JPH0587924B2 - - Google Patents

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JPH0587924B2
JPH0587924B2 JP62249691A JP24969187A JPH0587924B2 JP H0587924 B2 JPH0587924 B2 JP H0587924B2 JP 62249691 A JP62249691 A JP 62249691A JP 24969187 A JP24969187 A JP 24969187A JP H0587924 B2 JPH0587924 B2 JP H0587924B2
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Akihiko Ishida
Shigeru Yamada
Setsuo Terada
Toshiki Yamada
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、ハンダ剥離処理が可能な自己融着性
絶縁電線に関し、更に詳しくは、ハンダ剥離性、
軟化温度、耐熱性並びに加工性に優れた新規なポ
リエステルイミド樹脂/自己融着性樹脂で被覆し
た絶縁電線に関するものである。 (従来の技術及びその問題点) 近年、モーターやトランス等の電気機器の小型
化及び軽量化は著しいものがある。このことは、
家電製品のみならず自動車並びに航空機における
小型化及び軽量化の一翼を坦つている。更に、電
気機器の信頼性向上も強く望まれている。 これらの見地から、モーターやトランス等の電
気機器に用いられている絶縁電線には耐熱性の優
れた材料が求められている。 又、機器の小型化及び軽量化には電線の細線化
を必要とし、細線化された絶縁電線には、従来以
上の負荷がかかる為、当然その絶縁電線にはより
高性能なものが要求される様になつた。 他方、電気機器の小型化及び低コスト化に伴な
い、コイル成形体を所定の形状に巻き線した後、
麻糸や各種テープ類で緊結して形を固定していた
工程の省略や、電線相互間の接着固定化の為の含
浸ワニス処理の簡略化又は廃止を目的とした自己
融着性絶縁電線が開発され用いられる様になつ
た。 この結果、絶縁材料は耐熱化が進み、熱的に安
定な材料であるH種(180℃)のトリス−(2−ヒ
ドロキシエチル)イソシアヌレート(以下
THEICと省略する)含有ポリエステルイミド絶
縁電線、H種(180℃)のTHEIC含有ポリエステ
ルアミドイミド絶縁電線、K種(200℃)の芳香
族ポリアミドイミド絶縁電線並びにM種(220℃)
のポリイミド絶縁電線が開発された。 これらの絶縁電線は過酷な環境下で使用される
為、耐化学薬品性、耐溶剤性、耐加水分解性並び
に耐アルカリ性が求められている。前述の絶縁電
線は、概して耐化学薬品性に優れている。 要約すれば、絶縁電線に対しては、耐熱性、耐
化学薬品性、細線化の向上が望まれ、絶縁塗料メ
ーカーはこれらの要求に応えて来た。 絶縁電線の耐熱性向上とともに、電気機器メー
カーでは、コストダウンを目的として省力化、生
産のライン化並びに細線化を進めて、工程の合理
化を図るとともに、従来以上に高性能化を求めて
いる。省力化及びライン化の例としては、絶縁電
線の端末剥離処理のライン化がある。 現在、この端末剥離処理は、(1)機械剥離、(2)熱
分解剥離、(3)薬品剥離、(4)ハンダ剥離等の諸方法
があるが、作業時間、細線の導体の無傷化並びに
連続処理化等を考慮すると上記の(4)のハンダ剥離
処理法が最も好ましいとされている。 このため、電気機器メーカーからはハンダ剥離
処理ができる、いわゆるハンダ剥離が可能で、且
つ耐熱性がF種(155℃)乃至H種(180℃)の自
己融着性絶縁電線が強く望まれている。 この目的のために、ハンダ剥離が可能なポリエ
ステルイミド樹脂/自己融着性樹脂の皮膜からな
る多重構造線が開発された。 ハンダ剥離処理が可能な絶縁皮膜を導体の上に
形成し得ることは公知の事実である。この分野に
おいてハンダ剥離処理が可能なという表現は、加
熱されたハンダ浴中に絶縁電線を浸漬した時、絶
縁皮膜がその浸漬部分で分解及び除去され、この
時点において導体にはハンダが付いた状態になつ
ているため、ハンダ付けが容易となることであ
り、直接ハンダ付けができるということではな
い。 又、最近、高品位テレビジヨンの偏向ヨークに
用いられているリツツ線の如き多数の極細線を撚
り合せた絶縁電線並びに数本の撚り合せられた絶
縁電線同士をハンダ付けする場合には、絶縁皮膜
が被つたままの線を、ハンダ浴に浸漬することに
よつて絶縁皮膜の剥離とハンダ付けを一挙に行う
端末処理が増えてきた。 このためには、ハンダ浴への浸漬に続いて絶縁
皮膜はできるだけ速やかに即ち瞬時に除去されね
ばならない。ハンダ浴への浸漬が短時間であれば
ある程好ましいことは言うまでもない。この目的
のためのハンダ浴としては、鉛と錫の合金が用い
られている。 脱皮膜並びにハンダ処理はいわる印刷回路の導
体への接続におけるものと基本的に同じ方法で行
なわれている。 一方、ハンダ付け性を有する絶縁電線として
は、少なくとも2つの水酸基並びに2官能性又は
より高い官能性を有するブロツクされたイソシア
ネートを有する化合物を含有するポリウレタン絶
縁電線が使用されている。 結合エネルギーの小さいウレタン結合やウレア
結合等の熱解重合する基を主鎖に持つポリウレタ
ン絶縁電線は、320℃の低温領域から400℃の高温
領域で直接ハンダ付けが可能である。 しかしながら、ポリウレタン絶縁電線の耐熱性
は、せいぜいE種(120℃)どまりであつた。こ
れに対して、最近ではTemperature Indexが130
乃至155℃の耐熱性を有するとともに、370℃のハ
ンダ浴でハンダ付けが可能なポリエステルイミ
ド/安定化イソシアネート樹脂被覆電線が開発さ
れた。 絶縁電線をハンダ剥離をする際、その耐熱性が
高い程、溶融ハンダ浴での皮膜分解温度を高くす
る必要があり、且つ皮膜を完全に分解し炭化皮膜
を導体上に残さないためには、溶融ハンダ浴での
浸漬処理時間を長くする必要が生じて来た。 或るラインにおけるハンダ剥離の処理条件は、
高温短時間浸漬法が採用され、520℃及び1乃至
2秒でなされている。しかしながら、溶融ハンダ
浴の温度が400℃を越えるとハンダ浴の酸化劣化
が一段と進み、且つ銅がハンダに溶解する速度が
速くなるために絶縁電線の線細りの問題が生じて
来る。 従つて、ハンダ浴の温度は少なくとも450℃付
近で、浸漬処理時間は10秒以内が好ましい。 しかしながら、前述のTHEIC含有のポリエス
テルイミド絶縁層、THEIC含有のポリエステル
アミドイミド絶縁層、芳香族ポリアミドイミド絶
縁層又はポリイミド絶縁層の各層を絶縁層とする
自己融着性絶縁電線の耐熱性は、少なくともF種
(155℃)以上であるものの、そのハンダ性並びに
ハンダ剥離性は皆無である。 一方、自己融着性絶縁電線に対する巻線特性へ
の要求は増々苛酷となり、高速巻き線時の機械的
負荷に耐えることが要求され、又、巻き線時の急
激な熱負荷に耐えるためには耐熱軟化性と耐熱衝
撃性が、又、耐クレージング性等も必要となつて
来ている。 これらの要求に対しては、芳香族ポリアミドイ
ミド絶縁電線が最も優れていることは公知である
が、これら芳香族ポリアミドイミド絶縁層を下地
とする自己融着性絶縁電線は、前述の要求特性を
満たすには過剰特性であり、且つ非常に高価であ
るうえにハンダ剥離性を有していない。 F種(155℃)以上の耐熱性を有する絶縁電線
として、最も一般的に使用されている絶縁電線
は、F種のグリセリン含有ポリエステルイミド絶
縁塗料、F乃至H種のTHEIC含有ポリエステル
絶縁塗料又はH種のTHEIC含有ポリエステルイ
ミド絶縁塗料を塗布及び焼付けた絶縁層を下層と
し、上層に自己融着性塗料を塗布及び焼付けた絶
縁電線である。 しかしながら、これらの絶縁電線のハンダ剥離
性については、下層そのものが単独でも困難であ
る所からこれらを組み合わせた多重構造の絶縁電
線である自己融着性絶縁電線は、一般にはハンダ
剥離性を具備していない。 本発明者らは、前述の要望に応えるべく鋭意研
究の結果、新規なポリエステルイミド樹脂を含む
絶縁塗料と自己融着塗料とを組み合わせることに
よりハンダ剥離性を向上させるとともに、高軟化
温度(300℃以上)を有する新規な優れた自己融
着性絶縁電線を見出した。 (問題点を解決するための手段) 即ち、本発明は、五員環のイミド基を含有する
二価カルボン酸或いはその誘導体或いはこれらの
混合物と、(B)三価カルボン酸或いはその誘導体或
いはこれらの混合物と、(C)二価アルコールと、(D)
三価の脂肪族アルコールとを、他の二価カルボン
酸の不存在下に、上記(A)が5乃至20当量%、(B)が
10乃至30当量%、(C)が25乃至60当量%及び(D)が10
乃至40当量%の比率で反応せしめて得られたポリ
エステルイミド樹脂を含む絶縁塗料を導体上に塗
布及び焼付け、更にその上に直接又は他の絶縁物
を介して自己融着塗料を塗布及び焼付けたことを
特徴とするハンダ処理が可能な自己融着性絶縁電
線である。 (作用) 本発明の絶縁電線は、特定のポリエステルイミ
ド系の絶縁材料と自己融着性絶縁材料を組合わせ
た多重構造の絶縁電線であり、優れた熱的、機械
的、電気的及び化学的特性を有しつつ、良好なハ
ンダ剥離性を有するものである。 本発明者は、絶縁電線のハンダ剥離性と耐熱性
は全く相反する特性であるにも拘らず、約300℃
以上の高軟化温度とTI155℃以上の限界温度を有
するとともに、450℃以下のハンダ剥離性とを具
備した新規なポリエステルイミド樹脂/自己融着
性絶縁電線を見出したことにある。 上記本発明における450℃以下のハンダ剥離性
は特定の構成のポリエステルイミド絶縁層によつ
て付与されたものであり、優れたハンダ剥離性と
優れた耐熱性を同時に具備した自己融着性絶縁電
線が提供される。 (好ましい実施態様) 次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳
しく説明する。 本発明において使用するポリエステルイミド絶
縁塗料を製造するための主成分であるポリエステ
ルイミド樹脂は、酸成分として前記の(A)成分及び
(B)成分を使用し、アルコール成分として上記の(C)
成分及び(D)成分を使用し、これらを常法に従つて
エステル化して得られるものである。一般的には
上記の原料はそのまま用いられる場合が殆どであ
るが、これらの前駆体を用いることもできる。 ポリエステルイミド樹脂の構成要因としての
(A),(B),(C)並びに(D)は、(A)が5乃至20当量%、(B)
が10乃至30当量%、(C)が25乃至60当量%及び(D)が
10乃至40当量%で反応して得られたものを主成分
とするのが好ましい。 上記使用量において、(A)が5当量%未満である
と、得られる絶縁電線のハンダ剥離性と耐熱衝撃
性が不十分となり、一方、20当量%を越える場合
には、原材料面からみてコスト高になり、又、皮
膜の可撓性も低下するので好ましくない。又、(B)
が10当量%未満であると、得られる絶縁電線のハ
ンダ剥離性が不十分となり、一方、30当量%を越
える場合には、樹脂合成時に困難が伴なう上に、
可撓性が低下するので好ましくない。又、(C)が25
当量%未満であると、得られる絶縁電線の皮膜の
可撓性が著しく低下し、一方、60当量%を越える
場合には、ハンダ剥離性が低下する。又、(D)が10
当量%未満であると、得られる絶縁電線の皮膜の
軟化温度が低下し、一方、40当量%を越える場合
には、ハンダ剥離性が悪くなるので好ましくな
い。 従つて、このポリエステルイミド樹脂のハンダ
剥離性と軟化温度並びにF種の耐熱特性をバラン
ス良く満たすために、最も好ましくは(A)及び(B)が
合計で30乃至40当量%で、且つ(C)及び(D)の合計が
60乃至70当量%となるように反応させて得られる
樹脂が好ましい。 本発明において用いられる五員環のイミド基を
含有する二価カルボン酸或いはその誘導体或いは
これらの混合物(A)としては、従来公知の方法によ
つて次の(イ)と(ロ)或いは(イ)と(ハ)とを反応せしめて
得
られるものが挙げられる。 (イ) 五員環のカルボン酸無水物基の外に更に少な
くとも1個のその他の反応性基を含有する芳香
族カルボン酸無水物。この後者の反応性基はカ
ルボキシル基、カルボン酸無水物基又はヒドロ
キシル基等である。 上記五員環のカルボン酸無水物基の代りに、
隣接した炭素原子に結合した2個のカルボキシ
ル基又はそのエステル並びに半エステル並びに
イミド基を形成することのできる限りにおい
て、下記(ロ)に挙げられた第一級アミンとの半ア
ミドも使用し得る。 (ロ) 第一級アミノ基の外に少なくとも1個のその
他の反応性基を含有する第一級アミン。この後
者の反応性基はカルボキシル基、ヒドロキシル
基又は更に第一級アミノ基等である。 第一級アミンの代りに、その結合している第
一級アミノ基がイミド基を形成することのでき
る限りにおいて、そのアミンの塩、アミド、ラ
クタム又はポリアミドも使用し得る。 (ハ) ポリイソシアネート 五員環のカルボン酸無水物基及びその他の官能
性基を有する化合物(イ)の例としては、トリカルボ
ン酸無水物、例えば、 トリメリツト酸無水物、 ヘミメリツト酸無水物、 1,2,5−ナフタリントリカルボン酸無水物、 2,3,6−ナフタリントリカルボン酸無水物、 1,8,4−ナフタリントリカルボン酸無水物、 3,4,4′−ジフエニールトリカルボン酸無水
物、 3,4,4′−ジフエニールメタントリカルボン酸
無水物、 3,4,4′−ジフエニールエーテルトリカルボン
酸無水物、 3,4,4′−ベンゾフエノントリカルボン酸無水
物等が挙げられる。 テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、 ピロメリツト酸二無水物、 メロフアニ酸二無水物、 2,3,6,7−ナフタリンテトラカルボン酸二
無水物、 1,8,4,5−ナフタリンテトラカルボン酸二
無水物、 1,2,5,6−ナフタリンテトラカルボン酸二
無水物、 3,3′,4,4′−ジフエニルールテトラカルボン
酸二無水物、 3,3′,4,4′−ジフエニルールエーテルテトラ
カルボン酸二無水物、 3,3′,4,4′−ジフエニルールメタンテトラカ
ルボン酸二無水物、 3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカルボン
酸二無水物等が挙げられ、特に有用なものは、ト
リメリツト酸無水物である。 第一級アミノ基及びその他の官能性基を有する
化合物(ロ)の例としては、 エチレンジアミン、 トリメチレンジアミン、 テトラメチレンジアミン、 ペンタメチレンジアミン、 ヘキサメチレンジアミン、 ヘプタメチレンジアミン、 オクタメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、 4,4′−ジアミノジフエニルメタン、 4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、 4,4′−ジアミノジフエニルスルフイド、 4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、 4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、 3,3′−ジアミノジフエニル、 3,3′−ジアミノジフエニルスルホン、 3,3′−ジメチル−4,4′−ビスフエニルジアミ
ン、 1,4−ジアミノナフタレン、 1,5−ジアミノナフタレン、 m−フエニレンジアミン、 p−フエニレンジアミン、 m−キシリレンジアミン、 p−キシリレンジアミン、 1−イソプロピル−2,4−メタフエニレンジア
ミン等の芳香族ジアミン(特に好ましいのは芳香
族ジアミンである)、更に、例えば、 3−(p−アミノシクロヘキシル)メタンジアミ
ノプロピル、 3−メチル−ヘプタンメチンジアミン、 4,4′−ジメチルヘプタメチンジアミン、 2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、 2,5−ジメチルヘプタメチンジアミンの如き分
枝状脂肪族ジアミン、更に、例えば、 1,4−ジアミノシクロヘキサン、 1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン等の
脂環族ジアミン、更に、例えば、 モノエタノールアミン、 モノプロパノールアミン、 ジメチルエタノールアミンの如きアミノアルコー
ル並びに、例えば、 グリココール、 アミノプロピオン酸、 アミノカプロン酸、 アミノ安息香酸の如きアミノカルボン酸も使用し
得る。 ポリイソシアネート(ハ)の化合物の例としては、
単一核のポリイソシアネート、例えば、 m−フエニレンジイソシアネート、 2,4−トリレンジイソシアネート、 2,6−トリレンジイソシアネート等が挙げら
れ、多数の核を有する芳香族ポリイソシアネート
化合物の例としては、 ジフエニルエーテル−4,4′−ジイソシアネー
ト、 ジフエニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、 ジフエニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、 ジフエニルメタン−2,2′−ジイソシアネート、 ジフエニルスルホン−4,4′−ジイソシアネー
ト、 ジフエニルチオエーテル−4,4′−ジイソシアネ
ート、 ナフタリンジイソシアネート等があり、更に、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、 キシレンジイソシアネート等が挙げられる。 又、これらのポリイソシアネートのイソシアネ
ート基をフエノール性水酸基で安定化したいわゆ
る安定化イソシアネートも用いることもできる。 五員環のイミド基を含有する二価カルボン酸と
して好ましいのは、 トリメリツト酸無水物2モルと4,4′−ジアミノ
ジフエニルメタン1モル、4,4′−ジアミノジフ
エニルエーテル1モル、ジフエニルメタン−4,
4′−ジイソシアネート1モル或いはジフエニルエ
ーテル−4,4′−ジイソシアネート1モルより得
られる二価カルボン酸である。これら五員環のイ
ミド基を含有する二価カルボン酸としては、通常
は溶剤中で(イ)と(ロ)或いは(イ)と(ハ)を反応させて得
ら
れる。 五員環のイミド基を含有する二価カルボン酸を
溶剤中で得る際に用いる溶剤としては、N−メチ
ル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセト
アミド、クレゾール酸、フエノール、o−クレゾ
ール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3
−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5
−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4
−キシレノール、3,5−キシレノール、脂肪族
炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水
素、エーテル類、ケトン類並びにエステル類も用
いることができ、これらの例としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエ
チルベンゼン、イソプロピルベンゼン、石油ナフ
サ、コールタールナフサ、ソルベントナフサ、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、酢酸メチル、酢酸エチル等が挙げられ
る。これらは単独のみならず混合溶剤として用い
ることもできる。 五員環のイミド基を含有する二価カルボン酸の
誘導体としては、エステル或いはハライド等があ
る。 三価カルボン酸或いはその誘導体(B)の例として
は、例えば、 トリメリツト酸、 トリメシン酸の他に、更に、 トリメリツト酸無水物、 ヘミメリツト酸無水物、 1,2,5−ナフタリントリカルボン酸無水物、 2,3,6−ナフタリントリカルボン酸無水物、 1,8,4−ナフタリントリカルボン酸無水物、 3,4,4′−ジフエニールトリカルボン酸無水
物、 3,4,4′−ジフエニールメタントリカルボン酸
無水物、 3,4,4′−ジフエニールエーテルトリカルボン
酸無水物及び 3,4,4′−ベンゾフエノントリカルボン酸無水
物等が挙げられる。 これらの三価カルボン酸の誘導体としては、そ
のエステルがあるも、特に有用なものは、トリメ
リツト酸無水物とトリメリツト酸である。 二価アルコール(C)の例としては、 エチレングリコール、 ジエチレングリコール、 トリエチレングリコール、 テトラエチレングリコール、 1,2−プロピレングリコール、 ジプロピレングリコール、 1,3−プロパンジオール、 各種のブタン−、ペンタン−、又はヘキサンジオ
ール、例えば、 1,3−又は1,4−ブタンジオール 1,5−ペンタンジオール 1,6−ヘキサンジオール、 2−ブテン−ジオール−1,4、 2,2−ジメチルプロパンジオール−1,3、 2−エチル−2−ブチル−プロパンジオール−
1,3、 1,4−ジメチロールシクロヘキサン、 1,4−ブテンジオール、 水添加ビスフエノール類(例えば、水添加P,
P′−ジヒドロキシジフエニールプロパン又はその
同族体)、 環状グリコール、例えば、 2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロ
ブタンジオール、 ヒドロキノン−ジ−β−ヒドロキシエチル−エ−
テル、 1,4ーシクロヘキサンジメタノール、 1,4ーシクロヘキサンジエタノール、 トリメチレングリコール、 ヘキシレングリコール、 オクチレングリコール等が挙げられる。 特に好ましいのは、エチレングリコール並びに
1,6−ヘキサンジオールである。 本発明で言う三価の脂肪族アルコールとは、分
子中の如何なる位置にも芳香族並びに複素環を含
有しないものを言う。芳香族や複素環を含有する
三価のアルコールや四価以上のアルコールを使用
した場合には、ハンダ剥離性を著しく損なうので
添加することは好ましくない。 これらの三価の脂肪族アルコール(D)の例として
は、例えば、 グリセリン、 1,1,1−トリメチロールエタン、 1,1,1−トリメチロールプロパン等が挙げら
れ、特に好ましいのはグリセリンである。 本発明においてこれらの原料化合物を用いてポ
リエステルイミド樹脂を合成する場合の態様とし
ては次の如き方法が挙げられる。 (1) 五員環のイミド基を含有する二価カルボン酸
(A)を、先に五員環のイミド基を含有する二価カ
ルボン酸(A)の項において述べた原材料(イ)と(ロ)或
いは(イ)と(ハ)とを溶剤中で反応させて形成する。 この系中に、他の原材料である(B),(C)並びに
(D)を添加し、200乃至210℃にて3乃至7時間エ
ステル化反応を進めることにより、ポリエステ
ルイミド樹脂溶液を合成する方法。 (2) 五員環のイミド基を含有する二価カルボン酸
(A)を、この五員環のイミド基を含有する二価カ
ルボン酸(A)の項において述べた原材料(イ)と(ロ)或
いは(イ)と(ハ)とを溶剤中で反応させて形成する。 この系中に、他の原材料である(B),(C)並びに
(D)より合成したポリエステル中間体を添加し、
200乃至210℃にて3乃至5時間エステル化反応
を行なうことにより、ポリエステルイミド樹脂
溶液を合成する方法。 (3) 上記(2)の方法で得られたポリエステル中間体
の系中に、前記の原材料(イ)と(ロ)又は(イ)と(ハ)とよ
り合成した五員環のイミド基を含有する二価カ
ルボン酸(A)を添加し、200乃至210℃にて3乃至
5時間エステル化反応を進めることによりポリ
エステルイミド樹脂溶液を合成する方法。 (4) 前記(2)の方法で得られるポリエステル中間体
溶液を100℃以下に冷却し、五員環のイミド基
を含有する二価カルボン酸(A)の出発原材料であ
る前記の(イ)と(ロ)とを添加し、120乃至160℃にて
イミド基を含有する二価カルボン酸(A)を形成す
るとともに、200℃迄昇温し、200乃至210℃に
て3乃至5時間エステル化反応を進めることに
よりポリエステルイミド樹脂溶液を合成する方
法。 (5) 五員環のイミド基を含有する二価カルボン酸
(A)の出発原材料である前記原材料(イ)と(ロ)と、他
の原材料である(B),(C)並びに(D)とを一斉に混合
し、この系中で120乃至160℃にてイミド化反応
を行うとともに、200℃迄昇温し、200乃至210
℃にて3乃至5時間直接エステル化反応を行う
ことによりポリエステルイミド樹脂溶液を合成
する一斉反応方法がある。 原材料である(A),(B),(C)並びに(D)の反応によつ
て得られたポリエステルイミド樹脂は、溶剤によ
り溶解或いは適当な濃度に調整し、本発明で使用
する絶縁塗料を得る。 溶剤の例としてはフエノール性水酸基を有する
溶剤、例えば、フエノール、o−クレゾール、m
−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレ
ノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレ
ノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレ
ノール、3,5−キシレノール、o−n−プロピ
ルフエノール、2,4,6−トリメチルフエノー
ル、2,3,5−トリメチルフエノール、2,
4,5−トリメチルフエノール、4−エチル−2
−メチルフエノール、5−エチル−2−メチルフ
エノール及びこれらの混合物であるクレゾール酸
を用いるのいが好ましい。その他、N−メチル−
2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド
等の極性溶剤を用いることができる。又、稀釈溶
剤として、例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化
水素、エーテル類、アセタール類、ケトン類、エ
ステル類等を用いる事ができる。 脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素としては、
例えば、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘ
キサン、デカリン、ジペンテン、ピネン、p−メ
ンタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジ
エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、アミル
ベンゼン、p−シメン、テトラリン或いはこれら
の混合物、石油ナフサ、コールタールナフサ、ソ
ルベントナフサが挙げられる。 本発明で使用するポリエステルイミド樹脂絶縁
塗料に最も有用な溶剤はクレゾール酸である。ク
レゾール酸は180乃至230℃の沸点範囲を有してお
り、これはフエノール、o−クレゾール、m−ク
レゾール、p−クレゾール、キシレノール類を含
有している。 このクレゾール酸の一部を芳香族炭化水素、例
えば、石油ナフサ、コールタールナフサ、ソルベ
ントナフサ等で稀釈することによつて、絶縁塗料
を導体上に塗布及び焼付けて絶縁電線を製造する
際の作業性を向上させることができる。 これら稀釈溶剤としては、例えば、キシレン、
ソルベントナフサ2号、ソルベツソ#100並びに
ソルベツソ#150等が挙げられ、これらの使用量
は溶剤の重量の0乃至30%であるが、好ましくは
10乃至20%である。 この様にして得られた絶縁塗料を導体上に塗布
及び焼付けて絶縁電線を製造する際、少量の金属
乾燥剤を用いることは絶縁電線の表面平滑性を改
善するとともに、引き取り速度を速くすることが
でき、その作業性を一段と向上させるので好まし
い。 これら金属乾燥剤としては、亜鉛、カルシウム
又は鉛のオクトエート、リノレート等が有用であ
り、例えば、亜鉛オクトエート、カルシウムナフ
テネート、亜鉛ナフテネート、鉛ナフテネート、
鉛リノネート、カルシウムリノレート、亜鉛レジ
ネート等であり、その他にはマンガンナフテネー
ト、コバルトナフテネート等が挙げられる。 しかしながら、更に有利なのはこれら金属乾燥
剤の代りにチタン酸及びジルコン酸の化合物を用
いることである。 代表的なチタン酸化合物としては、例えば、テ
トライソプロピルチタネート、テトラブチルチタ
ネート、テトラヘキシルチタネート、テトラメチ
ルチタネート、テトラプロピルチタネート、テト
ラオクチルチタネート等のテトラアルキルチタネ
ート類が挙げられる。 又、テトラアルキルチタネートをオクチレング
リコール、トリエタノールアミン、2,4−ペン
タジエン、アセト酢酸エステル等と反応させて得
られるテトラアルキルチタニウムキレート類も有
用である。 又、テトラアルキルチタネートをステリアリン
酸等と反応させて得られるテトラアルキルチタニ
ウムアシレートも有用である。 ジルコン酸の化合物としては、上記チタン酸化
合物に対応するテトラアルキルジルコネート類、
ジルコニウムキレート類、ジルコニウムアシレー
ト類が挙げられる。 これらの金属化合物の添加量は、前記絶縁塗料
の固形分に対して0.1乃至6.0重量%、好ましくは
1乃至3重量%である。 又、硬化剤としてポリイソシアネートのイソシ
アネート基をフエノールやクレゾール等でブロツ
クした安定化ポリイソシアネートを用いることが
できる。これらの例としては、 2,4−トリレンジイソシアネートの環状三量
体、 2,6−トリレンジイソシアネートの環状三量
体、 ジフエニールメタン−4,4′−ジイソシアネート
の三量体、 3モルのジフエニールメタン−4,4′−ジイソシ
アネートと1モルのトリメチロールプロパンとの
反応生成物、 3モルの2,4−トリレンジイソシアネートと1
モルのトリメチロールプロパンとの反応生成物、 3モルの2,6−トリレンジイソシアネートと1
モルのトリメチロールプロパンとの反応生成物、 3モルの2,4−トリレンジイソシアネートと1
モルのトリメチロールエタンとの反応生成物、 3モルの2,6−トリレンジイソシアネートと1
モルのトリメチロールエタンとの反応生成物、 混合した3モルの2,4−及び2,6−トリレン
ジイソシアネートと1モルのトリメチロールプロ
パンとの反応生成物、 2,4−及び2,6−トリレンジイソシアネート
の混合した環状三量体等をフエノール或いはクレ
ゾールでブロツクした安定化ポリイソシアネート
等が挙げられる。更に、ジフエニールメタン−
4,4′−ジイソシアネートをキシレノールでブロ
ツクした安定化イソシアネートも有用である。 その他、フエノール−ホルムアルデヒド樹脂、
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−
ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデ
ヒド樹脂、エポキシ樹脂並びにシリコーン樹脂を
1乃至5重量%添加することにより絶縁電線の外
観作業性を更に向上することができる。これら樹
脂が1重量%に満たない場合には、作業性の改善
には効果がない。5重量%以上添加した場合に
は、ハンダ剥離の際炭化物を著しく形成するので
好ましくない。 特に好ましい樹脂はフエノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂とキシレン−ホルムアルデヒド樹脂であ
り、これらの樹脂を1乃至2重量%添加すること
により絶縁電線のハンダ剥離性を損なうことな
く、外観作業性を向上させることができる。 本発明で使用する自己融着性塗料としては、例
えば、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹
脂、フエノキシ樹脂、共重合ポリアミド樹脂、ポ
リスルホン樹脂、ポリエステル樹脂、並びにポリ
エステルイミド樹脂等の樹脂単体又は2種以上を
組合わせたものを主成分とする従来公知のいずれ
の自己融着性塗料も使用でき特に限定されない。 これらの自己融着性塗料には安定化イソシアネ
ート樹脂、フエノール−ホルムアルデヒド樹脂、
尿素樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ク
レゾール−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホ
ルムアルデヒド樹脂並びにシリコーン樹脂等を単
独又は2種以上を組合わせて添加することが好ま
しい。 上記の自己融着性塗料の主成分をなす各種樹脂
の製造方法については、例えば、 特公昭35−04922号公報、 特公昭37−13623号公報、 特公昭39−26872号公報、 特公昭39−28267号公報、 特公昭39−28268号公報、 特公昭39−28600号公報、 特公昭39−28601号公報、 特公昭49−14948号公報、 特公昭49−19072号公報、 特公昭49−20904号公報、 特公昭50−26150号公報において示されている。 以上が本発明で使用するポリエステルイミド絶
縁塗料及び自己融着性絶縁塗料の内容であり、本
発明のハンダ処理可能な自己融着性絶縁電線は、
上記のポリエステルイミド絶縁塗料を導体上に塗
布及び焼付けて所定の皮膜厚さとし、更にその上
に直接又は他の絶縁層を介して自己融着性絶縁塗
料を塗布及び焼付けて所定の皮膜厚さとすること
によつて提供される。 この際に使用する導体とは、例えば、銅、銀、
アルミニウム又はステンレス鋼線であり、適用さ
れる導体径は極細線から太線までいずれの径のも
のでもよく、特定の導体径のものに限定されるも
のではない。一般的には径が約0.050乃至2.0mm程
度の銅線に主として適用されている。 上記導体上に異種の絶縁皮膜を形成する方法は
従来公知の方法に準拠すればよく、例えば、フエ
ルト絞り方式やダイス絞り方式の如き方法により
絶縁塗料を塗布し、連続的に約350乃至550℃の温
度の焼付炉中又は複数の焼付炉中に数回又は十数
回通すことによつて所望の絶縁皮膜が形成され
る。 その絶縁皮膜の厚さは、JIS、NEMA或いは
IEC等の規格に規定された皮膜厚さであり、その
内下層が全体の約50乃至90重量%を占めるが、好
ましくは約50乃至70重量%を占める量である。こ
のような皮膜厚さが1回の塗布及び焼付けで形成
されない場合には、必要回数繰り返して塗布及び
焼付けを行えばよい。 又、本発明においては、更に耐熱性が要求され
る場合には、上記下層であるポリエステルイミド
樹脂層と上層である自己融着性層との間に耐熱性
の絶縁層を中間層として形成することができる。
これらの中間層を形成する樹脂としては、例えば
ポリイミド(BASF L+F製のAllotherm 610
等)、ポリアミドイミド(BASF L+F製の
Allotherm 602等)、ポリエステルイミド
(BASF L+F製のTerebec 533、Terebec HD
533等)、ポリエステルアミドイミド(大日精化工
業製Terebec 800、Terebec 850等)並びにポリ
ヒダントイン(BayerのResistherm PH−10又
はPH−20等)からなる中間層が好ましく、これ
ら耐熱性の絶縁層が中間に介在していても最下層
が本発明のポリエステルイミド絶縁層であればハ
ンダ性は損なわれることはない。 以上の如き、本発明の自己融着性電線は、所定
の形状に巻き線された後融着又は接着される。融
着及び接着の方法としては、溶剤接着、通電加
熱、熱風加熱並びに恒温槽での加熱融着等があ
る。 (効果) 以上の如き本発明によれば、多重構造の絶縁皮
膜の下層を特定のポリエステルイミド樹脂から形
成することによつて、軟化温度及びハンダ剥離性
が著しく改善されたハンダ処理可能な自己融着性
絶縁電線が経済的に提供される。 以下の参考例、比較例及び実施例で本発明の内
容を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例
に限定されるものではない。 参考例 1 トリメリツト酸無水物192g(1.0モル)をクレゾ
ール600gの中に加え、次いで4,4′−ジアミノジ
フエニールメタン99g(0.5モル)を添加し、この
混合物を140℃にて6時間反応した。冷却後淡黄
色で微細結晶の沈殿物が得られた。これをアルコ
ールで数回洗浄し濾別して五員環のジイミドジカ
ルボン酸を得た。 参考例 2 トリメリツト酸無水物192g(1.0モル)をクレゾ
ール600gの中に加え、次いで4,4′−ジアミノジ
フエニールエーテル100g(0.5モル)を添加し、こ
の混合物を180℃にて4時間反応した。冷却後褐
色の結晶沈殿物が得られた。これをアルコールで
数回洗浄し濾別して五員環のジイミドジカルボン
酸を得た。 参考例 3 トリメリツト酸無水物192g(1.0モル)をクレゾ
ール600gの中に加え、次いでヘキサメチレンジ
アミン58g(0.5モル)を添加した後、この混合物
を180℃にて4時間反応した。冷却後白色の結晶
沈殿物が得られた。これをアルコールで数回洗浄
し濾別して五員環のジイミドジカルボン酸を得
た。 参考例 4 トリメリツト酸無水物192g(1.0モル)とp−ア
ミノ安息香酸137g(1.0モル)をクレゾール600gの
中に加えて分散させた。この混合物を150℃にて
4時間反応した。冷却後白色粉末の微粒状結晶沈
殿物が得られた。これをアルコールで数回洗浄し
濾別して五員環のジイミドジカルボン酸を得た。 参考例 5 トリメリツト酸無水物192g(1.0モル)とジフエ
ニールメタン−4,4′−ジイソシアネート125g
(0.5モル)とをソルベントナフサ(日石ハイゾー
ル#100)150gの中に加え、この混合物を150℃
にて4時間反応した。反応が進行するに従つて著
しい発泡が起こり、次いで固化した。この固化物
を粉砕し、五員環のジイミドジカルボン酸を得
た。 参考例 6 攪拌機、窒素ガス導入管、温度計及び冷却管を
備えた2000c.c.の四つ口フラスコに、参考例1と同
様にして、トリメリツト酸無水物192g(1.0モル)
をクレゾール600gの中に加えて分散させた。次
に、4,4′−ジアミノジフエニールメタン99g
(0.5モル)を添加し、五員環のジイミドジカルボ
ン酸273g(1.0当量)を得る。この混合物を150℃
にて3時間反応した。この系を100℃以下に冷却
した後、トリメリツト酸無水物96g(1.5当量)、エ
チレングリコール105g(3.4当量)及びグリセリン
26g(0.85当量)を添加し、混合攪拌して200℃ま
で6時間かけて昇温し、尚この温度で5時間反応
させた。 この五員環のジイミドジカルボン酸は、生成し
たポリエステル成分と反応し透明な樹脂溶液が得
られる。反応の度合は、粘度上昇で測定すること
とし経時的に試料採取を行つた。反応の終点は樹
脂試料の粘度が40%グレゾール中でZ3(ガードナ
ー粘度計)となつた時に、クレゾールを加え不揮
発分40%とし、これに前述の日石化学ハイゾール
#100を加え不揮発分35%の樹脂溶液とする。更
に樹脂分に対して2%のテトラブチルチタネート
とtert−ブチルフエノールとを主成分とするフエ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂を2%加え絶縁塗
料とした。 参考例 7 攪拌機、窒素ガス導入管、温度計及び冷却管を
備えた1000c.c.の四つ口フラスコに、トリメリツト
酸無水物192g(1.0モル)をクレゾール600gの中に
加えて分散させた。次に4,4′−ジアミノジフエ
ニールメタン99g(0.5モル)を添加し、五員環の
ジイミドジカルボン酸273g(1.0当量)を得る。こ
の混合物を150℃にて3時間反応した後、100℃以
下に冷却する。別途、上述と同様の500c.c.の反応
容器にてトリメリツト酸無水物96g(1.5当量)、エ
チレングリコール105g(3.4当量)、グリセリン26g
(0.85当量)及びキシレン30gを混合攪拌して200
℃まで6時間かけて昇温し、この温度で5時間反
応させた。このポリエステル成分を80℃まで冷却
した後、前述の五員環のジイミドジカルボン酸の
分散溶液中に添加するとともに再び反応は開始す
る。反応は200℃まで5乃至7時間かけて行う。
五員環のジイミドジカルボン酸は、ポリエステル
成分と反応し透明な樹脂溶液が得られる。反応の
度合は、粘度上昇で測定することとし経時的に試
料採取を行つた。反応の終点は樹脂試料の粘度が
40%クレゾール中でZ3+(ガードナー粘度計)と
なつた時に、クレゾールを加え不揮発分40%と
し、これに日石化学ハイゾール#100を加え不揮
発分35%の樹脂溶液とする。 かくして得られた樹脂溶液を参考例6における
如く処理して絶縁塗料とした。 参考例 8 攪拌機、窒素ガス導入管、温度計及び冷却管を
備えた2000c.c.の四つ口フラスコに、トリメリツト
酸無水物96g(1.5当量)、エチレングリコール105g
(3.4当量)、グリセリン26g(0.85当量)及びキシ
レン30gを混合攪拌して200℃まで6時間かけて
反応させ、ポリエステル成分を合成した。これに
クレゾールを300g添加するとともに80℃まで冷
却した後、トリメリツト酸無水物192g(1.0モル)
及び4,4′−ジアミノジフエニールメタン96g
(0.5モル)を添加し、反応温度を200℃にまで昇
温する。この間140乃至150℃にて五員環のジイミ
ドジカルボン酸(1.0当量)が生成及び析出する
ためこの系は濁つて高粘性となるが、昇温するに
従つてポリエステル成分に吸収されて溶液状とな
り、次いで透明な樹脂溶液となる。反応温度を
200℃にて1乃至2時間保温する。反応の度合は、
粘度上昇で測定することとし経時的に試料採取を
行つた。反応の終点は樹脂試料の粘度が40%クレ
ゾール中でZ2(ガードナー粘度計)となつた時に、
クレゾールを加え不揮発分40%とし、これに日石
化学ハイゾール#100を加え不揮発分35%の樹脂
溶液とする。 かくして得られた樹脂溶液を参考例6における
如く処理して絶縁塗料とした。 参考例 9 攪拌機、窒素ガス導入管、温度計及び冷却管を
備えた2000c.c.の四つ口フラスコに、トリメリツト
酸無水物288g(2.5当量)、4,4′−ジアミノジフ
エニールメタン99g(0.5モル)、エチレングリコー
ル105g(3.4当量)、グリセリン26g(0.85当量)及
びクレゾール300gを添加し、混合攪拌して200℃
まで6時間かけて昇温する。この間140℃で五員
環のジイミドジカルボン酸が生成し、析出するこ
とで濁つて高粘性を呈する。昇温するにつれ析出
した五員環のジイミドジカルボン酸は徐々にポリ
エステル成分に吸収される。200℃で5時間反応
を継続する。反応の度合は、粘度上昇で測定する
こととし経時的に試料採取を行つた。反応の終点
は樹脂試料の粘度が40%クレゾール中でZ2+(ガ
ードナー粘度計)となつた時に、クレゾールを加
え不揮発分40%とし、これに前述の日石化学ハイ
ゾール#100を加え不揮発分35%の樹脂溶液とす
る。 かくして得られた樹脂溶液を参考例6における
如く処理して絶縁塗料とした。 参考例 10 参考例8の配合例におけるエチレングリコール
105g(3.4当量)の代わりに、1,6−ヘキサンジ
オール200g(3.4当量)を用いて参考例8と同様の
方法で絶縁塗料を得た。 参考例 11 参考例8の配合例におけるエチレングリコール
105g(3.4当量)の代わりに1,6−ヘキサンジオ
ール200g(3.4当量)を、グリセリン26g(0.85当
量)の代わりに1,1,1−トリメチロールプロ
パン38g(0.85当量)を用いて参考例8と同様の方
法で絶縁塗料を得た。 参考例 12 トリメリツト酸無水物58g(0.9当量)、エチレン
グリコール93g(3.0当量)、グリセリン92g(3.0当
量)、キシレン20g、クレゾール900g、トリメリ
ツト酸無水物384g(2.0モル)及び4,4′−ジアミ
ノジフエニールメタン198g(1.0モル)[即ちジイ
ミドジカルボン酸(2.0当量)]とを参考例8と同
様の方法で反応させるとともに同様に絶縁塗料を
得た。 参考例 13 トリメリツト酸無水物250g(3.9当量)、エチレ
ングリコール310g(10.0当量)、グリセリン92g
(3.0当量)、キシレン20g、クレゾール1100g、ト
リメリツト酸無水物192g(1.0モル)及び4,4′−
ジアミノジフエニールメタン99g(0.5モル)[即ち
ジイミドジカルボン酸(1.0当量)]とを参考例8
と同様の方法で反応させるとともに同様に絶縁塗
料を得た。 参考例14乃至16 参考例7の配合例におけるトリメリツト酸無水
物192g(1.0モル)と4,4′−ジアミノジフエニー
ルメタン99g(0.5モル)の代わりに参考例2乃至
4の五員環のジイミドジカルボン酸を用いて以下
参考例8と同様にして絶縁塗料を得た。 参考例 17 参考例7の配合例におけるトリメリツト酸無水
物192g(1.0モル)と4,4′−ジアミノジフエニー
ルメタン99g(0.5モル)の代わりに参考例5の五
員環のジイミドジカルボン酸を用いて以下参考例
6と同様にして絶縁塗料を得た。 参考例 18 ポリビニルブチラール樹脂系自己融着塗料は、
エスレツクスBM−2(積水化学製、ポリビニル
ブチラール樹脂)675gをクレゾール2680gとキシ
ロール996g中で、約100℃に加温し溶解した。攪
拌して均一な溶液となつてから、コロネートAP
ステーブル(日本ポリウレタン製、安定化イソシ
アネート、樹脂分15%、溶剤クレゾール)を20g
添加したものによつた。 参考例 19 フエノキシ樹脂系自己融着塗料は、PKHH(ユニ
オンカーバイド製、フエノキシ樹脂)238gをク
レゾール375gとキシロール375g中で、約100℃に
加温し溶解した。攪拌して均一な溶液となつてか
ら、コロネートAPステーブル(日本ポリウレタ
ン製、安定化イソシアネート、樹脂分15%、溶剤
クレゾール)を80g添加したものによつた。 参考例 20 共重合ポリアミド樹脂系自己融着塗料は、ウル
トラミツド1C(西独BASF製、共重合ポリアミド
樹脂)166gをクレゾール580gとハイゾール#100
(日石化学製、芳香族系溶剤)250g中で、約100
℃に加温し溶解した。攪拌して均一な溶液となつ
てから、フエノール樹脂例えば、ヒタノール4010
(日立化成製、樹脂分50%、溶剤ブタノール/キ
シロール)を4g添加したものによつた。 参考例 21 ポリスルホン樹脂系自己融着塗料は、Udel(ユ
ニオンカーバイド製、ポリスルホン樹脂)135g
をクレゾール765g中で、約120℃に加温し溶解し
たものによつた。 参考例 22 ポリエステル樹脂系自己融着塗料は、バイロン
#200(東洋紡製、ポリエステル樹脂)143gをク
レゾール595gとハイゾール#100(日石化学製、
芳香族系溶剤)255g中で、約100℃に加温し溶解
した。攪拌して均一な溶液となつてから、コロネ
ートAPステーブル(日本ポリウレタン製、安定
化イソシアネート、樹脂分15%、溶剤クレゾー
ル)を33g添加したものによつた。 比較参考例 1 攪拌機、窒素ガス導入管、温度計及び冷却管を
備えた2000c.c.の四つ口フラスコ中に、ジメチルテ
レフタレート340g(3.5当量)、エチレングリコー
ル155g(5.0当量)、グリセリン154g(5.0当量)、リ
サージ0.4g及びキシレン300gを添加して混合攪拌
し、180℃まで昇温し、この温度で5時間反応さ
せた。これに参考例5で得られた五員環のジイミ
ドジカルボン酸410g(1.5当量)を徐々に添加し、
反応温度を200℃にまで昇温する。この間五員環
のジイミドジカルボン酸はポリエステル成分と反
応し透明な樹脂溶液が得られる。次いで反応温度
を240℃まで昇温するとともに1乃至2時間保温
した後、減圧蒸留を行い十分粘稠になつた時点で
クレゾールを加え不揮発分40%とし、これに日石
化学ハイゾール#100を加え不揮発分35%の樹脂
溶液とする。 更に樹脂分の3%のテトラブチルチタネートを
加え絶縁塗料とした。 比較参考例 2 攪拌機、窒素ガス導入管、温度計及び冷却管を
備えた2000c.c.の四つ口フラスコ中に、ジメチルテ
レフタレート340g(3.5当量)、エチレングリコー
ル155g(5.0当量)、グリセリン154g(5.0当量)、リ
サージ0.4g及びキシレン300gを添加して混合攪拌
し、180℃まで昇温し、この温度で5時間反応さ
せた。これを80℃まで冷却した後、トリメリツト
酸無水物288g(1.5モル)と4,4′−ジアミノジフ
エニールメタン149g(0.75モル)とを添加し、反
応温度を200℃にまで昇温する。この間140乃至
150℃にて生成した五員環のジイミドジカルボン
酸はポリエステル成分と反応し透明な樹脂溶液が
得られる。次いで反応温度を240℃まで昇温する
とともに1乃至2時間保温した後、減圧蒸留を行
い十分粘稠になつた時点でクレゾールを加え不揮
発分40%とした。これに比較参考例1と同様の処
理を行い絶縁塗料とした。 比較参考例 3 比較参考例2のエチレングリコール155g(5.0当
量)の代わりに、1,6−ヘキサンジオール
295g(5.0当量)を用いて比較参考例2と同様の方
法で絶縁塗料を得た。 実施例1乃至28及び比較例1乃至6 上記参考例6乃至17及び比較参考例1乃至3ポ
リエステルイミド絶縁塗料及び自己融着性塗料を
次の条件で塗布及び焼付けを行つて、夫々対応す
る本発明及び比較例の絶縁電線を製造した。 導 体 径;0.30m/m 焼 付 炉;有効炉長2.5mの横型焼付炉 焼付温度; 下層;500℃(最高温度) 上層;300乃至400℃(最高温度) 絞り方式;ダイス方式 引取速度;20m/分 塗布回数;下層6回+上層3回 下層;ポリエステルイミド塗料 上層;参考例18乃至22で調製した自己融着
性塗料 皮膜厚さ;0.025乃至0.030m/m 試験方法はJIS C 3003−1984のエナメル銅線
及びエナメルアルミニウム線試験方法に準じて行
つた。試験結果は第1表の通りである。上記の試
験結果から明らかな如く、本発明によるポリエス
テルイミド絶縁塗料を用いた場合には、従来のポ
リエステルイミド絶縁塗料を用いたものに対し
て、軟化温度並びにハンダ剥離性が著しく向上し
ていることが明らかである。
【表】
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【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (A)五員環のイミド基を含有する二価カルボン
    酸或いはその誘導体或いはこれらの混合物と、(B)
    三価カルボン酸或いはその誘導体或いはこれらの
    混合物と、(C)二価アルコールと、(D)三価の脂肪族
    アルコールとを、他の二価カルボン酸の不存在下
    に、上記(A)が5乃至20当量%、(B)が10乃至30当量
    %、(C)が25乃至60当量%及び(D)が10乃至40当量%
    の比率で反応せしめて得られたポリエステルイミ
    ド樹脂を含む絶縁塗料を導体上に塗布及び焼付
    け、更にその上に直接又は他の絶縁物を介して自
    己融着塗料を塗布及び焼付けたことを特徴とする
    ハンダ処理が可能な自己融着性絶縁電線。
JP24969187A 1987-10-05 1987-10-05 ハンダ処理可能な自己融着性絶縁電線 Granted JPH0193005A (ja)

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