JPH05244991A - セファロスポラン誘導体の酵素的製造方法 - Google Patents
セファロスポラン誘導体の酵素的製造方法Info
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- JPH05244991A JPH05244991A JP4140842A JP14084292A JPH05244991A JP H05244991 A JPH05244991 A JP H05244991A JP 4140842 A JP4140842 A JP 4140842A JP 14084292 A JP14084292 A JP 14084292A JP H05244991 A JPH05244991 A JP H05244991A
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- C12P35/06—Cephalosporin C; Derivatives thereof
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Abstract
(57)【要約】
【構成】ロドトルラ属に属する微生物若しくはそれに由
来する遊離又は固定化されたD-アミノ酸オキシダーゼ酵
素の存在下で、式(II)で示される化合物またはそれらの
塩の酸化的脱アミノ化することにより、式(I)で示さ
れるセファロスポラン誘導体(式中、R は-CO-COOH又は
-COOH 基を示し、R'は H, OH, 又は-O-CO-R"基を示し、
R"は炭素数1ないし4のアルキル基を示す) を製造する
方法。 【化1】 【効果】式(II)で示される化合物のアミノアジピン鎖の
アミノ基を選択的に酸化的脱アミノ化することができ
る。
来する遊離又は固定化されたD-アミノ酸オキシダーゼ酵
素の存在下で、式(II)で示される化合物またはそれらの
塩の酸化的脱アミノ化することにより、式(I)で示さ
れるセファロスポラン誘導体(式中、R は-CO-COOH又は
-COOH 基を示し、R'は H, OH, 又は-O-CO-R"基を示し、
R"は炭素数1ないし4のアルキル基を示す) を製造する
方法。 【化1】 【効果】式(II)で示される化合物のアミノアジピン鎖の
アミノ基を選択的に酸化的脱アミノ化することができ
る。
Description
【0001】本発明は、式Iで示されるセファロスポラ
ン誘導体
ン誘導体
【化3】 及びそれらの塩の酵素的製造方法に関する(式中、R は
-CO-COOH又は-COOH 基を示し、R'は H, OH, 又は-O-CO-
R"基を示し、R"はC1-C4 アルキル基を示す) 。さらに具
体的には、本発明は、式IIで示されるセファロスポリン
Cの誘導体
-CO-COOH又は-COOH 基を示し、R'は H, OH, 又は-O-CO-
R"基を示し、R"はC1-C4 アルキル基を示す) 。さらに具
体的には、本発明は、式IIで示されるセファロスポリン
Cの誘導体
【化4】 (式中、R'は上記定義の通りである)を、式IIで示され
る化合物のアミノアジピン鎖のアミノ基を選択的に酸化
することができる微生物若しくはその微生物中に含有さ
れた遊離又は固定化された酵素を用いて、式Iで示され
る化合物に変換する酵素的方法に関する。
る化合物のアミノアジピン鎖のアミノ基を選択的に酸化
することができる微生物若しくはその微生物中に含有さ
れた遊離又は固定化された酵素を用いて、式Iで示され
る化合物に変換する酵素的方法に関する。
【0002】セファロスポリンC [3-アセトキシメチル
-7-(D-5-アミノ-5−カルボキシペンタアミド)-セフ-3-4
−カルボン酸] は、β−ラクラム環の側鎖のアミドアジ
ピン鎖を除去することにより3-アセトキシメチル-7−ア
ミノセフ-3−エム-4−カルボン酸(7-ACA) に変換す
ることができる。7-ACAは、抗菌性の生物活性を有す
るセファロスポリン誘導体の製造に用いられるという点
で、工業的に非常に利益のある化合物である。セファロ
スポリンCの脱アシル化、すなわち側鎖のD-5-アミノ-5
−カルボキシペンタノイル鎖の除去は、例えば、蟻酸中
でアセトニトリルの存在下にニトロシルクロリドを用い
ることにより化学的に行うことができる(米国特許第3,
367,933 号明細書)。他の脱アシル化方法は、アミノペ
ンテノイル鎖のカルボキシル基を保護し、−55℃でホス
ホラスペンタクロリドと反応させ、引き続き水とメタノ
ールの混合物を用いて低温下で加水分解する工程を含む
ものである(ベルギー特許第718.824)。
-7-(D-5-アミノ-5−カルボキシペンタアミド)-セフ-3-4
−カルボン酸] は、β−ラクラム環の側鎖のアミドアジ
ピン鎖を除去することにより3-アセトキシメチル-7−ア
ミノセフ-3−エム-4−カルボン酸(7-ACA) に変換す
ることができる。7-ACAは、抗菌性の生物活性を有す
るセファロスポリン誘導体の製造に用いられるという点
で、工業的に非常に利益のある化合物である。セファロ
スポリンCの脱アシル化、すなわち側鎖のD-5-アミノ-5
−カルボキシペンタノイル鎖の除去は、例えば、蟻酸中
でアセトニトリルの存在下にニトロシルクロリドを用い
ることにより化学的に行うことができる(米国特許第3,
367,933 号明細書)。他の脱アシル化方法は、アミノペ
ンテノイル鎖のカルボキシル基を保護し、−55℃でホス
ホラスペンタクロリドと反応させ、引き続き水とメタノ
ールの混合物を用いて低温下で加水分解する工程を含む
ものである(ベルギー特許第718.824)。
【0003】これらの方法は一般的には低温で行わねば
ならず、費用が高く毒性の溶媒または試薬の使用を必要
としており、これは公害や環境への影響という重大な問
題を惹起しうる。加えて、β−ラクタム環の化学的不安
定性並びに環の3-位及び7-位に存在する置換基の反応性
ゆえに、特別な反応条件(低温や補助溶媒の使用)を用
いなければならず、これが工業スケールにおいて該工程
を複雑にしている。セファロスポリンCのβ−ラクタム
環の7位にある側鎖のアミノアジピン鎖を除去するため
の酵素的方法も公知である。例えば、選択的にセファロ
スポリンCのD-アミノアジピン鎖を除去するために特定
のアシラーゼ(acylases)を用いることが可能である(仏
国特許第 2.241.557号、米国特許第 4,774,179号、欧州
特許第 283.218号) 。しかし、これらの方法は再現性が
悪いことが多く、低収率と反応時間の長さを特徴として
いた。一方、2種の酵素段階によりセファロスポリンC
を7-ACAに変換する方法は工業的見地からみて重要で
ある。第一の段階は、トリゴノプシス(Trigonopsis)属
の微生物に由来する様なD-アミノ酸オキシダーゼの使用
からなり(英国特許第1.272.769)、これが側鎖のD-5-ア
ミノ−カルボキシペンタノイル鎖を酸化して式Iで示さ
れる化合物となす。第2の段階では、例えばシュードモ
ナス属微生物のアシラーゼを用い、これが式Iを有する
化合物から対応する7-ACAの誘導体に脱アシル化する
(米国特許第 3,960,662号) 。
ならず、費用が高く毒性の溶媒または試薬の使用を必要
としており、これは公害や環境への影響という重大な問
題を惹起しうる。加えて、β−ラクタム環の化学的不安
定性並びに環の3-位及び7-位に存在する置換基の反応性
ゆえに、特別な反応条件(低温や補助溶媒の使用)を用
いなければならず、これが工業スケールにおいて該工程
を複雑にしている。セファロスポリンCのβ−ラクタム
環の7位にある側鎖のアミノアジピン鎖を除去するため
の酵素的方法も公知である。例えば、選択的にセファロ
スポリンCのD-アミノアジピン鎖を除去するために特定
のアシラーゼ(acylases)を用いることが可能である(仏
国特許第 2.241.557号、米国特許第 4,774,179号、欧州
特許第 283.218号) 。しかし、これらの方法は再現性が
悪いことが多く、低収率と反応時間の長さを特徴として
いた。一方、2種の酵素段階によりセファロスポリンC
を7-ACAに変換する方法は工業的見地からみて重要で
ある。第一の段階は、トリゴノプシス(Trigonopsis)属
の微生物に由来する様なD-アミノ酸オキシダーゼの使用
からなり(英国特許第1.272.769)、これが側鎖のD-5-ア
ミノ−カルボキシペンタノイル鎖を酸化して式Iで示さ
れる化合物となす。第2の段階では、例えばシュードモ
ナス属微生物のアシラーゼを用い、これが式Iを有する
化合物から対応する7-ACAの誘導体に脱アシル化する
(米国特許第 3,960,662号) 。
【0004】これらの酵素的方法は、環境に対して有害
な毒性化合物の使用や処分という化学合成法に関する問
題点を回避することを可能にするという点で、工業的見
地から関心がもたれる。実際のところ、その反応はpHや
温度について緩和な条件のもと、毒性の物質や溶媒を使
用せずに水系で行われる。しかしながら、これらの方法
の第一段階で使用される酵素(D-アミノ酸オキシダー
ゼ)は、操作条件下では非常に安定とはいえない触媒活
性と、配位部分(補因子)と酵素分子の蛋白部分との間
にある感受性の高い不安定な結合とにより、特徴づけら
れる(クビセック−プランツ(Kubicek-Pranz), E.M.
ら、1985年、J.Appl. Bioch. 7.104; シュワジュサー
−デイ(Szwajecer-Dey), E. ら、1990年、バイオケミス
トリー インターナショナル(Biochemistry Internatio
nal) 20.1169)。ロドトルラ(Rhodotorula) 属に属する
微生物又は該微生物由来の遊離若しくは固定化D-アミノ
酸オキシダーゼを用いた式IIに相当する化合物の酸化的
脱アミノ化を含む微生物的方法により、式Iで示される
化合物を簡単な方法で、効率的かつ経済的に製造するこ
とができることが見出された。酵素試薬として、ロドト
ルラグルチニス(Rhodotorula glutinis)に分類され、NC
IMB(ナショナル・コレクション・オブ・インダストリア
ル・アンド・マリン・バクテリア・リミテッド)に対し
1991年4月18日に寄託番号 40412として寄託された本発
明の一構成要件を形成する微生物をそれ自体又は生物学
的に純粋な培養物の形態で使用するか、若しくはその変
異体又該微生物由来の遺伝子産物を使用することによ
り、著しい効果を得ることができる。
な毒性化合物の使用や処分という化学合成法に関する問
題点を回避することを可能にするという点で、工業的見
地から関心がもたれる。実際のところ、その反応はpHや
温度について緩和な条件のもと、毒性の物質や溶媒を使
用せずに水系で行われる。しかしながら、これらの方法
の第一段階で使用される酵素(D-アミノ酸オキシダー
ゼ)は、操作条件下では非常に安定とはいえない触媒活
性と、配位部分(補因子)と酵素分子の蛋白部分との間
にある感受性の高い不安定な結合とにより、特徴づけら
れる(クビセック−プランツ(Kubicek-Pranz), E.M.
ら、1985年、J.Appl. Bioch. 7.104; シュワジュサー
−デイ(Szwajecer-Dey), E. ら、1990年、バイオケミス
トリー インターナショナル(Biochemistry Internatio
nal) 20.1169)。ロドトルラ(Rhodotorula) 属に属する
微生物又は該微生物由来の遊離若しくは固定化D-アミノ
酸オキシダーゼを用いた式IIに相当する化合物の酸化的
脱アミノ化を含む微生物的方法により、式Iで示される
化合物を簡単な方法で、効率的かつ経済的に製造するこ
とができることが見出された。酵素試薬として、ロドト
ルラグルチニス(Rhodotorula glutinis)に分類され、NC
IMB(ナショナル・コレクション・オブ・インダストリア
ル・アンド・マリン・バクテリア・リミテッド)に対し
1991年4月18日に寄託番号 40412として寄託された本発
明の一構成要件を形成する微生物をそれ自体又は生物学
的に純粋な培養物の形態で使用するか、若しくはその変
異体又該微生物由来の遺伝子産物を使用することによ
り、著しい効果を得ることができる。
【0005】従って、本発明は式Iで示される化合物の
製造方法に関するものであり、該方法は、ロドトルラ・
グルチニス(Rhodotorula glutinis)、その変異株、また
はロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)由来
の遺伝子産物から産生され、選択的にセファロスポリン
Cの7-位側鎖のD-アミノ酸を対応する酸又はケト酸に酸
化することができる酵素D-アミノ酸オキシダーゼを用い
て、式IIで示される化合物を水性の緩衝溶液中で反応す
る工程を含む。本発明の方法は、式Iに包含される以下
の化合物の製造に特に有効である:3-アセトキシメチル
-7−β-(5-カルボキシ-5−オキソペンタナミド)-セフ-3
−エム-4−カルボン酸、及び3-アセトキシメチル-7−β
-(4-カルボキシブタナミド)-セフ-3−エム-4−カルボン
酸(グルタリル 7-ACA)。同じく本発明の主題であ
る該微生物は、以下の特性を有するものである:形態学
的特徴:寒天培地上でコロニーはピンク色/赤色を示
し、粘液状軟度を有し、表面は輝き規則的な輪郭を有し
ている。出芽により栄養型繁殖が惹起される;顕微鏡下
でフィラメントの存在は観察されない。有性繁殖はな
い。該微生物は以下の組成を有するYMG培地上で24な
いし36時間で成育する。
製造方法に関するものであり、該方法は、ロドトルラ・
グルチニス(Rhodotorula glutinis)、その変異株、また
はロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)由来
の遺伝子産物から産生され、選択的にセファロスポリン
Cの7-位側鎖のD-アミノ酸を対応する酸又はケト酸に酸
化することができる酵素D-アミノ酸オキシダーゼを用い
て、式IIで示される化合物を水性の緩衝溶液中で反応す
る工程を含む。本発明の方法は、式Iに包含される以下
の化合物の製造に特に有効である:3-アセトキシメチル
-7−β-(5-カルボキシ-5−オキソペンタナミド)-セフ-3
−エム-4−カルボン酸、及び3-アセトキシメチル-7−β
-(4-カルボキシブタナミド)-セフ-3−エム-4−カルボン
酸(グルタリル 7-ACA)。同じく本発明の主題であ
る該微生物は、以下の特性を有するものである:形態学
的特徴:寒天培地上でコロニーはピンク色/赤色を示
し、粘液状軟度を有し、表面は輝き規則的な輪郭を有し
ている。出芽により栄養型繁殖が惹起される;顕微鏡下
でフィラメントの存在は観察されない。有性繁殖はな
い。該微生物は以下の組成を有するYMG培地上で24な
いし36時間で成育する。
【0006】 イーストエクストラクト 4g/リットル モルトエクストラクト 8g/リットル ペプトン 5g/リットル 寒天 20g/リットル グルコース 10g/リットル 培養温度 28−30℃ 生化学的特徴:生化学的成育試験を行った種々の有機物
質を得られた結果とともに以下に示す。
質を得られた結果とともに以下に示す。
【表1】 ソルビトール + ガラクトース + D-キシロース + アクチジオン* − リボース + シュークロース + グリセリン + N-アセチル−グルコサミン − ラムノース − DL−ラクテート − パラチノース + L-アラビノース + エリスリトール − セルビオース + メルビオース − ラフィノース + グルクロネート − マルトース + メレジトース + トレアロース + グルコネート − 2-ケト−グルコネート − レブリネート − メチル-D−グルコシド − グルコース + マンニトール + ソルボース − ラクトース − グルコサミン − イノシトール − エスクリン − * アクチジオン = シクロヘキシミド
【0007】生理学的データに基づき、バーネット(Bar
nett) らによる“イースト:特徴と同定”(ケンブリッ
ジ大学出版、1990年)に記載されている本酵母の分類及
び特徴に従って、該微生物はロドトルラ・グルチニス(R
hodotorula glutinis)であると考えられた。本発明の方
法に使用される該微生物は、例えば炭素源としてグルコ
ース、ペプトン及びイーストエクストラクトを窒素及び
ビタミン源として用いるpH5ないし6の標準培地上で成
育させることができる。R.グルチニスは、これらの条件
下で少量ながらD-アミノ酸オキシダーゼ酵素を産生す
る。しかし、この培地にインデューサーを添加すること
により該微生物による該酵素の発現レベルを増加させる
ことができることが見出された。この目的で、D-アラニ
ンやD-メチオニン等のD-アミノ酸、若しくはその代わり
にそれらのラセミ混合物を単一の窒素源として用いるこ
とができる。これらの化合物は0.1ないし1.5%、好ま
しくは0.4ないし1%(W/V) の濃度範囲で培地に添加す
ることができる。炭素源としてはグルコースを0.1ない
し2%、好ましくは0.8ないし1.5%(W/V) の濃度で用
いることができる。
nett) らによる“イースト:特徴と同定”(ケンブリッ
ジ大学出版、1990年)に記載されている本酵母の分類及
び特徴に従って、該微生物はロドトルラ・グルチニス(R
hodotorula glutinis)であると考えられた。本発明の方
法に使用される該微生物は、例えば炭素源としてグルコ
ース、ペプトン及びイーストエクストラクトを窒素及び
ビタミン源として用いるpH5ないし6の標準培地上で成
育させることができる。R.グルチニスは、これらの条件
下で少量ながらD-アミノ酸オキシダーゼ酵素を産生す
る。しかし、この培地にインデューサーを添加すること
により該微生物による該酵素の発現レベルを増加させる
ことができることが見出された。この目的で、D-アラニ
ンやD-メチオニン等のD-アミノ酸、若しくはその代わり
にそれらのラセミ混合物を単一の窒素源として用いるこ
とができる。これらの化合物は0.1ないし1.5%、好ま
しくは0.4ないし1%(W/V) の濃度範囲で培地に添加す
ることができる。炭素源としてはグルコースを0.1ない
し2%、好ましくは0.8ないし1.5%(W/V) の濃度で用
いることができる。
【0008】該酸化反応は全細胞(ホールセル)では行
うことできず、従って、R.グルチニスに含まれる該D-ア
ミノ酸オキシダーゼ酵素は使用される前に細胞から抽出
又は遊離されなければならない。この目的のために、例
えばトルエンやエタノールの溶液を低温度で使用して
(2.5%V/V)、細胞壁及び/又は細胞膜を好適に透過性
にすることができる。その代わりに、精製の度合いの異
なるライセート(lysate)や細胞抽出物あるいは酵素産物
を使用することが好ましい。細胞ライセートは、例えば
該細胞を水性緩衝液に懸濁して、ガラス小球の存在下で
細胞を激しく攪拌し超音波で分解することにより分解し
て調製することができる。その後、細胞沈降物を除去す
るために試料を遠心分離すると、D-アミノ酸オキシダー
ゼ活性は上清中の溶液中に残る。例えば硫酸アンモニウ
ムにより沈澱して分画するかファットマンCDR等の多
官能性樹脂で処理することにより、さらに細胞抽出物の
濃縮と精製を行うことができる。弱イオン交換樹脂カラ
ムクロマトグラフィー、疏水性相互作用クロマトグラフ
ィー及びゲル濾過によりさらに程度の高い精製を行うこ
とができる。水中に溶解された酸素の消費速度を測定す
ることによりD-アミノ酸オキシダーゼの酵素活性を簡便
に評価することができる。この試験は、酸素用の特定の
電極を用いてポーラログラフィーにより行うことができ
る(ピロン−シモネッタ, M.ら、1987年、Biophys. Act
a, 914 136-142)。アラニン等のD-アミノ酸またはその
ラセミ混合物を37℃の一定温度で酵素試料に添加する。
さらに具体的には、反応はpH8.5の100 mMピロリン酸緩
衝液と基質としての0.5%D-アラニンにより37℃で行わ
れる。
うことできず、従って、R.グルチニスに含まれる該D-ア
ミノ酸オキシダーゼ酵素は使用される前に細胞から抽出
又は遊離されなければならない。この目的のために、例
えばトルエンやエタノールの溶液を低温度で使用して
(2.5%V/V)、細胞壁及び/又は細胞膜を好適に透過性
にすることができる。その代わりに、精製の度合いの異
なるライセート(lysate)や細胞抽出物あるいは酵素産物
を使用することが好ましい。細胞ライセートは、例えば
該細胞を水性緩衝液に懸濁して、ガラス小球の存在下で
細胞を激しく攪拌し超音波で分解することにより分解し
て調製することができる。その後、細胞沈降物を除去す
るために試料を遠心分離すると、D-アミノ酸オキシダー
ゼ活性は上清中の溶液中に残る。例えば硫酸アンモニウ
ムにより沈澱して分画するかファットマンCDR等の多
官能性樹脂で処理することにより、さらに細胞抽出物の
濃縮と精製を行うことができる。弱イオン交換樹脂カラ
ムクロマトグラフィー、疏水性相互作用クロマトグラフ
ィー及びゲル濾過によりさらに程度の高い精製を行うこ
とができる。水中に溶解された酸素の消費速度を測定す
ることによりD-アミノ酸オキシダーゼの酵素活性を簡便
に評価することができる。この試験は、酸素用の特定の
電極を用いてポーラログラフィーにより行うことができ
る(ピロン−シモネッタ, M.ら、1987年、Biophys. Act
a, 914 136-142)。アラニン等のD-アミノ酸またはその
ラセミ混合物を37℃の一定温度で酵素試料に添加する。
さらに具体的には、反応はpH8.5の100 mMピロリン酸緩
衝液と基質としての0.5%D-アラニンにより37℃で行わ
れる。
【0009】該酵素活性(ユニット/ミリリットル、U/
ml、1ユニットは一分間あたり1μモルの基質を変換す
る酵素量)は以下の通り定義される: U/ml = V × α × (Vt/Vc) (式中、Vは酸素の初期消費速度(分)、αは水中への
酸素溶解度、Vtは被検混合物の総容量、及びVcは試
料容量を示す)。あるいは、D-アミノ酸オキシダーゼの
酵素活性は、過酸化水素の生成速度を分光学的に測定す
ることにより試験することができる。実際、酸化的脱ア
ミノ反応は過酸化水素の生成を伴って起こり、過酸化水
素はジクロロフェニルスルホネート及びペルオキシダー
ゼの存在下に4-アミノフェナゾンと反応することにより
定量できる(P.トリンダーら、1984年、Ann. Clin. Bio
chem. 21, 430-433)。該反応中に生成される過酸化水素
はペルオキシダーゼと反応し、その結果赤色のキノンイ
ミンを生成する。さらに具体的には、この試薬はジクロ
ロフェニルスルホネート1g/l、4-アミノフェナゾン0.4g
/l、ペルオキシダーゼ40mg/lを100 mMピロリン酸緩衝液
pH8.5 に溶解することにより製造することができる。D-
アラニンを該試薬及び酵素試料に基質として添加する。
ユニット/ミリリットル、U/mlは以下の通り定義され
る: U/ml = (DO × Vt)/(19 × Vc) (式中、DOは510 nmでの光学濃度(分)、Vtは被検混合
物の総容量、19はキノンイミンの吸光度係数、及びVcは
酵素試料の容量を示す)。
ml、1ユニットは一分間あたり1μモルの基質を変換す
る酵素量)は以下の通り定義される: U/ml = V × α × (Vt/Vc) (式中、Vは酸素の初期消費速度(分)、αは水中への
酸素溶解度、Vtは被検混合物の総容量、及びVcは試
料容量を示す)。あるいは、D-アミノ酸オキシダーゼの
酵素活性は、過酸化水素の生成速度を分光学的に測定す
ることにより試験することができる。実際、酸化的脱ア
ミノ反応は過酸化水素の生成を伴って起こり、過酸化水
素はジクロロフェニルスルホネート及びペルオキシダー
ゼの存在下に4-アミノフェナゾンと反応することにより
定量できる(P.トリンダーら、1984年、Ann. Clin. Bio
chem. 21, 430-433)。該反応中に生成される過酸化水素
はペルオキシダーゼと反応し、その結果赤色のキノンイ
ミンを生成する。さらに具体的には、この試薬はジクロ
ロフェニルスルホネート1g/l、4-アミノフェナゾン0.4g
/l、ペルオキシダーゼ40mg/lを100 mMピロリン酸緩衝液
pH8.5 に溶解することにより製造することができる。D-
アラニンを該試薬及び酵素試料に基質として添加する。
ユニット/ミリリットル、U/mlは以下の通り定義され
る: U/ml = (DO × Vt)/(19 × Vc) (式中、DOは510 nmでの光学濃度(分)、Vtは被検混合
物の総容量、19はキノンイミンの吸光度係数、及びVcは
酵素試料の容量を示す)。
【0010】式IIで示される基質の酸化反応は、pH5な
いし10、好ましくはpH7ないし9の水性緩衝液中で、5
ないし50℃、好ましくは20ないし40℃の温度で行う。式
IIで示される基質は20%(W/V)以下、好ましくは1から10
%の濃度で使用できる。基質/酵素の比率は1ないし4
0、好ましくは10ないし30 mg/ユニット酵素で変化させ
てもよい。反応中に空気か酸素を反応混合物中に吹き込
む。式IIで示される化合物を該カタラーゼ酵素の存在下
でD-アミノ酸オキシダーゼにより処理することにより、
Rが-CO-COOHである式Iの化合物が得られる。酵素的脱
アミノ化反応により生成される過酸化水素により、この
酵素はケト酸の脱カルボキシル化反応を防ぐ機能を有し
ており、その結果として対応するカルボン酸の生成を阻
止する。該カタラーゼは通常R.グルチニスの酵素コンプ
リメント又はその細胞性粗ライセート中に存在してい
る。もっとも、ケト酸を高収率で得るためには該カタラ
ーゼを反応混合物に添加することが必要となろう。添加
すべきカタラーゼの量は0.01ないし0.5%(W/V)で変化さ
せることができる。該カタラーゼ活性は、分光学的手法
により“メソーズ・イン・エンザイマティック・アナリ
シス”(Vol.2, 673-684, バーグメーヤー H.U. 編, ア
カデミックプレス, N.Y.) に記載されたアエビ(Aebi,
H., 1974年)の方法に従って測定すればよい。さらに具
体的には、過酸化水素(濃度30mM) を酵素被検試料に添
加し、ペルオキシドの存在による吸光度の消失を25℃で
240 nmにおける時間の関数として観測する。
いし10、好ましくはpH7ないし9の水性緩衝液中で、5
ないし50℃、好ましくは20ないし40℃の温度で行う。式
IIで示される基質は20%(W/V)以下、好ましくは1から10
%の濃度で使用できる。基質/酵素の比率は1ないし4
0、好ましくは10ないし30 mg/ユニット酵素で変化させ
てもよい。反応中に空気か酸素を反応混合物中に吹き込
む。式IIで示される化合物を該カタラーゼ酵素の存在下
でD-アミノ酸オキシダーゼにより処理することにより、
Rが-CO-COOHである式Iの化合物が得られる。酵素的脱
アミノ化反応により生成される過酸化水素により、この
酵素はケト酸の脱カルボキシル化反応を防ぐ機能を有し
ており、その結果として対応するカルボン酸の生成を阻
止する。該カタラーゼは通常R.グルチニスの酵素コンプ
リメント又はその細胞性粗ライセート中に存在してい
る。もっとも、ケト酸を高収率で得るためには該カタラ
ーゼを反応混合物に添加することが必要となろう。添加
すべきカタラーゼの量は0.01ないし0.5%(W/V)で変化さ
せることができる。該カタラーゼ活性は、分光学的手法
により“メソーズ・イン・エンザイマティック・アナリ
シス”(Vol.2, 673-684, バーグメーヤー H.U. 編, ア
カデミックプレス, N.Y.) に記載されたアエビ(Aebi,
H., 1974年)の方法に従って測定すればよい。さらに具
体的には、過酸化水素(濃度30mM) を酵素被検試料に添
加し、ペルオキシドの存在による吸光度の消失を25℃で
240 nmにおける時間の関数として観測する。
【0011】Rが -COOH基である式Iの化合物は、式II
で示される化合物をカタラーゼ活性非存在下で上記のD-
アミノ酸オキシダーゼで処理し、充分に精製した酵素調
製物を使用して反応をカタラーゼ阻害剤の存在下で行う
ことにより製造される。好適な阻害剤としてアスコルビ
ン酸やナトリウムアジドを挙げることができ、これらは
一般的には1ないし100 mMの濃度で使用される。水性緩
衝液中に式IIで示される基質、生物触媒酵素、及びカタ
ラーゼ(Rが-CO-COOH基である式Iで示されるケト酸を
製造する場合)を含む混合物を激しく攪拌して空気また
は酸素を吹き込むことにより、酸化工程を完全に行うこ
とができる。効率的な変換を得るためには、該混合物の
エアレーションは重要である。一般的には、好収率を得
るために1ガス容量/系容量/分のエアレーションで充
分である。D-アミノ酸オキシダーゼは遊離若しくは固定
化酵素のいずれを用いてもよい。該酵素は、タンパク分
子が共有結合できるように好適に機能化された合成また
は天然のポリマー支持体上に適当に固定化することがで
きる。例えば、アガロース(ファルマシア)、あるいは
制御された多孔性を有するアミノアルキル化ガラス(CP
C, 500A, ピアース) 、アミノアルキル化シリカ(フル
カ, 375 A)、デュオライト(Duolite, ポリスチレンポリ
マー、ロームアンドハース)を使用することができる。
で示される化合物をカタラーゼ活性非存在下で上記のD-
アミノ酸オキシダーゼで処理し、充分に精製した酵素調
製物を使用して反応をカタラーゼ阻害剤の存在下で行う
ことにより製造される。好適な阻害剤としてアスコルビ
ン酸やナトリウムアジドを挙げることができ、これらは
一般的には1ないし100 mMの濃度で使用される。水性緩
衝液中に式IIで示される基質、生物触媒酵素、及びカタ
ラーゼ(Rが-CO-COOH基である式Iで示されるケト酸を
製造する場合)を含む混合物を激しく攪拌して空気また
は酸素を吹き込むことにより、酸化工程を完全に行うこ
とができる。効率的な変換を得るためには、該混合物の
エアレーションは重要である。一般的には、好収率を得
るために1ガス容量/系容量/分のエアレーションで充
分である。D-アミノ酸オキシダーゼは遊離若しくは固定
化酵素のいずれを用いてもよい。該酵素は、タンパク分
子が共有結合できるように好適に機能化された合成また
は天然のポリマー支持体上に適当に固定化することがで
きる。例えば、アガロース(ファルマシア)、あるいは
制御された多孔性を有するアミノアルキル化ガラス(CP
C, 500A, ピアース) 、アミノアルキル化シリカ(フル
カ, 375 A)、デュオライト(Duolite, ポリスチレンポリ
マー、ロームアンドハース)を使用することができる。
【0012】反応の最後に、酸性化した後の溶液からn-
ブタノールや酢酸エチル等の適当な有機溶媒を用いて式
Iを有する化合物を抽出することができる。または、ア
ンバーライトIRA 400I等の陰イオン交換樹脂やアンバー
ライト XAD-2等の吸着樹脂を用いてさらに簡便に反応生
成物を抽出してもよい。含塩溶液(例えば炭酸塩)や有
機溶媒(例えばアセトンやメタノール)により樹脂を洗
浄することにより生成物を回収することができる。さら
には、該反応混合物を直接7-ACAの製造の脱アシル化
反応に用いてもよい。
ブタノールや酢酸エチル等の適当な有機溶媒を用いて式
Iを有する化合物を抽出することができる。または、ア
ンバーライトIRA 400I等の陰イオン交換樹脂やアンバー
ライト XAD-2等の吸着樹脂を用いてさらに簡便に反応生
成物を抽出してもよい。含塩溶液(例えば炭酸塩)や有
機溶媒(例えばアセトンやメタノール)により樹脂を洗
浄することにより生成物を回収することができる。さら
には、該反応混合物を直接7-ACAの製造の脱アシル化
反応に用いてもよい。
【0013】実施例1 0.2%のイーストエクストラクト、0.5%のモルトエクスト
ラクト、0.9%のD-アラニンを含むpH6の有機培地 100ml
を含む 500mlフラスコ中で液体培養物を製造した。30時
間の醗酵(660 nmの光学濃度が約5)の後、菌体を遠心
分離して 5mMのメルカプトエタノールと 2mMのEDTAを含
む100 mMリン酸緩衝液pH7.5に再度懸濁させ2回洗浄後
遠心分離して集菌した。0.3%のセチルピリジンブロミド
を添加した上記の緩衝液中に懸濁した菌体を激しく攪拌
しつつ、ガラスビーズ(直径0.5mm)を以下の割合:1
グラム菌体/10グラムビーズ/7 ml緩衝液で用いて菌体
を機械的に破壊することにより細胞抽出物を製造した。
5回の破壊サイクル(60")を行った。2-オクタノールを
数滴加えて発泡の形成を抑えつつこのホモゲネートをブ
フナー漏斗で濾過し、さらに1時間にわたり18,000 rpm
で遠心分離した。この上清をセファロスポリンCの反応
に使用した。70mlの100mM ピロリン酸緩衝液pH8、100
mgの酵素(シグマ、2900 U/mg)、及び1gのセファロス
ポリンCを30mlの上清(15 U/ml 、比活性0.6 U/mgタン
パク)に添加した(タンパク濃度はブラッドフォード法
により求めた、M.H. Bradford, 1976, Anal. Biochem.
72, 248-254)。反応温度は37℃に調節し、混合物に空気
を吹き込んだ。約60分でほぼ完全に基質が消失し、脱ア
ミノ化された生成物である3-アセトキシメチル-7−β-
(5-カルボキシ-5−オキソペンタンアミド)-セフ-3−エ
ム-4−カルボン酸の生成が観察された。HPLCによって測
定したケト酸への変換率は93%であった(RP C18 メルク
カラム 15 × 0.46 cm、溶出液 25mM リン酸緩衝液pH4.
5/アセトニトリル 91:9 、流速0.6 ml/ 分) 。該溶液を
0℃に冷却して硫酸アンモニウムで飽和し、塩酸を用い
てpH3に酸性化して酢酸エチルで抽出した(100 mlで4
回)。
ラクト、0.9%のD-アラニンを含むpH6の有機培地 100ml
を含む 500mlフラスコ中で液体培養物を製造した。30時
間の醗酵(660 nmの光学濃度が約5)の後、菌体を遠心
分離して 5mMのメルカプトエタノールと 2mMのEDTAを含
む100 mMリン酸緩衝液pH7.5に再度懸濁させ2回洗浄後
遠心分離して集菌した。0.3%のセチルピリジンブロミド
を添加した上記の緩衝液中に懸濁した菌体を激しく攪拌
しつつ、ガラスビーズ(直径0.5mm)を以下の割合:1
グラム菌体/10グラムビーズ/7 ml緩衝液で用いて菌体
を機械的に破壊することにより細胞抽出物を製造した。
5回の破壊サイクル(60")を行った。2-オクタノールを
数滴加えて発泡の形成を抑えつつこのホモゲネートをブ
フナー漏斗で濾過し、さらに1時間にわたり18,000 rpm
で遠心分離した。この上清をセファロスポリンCの反応
に使用した。70mlの100mM ピロリン酸緩衝液pH8、100
mgの酵素(シグマ、2900 U/mg)、及び1gのセファロス
ポリンCを30mlの上清(15 U/ml 、比活性0.6 U/mgタン
パク)に添加した(タンパク濃度はブラッドフォード法
により求めた、M.H. Bradford, 1976, Anal. Biochem.
72, 248-254)。反応温度は37℃に調節し、混合物に空気
を吹き込んだ。約60分でほぼ完全に基質が消失し、脱ア
ミノ化された生成物である3-アセトキシメチル-7−β-
(5-カルボキシ-5−オキソペンタンアミド)-セフ-3−エ
ム-4−カルボン酸の生成が観察された。HPLCによって測
定したケト酸への変換率は93%であった(RP C18 メルク
カラム 15 × 0.46 cm、溶出液 25mM リン酸緩衝液pH4.
5/アセトニトリル 91:9 、流速0.6 ml/ 分) 。該溶液を
0℃に冷却して硫酸アンモニウムで飽和し、塩酸を用い
てpH3に酸性化して酢酸エチルで抽出した(100 mlで4
回)。
【0014】硫酸アンモニウムの飽和溶液で洗浄した該
有機相を硫酸ナトリウムで脱水して濃縮した。さらに生
成物を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化した。400 mgの
ケト酸を得た(元素分析: C16H18N2O9S 計算値 C, 46.3
5; H, 4.4; N, 6.76; S, 7.75%, 実測値 C, 46.12; H,
4.2; N, 6.85; S, 7.7%)。 実施例2 カタラーゼを添加せず、カタラーゼの阻害剤の1つであ
るナトリウムアジドを50mM濃度で存在させた以外は、実
施例1に記載したのと同一の条件で反応を行った。反応
混合物を空気を吹き込むことによりエアレーションして
37℃の恒温に維持した。約60分でセファロスポリンCは
ほぼ完全に反応して反応生成物である3-アセトキシ−メ
チル-7−β-(4-カルボキシブタンアミド)-セフ-3−エム
-4−カルボン酸(グルタリル-7-ACA) を与えた。上記の
HPLCにより測定したグルタリル-7-ACAへの変換率は91%
であった。この反応混合物を吸着樹脂アンバーライトXA
D-2 (20g) で処理した。引き続き該樹脂を濾取し、水に
続きメタノール(200 ml)で洗浄した。有機相を減圧濃縮
して生成物を酢酸エチル/ヘキサンで結晶化させた。44
0 mgのグルタリル-7-ACAを得た(元素分析: C15H18N2O8
S 計算値 C, 46.63; H, 4.70; N, 7.25; S, 8.30%,実測
値 C, 46.41; H, 4.62; N, 7.45; S, 8.38%)。
有機相を硫酸ナトリウムで脱水して濃縮した。さらに生
成物を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化した。400 mgの
ケト酸を得た(元素分析: C16H18N2O9S 計算値 C, 46.3
5; H, 4.4; N, 6.76; S, 7.75%, 実測値 C, 46.12; H,
4.2; N, 6.85; S, 7.7%)。 実施例2 カタラーゼを添加せず、カタラーゼの阻害剤の1つであ
るナトリウムアジドを50mM濃度で存在させた以外は、実
施例1に記載したのと同一の条件で反応を行った。反応
混合物を空気を吹き込むことによりエアレーションして
37℃の恒温に維持した。約60分でセファロスポリンCは
ほぼ完全に反応して反応生成物である3-アセトキシ−メ
チル-7−β-(4-カルボキシブタンアミド)-セフ-3−エム
-4−カルボン酸(グルタリル-7-ACA) を与えた。上記の
HPLCにより測定したグルタリル-7-ACAへの変換率は91%
であった。この反応混合物を吸着樹脂アンバーライトXA
D-2 (20g) で処理した。引き続き該樹脂を濾取し、水に
続きメタノール(200 ml)で洗浄した。有機相を減圧濃縮
して生成物を酢酸エチル/ヘキサンで結晶化させた。44
0 mgのグルタリル-7-ACAを得た(元素分析: C15H18N2O8
S 計算値 C, 46.63; H, 4.70; N, 7.25; S, 8.30%,実測
値 C, 46.41; H, 4.62; N, 7.45; S, 8.38%)。
【0015】実施例3 実施例1の記載の方法で調製した2U/ml, 0.3U/mgタンパ
クの細胞上清(200 ml)に30%飽和になるまで硫酸アンモ
ニウムを4℃で加えた。この溶液をデカントに1時間静
置した後に10,000 rpmで30分間遠心分離した。この上清
に60%飽和になるまで硫酸アンモニウムを加えた。この
懸濁液をデカントに1時間放置した後に15,000 rpmで30
分間遠心分離した。5mlの10mMピロリン酸カリウム緩衝
液pH7.5、2mM EDTA、15%グリセリン、及び5mMメルカ
プトエタノールに再度懸濁したこの沈殿物を、同じ緩衝
液に対して透析した。このようにして7mlの酵素溶液(5
0U/ml, 0.4 U/mg) を得た。この酵素を同じ緩衝液で平
衡化したDEAE−セファセルカラムクロマトグラフィーで
さらに精製した。保持されずにカラムから溶出された画
分を濃縮して10mlの酵素溶液(20U/ml, 12U/mg)を得た。
部分精製された上記のD-アミノ酸オキシダーゼをセファ
ロスポリンCとの反応に使用した。7.5 mlの100 mMピロ
リン酸緩衝液pH8及び100 mgのセファロスポリンCをこ
の溶液2.5 mlに加えた。この混合物の温度を37℃に90分
間保って空気を吹き込んだ。この操作により、セファロ
スポリンCはほぼ完全に3-アセトキシメチル-7−β-(4-
カルボキシブタンアミド)-セフ-3−エム-4−カルボン酸
(グルタリル-7-ACA) に変換された。上記のHPLC条件に
より測定したグルタリル-7-ACAへの変換率は91%であっ
た。
クの細胞上清(200 ml)に30%飽和になるまで硫酸アンモ
ニウムを4℃で加えた。この溶液をデカントに1時間静
置した後に10,000 rpmで30分間遠心分離した。この上清
に60%飽和になるまで硫酸アンモニウムを加えた。この
懸濁液をデカントに1時間放置した後に15,000 rpmで30
分間遠心分離した。5mlの10mMピロリン酸カリウム緩衝
液pH7.5、2mM EDTA、15%グリセリン、及び5mMメルカ
プトエタノールに再度懸濁したこの沈殿物を、同じ緩衝
液に対して透析した。このようにして7mlの酵素溶液(5
0U/ml, 0.4 U/mg) を得た。この酵素を同じ緩衝液で平
衡化したDEAE−セファセルカラムクロマトグラフィーで
さらに精製した。保持されずにカラムから溶出された画
分を濃縮して10mlの酵素溶液(20U/ml, 12U/mg)を得た。
部分精製された上記のD-アミノ酸オキシダーゼをセファ
ロスポリンCとの反応に使用した。7.5 mlの100 mMピロ
リン酸緩衝液pH8及び100 mgのセファロスポリンCをこ
の溶液2.5 mlに加えた。この混合物の温度を37℃に90分
間保って空気を吹き込んだ。この操作により、セファロ
スポリンCはほぼ完全に3-アセトキシメチル-7−β-(4-
カルボキシブタンアミド)-セフ-3−エム-4−カルボン酸
(グルタリル-7-ACA) に変換された。上記のHPLC条件に
より測定したグルタリル-7-ACAへの変換率は91%であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:645) (72)発明者 ジュリアーナ フランツォーシ イタリア 20088 カヴィニャスコ ヴィ ア モンテネロ 45 (72)発明者 ヴィルヘルムス ヴァン デル ゴエス イタリア 10014 トリノ カルソ ヴィ ア ピアーヴェ 14 (72)発明者 シルヴァーナ ボニチェリ イタリア 24010 ベルガモ ポンテラニ カ ヴィア リケッティ 5 (72)発明者 ミレーラ ピローヌ イタリア 20121 ミラノ ヴィア ガッ バー7
Claims (11)
- 【請求項1】 下記式で示されるセファロスポラン誘導
体 【化1】 (式中、R は-CO-COOH又は-COOH 基を示し、R'は H, O
H, 又は-O-CO-R"基を示し、R"は炭素数1ないし4のア
ルキル基を示す) 、またはそれらの塩の酵素的製造方法
であって、ロドトルラ属に属する微生物若しくはそれに
由来する遊離又は固定化されたD-アミノ酸オキシダーゼ
酵素の存在下で、下記式で示される化合物 【化2】 (式中、R'は上記定義の通りである)またはそれらの塩
の酸化的脱アミノ化を行う工程を含む方法。 - 【請求項2】 該反応を1991年4月18日に40412 として
NCIMB に寄託されたロドトルラ・グルチニス(Rhodotoru
la glutinis)又はその変異株若しくはそれらに由来する
遺伝子産物の存在下に行う、請求項1記載のセファロス
ポラン誘導体又はそれらの塩の酵素的製造方法。 - 【請求項3】 該反応を水性緩衝液中で行う、請求項2
記載のセファロスポラン誘導体又はそれらの塩の酵素的
製造方法。 - 【請求項4】 該反応をpH5ないし10、好ましくは7な
いし9の緩衝液中で行う、請求項3記載のセファロスポ
ラン誘導体又はそれらの塩の酵素的製造方法。 - 【請求項5】 該反応を5ないし50℃、好ましくは20な
いし40℃の範囲の温度で行う、請求項2記載のセファロ
スポラン誘導体又はそれらの塩の酵素的製造方法。 - 【請求項6】 式IIで示される基質の濃度を20%W/V以
下、好ましくは1ないし10%W/V として該反応を行う、
請求項2記載のセファロスポラン誘導体又はそれらの塩
の酵素的製造方法。 - 【請求項7】 基質/酵素比を1ないし40mg/ユニット
酵素、好ましくは10ないし30mg/ユニット酵素として該
反応を行う、請求項2記載のセファロスポラン誘導体又
はそれらの塩の酵素的製造方法。 - 【請求項8】 0.01ないし0.5%W/Vの範囲の量で反応混
合物に添加されたカタラーゼ酵素の存在下で該反応を行
う、請求項2記載のセファロスポラン誘導体又はそれら
の塩の酵素的製造方法。 - 【請求項9】 カタラーゼの阻害剤の存在下で該反応を
行う、請求項2記載のセファロスポラン誘導体又はそれ
らの塩の酵素的製造方法。 - 【請求項10】 1ないし100 nMの範囲の濃度のアスコ
ルビン酸又はナトリウムアジドから選ばれたカタラーゼ
の阻害剤の存在下で該反応を行う、請求項9記載のセフ
ァロスポラン誘導体又はそれらの塩の酵素的製造方法。 - 【請求項11】 1991年4月18日に40412 としてNCIMB
に寄託された微生物ロドトルラ・グルチニス(Rhodotoru
la glutinis)又は微生物学的に純粋なその培養物。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| ITMI911509A IT1247964B (it) | 1991-06-03 | 1991-06-03 | Processo per la preparazione enzimatica di derivati cefalosporanici |
| IT91A001509 | 1991-06-03 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05244991A true JPH05244991A (ja) | 1993-09-24 |
| JP3131024B2 JP3131024B2 (ja) | 2001-01-31 |
Family
ID=11360034
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04140842A Expired - Fee Related JP3131024B2 (ja) | 1991-06-03 | 1992-06-02 | セファロスポラン誘導体の酵素的製造方法 |
Country Status (9)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5296358A (ja) |
| EP (1) | EP0517200B1 (ja) |
| JP (1) | JP3131024B2 (ja) |
| AT (1) | ATE141333T1 (ja) |
| CA (1) | CA2070083A1 (ja) |
| DE (1) | DE69212713T2 (ja) |
| DK (1) | DK0517200T3 (ja) |
| ES (1) | ES2090411T3 (ja) |
| IT (1) | IT1247964B (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5597704A (en) * | 1995-05-01 | 1997-01-28 | Food Industry Research And Development Institute | Bioconversion of cephalosporin C to glutaryl-7-aminocephalosporanic acid |
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