JPH0558706B2 - - Google Patents
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- JPH0558706B2 JPH0558706B2 JP86279773A JP27977386A JPH0558706B2 JP H0558706 B2 JPH0558706 B2 JP H0558706B2 JP 86279773 A JP86279773 A JP 86279773A JP 27977386 A JP27977386 A JP 27977386A JP H0558706 B2 JPH0558706 B2 JP H0558706B2
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- cells
- medium
- serum
- culture
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Description
産業上の利用分野
本発明は、動物細胞を増殖するための組成物お
よびそれを用いる動物細胞の増殖方法に関する。 従来の技術 動物細胞を大量に効率よく培養する技術は、新
しい有用な生理活性物質の探索や生産に、さらに
遺伝子操作技術を施した細胞を用いる生理活性物
質生産に必須の技術として、種々の方向からの研
究が進められている。従来動物細胞の培養には、
血清を約10%程度添加した培地が主として用いら
れ、とりわけ牛胎児血清(FCS)含有培地が賞用
されて来た。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、血清は非常に高価であり、かつ
原因不明のロツト差があるため、細胞を大量に培
養するには問題が多い。さらに血清には多種類の
異種蛋白質が含まれるため、生産される有用物質
を培養液から回収精製する際にも不都合が生ず
る。これらの不都合を解消しようとして、血清を
含まない培地(無血清培地)も種々開発されて来
たが、一般に汎用性が低く、増殖性および生理活
性物質生産性の面でも血清含有培地に比べると必
ずしも十分なものとはいえない。また無血清培地
では、血清の代替として、各種細胞増殖因子、ホ
ルモン類などが添加されるが、これらの因子類に
は高価なものも多く、血清含有培地より、むしろ
高価な場合もしばしば認められる。 いずれにしても従来知られている培地は、細胞
培養によつて有用物質を大量に効率よく得るため
には必ずしも十分満足できるものではなかつた。 このように、安価で大量供給が可能で、しかも
血清等に由来する性質不明の蛋白質を出来るだけ
含まない動物細胞増殖用培地を開発することが望
まれる。該培地としては、無血清で汎用性があ
り、しかも細胞増殖能が高い培地が理想的である
が、血清含有培地でもその血清の使用量を大巾に
減らすことが出来れば、培地の経済性および培養
液中の不純物含量の面での問題点を大巾に改善す
ることが可能である。 問題点を解決するための手段 上記した事情に鑑み、本発明者らは、細胞増殖
を促進する物質の探索を進めたところ、ポリビニ
ールアルコールまたは/およびポリプロピレング
リコールを含有した動物細胞増殖用組成物による
培地で動物細胞または生理活性物質を生産する動
物細胞を培養すると、動物細胞が著しく増殖さ
れ、またこれにより、産生される生理活性物質の
量が増大されることを見い出し、これに基づいて
さらに研究した結果、本発明を完成した。 本発明は、 (1) 約0.2%〜0.8%(W/V)のポリビニールア
ルコールまたは/および約0.01%〜0.1%
(W/V)のポリプロピレングリコールを含有
してなる動物細胞増殖用組成物、 (2) 約0.2%〜0.8%(W/V)のポリビニールア
ルコールまたは/および約0.01%〜0.1%
(W/V)のポリプロピレングリコールを含有
する動物細胞増殖用組成物を加えた培地で動物
細胞を培養することを特徴とする動物細胞の増
殖方法である。 本明細書においては、ポリビニールアルコール
およびポリプロピレングリコールをそれぞれ
PVAおよびPPGと略記することもある。 本発明の組成物は、基礎培地およびPVAまた
は/およびPPGからなる。 該基礎培地としては、動物細胞の培養に用いる
ことのできるものであればいずれのものでもよ
い。 本発明に用いられる基礎培地としては、たとえ
ば市販されている各種基礎培地[たとえば、イー
グルの最小必須培地(MEM)(サイエンス
(Science)130巻 432頁 1959年)、イーグルの
基礎培地(BME)(プロシーデイングス・オブ・
ザ・ソサイエテイ・フオア・エキスペリメンタ
ル・バイオロジー・アンド・メデイスン
(Proceeding of Society for Experimenttal
Biology and Medicine)89巻 362頁 1965
年)、ダルベツコ改変イーグル培地(DME)(バ
イロロジー(Virology)8巻 396頁 1959年)、
イスコフ改変ダルベツコ培地(IMDM)(ザ・ジ
ヤーナル・オブ・エキスペリメンタル・メデイス
ン(The Jounal of Experimental Medicine)
147巻 923頁 1978年)、L−15培地(アメリカ
ン・ジヤーナル・オブ・ハイジーン(American
Journal of Hygiene)78巻 173頁 1963年)、
マツコイ5a培地(プロシーデイングス・オブ・
ザ・ソサイエテイ・フオア・エキスペリメンタ
ル・バイオロジー・アンド・メデイスン100巻
115頁 1959年)、ハムF12培地(プロシーデイン
グス・オブ・ナシヨナル・アカデミー・オブ・サ
イエンス・ユー・エス・エー(Proceedings of
National Academy of Science、USA)53巻
288頁 1965年)、RPMI 1640培地(ジヤーナ
ル・オブ・ザ・アメリカン・メデイカル・アソシ
エーシヨン(Journal of the American
Medical Association)199巻 519頁 1967年)
など]あるいはこれらを混合した培地が挙げられ
る。該基礎培地にそれぞれの細胞の増殖に必須な
因子(補助増殖因子)たとえばホルモン類(たと
えばインスリン、トランスフエリン、ステロイド
ホルモンなど)、蛋白性増殖因子[たとえば上皮
細胞増殖因子(EGF)、血小板由来増殖因子
(PDGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)など]、
重金属類(たとえば亜セレン酸ナトリウムなど)
やリン脂質(たとえばエタノールアミン、ホスフ
アチジルエタノールアミなど)を必要により添加
した無血清培地が挙げられる。さらに、これらに
通常の使用量またはそれ以下の血清代替物質[た
とえばGFS(第2回次世代産業基盤技術シンポジ
ウム−バイオテクノロジー予講集161頁、1984
年)、NU−シーラム(コラボレーテイブリサー
チ社製)、シーラムプラス(KCバイオロジカルズ
社製)など]が添加された培地や、通常の使用量
以下の血清[たとえば牛胎児血清(FCS)、新生
子牛血清、仔牛血清、ブタ血清、ヤギ血清、ニワ
トリ血清など]を添加した培地などが挙げられ
る。また市販の無血清培地[たとえばハイブリテ
イー1(日本薬品開発製)、HB−102(ハナ・メデ
イア社製)、HL−1(ベントレツト社製)など]
も本発明の基礎培地として用いることが可能であ
り、市販の基礎培地に準じてアミノ酸などの濃度
を最適化した培地を作成して用いることも可能で
ある。 本発明で用いられるポリビニールアルコール
は、〔−CH2CH(OH)−〕n(nは重合度を表
す。)の構造を持つ高重合体であり、平均重合度
が約500ないし2000のものが好ましく、なかでも
約500のもの、1500〜1800のものが好ましい。ポ
リプロピレングリコールとしては、ジオールタイ
プのもの、トリオールタイプのものなどが挙げら
れるが、トリオールタイプのものが好ましく、平
均分子量約3000ないし4000のものが好ましく、な
かでも約4000のものが好ましい。ここでジオール
タイプとは、HO〔−CH(CH3)CH2O−〕n1H
(n1は重合度を表す。)の構造を持つ高重合体のこ
とをいう。一方、トリオールタイプとしては、例
えばROCH2CH(OR)CH2ORの構造をもつ平均
分子量3000の高重合体、CH3CH2C(CH2OR)3の
構造をもつ平均分子量4000の高重合体などが挙げ
られる(式中、Rは〔−CH2CH(CH3)O−〕
n2Hを表し、n2は重合度を表す。) 本発明で用いられるポリビニールアルコールの
量は、使用時において約0.2%〜0.8%(W/V)
となる量であり、ポリプロピレングリコールの量
は、使用時において約0.01%〜0.1%(W/V)
となる量である。 ポリビニールアルコールとポリプロピレングリ
コールは単独で使用しても良いし、両者を同時に
使用しても良い。両者を同時に使用する場合、そ
の混合比は、PPGを1とした場合、PVAは約0.5
〜100となるのが好ましくは、なかでも約1〜20
となるように混合するのがより好ましい。 これらの化合物に〔−CH2CH2O−〕n′(n′は重
合度を表す。)の構造を持つ高重合体であるポリ
エチレングリコール(以下、PEGと略記するこ
ともある。)を混合しても良い。混合するポリエ
チレングリコールとしては、平均分子量が約1000
以上のものが好ましく、なかでも約2000ないし
20000のものが好ましく、さらに約4000、約6000、
約20000のものが好ましい。ポリエチレングリコ
ールの量としては、使用時において約0.001%
(W/V)ないし10%(W/V)が好ましく、さ
らに好ましくは約0.01%(W/V)ないし2%
(W/V)となる量である。ポリエチレングリコ
ールの混合比としては、PEGを1とした場合、
PVAは約0.1〜10、PPGは約0.01〜1が好ましく、
なかでもPVAが約0.5〜2、PPGが約0.05〜1と
なるように混合するのがより好ましい。ポリエチ
レングリコールは、ポリビニールアルコール、ポ
リプロピレングリコールを単独で使用しているも
のに混合しても良いし、両者を同時に使用してい
るものに混合しても良い。 本発明で用いられる化合物は、あらかじめ組成
物中に混合されていても良いし、培地として使用
する際に混入しても良い。 本発明の動物細胞増殖用組成物は、固体状態の
ものおよび水溶液であるもののいずれでもよい。
固体状態のものは、それをたとえば水に溶解ある
いは懸濁して用いられる。 また、該組成物を動物細胞増殖用の培地として
用いることができるが、培地として用いる場合に
は、血清を含まない培地としても良く、さらに、
通常の使用量以下の血清を含む培地としても良
い。ここで、通常の使用量としては、たとえば約
10%(V/V)が挙げられる。 本発明の組成物を培地として用いる場合には、
通常の使用量またはそれ以下の血清代替物を含む
培地としてもよい。ここで、通常の使用量として
は、たとえば、GFSの場合は約3〜4g/
(蛋白質として)であり、NU−シーラムの場合
は約10%V/Vであり、シーラムプラスの場合は
約10%V/Vである。 本発明方法によつて培養される動物細胞として
は、特に限定されない。その例としては、たとえ
ばヒト、マウス、ラツト、ウシ、ハムスターなど
の哺乳動物由来のリンパ系細胞(例、正常リンパ
球、ミエローマ細胞、B−リンパ芽球様細胞、T
リンパ性白血病細胞など)、各種ハイブリドーマ
(例、マウスハイブリドーマ、マウス・ヒトヘテ
ロハイブリドーマ、ヒトハイブリドーマなど)、
正常2倍体細胞(例、繊維芽細胞など)、その他
の種々の接着依存性細胞などを挙げることが出来
る。 より具体的には、ヒトリンパ系細胞としては、
Namalva(ATCC CRL1432)(インターナシヨナ
ル・ジヤーナル・オブ・キヤンサー
(International Journal of cancer)12巻 396
頁 1973年)、Raji(ATCC CCL86)(ランセツト
(Lancet)1巻 238頁 1964年)、EB−3
(ATCC CCL85)(ランセツト1巻 252頁
1964年)、WI−L2(キヤンサー(cancer)22巻
517頁 1968年)、Daudi(ATCC CCL213)(キヤ
ンサー・リサーチ(Cancer Research)28巻
1300頁 1968年)、RPMI 8226(ATCC CCL155)
(プロシーデイングス・オブ・ザ・ソサイエテ
イ・フオア・エキスペリメンタル・バイオロジ
ー・アンド・メデイスン 125巻 1246頁 1967
年)、CCRF−CEM(ATCC CCL119)(キヤンサ
ー 18巻 522頁 1965年)、RPMI 1788(ATCC
CCL156)(ジヤーナル・オブ・ザ・ナシヨナ
ル・キヤンサー・インステイチユート(ユナイテ
イド・ステーツ)(Journal of the National
Cancer Institute(United States))43巻 1119
頁 1969年)、CRCF−SB(ATCC CCL120)(キ
ヤンサー・リサーチ 27巻 2479頁 1967年)な
どが、マウスリンパ系細胞としては、たとえば、
MPC−11(ATCC CCL167)(ザ・ジヤーナル・
オブ・エキスペリメンタル・メデイスン131巻
515頁 1970年)、NS−1(ATCC TIB18)(ユー
ロピアン・ジヤーナル・オブ・イムノロジー
(European Journal of Immunology)6巻
511頁 1976年)、P3X63Ag8U・1(P3U1)
(ATCC CRL1597)(カレント・トピツクス・オ
ブ・マイクロバイオロジー・アンド・イムノロジ
ー(Current Topics Microbiology and
Immunology)81巻 1頁 1978年)などが、ハ
イブリドーマとしては、たとえばマウスハイブリ
ドーマCEA(第2回次世代産業基盤技術シンポジ
ウム−バイオテクノロジー 予稿集 175頁 昭
和59年)、HS−(同上)、E235I63(ハイブリド
ーマ(Hybrdoma)4巻 47頁 1985年)、マウ
ス・ヒト・ヒトヘテロハイブリドーマN12−16・
63(第2回次世代産業基盤技術シンポジウム−バ
イオテクノロジー 予稿集 175頁 昭和59年)、
I12−22・25(バイオケミカル・アンド・バイオフ
イジカル・リサーチ・コミユニケーシヨン
(Biochemical and Biophysical Research
Communication)129巻 26頁 1985年)、HB
−43・1(同上)などが、接着依存性細胞として
は、たとえばFL(ATCC CCL62)(プロシーデイ
ングス・オブ・ザ・ソサイエテイ・フオア・エキ
スペリメンタル・バイオロジー・アンド・メデイ
スン 94巻 532頁 1957年)、HeLa(ATCC
CCL2)(キヤンサー・リサーチ 12巻 264頁
1952年)、Wish(ATCC CCL25)(エキスペリメ
ンタル・セル・リサーチ(Experimental Cell
Research)23巻 14頁 1961年)、CHO−K1
(ATCC CCL61)(ザ・ジヤーナル・オブ・エキ
スペリメンタル・メデイスン 108巻 945頁
1958年)、L細胞(ATCC CCL1)(ジヤーナ
ル・オブ・ザ・ナシヨナル・キヤンサー・インス
チチユート(ユナイテイド・ステーツ)9巻
229頁 1948年)などがそれぞれ挙げられる。 本発明の生理活性物質の製造法において用いら
れる生理活性物質を生産する動物細胞としては、
たとえば、マウスモノクローナル抗体を産生する
CEA、HS−、E235163など、ヒトモノクロー
ナル抗体を産生するN12−16・63、12−22・
25、HB−43・1などが、白血球インターフエ
ロンを産生するNamalva細胞、インターロイキ
ン−2を産生する遺伝子組換え細胞マウスL−
IL−213−3細胞、ヒトFL−IL385−6細胞、ハ
ムスターC−IL485−14細胞(特開昭61−63282
号公報参照)などが挙げられる。 本発明方法の培養には通常培養に用いられる容
器または装置が用いられる。たとえば浮遊細胞の
場合には、マルチウエルプレート、培養フラス
コ、スピナーフラスコ、ジヤーフアーメンター、
フアーメンターなどが用いられ、さらにホローフ
アイバー培養装置、セラミツクマトリツクスを用
いた培養装置さらにマイクロカプセル培養法など
が適宜採用される。接着依存性細胞の場合には、
マルチウエルプレート、培養フラスコ、ローラー
ボトル、マイクロキヤリアー培養法、ホローフア
イバー培養法、セラミツクマトリツクス培養法な
どが用いられる。 本発明の培養は、用いられる動物細胞の培養に
適した条件が採用される。一般には、培養温度約
37℃前後で、PH約6.5〜7.5で、数日〜3か月培養
される。たとえば、本発明の培地に通常0.1〜5
×105個/mlの細胞を播種し、マルチウエルプレ
ートやフラスコの場合には約37℃、5%炭酸ガス
培養器(炭酸ガス濃度5%の培養器)中でPH約
6.5〜7.5で約1〜20日間培養される。ジヤーフア
ーメンターやフアーメンターなどでは通気撹拌培
養が行われる。またこれらの培養槽やホローフア
イバー、セラミツクマトリツクス、マイクロカプ
セルなどを用いた培養においては培地を回分的、
または連続的に交換することにより生理活性物質
の生産性を向上させることができる。連続潅流培
養の場合には1ないし数ケ月(約3か月)も続け
る場合がある。また、必要により通気される。 培養液から細胞を採取するには、たとえば、浮
遊細胞の場合は、培養液を直接遠心分離機やろ過
機にかけて集める。接着依存性細胞の場合にはた
とえば、0.1mg/mlのEDTAおよび1.25mg/mlの
トリプシンを添加して、37℃、1〜2分反応させ
て細胞を分散させたのち、遠心分離またはろ過に
よつて集める。 細胞培養によつて生産される生理活性物質は、
その物質が培養液中に蓄積される場合、ろ過また
は遠心分離によつて上澄液を得、これから採取さ
れる。また細胞内に蓄積される物質の場合には、
ろ過または遠心分離によつて得た細胞を物理的方
法(例、超音波、フレンチプレス、ダイノミルな
ど)または化学的方法(例、塩酸グアニジン等)
にて処理し、生産物を抽出したのち、上澄液を得
る。 上記上澄液から生理活性物質を分離、精製する
には自体公知の分離、精製法を適宜組み合わせて
行うことができる。たとえば生理活性物質が蛋白
質またはペプチドの場合には、塩析や溶媒沈澱法
などの溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過
法、ゲルろ過法、SDS−ポリアクリルアミドゲル
電気泳動法などの主として分子量の差を利用する
方法、イオン交換クロマトグラフイーなどの荷電
の差を利用する方法、アフイニテイクロマトグラ
フイーなどの特異的親和性を利用する方法、逆相
高速液体クロマトグラフイーなどの疎水性の差を
利用する方法、等電点電気泳動などの等電点の差
を利用する方法などが適用される。 本発明の方法に従つて増殖させた動物細胞は、
たとえばこれにウイルスを感染させてワクチンの
製造に利用したり、各種リンフオカイン類(例、
インターフエロン類、インターロイキン−2な
ど)、各種増殖因子類(例、上皮細胞増殖因子、
繊維芽細胞増殖因子など)、各種ホルモン類(例、
ヒト成長ホルモン、インスリンなど)、各種酵素
類(例、ウロキナーゼ、組織プラスミノーゲン活
性化因子など)や各種モノクローナル抗体などの
生理活性物質の生産に利用される。また遺伝子操
作によつて特定の遺伝子を導入した細胞を用いる
ことにより該物質を効率よく生産させることがで
きる。また本発明の方法に従つて増殖し、集めた
細胞を直接に、人工皮膚や人工器官(例、膵臓ベ
ータ島細胞や、肝細胞など)として利用すること
もできる。 本発明方法により、動物細胞を効率良く増殖さ
せることができるので、動物細胞を工業的に大量
に増殖させる方法として有利に用いることができ
る。 本発明方法において、生理活性物質を生産する
動物細胞を培養した場合には、該細胞が効率良く
増殖されるので、生理活性物質を効率良く生産す
ることができ、工業生産上有利である。 実施例 以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。PVA、PPGおよびPEGの添加%はW/
V%を表わす。血清の添加%はV/V%を表わ
す。 実施例 1 IMDM、ハムF12およびL−15培地を1:1:
2の比率で混合した培地に、2mg/インスリ
ン、2mg/トランスフエリン、2×10-6Mエタ
ノールアミン、2×10-8M亜セレン酸ナトリウム
(4つを合せてITESと称する。)を添加し、これ
に各種濃度のPVA(平均重合度500)またはPPG
(トリオールタイプ、平均分子量4000)を添加し
た培地を調製し、これをマルチウエルプレートへ
1ml宛分注した。これにマウス・ヒト・ヒトヘテ
ロハイブリドーマN12−16・63株の細胞を1×
105個/mlになるように播種し、5%炭酸ガス培
養器中で37℃5日間培養後、コールターカウンタ
ーにて細胞数を測定した。結果を第1図、第2図
に示す。 PVAの至適濃度は0.2〜0.8%、PPGの場合は
0.025%であつた。至適濃度条件下では、無添加
の場合と比較すると、PVAで約4.5倍、PPGで約
3倍まで細胞数が増加した。 実施例 2 実施例1と同じ基礎培地に同じ濃度のITESを
添加した培地1、更にこれに0.2%PVA(平均重
合度500)を添加した培地2、および0.025%PPG
(トリオールタイプ、平均分子量4000)を添加し
た培地3を用意し、これを24穴マルチウエルプレ
ートへ1ml宛分注した。これに表1に示す各種細
胞を1×105個/mlの割合で播種し、37℃、5%
炭酸ガス培養器中で5日間培養したのち、コール
ターカウンターで細胞数を計数し、表1の結果を
得た。
よびそれを用いる動物細胞の増殖方法に関する。 従来の技術 動物細胞を大量に効率よく培養する技術は、新
しい有用な生理活性物質の探索や生産に、さらに
遺伝子操作技術を施した細胞を用いる生理活性物
質生産に必須の技術として、種々の方向からの研
究が進められている。従来動物細胞の培養には、
血清を約10%程度添加した培地が主として用いら
れ、とりわけ牛胎児血清(FCS)含有培地が賞用
されて来た。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、血清は非常に高価であり、かつ
原因不明のロツト差があるため、細胞を大量に培
養するには問題が多い。さらに血清には多種類の
異種蛋白質が含まれるため、生産される有用物質
を培養液から回収精製する際にも不都合が生ず
る。これらの不都合を解消しようとして、血清を
含まない培地(無血清培地)も種々開発されて来
たが、一般に汎用性が低く、増殖性および生理活
性物質生産性の面でも血清含有培地に比べると必
ずしも十分なものとはいえない。また無血清培地
では、血清の代替として、各種細胞増殖因子、ホ
ルモン類などが添加されるが、これらの因子類に
は高価なものも多く、血清含有培地より、むしろ
高価な場合もしばしば認められる。 いずれにしても従来知られている培地は、細胞
培養によつて有用物質を大量に効率よく得るため
には必ずしも十分満足できるものではなかつた。 このように、安価で大量供給が可能で、しかも
血清等に由来する性質不明の蛋白質を出来るだけ
含まない動物細胞増殖用培地を開発することが望
まれる。該培地としては、無血清で汎用性があ
り、しかも細胞増殖能が高い培地が理想的である
が、血清含有培地でもその血清の使用量を大巾に
減らすことが出来れば、培地の経済性および培養
液中の不純物含量の面での問題点を大巾に改善す
ることが可能である。 問題点を解決するための手段 上記した事情に鑑み、本発明者らは、細胞増殖
を促進する物質の探索を進めたところ、ポリビニ
ールアルコールまたは/およびポリプロピレング
リコールを含有した動物細胞増殖用組成物による
培地で動物細胞または生理活性物質を生産する動
物細胞を培養すると、動物細胞が著しく増殖さ
れ、またこれにより、産生される生理活性物質の
量が増大されることを見い出し、これに基づいて
さらに研究した結果、本発明を完成した。 本発明は、 (1) 約0.2%〜0.8%(W/V)のポリビニールア
ルコールまたは/および約0.01%〜0.1%
(W/V)のポリプロピレングリコールを含有
してなる動物細胞増殖用組成物、 (2) 約0.2%〜0.8%(W/V)のポリビニールア
ルコールまたは/および約0.01%〜0.1%
(W/V)のポリプロピレングリコールを含有
する動物細胞増殖用組成物を加えた培地で動物
細胞を培養することを特徴とする動物細胞の増
殖方法である。 本明細書においては、ポリビニールアルコール
およびポリプロピレングリコールをそれぞれ
PVAおよびPPGと略記することもある。 本発明の組成物は、基礎培地およびPVAまた
は/およびPPGからなる。 該基礎培地としては、動物細胞の培養に用いる
ことのできるものであればいずれのものでもよ
い。 本発明に用いられる基礎培地としては、たとえ
ば市販されている各種基礎培地[たとえば、イー
グルの最小必須培地(MEM)(サイエンス
(Science)130巻 432頁 1959年)、イーグルの
基礎培地(BME)(プロシーデイングス・オブ・
ザ・ソサイエテイ・フオア・エキスペリメンタ
ル・バイオロジー・アンド・メデイスン
(Proceeding of Society for Experimenttal
Biology and Medicine)89巻 362頁 1965
年)、ダルベツコ改変イーグル培地(DME)(バ
イロロジー(Virology)8巻 396頁 1959年)、
イスコフ改変ダルベツコ培地(IMDM)(ザ・ジ
ヤーナル・オブ・エキスペリメンタル・メデイス
ン(The Jounal of Experimental Medicine)
147巻 923頁 1978年)、L−15培地(アメリカ
ン・ジヤーナル・オブ・ハイジーン(American
Journal of Hygiene)78巻 173頁 1963年)、
マツコイ5a培地(プロシーデイングス・オブ・
ザ・ソサイエテイ・フオア・エキスペリメンタ
ル・バイオロジー・アンド・メデイスン100巻
115頁 1959年)、ハムF12培地(プロシーデイン
グス・オブ・ナシヨナル・アカデミー・オブ・サ
イエンス・ユー・エス・エー(Proceedings of
National Academy of Science、USA)53巻
288頁 1965年)、RPMI 1640培地(ジヤーナ
ル・オブ・ザ・アメリカン・メデイカル・アソシ
エーシヨン(Journal of the American
Medical Association)199巻 519頁 1967年)
など]あるいはこれらを混合した培地が挙げられ
る。該基礎培地にそれぞれの細胞の増殖に必須な
因子(補助増殖因子)たとえばホルモン類(たと
えばインスリン、トランスフエリン、ステロイド
ホルモンなど)、蛋白性増殖因子[たとえば上皮
細胞増殖因子(EGF)、血小板由来増殖因子
(PDGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)など]、
重金属類(たとえば亜セレン酸ナトリウムなど)
やリン脂質(たとえばエタノールアミン、ホスフ
アチジルエタノールアミなど)を必要により添加
した無血清培地が挙げられる。さらに、これらに
通常の使用量またはそれ以下の血清代替物質[た
とえばGFS(第2回次世代産業基盤技術シンポジ
ウム−バイオテクノロジー予講集161頁、1984
年)、NU−シーラム(コラボレーテイブリサー
チ社製)、シーラムプラス(KCバイオロジカルズ
社製)など]が添加された培地や、通常の使用量
以下の血清[たとえば牛胎児血清(FCS)、新生
子牛血清、仔牛血清、ブタ血清、ヤギ血清、ニワ
トリ血清など]を添加した培地などが挙げられ
る。また市販の無血清培地[たとえばハイブリテ
イー1(日本薬品開発製)、HB−102(ハナ・メデ
イア社製)、HL−1(ベントレツト社製)など]
も本発明の基礎培地として用いることが可能であ
り、市販の基礎培地に準じてアミノ酸などの濃度
を最適化した培地を作成して用いることも可能で
ある。 本発明で用いられるポリビニールアルコール
は、〔−CH2CH(OH)−〕n(nは重合度を表
す。)の構造を持つ高重合体であり、平均重合度
が約500ないし2000のものが好ましく、なかでも
約500のもの、1500〜1800のものが好ましい。ポ
リプロピレングリコールとしては、ジオールタイ
プのもの、トリオールタイプのものなどが挙げら
れるが、トリオールタイプのものが好ましく、平
均分子量約3000ないし4000のものが好ましく、な
かでも約4000のものが好ましい。ここでジオール
タイプとは、HO〔−CH(CH3)CH2O−〕n1H
(n1は重合度を表す。)の構造を持つ高重合体のこ
とをいう。一方、トリオールタイプとしては、例
えばROCH2CH(OR)CH2ORの構造をもつ平均
分子量3000の高重合体、CH3CH2C(CH2OR)3の
構造をもつ平均分子量4000の高重合体などが挙げ
られる(式中、Rは〔−CH2CH(CH3)O−〕
n2Hを表し、n2は重合度を表す。) 本発明で用いられるポリビニールアルコールの
量は、使用時において約0.2%〜0.8%(W/V)
となる量であり、ポリプロピレングリコールの量
は、使用時において約0.01%〜0.1%(W/V)
となる量である。 ポリビニールアルコールとポリプロピレングリ
コールは単独で使用しても良いし、両者を同時に
使用しても良い。両者を同時に使用する場合、そ
の混合比は、PPGを1とした場合、PVAは約0.5
〜100となるのが好ましくは、なかでも約1〜20
となるように混合するのがより好ましい。 これらの化合物に〔−CH2CH2O−〕n′(n′は重
合度を表す。)の構造を持つ高重合体であるポリ
エチレングリコール(以下、PEGと略記するこ
ともある。)を混合しても良い。混合するポリエ
チレングリコールとしては、平均分子量が約1000
以上のものが好ましく、なかでも約2000ないし
20000のものが好ましく、さらに約4000、約6000、
約20000のものが好ましい。ポリエチレングリコ
ールの量としては、使用時において約0.001%
(W/V)ないし10%(W/V)が好ましく、さ
らに好ましくは約0.01%(W/V)ないし2%
(W/V)となる量である。ポリエチレングリコ
ールの混合比としては、PEGを1とした場合、
PVAは約0.1〜10、PPGは約0.01〜1が好ましく、
なかでもPVAが約0.5〜2、PPGが約0.05〜1と
なるように混合するのがより好ましい。ポリエチ
レングリコールは、ポリビニールアルコール、ポ
リプロピレングリコールを単独で使用しているも
のに混合しても良いし、両者を同時に使用してい
るものに混合しても良い。 本発明で用いられる化合物は、あらかじめ組成
物中に混合されていても良いし、培地として使用
する際に混入しても良い。 本発明の動物細胞増殖用組成物は、固体状態の
ものおよび水溶液であるもののいずれでもよい。
固体状態のものは、それをたとえば水に溶解ある
いは懸濁して用いられる。 また、該組成物を動物細胞増殖用の培地として
用いることができるが、培地として用いる場合に
は、血清を含まない培地としても良く、さらに、
通常の使用量以下の血清を含む培地としても良
い。ここで、通常の使用量としては、たとえば約
10%(V/V)が挙げられる。 本発明の組成物を培地として用いる場合には、
通常の使用量またはそれ以下の血清代替物を含む
培地としてもよい。ここで、通常の使用量として
は、たとえば、GFSの場合は約3〜4g/
(蛋白質として)であり、NU−シーラムの場合
は約10%V/Vであり、シーラムプラスの場合は
約10%V/Vである。 本発明方法によつて培養される動物細胞として
は、特に限定されない。その例としては、たとえ
ばヒト、マウス、ラツト、ウシ、ハムスターなど
の哺乳動物由来のリンパ系細胞(例、正常リンパ
球、ミエローマ細胞、B−リンパ芽球様細胞、T
リンパ性白血病細胞など)、各種ハイブリドーマ
(例、マウスハイブリドーマ、マウス・ヒトヘテ
ロハイブリドーマ、ヒトハイブリドーマなど)、
正常2倍体細胞(例、繊維芽細胞など)、その他
の種々の接着依存性細胞などを挙げることが出来
る。 より具体的には、ヒトリンパ系細胞としては、
Namalva(ATCC CRL1432)(インターナシヨナ
ル・ジヤーナル・オブ・キヤンサー
(International Journal of cancer)12巻 396
頁 1973年)、Raji(ATCC CCL86)(ランセツト
(Lancet)1巻 238頁 1964年)、EB−3
(ATCC CCL85)(ランセツト1巻 252頁
1964年)、WI−L2(キヤンサー(cancer)22巻
517頁 1968年)、Daudi(ATCC CCL213)(キヤ
ンサー・リサーチ(Cancer Research)28巻
1300頁 1968年)、RPMI 8226(ATCC CCL155)
(プロシーデイングス・オブ・ザ・ソサイエテ
イ・フオア・エキスペリメンタル・バイオロジ
ー・アンド・メデイスン 125巻 1246頁 1967
年)、CCRF−CEM(ATCC CCL119)(キヤンサ
ー 18巻 522頁 1965年)、RPMI 1788(ATCC
CCL156)(ジヤーナル・オブ・ザ・ナシヨナ
ル・キヤンサー・インステイチユート(ユナイテ
イド・ステーツ)(Journal of the National
Cancer Institute(United States))43巻 1119
頁 1969年)、CRCF−SB(ATCC CCL120)(キ
ヤンサー・リサーチ 27巻 2479頁 1967年)な
どが、マウスリンパ系細胞としては、たとえば、
MPC−11(ATCC CCL167)(ザ・ジヤーナル・
オブ・エキスペリメンタル・メデイスン131巻
515頁 1970年)、NS−1(ATCC TIB18)(ユー
ロピアン・ジヤーナル・オブ・イムノロジー
(European Journal of Immunology)6巻
511頁 1976年)、P3X63Ag8U・1(P3U1)
(ATCC CRL1597)(カレント・トピツクス・オ
ブ・マイクロバイオロジー・アンド・イムノロジ
ー(Current Topics Microbiology and
Immunology)81巻 1頁 1978年)などが、ハ
イブリドーマとしては、たとえばマウスハイブリ
ドーマCEA(第2回次世代産業基盤技術シンポジ
ウム−バイオテクノロジー 予稿集 175頁 昭
和59年)、HS−(同上)、E235I63(ハイブリド
ーマ(Hybrdoma)4巻 47頁 1985年)、マウ
ス・ヒト・ヒトヘテロハイブリドーマN12−16・
63(第2回次世代産業基盤技術シンポジウム−バ
イオテクノロジー 予稿集 175頁 昭和59年)、
I12−22・25(バイオケミカル・アンド・バイオフ
イジカル・リサーチ・コミユニケーシヨン
(Biochemical and Biophysical Research
Communication)129巻 26頁 1985年)、HB
−43・1(同上)などが、接着依存性細胞として
は、たとえばFL(ATCC CCL62)(プロシーデイ
ングス・オブ・ザ・ソサイエテイ・フオア・エキ
スペリメンタル・バイオロジー・アンド・メデイ
スン 94巻 532頁 1957年)、HeLa(ATCC
CCL2)(キヤンサー・リサーチ 12巻 264頁
1952年)、Wish(ATCC CCL25)(エキスペリメ
ンタル・セル・リサーチ(Experimental Cell
Research)23巻 14頁 1961年)、CHO−K1
(ATCC CCL61)(ザ・ジヤーナル・オブ・エキ
スペリメンタル・メデイスン 108巻 945頁
1958年)、L細胞(ATCC CCL1)(ジヤーナ
ル・オブ・ザ・ナシヨナル・キヤンサー・インス
チチユート(ユナイテイド・ステーツ)9巻
229頁 1948年)などがそれぞれ挙げられる。 本発明の生理活性物質の製造法において用いら
れる生理活性物質を生産する動物細胞としては、
たとえば、マウスモノクローナル抗体を産生する
CEA、HS−、E235163など、ヒトモノクロー
ナル抗体を産生するN12−16・63、12−22・
25、HB−43・1などが、白血球インターフエ
ロンを産生するNamalva細胞、インターロイキ
ン−2を産生する遺伝子組換え細胞マウスL−
IL−213−3細胞、ヒトFL−IL385−6細胞、ハ
ムスターC−IL485−14細胞(特開昭61−63282
号公報参照)などが挙げられる。 本発明方法の培養には通常培養に用いられる容
器または装置が用いられる。たとえば浮遊細胞の
場合には、マルチウエルプレート、培養フラス
コ、スピナーフラスコ、ジヤーフアーメンター、
フアーメンターなどが用いられ、さらにホローフ
アイバー培養装置、セラミツクマトリツクスを用
いた培養装置さらにマイクロカプセル培養法など
が適宜採用される。接着依存性細胞の場合には、
マルチウエルプレート、培養フラスコ、ローラー
ボトル、マイクロキヤリアー培養法、ホローフア
イバー培養法、セラミツクマトリツクス培養法な
どが用いられる。 本発明の培養は、用いられる動物細胞の培養に
適した条件が採用される。一般には、培養温度約
37℃前後で、PH約6.5〜7.5で、数日〜3か月培養
される。たとえば、本発明の培地に通常0.1〜5
×105個/mlの細胞を播種し、マルチウエルプレ
ートやフラスコの場合には約37℃、5%炭酸ガス
培養器(炭酸ガス濃度5%の培養器)中でPH約
6.5〜7.5で約1〜20日間培養される。ジヤーフア
ーメンターやフアーメンターなどでは通気撹拌培
養が行われる。またこれらの培養槽やホローフア
イバー、セラミツクマトリツクス、マイクロカプ
セルなどを用いた培養においては培地を回分的、
または連続的に交換することにより生理活性物質
の生産性を向上させることができる。連続潅流培
養の場合には1ないし数ケ月(約3か月)も続け
る場合がある。また、必要により通気される。 培養液から細胞を採取するには、たとえば、浮
遊細胞の場合は、培養液を直接遠心分離機やろ過
機にかけて集める。接着依存性細胞の場合にはた
とえば、0.1mg/mlのEDTAおよび1.25mg/mlの
トリプシンを添加して、37℃、1〜2分反応させ
て細胞を分散させたのち、遠心分離またはろ過に
よつて集める。 細胞培養によつて生産される生理活性物質は、
その物質が培養液中に蓄積される場合、ろ過また
は遠心分離によつて上澄液を得、これから採取さ
れる。また細胞内に蓄積される物質の場合には、
ろ過または遠心分離によつて得た細胞を物理的方
法(例、超音波、フレンチプレス、ダイノミルな
ど)または化学的方法(例、塩酸グアニジン等)
にて処理し、生産物を抽出したのち、上澄液を得
る。 上記上澄液から生理活性物質を分離、精製する
には自体公知の分離、精製法を適宜組み合わせて
行うことができる。たとえば生理活性物質が蛋白
質またはペプチドの場合には、塩析や溶媒沈澱法
などの溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過
法、ゲルろ過法、SDS−ポリアクリルアミドゲル
電気泳動法などの主として分子量の差を利用する
方法、イオン交換クロマトグラフイーなどの荷電
の差を利用する方法、アフイニテイクロマトグラ
フイーなどの特異的親和性を利用する方法、逆相
高速液体クロマトグラフイーなどの疎水性の差を
利用する方法、等電点電気泳動などの等電点の差
を利用する方法などが適用される。 本発明の方法に従つて増殖させた動物細胞は、
たとえばこれにウイルスを感染させてワクチンの
製造に利用したり、各種リンフオカイン類(例、
インターフエロン類、インターロイキン−2な
ど)、各種増殖因子類(例、上皮細胞増殖因子、
繊維芽細胞増殖因子など)、各種ホルモン類(例、
ヒト成長ホルモン、インスリンなど)、各種酵素
類(例、ウロキナーゼ、組織プラスミノーゲン活
性化因子など)や各種モノクローナル抗体などの
生理活性物質の生産に利用される。また遺伝子操
作によつて特定の遺伝子を導入した細胞を用いる
ことにより該物質を効率よく生産させることがで
きる。また本発明の方法に従つて増殖し、集めた
細胞を直接に、人工皮膚や人工器官(例、膵臓ベ
ータ島細胞や、肝細胞など)として利用すること
もできる。 本発明方法により、動物細胞を効率良く増殖さ
せることができるので、動物細胞を工業的に大量
に増殖させる方法として有利に用いることができ
る。 本発明方法において、生理活性物質を生産する
動物細胞を培養した場合には、該細胞が効率良く
増殖されるので、生理活性物質を効率良く生産す
ることができ、工業生産上有利である。 実施例 以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。PVA、PPGおよびPEGの添加%はW/
V%を表わす。血清の添加%はV/V%を表わ
す。 実施例 1 IMDM、ハムF12およびL−15培地を1:1:
2の比率で混合した培地に、2mg/インスリ
ン、2mg/トランスフエリン、2×10-6Mエタ
ノールアミン、2×10-8M亜セレン酸ナトリウム
(4つを合せてITESと称する。)を添加し、これ
に各種濃度のPVA(平均重合度500)またはPPG
(トリオールタイプ、平均分子量4000)を添加し
た培地を調製し、これをマルチウエルプレートへ
1ml宛分注した。これにマウス・ヒト・ヒトヘテ
ロハイブリドーマN12−16・63株の細胞を1×
105個/mlになるように播種し、5%炭酸ガス培
養器中で37℃5日間培養後、コールターカウンタ
ーにて細胞数を測定した。結果を第1図、第2図
に示す。 PVAの至適濃度は0.2〜0.8%、PPGの場合は
0.025%であつた。至適濃度条件下では、無添加
の場合と比較すると、PVAで約4.5倍、PPGで約
3倍まで細胞数が増加した。 実施例 2 実施例1と同じ基礎培地に同じ濃度のITESを
添加した培地1、更にこれに0.2%PVA(平均重
合度500)を添加した培地2、および0.025%PPG
(トリオールタイプ、平均分子量4000)を添加し
た培地3を用意し、これを24穴マルチウエルプレ
ートへ1ml宛分注した。これに表1に示す各種細
胞を1×105個/mlの割合で播種し、37℃、5%
炭酸ガス培養器中で5日間培養したのち、コール
ターカウンターで細胞数を計数し、表1の結果を
得た。
【表】
実施例 3
実施例1と同じ基礎培地に1%牛胎児血清
(FCS)を添加し、これに0.2%PVA(平均重合度
500)または0.025%PPG(トリオールタイプ、平
均分子量4000)を添加した培地と無添加培地を用
意し、これにマウス・ヒト・ヒトヘテロハイブリ
ドーマN12−16・63またはマウスハイブリドーマ
E235I63を1×105細胞/ml宛播種し、37℃、5%
炭酸ガス培養器中で5日間培養し、細胞数をコー
ルターカウンターで測定し、表2の結果を得た。
(FCS)を添加し、これに0.2%PVA(平均重合度
500)または0.025%PPG(トリオールタイプ、平
均分子量4000)を添加した培地と無添加培地を用
意し、これにマウス・ヒト・ヒトヘテロハイブリ
ドーマN12−16・63またはマウスハイブリドーマ
E235I63を1×105細胞/ml宛播種し、37℃、5%
炭酸ガス培養器中で5日間培養し、細胞数をコー
ルターカウンターで測定し、表2の結果を得た。
【表】
実施例 4
マウス・ヒト・ヒトヘテロハイブリドーマI12
−22・25株を実施例1と同じ基礎培地に同じ濃度
のITESおよび表3に示す濃度のPVA(平均重合
度500)またはPPG(トリオールタイプ、平均分
子量4000)を添加した培地に、1×105細胞/ml
になるように播種したのち、5%炭酸ガス培養器
中、37℃6日間培養し、細胞数および抗体産生量
を測定し、表3の結果を得た。
−22・25株を実施例1と同じ基礎培地に同じ濃度
のITESおよび表3に示す濃度のPVA(平均重合
度500)またはPPG(トリオールタイプ、平均分
子量4000)を添加した培地に、1×105細胞/ml
になるように播種したのち、5%炭酸ガス培養器
中、37℃6日間培養し、細胞数および抗体産生量
を測定し、表3の結果を得た。
【表】
として相対値で示した。
各培地での培養上清各1に硫酸アンモニウム
を加えて37%〜50%(飽和度)で沈澱する画分を
集め、透析後、0.07MNaClを添加した0.02Mトリ
ス・塩酸緩衝液(PH7.9)にて平衡化したワツト
マンDE52カラムにかけ、素通り画分を集めた。
透析後凍結乾燥して、35mlの0.005MNaClを含む
0.05M MES緩衝液(PH6.0)に溶かし、Mono S
HR5/5カラム(フアーマシア)を用いた
FPLCにかけ、同じ緩衝液にて洗淨後1MNaClを
含む0.05M MES緩衝液(PH6.0)で直線濃度勾配
をかけて溶出し、IgG画分を集めたところ、対照
の無添加培地からは980μgヒトモノクローナル
抗体が得られたのに対し、PVAおよびPPG添加
培地からは、それぞれ2400μg、1520μgの抗体
が得られた。 実施例 5 実施例1と同じ基礎培地に同じ濃度のITESお
よび表4に示す量のPEG20000(平均分子量
20000)、PVA(平均重合度500)およびPPG(トリ
オールタイプ、平均分子量4000)をそれぞれ単独
または混合して添加した培地に、マウス・ヒト・
ヒトヘテロハイブリドーマN12−16・63株を1×
105細胞/mlになる様に播種したのち、5%炭酸
ガス培養器中37℃、5日間培養し、細胞数をコー
ルターカウンターで測定し、表4の結果を得た。
各培地での培養上清各1に硫酸アンモニウム
を加えて37%〜50%(飽和度)で沈澱する画分を
集め、透析後、0.07MNaClを添加した0.02Mトリ
ス・塩酸緩衝液(PH7.9)にて平衡化したワツト
マンDE52カラムにかけ、素通り画分を集めた。
透析後凍結乾燥して、35mlの0.005MNaClを含む
0.05M MES緩衝液(PH6.0)に溶かし、Mono S
HR5/5カラム(フアーマシア)を用いた
FPLCにかけ、同じ緩衝液にて洗淨後1MNaClを
含む0.05M MES緩衝液(PH6.0)で直線濃度勾配
をかけて溶出し、IgG画分を集めたところ、対照
の無添加培地からは980μgヒトモノクローナル
抗体が得られたのに対し、PVAおよびPPG添加
培地からは、それぞれ2400μg、1520μgの抗体
が得られた。 実施例 5 実施例1と同じ基礎培地に同じ濃度のITESお
よび表4に示す量のPEG20000(平均分子量
20000)、PVA(平均重合度500)およびPPG(トリ
オールタイプ、平均分子量4000)をそれぞれ単独
または混合して添加した培地に、マウス・ヒト・
ヒトヘテロハイブリドーマN12−16・63株を1×
105細胞/mlになる様に播種したのち、5%炭酸
ガス培養器中37℃、5日間培養し、細胞数をコー
ルターカウンターで測定し、表4の結果を得た。
【表】
実施例 6
実施例1と同じ基礎培地に同じ濃度のITESを
添加した培地1、更にこれに0.2%PVA(平均重
合度1500〜1800)を添加した培地2を用意し、こ
れを24穴マルチウエルプレートへ1ml宛分注し
た。これに表5に示す各種細胞を1×105個/ml
の割合で播種し、37℃、5%炭酸ガス培養器中で
4日間培養したのち、コールターカウンターで細
胞数を計数し、表5の結果を得た。
添加した培地1、更にこれに0.2%PVA(平均重
合度1500〜1800)を添加した培地2を用意し、こ
れを24穴マルチウエルプレートへ1ml宛分注し
た。これに表5に示す各種細胞を1×105個/ml
の割合で播種し、37℃、5%炭酸ガス培養器中で
4日間培養したのち、コールターカウンターで細
胞数を計数し、表5の結果を得た。
【表】
ブリドーマ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 約0.2%〜0.8%(W/V)のポリビニールア
ルコールまたは/および約0.01%〜0.1%(W/
V)のポリプロピレングリコールを含有してなる
動物細胞増殖用組成物。 2 固体状態にある特許請求の範囲第1項記載の
組成物。 3 水溶液である特許請求の範囲第1項記載の組
成物。 4 血清を含まない特許請求の範囲第3項記載の
組成物。 5 通常の使用量以下の血清を含む特許請求の範
囲第3項記載の組成物。 6 約0.2%〜0.8%(W/V)のポリビニールア
ルコールまたは/および的0.01%〜0.1%(W/
V)のポリプロピレングリコールを含有する動物
細胞増殖用組成物を加えた培地で動物細胞を培養
することを特徴とする動物細胞の増殖方法。 7 血清を含まない培地である特許請求の範囲第
6項記載の増殖方法。 8 培地が通常の使用量以下の血清を含む特許請
求の範囲第6項記載の増殖方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| DE8787304919T DE3785086T2 (de) | 1986-06-04 | 1987-06-03 | Zubereitung fuer zellkultur und ihre verwendung. |
| EP19870304919 EP0248656B1 (en) | 1986-06-04 | 1987-06-03 | Composition for cell cultivation and use thereof |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61-227190 | 1986-09-27 | ||
| JP22719086 | 1986-09-27 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63185375A JPS63185375A (ja) | 1988-07-30 |
| JPH0558706B2 true JPH0558706B2 (ja) | 1993-08-27 |
Family
ID=16856899
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61279773A Granted JPS63185375A (ja) | 1986-06-04 | 1986-11-26 | 動物細胞増殖用組成物および増殖方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63185375A (ja) |
-
1986
- 1986-11-26 JP JP61279773A patent/JPS63185375A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63185375A (ja) | 1988-07-30 |
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