JPH0545560B2 - - Google Patents

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JPH0545560B2
JPH0545560B2 JP60232772A JP23277285A JPH0545560B2 JP H0545560 B2 JPH0545560 B2 JP H0545560B2 JP 60232772 A JP60232772 A JP 60232772A JP 23277285 A JP23277285 A JP 23277285A JP H0545560 B2 JPH0545560 B2 JP H0545560B2
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sio
sic
whiskers
crucible
whisker
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Hajime Saito
Tetsuro Urakawa
Masataka Suzuki
Masaaki Mori
Hideo Nagashima
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Coorstek KK
STK Ceramics Laboratory Corp
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STK Ceramics Laboratory Corp
Toshiba Ceramics Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0545560B2 publication Critical patent/JPH0545560B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B25/00Single-crystal growth by chemical reaction of reactive gases, e.g. chemical vapour-deposition growth
    • C30B25/005Growth of whiskers or needles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/10Inorganic compounds or compositions
    • C30B29/36Carbides

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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は炭化ケイ素(SiC)ウイスカーの製造
方法に係る。 [従来の技術] 二酸化ケイ素(SiO2)及び炭素(C)を含む
混合物にフツ化ナトリウム(NaF)を加えたも
のを、非酸化性雰囲気下において加熱してSiCウ
イスカーを製造する方法自体は知られている。 [発明が解決しようとする問題点] しかし乍ら、従来から知られているSiCウイス
カーの製造方法は、C/SiO2がモル比で3以上
のもので、SiCウイスカーの生成に際して炭素分
Cが残渣中に残るようなものであり、必ずしも
SiCウイスカーが高収率で得られなかつた。 これに対して、本発明者らは、C/SiO2がモ
ル比で3位下の領域で、SiCウイスカーが高収率
で生成され得るということを知見した。 本発明は前記した点に基づきなされたものであ
り、その目的とするところは、SiCウイスカーを
高収率で製造し得るSiCウイスカーの製造方法を
提供することにある。 この明細書において、SiCウイスカーの収率に
関して、以下に定義される3種類の収率X,Y,
Zを用いる。 残上ウイスカーの収率X=残上ウイスカーの生成量
/SiC生成理論値×100(%) SiCウイスカーの収率Y=SiCウイスカーの重量/Si
C生成理論値×100(%) =X(1−HF処理による重量減少率/100)(%
) 補正SiCウイスカーの収率Z=SiCウイスカーの重量/
1/3(SiC生成理論値)×100(%)=3Y% 以上において、SiC生成理論値とは、SiO2+3C
→SiC+2COの反応式に従つて、所定の割合の混
合原料から生成されるべきSiCの重量を指し、残
上ウイスカーの生成量とは、後述のウイスカー生
成領域(生成空間)に生成されたSiCウイスカー
とHF処理によつて除去され得る混在SiO2との合
計重量を指す。 尚、この明細書において収率が高いとは、補正
SiCウイスカーの収率Zが40%以上であることを
いう(因みに、従来のSiO2−C−NaF系での合
成法では、補正SiCウイスカーの収率Zは最高30
%程度であつた)。 [問題点を解決するための手段] 本発明によれば、前記した目的は、二酸化ケイ
素源と、SiO21モル部に対して、Cを1.25〜1.75
モル部含む炭素源と、NaFを1/6〜2/3モ
ル部含むフツ化ナトリウム源とを含む混合物を、
非酸化性雰囲気下で1400℃〜1700℃で加熱して
SiCウイスカーを製造する方法によつて達成され
る。 [作用及び効果] 本発明によれば、SiO2、C及びSiO2に対して
モル比で1/6〜2/3のNaFを含む混合物中
において、CがSiO2に対してモル比で1.25〜1.75
である故に、SiCウイスカーが高収率で生成され
得る。 ところで、混合原料中に十分な量のCが存在
し、モル比でC/SiO2≧3である場合、SiO2
CよりSiCが生成する反応は、一般に次の(1)式で
示される。 SiO2+3C→SiC+2CO ……(1) (1)式でのSiO2とCとのモル比は、C/SiO2
3である。 一方、混合原料においてC/SiO2がモル比で
3未満である場合、例えばC/SiO2=1〜2の
調合比では、(1)式で、すべてのSiO2を還元する
ことはできない。このようなC/SiO2<3の条
件下でのSiO2とCとの反応に関しては、次のよ
うな2段階反応機構が提出されている(J.Amer.
Ceram.Soc.,62[3−4]147−149,1979な
ど)。 (i) 第1段階(遊離のCが存在する場合) SiO2+3C→SiC+2CO ……(1) (ii) 第2段階(遊離のCが存在しない場合) 2SiO2+SiC→3SiO+CO ……(2) また、(1)式+(2)式は、次の(3)式となり、C/
SiO2=1では、最終的にはすべてガス化する。 SiO2+C→SiO+CO ……(3) 本発明における混合原料すなわち調合粉内での
SiO2の還元反応も、上記2段階反応プロセスで
進行していると考えられる。本発明では、(1)式
を、次の(3)式+(4)式に分解して考えることができ
る。 SiO2+C→SiO+CO ……(3) +)SiO+2C→SiC+CO ……(4) SiO2+3C→SiC+2CO ……(1) 本発明では、融剤として、NaFを添加してい
るため、(3)式は、固液反応となり、より進行し易
くなる。故に、(3)式と(4)式とを比較した場合、(3)
式の方が速度が速くなり、(4)式で捉えきれない
SiOは、調合粉外へ蒸発する。 本発明における混合粉の上のウイスカー生成空
間でのSiCウイスカーの合成反応式は、後述する
実験結果より、次の(5)式であると考えられる。 3SiO+CO→2SiO2+SiC ……(5) この(5)式は、(2)式の逆反応である。故に、SiC
ウイスカーの生成プロセスも、次の2段階に分け
て考えることができる。 (i) 第1段階(調合粉中に、遊離のCが存在する
場合) SiO2+C→SiO+CO ……(3) 3SiO+CO→2SiO2+SiC ……(5) (ii) 第2段階(調合粉中に、遊離のCが存在しな
い場合) 2SiO2+SiC→3SiO+CO ……(2) 3SiO+CO→2SiO2+SiC ……(5) (5)式では、1モルのSiCに対し2モルのSiO2
同時に形成される。このSiO2は、SiCウイスカー
中に混在し、HF処理によつて除去し得る。また
(5)式より、SiCウイスカーに転換し得るSiO2は、
出発原料中のSiO2の1/3であることがわかる。故
に、前記下反応プロセスに従うSiCウイスカーの
合成反応を適正に評価するためには、 補正SiCウイスカーの収率Z (=SiCウイスカー重量/1/3(SiC生成理論値)×10
0(%)) を用いなければならない。 混合原料中に加えられているNaFは、非酸化
性雰囲気下で加熱された際、SiO2とケイ酸塩融
体を形成し、SiO2とCとの反応を促進し、その
結果混合原料からのSiOやCOガスの発生を促進
し、SiCの合成反応を促進する。 混合原料中に含まれるNaFの割合が多過ぎる
場合、混合原料を非酸化性雰囲気下で加熱した際
に形成されるケイ酸塩融体の量が多くなり過ぎ、
SiOやCOが急激に発生し、系外すなわちウイス
カー生成領域の外に未反応のまま排出されるSi成
分が多くなると考えられる。また、フツ化物の分
圧が高くなり過ぎ、SiCウイスカーの生成が妨げ
られると考えられる。 一方、NaFの割合が少な過ぎる場合には、十
分な量のケイ酸塩融体が形成されず、SiO2とC
との反応に長い時間が必要となり、実際上SiCウ
イスカーの収率が低下すると考えられる。また、
混合原料中に粉体状のSiCが合成され易くなる。 尚、NaFは、Na3AlF6又はAlF3等の他のフツ
化物と比較して蒸気圧が高く生成物中への混入が
少なくてすむ点で好ましいが、場合によつては
Na3AlF6等他のフツ化物を用いてもよい。 SiO2源としては、反応性の高いこと及び純度
の高いこと等の観点よりして例えば沈降性無水ケ
イ酸が好ましいが、沈降性無水ケイ酸のかわりに
工業的に生産されているアエロジル等他のSiO2
原料を用いてもよく、更に、場合によつては、キ
ラ(粘土質鉱物の精製過程で生ずる微粉の廃棄物
のことで、主として石英、長石、カオリナイト及
び雲母からなり、通常SiO2を約70重量%、Al2O3
を約20重量%、K2Oを5重量%程度含む)、又は
もみ殻等を用いてもよい。 本発明の好ましい一実施例に従つて安価で組成
が比較的安定しているキラがケイ素源として用い
られる場合、SiCウイスカーを比較的安価に且つ
容易に製造し得るのみならず、ウイスカーの合成
の際、キラ中のAl2O3,K2OなどがSiO2,NaF
等と反応してケイ酸塩融体を形成し易くして、ウ
イスカー合成反応を促進し得る。また、キラは通
常組成の安定した微細粉の形で得られる故、粉
砕、師分などの操作が不要であり、前処理として
は乾燥のみで十分である。 C源としては、活性炭等の反応性の高いもので
も、カーボンブラツク等のグラフアイト性のもの
でもよい。 混合物中の炭素Cの割合は、(1),(5)式よりして
SiO2に対してモル比で0.8〜3程度、更に好まし
くは1.25〜1.75程度になるように定められる。C
がSiO2に対してモル比で0.8未満の場合には炭素
分が不足して未反応のSiO2が多量に残る虞れが
あり、一方CがSiO2に対してモル比で3よりも
多い場合すべてのSiO2はCにより還元され、前
述の第2段階の反応が進行せず粉末状のSiCが残
渣中に残留し、SiCウイスカーの収率が低下す
る。 尚加熱前において、SiO2,C及びNaFは均一
に混合されることが好ましく、場合によつては造
粒してもよい。 本発明を実施するための好ましい一具体例の
SiCウイスカーの製造装置では、ケイ素源、炭素
源及びNaFを含む混合原料が下部に充填される
ように構成されており、加熱炉手段に囲繞されて
いるルツボの上端開口に一端で接続されており、
他端が加熱炉手段の外部に突出するように上方に
伸延している排気管が設けられている故に、ウイ
スカーの合成時にルツボ内に発生する腐蝕性のフ
ツ化物ガスを排気管を介して外部にすみやかに排
出し得るのみならず、ルツボ内の混合原料のとこ
ろに断熱材などにより汚染されたガスが混入し、
乱流が生じるのを排気管壁によつて回避し得、混
合原料の近傍に生成されるSiOガス等の中間生成
物がルツボ外に流出する量を低レベルに抑え得、
SiCウイスカーの収率を高め得る。 また、本発明を実施するための好ましい一具体
例の装置では、混合原料の充填域のまわりをルツ
ボ壁及び排気管壁でほぼ囲繞している故、充填域
の近傍を雰囲気をSiCウイスカーの生成に適する
ように細かく調整すべく適当なガス導入手段を設
けることもできる。 本発明の好ましい一具体例の装置では、前記加
熱炉手段はルツボの外側に不活性ガスを流す手段
を有している。ルツボの外側に流されるAr等の
不活性ガスの一部は、ルツボと排気管との接続部
(通常、完全にはシールされていない)から排気
管内に入つて排気管内を上方に流れ外に排出され
る。これによつて、混合原料より発生したフツ化
物などのガス成分がゆるやかに排気され、また排
気管の上部開口からルツボ内へ空気が入るのを妨
げる。 本発明の好ましい一具体例の装置では、ルツボ
はグラフアイト製である。 所望ならば、グラフアイト製のかわりに化学的
に安定であり、かつある程度の気密性を有する
SiC製などのルツボを用いてもよい。 混合原料の加熱の際ルツボ内のガス雰囲気が当
初非酸化性であるように、ルツボ及び排気管内の
空気は、加熱前にAr等の不活性気体で置換され
る。この不活性気体としては、Arのかわりに
He,N2等でもよい。 尚、混合物を収容した領域及びウイスカー生成
領域にAr等の非酸化性雰囲気気体を単に入れて
おいても、またこれらの領域にAr等の非酸化性
気体を所望の流速で流すようにしてもよい。 本発明による一実施例の方法に従つてSiCウイ
スカーの生成領域に不活性ガス及びフツ化水素ガ
スのうち少なくとも一方のガスを流す場合、SiC
ウイスカー生成領域におけるSiO2の固相と平衡
関係にある気相分を生成領域から部分的に除去す
ることによつてSiO2の蒸発反応を促進し、SiO2
の固相の量を低減させ得る。 流すガス中にフツ化水素ガスを含む場合、生成
領域において、更に、例えば、 SiO2+4HF→SiF4+2H2O なる反応に従つてSiO2が除去され得る。 流すガスは、不活性ガスのみからなつていて
も、HFガスと不活性ガスとの混合ガスからなつ
ていても、HFガスのみからなつていてもよい
が、好ましくは混合ガスが用いられる。 尚、不活性ガスとしては、Arガス、Heガス等
の希ガスでもN2等他のガスでもよい。 尚、不活性ガスのみ、例えばArガスのみを流
す場合にはHFガスを流す場合よりも約50度程度
ウイスカー生成空間の温度を上げることが好まし
い。 前記のガスを流し始める時点は前記加熱を始め
る時点よりも後であることが好ましく、前記ガス
を流す期間は、前記加熱を行なう期間の後半のう
ちの少なくとも一部の期間であることが好まし
い。 例えば、SiCウイスカーの生成に有効な混合原
料をほぼ又は実質的に反応させてSiCウイスカー
の生成を行なつた後、温度を一定に保つたまま、
SiCウイスカーの生成領域に前記のガスを流して
生成したSiO2を除去するようにしてもよい。 本発明による前記一実施例の方法によれば、
SiCウイスカーの合成と同時に又は、SiCウイス
カーの合成に引き続き、一連の操作によりSiCウ
イスカー中のSiO2の除去を行ない得る故、HF溶
液を使用した従来の処理方法と比較して効率的で
ある。 流されるべきガスの流量は、ガスの種類、ガス
を流すタイミング、混合原料充填領域及びウイス
カー生成領域の相互位置、形、及び大きさ、1バ
ツチ量、SiO2源及びC源の種類、並びにフツ化
物量等によつて異なるが、通常比較的少量である
ことが好ましく、例えばSiO2:C:NaF=1:
1.5:1/3(モル比)で、1バツチ138g、保持
温度1500℃の場合約50cm3/分程度である。 非酸化性雰囲気下における前記混合物の加熱
は、好ましくは、1400〜1700℃の範囲の温度で行
なわれる。 加熱温度が1400℃未満である場合、反応速度が
停止してSiCウイスカーの収率が低下する虞れが
あり、加熱温度が1700℃よりも高い場合、反応速
度が高くなり過ぎて、SiCのウイスカーよりも
SiCの粉体が生成される虞れがある。 本発明の好ましい一具体例の装置では、SiCウ
イスカーが集合体の形で生成されるべき領域が、
混合原料の充填されるべき領域とは別のところに
位置する故、繊維長が長く(50μm以上)原料残
渣等の不純物が混在する割合が低い集合体を製造
し得るのみならず、空隙分布が原料等によつて規
制される虞れがない故、一様な空隙分布の集合体
を製造し得る。 尚、ウイスカー生成空間が原料充填領域とは別
個に形成されている場合、充填領域から完全に離
れたところに生成空間があつてもよい。 また本発明の一具体例の装置では、SiCウイス
カーの生成領域が混合原料の充填領域とは異なる
所に位置する故、該生成領域に生成されるSiCウ
イスカーは充填領域に生成されるSiCウイスカー
よりも比較的長くなり、三次元的にからみあつた
構造となるので、マトリツクスの補強効果の点で
短いウイスカーよりも好ましい。 本発明による好ましい一具体例のSiCウイスカ
ーの製造装置では、SiCウイスカー生成領域が混
合原料充填領域の直上に形成されている。 本発明の好ましい一具体例のSiCウイスカーの
製造装置では、SiCウイスカーの生成領域がグラ
フアイト製の壁部によつて規定されている。 本発明の好ましい一具体例のSiCウイスカーの
製造装置では、ケイ素源及び炭素源を含むSiCウ
イスカー生成用の混合原料が充填される領域とは
別のところに位置しており、前記混合原料から
SiCウイスカーが生成される領域が、該領域に生
成されるべきSiCウイスカーの集合体が骨格とし
て用いられる物品の形状と実質的に同じ形状であ
る故、空隙分布の一様なSiCウイスカーの集合体
を複合材物品と実質的に同じ所望の形状で形成し
得る。 この明細書においてSiCウイスカーの集合体に
関して実質的に同じ形状とは、合同のみならず、
相似な形状も含み、場合によつては一方向、二方
向、又は三方向に異なる割合で集合体を圧縮させ
た際、合同又は相似な形状になるものも含む。 本発明の好ましい一実施例のSiCウイスカーの
製造方法では、二酸化ケイ素源と炭素源とフツ化
ナトリウム源とを含む混合物の加熱によつてSiC
ウイスカーが生成される空間を混合物充填位置の
直上に形成し、該ウイスカー生成空間を上方に25
度/100mm以上の温度勾配で低下する温度に設定
する。 本発明の好ましい一実施例では、ウイスカー生
成空間に25度/100ml以上の温度勾配が形成され
る故に該ウイスカー生成空間におけるSiCウイス
カーの収率が高められ得る。また、この一実施例
の方法では、SiCウイスカー生成空間が混合物充
填位置の直上に形成される故に、SiCウイスカー
生成空間の温度及びその勾配制御が容易に行なわ
れ得るのみならず、混合物原料のつめ換えの際、
ウイスカーの回収が容易に行なわれ得る。従つて
連続的な生産も可能となる。 本発明によれば、ウイスカー生成空間の体積は
混合原料の体積の5倍以上であることが好まし
い。 ここで、混合原料の体積とは、混合原料の充填
時における当初の体積を指し、ウイスカー生成空
間の体積とは、充填原料の真上にウイスカーを生
成させようと意図して設けた少なくとも1200℃以
上の温度を有する空間の体積である。 本発明によれば、好ましくは、SiO2を1モル
部、Cを1.25〜1.75モル部、NaFを1/6〜2/
3モル部含む混合原料を、非酸化性雰囲気下で
1400〜1700℃に加熱してSiCウイスカーを製造す
る。 この場合、本発明によれば、混合原料の表面の
ウイスカー生成空間にSiCウイスカーを高収率で
生成し得る。 次に本発明方法を実施するための好ましい一例
の装置を図面に基づいて説明する。 第1図において、1はグラフアイト製のルツボ
であり、例えば内径150mmのルツボ1の下部には、
高さA(例えば約30mm)まで、SiO2源として例え
ば沈降性無水ケイ酸、C源としての活性炭及び
NaFの所定割合の混合源2が収容される。この
とき、ルツボ1の上部には、高さB(好ましくは
B≧5Aであり、例えば約150mm)の範囲までウイ
スカー生成用の空間3が形成されている。ルツボ
1はグラフアイト製のかわりに化学的安定性の高
いSiC等で形成されていてもよい。 ルツボ1は上部4で縮径されており、排気管と
して働くグラフアイトチユーブ5(例えば内径65
mm、長さ1300mm)の下端5aに接続されている。 6はルツボ1をほぼ囲繞するように配置された
カーボン製のヒータであり、ルツボ1及びヒータ
6は更に、断熱材ブロツクからなる内側壁部7に
よつて囲繞されている。ルツボ1内の混合原料2
を1400〜1700℃程度に長時間加熱し続け得る限
り、ヒータ6の形、位置、発熱方式は他の形態
(例えば高周波誘導熱方式)でもよい。 8は断熱材ブロツク製の外側壁部であり、ウイ
スカー生成装置9の外枠を構成している外側壁部
8は、壁部7及びチユーブ5を囲繞している。 尚、グラフアイトチユーブ5の先端には、別の
チユーブ10が接続されており、チユーブ5と協
働して排気管を構成しているチユーブ10の上端
10aは外壁部8を貫通して突出している。 尚、ルツボ1の上端4、チユーブ5,10の接
続部は通常完全にはシールされていないが、所望
ならば完全にシールしてもよい。 11はAr等の不活性気体の導入管であり、ウ
イスカー製造の際、管11から所定の流量C(例
えば200〜1000cm3/分;この明細書において、気
体の流速(流量)に関してcm3/分中のcm3は常温、
常圧下での量を示す)で導入されたArガスは、
内側壁部7と外側壁部8との間の筒状の空間12
を通つた後、外側壁8とチユーブ5との間の筒状
の空間13を通つて流れ、流出口14から流出す
る。 尚、流入口11から流入し流出口14から流出
する非酸化性気体は、ヒータ6によつて約1400〜
1700℃に加熱されるグラフアイト製ルツボ1の外
側とカーボンヒータ6との間の空間15及びカー
ボンヒータ6のまわりの空間16を非酸化性に保
ち、また、その一部(約50cm3/分程度)は、ルツ
ボ1の上部4とチューブ5との接続部からチユー
ブ5内に入り、チユーブ5を通つて流出する。 17は、ルツボ1内のウイスカー生成空間3に
Arガスを導入可能なように外部からウイスカー
生成空間まで貫通しているガス導入管である。ウ
イスカー生成のための原料混合粉2をルツボ1内
に入れた後、ルツボ1を加熱する前に、流入口1
8からArガスを導入し、ルツボ1内及びチユー
ブ5を完全にArガスで満たし、その後、流入口
18を閉じる。このガスは、Arガスのかわりに、
ArガスとCOガスとの混合ガスでもよい。 所望ならば、ルツボ1内にCO又はHF等の他の
気体を所望の間導入するためにも、この流入口1
8を利用し得る。 尚、9aは測温用熱電対、9bはヒータ6の通
電端子、9Cは固定具である。 ウイスカーを生成させる際には、ヒータ6に通
電してヒータ6によつてルツボ1を介して混合粉
2を1400〜1700℃の範囲内の所定温度T1に加熱
すると共に、ウイスカーが生成されるべき空間3
の温度T2を所定値に保ち且つ温度勾配△T2/
△Z(上方程低温)を例えば25度/100mm以上の所
定値保つ。 尚、△T2/△Zは場所によつて異なつてもよ
く、例えば、下方程△T2/△Zが大きくても、
逆に上方程△T2/△Zが大きくてもよい。△
T2/△Zが200度/100mm以下程度の範囲内では、
△T2/△Zが大きい程SiCウイスカーの収率が高
くなる。 尚、ウイスカー生成空間3の温度は、好ましく
は少なくとも1200℃以上である。 尚、混合粉2の温度及びウイスカー生成空間3
の所望部位の温度は、熱電対等の温度検出手段で
検出し、この検出手段で検出した温度に基づい
て、ヒータ6に流す電流を調整し、加熱を調整す
る。 尚、図ではヒータ6は一つであるが、所望なら
ば、ルツボ1の各部位の温度を調整し得るように
複数の独立に加熱制御可能なヒータを用いてもよ
い。 温度勾配△T2/△Zの調整は、例えば断熱材
ブロツク7の位置、厚さ、長さ等を変えることに
よつても行なわれ得るが、所望ならばルツボ1の
外表面等を強制冷却することによつて調整するよ
うにしてもよい。 装置9では、混合原料2の充填領域2aの真上
に位置する円柱状のウイスカー生成空間3に該空
間3の形と同一形状のSiCウイスカー集合体が比
較的一様な空隙分布で得られる。 この装置9では、ヒータ6によつてルツボ1内
の混合原料2を加熱した際、ルツボ1内に生ずる
フツ化物は、チユーブ5,10を通つて外部に排
出され得る故、断熱材壁7,8等がフツ化物によ
つて腐蝕乃至劣化せしめられる虞れが少ない。 この明細書において、SiCウイスカーについて
「繊維長が長い」又は「長繊維」とは、長さが
50μm以上のSiCウイスカーを指す。この長繊維
ウイスカーを、例えばAl金属と複合する複合強
化繊維として用いた場合、その複合効果は、長さ
が50μm以下のSiCウイスカーと比較して、はる
かに優れている。 この明細書において、SiO2の混在量とは、所
定のウイスカー生成領域における生成物全体の重
さに対するその生成物中のSiO2の重さの割合を
パーセント単位で表わした値をいう。 次に図の装置9を用いてSiCウイスカーの合成
を行なつた例について説明する。 実施例 1 SiO2(沈降性無水ケイ酸)が1モル部、C(活
性炭)が1.5モル部、NaFが1/3モル部からな
る調合粉をボールミルで混合し、116.5gの調合
粉2をグラフアイトルツボ1の下部の原料充填領
域2aに充填した。ルツボ1及び排気管(チユー
ブ)5,10内の空気を流入口18からのArガ
スで完全に置換し、流入口18を閉じた。 次にカーボンヒータ6での加熱によつてルツボ
1中の下部2aの混合原料2の温度T1を12時間
1570℃に保つて合成反応を行なわせた。 (△T2/△Z100度/100mm)。 尚、前記加熱の間、ルツボ1の外側の合成炉内
15,16,12等には、管11からC=1000
cm3/分の流量でArガスを流して不活性ガス雰囲
気を維持した。 この結果、ルツボ1の上部のウイスカー生成空
間3及び原料2の残渣2bの表面には、太さが
0.2μm程度で長さが50μm以上のSiCウイスカーが
SiO2を含んだ重量で約30g得られた。これは補
正SiCウイスカーの収率Z=53%に相当する。 生成物のX線回析では、ウイスカーおよび試料
残渣の両者ともにβ型SiCとSiO2のハローが同定
される。ウイスカーでは、保持時間による違いは
認められないが、試料残渣では、保持時間延長に
伴いSiO2ハローの強度が低くなる傾向が認めら
れる。 このようにして得られるウイスカーは、HF処
理により約70%の重量減少率を示す。また、HF
処理前ウイスカーの走査型電子顕微鏡(SEM)
観察により、ウイスカー中に、ガラス質と思われ
る液滴状物の存在が認められる。 実施例 2 原料粉2において、NaFのSiO2に対するモル
比が1/6であつた点、及び原料粉2の総量が
107.7gであつた点を除いて、実施例1と同様に
してSiCウイスカーの生成を行なつた。 その結果、原料残渣表面のウイスカー生成空間
3に、太さが0.2μm程度、長さが50μm以上のSiC
ウイスカーがSiO2を含んだ重量で約22.5g得られ
た。これは補正SiCウイスカーの収率Z=40%に
相当する。 実施例 3 SiO2(沈降性無水ケイ酸)に対するCの割合を
モル比で1.5に保つたままSiO2に対するNaFの割
合のみを変えて実施例1及び2と同様にしてSiC
ウイスカーの生成を行なつたところ、SiCウイス
カーがSiに関して第1表の収率で得られた(各値
は3〜5個のサンプルについて観測した平均値)。 尚、第1表中、NaF/SiO2=1/3は実施例
1に対応しており、NaF/SiO2=1/6は実施
例2に対応している。第2図中の符号19aで示
す実線は第1表をグラフで示したものである。
【表】 第1表及び第2図からも明らかなとおり、
NaF/SiO2が小さすぎても、大きすぎても補正
SiCウイスカーの収率Zが低下し、NaF/SiO2
(モル比)は、1/12〜1であることが好ましく、
より好ましくは1/6〜2/3程度である。 第2図中、符号19bはC/SiO2=3の場合
に対応している。 前記の例と同様にして、NaF/SiO2(モル比)
を1/6〜2/3の範囲内で変えた場合、1570℃
で12時間の加熱後における原料充填領域2aの中
の残留物残留率が第3図に示されている。 第2図及び第3図よりして、NaF/SiO2(モル
比)=2/3では、残留物残留率が低下している
にもかかわらず、補正SiCウイスカーの収率Zが
低下している故、系外に排気されるSi成分が多く
なる傾向があると考えられる。これは前記の(3)式
の反応速度が速くなりすぎ、前記の(4)式でも(5)式
でも捉えられないSiOが多くなるためと考えられ
る。 SiO2に対するCの割合を変えた場合、すなわ
ち、C/SiO2(モル比)0.5,0.8,1,1.25,
1.5,1.75,2,3の夫々の場合、収率Zは第2
表に示すとおりである。
【表】 第4図には第2表の内容のうち、NaF/SiO2
がモル比で1/6,1/3,1/2,2/3の例
が、夫々、NS1/6(一点鎖線)、NS1/3(実
線)、NS1/2(二点鎖線)、NS2/3(破線)とし
て示されている。 第4図及び第2表より、C/SiO2がモル比で
0.8〜3、より好ましくは1〜2、更に好ましく
は1.25〜1.75の範囲内においてSiCウイスカーが
高収率で得られることがわかる。 実施例 4 SiO2源として沈降性無水ケイ酸のかわりにキ
ラ(組成の一例はSiO273.33重量%、Al2O320.03
重量%、Fe2O3 0.59重量%、K2O 5.15重量%、
Na2O 0.17重量%、MgO 0.08重量%、TiO2
0.34重量%、CaO0.06重量%)を用いてキラ中の
SiO2に対するNaFの割合をモル比で1/3に保
つたまま、SiO2に対するCの割合のみを3以下
の範囲内で変えて、実施例1,2,3と同様に
(1570℃、12時間)行なつたところSiCウイスカ
ーが混在するSiO2重量も含めて第3表に示す重
量で得られた。第3表には、また夫々の場合の補
正SiCウイスカーの収率Zおよび原料充填領域2
a中の残留物残留重量が示されている。 尚、第3表の内容は、また第5図に図示されて
いる。
【表】
【表】 第3表及び第5図からも明らかなとおり、C/
SiO2が1〜3の範囲間で、より好ましくは1又
は1.25〜2、更に好ましくは1.25〜1.75の範囲内
でSiCウイスカーが多量に乃至高収率で得られる
ことがわかる。 尚、第3表及び第5図はSiO2源として特定の
組成のキラを用いた場合の例について示したが、
SiO2源として他のもの、例えば前記組成とは異
なる組成のキラを用いた場合にも同様な結果が得
られた。 以上の実施例3,4よりして、C/SiO2が3
以下の場合、C/SiO2が0.8〜3の範囲内で、よ
り好ましくは1又は1.25〜2、更に好ましくは
1.25〜1.75の範囲内でSiCウイスカーが多量に乃
至高収率で得られることがわかる。 実施例 5 SiO2(実施例4と同組成のキラ使用)が1モル
部、C(活性炭)が1.5モル部、NaFが1/3モル
部からなる調合粉をボールミルで混合して得た混
合粉2の96gを用いて、温度T1=1570℃での保持
時間が4,8,12,18,24時間である点を除き実
施例1〜4と同様にしてSiCウイスカーの生成を
行なつた。 その結果、SiCウイスカー生成領域3に生成さ
れたSiCウイスカーの生成重量(混在SiO2の重量
を含む)、補正SiCウイスカーの収率Z、原料充
填領域2a中の残留物の残留重量及び割合、並び
に残留物中の炭素の重量は第4表のとおりであつ
た。 尚、第4表の内容は第6図に示されている。
【表】 第4表及び第6図よりして、原料充填領域2a
の残留物中の炭素Cは、1570℃での加熱後、約4
時間でほとんどなくなり、約8時間後には実際上
なくなつてしまつているにもかかわらず、原料充
填領域2a中の残留物の残留量は、加熱後4時間
乃至8時間経過後も減少し続けていること、ウイ
スカー生成空間3中のSiCウイスカーの生成量は
加熱後4時間乃至8時間経過後も増加し続けてい
ることがわかる。 このことは、前述のとおり、C/SiO2(モル
比)<3の場合、SiCウイスカーの生成反応が二
段階で進むことを裏付けていると考えられる。 すなわち、加熱後約4時間程度の間は、主とし
て前記反応(3),(5)の組合せによる第1段階の反応
によつて、SiCが生成され、加熱後約4乃至8時
間経過した後は主として前記反応(2),(5)の組合せ
による第2段階の反応によつてウイスカー生成空
間3にSiCウイスカーが生成されると考えられ
る。尚、以上においては、C/SiO2がモル比で
1.5の場合の例について示したが、C/SiO2(モル
比)が他の場合、例えば1.25の場合にも同様な結
果が得られた。 尚、1570℃の加熱温度での保持時間と、残上ウ
イスカーの収率X,Siのウイシカーの収率Y、及
び補正SiCウイスカーの収率Zとの関係は、第7
図に示されるとおりであり、第7図からも、加熱
温度での保持時間が4乃至8時間経過した後も
SiCウイスカーの生成量が増大し続け、約24時間
後にSiCウイスカーの生成がほぼ終了乃至完了す
ることがわかる。 尚、以上では、フツ化物としてNaFを用いた
例について示したが、フツ化物としてNa3AlF6
を用いた場合、SiO2に対する適正モル比がやや
異なり、SiCウイスカー中にAlが混入し易くなる
点を除き、NaFの場合と同様な結果が得られた。 実施例 6 SiO2(沈降性無水ケイ酸)が1モル部、C(活
性炭)が1.5モル部及びNaFが1/3モル部から
なる調合粉2を、116.5g、高さA=約30mmまで
グラフアイトルツボ1の下部の原料充填領域2a
に充填した。このとき、ルツボ1の上部には高さ
B6A180mm、すなわち原料充填容積の約6倍
の大きさのウイスカー生成用の空間3が形成され
ていた。 ルツボ1及びチユーブ5内の空気を流入口18
からのArガスで完全に置換し、流入口18を閉
じた。 カーボンヒータ6での加熱によつてルツボ1中
の下部の混合原料2の温度T1を12時間1570℃に
保つた。この加熱の間、ウイスカー生成空間3に
△T2/△Z=50度/100mmの温度勾配を与えた。 尚、ルツボ1の外側には、管11からC=1000
cm3/分でArガスを流した。 この結果、ルツボ1の上部のウイスカー生成空
間3には太さが0.2μm程度で長さが50μm以上の
SiCウイスカーがSiO2を含んだ重さで約18g生成
された。これは補正SiCウイスカーの収率Zが約
32%に相当する。 実施例 7 △T2/△Z100度/100mmである点を除き実
施例6と同一の条件下でウイスカーの合成実験を
行なつた(これは実施例1と同一の例である)。 その結果、ルツボ1の上部のウイスカー生成空
間3に太さが0.2μm程度、長さが50μm以上のSiC
ウイスカーがSiO2を含んだ重さで約30g生成さ
れた。これは補正SiCウイスカーの収率Zが53%
に相当する。 実施例 8−1 △T2/△Z25度/100mmである点を除き実施
例6と同一の条件下でウイスカーの合成を行なつ
た。 その結果、ルツボ上部のウイスカー生成空間3
に、太さが0.2μm程度、長さが100μm以上のSiC
ウイスカーがSiO2を含んだ重さで約10g得られ
た。これは補正SiCウイスカーの収率Zが17.8%
に相当する。 実施例 8−2 ルツボ1付近の断熱を良くし、△T2/△Z
0度/100mmである点を除き、実施例6と同一の
条件下で、ウイスカーの合成実験を行つた。 その結果、ルツボ1の上部のウイスカー生成空
間3に生成する太さが0.2μm程度、長さが100μm
以上のSiCウイスカーは、SiO2を含んだ重さで約
2.0gで、非常に少なかつた。 以上の実施例6,7,8−1,8−2等よりし
て、 (1) 充填した原料2の上方に原料充填容積の少な
くとも5倍以上のウイスカー生成空間3を設け
(B5A)、 (2) ウイスカー生成空間3に△T2/△Z25
度/100mm以上の温度勾配を与えることにより、
ウイスカー生成空間3にSiCウイスカーを高収
率で生成し得ることがわかる。 尚、△T2/△Zが大きくなる程補正SiCウイス
カーの収率Zが高くなる。 実施例 9 SiO2源としてのキラ(700℃での熱処理後の組
成、 SiO2 73.33重量% Al2O3 20.03重量% Fe2O3 0.59重量% K2O 5.15重量% Na2O 0.17重量% MgO 0.08重量% TiO2 0.34重量% CaO 0.06重量%) 中のSiO2が1モル部、C(活性炭)が1.75モル部、
NaFが1/3モル部からなる調合粉をボールミ
ルで混合し、100gの混合粉2をグラフアイトル
ツボ1の下部の原料充填領域2aに充填した。ル
ツボ1及びチユーブ5内の空気を流入口18から
のArガスで完全に置換し、流入口18を閉じた。 カーボンヒータ6での加熱によつてルツボ1中
の下部2aの混合原料の温度T1を12時間1570℃
に保つた(△T2/△Z100度/100mm)。 尚、ルツボ1の外側には、管11からC=1000
cm3/分でArガスを流した。 この結果、ルツボ1の上部のウイスカー生成空
間3には、太さが0.2μm程度で、長さが50μm以
上のSiCウイスカーがSiO2を含んだ重さで約18g
得られた。これは、Siについてみると、補正SiC
ウイスカーの収率Zが約48%に相当する。 以上の実施例9及び前記実施例1の結果から明
らかなとおり、SiCウイスカーの生成に関する限
り、純度が高く反応性も高い沈降性無水ケイ酸の
かわりに安価なキラを使用し得ることがわかる。 このSiCウイスカーの合成に際して、キラ中の
Al2O3,K2O等はSiO2,NaFなどと反応して、
より融点の低いケイ酸塩融体を形成し、ウイスカ
ー合成反応を促進すると考えれる。 実施例 10−1 SiO2(沈降性無水ケイ酸)が1モル部、C(活
性炭)が1.5モル部、NaFが1/3モル部からな
る調合粉をボールミルで混合して得た混合粉2の
116.5gをグラフアイトルツボ1の下部の原料充
填領域2aに充填した。ルツボ1及びチユーブ5
内の空気を流入口18からのArガスで完全に置
換し、流入口18を閉じた。 ルツボ1の外側には、管11からC=1000cm3
分の流速でArガスを流し続けて、ルツボ1の外
側の炉内空間15,16,12,13を不活性雰
囲気に保つた。 カーボンヒータ6での加熱によつてルツボ1中
の下部2aの混合原料2の温度T1を12時間1570
℃に保つた(△T2/△Z100度/100mm)。 尚、12時間の加熱期間のうち、加熱開始から9
時間経過した時点以後加熱の終了まで、流入口1
8から管17、ルツボ1、チユーブ5,10を通
るようにArが90モル%,HFが10モル%なる混合
ガスを流量E=50cm3/分で流した。 その結果、ウイスカー生成空間3には、太さが
0.2μm程度、長さが50μm以上のSiCウイスカーが
SiO2を含んだ重量で約10g得られた。尚、生成
空間3に生成したSiCウイスカーを25%のHF溶
液で処理したところ2.3%の重量減少を示した。
この重量減少はSiCウイスカー中に含まれるSiO2
に起因していると思われる。 実施例 10−2 ArガスとHFガスとの混合ガスのかわりにAr
ガスのみをE=50cm3/分で流した点、及びその
Arガスを流す際の保持温度T1を、1570℃に上
げた点を除き実施例1と同様な条件下でSiCウイ
スカーの合成を行なつた。 その結果、ウイスカー生成空間3には、太さが
0.2μm程度、長さが50μm以上のSiCウイスカー
が、SiO2を含んだ重量で約19g得られた。この
生成空間3に生成したウイスカーを25%のHF溶
液で処理したところ約45%の重量減少を示した。 実施例 11 12時間の加熱期間の間、流入口18からガスの
導入を行なわなかつた点を除き、実施例10−1と
同様な条件下でSiCウイスカーの合成を行なつ
た。(この実施例は実施例1と同一である。) その結果、ウイスカー生成空間3には、太さが
0.2μm程度で、長さが50μm以上のSiCウイスカー
がSiO2を含んだ重さで約30g得られるけれども、
生成空間3のSiCウイスカーは25%のHF溶液に
よる処理により71.2%の重量減少を示した。 以上の実施例10−1,10−2及び実施例11の結
果からも明らかなとおり、所定の加熱温度での
SiCウイスカー生成の後半の数時間にSiO2分の除
去用のガスHF(反応式SiO2+4HF→SiF4+2H2
O)又はCH4(反応式CH4+SiO2→SiC+2H2O)
などを流すことによつて、ウイスカー生成空間3
内の生成するウイスカーの間又は表面等にSiO2
が混在する割合を低減させ得る。 実施例 12 SiO2(沈降性無水ケイ酸)が1モル部、C(活
性炭)が1.5モル部、NaFが1/3モル部からな
る調合粉をボールミルで混合して得た混合粉2の
116.5gを、第8図に示すような断面形状のグラ
フアイトルツボ1cの下部の原料充填領域2aに
高さAまで充填した。 このときルツボ1cの上部には混合原料2の充
填容積の約5倍の容積のウイスカー生成空間3が
形成されていた。 グラフアイトルツボ1のかわりにルツボ1cを
配置した装置9において、ルツボ1c内及びルツ
ボ1cの上端1dに接続されたチユーブ5,10
内をArガスで置換した後、ルツボ1cのまわり
等ルツボ1cの外側に管11からC=1000cm3/分
でArガスを流しながら、カーボンヒータ6での
加熱によつてルツボ1c中の下部の混合原料の温
度T1を12時間1570℃に保つた。(△T2/△Z
100度/100mm)。 その結果、ルツボ1cの上部のウイスカー生成
空間3には、太さが0.2μm程度で長さが50μm以
上のSiCウイスカーが、第9図に示す如く生成空
間3の形と同形状の集合体20の形で得られた。 このSiCウイスカー集合体20は、嵩密度がほ
ぼ0.01〜0.02g/cm3、気孔率が98.5〜99.0%の極
めて均一な空〓分布の組織構造を有していた。 尚、ウイスカー生成空間3の形状は最終物品又
はその部品となる複合材の形状と実質的に同一に
なるように任意に形成され得る。 生成されたSiCウイスカー集合体20はそのま
まの組織状態で複合材の繊維骨格として使用され
得るが、この集合体20を均等に圧縮して密度を
上昇させることにより複合材のVf(繊維堆積率)
値を所望の範囲で制御し得る。 尚、SiCウイスカー集合体20をラバープレス
で均等に圧縮した場合、1.5g/cm3密度まで上昇
させ得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のSiCウイスカーの製造方法を
実施するための好ましい一例の製造装置の断面説
明図、第2図は混合原料中のNaF/SiO2(モル
比)に対する補正SiCウイスカーの収率Zの依存
を示すグラフ、第3図はNaF/SiO2(モル比)に
対する残留物残留率の依存を示すグラフ、第4図
はC/SiO2(モル比)に対する補正SiCウイスカ
ーの収率Z(%)の依存を示すグラフ、第5図は
C/SiO2(モル比)に対するSiO2を含むSiCウイ
スカー重量(g)及び残留物重量の依存を示すグ
ラフ、第6図は保持時間に対するSiO2を含むSiC
ウイスカー重量、残留物重量及び残留物の残留割
合の依存を示すグラフ、第7図は保持時間に対す
る残上ウイスカー収率X,SiCウイスカー収率
Y、及び補正SiCウイスカー収率Zの依存を示す
グラフ、第8図は第1図の装置のルツボの変形例
の断面説明図、第9図は第8図のルツボで製造さ
れたSiCウイスカー集合体の説明図である。 1,1c……ルツボ、2……混合物、6……ヒ
ータ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 二酸化ケイ素源と、炭素源と、フツ化ナトリ
    ウム源とを含む混合物を、非酸化性雰囲気下で
    1400℃〜1700℃で加熱してSiCウイスカーを製造
    する方法において、 該混合物が、SiO21モル部に対して、 Cを1.25〜1.75モル部、 NaFを1/6〜2/3モル部 含むことを特徴とするSiCウイスカーの製造方
    法。
JP60232772A 1985-10-18 1985-10-18 SiCウイスカ−の製造方法 Granted JPS6296399A (ja)

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