JPH0613440B2 - 窒化ケイ素ウイスカ−の製造法 - Google Patents

窒化ケイ素ウイスカ−の製造法

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JPH0613440B2
JPH0613440B2 JP73886A JP73886A JPH0613440B2 JP H0613440 B2 JPH0613440 B2 JP H0613440B2 JP 73886 A JP73886 A JP 73886A JP 73886 A JP73886 A JP 73886A JP H0613440 B2 JPH0613440 B2 JP H0613440B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は窒化ケイ素ウィスカーの改良された製造法に関
するものである。
ウィスカーとは針状結晶を意味し、針状結晶内の格子欠
陥が皆無に近いので、その機械的強度は材料に期待され
る理想的な最高値に近い強度の素材である。また、窒素
ケイ素は近年注目されている如く耐熱性、耐蝕性の勝れ
た化合物である。
従つて窒化ケイ素ウィスカーはこれらの性質を併せ持
つ、即ち機械的強度及び耐熱耐蝕性に勝れた新しい素材
であるので、炭化ケイ素ウィスカーと同様、金属やセラ
ミックなどに加えて、これらの機械的強度や耐熱耐蝕性
を高める補強剤としての用途が期待されている。
〔従来技術〕
窒化ケイ素ウィスカーを製造する従来の技術としては、
SiCl4などの気体原料を使用して製造する方法も提案さ
れているが、固体原料即ち酸化ケイ素と単体炭素の混合
物から製造する方法が工業的製造方法としては一般的で
あつた。このような固体の原料から窒化ケイ素ウィスカ
ーを製造する方法は、天然ケイ石やSiCl4などの分解性
ケイ素化合物を、水蒸気雰囲気下で加水分解して得られ
る所謂、エアロジルなどの酸化ケイ素とグラファイト、
コークス、カーボンブラックなどの炭素を粉砕混合し、
嵩比重の低い状態で窒素またはアンモニアの雰囲気下、
1200〜1600℃に加熱することによつて得ることが出来
る。しかしながらこの方法を工業的な規模で実施した場
合、我々が検討したところによると、反応の進行ととも
に反応生成物であるウィスカーの占める見掛けの容積
は、ケイ素酸化物と単体炭素の混合物の仕込み時の見掛
けの容積の半分以下に減少するので、この見掛けの容積
の収縮によつて空隙が生ずるためか、反応容器の壁面に
近い部分は長く真直ぐに成長した良好なウィスカーが得
られるものの、中心部は短く湾曲の多いウィスカーや微
粒子状結晶が生成するという問題点があつた。
この様な湾曲の多いウィスカーや微粒子状結晶の混入し
たウィスカーは、これを金属やセラミックスなどに添加
しても、その補強効果は満足できる程度でないという欠
点がある。
また固体の原料から窒素ケイ素ウィスカーを製造する方
法としては、上記方法の外に、もみ殻を窒素雰囲気下で
加熱する方法、もみ殻を一旦加熱して得られる、炭化さ
れたもみ殻を再度窒素またはアンモニア雰囲気下で加熱
する方法、もみ殻を燃焼させて得られる灰化物にカーボ
ンブラックを混合した後窒素又はアンモニア雰囲気下で
加熱する方法などが提案されている。
しかしながら、農業副産物であるもみ殻は、その性状が
天候や産出地あるいは品種などによつて異なり、また採
取、運搬過程で種々雑多の不純物や異物が混入し易いた
め、得られる窒化ケイ素ウィスカーの品質が安定し難い
といつた欠点があつた。また、もみ殻を加熱する方法で
は、得られた窒化ケイ素ウィスカーのほぼ2倍の重量割
合で微粒子状の窒化ケイ素結晶が、さらにもみ殻の炭化
物やもみ殻の灰化物とカーボンブラックの混合物を加熱
する方法では、同程度の重量割合で微粒子状の窒化ケイ
素結晶が同時に副生し、ウィスカーと微粒子状結晶との
混合物として得られるので、高収率で窒化ケイ素ウィス
カーを得ることが出来ず、更に、この混合物から窒化ケ
イ素ウィスカーのみを分離して取り出すことは容易では
なく、分離操作を行なつた後にも微粒子状結晶が少なか
らずウィスカー中に残存するという欠点があつた。
本発明者らはこの様な問題を解決すべく鋭意検討を重ね
た結果、ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む粉末組
成物を、含窒素化合物雰囲気下で加熱するに当り、該加
熱部に通気性構造体を共存させて加熱すれば、反応生成
物が収縮することによつて生じる空隙が内部に適当に分
散され、この結果生成する窒化ケイ素ウィスカーの形状
の加熱位置による相異が極めて少なくなり、かつ短く湾
曲の多いウィスカーや微粒子状の窒化ケイ素結晶が著し
く減少する現象を見い出し、これにもとづいてケイ素酸
化物粉末と単体炭素粉末を含む粉末組成物を窒素または
含窒素化合物雰囲気下で加熱するに当たり、該加熱部に
連続的な空隙部を有する通気性構造体を形成し、該粉末
組成物が該構造体空隙部に充填された状態で加熱を行な
う方法を提案した。
ここで通気性構造体が円柱、円筒などの形状の小片を構
造単位としたものであれば、該粉末組成物とそれら小片
とを単に機械的に混合した後、この混合物を加熱炉内に
装入することによつて、該粉末組成物が通気性構造体の
空隙部に充填された状態で加熱することができる。また
ここで小片の素材をセルロース質を主成分とする素材、
いわゆる紙としておけば、加工が容易で価格が易く燃焼
除去が可能であるなどの点で工業的に極めて有利であ
る。
以上のごとく、通気性構造体の共存下で含炭素組成物を
加熱すれば、従来問題であつた短く、湾曲の多い不良品
のウィスカーが副生混入するといつた問題は著しく減少
させることができ、生成するウィスカーの殆んどは長く
真直ぐに成長した形状となつた。しかしながらそれらの
長さの分布に関しては完全に満足できるということでは
なく、条件によつては、平均の長さの5倍に達するもの
や3分の1以下のものも生成する場合があり、また短く
湾曲の多い不良品のウィスカーも若干ながら副生する場
合もあることがわかつた。
〔本発明の目的〕
本発明の目的は、我々の提案した方法を一層改良し短く
湾曲の多いウィスカーや微粒子状の窒化ケイ素結晶の副
生を伴うことなく、いつそう高収率に窒化ケイ素ウィス
カーを製造する方法を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の原因が通気性構造体の素材を紙と
した場合、紙が加熱されることによつて熱分解を経て炭
化に至つた状態では、元の寸法に対して一辺が10〜3
5%収縮する。この収縮によつて、ケイ素酸化物粉末と
単体炭素粉末を含む粉末組成物と通気性構造体を構成す
る小片との混合物においては、その内部あるいは外周部
に空隙が発生し、また一方で小片の収縮に伴う圧縮力に
よつて上記粉末組成物の一部は圧密化され、このように
して粉末組成物の炉内における空間的な位置によつて通
気性に不均一性が生じる場合があるためであるとの結論
を得、通気性構造体の材質として炭素質物質を使用すれ
ば上記通気性構造体の収縮を回避出来ることを見出し、
本発明を完成するに至つたものである。
即ち本発明の窒化ケイ素ウィスカーの製造方法はケイ素
酸化物粉末と単体炭素粉末を含む嵩比重が0.2g/cc
以下の粉末組成物を窒素または含窒素化合物雰囲気下12
00〜1600℃で加熱するに当り、該加熱部に連続的な空隙
を有する薄肉の炭素質物質からなる通気性構造体を形成
し、該粉末組成物が該通気性構造体空隙部に充填された
状態で加熱を行なうことを特徴とするものであり、特に
はケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む嵩比重が0.
2g/cc以下の粉末組成物が水蒸気を含む熱ガス中に分
解性ケイ素化合物及び分解性炭素化合物を装入、分解し
てケイ素酸化物及び単体炭素のそれぞれのエーロゾルを
含む混合エーロゾル分散質を生成せしめ該生成した分散
質を固−気分理操作により捕集して得た粉末組成物であ
ることがより好ましい。
〔発明の詳細な開示〕
以下本発明を詳細に説明する。
本発明で使用可能なケイ素酸化物としてはケイ石、シリ
カゲル、エアロジルなどが挙げられる。他方単体炭素と
してはカーボンブラック、黒鉛、コークスなどが挙げら
れる。これらケイ素酸化物と単体炭素を粉砕してよく混
合することにより、嵩比重が0.2g/cc以下のケイ素
酸化物粉末と単体炭素粉末を含む粉末組成物を得ること
が出来る。
ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を混合する装置として
は、混合過程でケイ素酸化物の粉末と単体炭素の粉末が
圧密化を生じにくいもの、例えば二重円スイ型、V型、
リボン型などの各混合機あるいは気流式浮遊混合機など
が適する。
粉末状のケイ素酸化物と単体単素から窒化ウィスカーを
製造する場合、一般にウィスカーの成長には気相が関与
していると言われており、アンモニア雰囲気下で窒化ケ
イ素ウィスカーを成長させる場合、(1)式及び(2)式の
様な過程を経て、窒化ケイ素ウィスカーが成長するもの
と考えられます。
SiO2(s)+C(s)→SiO(g)+CO(g) ………(1) 3SiO(g)+4NH3(g)→Si3N4(s)+3H2O(g)+3H2(g)・・(2) 従つて(1)式のSiOガスをいかに効率よくかつ均一に発
生させるかが重要となる。
このためには、ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末が、可
能な限り極力均一に混合された粉末組成物となつている
ことが望ましい。かくのごとく可能な限り極力均一な混
合を得るためには、ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末は
夫々微細である程好ましく、粒径がサブミクロン単位程
度のものが特に望ましい。
しかしながら、上記ケイ石、シリカゲル、エアロジルな
どのケイ素酸化物や黒鉛、コークスなどの単体炭素をサ
ブミクロン単位の粒径迄機械的に粉砕するのは場合によ
つては必ずしも容易ではない。
かかるサブミクロン程度のケイ素酸化物粉末と単体炭素
粉末を含む微細な粉末組成物が特に必要な場合は、我々
がすでに提案しているように、水蒸気を含む熱ガス中に
分解性ケイ素化合物及び分解性炭素化合物を装入分解し
て、ケイ素酸化物及び単体炭素のそれぞれのエーロゾル
を含む混合エーロゾル分散質を生成せしめ、該生成した
分散質を固−気分離操作により捕集する方法により得る
ことが出来る。
かかる粉末(以下含炭素粉末組成物を略称する。)自体
は、上記のごとく本発明者らがすでに特開昭59−82
922号明細書に詳細に開示している方法に従つて製造
することができる。
以下該開示されている含炭素粉末組成物の製造方法につ
いて一応念のため詳述しておく。
まず、単体炭素のエーロゾルは、分解性の炭素化合物を
熱ガス中に装入して容易に得ることができる。他方ケイ
素酸化物のエーロゾルは、例えばSiCl4の如き分解性の
ケイ素化合物を水蒸気を含む熱ガス中に装入し加水分解
あるいは酸化せしめることにより得ることができる。容
易に理解できるように、水蒸気を含む熱ガス中に分解性
の炭素化合物及び分解性のケイ素化合物を同時に装入す
れば、直ちに単体炭素とケイ素酸化物を含む混合エーロ
ゾルとなる。
本発明で使用しうる分解性のケイ素化合物としては、一
般式SinX2n+2(nは1から4の整数)で表わされるもの
で、Xは水素もしくはハロゲン原子またはアルキル基も
しくはアルコキシル基であり、かかる具体的なケイ素化
合物を挙げればSiCl4、HSiCl3、SiH4、Si2H6、(CH3)4S
i、(CH3)2SiCl2、CH3SiCl3、SiF4、Si(OC2H5)4などであ
る。
これらは単独でまたは混合物として使用される。
含炭素粉末組成物の製造に用いる分解性炭素化合物と
は、後に述べるような熱ガス中に装入された場合、容易
に分解して単体炭素を生成しうるようなもので、そのま
まで気相もしくは液相状態か、昇温により容易に液相状
態になり得るものが好適に使用可能である。例えばLP
G、ナフサ、ガソリン、燃料油、灯油、軽油、重油、潤
滑油、流動パラフィンなどの石油製品類;メタン、エタ
ン、プロパン、ブタン、ペンタン、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、エチレン、アセチレン、n−パラ
フィン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘ
キセン、ジシクロペンタジエン、エチルベンゼン、スチ
レン、キュメン、プソイドクメン、メシチレン、アルキ
ルベンゼン、α−メチルスチレン、ジシクロドデカトリ
エン、ジイソブチレン、塩化ビニル、クロルベンゼン、
溜分混合物、エチレンボトムなどの石油化学製品
類;タール、ピッチ、クレオソート油、ナフタリン、ア
ントラセン、カルバゾール、タール酸、フェノール、ク
レゾール、キシレノール、ピリジン、ピコリン、キノリ
ンなどのタール製品類;大豆油、ヤシ油、アマニ油、綿
実油、ナタネ油、キリ油、ヒマシ油、鯨油、牛脂、スク
ワラン、オレイン酸、ステアリン酸などの油脂類などが
ある。
上記分解性炭素化合物は炭素の供給が目的であるから、
その種類は広範囲に選択可能である。しかしながら取扱
いの簡便さ、炭素収率の面からトルエン、キシレン、ベ
ンゼン、灯油、軽油、重油、C溜分混合物、エチレン
ボトムなどが好ましい。
これらを水蒸気を含む熱ガス中で分解して微細な含炭素
粉末組成物を得るには炉を用いるのが好適である。この
炉には加熱装置及びケイ素化合物、炭素化合物の装入用
ノズルと、ガス装入ダクト、混合エーロゾル、排出ダク
トとが具備されており、加熱装置としては燃焼バーナ
ー、通電発熱体などがあるが、燃焼バーナーが簡便であ
り、また熱効率の面でも好ましい。第3図はこれに用い
る炉の1例を示すものである。この炉内には少なくとも
600℃以上の空隙領域がなければならない。この温度
以上であれば炭素化合物からは単体炭素が、更に水蒸気
を含む雰囲気下でケイ素化合物からはケイ素酸化物が得
られ、気体とこれらの固形物との混合体である混合エー
ロゾル状態を発生する。
水蒸気を含む熱ガスを得る方法としては、通電発熱方
式、高周波加熱方式、放電方式によつて得た熱ガス中に
水蒸気を注入することによつても得ることができるが、
水素、メタン、エタン、プロパンなどあるいは原料とす
る炭化水素のように燃焼して水蒸気を生成する可燃物を
空気で燃焼させる方法が装置上で簡便であり、熱効率の
面から経済的である。
前記ケイ素化合物は、水蒸気を含む熱ガス中で加水分解
反応によつてケイ素酸化物の固形物に変化する性質に加
えて、酸化あるいは熱分解反応によつてケイ素酸化物に
変化する性質を有し、しかもこれらの反応はきわめて速
く、0.1〜0.5秒程度で完結するので、反応帯域に
おける滞溜時間を1〜10秒程度とすれば熱と水蒸気が
共存する雰囲気下では、ケイ素化合物が未反応のガス状
態のままで反応の系外に揮散することはほとんどない。
以上のごとくして得られた混合エーロゾルは、炉の外に
排出誘導した後、該エーロゾルに含有されている固形物
分散質をバグフィルター、サイクロン、電子集塵機等の
捕集装置で固−気分離操作を施して捕集すれば、本発明
に使用可能な含炭素粉末組成物を得ることが出来る。
以上の如くして得られたケイ素酸化物粉末と単体炭素粉
末を含む嵩比重が0.2g/cc以下の粉末組成物は、薄
肉の炭素質物質からなる通気性構造体の共存のもと、窒
素または含窒素化合物の雰囲気下、1200〜1600℃好まし
くは1300〜1500℃に加熱することによつて窒化ケイ素ウ
ィスカーとすることができる。
本発明は、以上のごとくして得られた、ケイ素酸化物粉
末と単体炭素粉末を含む嵩比重が0.2g/cc以下の粉
末組成物を加熱して窒化ケイ素ウィスカーとするに当
り、該加熱部に、連続的な空隙部を有する通気性構造体
を形成し、該ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末と含む粉
末組成物が、本発明の通気性構造体空隙部に充填された
状態で該加熱を行うことを特徴とするものである。
本発明において該ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含
む粉末組成物の比表面積が25m2/g以上であること
は、一層よく本発明の目的を達することが出来る。
本発明において該比表面積は、粉体状固形物の平均粒子
径を簡便に示す尺度として用いられる。もともと粉体状
固形物はそれぞれ固有の形状、粒子分布を有するので、
粉体全体について粒子径、粒子径分布を正確に測定し表
示することは極めて困難であつて、このため固形物の表
面に吸着する物質、例えば窒素ガスの量を測定し(BE
T法)これを平均粒子径に対応する尺度として用いるこ
とが便利に行なわれており、本発明においてもこれを用
いることにする。該窒素吸着比表面積が大きいことは、
即ち、平均粒子径が小さいことを意味する。
この様にして得られたケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末
を含む粉末組成物は高周波加熱炉、通電抵抗加熱炉など
を用いて、本発明の炭素質からなる通気性構造体の共存
下で、例えば窒素ガスやアンモニアなどの含窒素化合物
雰囲気中で、1200〜1600℃程度好ましくは1300〜1500℃
程度に加熱することによつて、窒素ケイ素ウィスカーと
することができる。
本発明で言う炭素質物質からなる通気性構造体とは、本
発明者等の出願にかかる特願昭59−221985号の
明細書記載のものと同様の趣旨のものであり、下記のご
とき立体的形状の小片を構造単位とし、これを多数個積
み重ねることによつて保持された、通気が可能な連続的
な空隙部を形成した三次元的な構造体である。そして該
連続した空隙部が、1200〜1600℃の加熱によつても保持
される様な、薄肉の炭素質物質を意味する。構造単位た
る立体的小片の形状としては、円柱、円筒、円錐、球、
三角柱、三角錐、立方体、四角柱、四角錐、テトラポッ
ト形あるいはヒモ状などが好適であり、それらの大きさ
は円柱、円錐、三角柱などの場合 底面積は0.1〜2
0cm2好ましくは0.5〜5cm2、高さは0.2〜10cm
好ましくは0.5〜5cmが好適であり、ヒモ状の場合、
幅は0.1〜5cm好ましくは0.2〜2cm、長さは0.
5〜20cm好ましくは1〜10cmが好適である。
第4図は、上記のごとき通気性構造体を形成するため
の、構造単位たる小片の形状の一例を念のため図示した
ものであるが、(イ)〜(ヘ)のごとき規則的な形状のもの
に限られず、(ト)に示した馬の鞍形状のもの、(チ)に示
したテラレット状のもの、さらには(リ)長いひも、(ヌ)
短かいひも状のものなど何れでもよい。これらはその一
種類あるいは2種類以上を規則的にあるいは不規則に多
数個積み重ねることによつて、容易に理解させるように
連続的な空隙部を有する通気性構造体は容易に形成され
る。
この様に形成された構造体空隙部に、ケイ素酸化物粉末
と単体炭素粉末を含む粉末組成物を充填するには、ま
ず、構造単位小片を規則的もしくは不規則的に充填して
から、ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む粉末組成
物を加えて該空隙部に流入せしめてもよいし、構造単位
小片と該組成物を充分混合してから充填層を形成しても
よい。
後者の方法を採用した場合、ケイ素酸化物粉末と単体炭
素粉末を含む粉末組成物はこれら多数個の小片が構成す
る通気性構造体の共存下で加熱することによつて言い換
えればケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む粉末組成
物と多数個の小片を混合し、これを加熱炉内に充填した
状態が、多数個の小片を積み重ねたことによつて生じる
空隙に、ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む粉末組
成物が存在する状態で、1200〜1600℃程度に加熱するこ
とによつて、均一な形状の窒化ケイ素ウィスカーを得る
ことができる。ここで、小片の形状としては例えば円筒
とし小片の内部も連続的な空隙とすれば、加熱炉内で粉
末組成物が占める充填可能容積をさ程低下させずにす
む。
ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む粉末組成物と、
通気性構造体を構成する構造単位たる小片とを混合する
装置も、混合過程でケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を
含む粉末が、圧密化を生じにくい装置、例えば二重円ス
イ型、V型、リボン型などの混合機、あるいは気流式浮
遊混合機などが適する。ここで小片の重量が大きければ
この混合過程でケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む
粉末組成物が圧密化され易く、このため小片は重量の軽
い薄肉状であることが好ましい。したがつてセラミック
や磁製の小片は重量が大で圧密化され易く、また生成物
からの分離の点でも本発明の炭素質物質に比して大きく
劣る。
本発明における上記小片の材料としては、炭素質物質が
好適である。その理由は炭素質物質は1200〜1600℃の加
熱によつても寸法や形状にほとんど変化がなく、加熱前
の状態のままの空隙を保つことができるためである。
炭素質物質としては数ミリメートルかあるいはそれ以下
の厚みの黒鉛、木炭、炭化した樹脂成形体あるいは炭化
した木材なども好適に使用可能であるが、さらに望まし
くはセルロース質をその主成分とする素材、いわゆる洋
紙、板紙などの紙で上記構造単位小片を形成しその形状
を保持したまま炭化せしめたものが好適である。けだ
し、紙はそれ自身が薄肉の物質であり、また他の素材に
比較して種々の形状に加工することが容易であり、さら
に価格も安いためである。
これら紙(で形成した構造単位小片)は、不活性ガス雰
囲気中で300℃以上好ましくは450℃以上で5分間以上加
熱すれば元の形状をほぼ保持したまま薄肉の炭状とな
る。この場合、寸法は加熱する前に比較して10〜35
%の収縮が生じるが形状はほぼ原形をとどめており、こ
のような加熱によつて一旦炭化したものは再び炭化ケイ
素ウィスカーの得られる温度である1200〜1600℃に再び
加熱しても寸法や形状はほとんど全く変化がないのであ
る。
なお、炭素質物質の小片は、ウィスカーが形成された後
に、後述するごとく容易に燃焼除去することができる
が、該生成したウィスカーと分離してから再使用するこ
ともできる。炭素質物質からなる通気性構造体と共存す
るケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む粉末組成物の
嵩比重は、加熱する前の状態で0.2g/cc以下、好ま
しくは0.15g/cc以下が好ましい。けだし、嵩比重
が0.2g/ccを越えると、加熱して得られる窒化ケイ
素が粒状あるいは湾曲した形状となり易い傾向が急激に
増大するという、本発明者らの実験的知見に基づくもの
である。
ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む粉末組成物中の
ケイ素酸化物に対する炭素の割合は、C/Si(式量比、
すなわち、g−アトムC/g−アトムSiと定義する)で
少なくとも1.0以上、好ましくは2.5以上が形状の
均一な窒化ケイ素ウィスカーを得る目的で好ましい。C
/Si式量比が1.0未満では窒化ケイ素ウィスカーの形
状が不均一になりやすい傾向があり、またケイ素酸化物
が1部未反応として生成した窒化ケイ素ウィスカー中に
残存するので好ましくない。
尚、この残存したケイ素酸化物は生成した窒化ケイ素ウ
ィスカーを弗化水素酸などで洗浄すれば容易に取除くこ
とは出来るが、それだけ操作が煩雑であり、またケイ素
酸化物の損失ともなる。C/Si式量比の上限は特に設け
る必要はないが、これをあまりに大してたとえばC/Si
が20〜30以上と高い条件にすることは炭素化合物の
単なる損失にしかならない。
本発明の実施の結果得られる窒化ケイ素ウィスカーには
単体炭素が含有されている場合があるが、この残存炭素
は該ウィスカーを酸素の存在下に、500〜1000℃に加熱
してこれを燃焼することにより容易に除去することがで
きる。具体的には空気中で加熱するかまたは燃料を過剰
空気で燃焼させた酸素を含む熱ガス雰囲気下におくこと
で簡便に行なうことができる。
〔発明の効果〕
ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む粉末組成物から
窒化ケイ素ウィスカーを製造する場合該粉末組成物が極
めて微細であることが良好なウィスカーを高収率で得る
上で好ましいが、装置を大型化した場合にはこれのみで
は不十分である。本発明は、該粉末組成物が本発明の通
気性構造体の空隙部に充填された状態で加熱することに
より、装置を大型化しても長さの分布の揃つた優れた窒
化ケイ素ウィスカーを高収率で得ることを可能にしたも
のであり、窒化ケイ素ウィスカーの工業的規模での経済
的製造方法を可能にした点で産業上の利用可能性はきわ
めて大なるものである。
〔発明を実施するための好ましい形態〕
以下、実施例により、本発明の実施の態様をより具体的
に説明する。
なお、実験の結果得られたウィスカーの評価は次のごと
くして行つた。すなわち、電子顕微鏡映像によつて多数
(400〜600本程度)のウィスカーについてそれぞ
れ長さ(L)および幅(D)を求め、L及びL/D(アスペ
クト比)の算術平均値さらにLの標準偏差をその形状を
評価する因子とした。これはウィスカーは金属、セラミ
ックスなどに加えて補強剤として用いる場合、枝分れや
湾曲がなく直線状の形状であることが、金属等の中での
分散状態が均一になり易い点で望ましいとされているこ
と、また長さ(L)が充分に長く、更に直径(D)に対する
長の比(上記のごとくアスペクト比:L/D)が大きい
程、補強剤としての効果が大きいとされていること、L
の標準偏差が小さい程補強効果にバラツキが小さいこと
を考慮したものである。
実施例1 SiO2粉末(比表面積205m2/g)160gとカーボン
ブラック(比表面積123m2/g)370gをV型混合
機で混合し、SiO2粉末と単体炭素粉末を含む粉末組成物
350gを得た。
このSiO2粉末と単体炭素粉末を含む粉末組成物530g
と、クラフト紙を素材とした外径40mm、長さ60mm、
肉厚0.4mmの円筒(第4図(ロ))を、窒素ガス雰囲気
中700℃で10分間加熱して得た炭素99.6%灰分
0.4%の組成の炭化した円筒状の小片700個(平均
で外径30mm、長さ40mm、肉厚0.2mm)とを再度V
型混合機を用いて混合した後、内径180mm、高さ60
0mmの加熱空間を有する通電抵抗炉に詰めた。炉内に充
填したケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末の粉末組成物の
嵩比重は0.06g/ccであり、構造単位たる円筒小片
と共存した状態で炉内に占める見掛け容積は8.8で
あつた。
これをアンモニア雰囲気中で1370℃、2時間の加熱を行
ない窒化ケイ素を生成させた。加熱前後の見掛けの容積
には全く変化はなく、構造単位たる円筒小片も原形をと
どめていた。
これを一旦冷却後空気中で700℃に加熱して残存した単
体炭素及び炭化したクラフト紙を燃焼除去し、更にフッ
酸水溶液で残存したケイ素酸化物及びクラフト紙の灰分
等を洗浄過して窒化ケイ素145gを得た。粉末X線
回析スペクトル解析の結果結晶形状はα型であり、電子
顕微鏡映像観察の結果針状のウィスカーのみが観察さ
れ、長さ(L)、アスペクト比(L/D)の算術平均値は
それぞれ31μm、62でLの標準偏差は4.6μmで
あつた。
第1図にその電子顕微鏡写真を示す。
参照例1 実施例1で得たケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む
粉末組成物530gとクラフト紙を素材とした円筒その
もの(外径30mm、長さ40mm、肉厚0.2mm)410
個とをV型混合機を用いて混合し、以下実施例1と全く
同様にして加熱し窒化ケイ素を生成させた。炉内に積め
た状態での含炭素粉末組成物の嵩密度は0.06g/cc
で見掛けの容積は8.6であつたが、加熱後の状態で
は見掛けの容積は6.6に低下しており、円筒形のク
ラフト紙は炭化して1辺が約20%の収縮を生じていた
が、円筒形の形状にとどめていた。
これを実施例1と全く同様にして残存した単体炭素及び
ケイ素酸化物を除去し窒化ケイ素135gを得た。粉末
X線回析スペクトル解析の結果結晶形状はα型であり、
電子顕微鏡映像観察の結果では窒化ケイ素が生成した位
置によつてその形状に相異があることが観察され見掛け
の容積が低下することによつて内部あるいは外周部に局
部的に生じた空隙部分には平均の長さの3倍程度の長さ
を持つ真直ぐに成長したウィスカーが生成していること
が確認された。ただし炭化収縮した円筒の内壁面にそつ
て部分的にではあるが第2図の電子顕微鏡写真に示すよ
うに真直ぐなウィスカーのなかに短く湾曲したウィスカ
ーが副生していることが観察され、L,L/Dの算術平
均値はそれぞれ22μm,44でLの標準偏差は11.
8μmであつた。
実施例2 ケイ酸ナトリウム(水ガラス)を塩酸で分解し、凝固物
を水洗乾燥して得られたシリカゲル(SiO299.8%)を粉
砕し、比表面積45m2/gのシリカゲル微粉末を得た。
このシリカゲル微粉末280gとカーボンブラック(比
表面積95m2/g)580gを、V型混合機で混合しSi
O2粉末と炭素粉末を含む粉末組成物860gを得た。
このSiO2粉末と炭素粉末を含む粉末860gと、ロール
紙を素材とした肉厚0.4mm、幅6mm、長さ7cmの第4
図(ヌ)のごときヒモ状の小片を窒素ガス雰囲気中800℃
で20分間加熱して得た炭素99.4重量%灰分0.6重量
%の組成のヒモ状の小片(肉厚0.3mm、幅4mm、長さ
47mm)3800個とを再度V型混合機を用いて混合した
後、内径180mm、高さ600mmの加熱空間を有する通
電抵抗炉に充填した。炉内に充填したSiO2粉末と炭素粉
末を含む粉末組成物の嵩比重は0.11g/ccであり、
構造単位たるヒモ状小片と共存した状態で炉内に占める
見掛け容積は8.0であつた。
これを窒素ガス雰囲気中1410℃3時間の加熱を行ない窒
化ケイ素を生成させた。加熱前後の見掛けの容積には全
く変化はなく、構造単位たるヒモ状小片も原形をどとめ
ていた。
これを一旦冷却後空気中で700℃に加熱して残存した
単体炭素及び炭化したクラフト紙を燃焼除去し、更にフ
ッ酸水溶液で残存したケイ素酸化物及びクラフト紙の灰
分等を洗浄過して窒化ケイ素210gを得た。粉末X
線回析スペクトル解析の結果結晶形状は大部分α型であ
り、ごくわずかなβ型ピークが認められた。電子顕微鏡
映像観察の結果針状のウィスカーのみが観察され、長さ
(L)アスペクト比(L/D)の変動は小さく、それらの
算術平均値はそれぞれ23μm,46でLの標準偏差は
5.2μmであつた。
実施例3 第3図に示す炉(直径300mm、長さ3m)を用い、ダ
クト2より空気を、燃焼バーナー3より熱風用燃料とし
てのプロパンをそれぞれ80Nm3/H、1.7Nm3/Hの流
量で装入し、またケイ素化合物としてSiCl4を、炭素化
合物としてA重油を予め重量比で1:1.6に混合した
ものを19kg/Hの流量でノズル4より炉内に装入し
た。炉内は第3図のAの位置で960℃の温度に保つた。
炉内に生成したエーロゾルはダクト5より抜き出し、バ
ッグフィルターで分散質を捕集して含炭素粉末組成物4
8kg/H(乾燥重量)を得た。このものには炭素50.
0重量%、ケイ素23.4重量%(単体換算)が含まれ
(残りは結合性の酸素26.5重量%、その他0.1重
量%以下)、ESCAスペクトル解析の結果、ケイ素と他元
素の結合形態にはSi−O結合のみが観察された。
この微細含炭素組成物320gと実施例1で用いたと同
じ形状のクラフト紙を素材とし、これを炭化して得た円
筒状の小片1600個とをV型混合機を用いて混合した後、
内径180mm、高さ600mmの加熱空間を有する通電抵抗
炉に充填した。炉内に充填した含炭素粉末組成物の嵩比
重は0.023g/ccであり、構造単位たる円筒と小片
と共存した状態で炉内に占める見掛け容積は13.9
であつた。
これをアンモニア雰囲気中で1360℃2時間の加熱を行な
い窒化ケイ素を生成させた。加熱後の状態は、見掛けの
容積には全く変化がなかつた。
これを一旦冷却後空気中で700℃に加熱して残存した
単体炭素及び炭化したクラフト紙を燃焼除去し、更にフ
ッ酸水溶液で残存したケイ素酸化物及びクラフト紙の灰
分等を洗浄過して窒化ケイ素104gを得た。粉末X
線回析スペクトル解析の結果結晶形状はα型であり、電
子顕微鏡映像観察の結果針状のウィスカーのみが観察さ
れ、長さ(L)、アスペクト比(L/D)の変動は小さ
く、それらの算術平均値はそれぞれ48μm,78で標
準偏差は3.4μmであつた。
実施例4〜6 実施例3における熱風用燃料には、プロパンの他に水
素、メタンも用い、分解性のケイ素化合物、炭素化合物
としては第1表に示すものを、同表に示す重量比で混合
してノズル4より炉内に装入し、それぞれバッグフィル
ターで捕集して、それぞれ同表に示す捕集量、組成の、
記号イ〜ハで示した含炭素粉末組成物を得た。含炭素粉
末組成物中のケイ素と他元素の結合形態をESCAスペクト
ルで解析した結果、いずれもSi−O結合のみが観察さ
れた。これらそれぞれ第2表に示す記号及び重量の含炭
素粉末組成物に、通気性構造体を構成するための下記の
ごとき小片を加えてV型混合機を用いて混合した後、実
施例3で用いた通電抵抗炉に充填し、アンモニアまたは
窒素雰囲気中でそれぞれ第2表に示す温度、時間の加熱
を行ない窒化ケイ素を生成させた。ここで通気性構造体
を形成する構造単位たる小片は、実施例4においてはク
ラフト紙を素材とし、それを元の形状を保持したまま炭
化して得た実施例3で用いたと同じ形状の円筒1500個を
それぞれ用い、実施例5においてはロール紙を素材とし
た肉厚0.3mm、巾7mm、長さ11cmの第4図(ヌ)のご
ときヒモ状の小片を窒素ガス雰囲気中1000℃で20分間
加熱して得た炭素99.7重量%、灰分0.3重量%の
組成の炭化したヒモ状の小片(肉厚0.2mm、幅4mm、
長さ7.5cm)2100個をそれぞれ用い、実施例6におい
ては板紙を素材とした肉厚0.6mm、底面積1.5c
m2、高さ4.5cmの第4図(ホ)のごとき円錐状の小片
を、窒素ガス雰囲気中900℃で加熱して得た炭素9
9.8重量%、灰分0.2重量%、の組成の炭化した円
錐状の小片(肉厚0.35mm、底面積0.92cm2、高さ
3.3cm)6100個をそれぞれ用いた。加熱炉内に充填し
た状態での含炭素粉末組成物の嵩比重及び見掛けの容積
は、それぞれ第2表に示した通りであつた。これらを加
熱した後の状態としては、見掛けの容積にはほとんど変
化がなく、また小片の形状や寸法にもほとんど変化がな
かつた。
これらより実施例1と同様にして、残存した炭素、ケイ
素酸化物等を除去して第2表に示す量の窒化ケイ素を得
た。粉末X線回析スペクトル解析の結果、結晶形状はい
ずれもα型であり、電子顕微鏡映像観察の結果、長さ
(L)、アスペクト比(L/D)の変動が小さく、微粒子
状結晶を殆んど含まない針状のウィスカーであることが
観察され、長さ及びアスペクト比の算術平均値及びLの
標準偏差はそれぞれ第2表に示した値であつた。
以上実施例及び比較例から判る通り、ケイ素酸化物粉末
と単体炭素粉末を含む粉末組成物から窒化ケイ素ウィス
カーを製造する場合、該粉末組成物が本発明の通気性構
造体の空隙部に充填された状態で加熱すれば、実施例1
及び2に示すように、装置を大型化しても湾曲の多いウ
ィスカーや、微粒子状の結晶を実質的に副生することな
く、真直ぐに成長した長さの分布のそろつた優れたウィ
スカーが得られる。
しかしながら、通気性構造体が本発明の如く炭素質物質
ではない場合は、参照例1が示すように窒化ケイ素が生
成した位置により形状に差異があり、特に長さの分布が
広くなることが理解される。
更にケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む粉末組成物
として、本発明者らが提案している特開昭58−498
28号明細書記載の方法に従つて製造された、ケイ素酸
化物粉末と単体炭素粉末を含む微細な粉末組成物を用い
れば実施例3〜6が示すように、より長くかつアスペク
ト比の大きなウィスカーが得られることが理解される。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は走査型電子顕微鏡を用いて撮影し
た窒化ケイ素ウィスカー結晶を示す写真である。倍率は
第1図、第2図ともに800倍である。 第3図は本発明の実施に使用する含炭素組成物を得るた
めの炉の1例を示す断面図である。 第4図は本発明において使用する通気性構造体を形成す
るための構造単位たる小片の形状の1例を示す斜視図で
ある。 図面において 1……炉材、2……ダクト、3……燃焼バーナー4……
ノズル、5……ダクト、を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケイ素酸化物粉末と単体炭素粉末を含む嵩
    比重が0.2g/cc以下の粉末組成物を窒素または含窒
    素化合物雰囲気下1200〜1600℃で加熱するに当り、該加
    熱部に連続的な空隙を有する薄肉の炭素質物質からなる
    通気性構造体を形成し、該粉末組成物が該通気性構造体
    の空隙部に充填された状態で上記加熱を行なうことを特
    徴とする窒化ケイ素ウィスカーの製造法。
  2. 【請求項2】粉末組成物が、水蒸気を含む熱ガス中に分
    解性ケイ素化合物及び分解性炭素化合物を装入、分解し
    てケイ素酸化物及び単体炭素のそれぞれのエーロゾルを
    含む混合エーロゾル分散質を生成せしめ、該生成した分
    散質を固−気分離操作により捕集して得た粉末組成物で
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】通気性構造体が円柱、円筒、三角柱、四角
    柱からなる群より選択される形状の小片を構造単位とし
    て、立体的に多数積み重ねて構成される特許請求の範囲
    第1項または第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】通気性構造体の主成分がセルロース質から
    なる薄肉の物質の炭化物であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項、第2項または第3項記載の方法。
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