JPH05279377A - 新規二糖類化合物及びその製造法 - Google Patents

新規二糖類化合物及びその製造法

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JPH05279377A
JPH05279377A JP7746092A JP7746092A JPH05279377A JP H05279377 A JPH05279377 A JP H05279377A JP 7746092 A JP7746092 A JP 7746092A JP 7746092 A JP7746092 A JP 7746092A JP H05279377 A JPH05279377 A JP H05279377A
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JP
Japan
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enzyme
producing
dfa iii
disaccharide compound
compound
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JP7746092A
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English (en)
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Fusao Tomita
房男 冨田
Atsushi Yokota
篤 横田
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記構造式(1)で示される二糖類化合物。
この化合物を微生物学的方法により製造する。 【化1】 【効果】 本発明化合物は新規物質であり、ビフィズス
菌を増殖させる効果のある糖としての食品分野への応用
や、輸液用の糖質としての医療分野への適用が期待され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な二糖類化合物に関
し、詳しくはジフルクトース・ジアンヒドリド IIIから
微生物学的方法により製造される新規な二糖類化合物に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする問題点】近
年、オリゴ糖に代表されるように、機能性を有する糖類
の需要が高まりつつある。例えばジフルクトース・ジア
ンヒドリド III(DFA III)は2個のフラクトース分
子が1、2′及び2、3′の間で脱水縮合した二糖類で
あり、ジャクソンらにより1929年に単離同定されて
いる(Bur.stand.J.Res.,3,27,
1929)。
【0003】DFA IIIは、動物体内では代謝されず、
非発酵性の糖であるため、低カロリー甘味料として注目
されており、美容食等多方面に利用されることが予想さ
れている。ジャクソンらは、フルクトースを主成分とす
る多糖類であるイヌリンを酸加水分解することにより、
DFA IIIを得ているが、収率はわずか2%弱であり、
このように化学的に生産する方法は効率的とは言えな
い。
【0004】そこで近年、微生物学的方法を利用してイ
ヌリンからDFA IIIを製造する方法が提唱されてい
る。1972年に田中らにより、アルスロバクー・ウレ
アファシエンス(Arthrobacter urea
faciens)の生産するイヌリン分解酵素を用いて
イヌリンからDFA IIIを生産させることが報告されて
いる(Biochim.Boiphys.Acta,2
84,248,1972)。また田村らによりシュード
モナス・フルオレッセンス(Pseudomonas
fluorescens)センスの生産するイヌリン分
解酵素を用いてイヌリンからDFA IIIを生産させるこ
とが提案されている(特開昭63−219372号公
報)。
【0005】ところで、これらのDFA IIIと同様に、
DFA IIIを用いて製造される直鎖の二糖類についても
ビフィズス菌を増殖させる効果のある糖として食品分野
への応用や、輸液用の糖質として医療分野への適用が考
えられており、その製造法が種々検討されている(T.
Tanaka et.al.,J.Biochem.,
78,1201−1206(1975))。しかし、そ
れらの直鎖の二糖類の生産力は工業的に使用するには、
いまだ十分とはいえず、微生物を用いる方法によるDF
A IIIからの直鎖の二糖類の製造法については、経済的
に採用することは困難であり、効率的にDFA III等か
らの直鎖の二糖類を生産させる方法の提供が要望されて
きた。
【0006】
【問題点を解決するための手段】そこで、本発明者ら
は、DFA IIIから微生物学的方法で直鎖二糖類を製造
する方法について鋭意研究を勧める過程で、偶然にもア
ルスロバクター(Arthrobacter)属に属す
る細菌,例えばアルスロバクター・エスピー(Arth
robacter sp.)MCI−2496(微工研
菌寄第11288号(FERMP−11288)、特開
平3−59090号公報)由来のDFA III分解酵素が
DFA IIIから全く新規な二糖類化合物を生産させるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明の要旨は、下記構造式(1)
で示される二糖類化合物及びその製造法に存する。
【0008】
【化2】
【0009】以下本発明を説明する。本発明の新規二糖
類化合物は、例えばDFA IIIを分解することにより生
産される。かかるDFA IIIは、DFA III生成酵素生
産能を有する細菌由来の酵素をイヌリン等に作用させる
ことにより製造される。DFA III生成酵素としては、
例えば(特開平1−225492号公報)に記載されて
いるようなアルスロバクター・イリシス(Arthro
bacter ilicis)MCI−2297(微工
研条寄第2279号(FERMBP−2279)、アル
スロバクター・ウレアフェシエンス(前述)等があげら
れるが、特に好適なものとしては、アルスロバクター・
エスピー MCI−2496(前述)の生産する酵素が
挙げられる。
【0010】DFA III生成酵素生産の細菌は、通常の
微生物が利用しうる栄養を含有する培地で培養すること
により容易に増殖させることができる。栄養源として
は、グルコース、水飴、テキストリン、シュークロー
ス、澱粉、糖蜜、動、植物油等を使用できる。また窒素
源として大豆粉、小麦胚芽、コーンスティープリカー、
綿実粕、肉エキス、ペプトン、酵母エキス、硫酸アンモ
ニウム、硝酸ソーダ、尿素等を使用できる。その他、必
要に応じ、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネ
シウム、コバルト、塩素、燐酸、硫酸、およびその他の
イオンを生成する無機塩類を添加することは有効であ
る。
【0011】キクイモ、ゴボウ等のイヌリン含有量の高
い植物の抽出液及び/又はイヌリンを唯一の炭素源とし
て含む溶液中でDFA III生成酵素生産の細菌、例え
ば、アルスロバクター・エスピー MCI−2496由
来のイヌリン分解酵素を作用させる。その際、該細菌そ
のものを作用させてもよいし、また該細菌から該酵素を
抽出し、そのまま、あるいは固定化等を行い作用させて
も良い。
【0012】細菌そのものを作用させる場合、例えば、
炭素源としてのイヌリンを約1〜10%含有し、その
他、窒素源として、大豆粉、小麦胚芽、コーンスティー
プリカー、綿実粕、肉エキス、ペプトン、酵母エキス、
硫酸アンモニウム、硝酸ソーダ、尿素等、更に、必要に
応じナトリウム、カリウム、マグネシウム、コバルト、
塩素、燐酸、硫酸、及びその他のイオンを生成する事の
できる無機塩類等を添加した培地に本菌を接種し振とう
培養を行う。この際、培養温度は20〜37℃が、ま
た、培養時間は12〜120時間が好適である。得られ
た培養液を遠心分離により除菌し、その上清中の酵素を
加熱処理により失活させる。そして濃縮を行い、例えば
これを活性炭カラムに吸着させる。蒸留水でフルクトー
スを溶出させた後、5%エタノール水溶液にて溶出を行
う。この画分にDFA IIIが得られるので、その画分を
濃縮乾固すると所期のDFA IIIを得ることができる。
【0013】また酵素を作用させる場合、例えば、前記
方法により培養を行った培養液を遠心分離機より除菌
し、得られた濾液を作用させてもよいし、或いは該濾液
をさらに硫安(65%飽和)を加え塩析を行い、析出し
た沈殿物を遠心分離により取得し少量の水に懸濁させた
後、透析を行い、得られる粗酵素液を作用させてもよ
い。この培養濾液又は粗酵素液を例えば、pH6.0に
調整した0.01−0.1Mのリン酸緩衝液中で約5%
以上の濃度のイヌリンに30〜60℃で30分以上作用
させること等によって所期のDFA IIIが得られる。
【0014】もとより、精製酵素を作用させてもよく、
かかる精製酵素は例えば、DEAE−Toyopear
l 650M,SP−Toyopearl 650Mカ
ラム(東ソー製)によるイオン交換クロマトグラフィー
にて精製を行った後、ToyopearlHW55F
(東ソー社製)を用いてゲル濾過クロマトグラフィーを
行うことにより、電気泳動により単一バンドを示す酵素
標品を得ることができる。
【0015】次に本発明の新規二糖類化合物の製造法に
ついて説明する。本発明の新規二糖類化合物の生産は、
DFA IIIにDFA III分解酵素を作用させることによ
り行われる。DFA III分解酵素は、DFA III生成酵
素生産菌の菌体内酵素を用いる。DFA III生成酵素生
産菌は、それ自体公知のDFA III生成酵素生産菌であ
れば良い。例えば、前述のようなアルスロバクター・イ
リシス MCI−2297、アルスロバクター・ウレア
ファシエンス等があげられるが、特に好適なものとして
は、アルスロバクター・エスピー MCI−2496
(前述)の菌株が挙げられる。菌体は、上記の培養法に
より培養し、遠心分離などにより集菌し、菌体を破砕
し、抽出液を得る。抽出液を60℃で処理することで混
入するβ−フルクトフラノシダーゼを失活させ(T.T
anaka et.al.,J.Biochem.,7
8,1201−1206(1975))、DFA III分
解酵素を得る。得られたDFA III分解酵素をDFA I
IIに作用させる。
【0016】酵素を作用させる場合、粗酵素液として菌
体抽出液を60℃で処理後、そのまま用いても良いし、
また固定化して用いても良い。もとより、精製酵素を作
用させてもよく、かかる精製酵素は例えば、DEAE−
Toyopearl 650M,SP−Toyopea
rl 650Mカラム(東ソー製)によるイオン交換ク
ロマトグラフィーにて精製を行った後、Toyopea
rlHW55F(東ソー製)を用いてゲル濾過クロマト
グラフィーを行うことにより、電気泳動により単一バン
ドを示す酵素標品を得ることができる。
【0017】DFA III分解酵素をDFA IIIに作用さ
せる場合、例えばpH6.0に調整した0.01−0.
1Mのリン酸緩衝液中で約0.5%以上に濃度のDFA
IIIに30〜70℃で10分以上活用させること等によ
って反応液中に所期の新規二糖類化合物が得られる。得
られた反応液から、常法に従い、カラムクロマトグラフ
ィー等の処理により、本発明の新規二糖類化合物を単
離、精製することができる。
【0018】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明の方法をさらに
具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り
これらに限定されるものではない。 実施例1 イヌリン7%、イーストエクストラクト0.2%、マグ
ネシウム0.05%、塩化カリウム0.05%、リン酸
一カリウム0.05%、塩化第二鉄0.001%を含ん
だ培地1500mlをpH7.0に調整して300ml
ずつ2Lの肩付きフラスコに分注し、120℃20分間
蒸気滅菌した。この滅菌した培養液にアルスロバクター
・エスピーMCI−2496菌を同様の培地で20時間
培養したものを2ml接種し、160rpmで30℃、
72時間培養した。培養液の660nmでのODは約3
0であった。培養終了後遠心分離により菌体を除去し、
培養濾液を得た。得られた培養濾液を100℃で10分
間加熱処理することにより、酵素を失活させ、約100
mlにまで減圧濃縮した。この液は活性炭カラム(活性
炭500gとセライトNO535 500gの混合物を
蒸留水にて充填)に吸着させ、蒸留水5リットルを流し
たのち5%エタノール水溶液で溶出した。溶出ピークを
集めて減圧濃縮にて乾固して、DFA IIIの粉末を得
た。また培養終了後遠心分離により集めた菌体を67m
M、リン酸二水素カリウム−リン酸一ナトリウム リン
酸緩衝液(pH6.92)で2回洗浄しその1/10量
に、60mlのリン酸緩衝液を加え、超音波で菌体を破
砕する。破砕液から遠心分離により菌体を除去し、菌体
抽出液を得る。菌体抽出液を60℃で20分間処理し、
DFAIII 分解酵素の粗酵素液を得た。
【0019】熱処理粗酵素液60mlを等量の2%DF
A III(Total 1.2g)を含む0.1Mリン酸
一ナトリウム−リン酸二ナトリウム緩衝液(pH7.
0)と混合し、37℃で24時間反応させた。この反応
液を沸騰水中で10分間熱処理した後、約25mlにな
るまで濃縮した。シリカゲル60(230−400メッ
シュ、メルク社製)を用い、n−プロパノール:酢酸エ
チル:水(7:9:4v/v)を溶媒として、カラムク
ロマトグラフィー(カラム:2.2×85cm)に供し
た。
【0020】溶出ピークを集めて減圧濃縮し、メタノー
ルで2回晶析を行ない、新規二糖類化合物を0.45g
得た。かくして得られた新規二糖類化合物の以下の性状
が明らかになった。 質量分析(FD−MAS) MH+ =343,(M+N
a)+ =365 分子式 C12H22O11 水素核磁気共鳴スペクトル(H−NMR,500MH
z,重水 溶媒,TSP(3−(トリメチルシリル)プ
ロピオン酸−d4 ナトリウム塩)を標準物質とした)
図1参照 炭素核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR,500MH
z,重水 溶媒,TSPを標準物質とした) 図2参照 以上の性状により以下の構造式が決定された。
【0021】
【化3】
【0022】
【発明の効果】本発明の二糖類化合物は新規化合物であ
り、DFA III同様、ビフィズス菌を増殖させる効果の
ある糖としての食品分野への応用や、輸液用糖質として
の医療分野への適用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二糖類化合物の水素核磁気共鳴スペク
トル( 1H−NMR)のケミカルシフトを表わす図面で
ある。
【図2】本発明の二糖類化合物の炭素核磁気共鳴スペク
トル(13C−NMR)のケミカルシフトを表わす図面で
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式(1)で示される二糖類化合
    物。 【化1】
  2. 【請求項2】 ジフルクトース・ジアンヒドリド IIIに
    ジフルクトース・ジアンヒドリド III分解酵素を作用さ
    せることを特徴とする請求項1記載の二糖類化合物の製
    造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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