JPH0566873B2 - - Google Patents
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Description
<産業上の利用分野>
本発明は、サーマルヘツドとのヘツドマツチン
グ性、および保存安定性を改良した感熱記録用シ
ートに関する。詳しくは、発色感度と印字安定性
を改良し、同時に耐可塑剤性、耐油性、耐アルコ
ール性、耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、耐汗性
等の耐薬品性および耐摩耗性を改良した感熱記録
用シートに関するものである。 <従来の技術> 装置が小型で軽量化でき、無騒音で低コストの
記録を行うことができる等の利点から、最近感熱
記録方式がフアクシミリや各種プリンター等に広
く使用されてきている。また、乗車券・定期券・
通行券等の券紙類や各種カード類ならびにラベル
類にも幅広く使用されてきている。 従来、感熱記録方式としては、有機金属塩と還
元剤の反応を用いたいわゆる「3Mタイプ」、およ
び淡色のロイコ染料と顕色剤とを発色成分とす
る、いわゆる「NCRタイプ」が広く使用されて
きた。また、最近では、加熱により記録を行い、
記録後光を照射させることにより非記録部分の発
色成分を失活させて定着を行う方式、即ち光定着
可能な感熱記録方式として、ジアゾニウム塩とカ
ツプラーとを使用する、従来の熱現像ジアゾ方式
を応用した記録方式も用いられるようになつてき
た。これらの方式は、各々優れた特徴を有する反
面、短所もを有している。とくに共通して指摘で
きる短所は、いずれも耐薬品性と耐摩耗性に劣る
ことである。すなわち、DOP等の可塑剤やアル
コール等の薬品に接触させた場合、記録部の消色
や未記録部の発色が発生するという問題、また、
定期券・通行券類および各種カード類のように過
酷な条件下で繰り返し反復して使用される場合
は、感熱記録層の欠落や表面の著しい汚れや軟化
のために記録部が読みにくくなつたり、再記録が
不可能になるという問題があり、これらの改善が
要求されている。 これらの要求特性を得るため、これまで感熱発
色層中の材料面からの提案、または感熱発色層上
に保護層を設ける提案が数多くなされてきてい
る。保護層を設ける場合は、バインダーとして
PVA、澱粉、およびこれらにカルボキシ基等の
官能基を導入した水溶性高分子化合物を、グリオ
キザール、エポキシ化合物、イソシアネート化合
物、メチロール化合物等の硬化剤と組み合わせた
ものが数多く挙げられている。しかし、これらの
保護層は感熱発色層が発色しないまでの比較的低
い温度下で乾燥せざるを得ないという製造上の制
約条件から、これら水溶性高分子化合物の硬化は
十分ではない。したがつて、当該構成の券紙類や
カード類を水や水溶液に接触させた場合には、水
が感熱発色層へまで浸透する結果、発色層のバイ
ンダーが溶解し、発色層以上の層が剥がれる場合
が多く、さらに1週間以上の水没試験や、洗濯機
中での攪拌試験のような厳しい耐水試験には全く
耐えられないというように、耐水性に問題があつ
た。また、サーマルヘツドとのヘツドマツチング
性においてステイツキングの問題が発生すること
が多かつた。一方、保護層として感熱発色層を発
色させない有機溶剤に可溶な樹脂、たとえばポリ
スチレンやポリスチレン・ビニルトルエン共重合
体樹脂等を使用する例も示されているが、これら
は一般に感熱発色層との界面接着力が弱いため厳
しい耐水試験には耐えることができなかつた。ま
た、耐可塑剤性や耐アルコール性等の耐薬品性を
十分、満足するものではなかつた。 以上のように数多くの提案はあるものの、サー
マルヘツドとのヘツドマツチング性に優れ、同時
に耐可塑剤性、耐油性、耐アルコール性、耐酸
性、耐アルカリ性、耐水性、耐汗性、および耐摩
耗性(耐ゲート性)等のすべての要求特性を十分
に満足する感熱記録用シートは、未だ得られてい
ないのが現状である。 <発明が解決しようとする問題点> 本発明は上記従来の技術で解決し得なかつた問
題点、即ちサーマルヘツドとの優れたヘツドマツ
チング性を維持させたまま、とくに券紙類や各種
カード類ならびにラベル類の実用に再し、厳しく
要求される保存安定性、とくに耐可塑剤性、耐油
性、耐アルコール性、耐酸性、耐アルカリ性およ
び耐摩耗性(耐ゲート性)を十分に満足すること
ができなかつた問題点を解決することを目的とす
る。 <問題点を解決するための手段> 本発明は、支持体上に感熱発色層、エチレン・
ビニルアルコール共重合体樹脂を主成分とするバ
リヤー層、および有機溶剤可溶性のポリエステル
樹脂および/またはポリウレタン樹脂を主成分と
し、かつ離型性添加剤を含有させた保護層を順次
積層して設けた感熱記録用シートである。 まず本発明の感熱記録用シートの構成について
説明する。第1図イ,ロは、本発明の感熱記録用
シートの代表的な構成を示すものであり、支持体
1上に感熱発色層2が形成され、その上にバリヤ
ー層3を形成し、さらに保護層4を設けたもので
ある。ここで第1図イは、感熱発色層2が単一層
タイプのものを、第1図ロは2層構成タイプのも
のを示している。また、感熱記録用シートの長時
間にわたる温湿度保存安定性の向上と感熱発色層
以上の層を支持体と強固に接着させる目的で、支
持体1と感熱発色層2との間に必要に応じ、プレ
コート層を設けてもよい。さらに感熱発色層の設
けられている側とは反対側の面には、必要に応
じ、磁気記録層、感熱記録層、光記録層、感圧記
録層、各種転写層および目的に応じた印刷がなさ
れていてもよい。 次に、本発明の感熱記録用シートを構成する各
層およびその材料について説明する。 〔支持体〕 本発明で用いられる支持体としては、上質紙、
コート紙、アート紙、各種合成樹脂フイルム、織
布シート、金属板、ガラス板等をあげることがで
きる。とくに各種合成樹脂フイルムとしては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリカ
ーボネイト、セロフアン、芳香族ポリアミド等の
比較的耐熱性を有し、力学的強度の高いものがの
ぞましい。支持体は透明であつてもよいし、染
料、顔料を含有させた不透明であつてもよい。該
支持体の厚さは1〜1000μm、好ましくは10〜
50μmの範囲が適当である。 〔感熱発色層〕 感熱発色層としては、加熱により発色する全て
の系を適用することができる。以下、感熱発色系
の代表例を説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。 「3Mタイプ」の感熱発色系はかなり以前から
感熱記録紙として実用化されているものである。
有機酸金属塩と発色性反応試薬との数多くの組み
合わせが提案されているが、とくにステアリン酸
第2鉄とタンニン酸あるいは没食子酸との組み合
わせが有名である。 NCRタイプの感熱発色系は、淡色のロイコ染
料を加熱時に顕色剤との反応により発色させるも
ので、現在、当分野の主流となつている。ロイコ
染料としては、従来より感熱材料に適用されてい
るものが任意に適用され、例えば、トリフエニル
メタン系、フルオラン系、フエノチアジン系、オ
ーラミン系、スピロピラン系等の染料のロイコ化
合物が好ましく用いられる。 また、上記ロイコ染料と熱時反応して発色させ
る顕色剤としては、フエノール性物質、有機又は
無機酸性物質あるいはそれらのエステルや塩等が
用いられる。 次に、最近実用化されつつある光定着型感熱発
色系は、その基本成分としては、高分解性ジアゾ
ニウム塩と該ジアゾニウム塩とカツプリング反応
により発色するカツプラーとから成り、必要に応
じて加熱時に塩基性雰囲気を増大させる物質を含
有させることができる。この系において使用され
る塩基生物質等は、従来公知のものをそのまま用
いることがきる。 以上の代表的感熱発色系は、発色させるために
少なくとも2成分を必要とする。従つて、感熱発
色層の構成としては、全ての成分を一層中に含有
する単一層系と、成分を2層以上に分離させる多
層系の2構成が考えられる。熱発色感度の点では
単一層系が有利であるが、他方保存安定性の点で
は多層系が有利である。本発明での構成は、とく
に限定するものではなく、必要に応じた設計をす
ればよい。なお、感熱発色層は、発色成分、バイ
ンダー、および必要に応じて各種添加剤を加え適
当な溶剤中に溶解もしくは分散させることにより
感熱発色層塗料とし、支持体上またはプレコート
層上に形成される。 〔バリヤー層〕 本発明のバリヤー層を形成する材料に要求され
る必須の用件として以下の項目をあげることがで
きる。 (1) 感熱発色層に接したときに、全く発色をとも
なわない溶剤系に溶解または分散が可能である
こと。 (2) 各種の有機溶剤に対し、不溶であるか、また
は大きな抵抗を有することにより、薄層でも保
護層塗工時に感熱発色層の発色をともなわない
こと。 (3) 発熱発色層上への被膜性がよく、発熱発色
層/バリヤー層の界面接着力が強固であるこ
と。 (4) 保護層の被膜性がよく、バリヤー層/保護層
の界面接着力が強固であること。 (5) 耐可塑剤性、耐油性、耐水性に優れているこ
と。 (6) 耐候性に優れていること。 (7) 保護層の耐摩耗性を十分維持できることおよ
び安定な記録ができることのために薄層でも強
靭な力学的強度と耐熱性を有していること。 (8) 透湿度、吸湿度が比較的小さいこと。 (9) 透明性が良好であること。 (10) 安全・衛生上の問題がないこと。 本発明は、広範囲の高分子化合物につき、上で
述べた必須の項目につき検討を行つた結果、エチ
レンとビニルアルコールとのランダムコポリマ
ー、即ち、エチレン・ビニルアルコール共重合体
樹脂のみが項目をすべて満足させることを見出し
た。 ここに、エチレン・ビニルアルコール共重合体
樹脂は、以下の分子構造を有する結晶性高分子で
ある。 本発明では、該共重合体樹脂は溶剤中に溶解ま
たは分散させた塗料として使用する必要がある。
一般にエチレン・ビニルアルコール共重合体は、
極性溶剤系に溶解性を有し、例えば水とアルコー
ルとの混合溶剤系に溶解する。この場合、水また
はアルコールの単独溶剤では全く溶解しない。該
混合溶剤系に前記共重合体樹脂を溶解することに
より、塗工時に発熱発色層の発色をともなうこと
なく、塗工後に良好な被膜性が得られ、同時に前
記した項目をすべて満足させることができること
が明らかとなつた。 該バリヤー層は、エチレン・ビニルアルコール
共重合体樹脂と水とアルコールとの混合溶剤中に
溶解させ、必要に応じて各種添加剤を加えること
によりバリヤー層塗料とし、感熱発色層上に塗布
し、バリヤー層が形成される。該バリヤー層の厚
さは0.1〜5μm、好ましくは0.5〜3μmの範囲が適
当である。 〔保護層〕 保護層を形成するバインダーとしては、有機溶
剤可溶性のポリエステル樹脂および/またはポリ
ウレタン樹脂が保存安定性および耐摩耗性にもつ
とも適している。この際、好ましくはカルボキシ
ル基、カルボキシル塩基、スルホン酸基、スルホ
ン酸塩基、ヒドロキシル基、エポキシ基、不飽和
基、アミノ基の群の1種類以上の官能基を有する
ポリエステル樹脂および/またはポリウレタン樹
脂であることがのぞましい。 本発明の保護層に使用するポリエステル樹脂、
ポリウレタン樹脂は、単独で使用することもある
が、必要な特性を満足させるために、2種類以上
を混合・相溶させて使用することもできる。ま
た、必要によりポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂以外の樹脂を混合・相溶させて使用すること
も可能であるが、保護層中の全樹脂中の50重量%
以上は、本発明のポリエステル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂を使用する必要がある。50重量%未満の場
合は、本発明の目的のひとつである耐薬品性が低
下するからである。 また、本発明の保護層には耐水性、耐薬品性お
よび耐摩耗性を一層向上させるために、必要に応
じて硬化剤、触媒等を用いることにより3次元架
橋を行つてもよい。添加する硬化剤としては、例
えば、メラニン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシ
アネート樹脂、アジリジン系樹脂等が適当であ
る。本発明においてとくに好ましい硬化剤は、カ
ルボキシル基、スルホン酸基、ヒドロキシル基、
エポキシ基、不飽和基、アミノ基等の官能基にた
いして作用するアジリジン系硬化剤である。その
具体例として トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジ
ニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−
トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,
N′−ジフエニルメタン−4,4′−ビス(1−アジ
リジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキサメチ
レン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシ
アミド)等をあげることができる。 さらに、本発明の保護層中には、感熱記録時に
熱ヘツドとのヘツドマツチング性を向上させるこ
とにより、ステイツク現象やカス付着を防止さ
せ、発色感度を印字安定性を維持するために離型
性添加剤を含有させることが必要である。これに
好適な材料系としては、シリコーン系化合物類、
フツ素系化合物類、ワツクス系化合物類、または
微粒子類をあげることができる。 シリコーン系化合物類は、通常シリコーン離型
剤として市販されているオイル型、溶液型、エマ
ルジヨン型等の塗料添加剤をそのまま使用するこ
とができる。その具体例としては、ジメチルシリ
コーン、メチルフエニルシリコーン、メチルハイ
ドロジエンシリコーン、ポリジオルガノシロキサ
ンジオール、クロロフエニルシリコーン、フルオ
ロシリコーン、シリコーンポリエーテル共重合
体、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シ
リコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性
シリコーン等をあげることができる。 フツ素系化合物類は、通常フツ素系離型剤とし
て市販されている溶液型又は分散型の塗料添加剤
又は表面改質剤をそのまま使用することができ
る。その具体例としては、ポリ4フツ化エチレ
ン、4フツ化エチレン−6−フツ化プロピレン共
重合体、4フツ化エチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体、4フツ化エチレン−
エチレン共重合体、ポリ3フツ化塩化エチレン、
ポリフツ化ビニリデン、ポリフツ化ビニル、3−
フツ化塩化エチレン−エチレン共重合体、および
市販の高分子表面改質剤(例えば、日本油脂社
製、商品名モデイパーF−100、F−110、F−
200、F−210等)等をあげることができる。 ワツクス系化合物類は、通常ワツクス系離型剤
として用いられるところの、溶剤に対する溶解又
は分散が容易でかつ表面エネルギーが小さいワツ
クス類を使用することができる。その具体例とし
ては、パルミチン酸、ステアリン類等の高級脂肪
酸、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸金属塩、脂
肪酸エステルおよびその部分ケン化物、脂肪酸ア
ミド類、高級アルコール類、多価アルコール類お
よびそのエステル、パラフインワツクス、カルナ
バワツクス、モンタンワツクス、ミツロウ、木ろ
う、キヤデリラワツクス等をあげることができ
る。 微粒子類は、無機系、有機系を問わず使用可能
であり、無機系の具体例としては、前記した光熱
変換物質としての各種顔料類の他、アルミナ、酸
化ケイ素(シリカ)、ゼオライト、酸化チタン、
酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、およびこれらの無機系微粒子をワツクス等で
表面処理したもの等をあげることができる。一
方、有機系の具体例としては、メラミン樹脂、尿
素樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セ
ルロース樹脂、ポリビニルアルコール、石油樹
脂、ポリスチレン樹脂、天然ゴム、スチレンブタ
ジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム
等の微粒子をあげることができる。このような微
粒子類の粒径は、0.01〜10μm、好ましくは0.1〜
5μmの範囲が適当である。これらの離型性添加
剤は、単独又は2種類以上を混合して用いること
ができる。 なお、離型性添加剤の使用量は、全固形分100
重量部に対し0.01〜40重量部、好ましくは0.05〜
20重量部の範囲が適当である。 該保護層は、ポリエステル樹脂または/および
ポリウレタン樹脂を適当な有機溶剤に溶解させた
後、離型性添加剤を加えて、バインダー中によく
溶解または分散させる。さらに必要に応じて各種
添加剤を加えることにより保護層塗料とし、バリ
ヤー層上に塗布し、保護層が形成される。該保護
層と厚さは0.5〜10μm、好ましくは1〜5μmの範
囲が適当である。 なお、エマルジヨン系のポリエステル樹脂およ
び/またはポリウレタン樹脂は、その樹脂の官能
基が親水性であることにより耐水性に劣り、厳し
い耐水試験では、保護層の剥落が生じ本発明には
不適であることがわかつた。また、特に界面活性
剤を用いたエマルジヨンでは、バリヤー層との界
面接着力が低下する傾向にあり、耐摩耗性試験に
おいてその損傷が目立ち、また、高温・高湿下に
長時間保存すると地かぶりや変色を生じさせ、記
録品質を著しくそこなわせるという問題がある。 〔プレコート層〕 支持体と感熱発色層とを強固に接着させるため
に、必要に応じて設けられるプレコート層として
は、従来公知の各種バインダーを使用することが
できる。即ち、その具体例としては、熱可塑性樹
脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブチレン、ポリブタジエン等のオレフイン系樹
脂、ポリメタクリル酸メチル、エチレン・アクリ
ル酸エチル共重合体等のアクリル系樹脂、ポリス
チレン、AS樹脂、BS樹脂、ABS樹脂等のスチ
レン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニ
ル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ボリビニル
ブチラール、塩化ビニリデン・アクリルニトリル
共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、プロピレ
ン・塩化ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン12等のポリアミド
樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネイト
樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフエニレンオキ
シド樹脂、ポリフエニレンスルフアイド樹脂、ポ
リスルホン樹脂、ポリウレタン樹脂、テトラフル
オロエチレン樹脂、トリフルオロエチレン樹脂、
ポリフツ化ビニリデン等のフツ素樹脂、エチレン
セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース
等の繊維系樹脂、エポキシ樹脂、アイオノマー樹
脂、ロジン誘導体樹脂等の有機溶剤可溶性樹脂
系、ゼラチン、ニカワ、ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシエチルデンプン、アラビアゴ
ム、サツカロースオクタアセテート、アルギン酸
アンモニウム、アルギン酸ソーダ、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリビニルアミン、ポリエチレンオキ
シド、ポリエステルスルホン酸、ポリアクリル
酸、ポリアミド、イソブチレン・無水マイレン酸
共重合体等の水溶性樹脂系および前記した有機溶
剤可溶性樹脂系のエマルジヨン系等をあげること
ができる。 熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリアミドイ
ミド樹脂、ポリウレタン樹脂、オレフイン樹脂、
アリル樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂・ユリヤ
樹脂、フエノール樹脂、フエノール・ホルムアル
デヒド樹脂、ポリエステルアミノ樹脂、アルキツ
ド樹脂等をあげることができる。 ゴム類の具体例としては、天然ゴム、イソプレ
ンゴム、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブ
タジエンゴム、アクリルニトリル・ブタジエンゴ
ム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、ク
ロロプレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン
化ポリエチレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴ
ム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フツ素ゴムお
よびこれらゴム類同志、ゴム類と有機物もしくは
無機物との配合品等をあげることができる。 これらプレコート層のバインダーは、単独又
は、2種以上を混合して用いることもできるが当
該バインダーはこれらに限定されるものではな
い。 さらに必要に応じ硬化剤や触媒を添加させて耐
水性、耐薬品性、力学的強度を向上させてもよ
い。また、必要に応じ塗膜形成状態の向上や感熱
発色層との接着性をさらに向上するために各種顔
料や界面活性剤を添加させてもよい。 プレコート層は、上記した樹脂、および必要に
応じて各種添加剤を加え、適当な溶剤中に溶解も
しくは分散させた後、支持体上に形成される。 <作用> 支持体上の感熱発色層上に直接有機溶剤に溶解
または分散させた保護層塗料を塗工すると、一般
に発色層が有機溶剤に侵される結果、全面発色し
てしまう。本発明では、エチレン・ビニルアルコ
ール共重合体樹脂から成るバリヤー層を介して保
護層を設ける構成である。エチレン・ビニルアル
コール共重合体樹脂は、塗料用に使用される汎用
溶剤には不溶であるか、または非常に難溶であ
る。しかし、水とアルコールとの混合溶剤系には
可溶であり、この溶剤系は一般に感熱発色層を侵
さないか、侵す程度がきわめて小さいので、発色
をともなうことなく感熱発色層上への塗工が可能
である。 したがつて、バリヤー層上に厳しい要求特性を
満足させることのできる有機溶剤系の保護層を、
感熱発色層の発色をともなうことなく積層・塗工
することが可能となる。 <実施例> 以下、実施例により本発明を具体的に説明する
が、本実施例は、本願発明を限定するものではな
い。なお、配合部数はすべて重量部を示すものと
する。 実施例 1 厚さ188μmの乳白色のポリエチレンテレフタ
レートフイルム面上に以下の各塗料を順次積層塗
工して本発明の感熱記録用シートを作製した。 〔感熱発色層〕 A液: 10.0部 B液: 33.3部 C液: 49.0部 バインダー: 7.0部 アクリル樹脂エマルジヨン(三井東圧社製、商
品名ボンロン1120、固形分45%) 溶剤:水 20.0部 但し、A、B、C液は、各々下記処方の混合液
をボールミルにて24時間、粉砕・分散させたもの
である。 A 液 3−N−メチルシクロヘキシルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン 25.0部 5%のヒドロキシエチルセルロース水溶液
50.0部 水 25.0部 B液 ビス(4−ヒドロキシフエニル)酢酸メチルエ
ステル 15.0部 5%のヒドロキシエチルセルロース水溶液
60.0部 ステアリン酸アマイド 15.0部 水 10.0部 C 液 軽質炭酸カルシウム 40.0部 10%のポリビニルアルコール水溶液 40.0部 水 20.0部 上記組成の感熱発色層用塗料を乾燥後の塗布厚
が4.5μmとなるようにワイヤーバーを用いて塗工
した。 〔バリヤー層〕 バインダー:エチレン・ビニルアルコール共重
合体樹脂(クラレ社製、商品名エバールEP−
F101) 5.0部 溶剤:ノルマルプロピルアルコール/水=1/
1混合溶剤 95.0部 上記混合液は、以下の方法により溶解させた。
攪拌機と玉付クーラーを取りつけた三つ口フラス
コ中へ上記混合液を投入し、ウオーターバスにて
約60℃に加温させるとともに、この温度下で約4
時間攪拌させることにより、溶液ができた。 上記、バリヤー層塗料を感熱発色層上に、乾燥
後の塗布厚が1.5μmとなるようにワイヤーバーを
用いて塗工した。 〔保護層〕 バインダー: ポリウレタン樹脂の35%溶液 17.0部 アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体 樹脂の15%溶液 15.0部 (メチルエチルケトン/トルエン=1/1混
合 溶剤を使用) 離型性添加剤:フルオロカーボンのデイスパー ジヨン(アクセル・プラスチツクリサーチラ
ボ ラトリーズ社製、商品名モールドウイズF−
57、 固形分8%) 21.0部 溶剤:トルエン 9.0部 但し、ポリウレタン樹脂は、以下の操作によつ
て作製したものである。 攪拌機と玉付クーラーを取りつけた三つ口フラ
スコ中へトルエン128.0部、メチルイソブチルケ
トン85.0部ポリエステルポリオール100.0部、ジ
フエニルメタンジイソシアネート15.0部、ジブチ
ル錫ジラウリレート0.1部の混合液を投入し、ウ
オーターバスにて70〜90℃に加温させるととも
に、この温度下で約4時間攪拌させることによ
り、末端がイソシアネート基である該ポリウレタ
ン樹脂溶液を得た。 上記、保護層塗料をバリヤー層上に乾燥後の塗
布厚が2.5μmとなるようにワイヤーバーを用いて
塗工した。 実施例 2 厚さ188μmの乳白色のポリエチレンテレフタ
レートフイルム面上に、以下の各塗料を順次積層
塗工して本発明の感熱記録用シートを作製した。 〔ブレコート層〕 バインダー:線状飽和ポリエステル樹脂(東洋
紡社製、商品名バイロン240)の40%溶液(メ
チルエチルケトン/トルエン=1/4混合溶
剤) 14.0部 硬化剤:ポリイソシアネート樹脂(日本ポリウ
レタン社製、商品名コロネートL)の5%の酢
酸エチル溶液 5.0部 溶剤:メチルエチルケトン 85.0部 上記、プレコート層塗料を乾燥後の塗布厚が
1.2μmとなるようにワイヤーバーを用いて塗工し
た。 〔感熱発色層−ジアゾ層〕 D液: 50部ジアゾニウム塩: 0.22部 但し、D液は、下記処方の混合液をボールミル
にて12時間、粉砕・分散させたものである。 D 液 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 3.3部 (電気化学工業社製、商品名デンカビニル
1000AS)ステアリン酸アマイド 1.7部 尿素・ホルマリン樹脂の微粒子 1.7部 メチルエチルケトン 47.3部 上記ジアゾ層塗料を、プレコート層上に乾燥後
の塗布厚が、2.0μmとなるようにワイヤーバーを
用いて塗工した。
グ性、および保存安定性を改良した感熱記録用シ
ートに関する。詳しくは、発色感度と印字安定性
を改良し、同時に耐可塑剤性、耐油性、耐アルコ
ール性、耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、耐汗性
等の耐薬品性および耐摩耗性を改良した感熱記録
用シートに関するものである。 <従来の技術> 装置が小型で軽量化でき、無騒音で低コストの
記録を行うことができる等の利点から、最近感熱
記録方式がフアクシミリや各種プリンター等に広
く使用されてきている。また、乗車券・定期券・
通行券等の券紙類や各種カード類ならびにラベル
類にも幅広く使用されてきている。 従来、感熱記録方式としては、有機金属塩と還
元剤の反応を用いたいわゆる「3Mタイプ」、およ
び淡色のロイコ染料と顕色剤とを発色成分とす
る、いわゆる「NCRタイプ」が広く使用されて
きた。また、最近では、加熱により記録を行い、
記録後光を照射させることにより非記録部分の発
色成分を失活させて定着を行う方式、即ち光定着
可能な感熱記録方式として、ジアゾニウム塩とカ
ツプラーとを使用する、従来の熱現像ジアゾ方式
を応用した記録方式も用いられるようになつてき
た。これらの方式は、各々優れた特徴を有する反
面、短所もを有している。とくに共通して指摘で
きる短所は、いずれも耐薬品性と耐摩耗性に劣る
ことである。すなわち、DOP等の可塑剤やアル
コール等の薬品に接触させた場合、記録部の消色
や未記録部の発色が発生するという問題、また、
定期券・通行券類および各種カード類のように過
酷な条件下で繰り返し反復して使用される場合
は、感熱記録層の欠落や表面の著しい汚れや軟化
のために記録部が読みにくくなつたり、再記録が
不可能になるという問題があり、これらの改善が
要求されている。 これらの要求特性を得るため、これまで感熱発
色層中の材料面からの提案、または感熱発色層上
に保護層を設ける提案が数多くなされてきてい
る。保護層を設ける場合は、バインダーとして
PVA、澱粉、およびこれらにカルボキシ基等の
官能基を導入した水溶性高分子化合物を、グリオ
キザール、エポキシ化合物、イソシアネート化合
物、メチロール化合物等の硬化剤と組み合わせた
ものが数多く挙げられている。しかし、これらの
保護層は感熱発色層が発色しないまでの比較的低
い温度下で乾燥せざるを得ないという製造上の制
約条件から、これら水溶性高分子化合物の硬化は
十分ではない。したがつて、当該構成の券紙類や
カード類を水や水溶液に接触させた場合には、水
が感熱発色層へまで浸透する結果、発色層のバイ
ンダーが溶解し、発色層以上の層が剥がれる場合
が多く、さらに1週間以上の水没試験や、洗濯機
中での攪拌試験のような厳しい耐水試験には全く
耐えられないというように、耐水性に問題があつ
た。また、サーマルヘツドとのヘツドマツチング
性においてステイツキングの問題が発生すること
が多かつた。一方、保護層として感熱発色層を発
色させない有機溶剤に可溶な樹脂、たとえばポリ
スチレンやポリスチレン・ビニルトルエン共重合
体樹脂等を使用する例も示されているが、これら
は一般に感熱発色層との界面接着力が弱いため厳
しい耐水試験には耐えることができなかつた。ま
た、耐可塑剤性や耐アルコール性等の耐薬品性を
十分、満足するものではなかつた。 以上のように数多くの提案はあるものの、サー
マルヘツドとのヘツドマツチング性に優れ、同時
に耐可塑剤性、耐油性、耐アルコール性、耐酸
性、耐アルカリ性、耐水性、耐汗性、および耐摩
耗性(耐ゲート性)等のすべての要求特性を十分
に満足する感熱記録用シートは、未だ得られてい
ないのが現状である。 <発明が解決しようとする問題点> 本発明は上記従来の技術で解決し得なかつた問
題点、即ちサーマルヘツドとの優れたヘツドマツ
チング性を維持させたまま、とくに券紙類や各種
カード類ならびにラベル類の実用に再し、厳しく
要求される保存安定性、とくに耐可塑剤性、耐油
性、耐アルコール性、耐酸性、耐アルカリ性およ
び耐摩耗性(耐ゲート性)を十分に満足すること
ができなかつた問題点を解決することを目的とす
る。 <問題点を解決するための手段> 本発明は、支持体上に感熱発色層、エチレン・
ビニルアルコール共重合体樹脂を主成分とするバ
リヤー層、および有機溶剤可溶性のポリエステル
樹脂および/またはポリウレタン樹脂を主成分と
し、かつ離型性添加剤を含有させた保護層を順次
積層して設けた感熱記録用シートである。 まず本発明の感熱記録用シートの構成について
説明する。第1図イ,ロは、本発明の感熱記録用
シートの代表的な構成を示すものであり、支持体
1上に感熱発色層2が形成され、その上にバリヤ
ー層3を形成し、さらに保護層4を設けたもので
ある。ここで第1図イは、感熱発色層2が単一層
タイプのものを、第1図ロは2層構成タイプのも
のを示している。また、感熱記録用シートの長時
間にわたる温湿度保存安定性の向上と感熱発色層
以上の層を支持体と強固に接着させる目的で、支
持体1と感熱発色層2との間に必要に応じ、プレ
コート層を設けてもよい。さらに感熱発色層の設
けられている側とは反対側の面には、必要に応
じ、磁気記録層、感熱記録層、光記録層、感圧記
録層、各種転写層および目的に応じた印刷がなさ
れていてもよい。 次に、本発明の感熱記録用シートを構成する各
層およびその材料について説明する。 〔支持体〕 本発明で用いられる支持体としては、上質紙、
コート紙、アート紙、各種合成樹脂フイルム、織
布シート、金属板、ガラス板等をあげることがで
きる。とくに各種合成樹脂フイルムとしては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリカ
ーボネイト、セロフアン、芳香族ポリアミド等の
比較的耐熱性を有し、力学的強度の高いものがの
ぞましい。支持体は透明であつてもよいし、染
料、顔料を含有させた不透明であつてもよい。該
支持体の厚さは1〜1000μm、好ましくは10〜
50μmの範囲が適当である。 〔感熱発色層〕 感熱発色層としては、加熱により発色する全て
の系を適用することができる。以下、感熱発色系
の代表例を説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。 「3Mタイプ」の感熱発色系はかなり以前から
感熱記録紙として実用化されているものである。
有機酸金属塩と発色性反応試薬との数多くの組み
合わせが提案されているが、とくにステアリン酸
第2鉄とタンニン酸あるいは没食子酸との組み合
わせが有名である。 NCRタイプの感熱発色系は、淡色のロイコ染
料を加熱時に顕色剤との反応により発色させるも
ので、現在、当分野の主流となつている。ロイコ
染料としては、従来より感熱材料に適用されてい
るものが任意に適用され、例えば、トリフエニル
メタン系、フルオラン系、フエノチアジン系、オ
ーラミン系、スピロピラン系等の染料のロイコ化
合物が好ましく用いられる。 また、上記ロイコ染料と熱時反応して発色させ
る顕色剤としては、フエノール性物質、有機又は
無機酸性物質あるいはそれらのエステルや塩等が
用いられる。 次に、最近実用化されつつある光定着型感熱発
色系は、その基本成分としては、高分解性ジアゾ
ニウム塩と該ジアゾニウム塩とカツプリング反応
により発色するカツプラーとから成り、必要に応
じて加熱時に塩基性雰囲気を増大させる物質を含
有させることができる。この系において使用され
る塩基生物質等は、従来公知のものをそのまま用
いることがきる。 以上の代表的感熱発色系は、発色させるために
少なくとも2成分を必要とする。従つて、感熱発
色層の構成としては、全ての成分を一層中に含有
する単一層系と、成分を2層以上に分離させる多
層系の2構成が考えられる。熱発色感度の点では
単一層系が有利であるが、他方保存安定性の点で
は多層系が有利である。本発明での構成は、とく
に限定するものではなく、必要に応じた設計をす
ればよい。なお、感熱発色層は、発色成分、バイ
ンダー、および必要に応じて各種添加剤を加え適
当な溶剤中に溶解もしくは分散させることにより
感熱発色層塗料とし、支持体上またはプレコート
層上に形成される。 〔バリヤー層〕 本発明のバリヤー層を形成する材料に要求され
る必須の用件として以下の項目をあげることがで
きる。 (1) 感熱発色層に接したときに、全く発色をとも
なわない溶剤系に溶解または分散が可能である
こと。 (2) 各種の有機溶剤に対し、不溶であるか、また
は大きな抵抗を有することにより、薄層でも保
護層塗工時に感熱発色層の発色をともなわない
こと。 (3) 発熱発色層上への被膜性がよく、発熱発色
層/バリヤー層の界面接着力が強固であるこ
と。 (4) 保護層の被膜性がよく、バリヤー層/保護層
の界面接着力が強固であること。 (5) 耐可塑剤性、耐油性、耐水性に優れているこ
と。 (6) 耐候性に優れていること。 (7) 保護層の耐摩耗性を十分維持できることおよ
び安定な記録ができることのために薄層でも強
靭な力学的強度と耐熱性を有していること。 (8) 透湿度、吸湿度が比較的小さいこと。 (9) 透明性が良好であること。 (10) 安全・衛生上の問題がないこと。 本発明は、広範囲の高分子化合物につき、上で
述べた必須の項目につき検討を行つた結果、エチ
レンとビニルアルコールとのランダムコポリマ
ー、即ち、エチレン・ビニルアルコール共重合体
樹脂のみが項目をすべて満足させることを見出し
た。 ここに、エチレン・ビニルアルコール共重合体
樹脂は、以下の分子構造を有する結晶性高分子で
ある。 本発明では、該共重合体樹脂は溶剤中に溶解ま
たは分散させた塗料として使用する必要がある。
一般にエチレン・ビニルアルコール共重合体は、
極性溶剤系に溶解性を有し、例えば水とアルコー
ルとの混合溶剤系に溶解する。この場合、水また
はアルコールの単独溶剤では全く溶解しない。該
混合溶剤系に前記共重合体樹脂を溶解することに
より、塗工時に発熱発色層の発色をともなうこと
なく、塗工後に良好な被膜性が得られ、同時に前
記した項目をすべて満足させることができること
が明らかとなつた。 該バリヤー層は、エチレン・ビニルアルコール
共重合体樹脂と水とアルコールとの混合溶剤中に
溶解させ、必要に応じて各種添加剤を加えること
によりバリヤー層塗料とし、感熱発色層上に塗布
し、バリヤー層が形成される。該バリヤー層の厚
さは0.1〜5μm、好ましくは0.5〜3μmの範囲が適
当である。 〔保護層〕 保護層を形成するバインダーとしては、有機溶
剤可溶性のポリエステル樹脂および/またはポリ
ウレタン樹脂が保存安定性および耐摩耗性にもつ
とも適している。この際、好ましくはカルボキシ
ル基、カルボキシル塩基、スルホン酸基、スルホ
ン酸塩基、ヒドロキシル基、エポキシ基、不飽和
基、アミノ基の群の1種類以上の官能基を有する
ポリエステル樹脂および/またはポリウレタン樹
脂であることがのぞましい。 本発明の保護層に使用するポリエステル樹脂、
ポリウレタン樹脂は、単独で使用することもある
が、必要な特性を満足させるために、2種類以上
を混合・相溶させて使用することもできる。ま
た、必要によりポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂以外の樹脂を混合・相溶させて使用すること
も可能であるが、保護層中の全樹脂中の50重量%
以上は、本発明のポリエステル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂を使用する必要がある。50重量%未満の場
合は、本発明の目的のひとつである耐薬品性が低
下するからである。 また、本発明の保護層には耐水性、耐薬品性お
よび耐摩耗性を一層向上させるために、必要に応
じて硬化剤、触媒等を用いることにより3次元架
橋を行つてもよい。添加する硬化剤としては、例
えば、メラニン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシ
アネート樹脂、アジリジン系樹脂等が適当であ
る。本発明においてとくに好ましい硬化剤は、カ
ルボキシル基、スルホン酸基、ヒドロキシル基、
エポキシ基、不飽和基、アミノ基等の官能基にた
いして作用するアジリジン系硬化剤である。その
具体例として トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジ
ニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−
トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,
N′−ジフエニルメタン−4,4′−ビス(1−アジ
リジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキサメチ
レン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシ
アミド)等をあげることができる。 さらに、本発明の保護層中には、感熱記録時に
熱ヘツドとのヘツドマツチング性を向上させるこ
とにより、ステイツク現象やカス付着を防止さ
せ、発色感度を印字安定性を維持するために離型
性添加剤を含有させることが必要である。これに
好適な材料系としては、シリコーン系化合物類、
フツ素系化合物類、ワツクス系化合物類、または
微粒子類をあげることができる。 シリコーン系化合物類は、通常シリコーン離型
剤として市販されているオイル型、溶液型、エマ
ルジヨン型等の塗料添加剤をそのまま使用するこ
とができる。その具体例としては、ジメチルシリ
コーン、メチルフエニルシリコーン、メチルハイ
ドロジエンシリコーン、ポリジオルガノシロキサ
ンジオール、クロロフエニルシリコーン、フルオ
ロシリコーン、シリコーンポリエーテル共重合
体、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シ
リコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性
シリコーン等をあげることができる。 フツ素系化合物類は、通常フツ素系離型剤とし
て市販されている溶液型又は分散型の塗料添加剤
又は表面改質剤をそのまま使用することができ
る。その具体例としては、ポリ4フツ化エチレ
ン、4フツ化エチレン−6−フツ化プロピレン共
重合体、4フツ化エチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体、4フツ化エチレン−
エチレン共重合体、ポリ3フツ化塩化エチレン、
ポリフツ化ビニリデン、ポリフツ化ビニル、3−
フツ化塩化エチレン−エチレン共重合体、および
市販の高分子表面改質剤(例えば、日本油脂社
製、商品名モデイパーF−100、F−110、F−
200、F−210等)等をあげることができる。 ワツクス系化合物類は、通常ワツクス系離型剤
として用いられるところの、溶剤に対する溶解又
は分散が容易でかつ表面エネルギーが小さいワツ
クス類を使用することができる。その具体例とし
ては、パルミチン酸、ステアリン類等の高級脂肪
酸、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸金属塩、脂
肪酸エステルおよびその部分ケン化物、脂肪酸ア
ミド類、高級アルコール類、多価アルコール類お
よびそのエステル、パラフインワツクス、カルナ
バワツクス、モンタンワツクス、ミツロウ、木ろ
う、キヤデリラワツクス等をあげることができ
る。 微粒子類は、無機系、有機系を問わず使用可能
であり、無機系の具体例としては、前記した光熱
変換物質としての各種顔料類の他、アルミナ、酸
化ケイ素(シリカ)、ゼオライト、酸化チタン、
酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、およびこれらの無機系微粒子をワツクス等で
表面処理したもの等をあげることができる。一
方、有機系の具体例としては、メラミン樹脂、尿
素樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セ
ルロース樹脂、ポリビニルアルコール、石油樹
脂、ポリスチレン樹脂、天然ゴム、スチレンブタ
ジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム
等の微粒子をあげることができる。このような微
粒子類の粒径は、0.01〜10μm、好ましくは0.1〜
5μmの範囲が適当である。これらの離型性添加
剤は、単独又は2種類以上を混合して用いること
ができる。 なお、離型性添加剤の使用量は、全固形分100
重量部に対し0.01〜40重量部、好ましくは0.05〜
20重量部の範囲が適当である。 該保護層は、ポリエステル樹脂または/および
ポリウレタン樹脂を適当な有機溶剤に溶解させた
後、離型性添加剤を加えて、バインダー中によく
溶解または分散させる。さらに必要に応じて各種
添加剤を加えることにより保護層塗料とし、バリ
ヤー層上に塗布し、保護層が形成される。該保護
層と厚さは0.5〜10μm、好ましくは1〜5μmの範
囲が適当である。 なお、エマルジヨン系のポリエステル樹脂およ
び/またはポリウレタン樹脂は、その樹脂の官能
基が親水性であることにより耐水性に劣り、厳し
い耐水試験では、保護層の剥落が生じ本発明には
不適であることがわかつた。また、特に界面活性
剤を用いたエマルジヨンでは、バリヤー層との界
面接着力が低下する傾向にあり、耐摩耗性試験に
おいてその損傷が目立ち、また、高温・高湿下に
長時間保存すると地かぶりや変色を生じさせ、記
録品質を著しくそこなわせるという問題がある。 〔プレコート層〕 支持体と感熱発色層とを強固に接着させるため
に、必要に応じて設けられるプレコート層として
は、従来公知の各種バインダーを使用することが
できる。即ち、その具体例としては、熱可塑性樹
脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブチレン、ポリブタジエン等のオレフイン系樹
脂、ポリメタクリル酸メチル、エチレン・アクリ
ル酸エチル共重合体等のアクリル系樹脂、ポリス
チレン、AS樹脂、BS樹脂、ABS樹脂等のスチ
レン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニ
ル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ボリビニル
ブチラール、塩化ビニリデン・アクリルニトリル
共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、プロピレ
ン・塩化ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン12等のポリアミド
樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネイト
樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフエニレンオキ
シド樹脂、ポリフエニレンスルフアイド樹脂、ポ
リスルホン樹脂、ポリウレタン樹脂、テトラフル
オロエチレン樹脂、トリフルオロエチレン樹脂、
ポリフツ化ビニリデン等のフツ素樹脂、エチレン
セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース
等の繊維系樹脂、エポキシ樹脂、アイオノマー樹
脂、ロジン誘導体樹脂等の有機溶剤可溶性樹脂
系、ゼラチン、ニカワ、ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシエチルデンプン、アラビアゴ
ム、サツカロースオクタアセテート、アルギン酸
アンモニウム、アルギン酸ソーダ、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリビニルアミン、ポリエチレンオキ
シド、ポリエステルスルホン酸、ポリアクリル
酸、ポリアミド、イソブチレン・無水マイレン酸
共重合体等の水溶性樹脂系および前記した有機溶
剤可溶性樹脂系のエマルジヨン系等をあげること
ができる。 熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリアミドイ
ミド樹脂、ポリウレタン樹脂、オレフイン樹脂、
アリル樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂・ユリヤ
樹脂、フエノール樹脂、フエノール・ホルムアル
デヒド樹脂、ポリエステルアミノ樹脂、アルキツ
ド樹脂等をあげることができる。 ゴム類の具体例としては、天然ゴム、イソプレ
ンゴム、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブ
タジエンゴム、アクリルニトリル・ブタジエンゴ
ム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、ク
ロロプレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン
化ポリエチレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴ
ム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フツ素ゴムお
よびこれらゴム類同志、ゴム類と有機物もしくは
無機物との配合品等をあげることができる。 これらプレコート層のバインダーは、単独又
は、2種以上を混合して用いることもできるが当
該バインダーはこれらに限定されるものではな
い。 さらに必要に応じ硬化剤や触媒を添加させて耐
水性、耐薬品性、力学的強度を向上させてもよ
い。また、必要に応じ塗膜形成状態の向上や感熱
発色層との接着性をさらに向上するために各種顔
料や界面活性剤を添加させてもよい。 プレコート層は、上記した樹脂、および必要に
応じて各種添加剤を加え、適当な溶剤中に溶解も
しくは分散させた後、支持体上に形成される。 <作用> 支持体上の感熱発色層上に直接有機溶剤に溶解
または分散させた保護層塗料を塗工すると、一般
に発色層が有機溶剤に侵される結果、全面発色し
てしまう。本発明では、エチレン・ビニルアルコ
ール共重合体樹脂から成るバリヤー層を介して保
護層を設ける構成である。エチレン・ビニルアル
コール共重合体樹脂は、塗料用に使用される汎用
溶剤には不溶であるか、または非常に難溶であ
る。しかし、水とアルコールとの混合溶剤系には
可溶であり、この溶剤系は一般に感熱発色層を侵
さないか、侵す程度がきわめて小さいので、発色
をともなうことなく感熱発色層上への塗工が可能
である。 したがつて、バリヤー層上に厳しい要求特性を
満足させることのできる有機溶剤系の保護層を、
感熱発色層の発色をともなうことなく積層・塗工
することが可能となる。 <実施例> 以下、実施例により本発明を具体的に説明する
が、本実施例は、本願発明を限定するものではな
い。なお、配合部数はすべて重量部を示すものと
する。 実施例 1 厚さ188μmの乳白色のポリエチレンテレフタ
レートフイルム面上に以下の各塗料を順次積層塗
工して本発明の感熱記録用シートを作製した。 〔感熱発色層〕 A液: 10.0部 B液: 33.3部 C液: 49.0部 バインダー: 7.0部 アクリル樹脂エマルジヨン(三井東圧社製、商
品名ボンロン1120、固形分45%) 溶剤:水 20.0部 但し、A、B、C液は、各々下記処方の混合液
をボールミルにて24時間、粉砕・分散させたもの
である。 A 液 3−N−メチルシクロヘキシルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン 25.0部 5%のヒドロキシエチルセルロース水溶液
50.0部 水 25.0部 B液 ビス(4−ヒドロキシフエニル)酢酸メチルエ
ステル 15.0部 5%のヒドロキシエチルセルロース水溶液
60.0部 ステアリン酸アマイド 15.0部 水 10.0部 C 液 軽質炭酸カルシウム 40.0部 10%のポリビニルアルコール水溶液 40.0部 水 20.0部 上記組成の感熱発色層用塗料を乾燥後の塗布厚
が4.5μmとなるようにワイヤーバーを用いて塗工
した。 〔バリヤー層〕 バインダー:エチレン・ビニルアルコール共重
合体樹脂(クラレ社製、商品名エバールEP−
F101) 5.0部 溶剤:ノルマルプロピルアルコール/水=1/
1混合溶剤 95.0部 上記混合液は、以下の方法により溶解させた。
攪拌機と玉付クーラーを取りつけた三つ口フラス
コ中へ上記混合液を投入し、ウオーターバスにて
約60℃に加温させるとともに、この温度下で約4
時間攪拌させることにより、溶液ができた。 上記、バリヤー層塗料を感熱発色層上に、乾燥
後の塗布厚が1.5μmとなるようにワイヤーバーを
用いて塗工した。 〔保護層〕 バインダー: ポリウレタン樹脂の35%溶液 17.0部 アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体 樹脂の15%溶液 15.0部 (メチルエチルケトン/トルエン=1/1混
合 溶剤を使用) 離型性添加剤:フルオロカーボンのデイスパー ジヨン(アクセル・プラスチツクリサーチラ
ボ ラトリーズ社製、商品名モールドウイズF−
57、 固形分8%) 21.0部 溶剤:トルエン 9.0部 但し、ポリウレタン樹脂は、以下の操作によつ
て作製したものである。 攪拌機と玉付クーラーを取りつけた三つ口フラ
スコ中へトルエン128.0部、メチルイソブチルケ
トン85.0部ポリエステルポリオール100.0部、ジ
フエニルメタンジイソシアネート15.0部、ジブチ
ル錫ジラウリレート0.1部の混合液を投入し、ウ
オーターバスにて70〜90℃に加温させるととも
に、この温度下で約4時間攪拌させることによ
り、末端がイソシアネート基である該ポリウレタ
ン樹脂溶液を得た。 上記、保護層塗料をバリヤー層上に乾燥後の塗
布厚が2.5μmとなるようにワイヤーバーを用いて
塗工した。 実施例 2 厚さ188μmの乳白色のポリエチレンテレフタ
レートフイルム面上に、以下の各塗料を順次積層
塗工して本発明の感熱記録用シートを作製した。 〔ブレコート層〕 バインダー:線状飽和ポリエステル樹脂(東洋
紡社製、商品名バイロン240)の40%溶液(メ
チルエチルケトン/トルエン=1/4混合溶
剤) 14.0部 硬化剤:ポリイソシアネート樹脂(日本ポリウ
レタン社製、商品名コロネートL)の5%の酢
酸エチル溶液 5.0部 溶剤:メチルエチルケトン 85.0部 上記、プレコート層塗料を乾燥後の塗布厚が
1.2μmとなるようにワイヤーバーを用いて塗工し
た。 〔感熱発色層−ジアゾ層〕 D液: 50部ジアゾニウム塩: 0.22部 但し、D液は、下記処方の混合液をボールミル
にて12時間、粉砕・分散させたものである。 D 液 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 3.3部 (電気化学工業社製、商品名デンカビニル
1000AS)ステアリン酸アマイド 1.7部 尿素・ホルマリン樹脂の微粒子 1.7部 メチルエチルケトン 47.3部 上記ジアゾ層塗料を、プレコート層上に乾燥後
の塗布厚が、2.0μmとなるようにワイヤーバーを
用いて塗工した。
実施例1で作製したエチレン・ビニルアルコー
ル共重合体樹脂溶剤を用い、カツプラー層上に乾
燥後の塗布厚が1.5μmとなるようにワイヤーバー
を用いて塗工した。 〔保護層〕 バインダー:ポリエステルポリオール樹脂
7.2部 硬化剤:ポリイソシアネート樹脂(日本ポリウ
レタン社製、商品名コロネートL)の25%の酢
酸エチル溶剤 7.2部 離型性添加剤:テトラフルオロエチレンオリゴ
マーの微粉末(セントラル硝子社製、商品名
TFO−V) 1.0部 溶剤:メチルエチルケトン/トルエン=20.0/
14.6 34.6部 但し、ポリエステルポリオール樹脂は、以下の
操作によつて作製したものである。 攪拌機と玉付のクーラーを取りつけた三つ口フ
ラスコ中へジメチルテレフタレート58.2部、無水
マイレン酸9.8部、エチレングリコール43.4部、
ネオペンチルグリコール72.8部、酢酸亜鉛0.07
部、酢酸ナトリウム0.01部の混合液を投入し、オ
イルバスにて140〜250℃に加温させるとともに、
この温度で約3時間攪拌させることによりエステ
ル交換反応を行つた。次にセバシン酸121.2部を
加え、210〜250℃の温度下で約2時間攪拌させ
た。この後、250℃で5〜20mmHgに減圧処理を行
うとともに約1時間攪拌させることにより重縮合
反応を行つて該ポリエステルポリオール樹脂を得
た。上記保護層塗料をバリヤー層上に、乾燥後の
塗布厚が2.5μmとなるようにワイヤーバーを用い
て塗工した。 比較例 1 実施例1のバリヤー層塗料を10%のポリビニル
アルコール水溶液に代えた以外は、実施例1と同
様にして、比較用の感熱記録用シートを作製し
た。 比較例 2 実施例1の保護層のバインダーを塩化ビニル系
樹脂(HCC社製、商品名VAGH)に代えた以外
は、実施例1と同様にして、比較用の感熱記録用
シートを作製した。 実施例および比較例における感熱記録用シート
の各種特性の評価結果を第1表にまとめた。この
ように、本発明による感熱記録用シートはいずれ
の特性も良好で、本発明の目的が達せられている
ことが確認できる。なお、第1表中の各種特性の
測定方法および評価方法について、以下に記す。 1 動発色特性 ラインドツト型薄膜熱ヘツドを用い、0.45W
(1mJ/dot)のエネルギーで画像記録を行
い、その黒ベタ部分をマクベス濃度計のビジユ
アルフイルターで測定した。 2 温湿度保存特性 温度40℃、相対湿度90%の恒温槽中に7日間
放置後、動発色特性を調べるとともに、非記録
部分のマクベス濃度を測定した。なお、実施例
2については、未定着品について試験した。 3 耐可塑剤性 記録後、記録面を可塑剤含有のプラスチツク
消しゴムと2Kg/cm2の圧力にて圧着し、24時間
放置後、消しゴムをはがして記録面の状態を調
べる。評価基準は以下にしたがつた。全く変化
が認められないもの○、記録部の消しゴムへの
転移や、記録面のはがれ、汚れ等がわずかにみ
られるものを△、記録部の消しゴムへの転移
や、記録面のはがれ、汚れ等がかなりみられる
ものを×とした。 4 耐洗濯特性 洗濯機の洗濯槽中に約35℃のお湯と標準使用
量の中性洗剤を投入し、溶解させた後、標準量
の衣類とともに記録後の感熱記録用シートを入
れ、洗濯機の強反転のモードで15分間洗濯し、
脱水した後、記録面の状態を調べた。評価基準
は以下にしたがつた。記録面のキズやはがれが
全く認められないものを○、わずかにみられる
ものを△、かなりみられるものを×とした。 5 耐アルコール特性 約30℃のエタノール中に2分間浸漬させた
後、記録面の状態を調べる。評価基準は以下に
したがつた。記録面の浸漬跡または発色、はが
れ、記録部の濃度低下または消色が全く認めら
れないものを○、わずかにみられるものを△、
かなりみられるものを×とした。 6 耐酸特性 PHが3に調整された酢酸水溶液中に2分間浸
漬させた後、記録面の状態を調べる。評価基準
は、5の耐アルコール特性の場合に準ずる。 7 耐アルカリ特性 PHが12に調整された水酸化ナトリウム水溶液
中に2分間浸漬させた後、記録用の状態を調べ
る。評価基準は、5の耐アルコール特性の場合
に準ずる。 8 耐油特性 食用の大豆油を記録部分および非記録部分に
数的滴滴下させた後、24時間放置させる。その
後、ガーゼにて油を拭きとつて、記録面の状態
を調べる。評価基準は以下にしたがつた。全く
変化が認められないものを○、滴下部の跡また
は発色、はがれ、記録部の濃度低下、または消
色がわずかにみられるものを△、かなりみられ
るものを×とした。 9 耐ゲート特性 感熱記録用シートに記録後券紙の形状に打ち
抜いた。該券紙を同一方向にして自動改札機中
を3000回通過させた。その後、記録面の状態を
調べる。評価基準は以下にしたがつた。記録面
のキズ、はがれ、汚れ、記録部の濃度低下また
は消色が全く認められないものを○、わずかに
みられるものを△、かなりみられるものを×と
した。 10 耐汗特性 JIS L 0848−1978に示された人工汗液(酸
性およびアルカリ性)中に7日間浸漬させた
後、9で述べた耐ゲート特性の試験を行う。そ
の後、記録面の状状態を調べる。評価基準は9
の耐ゲート特性の場合に準ずる。
ル共重合体樹脂溶剤を用い、カツプラー層上に乾
燥後の塗布厚が1.5μmとなるようにワイヤーバー
を用いて塗工した。 〔保護層〕 バインダー:ポリエステルポリオール樹脂
7.2部 硬化剤:ポリイソシアネート樹脂(日本ポリウ
レタン社製、商品名コロネートL)の25%の酢
酸エチル溶剤 7.2部 離型性添加剤:テトラフルオロエチレンオリゴ
マーの微粉末(セントラル硝子社製、商品名
TFO−V) 1.0部 溶剤:メチルエチルケトン/トルエン=20.0/
14.6 34.6部 但し、ポリエステルポリオール樹脂は、以下の
操作によつて作製したものである。 攪拌機と玉付のクーラーを取りつけた三つ口フ
ラスコ中へジメチルテレフタレート58.2部、無水
マイレン酸9.8部、エチレングリコール43.4部、
ネオペンチルグリコール72.8部、酢酸亜鉛0.07
部、酢酸ナトリウム0.01部の混合液を投入し、オ
イルバスにて140〜250℃に加温させるとともに、
この温度で約3時間攪拌させることによりエステ
ル交換反応を行つた。次にセバシン酸121.2部を
加え、210〜250℃の温度下で約2時間攪拌させ
た。この後、250℃で5〜20mmHgに減圧処理を行
うとともに約1時間攪拌させることにより重縮合
反応を行つて該ポリエステルポリオール樹脂を得
た。上記保護層塗料をバリヤー層上に、乾燥後の
塗布厚が2.5μmとなるようにワイヤーバーを用い
て塗工した。 比較例 1 実施例1のバリヤー層塗料を10%のポリビニル
アルコール水溶液に代えた以外は、実施例1と同
様にして、比較用の感熱記録用シートを作製し
た。 比較例 2 実施例1の保護層のバインダーを塩化ビニル系
樹脂(HCC社製、商品名VAGH)に代えた以外
は、実施例1と同様にして、比較用の感熱記録用
シートを作製した。 実施例および比較例における感熱記録用シート
の各種特性の評価結果を第1表にまとめた。この
ように、本発明による感熱記録用シートはいずれ
の特性も良好で、本発明の目的が達せられている
ことが確認できる。なお、第1表中の各種特性の
測定方法および評価方法について、以下に記す。 1 動発色特性 ラインドツト型薄膜熱ヘツドを用い、0.45W
(1mJ/dot)のエネルギーで画像記録を行
い、その黒ベタ部分をマクベス濃度計のビジユ
アルフイルターで測定した。 2 温湿度保存特性 温度40℃、相対湿度90%の恒温槽中に7日間
放置後、動発色特性を調べるとともに、非記録
部分のマクベス濃度を測定した。なお、実施例
2については、未定着品について試験した。 3 耐可塑剤性 記録後、記録面を可塑剤含有のプラスチツク
消しゴムと2Kg/cm2の圧力にて圧着し、24時間
放置後、消しゴムをはがして記録面の状態を調
べる。評価基準は以下にしたがつた。全く変化
が認められないもの○、記録部の消しゴムへの
転移や、記録面のはがれ、汚れ等がわずかにみ
られるものを△、記録部の消しゴムへの転移
や、記録面のはがれ、汚れ等がかなりみられる
ものを×とした。 4 耐洗濯特性 洗濯機の洗濯槽中に約35℃のお湯と標準使用
量の中性洗剤を投入し、溶解させた後、標準量
の衣類とともに記録後の感熱記録用シートを入
れ、洗濯機の強反転のモードで15分間洗濯し、
脱水した後、記録面の状態を調べた。評価基準
は以下にしたがつた。記録面のキズやはがれが
全く認められないものを○、わずかにみられる
ものを△、かなりみられるものを×とした。 5 耐アルコール特性 約30℃のエタノール中に2分間浸漬させた
後、記録面の状態を調べる。評価基準は以下に
したがつた。記録面の浸漬跡または発色、はが
れ、記録部の濃度低下または消色が全く認めら
れないものを○、わずかにみられるものを△、
かなりみられるものを×とした。 6 耐酸特性 PHが3に調整された酢酸水溶液中に2分間浸
漬させた後、記録面の状態を調べる。評価基準
は、5の耐アルコール特性の場合に準ずる。 7 耐アルカリ特性 PHが12に調整された水酸化ナトリウム水溶液
中に2分間浸漬させた後、記録用の状態を調べ
る。評価基準は、5の耐アルコール特性の場合
に準ずる。 8 耐油特性 食用の大豆油を記録部分および非記録部分に
数的滴滴下させた後、24時間放置させる。その
後、ガーゼにて油を拭きとつて、記録面の状態
を調べる。評価基準は以下にしたがつた。全く
変化が認められないものを○、滴下部の跡また
は発色、はがれ、記録部の濃度低下、または消
色がわずかにみられるものを△、かなりみられ
るものを×とした。 9 耐ゲート特性 感熱記録用シートに記録後券紙の形状に打ち
抜いた。該券紙を同一方向にして自動改札機中
を3000回通過させた。その後、記録面の状態を
調べる。評価基準は以下にしたがつた。記録面
のキズ、はがれ、汚れ、記録部の濃度低下また
は消色が全く認められないものを○、わずかに
みられるものを△、かなりみられるものを×と
した。 10 耐汗特性 JIS L 0848−1978に示された人工汗液(酸
性およびアルカリ性)中に7日間浸漬させた
後、9で述べた耐ゲート特性の試験を行う。そ
の後、記録面の状状態を調べる。評価基準は9
の耐ゲート特性の場合に準ずる。
【表】
<発明の効果>
本発明の感熱記録用シートは、サーマルヘツド
とのヘツドマツチング性、各種の耐薬品特性、な
らびに耐摩耗性に代表される記録表面の力学的強
度の点で、従来の構成に比較して著しく優れた特
性を実現させることができる。
とのヘツドマツチング性、各種の耐薬品特性、な
らびに耐摩耗性に代表される記録表面の力学的強
度の点で、従来の構成に比較して著しく優れた特
性を実現させることができる。
第1図は、本発明の感熱記録用シートの断面図
であり、(イ)は感熱発色層が単一層のもの、(ロ)は感
熱発色層が2層構成のものである。 1……支持体、2……感熱発色層、3……バリ
ヤー層、4……保護層。
であり、(イ)は感熱発色層が単一層のもの、(ロ)は感
熱発色層が2層構成のものである。 1……支持体、2……感熱発色層、3……バリ
ヤー層、4……保護層。
Claims (1)
- 1 支持体上に感熱発色層、エチレン・ビニルア
ルコール共重合体樹脂を主成分とするバリヤー層
および有機溶剤可溶性のポリエステル樹脂およ
び/またはポリウレタン樹脂を主成分とし、かつ
離型性添加剤を含有させた保護層を順次積層して
設けた感熱記録用シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62216500A JPS6461287A (en) | 1987-09-01 | 1987-09-01 | Thermal recording sheet |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62216500A JPS6461287A (en) | 1987-09-01 | 1987-09-01 | Thermal recording sheet |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6461287A JPS6461287A (en) | 1989-03-08 |
| JPH0566873B2 true JPH0566873B2 (ja) | 1993-09-22 |
Family
ID=16689401
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62216500A Granted JPS6461287A (en) | 1987-09-01 | 1987-09-01 | Thermal recording sheet |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6461287A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3838951B2 (ja) | 2002-08-14 | 2006-10-25 | 三井化学株式会社 | 感熱記録材料 |
| US9604486B2 (en) * | 2014-08-19 | 2017-03-28 | Zih Corp. | Sealed thermacolor tag and label structure |
-
1987
- 1987-09-01 JP JP62216500A patent/JPS6461287A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6461287A (en) | 1989-03-08 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |