JPH0569859B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0569859B2 JPH0569859B2 JP3920887A JP3920887A JPH0569859B2 JP H0569859 B2 JPH0569859 B2 JP H0569859B2 JP 3920887 A JP3920887 A JP 3920887A JP 3920887 A JP3920887 A JP 3920887A JP H0569859 B2 JPH0569859 B2 JP H0569859B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- ethylene
- olefin
- sulfur
- titanium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Sealing Material Composition (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は流動性に優れ、成形物の外観が良好な
熱可塑性エラストマー組成物に関する。さらに詳
しくは(A)特定の触媒を用いてエチレンとα−オレ
フインとを共重合させて得られるきわめて低密度
の特定のエチレン共重合体、(B)エチレン−α−オ
レフイン−非共役ジエン共重合体ゴムおよび(C)エ
チレン−不飽和モノカルボン酸エステル共重合体
からなる組成物を硫黄加硫してなる熱可塑性エラ
ストマー組成物に関するものであり、特に永久ひ
ずみ性に優れ、かつ流動性および成形物の外観が
改良された熱可塑性エラストマー組成物を提供す
るものである。 〔従来の技術〕 ポリオレフイン系熱可塑性エラストマーには、
ポリエチレンやポリプロピレンなどの結晶性ポリ
オレフインをハードセグメントに、エチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム(EPR)やエチレン−プ
ロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム(FPDM)
などの非晶性共重合体ゴムをソフトセグメントに
それぞれ用いた組成物、またはこれら組成物を部
分架橋させた組成物が知られている。その他、多
段重合法によりハードセグメントとソフトセグメ
ントを合成する方法も知られている。そして、こ
れらの各セグメントの割合を変えることにより柔
軟性に富むものから、剛性のあるものまで各種の
グレードの製品が製造されている。 柔軟性グレードは、ゴム的な材料として自動車
用部品、ホース、電線被覆、パツキング材などの
用途に広く応用できることから非常に注目されつ
つある。このような柔軟性グレードを製造する場
合には、ゴム的な柔軟性を付与するために、ソフ
トセグメント(EPRやEPDMなど)の割合を多
くし、ハードセグメント(ポリエチレンやポリプ
ロピレンなど)の割合を少なくする必要がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、EPRやEPDMのようなソフト
セグメントは引張強度が弱く、耐熱性、流動性、
耐油性などが悪いことから、このようなソフトセ
グメントを多量に含む柔軟性のある熱可塑性エラ
ストマー組成物は、やはり上記のような欠点を持
ち、広範囲にわたつての各種用途に用いることが
できない。これらの問題点を改良するためにハー
ドセグメントの割合を増すと、柔軟性が失なわ
れ、また永久ひずみなどの物性も低下し、柔軟性
熱可塑性エラストマーとしての機能性が損なわれ
る。 また、柔軟性グレードを多段重合法により合成
する場合には、ハードセグメントとソフトセグメ
ントとを別々に重合する必要から、重合装置が非
常に複雑になるとともに、重合段階での各セグメ
ントの性状や割合のコントロールが非常に難し
く、またグレードの切り換え時に不良品が発生す
ることもある。さらに生成したポリマーの回収も
ゴム的な性状のものが多量に含まれることから非
常に困難である。 以上のように、品質の優れた柔軟性熱可塑性エ
ラストマーを作るには、解決されなければならな
い多くの問題点がある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、これらの問題点を解決するため
に鋭意検討した結果、特定のエチレン−α−オレ
フイン共重合体を用い、かつ組成物を硫黄または
硫黄系化合物を用いて架橋させることにより、こ
れらの問題が解決され、優れた性能を有する柔軟
性に富んだ熱可塑性エラストマー組成物が得られ
ることを見い出した。 すなわち、本発明は(A)少なくともマグネシウム
とチタンとを含有する固体成分および有機アルミ
ニウム化合物からなる触媒の存在下に、エチレン
と炭素数3〜12のα−オレフインとを共重合させ
て得られるエチレン−α−オレフイン共重合体で
あつて、 () メルトインデツクス
0.01〜50g/10min、 () 密度 0.860〜0.910g/cm3、 () 示差走査熱量測定法(DSC)による
最大ピーク温度が100℃以上 () 沸騰n−ヘキサン不溶分が10重量%以
上の性状を有するエチレン−α−オレフイン
共重合体10〜40重量%、 (B) エチレン−α−オレフイン−非共役ジエン共
重合体ゴム40〜65重量%、 および (C) 不飽和カルボン酸エステル単位を全モノマー
単位当たり2〜10モル%含有するエチレン−不
飽和モノカルボン酸エステル共重合体10〜40重
量% からなる組成物を硫黄または硫黄系化合物によ
り架橋させて得られる熱可塑性エラストマー組
成物に関する。 〔発明を実施するための好適な態様〕 (1) エチレン−α−オレフイン共重合体(A) 本発明に用いられるエチレン−α−オレフイン
共重合体(A)において、エチレンと共重合させるα
−オレフインは、炭素数3〜12のものである。具
体的には、プロピレン、ブテン−1、4−メチル
ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デ
セン−1、ドデセン−1などを挙げることができ
る。これらのうち特に好ましいのは、炭素数が3
〜6であるプロピレン、ブテン−1、4−メチル
ペンテン−1およびヘキセン−1である。また、
コモノマーとしてジエン類、例えばブタジエン、
1,4−ヘキサジエンなどを併用することもでき
る。エチレン−α−オレフイン共重合体中のα−
オレフイン含有量は5〜40モル%であることが好
ましい。 本発明において用いる上記エチレン−α−オレ
フイン共重合体(A)は、次のようにして製造でき
る。 まず使用する触媒系は、少なくともマグネシウ
ムとチタンとを含有する固体触媒成分に、有機ア
ルミニウム化合物を組み合わせたものである。該
固体触媒成分としては、例えば金属マグネシウ
ム;水酸化マグネシウム;酸化マグネシウム;炭
酸マグネシウム、塩化マグネシウムなどのマグネ
シウム塩;ケイ素、アルミニウム、カルシウムか
ら選ばれる金属とマグネシウム原子とを含有する
複塩、複酸化物、炭酸塩、塩化物あるいは水酸化
物など;さらにはこれらの無機質固体化合物を含
酸素化合物、含硫黄化合物、芳香族炭化水素、ハ
ロゲン含有物質で処理または反応させたもの等の
マグネシウムを含む無機質固体化合物に、チタン
化合物を公知の方法により担持させたものが挙げ
られる。 上記の含酸素化合物としては、例えば水、アル
コール、フエノール、ケトン、アルデヒド、カル
ボン酸、エステル、アルコキシシラン、ポリシロ
キサン、酸アミド等の有機含酸素化合物、金属ア
ルコシド、金属のオキシ塩化物等の無機含酸素化
合物を例示することができる。含硫黄化合物とし
ては、チオール、チオエーテルのような有機含硫
黄化合物、二酸化硫黄、三酸化硫黄、硫酸のよう
な無機含硫黄化合物を例示することができる。芳
香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、アントラセン、フエナンスレンのような
各種の単環および多環の芳香族炭化水素化合物を
例示することができる。ハロゲン含有物質として
は、塩素、塩化水素、金属塩化物、有機ハロゲン
化物のような化合物を例示することができる。 一方、マグネシウムを含む無機質固体化合物に
担持させるチタン化合物としては、チタンのハロ
ゲン化物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシ
ド、ハロゲン化酸化物等を挙げることができる。
チタン化合物としては4価のチタン化合物と3価
のチタン化合物が好適であり、4価のチタン化合
物としては具体的には一般式Ti(OR)oX4-o(ここ
でRは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基ま
たはアラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示
し、nは0≦n≧4の整数である)で示されるも
のが好ましく、四塩化チタン、四臭化チタン、四
ヨウ化チタン、モノメトキシトリクロロチタン、
ジメトキシジクロロチタン、トリメトキシモノク
ロロチタン、テトラメトキシチタン、モノエトキ
シトリクロロチタン、ジエトキシジクロロチタ
ン、トリエトキシモノクロロチタン、テトラエト
キシチタン、モノイソプロポキシトリクロロチタ
ン、ジイソプロポキシジクロロチタン、トリイソ
プロポキシモノクロロチタン、テトライソプロポ
キシチタン、モノブトキシトリクロロチタン、ジ
ブトキシジクロロチタン、モノペントキシトリク
ロロチタン、モノフエノキシトリクロロチタン、
ジフエノキシジクロロチタン、トリフエノキシモ
ノクロロチタン、テトラフエノキシチタン等を挙
げることができる。3価のチタン化合物として
は、四塩化チタン、四臭化チタン等の四ハロゲン
化チタンを水素、アルミニウム、チタンあるいは
周期律表〜族金属の有機金属化合物により還
元して得られる三ハロゲン化チタンが挙げられ
る。また一般式 Ti(OR)nX4-n(ここでRは炭素数1〜20のアル
キル基、アリール基またはアラルキル基を示し、
Xはハロゲン原子を示し、mは0<m<4の整数
である)で示される4価のハロゲン化アルコキシ
チタンを周期律表〜族金属の有機金属化合物
により還元して得られる3価のチタン化合物が挙
げられる。 これらのチタン化合物のうち、4価のチタン化
合物が特に好ましい。 これらの触媒系の具体的なものとしては、例え
ばMgo−RX−TiCl4系(特公昭51−3514号公
報)、Mg−SiCl4−ROH−TiCl4系(特公昭50−
23864号公報)、MgCl2−Al(OR)3−TiCl4系(特
公昭51−152号公報、特公昭52−15111号公報)、
MgCl2−SiCl4−ROH−TiCl4系(特開昭49−
106581号公報)、Mg(OOCR)2−Al(OR)3−TiCl4
系(特公昭52−11710号公報)、Mg−POCl3−
TiCl4系(特公昭51−153号公報)、MgCl2−
AlOCl−TiCl4系(特公昭54−15316号公報)、
MgCl2−Al(OR)oX3-o−Si(OR′)nX4-o−TiCl4系
(特開昭56−95909号公報)などの固体触媒成分
(前記式中において、R、R′は有機残基、Xはハ
ロゲン原子を示す)に有機アルミニウム化合物を
組み合わせたものが好ましい触媒系の例としてあ
げられる。 他の触媒系の例としては固体触媒成分として、
いわゆるグリニヤール化合物などの有機マグネシ
ウム化合物とチタン化合物との反応生成物を用
い、これに有機アルミニウム化合物を組み合わせ
た触媒系を例示することができる。有機マグネシ
ウム化合物としては、たとえば、一般式RMgX、
R2Mg、RMg(OR)などの有機マグネシウム化
合物(ここで、Rは炭素数1〜20の有機残基、X
はハロゲン原子を示す)およびこれらのエーテル
錯合体、またはこれらの有機マグネシウム化合物
をさらに他の有機金属化合物、例えば有機ナトリ
ウム、有機リチウム、有機カリウム、有機ホウ
素、有機カルシウム、有機亜鉛などの各種化合物
を加えて変性したものを用いることができる。 これらの触媒系の具体的な例としては、例えば
RMgX−TiCl4系(特公昭50−39470号公報)、
RMgX−フエノール−TiCl4系(特公昭54−
12953号公報)、RMgX−ハロゲン化フエノール
−TiCl4系(特公昭54−12954号公報)、RMgX−
CO2−TiCl4系(特開昭57−73009号公報)等の固
体触媒成分に有機アルミニウム化合物を組み合わ
せたものを挙げることができる。 また他の触媒系の例としては固体触媒成分とし
て、SiO2、Al2O3等の有機酸化物と前記の少なく
ともマグネシウムおよびチタンを含有する固体触
媒成分を接触させて得られる固体物質を用い、こ
れに有機アルミニウム化合物を組み合わせたもの
を例示することができる。無機酸化物としては、
SiO2、Al2O3の他にCaO、B2O3、SnO3等を挙げ
ることができ、またこれらの酸化物の複酸化物も
なんら支障なく使用できる。これら各種の無機酸
化物とマグネシウムおよびチタンを含有する固体
触媒成分を接触させる方法としては公知の方法を
採用することができる。すなわち、不活性溶媒の
存在下または不存在下に、温度20〜400℃、好ま
しくは50〜300℃で通常5分〜20時間反応させる
方法、共粉砕処理による方法、あるいはこれらの
方法を適宜組み合わせることにより反応させても
よい。 これらの触媒系の具体的な例としては、例え
ば、SiO2−ROH−MgCl2−TiCl4系(特開昭56−
47407号公報)、SiO2−R−O−R′−MgO−AlCl3
−TiCl4系(特開昭57−187305号公報)、SiO2−
MgCl2−Al(OR)3−TiCl4−Si(OR′)4系(特開昭
58−21405号公報)(前記式中においてR、R′は
炭化水素残基を示す。)等に有機アルミニウム化
合物を組み合わせたものを挙げることができる。 これらの触媒系において、チタン化合物を有機
カルボン酸エステルとの付加物として使用するこ
ともでき、また前記したマグネシウムを含む無機
固体化合物を有機カルボン酸エステルと接触処理
させたのち使用することもできる。また、有機ア
ルミニウム化合物を有機カルボン酸エステル、有
機ケイ素化合物等との付加物として使用しても何
ら支障がない。 上記した固体触媒成分と組み合わせるべき有機
アルミニウム化合物の具体的な例としては一般式
R3Al、R2AlX、RAlX2、R2AlOR、RAl(OR)
XおよびR3Al2X3の有機アルミニウム化合物(こ
こでRは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基
またはアラルキル基、Xはハロゲン原子を示し、
Rは同一でもまた異なつてもよい)で示される化
合物が好ましく、トリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニ
ウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムエトキ
シド、エチルアルミニウムセスキクロリド、およ
びこれらの混合物等があげられる。 有機アルミニウム化合物の使用量は特に制限さ
れないが、通常チタン化合物に対して0.1〜1000
モル倍使用することができる。 また、前記の触媒系をα−オレフインと接触さ
せたのち重合反応に用いることによつて、その重
合活性を大幅に向上させ、未処理の場合よりも一
層安定に運転することもできる。 α−オレフイン処理の際、使用する有機アルミ
ニウム化合物を全量、前記固体触媒成分と組み合
わせたのちα−オレフインと接触させてもよい
し、また、使用する有機アルミニウム化合物のう
ち一部を前記固体触媒成分と組み合わせたのちα
−オレフインと接触させ、残りの有機アルミニウ
ム化合物を重合のさいに別途添加して重合反応を
行つてもよい。また、触媒系とα−オレフインと
の接触時に、水素ガスが共存しても支障なく、ま
た、窒素、アルゴン、ヘリウムなどその他の不活
性ガスが共存しても何ら支障ない。 重合反応は通常のチグラー型触媒によるオレフ
インの重合反応と同様にして行われる。すなわち
反応はすべて実質的に酸素、水などを絶つた状態
で、気相、または不活性溶媒の存在下、またはモ
ノマー自体を溶媒として行われる。オレフインの
重合条件は温度20〜300℃、好ましくは40〜200℃
であり、圧力は常圧ないし70Kg/cm2・G、好まし
くは2OKg/cm2・Gないし6OKg/cm2・Gである。
分子量の調節は重合温度、触媒のモル比などの重
合条件を変えることによつてもある程度調節でき
るが、重合系中に水素を添加することにより効果
的に行われる。もちろん、水素濃度、重合温度な
どの重合条件の異なつた2段階ないしそれ以上の
多段階の重合反応も何ら支障なく実施できる。 以上のようにして合成されたエチレン−α−オ
レフイン共重合体(A)のメルトインデツクス(MI、
JIS K6760による)は、0.01〜50g/10min、好
ましくは0.1〜0.20g/100minである。密度(JIS
K6760による)は0.860〜0.910g/cm3、好ましく
は0.870〜0.905g/cm3、さらに好ましくは0.870〜
0.900g/cm3である。示差走査熱量測定法(DSC)
による最大ピーク温度(Tm)は100℃以上、好
ましくは110℃以上である。沸騰n−ヘキサン不
溶分は10重量%以上、好ましくは20〜95重量%、
さらに好ましくは20〜90重量%である。 エチレン−α−オレフイン共重合体(A)のMIが
0.01g/10min未満では、熱可塑性エラストマー
組成物のMIが低下し過ぎ流動性が悪くなる。ま
たMIが50g/10minを越えると引張強度などの
低下がおこり望ましくない。密度が0.860g/cm3
未満では、引張強度が低下し、組成物の表面にベ
タつきが発生し、外観を損なう。また密度が
0.910g/cm3以上では柔軟性や透明性が低下し望
ましくない。DSCによる最大ピーク温度が100℃
未満では、引張強度が低下し、また組成物の表面
にベタつきが発生しさらに耐熱性や耐油性も低下
してしまい望ましくない。沸騰n−ヘキサン不溶
分が10重量%未満になると引張強度が低下した
り、組成物の表面がベタついたりして、望ましく
ない。 (2) エチレン−α−オレフイン−非共役ジエン共
重合体ゴム(B) 本発明に用いられるエチレン−α−オレフイン
−非共役ジエン共重合体ゴム(B)中のα−オレフイ
ンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン
−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘキセン−
1、オクテン−1などが挙げられる。特に好まし
くはプロピレンである。 非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエ
ン、1,6−オクタジエン、ジシクロペンタジエ
ン、ビニルノルボルネン、エチリデンノルボルネ
ンなどが挙げられる。好ましくは。1,4−ヘキ
サジエンやエチルデンノルボルネンである。 エチレン−α−オレフイン−非共役ジエン共重
合体ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は10
〜95程度のものが好ましい。エチレン−α−オレ
フイン−非共役ジエン共重合体ゴムのムーニー粘
度が10より小さいと、熱可塑性エラストマー組成
物の引張強度が低下したり、表面がべたついたり
して望ましくない。ムーニー粘度が95を越えると
熱可塑性エラストマー組成物の流れ性が悪くなり
好ましくない。 なお本発明ではエチレン−α−オレフイン−非
共役ジエン共重合体ゴムとエチレン−α−オレフ
イン共重合体ゴムとの混合物を用いることもでき
る。 本発明の熱可塑性エラストマーの構成成分であ
るエチレン−α−オレフイン共重合体(A)とエチレ
ン−α−オレフイン−非共役ジエン共重合体ゴム
(B)とは容易に区別される。たとえ両者は構成する
モノマーが同一でありかつ密度が同一であつて
も、DSCによる最大ピーク温度(Tm)は成分(A)
のほうが遥かに高く、成分(B)は最大ピーク温度
(Tm)が存在しても高々30〜50℃程度である。
また沸騰n−ヘキサン不溶分についても、成分(B)
は不溶分が存在しないか、存在しても極めて微量
である。さらに両成分の製法も大きく異なつてい
る。成分(A)は前述したようにマグネシウムおよび
チタンを含む触媒を用いて製造されるのに対し、
成分(B)は通常パナジウム系触媒によつて製造され
る。 (3) エチレン−不飽和モノカルボン酸エステル共
重合体(C) 本発明に用いられるエチレン−不飽和モノカル
ボン酸エステル共重合体(C)中のα,β−エチレン
性不飽和カルボン酸エステル単位の含有率は2〜
10モル%であり、好ましくは3〜10モル%のもの
がよい。カルボン酸単位が10モル%を越えると得
られるエラストマーの引張強度が低下し、また表
面にベトツキが発生し好ましくない。カルボン酸
単位が2モル%未満ではエラストマーに柔軟性が
不足し、かつ永久ひずみが大きくなり好ましくな
い。 またメルトインデツクスは広い範囲のものが使
用しうるが、好ましくは0.2〜20g/minのもの
がよい。 該共重合体の単量体である不飽和モノカルボン
酸エステルはアクリル酸またはメタクリル酸と炭
素数が1〜6個のアルコールとから得られるもの
であり、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチルなどをあげることができ
る。 (4) 組成割合(配合割合) 本発明の熱可塑性エラストマー組成物中に占め
るエチレン−α−オレフイン共重合体(A)、エチレ
ン−α−オレフイン−非共役ジエン共重合体ゴム
(B)およびエチレン−不飽和モノカルボン酸エステ
ル共重合体(C)の組成割合は成分(A)が10〜40重量
%、好ましくは20〜30重量%、成分(B)が40〜65重
量%、好ましくは45〜60重量%、成分(C)が10〜40
重量%、好ましくは20〜30重量%である。 成分(A)が40重量%を越えると柔軟性が不足し、
永久ひずみも悪くなる。また10重量%未満では強
度が不足し耐熱性が低下し好ましくない。 成分(B)が65重量%を越えると強度、耐熱性が低
下し、40重量%未満では柔軟性が低下し、永久ひ
ずみも悪化する。 成分(C)が40重量%を越えると柔軟性、耐熱性が
低下し、10重量%未満では流動性が悪くなり、成
形物の外観が悪くなる。 (5) 熱可塑性エラストマー組成物の製造 本発明の熱可塑性エラストマー組成物を製造す
るには前記の成分(A)、成分(B)、および成分(C)を所
定の組成割合となるよう均一に配合し、硫黄また
は硫黄系化合物により架橋させる。 配合および硫黄架橋の方法としては任意の公知
技術が使用できる。代表的な例は上記配合物に硫
黄または硫黄系化合物を添加して機械的な溶融混
練を行う方法であり、一軸および二軸押圧機、バ
ンバリーミキサー、各種ニーダー、ロールなどを
用いて架橋させることができる。溶融混練の温度
は通常100〜250℃の範囲である。 加硫剤としては硫黄の他にテトラメチルチウム
ジスルフイドに代表されるチウラム類、メルカプ
トベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフ
イドによつて代表されるチアゾール類、2−メル
カプトイミダゾールに代表されるイミダゾール類
等の硫黄系化合物およびこれらの混合物などがあ
げられる。 さらに亜鉛、マグネシウムなどの酸化物、また
ステアリン酸などの脂肪酸など一般に公知の加硫
促進剤も併用することが好ましい。 加硫剤の使用量は0.005〜5重量%、好ましく
は0.05〜3重量%である。加硫剤の使用量は架橋
組成物に要求される性能によつて決定されるので
必ずしもこれらの数値に限定されるものではな
い。 このようにして硫黄または硫黄系化合物により
架橋させて得られる本発明の熱可塑性エラストマ
ー組成物を沸騰キシレンで5時間抽出して測定さ
れる沸騰キシレン不溶分率(ゲル分率)は0.5〜
60重量%、好ましくは2〜50重量%である。ゲル
分率が0.5重量%より少いと、耐熱性、耐油性が
低下し、またゲル分率が60重量%を超えると流動
性が低下し好ましくない。 また架橋の前後、ないし架橋時(特に溶融混練
時)に、カーボンブラツク、炭酸カルシウム、シ
リカ、金属繊維、炭素繊維などの各種フイラー
や、酸化防止剤、難燃化剤、着色剤等の添加剤、
さらには、フイラーの分散を助け、柔軟性や弾性
を増す目的でパラフイン系、ナフテン系あるいは
芳香族系の鉱物油等を必要に応じて配合してもよ
い。更に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物
としての性能を変えない範囲内に於いて、高密度
ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレンなどの結晶性ポリオレフイン、天
然ゴム、各種合成ゴム、スチレン系熱可塑性エラ
ストマーなどの各種樹脂やゴムを必要に応じて配
合してもよい。 〔発明の効果〕 本発明によつて得られる熱可塑性エラストマー
組成物は、下記のような特性を有している。 (イ) 永久伸びが小さく、変形しにくい。 (ロ) 柔軟性に優れている。 (ハ) 柔軟性に優れるため成形加工が容易であり、
成形品の外観に優れる。 (ニ) 耐熱性、耐油性に優れている。 (ホ) 密度が低く、非常に軽量である。 本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上記
のような優れた特性を有していることから、その
応用範囲は極めて広い。本発明の熱可塑性エラス
トマー組成物の用途例としては、例えば、 (イ) 自動車用内装用シート、泥よけ、モール、カ
バー (ロ) 電線被覆用材料 (ハ) 多種電気器具の部品 (ニ) ホース (ホ) 各種パツキン (ヘ) 窓わく用シール材 (ト) 遮音材料 (チ) 各種ポリマーの改質材 などがあげられる。 〔発明の実施例〕 以下、本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらによつて限定されるものでは
ない。なお、各実施例および比較例における物性
測定は下記の方法によつた。 〔DSCによる測定法〕 熱プレス成形した厚さ100μmのフイルムを試
料とし、170℃に昇温してその温度で15min保持
した後、降温速度25℃/minで0℃まで冷却す
る。次に、この状態から昇温速度10℃/minで
170℃まで昇温して測定を行う。0℃から170℃に
昇温する間に現われたピークの最大ピークの頂点
の位置をもつて最大ピーク温度(Tm)とする。 〔沸騰n−ヘキサン不溶分の測定法〕 熱プレスを用いて、厚さ200μmのシートを成
形し、そこから縦横それぞれ20mm×30mmのシート
を3枚切り取り、二重管式ソツクスレー抽出器を
用いて、沸騰n−ヘキサンで5時間抽出を行な
う。n−ヘキサン不溶分を取り出し、真空乾燥
(7時間、真空下、50℃)後、次式により沸騰n
−ヘキサン不溶分(C6不溶分)を算出する。 沸騰n−ヘキサン不溶分(重量%)=抽出
済シート重量/未抽出シート重量×100(重量%) 〔試験用シートの作成〕 樹脂組成物を、厚さ2mm、縦×横が150mm×150
mmのモールドに入れ、210℃で5分予熱後、同温
度で150Kg/cm2、5分間加圧成形し、ついで30℃
150Kg/cm2の加圧下で10分間冷却した。それを50
℃、20時間アニーリング後、室温で24時間放置
し、物性の測定を行なつた。 〔引張試験〕 JIS K6301に準じて、3号ダンペルを用いて試
験片を作り、50mm/分の引張速度で測定した。 〔永久伸び〕 JIS K6301に準じて、3号ダンペルを用いて試
験片を作成した。試験片を100%伸長した状態で
10分間保持し、急に収縮させ10分間放置後の伸び
率より求めた。 〔ビカツト軟化点〕 試験用シート作成法に従つて、厚さ3mmの試料
を作り、それを測定に用いた。加熱浴槽中の試験
片に垂直に置いた針状圧子を通じて250gの荷重
を加えながら、50℃/60分の速度で伝熱媒体を昇
温させ、針状圧子が1mm侵入したときの伝熱媒体
の温度をビカツト軟化点とした。 〔硬度〕 JIS K6301に準じて試験片を作成し、A形試験
機を用いて測定した。 〔ゲル分率〕 熱プレス(200℃×5分)を用いて、厚さ200μ
mのシートを作成し、40mm×20mmのシートを3枚
切り取り、それらをそれぞれ120メツシユの金網
製の袋に入れて、二重管式ソツクスレー抽出器を
用いて、沸騰キシレンで5時間抽出を行なう。沸
騰キシレン不溶分を取り出し、真空乾燥(7時
間、80℃)を行ない、沸騰キシレン不溶分をゲル
分率として求める。 〔押出物外観〕 230℃、21.6Kg荷重でのメルトフローレート
(MFR)測定時の押出物の表面状態を目視によつ
て観察した。 ◎ きわめて良好 ○ 良好 △ やや悪い × 悪い 実施例および比較例で使用した成分(A)〜成分(C)
について以下に記す。 〔成分(A−1)の製造〕 実質的に無水の塩化マグネシウム、1,2−ジ
クロルエタンおよび四塩化チタンから得られた固
体触媒成分とトリエチルアルミニウムからなる触
媒を用いてエチレンとブテン−1とを共重合させ
てエチレン−ブテン−1共重合体(A−1)を得
た。成分(A−1)のエチレン含量は88.3モル
%、メルトインデツクス(MI;190℃)、216Kg
荷重)は0.9g/min、密度は0.896g/cm3、DSC
の最大ピーク温度は119.8℃、沸騰n−ヘキサン
不溶分は82重量%であつた。 〔成分(A−2)の製造〕 実質的に無水の塩化マグネシウム、アントラセ
ンおよび四塩化チタンから得られた固体触媒成分
とトリエチルアルミニウムからなる触媒を用いて
エチレンとプロピレンを共重合して、エチレン−
プロピレン共重合体(A−2)を得た。成分(A
−2)のエチレン含有量は85.5モル%、MIは1.0
g/10分、密度は0.890g/cm3、DSCの最大ピー
ク温度は121.6℃、沸騰n−ヘキサン不溶分は58
重量%であつた。 〔成分(B)〕 使用したエチレン−α−オレフイン−非共役ジ
エン共重合体ゴム(成分(B−1))(日本合成ゴ
ム社製、EP57P)およびエチレン−α−オレフ
イン共重合体ゴム成分(B−2)(日本合成ゴム
社製、EP02P)の物性を下表に示す。
熱可塑性エラストマー組成物に関する。さらに詳
しくは(A)特定の触媒を用いてエチレンとα−オレ
フインとを共重合させて得られるきわめて低密度
の特定のエチレン共重合体、(B)エチレン−α−オ
レフイン−非共役ジエン共重合体ゴムおよび(C)エ
チレン−不飽和モノカルボン酸エステル共重合体
からなる組成物を硫黄加硫してなる熱可塑性エラ
ストマー組成物に関するものであり、特に永久ひ
ずみ性に優れ、かつ流動性および成形物の外観が
改良された熱可塑性エラストマー組成物を提供す
るものである。 〔従来の技術〕 ポリオレフイン系熱可塑性エラストマーには、
ポリエチレンやポリプロピレンなどの結晶性ポリ
オレフインをハードセグメントに、エチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム(EPR)やエチレン−プ
ロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム(FPDM)
などの非晶性共重合体ゴムをソフトセグメントに
それぞれ用いた組成物、またはこれら組成物を部
分架橋させた組成物が知られている。その他、多
段重合法によりハードセグメントとソフトセグメ
ントを合成する方法も知られている。そして、こ
れらの各セグメントの割合を変えることにより柔
軟性に富むものから、剛性のあるものまで各種の
グレードの製品が製造されている。 柔軟性グレードは、ゴム的な材料として自動車
用部品、ホース、電線被覆、パツキング材などの
用途に広く応用できることから非常に注目されつ
つある。このような柔軟性グレードを製造する場
合には、ゴム的な柔軟性を付与するために、ソフ
トセグメント(EPRやEPDMなど)の割合を多
くし、ハードセグメント(ポリエチレンやポリプ
ロピレンなど)の割合を少なくする必要がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、EPRやEPDMのようなソフト
セグメントは引張強度が弱く、耐熱性、流動性、
耐油性などが悪いことから、このようなソフトセ
グメントを多量に含む柔軟性のある熱可塑性エラ
ストマー組成物は、やはり上記のような欠点を持
ち、広範囲にわたつての各種用途に用いることが
できない。これらの問題点を改良するためにハー
ドセグメントの割合を増すと、柔軟性が失なわ
れ、また永久ひずみなどの物性も低下し、柔軟性
熱可塑性エラストマーとしての機能性が損なわれ
る。 また、柔軟性グレードを多段重合法により合成
する場合には、ハードセグメントとソフトセグメ
ントとを別々に重合する必要から、重合装置が非
常に複雑になるとともに、重合段階での各セグメ
ントの性状や割合のコントロールが非常に難し
く、またグレードの切り換え時に不良品が発生す
ることもある。さらに生成したポリマーの回収も
ゴム的な性状のものが多量に含まれることから非
常に困難である。 以上のように、品質の優れた柔軟性熱可塑性エ
ラストマーを作るには、解決されなければならな
い多くの問題点がある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、これらの問題点を解決するため
に鋭意検討した結果、特定のエチレン−α−オレ
フイン共重合体を用い、かつ組成物を硫黄または
硫黄系化合物を用いて架橋させることにより、こ
れらの問題が解決され、優れた性能を有する柔軟
性に富んだ熱可塑性エラストマー組成物が得られ
ることを見い出した。 すなわち、本発明は(A)少なくともマグネシウム
とチタンとを含有する固体成分および有機アルミ
ニウム化合物からなる触媒の存在下に、エチレン
と炭素数3〜12のα−オレフインとを共重合させ
て得られるエチレン−α−オレフイン共重合体で
あつて、 () メルトインデツクス
0.01〜50g/10min、 () 密度 0.860〜0.910g/cm3、 () 示差走査熱量測定法(DSC)による
最大ピーク温度が100℃以上 () 沸騰n−ヘキサン不溶分が10重量%以
上の性状を有するエチレン−α−オレフイン
共重合体10〜40重量%、 (B) エチレン−α−オレフイン−非共役ジエン共
重合体ゴム40〜65重量%、 および (C) 不飽和カルボン酸エステル単位を全モノマー
単位当たり2〜10モル%含有するエチレン−不
飽和モノカルボン酸エステル共重合体10〜40重
量% からなる組成物を硫黄または硫黄系化合物によ
り架橋させて得られる熱可塑性エラストマー組
成物に関する。 〔発明を実施するための好適な態様〕 (1) エチレン−α−オレフイン共重合体(A) 本発明に用いられるエチレン−α−オレフイン
共重合体(A)において、エチレンと共重合させるα
−オレフインは、炭素数3〜12のものである。具
体的には、プロピレン、ブテン−1、4−メチル
ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デ
セン−1、ドデセン−1などを挙げることができ
る。これらのうち特に好ましいのは、炭素数が3
〜6であるプロピレン、ブテン−1、4−メチル
ペンテン−1およびヘキセン−1である。また、
コモノマーとしてジエン類、例えばブタジエン、
1,4−ヘキサジエンなどを併用することもでき
る。エチレン−α−オレフイン共重合体中のα−
オレフイン含有量は5〜40モル%であることが好
ましい。 本発明において用いる上記エチレン−α−オレ
フイン共重合体(A)は、次のようにして製造でき
る。 まず使用する触媒系は、少なくともマグネシウ
ムとチタンとを含有する固体触媒成分に、有機ア
ルミニウム化合物を組み合わせたものである。該
固体触媒成分としては、例えば金属マグネシウ
ム;水酸化マグネシウム;酸化マグネシウム;炭
酸マグネシウム、塩化マグネシウムなどのマグネ
シウム塩;ケイ素、アルミニウム、カルシウムか
ら選ばれる金属とマグネシウム原子とを含有する
複塩、複酸化物、炭酸塩、塩化物あるいは水酸化
物など;さらにはこれらの無機質固体化合物を含
酸素化合物、含硫黄化合物、芳香族炭化水素、ハ
ロゲン含有物質で処理または反応させたもの等の
マグネシウムを含む無機質固体化合物に、チタン
化合物を公知の方法により担持させたものが挙げ
られる。 上記の含酸素化合物としては、例えば水、アル
コール、フエノール、ケトン、アルデヒド、カル
ボン酸、エステル、アルコキシシラン、ポリシロ
キサン、酸アミド等の有機含酸素化合物、金属ア
ルコシド、金属のオキシ塩化物等の無機含酸素化
合物を例示することができる。含硫黄化合物とし
ては、チオール、チオエーテルのような有機含硫
黄化合物、二酸化硫黄、三酸化硫黄、硫酸のよう
な無機含硫黄化合物を例示することができる。芳
香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、アントラセン、フエナンスレンのような
各種の単環および多環の芳香族炭化水素化合物を
例示することができる。ハロゲン含有物質として
は、塩素、塩化水素、金属塩化物、有機ハロゲン
化物のような化合物を例示することができる。 一方、マグネシウムを含む無機質固体化合物に
担持させるチタン化合物としては、チタンのハロ
ゲン化物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシ
ド、ハロゲン化酸化物等を挙げることができる。
チタン化合物としては4価のチタン化合物と3価
のチタン化合物が好適であり、4価のチタン化合
物としては具体的には一般式Ti(OR)oX4-o(ここ
でRは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基ま
たはアラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示
し、nは0≦n≧4の整数である)で示されるも
のが好ましく、四塩化チタン、四臭化チタン、四
ヨウ化チタン、モノメトキシトリクロロチタン、
ジメトキシジクロロチタン、トリメトキシモノク
ロロチタン、テトラメトキシチタン、モノエトキ
シトリクロロチタン、ジエトキシジクロロチタ
ン、トリエトキシモノクロロチタン、テトラエト
キシチタン、モノイソプロポキシトリクロロチタ
ン、ジイソプロポキシジクロロチタン、トリイソ
プロポキシモノクロロチタン、テトライソプロポ
キシチタン、モノブトキシトリクロロチタン、ジ
ブトキシジクロロチタン、モノペントキシトリク
ロロチタン、モノフエノキシトリクロロチタン、
ジフエノキシジクロロチタン、トリフエノキシモ
ノクロロチタン、テトラフエノキシチタン等を挙
げることができる。3価のチタン化合物として
は、四塩化チタン、四臭化チタン等の四ハロゲン
化チタンを水素、アルミニウム、チタンあるいは
周期律表〜族金属の有機金属化合物により還
元して得られる三ハロゲン化チタンが挙げられ
る。また一般式 Ti(OR)nX4-n(ここでRは炭素数1〜20のアル
キル基、アリール基またはアラルキル基を示し、
Xはハロゲン原子を示し、mは0<m<4の整数
である)で示される4価のハロゲン化アルコキシ
チタンを周期律表〜族金属の有機金属化合物
により還元して得られる3価のチタン化合物が挙
げられる。 これらのチタン化合物のうち、4価のチタン化
合物が特に好ましい。 これらの触媒系の具体的なものとしては、例え
ばMgo−RX−TiCl4系(特公昭51−3514号公
報)、Mg−SiCl4−ROH−TiCl4系(特公昭50−
23864号公報)、MgCl2−Al(OR)3−TiCl4系(特
公昭51−152号公報、特公昭52−15111号公報)、
MgCl2−SiCl4−ROH−TiCl4系(特開昭49−
106581号公報)、Mg(OOCR)2−Al(OR)3−TiCl4
系(特公昭52−11710号公報)、Mg−POCl3−
TiCl4系(特公昭51−153号公報)、MgCl2−
AlOCl−TiCl4系(特公昭54−15316号公報)、
MgCl2−Al(OR)oX3-o−Si(OR′)nX4-o−TiCl4系
(特開昭56−95909号公報)などの固体触媒成分
(前記式中において、R、R′は有機残基、Xはハ
ロゲン原子を示す)に有機アルミニウム化合物を
組み合わせたものが好ましい触媒系の例としてあ
げられる。 他の触媒系の例としては固体触媒成分として、
いわゆるグリニヤール化合物などの有機マグネシ
ウム化合物とチタン化合物との反応生成物を用
い、これに有機アルミニウム化合物を組み合わせ
た触媒系を例示することができる。有機マグネシ
ウム化合物としては、たとえば、一般式RMgX、
R2Mg、RMg(OR)などの有機マグネシウム化
合物(ここで、Rは炭素数1〜20の有機残基、X
はハロゲン原子を示す)およびこれらのエーテル
錯合体、またはこれらの有機マグネシウム化合物
をさらに他の有機金属化合物、例えば有機ナトリ
ウム、有機リチウム、有機カリウム、有機ホウ
素、有機カルシウム、有機亜鉛などの各種化合物
を加えて変性したものを用いることができる。 これらの触媒系の具体的な例としては、例えば
RMgX−TiCl4系(特公昭50−39470号公報)、
RMgX−フエノール−TiCl4系(特公昭54−
12953号公報)、RMgX−ハロゲン化フエノール
−TiCl4系(特公昭54−12954号公報)、RMgX−
CO2−TiCl4系(特開昭57−73009号公報)等の固
体触媒成分に有機アルミニウム化合物を組み合わ
せたものを挙げることができる。 また他の触媒系の例としては固体触媒成分とし
て、SiO2、Al2O3等の有機酸化物と前記の少なく
ともマグネシウムおよびチタンを含有する固体触
媒成分を接触させて得られる固体物質を用い、こ
れに有機アルミニウム化合物を組み合わせたもの
を例示することができる。無機酸化物としては、
SiO2、Al2O3の他にCaO、B2O3、SnO3等を挙げ
ることができ、またこれらの酸化物の複酸化物も
なんら支障なく使用できる。これら各種の無機酸
化物とマグネシウムおよびチタンを含有する固体
触媒成分を接触させる方法としては公知の方法を
採用することができる。すなわち、不活性溶媒の
存在下または不存在下に、温度20〜400℃、好ま
しくは50〜300℃で通常5分〜20時間反応させる
方法、共粉砕処理による方法、あるいはこれらの
方法を適宜組み合わせることにより反応させても
よい。 これらの触媒系の具体的な例としては、例え
ば、SiO2−ROH−MgCl2−TiCl4系(特開昭56−
47407号公報)、SiO2−R−O−R′−MgO−AlCl3
−TiCl4系(特開昭57−187305号公報)、SiO2−
MgCl2−Al(OR)3−TiCl4−Si(OR′)4系(特開昭
58−21405号公報)(前記式中においてR、R′は
炭化水素残基を示す。)等に有機アルミニウム化
合物を組み合わせたものを挙げることができる。 これらの触媒系において、チタン化合物を有機
カルボン酸エステルとの付加物として使用するこ
ともでき、また前記したマグネシウムを含む無機
固体化合物を有機カルボン酸エステルと接触処理
させたのち使用することもできる。また、有機ア
ルミニウム化合物を有機カルボン酸エステル、有
機ケイ素化合物等との付加物として使用しても何
ら支障がない。 上記した固体触媒成分と組み合わせるべき有機
アルミニウム化合物の具体的な例としては一般式
R3Al、R2AlX、RAlX2、R2AlOR、RAl(OR)
XおよびR3Al2X3の有機アルミニウム化合物(こ
こでRは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基
またはアラルキル基、Xはハロゲン原子を示し、
Rは同一でもまた異なつてもよい)で示される化
合物が好ましく、トリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニ
ウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムエトキ
シド、エチルアルミニウムセスキクロリド、およ
びこれらの混合物等があげられる。 有機アルミニウム化合物の使用量は特に制限さ
れないが、通常チタン化合物に対して0.1〜1000
モル倍使用することができる。 また、前記の触媒系をα−オレフインと接触さ
せたのち重合反応に用いることによつて、その重
合活性を大幅に向上させ、未処理の場合よりも一
層安定に運転することもできる。 α−オレフイン処理の際、使用する有機アルミ
ニウム化合物を全量、前記固体触媒成分と組み合
わせたのちα−オレフインと接触させてもよい
し、また、使用する有機アルミニウム化合物のう
ち一部を前記固体触媒成分と組み合わせたのちα
−オレフインと接触させ、残りの有機アルミニウ
ム化合物を重合のさいに別途添加して重合反応を
行つてもよい。また、触媒系とα−オレフインと
の接触時に、水素ガスが共存しても支障なく、ま
た、窒素、アルゴン、ヘリウムなどその他の不活
性ガスが共存しても何ら支障ない。 重合反応は通常のチグラー型触媒によるオレフ
インの重合反応と同様にして行われる。すなわち
反応はすべて実質的に酸素、水などを絶つた状態
で、気相、または不活性溶媒の存在下、またはモ
ノマー自体を溶媒として行われる。オレフインの
重合条件は温度20〜300℃、好ましくは40〜200℃
であり、圧力は常圧ないし70Kg/cm2・G、好まし
くは2OKg/cm2・Gないし6OKg/cm2・Gである。
分子量の調節は重合温度、触媒のモル比などの重
合条件を変えることによつてもある程度調節でき
るが、重合系中に水素を添加することにより効果
的に行われる。もちろん、水素濃度、重合温度な
どの重合条件の異なつた2段階ないしそれ以上の
多段階の重合反応も何ら支障なく実施できる。 以上のようにして合成されたエチレン−α−オ
レフイン共重合体(A)のメルトインデツクス(MI、
JIS K6760による)は、0.01〜50g/10min、好
ましくは0.1〜0.20g/100minである。密度(JIS
K6760による)は0.860〜0.910g/cm3、好ましく
は0.870〜0.905g/cm3、さらに好ましくは0.870〜
0.900g/cm3である。示差走査熱量測定法(DSC)
による最大ピーク温度(Tm)は100℃以上、好
ましくは110℃以上である。沸騰n−ヘキサン不
溶分は10重量%以上、好ましくは20〜95重量%、
さらに好ましくは20〜90重量%である。 エチレン−α−オレフイン共重合体(A)のMIが
0.01g/10min未満では、熱可塑性エラストマー
組成物のMIが低下し過ぎ流動性が悪くなる。ま
たMIが50g/10minを越えると引張強度などの
低下がおこり望ましくない。密度が0.860g/cm3
未満では、引張強度が低下し、組成物の表面にベ
タつきが発生し、外観を損なう。また密度が
0.910g/cm3以上では柔軟性や透明性が低下し望
ましくない。DSCによる最大ピーク温度が100℃
未満では、引張強度が低下し、また組成物の表面
にベタつきが発生しさらに耐熱性や耐油性も低下
してしまい望ましくない。沸騰n−ヘキサン不溶
分が10重量%未満になると引張強度が低下した
り、組成物の表面がベタついたりして、望ましく
ない。 (2) エチレン−α−オレフイン−非共役ジエン共
重合体ゴム(B) 本発明に用いられるエチレン−α−オレフイン
−非共役ジエン共重合体ゴム(B)中のα−オレフイ
ンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン
−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘキセン−
1、オクテン−1などが挙げられる。特に好まし
くはプロピレンである。 非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエ
ン、1,6−オクタジエン、ジシクロペンタジエ
ン、ビニルノルボルネン、エチリデンノルボルネ
ンなどが挙げられる。好ましくは。1,4−ヘキ
サジエンやエチルデンノルボルネンである。 エチレン−α−オレフイン−非共役ジエン共重
合体ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は10
〜95程度のものが好ましい。エチレン−α−オレ
フイン−非共役ジエン共重合体ゴムのムーニー粘
度が10より小さいと、熱可塑性エラストマー組成
物の引張強度が低下したり、表面がべたついたり
して望ましくない。ムーニー粘度が95を越えると
熱可塑性エラストマー組成物の流れ性が悪くなり
好ましくない。 なお本発明ではエチレン−α−オレフイン−非
共役ジエン共重合体ゴムとエチレン−α−オレフ
イン共重合体ゴムとの混合物を用いることもでき
る。 本発明の熱可塑性エラストマーの構成成分であ
るエチレン−α−オレフイン共重合体(A)とエチレ
ン−α−オレフイン−非共役ジエン共重合体ゴム
(B)とは容易に区別される。たとえ両者は構成する
モノマーが同一でありかつ密度が同一であつて
も、DSCによる最大ピーク温度(Tm)は成分(A)
のほうが遥かに高く、成分(B)は最大ピーク温度
(Tm)が存在しても高々30〜50℃程度である。
また沸騰n−ヘキサン不溶分についても、成分(B)
は不溶分が存在しないか、存在しても極めて微量
である。さらに両成分の製法も大きく異なつてい
る。成分(A)は前述したようにマグネシウムおよび
チタンを含む触媒を用いて製造されるのに対し、
成分(B)は通常パナジウム系触媒によつて製造され
る。 (3) エチレン−不飽和モノカルボン酸エステル共
重合体(C) 本発明に用いられるエチレン−不飽和モノカル
ボン酸エステル共重合体(C)中のα,β−エチレン
性不飽和カルボン酸エステル単位の含有率は2〜
10モル%であり、好ましくは3〜10モル%のもの
がよい。カルボン酸単位が10モル%を越えると得
られるエラストマーの引張強度が低下し、また表
面にベトツキが発生し好ましくない。カルボン酸
単位が2モル%未満ではエラストマーに柔軟性が
不足し、かつ永久ひずみが大きくなり好ましくな
い。 またメルトインデツクスは広い範囲のものが使
用しうるが、好ましくは0.2〜20g/minのもの
がよい。 該共重合体の単量体である不飽和モノカルボン
酸エステルはアクリル酸またはメタクリル酸と炭
素数が1〜6個のアルコールとから得られるもの
であり、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチルなどをあげることができ
る。 (4) 組成割合(配合割合) 本発明の熱可塑性エラストマー組成物中に占め
るエチレン−α−オレフイン共重合体(A)、エチレ
ン−α−オレフイン−非共役ジエン共重合体ゴム
(B)およびエチレン−不飽和モノカルボン酸エステ
ル共重合体(C)の組成割合は成分(A)が10〜40重量
%、好ましくは20〜30重量%、成分(B)が40〜65重
量%、好ましくは45〜60重量%、成分(C)が10〜40
重量%、好ましくは20〜30重量%である。 成分(A)が40重量%を越えると柔軟性が不足し、
永久ひずみも悪くなる。また10重量%未満では強
度が不足し耐熱性が低下し好ましくない。 成分(B)が65重量%を越えると強度、耐熱性が低
下し、40重量%未満では柔軟性が低下し、永久ひ
ずみも悪化する。 成分(C)が40重量%を越えると柔軟性、耐熱性が
低下し、10重量%未満では流動性が悪くなり、成
形物の外観が悪くなる。 (5) 熱可塑性エラストマー組成物の製造 本発明の熱可塑性エラストマー組成物を製造す
るには前記の成分(A)、成分(B)、および成分(C)を所
定の組成割合となるよう均一に配合し、硫黄また
は硫黄系化合物により架橋させる。 配合および硫黄架橋の方法としては任意の公知
技術が使用できる。代表的な例は上記配合物に硫
黄または硫黄系化合物を添加して機械的な溶融混
練を行う方法であり、一軸および二軸押圧機、バ
ンバリーミキサー、各種ニーダー、ロールなどを
用いて架橋させることができる。溶融混練の温度
は通常100〜250℃の範囲である。 加硫剤としては硫黄の他にテトラメチルチウム
ジスルフイドに代表されるチウラム類、メルカプ
トベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフ
イドによつて代表されるチアゾール類、2−メル
カプトイミダゾールに代表されるイミダゾール類
等の硫黄系化合物およびこれらの混合物などがあ
げられる。 さらに亜鉛、マグネシウムなどの酸化物、また
ステアリン酸などの脂肪酸など一般に公知の加硫
促進剤も併用することが好ましい。 加硫剤の使用量は0.005〜5重量%、好ましく
は0.05〜3重量%である。加硫剤の使用量は架橋
組成物に要求される性能によつて決定されるので
必ずしもこれらの数値に限定されるものではな
い。 このようにして硫黄または硫黄系化合物により
架橋させて得られる本発明の熱可塑性エラストマ
ー組成物を沸騰キシレンで5時間抽出して測定さ
れる沸騰キシレン不溶分率(ゲル分率)は0.5〜
60重量%、好ましくは2〜50重量%である。ゲル
分率が0.5重量%より少いと、耐熱性、耐油性が
低下し、またゲル分率が60重量%を超えると流動
性が低下し好ましくない。 また架橋の前後、ないし架橋時(特に溶融混練
時)に、カーボンブラツク、炭酸カルシウム、シ
リカ、金属繊維、炭素繊維などの各種フイラー
や、酸化防止剤、難燃化剤、着色剤等の添加剤、
さらには、フイラーの分散を助け、柔軟性や弾性
を増す目的でパラフイン系、ナフテン系あるいは
芳香族系の鉱物油等を必要に応じて配合してもよ
い。更に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物
としての性能を変えない範囲内に於いて、高密度
ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレンなどの結晶性ポリオレフイン、天
然ゴム、各種合成ゴム、スチレン系熱可塑性エラ
ストマーなどの各種樹脂やゴムを必要に応じて配
合してもよい。 〔発明の効果〕 本発明によつて得られる熱可塑性エラストマー
組成物は、下記のような特性を有している。 (イ) 永久伸びが小さく、変形しにくい。 (ロ) 柔軟性に優れている。 (ハ) 柔軟性に優れるため成形加工が容易であり、
成形品の外観に優れる。 (ニ) 耐熱性、耐油性に優れている。 (ホ) 密度が低く、非常に軽量である。 本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上記
のような優れた特性を有していることから、その
応用範囲は極めて広い。本発明の熱可塑性エラス
トマー組成物の用途例としては、例えば、 (イ) 自動車用内装用シート、泥よけ、モール、カ
バー (ロ) 電線被覆用材料 (ハ) 多種電気器具の部品 (ニ) ホース (ホ) 各種パツキン (ヘ) 窓わく用シール材 (ト) 遮音材料 (チ) 各種ポリマーの改質材 などがあげられる。 〔発明の実施例〕 以下、本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらによつて限定されるものでは
ない。なお、各実施例および比較例における物性
測定は下記の方法によつた。 〔DSCによる測定法〕 熱プレス成形した厚さ100μmのフイルムを試
料とし、170℃に昇温してその温度で15min保持
した後、降温速度25℃/minで0℃まで冷却す
る。次に、この状態から昇温速度10℃/minで
170℃まで昇温して測定を行う。0℃から170℃に
昇温する間に現われたピークの最大ピークの頂点
の位置をもつて最大ピーク温度(Tm)とする。 〔沸騰n−ヘキサン不溶分の測定法〕 熱プレスを用いて、厚さ200μmのシートを成
形し、そこから縦横それぞれ20mm×30mmのシート
を3枚切り取り、二重管式ソツクスレー抽出器を
用いて、沸騰n−ヘキサンで5時間抽出を行な
う。n−ヘキサン不溶分を取り出し、真空乾燥
(7時間、真空下、50℃)後、次式により沸騰n
−ヘキサン不溶分(C6不溶分)を算出する。 沸騰n−ヘキサン不溶分(重量%)=抽出
済シート重量/未抽出シート重量×100(重量%) 〔試験用シートの作成〕 樹脂組成物を、厚さ2mm、縦×横が150mm×150
mmのモールドに入れ、210℃で5分予熱後、同温
度で150Kg/cm2、5分間加圧成形し、ついで30℃
150Kg/cm2の加圧下で10分間冷却した。それを50
℃、20時間アニーリング後、室温で24時間放置
し、物性の測定を行なつた。 〔引張試験〕 JIS K6301に準じて、3号ダンペルを用いて試
験片を作り、50mm/分の引張速度で測定した。 〔永久伸び〕 JIS K6301に準じて、3号ダンペルを用いて試
験片を作成した。試験片を100%伸長した状態で
10分間保持し、急に収縮させ10分間放置後の伸び
率より求めた。 〔ビカツト軟化点〕 試験用シート作成法に従つて、厚さ3mmの試料
を作り、それを測定に用いた。加熱浴槽中の試験
片に垂直に置いた針状圧子を通じて250gの荷重
を加えながら、50℃/60分の速度で伝熱媒体を昇
温させ、針状圧子が1mm侵入したときの伝熱媒体
の温度をビカツト軟化点とした。 〔硬度〕 JIS K6301に準じて試験片を作成し、A形試験
機を用いて測定した。 〔ゲル分率〕 熱プレス(200℃×5分)を用いて、厚さ200μ
mのシートを作成し、40mm×20mmのシートを3枚
切り取り、それらをそれぞれ120メツシユの金網
製の袋に入れて、二重管式ソツクスレー抽出器を
用いて、沸騰キシレンで5時間抽出を行なう。沸
騰キシレン不溶分を取り出し、真空乾燥(7時
間、80℃)を行ない、沸騰キシレン不溶分をゲル
分率として求める。 〔押出物外観〕 230℃、21.6Kg荷重でのメルトフローレート
(MFR)測定時の押出物の表面状態を目視によつ
て観察した。 ◎ きわめて良好 ○ 良好 △ やや悪い × 悪い 実施例および比較例で使用した成分(A)〜成分(C)
について以下に記す。 〔成分(A−1)の製造〕 実質的に無水の塩化マグネシウム、1,2−ジ
クロルエタンおよび四塩化チタンから得られた固
体触媒成分とトリエチルアルミニウムからなる触
媒を用いてエチレンとブテン−1とを共重合させ
てエチレン−ブテン−1共重合体(A−1)を得
た。成分(A−1)のエチレン含量は88.3モル
%、メルトインデツクス(MI;190℃)、216Kg
荷重)は0.9g/min、密度は0.896g/cm3、DSC
の最大ピーク温度は119.8℃、沸騰n−ヘキサン
不溶分は82重量%であつた。 〔成分(A−2)の製造〕 実質的に無水の塩化マグネシウム、アントラセ
ンおよび四塩化チタンから得られた固体触媒成分
とトリエチルアルミニウムからなる触媒を用いて
エチレンとプロピレンを共重合して、エチレン−
プロピレン共重合体(A−2)を得た。成分(A
−2)のエチレン含有量は85.5モル%、MIは1.0
g/10分、密度は0.890g/cm3、DSCの最大ピー
ク温度は121.6℃、沸騰n−ヘキサン不溶分は58
重量%であつた。 〔成分(B)〕 使用したエチレン−α−オレフイン−非共役ジ
エン共重合体ゴム(成分(B−1))(日本合成ゴ
ム社製、EP57P)およびエチレン−α−オレフ
イン共重合体ゴム成分(B−2)(日本合成ゴム
社製、EP02P)の物性を下表に示す。
不飽和モノカルボン酸エステルとしてアクリル
酸エチルを用いたエチレン−アクリル酸エチル共
重合体2種(それぞれ成分(C−1)および(C
−2)とする。)の物性を下表に示す。 アクリル酸エチ MI ル含量 (g/10min) (モル%) (C−1) 5 7.0 (C−2) 10 8.4 実施例1〜4および比較例1〜4 表1および表2に示す組成になるように成分
(A)、(B)、(C)各成分、加硫剤としてテトラメチルチ
ウラムジスルフイド0.5重量部、加硫促進剤とし
て亜鉛華2重量部、ステアリン酸1重量部、さら
にイルガノツクス1010(酸化防止剤、チバガイギ
ー社製品)0.1重量部(ここで重量部表示は樹脂
成分100重量部に対する割合である。以下同様)
をドライブレンド後、170℃に予熱したバンバリ
ーミキサー中、回転数40rpmで15分間混練を行
い、熱可塑性エラストマー組成物を得た。物性評
価結果を表1および表2に示す。 実施例5,6および比較例5 (B)成分として(B−1)および(B−2)を併
用して表1および表2に示す組成になるように成
分(A)、(B)、(C)を加え、またテトラメチルチウラム
ジスルフイド(加硫剤)を3重量部、亜鉛華およ
びステアリン酸(加硫促進剤)をそれぞれ5重量
部および3重量部添加する以外は実施例1〜4と
同様に行い、熱可塑性エラストマー組成物を得
た。物性評価結果を表1および表2に示す。 実施例 7 表1に示す組成となるよう(A)、(B)、(C)各成分を
配合し、さらにパラフイン系プロセスオイル15重
量部、加硫剤として硫黄粉末0.01重量部、テトラ
メチルチウラムモノスルフイド0.3重量部および
2−メルカプトベンゾチアゾール0.1重量部、お
よび加硫促進剤として亜鉛華0.1重量部およびス
テアリン酸0.2重量部を添加し、ドライブレンド
系、170℃に予熱したバンバリーミキサー中で回
転数40rpmで15分間混練し、熱可塑性エラストマ
ー組成物を得た。物性評価結果を表1に示す。 比較例6,7 成分(C)を使用せず、表2に示す組成となるよう
に成分(A)および(B)のみを使用する以外は実施例1
〜4と同様に行い熱可塑性エラストマー組成物を
得た。物性評価結果を表2に示す。 比較例 8 成分(A)を使用せず表2に示す組成となるように
成分(B)および(C)のみを使用する以外は実施例1〜
4と同様に行い熱可塑性エラストマー組成物を得
た。物性評価結果を表2に示す。 比較例 9 実施例7において加硫剤および加硫促進剤を添
加しない以外は実施例7と同様に行つた。物性評
価結果を表2に示す。 比較例 10 実施例1の成分(A−1)を直鎖状低密度ポリ
エチレン(日本石油化学(株)製品、リニレツクス
AF2320;MI1.0g/10min、密度0.922g/cm3、
DSC最大ピーク温度122.1℃、沸騰n−ヘキサン
不溶分98.8重量%)に変えた以外は実施例1と同
様に行つた。結果を表2に示す。
酸エチルを用いたエチレン−アクリル酸エチル共
重合体2種(それぞれ成分(C−1)および(C
−2)とする。)の物性を下表に示す。 アクリル酸エチ MI ル含量 (g/10min) (モル%) (C−1) 5 7.0 (C−2) 10 8.4 実施例1〜4および比較例1〜4 表1および表2に示す組成になるように成分
(A)、(B)、(C)各成分、加硫剤としてテトラメチルチ
ウラムジスルフイド0.5重量部、加硫促進剤とし
て亜鉛華2重量部、ステアリン酸1重量部、さら
にイルガノツクス1010(酸化防止剤、チバガイギ
ー社製品)0.1重量部(ここで重量部表示は樹脂
成分100重量部に対する割合である。以下同様)
をドライブレンド後、170℃に予熱したバンバリ
ーミキサー中、回転数40rpmで15分間混練を行
い、熱可塑性エラストマー組成物を得た。物性評
価結果を表1および表2に示す。 実施例5,6および比較例5 (B)成分として(B−1)および(B−2)を併
用して表1および表2に示す組成になるように成
分(A)、(B)、(C)を加え、またテトラメチルチウラム
ジスルフイド(加硫剤)を3重量部、亜鉛華およ
びステアリン酸(加硫促進剤)をそれぞれ5重量
部および3重量部添加する以外は実施例1〜4と
同様に行い、熱可塑性エラストマー組成物を得
た。物性評価結果を表1および表2に示す。 実施例 7 表1に示す組成となるよう(A)、(B)、(C)各成分を
配合し、さらにパラフイン系プロセスオイル15重
量部、加硫剤として硫黄粉末0.01重量部、テトラ
メチルチウラムモノスルフイド0.3重量部および
2−メルカプトベンゾチアゾール0.1重量部、お
よび加硫促進剤として亜鉛華0.1重量部およびス
テアリン酸0.2重量部を添加し、ドライブレンド
系、170℃に予熱したバンバリーミキサー中で回
転数40rpmで15分間混練し、熱可塑性エラストマ
ー組成物を得た。物性評価結果を表1に示す。 比較例6,7 成分(C)を使用せず、表2に示す組成となるよう
に成分(A)および(B)のみを使用する以外は実施例1
〜4と同様に行い熱可塑性エラストマー組成物を
得た。物性評価結果を表2に示す。 比較例 8 成分(A)を使用せず表2に示す組成となるように
成分(B)および(C)のみを使用する以外は実施例1〜
4と同様に行い熱可塑性エラストマー組成物を得
た。物性評価結果を表2に示す。 比較例 9 実施例7において加硫剤および加硫促進剤を添
加しない以外は実施例7と同様に行つた。物性評
価結果を表2に示す。 比較例 10 実施例1の成分(A−1)を直鎖状低密度ポリ
エチレン(日本石油化学(株)製品、リニレツクス
AF2320;MI1.0g/10min、密度0.922g/cm3、
DSC最大ピーク温度122.1℃、沸騰n−ヘキサン
不溶分98.8重量%)に変えた以外は実施例1と同
様に行つた。結果を表2に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
*:直鎖状低密度ポリエチレン
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1(A) 少なくともマグネシウムとチタンとを含有
する固体成分および有機アルミニウム化合物か
らなる触媒の存在下に、エチレンと炭素数3〜
12のα−オレフインとを共重合させて得られる
エチレン−α−オレフイン共重合体であつて、 () メルトインデツクス
0.01〜50g/10min、 () 密度 0.860〜0.910g/cm3、 () 示差走査熱量測定法(DSC)による
最大ピーク温度が100℃以上および () 沸騰n−ヘキサン不溶分が10重量%以
上の性状を有するエチレン−α−オレフイン
共重合体10〜40重量%、 (B) エチレン−α−オレフイン−非共役ジエン共
重合体ゴム40〜65重量%、および (C) 不飽和モノカルボン酸エステル単位を全モノ
マー単位に対し2〜10モル%含有するエチレン
−不飽和モノカルボン酸エステル共重合体10〜
40重量% からなる組成物を硫黄または硫黄系化合物によ
り架橋させて得られる熱可塑性エラストマー組
成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3920887A JPS63207838A (ja) | 1987-02-24 | 1987-02-24 | 熱可塑性エラストマ−組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3920887A JPS63207838A (ja) | 1987-02-24 | 1987-02-24 | 熱可塑性エラストマ−組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63207838A JPS63207838A (ja) | 1988-08-29 |
| JPH0569859B2 true JPH0569859B2 (ja) | 1993-10-01 |
Family
ID=12546717
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3920887A Granted JPS63207838A (ja) | 1987-02-24 | 1987-02-24 | 熱可塑性エラストマ−組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63207838A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9249271B2 (en) * | 2012-08-29 | 2016-02-02 | Dow Global Technologies Llc | Ethylene-based polymer compositions and foams |
-
1987
- 1987-02-24 JP JP3920887A patent/JPS63207838A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63207838A (ja) | 1988-08-29 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0256724B1 (en) | Thermoplastic elastomer compositions | |
| US5473016A (en) | Matte film or sheet and method for preparing same | |
| US4732940A (en) | Crosslinked resin compositions | |
| EP0508415B1 (en) | A mat film or sheet and method for preparing the same | |
| US4722973A (en) | Thermoplastic elastomer composition | |
| JPS62112644A (ja) | 軟質ポリオレフイン系組成物 | |
| EP0235956B1 (en) | Polyolefin composition having high rigidity and high impact resistance | |
| JPH0218697B2 (ja) | ||
| US4775722A (en) | Thermoplastic elastomer compositions | |
| US4895903A (en) | Thermoplastic elastomer compositions | |
| CN1930232A (zh) | 树脂组合物和由其制成的成形体 | |
| JP3318342B2 (ja) | マット性フィルムまたはシートおよびその製造方法 | |
| JPH0569859B2 (ja) | ||
| JPS6383147A (ja) | 熱可塑性エラストマ− | |
| JPS63277257A (ja) | 熱可塑性エラストマ−組成物 | |
| JPS63297441A (ja) | 成形材料 | |
| JPH05132589A (ja) | マツト性フイルムまたはシートおよびその製造方法 | |
| JPH0569858B2 (ja) | ||
| JPH056574B2 (ja) | ||
| JPH056575B2 (ja) | ||
| CA1317052C (en) | Thermoplastic elastomer compositions | |
| JPS63297442A (ja) | 熱可塑性重合体組成物 | |
| JPS63254148A (ja) | 耐環境応力き裂性樹脂組成物 | |
| JPH0428750A (ja) | 樹脂組成物 | |
| JPH0753778B2 (ja) | ル−フイング材およびそのシ−ト |