JPH0588698B2 - - Google Patents
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- JPH0588698B2 JPH0588698B2 JP63332349A JP33234988A JPH0588698B2 JP H0588698 B2 JPH0588698 B2 JP H0588698B2 JP 63332349 A JP63332349 A JP 63332349A JP 33234988 A JP33234988 A JP 33234988A JP H0588698 B2 JPH0588698 B2 JP H0588698B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- smectic
- formula
- carboxylic acid
- phase
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Liquid Crystal Substances (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
(イ)産業上の利用分野
この発明は、新規アルコキシビフエニルカルボ
ン酸誘導体及びそれらを含有してなる液晶組成物
に関する。 (ロ) 従来の技術 現在液晶表示素子では液晶のネマチツク相を利
用したものが主流を占めているが、近年ではこれ
に加えてスメクチツク相を利用した種々の表示モ
ードの研究も盛んに行われている。特にカイラル
なスメクチツクC相を利用した強誘電性液晶組成
物による液晶表示は大容量表示が可能な点及び視
覚が広い点から有望視されている。 (ハ) 発明が解決しようとする課題 上記強誘電性液晶組成物には、まず室温付近を
中心に広い温度範囲でスメクチツクC相を示すこ
とが要求される。また、大容量表示を行うために
はデバイス特性として高速応答性が必要で、この
観点からかかる液晶組成物には高い自発分極と低
い粘性とが要求される。さらに液晶セルに適用し
た場合良好な配向性と双安定性とを得るため、
INAC(Isotropic−Nematic−Smectic A−
Smectic C)又はIAC(Isotropic−Smectic A−
Smectic C)という相系列を示すことが必要と
なり、かつネマチツク相及びスメチツクC相での
螺旋ピツチが十分長いことが必要である。 現在のところこれらの条件を総て満たす単一液
晶化合物はなく、通常、複数の化合物を混合して
液晶組成物として実用に供するわけであるが、液
晶組成物が満たすべき条件が多岐にわたるため性
能の良い液晶組成物を作製するためには光学活性
化合物のような液晶化合物以外の化合物をブレン
ドする必要がある。 しかしながら、上に述べた条件のうち高速応答
性を除く条件は従来のブレンド技術で実現可能で
あるが、高速応答性に関しては現状では不十分で
あつた。ことに強誘電性液晶組成物は、通常、低
粘性のベース液晶組成物に光学活性化合物を添加
して調製されるが、現在のところ上記高速応答性
を満足する液晶組成物は知られていない。そのた
め、高速応答性を実現化させる一つの手段とし
て、大きな自発分極を誘起させる新たな光学活性
化合物の開発も切望されている。 この発明は、かかる状況下、なされたものであ
り、強誘電性液晶組成物の液晶応答性を著しく向
上可能な新規化合物及びそれを含有してなるスメ
クチツク液晶組成物を提供しようとするものであ
る。 (ニ) 課題を解決するための手段 かくしてこの発明によれば、下記一般式
():
ン酸誘導体及びそれらを含有してなる液晶組成物
に関する。 (ロ) 従来の技術 現在液晶表示素子では液晶のネマチツク相を利
用したものが主流を占めているが、近年ではこれ
に加えてスメクチツク相を利用した種々の表示モ
ードの研究も盛んに行われている。特にカイラル
なスメクチツクC相を利用した強誘電性液晶組成
物による液晶表示は大容量表示が可能な点及び視
覚が広い点から有望視されている。 (ハ) 発明が解決しようとする課題 上記強誘電性液晶組成物には、まず室温付近を
中心に広い温度範囲でスメクチツクC相を示すこ
とが要求される。また、大容量表示を行うために
はデバイス特性として高速応答性が必要で、この
観点からかかる液晶組成物には高い自発分極と低
い粘性とが要求される。さらに液晶セルに適用し
た場合良好な配向性と双安定性とを得るため、
INAC(Isotropic−Nematic−Smectic A−
Smectic C)又はIAC(Isotropic−Smectic A−
Smectic C)という相系列を示すことが必要と
なり、かつネマチツク相及びスメチツクC相での
螺旋ピツチが十分長いことが必要である。 現在のところこれらの条件を総て満たす単一液
晶化合物はなく、通常、複数の化合物を混合して
液晶組成物として実用に供するわけであるが、液
晶組成物が満たすべき条件が多岐にわたるため性
能の良い液晶組成物を作製するためには光学活性
化合物のような液晶化合物以外の化合物をブレン
ドする必要がある。 しかしながら、上に述べた条件のうち高速応答
性を除く条件は従来のブレンド技術で実現可能で
あるが、高速応答性に関しては現状では不十分で
あつた。ことに強誘電性液晶組成物は、通常、低
粘性のベース液晶組成物に光学活性化合物を添加
して調製されるが、現在のところ上記高速応答性
を満足する液晶組成物は知られていない。そのた
め、高速応答性を実現化させる一つの手段とし
て、大きな自発分極を誘起させる新たな光学活性
化合物の開発も切望されている。 この発明は、かかる状況下、なされたものであ
り、強誘電性液晶組成物の液晶応答性を著しく向
上可能な新規化合物及びそれを含有してなるスメ
クチツク液晶組成物を提供しようとするものであ
る。 (ニ) 課題を解決するための手段 かくしてこの発明によれば、下記一般式
():
【化】
(式中、R1とR2は、それぞれ同一または異な
つて、直鎖状又は分岐状で炭素数1〜12のアルキ
ル基を示す。) で表されるアルコキシビフエニルカルボン酸誘導
体が提供される。 上記式()の化合物は、文献未記載の化合物
である。 上記式()の定義における用語“直鎖状又は
分枝状で炭素数1〜12のアルキル基”とは、メチ
ル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、
i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、2−メチル
ブチル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、
2又は3−メチルペンチル、2,2−ジメチルブ
チル、4−メチルヘキシル、2又は3−メチルプ
チル、6−メチルオクチル、n−ヘプチル、2,
2−ジメチルペンチル、3,3−トリメチルペン
チル、2,4−ジメチルペンチル、n−オクチ
ル、2,2,3,3−テトラメチルブチル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどが含まれ
る。これらのアルキル基中で炭素鎖に不斎炭素が
含まれていてもよい。 これらのうち好ましい化合物としては、4−
(4′−n−ペンチルオキシ−ビフエニル)−カルボ
ン酸 α−(4−メチルフエニル)エチルエステ
ル、4−(4′−n−ペンチルオキシ−ビフエニル)
−カルボン酸 α−(4−n−オクチルフエニル)
エチルエステル、4−(4′−n−オクチルオキシ
−ビフエニル)−カルボン酸 α−(4−メチルフ
エニル)エチルエステル、4−(4′−n−オクチ
ルオキシ−ビフエニル)−カルボン酸 α−(4−
n−オクチルフエニル)エチルエステル、4−
(4′−n−オクチルオキシ−ビフエニル)−カルボ
ン酸 α−(4−ドデシルフエニル)エチルエス
テル、4−〔4′(2−メチルヘプチル)オキシ−ビ
フエニル〕−カルボン酸 α−(4−メチルフエニ
ル)エチルエステル、4−〔4′−(2−メチルヘプ
チル)オキシ−ビフエニル〕−カルボン酸 α−
(4−n−オクチルフエニル)エチルエステル、
4−(4′−n−オクチルオキシ−ビフエニル)−カ
ルボン酸 α−〔4−(2−メチルヘプチル)フエ
ニル〕エチルエステル、等が挙げられる。 この発明の式()の化合物は、たとえば、一
般式():
つて、直鎖状又は分岐状で炭素数1〜12のアルキ
ル基を示す。) で表されるアルコキシビフエニルカルボン酸誘導
体が提供される。 上記式()の化合物は、文献未記載の化合物
である。 上記式()の定義における用語“直鎖状又は
分枝状で炭素数1〜12のアルキル基”とは、メチ
ル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、
i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、2−メチル
ブチル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、
2又は3−メチルペンチル、2,2−ジメチルブ
チル、4−メチルヘキシル、2又は3−メチルプ
チル、6−メチルオクチル、n−ヘプチル、2,
2−ジメチルペンチル、3,3−トリメチルペン
チル、2,4−ジメチルペンチル、n−オクチ
ル、2,2,3,3−テトラメチルブチル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどが含まれ
る。これらのアルキル基中で炭素鎖に不斎炭素が
含まれていてもよい。 これらのうち好ましい化合物としては、4−
(4′−n−ペンチルオキシ−ビフエニル)−カルボ
ン酸 α−(4−メチルフエニル)エチルエステ
ル、4−(4′−n−ペンチルオキシ−ビフエニル)
−カルボン酸 α−(4−n−オクチルフエニル)
エチルエステル、4−(4′−n−オクチルオキシ
−ビフエニル)−カルボン酸 α−(4−メチルフ
エニル)エチルエステル、4−(4′−n−オクチ
ルオキシ−ビフエニル)−カルボン酸 α−(4−
n−オクチルフエニル)エチルエステル、4−
(4′−n−オクチルオキシ−ビフエニル)−カルボ
ン酸 α−(4−ドデシルフエニル)エチルエス
テル、4−〔4′(2−メチルヘプチル)オキシ−ビ
フエニル〕−カルボン酸 α−(4−メチルフエニ
ル)エチルエステル、4−〔4′−(2−メチルヘプ
チル)オキシ−ビフエニル〕−カルボン酸 α−
(4−n−オクチルフエニル)エチルエステル、
4−(4′−n−オクチルオキシ−ビフエニル)−カ
ルボン酸 α−〔4−(2−メチルヘプチル)フエ
ニル〕エチルエステル、等が挙げられる。 この発明の式()の化合物は、たとえば、一
般式():
【化】
で表わされる4−(4′−アルコキシ−ビフエニル)
カルボン酸と、一般式():
カルボン酸と、一般式():
【式】
で表されるα−(4−アルキルフエニル)エチル
アルコールとを反応させることにより製造するこ
とができる。 上記の反応は、通常式()のカルボン酸を反
応性誘導体たとえばクロリドやブロミドのような
酸ハライドの形態に変換して用いるのが好まし
い。また反応は、通常、トルエン、キシレンなど
の不活性な有機溶媒中、加熱下に行われる。式
()のカルボン酸の酸ハライドとして用いられ
た場合、ピリジンのような脱ハロゲン化剤の存在
下で反応を行うことができる。 なお、上記式()のカルボン酸は、たとえ
ば、中田一郎、掘文一「液晶の製法と応用」幸書
房(1974)70頁に記載された方法に準じてp−オ
キシビフエニルから合成することができ、式
()のアルコールは、たとえば、p−アルキル
アセトンフエノンの還元により合成することがで
きる。 上記式()のアルコールはα位に不斎炭素を
有するため、このアルコールとして光学活性物
(d−又はl−体)を用いれば、対応する光学活
性を有する式()の化合物を得ることができ
る。ただし、ラセミ体を用いれば対応する光学不
活性な式()の化合物を得ることもできる。こ
の発明のアルコキシビフエニルカルボン酸誘導体
には、このようなd−体、l−体、ラセミ体等が
すべて含まれる。このようなこの発明の化合物の
うち、光学活性な形態のものは、液晶組成物への
添加剤として有用である。すなわち、式()の
化合物は不斎炭素原子がエステル基に隣設してお
り、かつ不斎炭素原子の両側に立体的に大きなフ
エニル環が存在する構造を有している。このため
光学活性体として用いれば、エステル基及び不斎
炭素原子の周辺の自由回転が規制を受け、大きな
自発分極が期待できるので、それ自身は液晶相を
示さないが、液晶組成物への添加成分として用い
るのに有用である。ことに、この化合物は、スメ
クチツクC相を呈する液晶化合物に添加された際
に強い自発分極誘起作用を発見し、従来調製が困
難であつた応答性の高い強誘電性液晶組成物を提
供するものである。しかしてこの発明によれば、
スメチツクC相を呈する液晶化合物に式()の
アルコキシビフエニルカルボン酸誘導体の少なく
とも1種を添加してなる液晶組成物が提供され
る。 ここで添加対象となるスメクチツクC相を呈す
る液晶化合物としては、当該分野で知られた種々
のスメクチツク液晶を用いることができる。その
具体例としては、下式()、()及び()で
示される化合物が挙げられる。
アルコールとを反応させることにより製造するこ
とができる。 上記の反応は、通常式()のカルボン酸を反
応性誘導体たとえばクロリドやブロミドのような
酸ハライドの形態に変換して用いるのが好まし
い。また反応は、通常、トルエン、キシレンなど
の不活性な有機溶媒中、加熱下に行われる。式
()のカルボン酸の酸ハライドとして用いられ
た場合、ピリジンのような脱ハロゲン化剤の存在
下で反応を行うことができる。 なお、上記式()のカルボン酸は、たとえ
ば、中田一郎、掘文一「液晶の製法と応用」幸書
房(1974)70頁に記載された方法に準じてp−オ
キシビフエニルから合成することができ、式
()のアルコールは、たとえば、p−アルキル
アセトンフエノンの還元により合成することがで
きる。 上記式()のアルコールはα位に不斎炭素を
有するため、このアルコールとして光学活性物
(d−又はl−体)を用いれば、対応する光学活
性を有する式()の化合物を得ることができ
る。ただし、ラセミ体を用いれば対応する光学不
活性な式()の化合物を得ることもできる。こ
の発明のアルコキシビフエニルカルボン酸誘導体
には、このようなd−体、l−体、ラセミ体等が
すべて含まれる。このようなこの発明の化合物の
うち、光学活性な形態のものは、液晶組成物への
添加剤として有用である。すなわち、式()の
化合物は不斎炭素原子がエステル基に隣設してお
り、かつ不斎炭素原子の両側に立体的に大きなフ
エニル環が存在する構造を有している。このため
光学活性体として用いれば、エステル基及び不斎
炭素原子の周辺の自由回転が規制を受け、大きな
自発分極が期待できるので、それ自身は液晶相を
示さないが、液晶組成物への添加成分として用い
るのに有用である。ことに、この化合物は、スメ
クチツクC相を呈する液晶化合物に添加された際
に強い自発分極誘起作用を発見し、従来調製が困
難であつた応答性の高い強誘電性液晶組成物を提
供するものである。しかしてこの発明によれば、
スメチツクC相を呈する液晶化合物に式()の
アルコキシビフエニルカルボン酸誘導体の少なく
とも1種を添加してなる液晶組成物が提供され
る。 ここで添加対象となるスメクチツクC相を呈す
る液晶化合物としては、当該分野で知られた種々
のスメクチツク液晶を用いることができる。その
具体例としては、下式()、()及び()で
示される化合物が挙げられる。
【化】
【化】
【化】
(式中、A及びBは、それぞれ、単結合または
−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO、−OCO
−CH=CH−、−O−、−S−、−OCOO−もしく
は−CO−の基を示す。D及びEは、それぞれ、
単結合又は−COO−、−OCO−、−CH=N−、−
N=CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=
CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH2CH2
−、−OCH2−、−CH2O−、−COS−もしくは−
SOC−の基を示す。
−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO、−OCO
−CH=CH−、−O−、−S−、−OCOO−もしく
は−CO−の基を示す。D及びEは、それぞれ、
単結合又は−COO−、−OCO−、−CH=N−、−
N=CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=
CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH2CH2
−、−OCH2−、−CH2O−、−COS−もしくは−
SOC−の基を示す。
【式】および
【式】は、それぞれ独立して、ベ
ンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン
環、ピリダジン環、ピペラジン環、シクロヘキサ
ン環、ピラン環、ジオキサシクロヘキサン環、チ
アピラン環、ジチアン環、チアジアジン環、ビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン環、テトラジン環等の六
員環を示し、これらの六員環中の水素原子は、フ
ツ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、ニト
ロ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基又は重
水素(D)で置換されていてもよい。R3及びR4はそ
れぞれ独立して、直鎖状又は分枝状で炭素数1〜
12のアルキルもしくはアルコキシ基を示す。pは
1又は2の整数を示す。) もちろん、これらは2種以上混合して用いるこ
とができる。 実用上、これらのスメクチツク液晶化合物は、
室温附近でスメクチツクC相を呈しかつIACや
INAC等の相系列を有するように適宜混合して用
いるのが適している。 また、液晶組成物中の式()の化合物の混合
量は、通常、0.5〜20重量%とするのが適してお
り、1〜10重量%とするのが好ましい。0.5重量
%未満では、スメクチツク液晶化合物の応答性の
向上効果が不充分であり、20重量%を越えるとス
メクチツクC相の熱安定性が不充分となる点で適
さない。 (ホ) 実施例 実施例 1 4−(4′−n−オクチルオキシ−ビフエニル)−
カルボン酸 α−(4−オクチルフエニル)エチ
ルエステル 4−(4′−n−オクチルオキシ−ビフエニル)−
カルボン酸0.8g(0.0026モル)に五塩化リン0.65
g(0.0031モル)を加え、約80℃で加熱して反応
させる。減圧蒸留によつてPOCl3及び過剰の五塩
化リンを完全に除去し、4−(4′−n−オクチル
オキソ−ビフエニル)−カルボン酸クロリドを得
た。これをトルエン10mlに溶解し、s−(−)−α
−(4−n−オクチルフエニル)エチルアルコー
ル0.5g(0.0021モル)とピリジン(脱塩化水素
剤)1mlとを加える。室温で10時間放置した後、
60℃に加温し、そのまま3時間保つてから冷却す
る。その後塩酸に加え、エーテルで抽出する。エ
ーテル層をNaHCO3水溶液、次いで水で洗い、
Na2SO4で乾燥する。エーテルを留去し、残留物
をカラムクロマトグラフイー(溶媒:クロロホル
ム)で精製し、エタノールより再結晶して目的と
する4−(4′−n−オクチルオキシ−ビフエニル)
−カルボン酸 α−(4−オクチルフエニル)エ
チルエステルを得た。この化合物の赤外スペクト
ルを第1図に示す。この化合物は液晶相を示さ
ず、下記の転移温度(融点)を示した。または、
施光度〔α〕25/Dは98.7゜(溶媒クロロホルム)であ
つた。 結晶51℃ ―−−→ 液体 実施例 2 実施例1で製造した4−(4′−n−オクチルオ
キシ−ビフエニル)−カルボン酸α−(4−n−オ
クチルフエニル)エチルエステルを用いて強誘電
性液晶組成物を作成した。作成した液晶組成物の
組成を表1に示す。
環、ピリダジン環、ピペラジン環、シクロヘキサ
ン環、ピラン環、ジオキサシクロヘキサン環、チ
アピラン環、ジチアン環、チアジアジン環、ビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン環、テトラジン環等の六
員環を示し、これらの六員環中の水素原子は、フ
ツ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、ニト
ロ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基又は重
水素(D)で置換されていてもよい。R3及びR4はそ
れぞれ独立して、直鎖状又は分枝状で炭素数1〜
12のアルキルもしくはアルコキシ基を示す。pは
1又は2の整数を示す。) もちろん、これらは2種以上混合して用いるこ
とができる。 実用上、これらのスメクチツク液晶化合物は、
室温附近でスメクチツクC相を呈しかつIACや
INAC等の相系列を有するように適宜混合して用
いるのが適している。 また、液晶組成物中の式()の化合物の混合
量は、通常、0.5〜20重量%とするのが適してお
り、1〜10重量%とするのが好ましい。0.5重量
%未満では、スメクチツク液晶化合物の応答性の
向上効果が不充分であり、20重量%を越えるとス
メクチツクC相の熱安定性が不充分となる点で適
さない。 (ホ) 実施例 実施例 1 4−(4′−n−オクチルオキシ−ビフエニル)−
カルボン酸 α−(4−オクチルフエニル)エチ
ルエステル 4−(4′−n−オクチルオキシ−ビフエニル)−
カルボン酸0.8g(0.0026モル)に五塩化リン0.65
g(0.0031モル)を加え、約80℃で加熱して反応
させる。減圧蒸留によつてPOCl3及び過剰の五塩
化リンを完全に除去し、4−(4′−n−オクチル
オキソ−ビフエニル)−カルボン酸クロリドを得
た。これをトルエン10mlに溶解し、s−(−)−α
−(4−n−オクチルフエニル)エチルアルコー
ル0.5g(0.0021モル)とピリジン(脱塩化水素
剤)1mlとを加える。室温で10時間放置した後、
60℃に加温し、そのまま3時間保つてから冷却す
る。その後塩酸に加え、エーテルで抽出する。エ
ーテル層をNaHCO3水溶液、次いで水で洗い、
Na2SO4で乾燥する。エーテルを留去し、残留物
をカラムクロマトグラフイー(溶媒:クロロホル
ム)で精製し、エタノールより再結晶して目的と
する4−(4′−n−オクチルオキシ−ビフエニル)
−カルボン酸 α−(4−オクチルフエニル)エ
チルエステルを得た。この化合物の赤外スペクト
ルを第1図に示す。この化合物は液晶相を示さ
ず、下記の転移温度(融点)を示した。または、
施光度〔α〕25/Dは98.7゜(溶媒クロロホルム)であ
つた。 結晶51℃ ―−−→ 液体 実施例 2 実施例1で製造した4−(4′−n−オクチルオ
キシ−ビフエニル)−カルボン酸α−(4−n−オ
クチルフエニル)エチルエステルを用いて強誘電
性液晶組成物を作成した。作成した液晶組成物の
組成を表1に示す。
【表】
【表】
この組成物の相転移温度は以下のとおりであ
る。この液晶組成物はIAC相系列を有しているた
め液晶セルに適用した場合容易に良好な配向を得
ることができ、かつ室温で強誘電性のスメクチツ
クC液晶相を示した。 スメクチツクC50 −−→ ℃スメクチツクA66℃ −−→ 等方性液体 なお、ネマチツク(N)相、スメクチツクA(SA)
相、スメクチツクC(SC)相等の液晶相の同定は
ホツトステージ付偏光顕微鏡による組織観察及び
既知液晶化合物の液晶相との相溶性を確認するた
めの二成分系の相図作成によつて行つた。 実施例 3 実施例2で作成した液晶組成物を用いて液晶表
示装置を作成した。2枚のガラス基板上にITO膜
を形成し、ナイロン膜を塗布しラビングする。次
にこの2枚のガラス基板をラビング方向が同一に
なるようにしてセル厚2μmで張り合わせる。この
セルに実施例2で作成した液晶組成物を注入し
た。注入後一旦液晶組成物が等方性液体に変化す
る75℃にセルを加熱し、その後1℃/minで室温
まで冷却することにより良好な配向を得た。この
液晶素子を2枚の直交する偏光子の間に設置し、
電界を印加し、透過光強度の変化を観察した。
VP-P=20Vの電界を25℃で印加した時の透過光強
度の変化より応答速度を求めたところ181μsecの
高速応答性が得られた。 従つて、式()の化合物は、少量の添加にお
いても強誘電性液晶組成物の応答性の向上に極め
て有効であることが判る。 実施例 4 実施例1における4−(4′−n−オクチルオキ
シ−ビフエニル)カルボン酸の代わりに、4−
(4′−(1−メチルヘプチルオキシ−ビフエニル)
カルボン酸を用い、実施例1と同様にして、(R,
S)4−(4′−(1−メチルヘプチルオキシ−ビフ
エニル)カルボン酸 α−(4−オクチルフエニ
ル)エチルエステルを合成した。 結晶→等方性液体への相転移温度(融点)は47
℃、施光度〔α〕25/Dは+67.5゜であつた。 実施例 5 表3に示すノンカイラルスメチツクC液晶組成
物(B)を作成した。この液晶組成物(B)の相転移は次
の通りであつた。 SC50℃ −−→ SA68℃ −−→ N71℃ −−→ I この液晶組成物(B)に、実施例1及び実施例4の
化合物、ならびに比較化合物として(R)4−(4′−
n−オクチルオキシ−ビフエニル)カルボン酸
α−フエニルエチルエステル(〔α〕25/D=−77.5゜、
結晶→等方性液体への相転移濃度=72℃)をそれ
ぞれ添加してカイラルスメクチツクC液晶組成物
を作製し、実施例3と同様に液晶表示装置を作製
し、応答速度、チルト角度を測定した。その測定
結果は表4に示す通りである。
る。この液晶組成物はIAC相系列を有しているた
め液晶セルに適用した場合容易に良好な配向を得
ることができ、かつ室温で強誘電性のスメクチツ
クC液晶相を示した。 スメクチツクC50 −−→ ℃スメクチツクA66℃ −−→ 等方性液体 なお、ネマチツク(N)相、スメクチツクA(SA)
相、スメクチツクC(SC)相等の液晶相の同定は
ホツトステージ付偏光顕微鏡による組織観察及び
既知液晶化合物の液晶相との相溶性を確認するた
めの二成分系の相図作成によつて行つた。 実施例 3 実施例2で作成した液晶組成物を用いて液晶表
示装置を作成した。2枚のガラス基板上にITO膜
を形成し、ナイロン膜を塗布しラビングする。次
にこの2枚のガラス基板をラビング方向が同一に
なるようにしてセル厚2μmで張り合わせる。この
セルに実施例2で作成した液晶組成物を注入し
た。注入後一旦液晶組成物が等方性液体に変化す
る75℃にセルを加熱し、その後1℃/minで室温
まで冷却することにより良好な配向を得た。この
液晶素子を2枚の直交する偏光子の間に設置し、
電界を印加し、透過光強度の変化を観察した。
VP-P=20Vの電界を25℃で印加した時の透過光強
度の変化より応答速度を求めたところ181μsecの
高速応答性が得られた。 従つて、式()の化合物は、少量の添加にお
いても強誘電性液晶組成物の応答性の向上に極め
て有効であることが判る。 実施例 4 実施例1における4−(4′−n−オクチルオキ
シ−ビフエニル)カルボン酸の代わりに、4−
(4′−(1−メチルヘプチルオキシ−ビフエニル)
カルボン酸を用い、実施例1と同様にして、(R,
S)4−(4′−(1−メチルヘプチルオキシ−ビフ
エニル)カルボン酸 α−(4−オクチルフエニ
ル)エチルエステルを合成した。 結晶→等方性液体への相転移温度(融点)は47
℃、施光度〔α〕25/Dは+67.5゜であつた。 実施例 5 表3に示すノンカイラルスメチツクC液晶組成
物(B)を作成した。この液晶組成物(B)の相転移は次
の通りであつた。 SC50℃ −−→ SA68℃ −−→ N71℃ −−→ I この液晶組成物(B)に、実施例1及び実施例4の
化合物、ならびに比較化合物として(R)4−(4′−
n−オクチルオキシ−ビフエニル)カルボン酸
α−フエニルエチルエステル(〔α〕25/D=−77.5゜、
結晶→等方性液体への相転移濃度=72℃)をそれ
ぞれ添加してカイラルスメクチツクC液晶組成物
を作製し、実施例3と同様に液晶表示装置を作製
し、応答速度、チルト角度を測定した。その測定
結果は表4に示す通りである。
【表】
【表】
【表】
上表から明らかなように、本発明の化合物は、
比較化合物より速い応答特性を示し、特に実施例
1の化合物の4%添加は、80μsecという高速応答
性を実現している。 (ヘ) 発明の効果 この発明のアルコキシビフエニルカルボン酸誘
導体は、高い自発分極を誘起するものであり、そ
の性質を利用して、種々の用途に有用であり、こ
とに液晶組成物の応答性改善に有用である。 そして、この化合物が混合されたスメクチツク
液晶組成物は、無添加や他の光学活性化合物を用
いたものに比して、応答性が改善されており、適
切なスメクチツク液晶化合物を選択することによ
り、理想的な強誘電性液晶組成物を得ることが可
能となる。
比較化合物より速い応答特性を示し、特に実施例
1の化合物の4%添加は、80μsecという高速応答
性を実現している。 (ヘ) 発明の効果 この発明のアルコキシビフエニルカルボン酸誘
導体は、高い自発分極を誘起するものであり、そ
の性質を利用して、種々の用途に有用であり、こ
とに液晶組成物の応答性改善に有用である。 そして、この化合物が混合されたスメクチツク
液晶組成物は、無添加や他の光学活性化合物を用
いたものに比して、応答性が改善されており、適
切なスメクチツク液晶化合物を選択することによ
り、理想的な強誘電性液晶組成物を得ることが可
能となる。
第1図は、この発明の一実施例のアルコキシビ
フエニルカルボン酸誘導体の赤外吸収スペクトル
図である。
フエニルカルボン酸誘導体の赤外吸収スペクトル
図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記一般式(1): 【化】 (式中、R1とR2は、それぞれ同一または異な
つて、直鎖状又は分岐状で炭素数1〜12のアルキ
ル基を示す) で表されるアルコキシビフエニルカルボン酸誘導
体。 2 スメチツクC相を呈する液晶化合物に請求項
1のアルコキシビフエニルカルボン酸誘導体の少
なくとも1種を添加してなる液晶組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63332349A JPH01316348A (ja) | 1988-03-10 | 1988-12-29 | アルコキシビフェニルカルボン酸誘導体及び液晶組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63-57295 | 1988-03-10 | ||
| JP5729588 | 1988-03-10 | ||
| JP63332349A JPH01316348A (ja) | 1988-03-10 | 1988-12-29 | アルコキシビフェニルカルボン酸誘導体及び液晶組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01316348A JPH01316348A (ja) | 1989-12-21 |
| JPH0588698B2 true JPH0588698B2 (ja) | 1993-12-24 |
Family
ID=26398314
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63332349A Granted JPH01316348A (ja) | 1988-03-10 | 1988-12-29 | アルコキシビフェニルカルボン酸誘導体及び液晶組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01316348A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2825371B2 (ja) * | 1991-09-05 | 1998-11-18 | シャープ株式会社 | 強誘電性液晶組成物および液晶素子 |
| WO2002062921A1 (en) * | 2001-02-08 | 2002-08-15 | Seimi Chemical Co., Ltd. | Liquid-crystal composition containing optically active compound and liquid-crystal electrooptic element |
-
1988
- 1988-12-29 JP JP63332349A patent/JPH01316348A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01316348A (ja) | 1989-12-21 |
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