑多の不純物
や異物が混入し易いため、得られる炭化ケイ素ウ
イスカーの品質が安定し難いといつた欠点があ
る。またもみ穀を加熱する方法では、得られた炭
化ケイ素ウイスカーのほぼ2倍の重量割合で微粒
子状の炭化ケイ素結晶が、もみ穀の炭化物やもみ
穀の灰化物とカーボンブラツクの混合物を加熱す
る方法では同程度の重合割合で微粒子状の炭化ケ
イ素結晶が同時に副生し、ウイスカーと微粒子状
結晶との混合状態で得られるので、高収率でウイ
スカーを得ることが出来ず、更に、この混合状態
からウイスカーのみを分離して取り出すことは容
易ではなく、分離操作を行なつた後にも微粒子状
結晶が少なからずウイスカー中に残存するため、
これを金属やセラミツクスなどに加えてこれらを
補強する目的に関しては、充分に満足できる結果
は得られにくいという欠点がある。 本発明者らはこれら従来技術の得失を検討した
結果、先に特開昭59−121198号として、水蒸気を
含む熱ガス中に分解性ケイ素化合物及び炭素化合
物を装入・分解して、ケイ素酸化物及び単体炭素
のそれぞれのエーロゾルを含む混合エーロゾル分
散質を生成せしめ、該生成した分散質を固−気分
離操作により捕集して得た嵩比重が0.2g/c.c.以
下の含炭素組成物を加熱することにより、炭化ケ
イ素ウイスカーを製造する方法を提案した。この
方法はなんら機械的な粉砕や混合操作を行うこと
なくきわめて高純度で品質の一定した含炭素組成
物を連続的に得ることが出来、かつ該含炭素組成
物を加熱することにより微粒子状結晶を殆んど副
生させずに炭化ケイ素ウイスカーのみを生成させ
ることが出来るといつた原理的にきわめて画期的
な方法である。 しかしながら、この方法は上述のごとく、原理
的、本質的に優れた方法ではあるが、これを工業
的規模の装置に適用して実施しようとした場合、
たとえば含炭素組成物を加熱するための電気炉等
の加熱設備を実験室的規模から工業的な水準に大
型化しようとした場合、単に被加熱体の占める空
間容積を大きくし、含炭素組成物の充填量を増や
す方法では真直ぐに成長した長さや太さが均等
で、形状の均一性に優れたウイスカーのほかに、
短く、湾曲の多い、ふぞろいな不良品のウイスカ
ーもかなり副生混入するという問題があることが
わかつた。 即ち含炭素組成物を電気炉等で加熱した場合、
反応の進行とともに反応生成物で占める見掛けの
容積は、仕込み時の見掛け容積の半分以下に急激
に減少し、該収縮によつて生じた空隙に面する厚
さ約10mmの外側の部分には長く、真直ぐに成長し
た良好なウイスカーが生成するが、その内側には
比較的短かく、湾曲の多い不良品が生成すると推
定されるのである。 本発明者らは、このような推論をもとに鋭意検
討を積み重ねた結果、先に提案した特開昭59−
121198号公報の方法(以下基本方法という)を改
良する方法として、含炭素組成物を加熱するに当
り、加熱部に連続的な空隙部を有する通気性構造
体を形成し、該含炭素組成物が該構造体空隙部に
充填された状態で該加熱を行なう方法を新たに提
案した(特願昭59−137091号、以下改良方法とい
う)。ここで通気性構造体が円柱、円筒などの形
状の小片を構造単位としたものであれば、含炭素
組成物とそれら小片とを単に機械的に混合した
後、この混合物を加熱炉内に装入することによつ
て、含炭素組成物が通気性構造体の空隙部に充填
された状態で加熱することができる。またここで
小片の素材をセルロース質を主成分とする素材、
いわゆる紙としておけば、加工が容易で価格が安
く燃焼除去が可能であるなどの点で工業的に極め
て有利である。 以上のごとく改良方法に従つて通気性構造体の
共存下で含炭素組成物を加熱すれば、基本方法に
おける短く湾曲の多い不良品のウイスカーが副生
混入するといつた問題は著しく減少させることが
でき、生成するウイスカーの殆んどは長く真直ぐ
に成長した形状となつた。しかしながらそれらの
長さの分布に関しては完全に満足できるというこ
とではなく、条件によつては平均の長さの5倍に
達するものや3分の1以下のものも生成する場合
があり、また短く湾曲の多い不良品のウイスカー
も若干ながら副生する場合もある。 これらの原因として、本発明者らは、次の如く
推察した。即ち通気性構造体の素材を紙とした場
合、紙が加熱されることによつて熱分解を経て炭
化に至つた状態では、元の寸法に対して一辺が10
〜35%収縮する。この収縮によつて、含炭素組成
物と通気性構造体を構成する小片との混合物にお
いては、その内部あるいは外周部に空隙が発生
し、また一方で小片の収縮に伴う圧縮力によつて
含炭素組成物の一部は圧密化され、このようにし
て含炭素組成物の位置によつて通気性に不均一性
が生じる場合があるためと推察されるのである。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、基本方法およびその改良方法
をさらに改良し、その本来の効果を一層効果的か
つ再現性良く奏することのできる方法を提供する
ことである。 本発明の他の目的は、かかる基本方法を特に工
業的規模で実施する場合に適した方法を提供する
ことである。 本発明のさらに他の目的は、基本方法を特に工
業的規模で実施する場合においても、長さや太さ
が均一で、形状の均一性に優れたウイスカーを製
造する方法を提供することである。 本発明のさらに他の目的は以下の記載から明ら
かになるであろう。 〔発明の開示〕 本発明者らは上記点に鑑み鋭意検討を重ねた結
果、含炭素組成物に通気性構造体を共存させて加
熱する炭化ケイ素ウイスカーの製造法において通
気性構造体を形成する素材を薄肉の炭素質物質と
すれば、加熱によつて通気性構造体は寸法に変化
が生じることなく、この結果生成するウイスカー
の形状は加熱位置によらず格段に均等になり、長
さの分布は著しく狭くなり、かつ短く、湾曲した
ものはほとんど生成しなくなる現象を見い出し本
発明に至つた。 即ち、本発明に従つて、水蒸気を含む熱ガス中
に分解性ケイ素化合物及び炭素化合物を装入・分
解して、ケイ素酸化物及び単体炭素のそれぞれの
エーロゾルを含む混合エーロゾル分数質を生成せ
しめ、該生成した分散質を固−気分離操作により
捕集して得た嵩密度が0.2g/c.c.以下の含炭素組
成物を1300〜1800℃に加熱するに当り、該加熱部
に、連続的な空隙部を有する通気性構造体を形成
し、該含炭素組成物が、該構造体空隙部に充填さ
れた状態で該加熱を行う炭化ケイ素ウイスカーの
製造方法において、通気性構造体を形成する素材
が薄肉の炭素質物質好ましくは主成分がセルロー
ス質である薄肉の物質の炭化物であることを特徴
とする炭化ケイ素ウイスカーの製造方法が提供さ
れる。 〔発明の詳細な開示〕 以下本発明を詳しく説明する。本発明で使用す
る含炭素組成物についていえば、まず、単体炭素
のエーロゾルは、分解性の炭素化合物を熱ガス中
に装入して容易に得ることができる。他方ケイ素
酸化物のエーロゾルは、例えばSiCl4の如き分解
性のケイ素化合物を水蒸気を含む熱ガス中に装入
すると、加水分解あるいは酸化により得ることが
できる。容易に理解できるように、水蒸気を含む
熱ガス中に分解性の炭素化合物及び分解性のケイ
素化合物を同時に装入すれば、直ちに単体炭素と
ケイ素酸化物を含む混合エーロゾルとなる。 本発明で使用しうる分解性のケイ素化合物とし
ては、一般式SioX2o+2(nは1から4の整数)で
表わされるもので、Xは水素もしくはハロゲン原
子またはアルキル基もしくはアルコキシル基であ
り、かかる具体的なケイ素化合物を挙げれば
SiCl4,HSiCl3,SiH4,Si2H6,(CH3)4Si,
(CH3)2SiCl2,CH3SiCl3,SiF4,Si(OC2H5)4な
どである。これらは単独でまたは混合物として使
用される。 本発明の実施に用いる分解性炭素化合物とは、
後に述べるような熱ガス中に装入された場合、容
易に分解して単体炭素を生成しうるようなもの
で、そのままで気相もしくは液相状態か、昇温に
より容易に液相状態になり得るものが好適に使用
可能である。例えばLPG、ナフサ、ガソリン、
燃料油、灯油、軽油、重油、潤滑油、流動パラフ
インなどの石油製品類;メタン、エタン、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、エチレン、アセチレン、n−
パラフイン、ブタジエン、イソプレン、イソブチ
レン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘ
キサン、シクロヘキセン、ジシクロペンタジエ
ン、エチルベンゼン、スチレン、キユメン、プソ
イドクメン、メシチレン、アルキルベンゼン、α
−メチルスチレン、ジシクロドデカトリエン、ジ
イソブチレン、塩化ビニル、クロルベンゼン、
C9溜分混合物、エチレンボトムなどの石油化学
製品類;タール、ピツチ、クレオソート油、ナフ
タリン、アントラセン、カルバゾール、タール
酸、フエノール、クレゾール、キシレノール、ピ
リジン、ピコリン、キノリンなどのタール製品
類;大豆油、ヤシ油、アマニ油、綿実油、ナタネ
油、キリ油、ヒマシ油、鯨油、牛脂、スクワラ
ン、オレイン酸、ステアリン酸などの油脂類など
がある。 本発明ではかかる分解性炭素化合物は炭素の供
給が目的であるから、その種類は広範囲に選択可
能である。しかしながら取扱いの簡便さ、炭素収
率の面からトルエン、キシレン、ベンゼン、灯
油、軽油、重油、C9溜分混合物、エチレンボト
ムなどが好ましい。 これらを水蒸気を含む熱ガス中で分解して本発
明に用いる微細な含炭素組成物を得るには炉を用
いるのが好適である。この炉には加熱装置及びケ
イ素化合物、炭素化合物の装入用ノズルと、ガス
装入ダクト、混合エーロゾイル排出ダクトとが具
備されており、加熱装置としては燃焼バーナー、
通電発熱体などがあるが、燃焼バーナーが簡便で
あり、また熱効率の面でも好ましい。第3図はこ
れに用いる炉の1例を示すものである。この炉内
には少なくとも600℃以上の空隙領域がなければ
ならない。この温度以上であれば炭素化合物から
は単体炭素が、更に水蒸気を含む雰囲気下でケイ
素化合物からはケイ素酸化物が得られ、気体とこ
れら固形物との混合体である混合エーロゾル状態
を発生する。 水蒸気を含む熱ガスを得る方法としては、通電
発熱方式、高周波加熱方式、放電方式によつて得
た熱ガス中に水蒸気を注入することによつても得
ることができるが、水素、メタン、エタン、プロ
パンなどあるいは原料とする炭化水素のように燃
焼して水蒸気を生成する可燃物を空気で燃焼させ
る方法が装置上で簡便であり、熱効率の面から経
済的である。 本発明の実施に用いられるケイ素化合物は、水
蒸気を含む熱ガス中で加水分解反応によつてケイ
素酸化物の固形物に変化する性質に加えて、酸化
あるいは熱分解反応によつてケイ素酸化物に変化
する性質を有し、しかもこれらの反応はきわめて
速く0.1〜0.5秒程度で完結するので、反応帯域に
おける滞溜時間を1〜10秒程度とすれば熱と水蒸
気が共存する雰囲気下では、ケイ素化合物が未反
応のガス状態のままで反応の系外に揮散すること
はほとんどない。 以上のごとくして得られた混合エーロゾルは、
炉の外に排出誘導した後、該エーロゾルに含有さ
れている固形物分散質をバグフイルター、サイク
ロン、電気集塵機等の捕集装置で固−気分離操作
を施して捕集する。かくして捕集された含炭素組
成物は、本発明の通気性構造体の共存下で1300〜
1800℃好ましくは1400〜1600℃に加熱することに
よつて炭化ケイ素ウイスカーとすることができ
る。 本発明は以上のごとくして得られた含炭素組成
物を加熱して炭化ケイ素ウイスカーとするに当
り、該加熱部に、連続的な空隙部を有する通気性
構造体を形成し、該含炭素組成物が、該構造体空
隙部に充填された状態で該加熱を行うことを特徴
とするものである。 本発明で言う通気性構造体とは、下記のごとき
立体的形状の小片を構造単位としこれを多数個積
み重ねることによつて保持された、通気が可能な
連続的な空隙部を形成した三次元的な構造体であ
つて、該連続した空隙部が1300〜1800℃の加熱に
よつても保持される様な薄肉の炭素質物質を意味
する。構造単位たる立体的小片の形状としては、
円柱、円筒、円錐、球、三角柱、三角錐、立方
体、四角柱、四角錐、テトラポツト形あるいはヒ
モ状などが好適であり、それらの大きさは円柱、
円錐、三角柱などの場合、底面積は0.1〜20cm2好
ましくは0.5〜5cm2、高さは0.2〜10cm好ましくは
0.5〜5cmが好適であり、ヒモ状の場合、巾は0.1
〜5cm好ましくは0.2〜2cm、長さは0.5〜20cm好
ましくは1〜10cmが好適である。 第4図は上記のごとき通気性構造体を形成する
ための構造単位たる小片の形状の一例を念のため
図示したものであるが、イ〜ヘのごとき規則的な
形状のものに限られず、トに示した馬の鞍形状の
ものチに示したテラレツト状のものさらにはリ長
いひも、ヌ短いひも状のものなどいずれでもよ
い。これらはその一種類あるいは2種類以上を規
則的にあるいは不規則に多数個積み重ねることに
よつて、容易に理解されるように、連続的な空隙
部を有する通気性構造体は容易に形成される。 この様に形成された構造体空隙部に含炭素組成
物を充填するには、まず、構造単位小片を規則的
もしくは不規則的に充填してから、含炭素組成物
を加えて該空隙部に流入せしめてもよいし、構造
単位小片と該組成物を充分混合してから充填層を
形成してもよい。 後者の方法を採用した場合、含炭素組成物はこ
れら多数個の小片が構成する通気性構造体の共存
下で、言い換えれば含炭素組成物と多数個の小片
を混合し、これを加熱炉内に充填した状態が、多
数個の小片を積み重ねたことによつて生じる空隙
に含炭素組成物が共存する状態で、1300〜1800℃
に加熱することによつて均一な形状の炭化ケイ素
ウイスカーを得ることができる。ここで、小片の
形状としては例えば円筒とし、小片の内部も連続
的な空隙とすれば、加熱炉内で含炭素組成物が占
める充填可能容積をさ程低下させずに済む。 含炭素組成物と通気性構造体を構成する構造単
位たる小片とを混合する装置も、混合過程で含炭
素組成物が圧密化を生じにくい装置、例えば二重
円スイ型、V型、リボン型などの混合機、あるい
は気流式浮遊混合機などが適する。ここで、小片
の重量が大きければこの混合過程で含炭素組成物
が圧密化され易く、このため小片は重量の軽い薄
肉状であることが好ましい。 小片の材料としては炭素質物質が好適である。
その理由は炭素質物質は1300〜1800℃の加熱によ
つても寸法や形状にほとんど変化がなく、加熱前
の状態のままの空隙を保つことができるためであ
る。 炭素質物質としては数ミリメートルかあるいは
それ以下の厚みの黒鉛、木炭、炭化した樹脂成形
体あるいは炭化した木材なども好適に使用可能で
あるが、さらに望ましくはセルロース質をその主
成分とする素材、いわゆる洋紙、板紙などの紙で
上記構造単位小片を形成しその形状を保持したま
ま炭化せしめたものが好適である。けだし紙はそ
れ自身が薄肉の物質であり、また他の素材に比較
して種々の形状に加工することが容易であり、さ
らに価格も安いためである。 これら紙(で形成した構造単位小片)は、不活
性ガス雰囲気中で300℃以上好ましくは450℃以上
で5分間以上加熱すれば元の形状をほぼ保持した
まま薄肉の炭状となる。この場合、寸法は加熱す
る前に比較して10〜35%の収縮が生じるが形状は
ほぼ原形をとどめており、このような加熱によつ
て一旦炭化したものは再び炭化ケイ素ウイスカー
の得られる温度である1300〜1800℃に再び加熱し
ても寸法や形状はほとんど全く変化がないのであ
る。 通気性構造体と共存する含炭素組成物の嵩密度
は、加熱する前の状態で0.2g/c.c.以下、好まし
くは0.15g/c.c.以下が必要である。これは嵩密度
が0.2g/c.c.を越えると、加熱して得られる炭化
ケイ素が粒状あるいは湾曲した形状となり易い傾
向が急激に増大するという、本発明者らの実験的
知見に基づくものである。 以上のごとく嵩密度が0.2g/c.c.以下の炭素組
成物を通気性構造体の共存下で加熱することによ
つて、形状の均一な炭化ケイ素ウイスカーを得る
ことができるが、ここでLiF,LiCl,NaF,
NaCl,NaBr,KF,KCl,KBr,MgF2,
MgCl2,CaF2,CaCl2などのアルカリ金属または
アルカリ土類金属のハロゲン化物を含炭素組成物
に添加して加熱することにより、より長いウイス
カーを得ることができる。これらアルカリ金属等
のハロゲン化物の添加割合は、含炭素組成物中の
ケイ素酸化物1モルに対して0.3〜3モル、より
好ましくは0.5〜2モルが好適であり、添加しな
い場合に比較して長さが2〜5倍となる効果が認
められる。添加方法としては上記の二重円スイ型
などの混合機を用いて含炭素組成物と混合する
か、あるいは加熱炉の底部に敷くことでもよい。 含炭素組成物中のケイ素酸化物に対する炭素の
割合は、C/Si(式量比:g−アトムC/g−ア
トムSiをいう。以下同じ)で少なくとも1.5以上、
好ましくは2.5以上が形状の均一なウイスカーを
得る目的に関して必要である。ここでこの上限は
特に設ける必要はないが、これをあまり大にして
たとえばC/Siが20以上と高い条件にすることは
炭素化合物の単なる損失にしかならない。C/Si
式量比の調節は、水蒸気を含む熱ガス中に装入す
るケイ素化合物と炭素化合物の流量を調節するこ
とにより容易に行なわれる。なお、ケイ素化合物
及び炭素化合物としてそのままで気相もしくは液
相状態か、昇温により容易に液相状態になり得る
化合物を選択すれば、この調節はさらに容易かつ
正確に行なうことが出来、従つて品質の安定した
含炭素組成物を容易に得ることが出来る。またこ
のような流動性の良い化合物であれば、特定不純
物の排除を必要とする場合は予め蒸留、吸着、洗
浄、過などの簡便な操作で達成できるので、高
純度の含炭素組成物を容易に得ることができる。
含炭素組成物を通気性構造体の共存下に加熱する
工程において、酸素が加熱雰囲気中に存在すると
単体炭素が燃焼除去されるためアルゴン、ヘリウ
ム、窒素などの非酸化性雰囲気中で加熱すること
が好ましい。しかしながら、通常の条件下では含
炭素組成物から炭化ケイ素が生成する過程で一酸
化炭素が副生し、おのずと非酸化性雰囲気となる
ため、本発明において脱酸素のため特に特別の手
段を施す必要はない。 本発明の実施の結果得られる炭化ケイ素ウイス
カーに残存した単体炭素あるいは薄肉の炭素質
は、該ウイスカーを酸素の存在下に500〜1000℃
に加熱してこれを燃焼することより容易に除去す
ることができる。該燃焼は空気中で加熱するか、
または燃料を過剰空気で燃焼させた酸素を含む熱
ガス雰囲気下におくことで簡便に行うことができ
ることは言うまでもない。 〔発明を実施するための好ましい形態〕 以下、実施例により、本発明の実施の態様をよ
り具体的に説明する。 なお、実験の結果得られたウイスカーの評価は
次のごとくして行つた。すなわち、電子顕微鏡映
像によつて、多数(400〜600本程度)のウイスカ
ーについてそれぞれ長さ(L)および幅(D)を求めL及
びL/D(アスペクト比)の算術平均値さらにL
の標準偏差をその形状を評価する因子とした。こ
れはウイスカーは金属、セラミツクスなどに加え
て補強剤として用いる場合、枝分れや湾曲がなく
直線状の形状であることが、金属等の中での分散
状態が均一になり易い点で望ましいとされている
こと、また長さ(L)が充分に長く、更に直径(D)に対
する長さの比(上記のごとくアスペクト比:L/
D)が大きい程、補強剤としての効果が大きいと
されていること、Lの標準偏差が小さい程補強効
果にバラツキが小さいことを考慮したものであ
る。 実施例 1 第3図に示す炉(直径300mm、長さ3m)を用
い、ダクト2より空気を、燃焼バーナー3より熱
風用燃料としてのプロパンをそれぞれ70Nm3/
H,1.5Nm3/Hの流量で装入し、またケイ素化
合物としてSiCl4を、炭素化合物としてA重油を
予め重量比1:1.5に混合したものを15Kg/Hの
流量でノズル4より炉内に装入した。炉内は第3
図のAの位置で920℃の温度に保つた。炉内に生
成したエーロゾルはダクト5より抜き出し、バツ
クフイルターで分散質を捕集して含炭素組成物
4.2Kg/H(乾燥重量)を得た。このものには炭素
50.0重量%、ケイ素23.4重量%(単体換算)が含
まれ(残りは結合性の酸素26.5重量%、その他
0.1重量%以下)、ESCAスペクトル解析の結果、
ケイ素と他元素の結合形態にはSi−O結合のみが
観察された。 この含炭素組成物600gとクラフト紙を素材と
した円筒(外径45mm、長さ60mm、内厚0.3mm第4
図ロ)を、窒素ガス雰囲気中800℃で10分間加熱
して得た炭素99.6%灰分0.4%の組成の炭化した
円筒状の小片380個(平均で外径32mm、長さ41mm、
肉厚0.2mm)とをV型混合機を用いて混合するこ
とにより本発明に規定する通気性構造体空隙部へ
の含炭素組成物の充填を行なつた後後、これを内
径180mm、高さ600mmの加熱空間を有する通電抵抗
加熱炉に詰めた。炉内に詰めた含炭素組成物の嵩
密度は、0.040g/c.c.であり、構造単位たる同筒
小片と共存した状態で炉内に占める掛け容量は
15.0であつた。 次にアルゴン雰囲気中で1500℃、2時間の加熱
を行ない炭化ケイ素を生成させた。加熱前後の見
掛けの容積には全く変化はなく、構造単位たる円
筒小片も原形をとどめていた。 これを一旦冷却後空気中で700℃に加熱して残
存した単体炭素及び炭化したクラフト紙を燃焼除
去し、更にフツ酸水溶液で残存したケイ素酸化物
及びクラフト紙の灰分等を洗浄過して炭化ケイ
素164gを得た。粉末X線回析スペクトル解析の
結果結晶形状はβ型であり、電子顕微鏡映像観察
の結果針状のウイスカーのみが観察され、長さ
(L)、アスペクト比(L/D)の算術平均値はそれ
ぞれ27μm、63でLの標準偏差は3.6μmであつた。 第1図にその電子顕微鏡写真を示す。 比較例 1 実施例1で得た含炭素組成物600gとクラフト
紙を素材とした円筒そのもの(外径32mm、長さ40
mm、肉厚0.3mm)390個とをV型混合機を用いて混
合し、以下実施例1と全く同様にして加熱し炭化
ケイ素を生成させた。炉内に詰めた状態での含炭
素組成物の嵩密度は0.040g/c.c.で見掛けの容積
は14.7であつたが、加熱後の状態では見掛けの
容積は11.3に低下しており、円筒形のクラフト
紙は炭化して1辺が約20%の収縮を生じていた
が、円筒形の形状にとどめていた。 これを実施例1と全く同様にして残存した単体
炭素及びケイ素酸化物を除去し炭化ケイ素153g
を得た。粉末X線回析スペクトルの結果結晶形状
はβ型であり、電子顕微鏡映像観察の結果では炭
化ケイ素が生成した位置によつてその形状に相異
があることが観察され見掛けの容積が低下するこ
とによつて内部あるいは外周部に局部的に生じた
空隙部分には平均の長さの3倍程度の長さを持つ
真直ぐに成長したウイスカーが生成していること
が確認された。ただし炭化収縮した円筒の内壁面
にそつて部分的にではあるが第2図の電子顕微鏡
写真に示すように真直ぐなウイスカーのなかに短
く湾曲したウイスカーが副生していることが観察
され、L,L/Dの算術平均値はそれぞれ19μ
m、58でLの標準偏差は12.1μmであつた。 実施例 2 実施例1で用いた含炭素組成物600gと実施例
1で用いたのと同じ形状のクラフト紙を素材とし
これを炭化としこれを炭化して得た円筒状の小片
380個とをV型混合機を用いて混合する際に更に
塩化ナトリウム310gを加えて混合する以外は実
施例1と全く同様にして炭化ケイ素121gを得た。 加熱炉内に詰めた状態での含炭素組成物の嵩密
度は0.043g/c.c.で見掛けの容積は13.9であり、
加熱後の見掛けの容積には全く変化がなかつた。
得られた炭化ケイ素は、粉末X線回析スペクトル
解析の結果結晶形状はβ型であり、電子顕微鏡映
像観察の結果、炭化ケイ素の生成した位置によら
ずL,L/Dが同程度で変動の小さい針状のウイ
スカーのみが観察され、それらの算術平均値はそ
れぞれ80μm、89でLの標準差は5.1μmであつた。 比較例 2 未炭化の紙を用い金属ハロゲン化物を添加した
例として、含炭素組成物に、クラフト紙を素材と
した円筒そのもの(外径32mm、長さ40mm、肉厚
0.3mm)390個を混合する以外は実施例2と全く同
様にして、含炭素組成物600gと塩化ナトリウム
310gの混合物より炭化ケイ素925gを得た。 加熱炉内に詰めた状態での含炭素組成物の嵩比
重は0.048g/c.c.で見掛けの容積は12.6であつ
たが、加熱後の状態では見掛けの容積は9.7に
低下しており、円筒形のクラフト紙は炭化して1
辺が約20%の収縮を生じていた。 得られた炭化ケイ素は、粉末X線回析スペクト
ル解析の結果結晶形状はβ型であり、電子顕微鏡
映像観察の結果炭化ケイ素が生成した位置によつ
てその形状に相異があることが観察され、見掛け
の容積が低下することによつて内部あるいは外部
に局部的に生じた空隙部分には、平均の長さの5
倍程度の長さを持つ真直ぐに成長したウイスカー
が生成していることが確認された。ただし炭化し
て収縮した円筒の内壁面にそつて部分的にではあ
るが第2図の電子顕微鏡写真のような短く湾曲の
多いウイスカーが副生していることが観察され、
L,L/Dの算術平均値はそれぞれ73μm、81で
Lの標準偏差値は20.1であつた。 比較例 3 実施例1で含炭素組成物を得たと全く同様にし
て生成させたエーロゾルを第3図のダクト5より
抜き出し、湿式サイクロンを用いて、水100重量
部に対し含炭素組成物が11重量部分散されたスラ
リー状態で捕集した。これを過、乾燥して得た
含炭素組成物には炭素50.5重量%、ケイ素23.1重
量%が含まれ(残りは結合性の酸素26.3重量%、
その他0.1重量%以下)、嵩密度は0.55g/c.c.でケ
ーク状であつた。これをふるい振とう器で解砕し
ながら60メツシユの金網に通過させて得た嵩比重
が0.27g/c.c.の4120gと実施例1で用いたと全く
同じ炭素質の同筒状小片380個とをV型混合機を
用いて混合した後、実施例1と全く同様にして加
熱し、炭化ケイ素148gを得た。加熱炉内に詰め
た状態での内容物の掛けの容積は15.2で加熱後
の見掛けの容積は15.0であつた。 得られた炭化ケイ素は、粉末X線回析スペクト
ル解析の結果、結晶形状はβ型であり、電子顕微
鏡映像観察の結果、大部分は微粒子状結晶であつ
て、ウイスカーは極く少量のみが観察された。 以上実施例1,2から明らかなごとく本発明に
従えば長さが均等でアスペクト比が大きい形状の
勝れたウイスカーが得られ、金属ハロゲン化物を
添加しておけば、より長いウイスカーが得られる
ことが理解される。比較例1,2からウイスカー
焼成中に収縮を生ずる通気性構造体を使用する条
件下では、金属ハロゲン化物の添加の有無にかか
わらず部分的ではあるが長さの分布が広がり易い
こと、比較例3から特に嵩比重の高い条件を選択
した場合は通気性構造体の共存下においても主に
微粒子状結晶が生成し易いことが理解される。 実施例 3〜9 実施例1における熱風用燃料には、プロパンの
他に水素、メタンも用い、分解性のケイ素化合
物、炭素化合物としては第1表に示すものを、同
表に示す重量比で混合してノズル4より炉内に装
入し、それぞれバツクフイルターで捕集して、そ
れぞれ同表に示す捕集量組成の、記号イ〜ニで示
した含炭素組成物を得た。含炭素組成物中のケイ
素と他元素の結合形態をESCAスペクトルで解析
した結果、いずれもSi−O結合のみが観察され
た。これらそれぞれ第2表に示す記号及び重量の
含炭素組成物に、通気性構造体を構成するための
下記のごとき小片と、(さらに実施例4,6,7,
8,9においてはそれぞれ第2表に示すハロゲン
化物を加えて)V型混合機を用いて混合した後、
実施例1で用いた通電抵抗炉に充填し、アルゴン
雰囲気中でそれぞれ第2表に示す温度、時間の加
熱を行ない炭化ケイ素を生成させた。ここで通気
性構造体を構成する構造単位たる小片は、実施例
3〜5においてはクラフト紙を素材とし、それを
元の形状を保持したまま炭化して得た実施例1で
用いたと同じ形状の円筒380個をそれぞれ用い、
実施例6〜8においてロール紙を素材としたヒモ
状の小片(肉厚0.4mm、巾7mm、長さ10cm、第4
図7)を窒素ガス雰囲気中600℃で20分間加熱し
て得た炭素99.7重量%灰分0.3重量%の組成の炭
化したヒモ状の小片(肉厚0.2mm、巾4mm、長さ
6.8cm)1900個をそれぞれ用い実施例9において
は板紙を素材とした円錐状の小片(肉厚0.7mm、
底面積1.6cm2、高さ40mm、第4図ホ)を窒素ガス
雰囲気中1000℃で加熱して得た炭素99.7重量%、
灰分0.3重量%の組成の炭化した円錐状の小片
(肉厚0.4mm、底面積0.98cm2、高さ29mm)6200個を
それぞれ用いた。加熱炉内に詰めた状態での含炭
素組成物の嵩密度及び見掛けの容積はそれぞれ第
2表に示した通りであつた。これらを加熱した後
の状態としては、見掛けの容積にはほとんど変化
がなく、また小片の形状や寸法にもほとんど変化
がなかつた。 これらより実施例1と同様にして、残存した炭
素、ケイ素酸化物等を除去して第2表に示す量の
炭化ケイ素を得た。粉末X線回析スペクトル解析
の結果、結晶形状はいずれもβ型であり、電子顕
微鏡映像観察の結果、長さ(L)、アスペクト比
(L/D)の変動が小さく、微粒子状結晶を殆ん
ど含まない針状のウイスカーであることが観察さ
れ、L,L/Dの算術平均値及びLの標準偏差は
それぞれ第2表に示した通りであつた。
【表】
【表】
以上のごとく本発明に従えば従来問題とされて
いた短く湾曲の多いウイスカーや微粒子状結晶を
ほとんど副生することなく、真直ぐに成長した長
さ・太さが均等な勝れた形状のウイスカーを工業
的規模の装置においてもきわめて容易かつ再現性
よく得ることができる。その理由の詳細について
もちろん必ずしも明らかではないものの、本発明
者らは一応次のように推測している。 (1) 炭化ケイ素ウイスカーが生成するにおいての
反応は次の〜式である。即ち式 SiO2+C→SiO+CO … SiO+3CO→SiC+2CO2 … CO2+C→2CO … によつてガス状態のSiOとCOが発生し、これ
らより式の反応が起きることによつてウイス
カーが成長し、副生したCO2は式によりCO
に戻る。言うまでもなくSiCウイスカーが成長
するということは、成長点で新たにSiCが生成
することであり、従つて成長点に供給されるSi
及びC源は、SiOやCOのようにガス状態であ
るとが必要である。 (2) 含炭素組成物は熱ガス中に同時に装入したケ
イ素化合物及び炭素化合物が一旦気化し、気相
で分子レベルの混合状態になつた後、化学反応
によつてケイ素酸化物と単体炭素に変化したも
のであり、従つてこれらケイ素酸化物と単体炭
素の混合状態が従来になくミクロの状態である
ために、式の反応が容易に進行し、SiCウイ
スカー源となるSiO及びCOが系内に充分多く
発生する。 (3) ウイスカーが生成する過程で、SiOやCOが
一部揮散するために、また生成したウイスカー
の絡み合いによつて、加熱炉内で含炭素組成物
が占めていた見掛けの容積は減少し、空隙が生
じる。 (4) 該空隙部に面した部分とその内側とではSiO
やCOと接触する確率が異なることが推測され、
そうであるとすれば前者はこの確率が高いため
長く、真直ぐに成長したものとなるが、後者は
この確率が低いため短く、湾曲の多いものとな
るであろう。 (5) しかして含炭素組成物を本発明の薄肉状の炭
素質を素材とした通気性構造体とくにセルロー
ス物質による成形体をその形状を保持したまま
炭化せしめた構造体の空隙部に充填した状態で
加熱すれば、これらの構造体は加熱時の収縮等
による変形がすでに炭化しているためほとんど
ないので、生成する上記のごとき空隙はおそら
く内部に分散され、加熱炉内の位置によらず
SiOやCOと接触する確率が均等に高くなり、
この結果生成するウイスカーの形状は均一に長
く、真直ぐに成長したものとなるのである。 (6) なお、含炭素組成物の嵩比重が、加熱前の状
態で0.2g/c.c.が必要な理由も同様に理解され
る。すなわち、嵩比重が低いことはSiOやCO
の移動可能距離が長くなり、これらがウイスカ
ーの成長点に到達する確率が高くなるからであ
ろう。 〔産業上の利用可能性〕 本発明は工業的な方法で製造され、従つて高純
度で品質の一定した含炭素組成物を原料とする方
法であるため、従来のもみ穀を原料とする方法の
ように不純物や異物の混入は殆んどないことはも
ちろん、工業的規模の大型加熱炉を用いる場合に
おいても従来問題とされてきた湾曲の多いウイス
カーや微粒子状結晶を殆んど副生することなく真
直ぐに成長した長さ、太さが均等な勝れた形状の
炭化ケイ素ウイスカーを得ることができるので産
業上の利用可能性は極めて大きいといわねばなら
ない。
いた短く湾曲の多いウイスカーや微粒子状結晶を
ほとんど副生することなく、真直ぐに成長した長
さ・太さが均等な勝れた形状のウイスカーを工業
的規模の装置においてもきわめて容易かつ再現性
よく得ることができる。その理由の詳細について
もちろん必ずしも明らかではないものの、本発明
者らは一応次のように推測している。 (1) 炭化ケイ素ウイスカーが生成するにおいての
反応は次の〜式である。即ち式 SiO2+C→SiO+CO … SiO+3CO→SiC+2CO2 … CO2+C→2CO … によつてガス状態のSiOとCOが発生し、これ
らより式の反応が起きることによつてウイス
カーが成長し、副生したCO2は式によりCO
に戻る。言うまでもなくSiCウイスカーが成長
するということは、成長点で新たにSiCが生成
することであり、従つて成長点に供給されるSi
及びC源は、SiOやCOのようにガス状態であ
るとが必要である。 (2) 含炭素組成物は熱ガス中に同時に装入したケ
イ素化合物及び炭素化合物が一旦気化し、気相
で分子レベルの混合状態になつた後、化学反応
によつてケイ素酸化物と単体炭素に変化したも
のであり、従つてこれらケイ素酸化物と単体炭
素の混合状態が従来になくミクロの状態である
ために、式の反応が容易に進行し、SiCウイ
スカー源となるSiO及びCOが系内に充分多く
発生する。 (3) ウイスカーが生成する過程で、SiOやCOが
一部揮散するために、また生成したウイスカー
の絡み合いによつて、加熱炉内で含炭素組成物
が占めていた見掛けの容積は減少し、空隙が生
じる。 (4) 該空隙部に面した部分とその内側とではSiO
やCOと接触する確率が異なることが推測され、
そうであるとすれば前者はこの確率が高いため
長く、真直ぐに成長したものとなるが、後者は
この確率が低いため短く、湾曲の多いものとな
るであろう。 (5) しかして含炭素組成物を本発明の薄肉状の炭
素質を素材とした通気性構造体とくにセルロー
ス物質による成形体をその形状を保持したまま
炭化せしめた構造体の空隙部に充填した状態で
加熱すれば、これらの構造体は加熱時の収縮等
による変形がすでに炭化しているためほとんど
ないので、生成する上記のごとき空隙はおそら
く内部に分散され、加熱炉内の位置によらず
SiOやCOと接触する確率が均等に高くなり、
この結果生成するウイスカーの形状は均一に長
く、真直ぐに成長したものとなるのである。 (6) なお、含炭素組成物の嵩比重が、加熱前の状
態で0.2g/c.c.が必要な理由も同様に理解され
る。すなわち、嵩比重が低いことはSiOやCO
の移動可能距離が長くなり、これらがウイスカ
ーの成長点に到達する確率が高くなるからであ
ろう。 〔産業上の利用可能性〕 本発明は工業的な方法で製造され、従つて高純
度で品質の一定した含炭素組成物を原料とする方
法であるため、従来のもみ穀を原料とする方法の
ように不純物や異物の混入は殆んどないことはも
ちろん、工業的規模の大型加熱炉を用いる場合に
おいても従来問題とされてきた湾曲の多いウイス
カーや微粒子状結晶を殆んど副生することなく真
直ぐに成長した長さ、太さが均等な勝れた形状の
炭化ケイ素ウイスカーを得ることができるので産
業上の利用可能性は極めて大きいといわねばなら
ない。
第1図および第2図は走査型電子顕微鏡を用い
て撮影した炭化ケイ素ウイスカー結晶を示す写真
である。倍率は第1図第2図とも800倍である。
第3図は本発明の実施に使用する含炭素組成物を
得るための炉の1例を示す断面図である。第4図
は本発明において使用する通気性構造体を形成す
るための構造単位たる小片の形状の1例を示す斜
視図である。 図面において、1……炉材、2……ダクト、3
……燃焼バーナー、4……ノズル、5……ダクト
を示す。
て撮影した炭化ケイ素ウイスカー結晶を示す写真
である。倍率は第1図第2図とも800倍である。
第3図は本発明の実施に使用する含炭素組成物を
得るための炉の1例を示す断面図である。第4図
は本発明において使用する通気性構造体を形成す
るための構造単位たる小片の形状の1例を示す斜
視図である。 図面において、1……炉材、2……ダクト、3
……燃焼バーナー、4……ノズル、5……ダクト
を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水蒸気を含む熱ガス中に分解性ケイ素化合物
及び炭素化合物を装入、分解して、ケイ素酸化物
及び単体炭素のそれぞれのエーロゾルを含む混合
エーロゾル分散質を生成せしめ、該生成した分散
質を固−気分離操作により捕集して得た嵩密度が
0.2g/c.c.以下の含炭素組成物を1300〜1800℃に
加熱するに当り、該加熱部に連続的な空隙部を有
する通気性構造体を形成し、該含炭素組成物が該
構造体空隙部に充填された状態で該加熱を行う炭
化ケイ素ウイスカーの製造方法において、該通気
性構造体が薄肉の炭素質物質であることを特徴と
する炭化ケイ素ウイスカーの製造法。 2 通気性構造体が円柱、円筒、三角柱、三角
錐、四角柱、四角錐からなる群より選択される形
状の小片を構造単位として立体的に多数積み重ね
て構成される特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 薄肉の炭素質物質が主成分がセルロース質で
ある薄肉の物質の炭化物である特許請求の範囲第
1項もしくは第2項に記載の方法。 4 含炭素組成物にアルカリ金属又はアルカリ土
類金属のハロゲン化物を添加する特許請求の範囲
第1項ないし第3項のいずれかに記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59221985A JPS61101500A (ja) | 1984-10-24 | 1984-10-24 | 炭化ケイ素ウイスカ−の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59221985A JPS61101500A (ja) | 1984-10-24 | 1984-10-24 | 炭化ケイ素ウイスカ−の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61101500A JPS61101500A (ja) | 1986-05-20 |
| JPH0522678B2 true JPH0522678B2 (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=16775264
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59221985A Granted JPS61101500A (ja) | 1984-10-24 | 1984-10-24 | 炭化ケイ素ウイスカ−の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61101500A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0323300A (ja) * | 1989-06-17 | 1991-01-31 | Toshiba Ceramics Co Ltd | 炭化ケイ素ウイスカーの製造方法 |
| US5039501A (en) * | 1990-04-12 | 1991-08-13 | General Motors Corporation | Method for growing silicon carbide whiskers |
-
1984
- 1984-10-24 JP JP59221985A patent/JPS61101500A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61101500A (ja) | 1986-05-20 |
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