JPH05306366A - 硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 - Google Patents

硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物

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JPH05306366A
JPH05306366A JP11161692A JP11161692A JPH05306366A JP H05306366 A JPH05306366 A JP H05306366A JP 11161692 A JP11161692 A JP 11161692A JP 11161692 A JP11161692 A JP 11161692A JP H05306366 A JPH05306366 A JP H05306366A
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JP
Japan
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polyphenylene ether
resin composition
ether resin
film
block copolymer
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JP11161692A
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English (en)
Inventor
Teruo Katayose
照雄 片寄
Yukiko Tasugi
祐紀子 田杉
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、耐薬品性を損なうことなく屈曲性が
付与された硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
及びその硬化樹脂とこれらから得られるフィルム・シー
トを提供する。 【構成】 不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹
脂、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリア
リルシアヌレート、水添ブロック共重合体からなる組成
物を溶媒に溶解しキャストしたところ、硬化後において
優れた屈曲性を持つフィルムが得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性ポリフェニレン
エーテル系樹脂組成物およびこれを硬化して得られる硬
化体に関する。さらに本発明は、該樹脂組成物から成る
フィルム及び、該硬化体に関する。本発明の樹脂組成物
は、硬化後において優れた耐屈曲性、耐薬品性、誘電特
性、耐熱性を示し、電気産業、電子産業、宇宙・航空機
産業等の分野に用いることができる。特に片面、両面、
セミリジッドプリント基板、フレキシブルプリント配線
板用フィルムとして用いることができる。
【0002】
【従来の技術】近年、通信用、民生用、産業用等の電子
機器の分野における実装方法の小型化、高密度化への指
向は著しいものがあり、それに伴って材料の面でも、よ
り優れた耐熱性、寸法安定性、電気特性が要求されつつ
ある。例えばフレキシブルプリント配線板用フィルムと
しては、従来からカプトン(商標:Du Pont社
製)に代表されるポリイミドがフィルムとして用いられ
てきた。これは各種の性能をバランスよく有するもの
の、誘電特性が悪く、かつ吸湿率が大きいという欠点を
持っている。この欠点を改善したフィルムとしてポリフ
ェニレンスルフィドおよびポリエーテルイミド等の熱可
塑性樹脂フィルムが開発されたが、これらのフィルムは
吸湿率は小さいがガラス転移温度が低く耐熱性に劣ると
いう欠点を持っている。以上の問題を解決する新しい材
料としてポリフェニレンエーテルが近年注目をあびてい
る。この樹脂は、低誘電率かつ低吸湿率であり、かつ耐
熱性に優れるという特性を持っている。しかしながら、
耐薬品性が劣っているので用途が限定されていた。
【0003】耐薬品性を改良する目的で、ポリフェニレ
ンエーテルに不飽和基を導入した硬化性ポリフェニレン
エーテル系ポリマーが開発されている。しかしながら、
フィルム、シート等の硬化後の性質は屈曲性が劣ってい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
事情を鑑みてなされたものであり、不飽和基を含むポリ
フェニレンエーテルの優れた誘電特性、耐熱性を損なう
ことなく、かつ硬化後において優れた屈曲性を示す硬化
性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を提供しようと
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明の
目的に沿った樹脂組成物を見出し本発明を完成するに至
った。本発明は次に述べる2つの発明より構成される。
即ち、本発明の第1は、(a)不飽和基を含むポリフェ
ニレンエーテル樹脂100〜60重量部と(b)トリア
リルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌ
レート0〜40重量部と(c)少なくとも1個のビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAおよび少な
くとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロ
ックBとから成るブロック共重合体を水素添加して得ら
れる水添ブロック共重合体1〜40重量部から成ること
を特徴とする硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成
物および該組成物からなるフィルムを提供する。
【0006】本発明の第2は、上記第1発明の硬化性ポ
リフェニレンエーテル系樹脂組成物を硬化して得られた
硬化ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物および該組成
物からなるフィルムを提供する。以上2つの発明につい
て以下に詳しく説明する。まず本発明の第1である硬化
性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物とそのフィルム
について説明する。
【0007】硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成
物の(a)成分として用いられる不飽和基を含むポリフ
ェニレンエーテル樹脂とは、ポリフェニレンエーテル類
に対して側鎖として炭素−炭素二重結合および/または
炭素−炭素三重結合を含む官能基を導入したものを指
す。その例としては、次の式(1)で表されるポリフェ
ニレンエーテル樹脂と次の式(2)のアルケニルハライ
ドおよび/またはアルキニルハライドの反応生成物から
成る樹脂であって、
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】Xおよび/またはY、下記アルケニル基お
よび/またはアルキニル基がそれぞれ共有的にポリフェ
ニレンエーテル樹脂に結合している樹脂、式(3)で表
される、
【0011】
【化3】
【0012】を挙げることができる。式(1)のポリフ
ェニレンエーテル樹脂について説明すると、Qの代表的
な例としては、次の4種の式(4)で表される化合物群
が挙げられる。
【0013】
【化4】
【0014】具体例として、式(5)、(6)、
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】で表される化合物群などが挙げられる。式
(1)中のJで表されるポリフェニレンエーテル鎖中に
は、該ポリフェニレンエーテル樹脂の耐熱性、熱安定性
を低下させない限りにおいて、次のi)からiv)に述
べる単位または末端基のうち一種または二種以上が含ま
れていてもよい。
【0018】i)次の式(7)で表される単位であっ
て、式(1)の(A)以外のもの、
【0019】
【化7】
【0020】ii)次の式(8)で表される単位、
【0021】
【化8】
【0022】iii)次の式(9)で表される末端基、
【0023】
【化9】
【0024】iv)上記式(1)の(A)および式
(7)、(8)、(9)の単位または末端基に対し、ス
チレン、メタクリル酸メチルなどの不飽和結合を持つ重
合性モノマーをグラフト重合させて得られる単位または
末端基。式(7)の単位の例としては、式(10)の、
【0025】
【化10】
【0026】等が挙げられる。式(8)の単位の例とし
ては、式(11)の、
【0027】
【化11】
【0028】等が挙げられる。式(9)の末端基の例と
しては、式(12)の、
【0029】
【化12】
【0030】等が挙げられる。次に式(2)のアルケニ
ルハライドの具体的な例を挙げると、アリルクロライ
ド、アリルブロマイド、アリルアイオダイド、4−ブロ
モ−1−ブテン、トランス−および/またはシス−1−
ブロモ−2−ブテン、トランス−および/またはシス−
1−クロロ−2−ブテン、1−クロロ−2−メチル−2
−プロペン、5−ブロモ−1−ペンテン、4−ブロモ−
2−メチル−2−ブテン、6−ブロモ−1−ヘキセン、
5−ブロモ−2−メチル−2−ペンテン等がある。
【0031】式(2)のアルキニルハライドの具体的な
例を挙げるとプロパルギルクロライド、プロパルギルブ
ロマイド、プロパルギルアイオダイド、4−ブロモ−1
−ブチン、4−ブロモ−2−ブチン、5−ブロモ−1−
ペンチン、5−ブロモ−2−ペンチン、1−ヨード−2
−ペンチン、1−ヨード−3−ヘキシン、6−ブロモ−
1−ヘキシン等がある。
【0032】これらのアルケニルハライドおよびアルキ
ニルハライドは、一種のみあるいは二種以上をあわせて
用いることができる。本発明の(a)成分に用いられる
不飽和基が導入されたポリフェニレンエーテル樹脂は、
例えば特開昭64−69628号公報、同64−696
29号公報、特開平1−113425号公報、同1−1
13426号公報、同2−232260号公報、同2−
233759号公報に開示された方法に従い、式(1)
のポリフェニレンエーテル樹脂を有機金属でメタル化
し、続いて式(2)のアルケニルハライドおよび/また
はアルケニルハライドで置換反応することにより製造す
ることができる。
【0033】本方法に従って製造されるポリフェニレン
エーテル樹脂は、少なくとも次の2種ないし3種の、式
(13)、(14)で表される単位より構成される。
【0034】
【化13】
【0035】
【化14】
【0036】上記式(14)に由来するハロゲンの含量
は、該ポリフェニレンエーテル樹脂を基準として、30
重量%以下の範囲であり、より好ましくは、20重量%
以下の範囲である。本発明に用いられる不飽和基が導入
されたポリフェニレンエーテル樹脂中には、必ずしもハ
ロゲンが含まれる必要はない。しかしながらハロゲンが
特に塩素、臭素である場合には、本発明の硬化性ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂組成物に難燃性を付与できると
いう効果がある。難燃性を付与する場合好ましいハロゲ
ンの含量は1重量%以上である。しかし30重量%を越
えるとポリフェニレンエーテル樹脂自体の熱安定性が低
下するので好ましくない。
【0037】上記の方法で得られる不飽和基が導入され
たポリフェニレンエーテル樹脂の好ましい例としては、
以下に述べるポリフェニレンエーテル系樹脂とアリルブ
ロマイド、アリルクロライド、プロパルギルブロマイ
ド、プロパルギルクロライドの反応生成物からなる樹脂
を挙げることができる。ポリフェニレンエーテル系樹脂
としては、2,6−ジメチルフェノールの単独重合で得
られるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ
ーテル)、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ンエーテル)のポリスチレングラフト共重合体、2,6
−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノ
ールの共重合体、2,6−ジメチルフェノールと2,6
−ジメチル−3−フェニルフェノールの共重合体、2,
6−ジメチルフェノールを多官能性フェノール化合物、
式(15)、
【0038】
【化15】
【0039】の存在下で重合して得られた多官能性ポリ
フェニレンエーテル樹脂、例えば特開昭63−3012
22号公報、特開平1−29748号公報に開示されて
いるような式(7)および(8)の単位を含む共重合
体、例えば特願平1−135763号に開示されている
ような式(7)の単位および式(9)の末端基を含む樹
脂等を挙げることができる。
【0040】本発明の硬化性ポリフェニレンエーテル系
樹脂組成物に用いられる不飽和基を含むポリフェニレン
エーテル樹脂の他の例としては、式(16)で表される
次のような繰り返し単位を含む樹脂を挙げることができ
る。
【0041】
【化16】
【0042】具体的な例としては、米国特許第3422
062号に開示されているような2−アリル−6−メチ
ルフェノールと、2,6−ジメチルフェノールの共重合
体、米国特許第3281393号に開示されているよう
な2,6−ジアリル−4−ブロモフェノールと2,6−
ジメチル−4−ブロモフェノールの共重合体、特公昭6
3−47733号公報に開示されているような2,6−
ジプレニルフェノールと2,6−ジメチルフェノールの
共重合体、同じく2,6−ビス(2−ブテニル)フェノ
ールと2,6−ジメチルフェノールの共重合体、同じく
2,6−ジシンナミルフェノールと2,6−ジメチルフ
ェノールの共重合体、特開昭58−27719号公報の
開示されているような2−プレニル−6−メチルフェノ
ールの単独重合体、同じく2−プレニル−6−メチルフ
ェノールと2,6−ジメチルフェノールの共重合体、同
じく2−(2−ブテニル)−6−メチルフェノールの単
独重合体、同じく2−(2−ブテニル)−6−メチルフ
ェノールと2,6−ジメチルフェノールの共重合体、同
じく2−シンナミル−6−メチルフェノールの単独重合
体、同じく2−シンナミル−6−メチルフェノールと
2,6−ジメチルフェノールの共重合体等が挙げられ
る。
【0043】また米国特許第4634742号に開示さ
れたポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエー
テル)の2,6位のメチル基をビニル基に変換して得ら
れる樹脂、同じくポリ(2,6−ジメチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)のフェニル基の3,5位にビニル基
を導入して得られる樹脂も本発明に用いられる不飽和基
を含むポリフェニレンエーテル樹脂の好ましい例の一つ
である。
【0044】本発明において用いられる不飽和基を含む
ポリフェニレンエーテル樹脂の不飽和基の含量の範囲
は、次式の定義に従った場合0.1モル%以上100モ
ル%以下、より好ましくは0.5モル%以上50モル%
以下が好適である。
【0045】
【数1】
【0046】不飽和基の含量が0.1モル%未満では硬
化後の耐薬品性の改善が不十分となるので好ましくな
い。逆に100モル%を越えると硬化後において非常に
脆くなるので好ましくない。また本発明において用いら
れる不飽和基が導入されたポリフェニレンエーテル樹脂
の分子量については、30℃,0.5g/dlのクロロ
ホルム溶液で測定した粘度数ηsp/cが0.1〜1.
0の範囲にあるものが良好に使用できる。
【0047】本発明の硬化性ポリフェニレンエーテル系
樹脂組成物の(b)成分として用いられるトリアリルイ
ソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート
とは、それぞれ次の式(17)で表される3官能性モノ
マーである。
【0048】
【化17】
【0049】本発明を実施する上においては、トリアリ
ルイソシアヌレートおよびトリアリルシアヌレートはそ
れぞれ単独で用いられるだけでなく、両者を任意の割合
で混合して使用することが可能である。本発明におい
て、トリアリルイソシアヌレートおよびトリアリルシア
ヌレートは、可塑剤ならびに架橋剤としてその効果を発
揮する。すなわち、プレス時の溶融樹脂流れの向上と架
橋密度の向上をもたらす。
【0050】本発明の硬化性ポリフェニレンエーテル系
樹脂組成物の(c)成分として用いられる水添ブロック
共重合体は、少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主
体とする重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックBとから成るブ
ロック共重合体を水素添加して得られるものであり、例
えば、式(18)で表される、
【0051】
【化18】
【0052】等の構造を有するビニル芳香族化合物−共
役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加されたもの
である。この水添ブロック共重合体は、ビニル芳香族化
合物を5〜85重量%、好ましくは10〜70重量%で
ある。さらにブロック構造について言及すると、ビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAが、ビニル
芳香族化合物重合体ブロックまたはビニル芳香族化合物
を50重量%を越え好ましくは70重量%以上含有する
ビニル芳香族化合物と水素添加された共役ジエン化合物
との共重合体ブロックの構造を有しており、そしてさら
に、水素添加された共役ジエン化合物を主体とする重合
体ブロックBが、水素添加された共役ジエン化合物重合
体ブロック、または水素添加された共役ジエン化合物を
50重量%を越え好ましくは70重量%以上含有する水
素添加された共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物と
の共重合体ブロックの構造を有するものである。また、
これらのビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロッ
クA、水素添加された共役ジエン化合物を主体とする重
合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロックにおける
分子鎖中の水素添加された共役ジエン化合物またはビニ
ル芳香族化合物の分布が、ランダム、テーパード(分子
鎖に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)、
一部ブロック状またはこれらの任意の組み合わせで成っ
ていてもよく、該ビニル芳香族化合物を主体とする重合
体ブロックおよび該水素添加された共役ジエン化合物を
主体とする重合体ブロックがそれぞれ2個以上ある場合
は、各重合体ブロックはそれぞれが同一構造であっても
よく、異なる構造であってもよい。
【0053】水添ブロック共重合体を構成するビニル芳
香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3
ブチルスチレン等のうちから1種または2種以上が、選
択でき、中でもスチレンが好ましい。また水素添加され
た共役ジエン化合物を構成する水添前の共役ジエン化合
物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3
−ペンタジエン、1,3−ジメチル−1,3−ブタジエ
ン等のうちから1種または2種以上が選ばれ、中でもブ
タジエン、イソプレンおよびこれらの組み合わせが好ま
しい。
【0054】また、上記の構造を有する本発明に供する
水添ブロック共重合の数平均分子量は特に限定されない
が、数平均分子量は5000〜1000000、好まし
くは10000〜500000、更に好ましくは300
00〜300000の範囲で用いることができる。更に
水添ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、
放射状あるいはこれらの任意の組み合わせのいずれであ
ってもよい。
【0055】これらのブロック共重合体の製造方法とし
ては上記した構造を有するものであればどのような製造
方法であってもかまわない。例えば、特公昭40−23
798号公報に記載された方法により、リチウム触媒等
を用いて不活性溶媒中でビニル芳香族化合物−共役ジエ
ン化合物ブロック共重合体を合成し、次いで、例えば特
公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公
報に記載された方法、特に好ましくは特開昭59−13
3203号公報および、特開昭60−79005号公報
に記載された方法により、不活性溶媒中で水素添加触媒
の存在下に水素添加して、本発明に供する水添ブロック
共重合体を合成することができる。その際、ビニル芳香
族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の共役ジ
エン化合物に基ずく脂肪族二重結合は少なくとも80%
を水素添加せしめ、共役ジエン化合物を主体とする重合
体ブロックを形態的にオレフィン性化合物重合体ブロッ
クに変換させることができる。また、ビニル芳香族化合
物を主体とする重合体ブロックAおよび必要に応じて、
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBに共重
合されているビニル芳香族化合物に基ずく芳香族二重結
合の水素添加率については特に限定はないが、水素添加
率を20%以下にするのが好ましい。
【0056】また、このブロック共重合体には、その特
性を損なわない範囲でジカルボン酸基またはその誘導体
を含有する分子単位が結合した変性ブロック共重合体も
含まれる。ジカルボン酸基またはその誘導体を含有する
分子単位は、基体となるブロック共重合体に対して通常
0.05〜5重量部の範囲で用い得る。上記ジカルボン
酸基またはその誘導体を含有する変性剤としては、マレ
イン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、イタコン酸、シ
ス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸および
これらジカルボン酸の無水物、エステル、アミド、イミ
ドなどがある。好ましい変性剤の具体例としては、無水
マレイン酸、マレイン酸、フマル酸が挙げられる。
【0057】この変性ブロック共重合体の製法として
は、特に限定されないが、通常、ブロック共重合体と変
性剤を押出機等により溶融させた状態でラジカル開始剤
を使用あるいは使用せずに反応させる方法が用いられ
る。以上の原料を配合する割合は、(a)不飽和基を含
むポリフェニレンエーテル樹脂、(b)トリアリルイソ
シアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート
(c)水添ブロック共重合体からなる硬化性ポリフェニ
レンエーテル系樹脂組成物において、(a)成分と
(b)成分の和100重量部を基準として(a)成分
が、100〜60重量部、(b)成分が0〜40重量部
で、好ましくは0〜20重量部である。
【0058】(b)成分が40重量部を越えると成膜性
が低下すると同時に、誘電特性、難燃性、吸湿特性が低
下し、また硬化後において、非常に脆い材料となるので
好ましくない。また(c)成分の配合割合は、(a)〜
(b)成分の和100重量部を基準として水添ブロック
共重合体1〜40重量部であり、好ましくは2〜20重
量部である。(c)成分が1重量部未満では該硬化組成
物の屈曲性が劣り好ましくない。また(c)成分が40
重量部を越えると耐熱性の著しい低下があるので好まし
くない。
【0059】上記の(a)〜(c)の3つの成分を混合
する方法としては、三者を溶媒中に均一に溶解または分
散させる混合法、あるいは押し出し機等により加熱して
行う溶融ブレンド法等が利用できる。溶液混合に用いら
れる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、ト
リクロロエチレンなどのハロゲン系溶媒、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族系溶媒またはテトラヒドロ
フランが単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用い
られる。
【0060】本発明の樹脂組成物からなるフィルムの製
造方法は特に限定されないが、通常の溶媒成膜法(キャ
スティング法)等が利用でき、0.1〜1000μmの
厚みのものが製造できる。本発明の樹脂組成物は、後述
するように加熱等の手段により架橋反応を起こして硬化
するが、その際の温度を低くしたり架橋反応を促進する
目的でラジカル開始剤を含有させて使用することができ
る。ラジカル開始剤としては、通常の過酸化物が使用で
きる。
【0061】本発明の樹脂組成物には、上記のラジカル
開始剤の他にその用途に応じて所望の性能を付与する目
的で本来の性質を損なわない範囲の量の添加剤を配合し
て用いることができる。添加剤としては、酸化防止剤、
熱安定剤、帯電防止剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤な
どが挙げられる。また難燃性の一層の向上を図る目的
で、塩素系、臭素系、リン系の難燃剤や、Sb2 3
Sb2 5 、NaSb3 ・1/4H2 O等の難燃剤を併
用することもできる。さらには、ポリフェニレンエーテ
ルをはじめとする熱可塑性樹脂、あるいは他の熱硬化性
樹脂を一種または二種以上配合することも可能である。
【0062】本発明の第2の硬化ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂組成物は、以上に述べた硬化性ポリフェニレン
エーテル系樹脂組成物を硬化することにより得られるも
のである。硬化の方法は任意であり、熱、光、電子線等
による方法を採用することができる。加熱により硬化を
行う場合その温度は、ラジカル開始剤の有無やその種類
によっても異なるが、100〜350℃、より好ましく
は150〜300℃範囲で選ばれる。また時間は1分〜
5時間程度、より好ましくは1分〜3時間である。
【0063】得られた硬化ポリフェニレンエーテル系樹
脂組成物は、赤外吸収スペクトル法高分解能固体核磁気
共鳴スペクトル法、熱分解ガスクロマトグラフィー等の
方法を用いて樹脂組成を解析することができる。本発明
の硬化ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、特に限
定するものではないが、フィルム状として良好に使用す
ることができる。
【0064】本発明の硬化性樹脂組成物の寸法安定性を
向上させる目的で基材と本発明の硬化性樹脂組成物とか
らなる硬化性複合材料を得ることができる。ここで用い
られる基材としては、”ロービングクロス、クロス、チ
ョップドマット、サーフェシングマットなどの各種ガラ
ス布またはガラス不織布”、”セラミック繊維布、アス
ベスト布、金属繊維布およびその他合成もしくは天然の
無機繊維布”、”ポリビニルアルコール繊維、ポリエス
テル繊維、アクリル繊維、全芳香族ポリアミド繊維、ポ
リテトラフルオロ繊維等の合成繊維から得られる織布ま
たは不織布”、”綿布、麻布、フェルト等の天然繊維
布”、”カーボン繊維布”、”クラフト紙、コットン
紙、紙−ガラス混織紙などの天然セルロース系布”など
が、それぞれ単独で、あるいは2種以上併せて用いられ
る。
【0065】硬化性複合材料における基材の占める割合
は、硬化性複合材料100重量部を基準として5〜90
重量部、より好ましくは10〜80重量部、さらに好ま
しくは20〜70重量部の範囲である。基材が5重量部
より少なくなると複合材料の硬化後の寸法安定性や強度
が不十分であり、また基材が90重量%より多くなると
複合材料の誘電特性や難燃性が劣り好ましくない。
【0066】複合材料には、必要に応じて樹脂と基材の
界面における接着性を改善する目的でカップリング剤を
用いることができる。カップリング剤としては、シラン
カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミ
ニウム系カップリング剤、ジルコアルミネートカップリ
ング剤等一般のものが使用できる。複合材料を製造する
方法としては、例えば本発明の(a)〜(c)成分と、
必要に応じて他の成分を前述のハロゲン系、芳香族系、
ケトン系等の溶媒もしくはその混合溶媒中に均一に溶解
または分散させ、基材に含浸させた後乾燥する方法が挙
げられる。
【0067】含浸は浸漬(ディッピング)、塗布等によ
って行われる。含浸は必要に応じて複数繰り返すことも
可能であり、またこの際組成や濃度の異なる複数の溶液
を用いて含浸を繰り返し、最終的に希望とする樹脂組成
および樹脂量に調整することも可能である。さらに、硬
化性複合材料を加熱等の方法により硬化することによっ
て硬化複合材料が得られるものである。その製造方法は
特に限定されるものではなく、例えば該硬化性複合材料
を複数枚重ね合わせ、加熱加圧下に各層間を接着せしめ
ると同時に熱硬化を行い、所望の厚みの硬化複合材料を
得ることができる。また一度接着硬化させた硬化複合材
料と硬化性複合材料を組み合わせて新たな層構成の硬化
複合材料を得ることも可能である。
【0068】積層成形と硬化は、通常熱プレス等を用い
同時に行われるが、両者をそれぞれ単独に行ってもよ
い。すなわち、あらかじめ積層成形して得た未硬化ある
いは半硬化の複合材料を、熱処理または別の方法で処理
することによって硬化させることができる。硬化性複合
材料の成形および硬化は、温度100〜350℃、圧力
0.1〜500Kg/cm2 、時間1分〜10時間の範
囲、より好ましくは、温度150〜300℃、圧力1〜
100Kg/cm2 、時間1分〜3時間の範囲で行うこ
とができる。
【0069】さらに、上記の硬化樹脂組成物と金属箔又
は硬化複合材料と金属箔より構成される積層体が得られ
る。ここで用いられる金属箔としては、例えば銅箔、ア
ルミニウム箔等が挙げられる。その厚みは特に限定され
ないが、5〜200μm、より好ましくは5〜100μ
mの範囲である。
【0070】
【実施例】以下、本発明を一層明確にするために実施例
を挙げて説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に
限定するものではない。以下の実施例には、各成分とし
て次のようなものを用いた。 ・水添ブロック共重合体:水素添加スチレンブタジエン
ブロックコポリマの、 旭化成タフテック(商標)H−1052(S/EB比2
0/80) 旭化成タフテック(商標)H−1041(S/EB比3
0/70) 旭化成タフテック(商標)H−1051(S/EB比4
0/60) (ここで、S/EB比は、ポリスチレン/ポリ(エチレ
ン・ブチレン)比を表す。) ・開始剤:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシン)ヘキシン−3(日本油脂 パーヘキシン
25B;PH25Bと略す)
【0071】
【参考例1】 不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂;平均置換
率14%、ηsp/C=0.62(30℃、0.5g/
dl、クロロホルム溶液)のアリル基置換ポリフェニレ
ンエーテル(A−PPEと略す)を特開昭64−696
29号公報に開示された公知の方法に従ってηsp/C
=0.56のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニ
レンエーテル)より合成した。
【0072】
【参考例2】 不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂;平均置換
率5%、ηsp/C=0.40(30℃,0.5g/d
l、クロロホルム溶液)のプロパギル基置換ポリフェニ
レンエーテル(Pr−PPEと略す)を特開昭64−6
9629号公報に開示された公知の方法に従ってηsp
/C=0.56のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)より合成した。
【0073】
【実施例1〜10】 硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物および硬化
ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物;参考例1および
2で合成した不飽和基を含むポリフェニレンエーテル
と、トリアリルイソシアヌレート(TAICと略す)ま
たはトリアリルシアヌレート(TACと略す)、水添ブ
ロック共重合体を表1に示した夫々の組成物50gを、
トリクロロエチレン100mlに溶解させ、ガラス板上
にキャストし成膜した。これらの組成物のワニスは23
℃で3か月保存しても粘度の上昇とゲル化は認められ
ず、保存安定性に優れていた。成膜性はいずれも良好で
あった。このフィルムをエアーオ−ブン中で乾燥させて
得られたフィルムの厚さは、約40μmであった。さら
に3か月、23℃で保存しておいたフィルムはトリクロ
ロエチレンに完全に溶解し、保存安定性が優れていた。
乾燥フィルムの両面に厚さ35μmの銅箔を置き200
℃30分、圧力44Kg/cm2 の条件で、プレス成形
して硬化ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を得た。
【0074】こうして得た銅張フィルムの諸物性を、以
下の方法で測定した。結果を表1に示す。また、銅箔と
フィルムとのピール強度はすべての実施例で1.7Kg
/cm以上で銅箔はフィルムと良く接着していた。更
に、得られたフィルムの誘電率は、全ての実施例で、
2.6であった。 1、耐薬品性 銅箔を除去したフィルムを次に挙げる薬品にそれぞれ2
3℃5分間浸漬し、外観の変化を目視により観察した。
【0075】・塩素系溶剤:1,1,1−トリクロロエ
タン ・アルコール:イソプロピルアルコール ・アルカリ:水酸化ナトリウム水溶液(2N) ・酸:塩酸(2N) 2、ハンダ耐熱性 一部銅箔を除去したフィルムを260℃のハンダ浴中に
5秒間浮かべ、外観の変化を目視により観察した。
【0076】3、屈曲性 サンプルは、銅箔を除去したフィルムで幅15mmとし
た。これをJIS規格C5016に準拠し、耐折性試験
機により連続的に屈曲させ、フィルムが切断するまでの
屈曲回数を測定した。なお耐折性試験機の折り曲げ面の
曲率半径は0.38mmである。
【0077】
【比較例1】表1に示した組成で、実施例と同様の操作
を行い、フィルムを作成した。これらのフィルムの物性
を表1に示した。硬化前後の屈曲回数は、実施例3、
6、7および8の屈曲回数と比べて著しく少なく、水添
ブロック共重合体添加の効果は顕著であった。
【0078】
【比較例2】表1に示した組成で、実施例と同様の操作
を行い成膜を試みたが、乾燥中に多くのヒビ割れが発生
しフィルムが得られなかった。
【0079】
【表1】
【0080】
【発明の効果】本発明の硬化性ポリフェニレンエーテル
系樹脂組成物は、溶媒成膜性が良好であり、長期の保存
安定性にも優れている。本発明の硬化性ポリフェニレン
エーテル系樹脂組成物を用いて得られるフィルムは、ベ
タツキ等がなく強度も強く、取扱い性にも優れている。
また、未硬化フィルム状態で長期安定性に優れている。
【0081】更に硬化後において、優れた誘電特性、耐
熱性、耐薬品性、銅との接着性を備え、これらの特性を
損なうことなく耐屈曲性に優れている。従って、本発明
の材料は、電気産業、電子産業、宇宙航空機産業等の分
野において、誘電材料、絶縁材料、耐熱材料等として用
いることができる。特に片面、両面フレキシブルプリン
ト基板用フィルムとして好適に用いられる。また、銅箔
との接着性に優れているため、接着剤を必要としないで
直接銅箔と本発明のフィルムを積層できるので、いわゆ
る2層型フレキシブルプリント基板として使用できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)不飽和基を含むポリフェニレンエ
    ーテル樹脂100〜60重量部、 (b)トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリ
    アリルシアヌレート0〜40重量部、 (c)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る重合体ブロックA及び少なくとも1個の共役ジエン化
    合物を主体とする重合体ブロックBとから成るブロック
    共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体
    1〜40重量部、 から成ることを特徴とする硬化性ポリフェニレンエーテ
    ル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の硬化性ポリフェニレンエ
    ーテル系樹脂組成物からなるフィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の硬化性ポリフェニレンエ
    ーテル系樹脂組成物を硬化して得られた硬化ポリフェニ
    レンエーテル系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の硬化ポリフェニレンエー
    テル系樹脂組成物からなるフィルム。
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