JPH05962A - ヨモギ抽出物、及びその使用 - Google Patents

ヨモギ抽出物、及びその使用

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JPH05962A
JPH05962A JP3175986A JP17598691A JPH05962A JP H05962 A JPH05962 A JP H05962A JP 3175986 A JP3175986 A JP 3175986A JP 17598691 A JP17598691 A JP 17598691A JP H05962 A JPH05962 A JP H05962A
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令二 宮原
Shigeru Taguchi
茂 田口
Noriko Nakajima
典子 中島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定性が良く衣服への着色が少ないヨモギ抽
出物を得る。 【構成】 平均分子量15000のタンパク質を実質的
に除去したヨモギ抽出物、該ヨモギ抽出物を含有した化
粧料、洗浄剤組成物、口腔用組成物及び食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定性が良く衣服への
着色が少ないヨモギ抽出物とそれを含有することにより
創傷治癒、肌荒れ防止、肌荒れの改善のほか、皮膚のか
ゆみ、体臭、口臭の防止などの効果に優れた化粧料、洗
浄剤組成物、口腔用組成物及び食品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、創傷治癒、肌荒れ防止、肌荒れの
改善のほか、皮膚のかゆみ、体臭、口臭の防止などの効
果を目的として、ヨモギの水または含水アルコールの抽
出物が各種組成物に配合されてきた。しかし、ヨモギの
水または含水アルコールの抽出物は、もともと黒褐色か
ら茶褐色の色をしており、例えばそのまま化粧料に用い
るとこの色が衣服に付着したり、これを配合した化粧料
を長期保存すると褐変、沈澱の発生など、安定性上問題
があった。これまで、この問題点を解決するために、活
性炭処理がとられてきたが、創傷治癒、肌荒れ防止、肌
荒れの改善、皮膚のかゆみ、体臭、口臭の防止などの効
果も失われてしまうという欠点があった。また、始めか
らヘキサン、酢酸エチル、アセトン、エタノール、メタ
ノールなどの有機溶媒を用いて得た抽出物は安全性に問
題のあるテルペンや色の濃い葉緑素が含まれ、使用上問
題があった。これらの効果もいまだ満足できるものでは
なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】本発明者らは、こう
した事情に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、平均分子量1
5000のタンパク質がヨモギ抽出物の褐変や沈澱の原
因であることを見出し、これを実質的に除去したヨモギ
抽出物が、もとの抽出物に比べ著しく安定性が良く衣服
への着色が少なく、創傷治癒、肌荒れ防止、肌荒れの改
善のほか、皮膚のかゆみ、体臭、口臭の防止などの効果
にも優れていることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0004】
【問題点を解決するための手段】すなわち、本発明は、
平均分子量15000のタンパク質を実質的に除去した
ヨモギ抽出物。及び該ヨモギ抽出物を含有することを特
徴とする化粧料、洗浄剤組成物、口腔用組成物、食品に
関する。以下、本発明を詳細に説明する。
【0005】本発明のヨモギ抽出物とは、例えば以下の
方法で得られる。ヨモギを水または含水メタノール、含
水エタノール、含水ブタノール、含水プロパノール、含
水1,3−ブチレングリコール、含水グリセリンなどの
含水アルコール類の1種または2種以上と共に加熱還流
あるいは浸漬し、濾過してヨモギの粗抽出物を得る。こ
の際、疎水性の成分を除くため、ヘキサンなどの非極性
溶媒であらかじめ抽出しておいてもよい。
【0005】次に、こうして得られたヨモギの水または
含水エタノール抽出物を例えば下記の条件に設定された
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより処理
し、保持時間0〜25分の初期の水流出分を実質的に除
去することにより目的の安定性が良く、衣服への着色が
少ないヨモギ抽出物が得られる。
【0006】カ ラ ム:ローバーカラム 内径3cm×長さ30cm 充 填 剤:架橋デキストランオキシプロピルエーテル
ゲル(例えば、ファルマシア(株)製のセファデックス
LH−20 カラム温度:室温 溶 媒:水200ml →70%アセトン100ml 流 速:2.0ml/min サンプル量:ヨモギ熱水抽出液5ml 検 出:波長254nm
【0007】また、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィーの条件を下記の条件に設定して処理し、保持時間
0〜50分の初期の水流出分を実質的に除去することに
よっても得られる。
【0008】カ ラ ム:高速液体クロマトグラフィー
用充填カラム 内径7.5mm×長さ30cm 充 填 剤:親水性シリカゲル(例えば、東ソー(株)
製のTSK gel G3000SW) 溶 媒:0.2Mリン酸緩衝液 流 速:0.5ml/min サンプル量:100μl 検 出:波長280nm
【0009】ヨモギの水または含水アルコール抽出物に
含まれる平均分子量15000のタンパク質を上記の条
件に設定されたゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーにより検出したクロマトグラムを図1に示した。
【0010】また、次のようにヨモギの水または熱水抽
出物を処理しても、同品質の低感作原性ヨモギ抽出物を
得ることができる。すなわち、ヨモギの水または熱水抽
出物を50%〜100%の含水エタノール、含水メタノ
ール、含水ブタノール、含水1,3−ブチレングリコー
ル、含水グリセリン等の含水アルコール類の一種または
二種以上で再抽出し、不溶部を濾過、除去することによ
り得られる。あるいはまた、逆に始めに酢酸エチル、ア
セトン、エタノール、メタノールなどの極性有機溶媒で
抽出してからこの抽出物を水または熱水により、再抽出
し、不溶部を濾過、除去することによっても得られる。
この際にも、疎水性の成分を除くため、ヘキサンなどの
非極性溶媒であらかじめ抽出しておいてもよい。
【0011】本発明に係る化粧料におけるヨモギ抽出物
の配合量は、化粧料全量中、乾燥物として0.00001 〜5
%、 好ましくは0.0005 〜1%である。 0.00001%未満である
と、本発明でいう効果が充分に発揮されず、好ましくな
い。
【0012】本発明に係る洗浄剤組成物におけるヨモギ
抽出物の配合量は、洗浄剤組成物全量中、乾燥物として
0.00001 〜5%、 好ましくは0.000 5 〜1%である。 0.0000
1%未満であると、本発明でいう効果が充分に発揮され
ず、好ましくない。
【0013】本発明に係る口腔用組成物におけるヨモギ
抽出物の配合量は、口腔用組成物全量中、乾燥物として
0.00001 〜5%、 好ましくは0.000 5 〜1%である。 0.0000
1%未満であると、本発明でいう効果が充分に発揮され
ず、好ましくない。
【0014】本発明に係る食品におけるヨモギ抽出物の
配合量は、食品全量中、乾燥物として0.00001 〜5%、 好
ましくは0.000 5〜1%である。 0.00001%未満であると、
本発明でいう効果が充分に発揮されず、好ましくない。
【0015】本発明の化粧料、洗浄剤組成物、口腔用組
成物化粧料、食品は、前記の必須成分に加えて必要に応
じて、本発明の効果を損なわない範囲で、各組成物に一
般に用いられる各種成分を配合することができる。
【0016】例えば、二酸化チタン、マイカ、タルクな
どの粉末成分、色素。アボガド油、マカデミアナッツ
油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、月見草
油、ヒマシ油、ヒマワリ油、茶実油、コメヌカ油、ホホ
バ油、カカオ脂、ヤシ油、スクワレン、スクワラン、牛
脂、モクロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナバ
ロウ、鯨ロウ、ラノリン、流動パラフィン、セレシン、
ワセリン、ポリオキシエチレン(8モル)オレイルアル
コールエーテル、モノオレイン酸グリセリルなどの油
分。カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリス
チルアルコール、セチルアルコール、コレステロール、
フィトステロールなどの高級アルコール、カプリン酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ベヘン酸、ラノリン脂肪酸、リノール酸、リノレン
酸などの高級脂肪酸。パラアミノ安息香酸、ホモメンチ
ル−7N−アセチルアントラニエート、ブチルメトキシ
ベンゾイルメタン、ジ−パラメトキシケイヒ酸−モノ−
2−エチルヘキサン酸グリセリル、アミルサリシレー
ト、オクチルシンナメート、2,4−ジヒドロキシベン
ゾフェノンなどの紫外線吸収剤。
【0017】ポリエチレングリコール、グリセリン、ソ
ルビトール、キシリトール、マルチトール、ムコ多糖、
ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、キトサン、カルボ
キシメチルキチン(塩)などの保湿剤。メチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
アラビアガム、ポリビニルアルコール、モンモリロナイ
ト、サポナイトなどの増粘剤。エタノール、1,3−ブ
チレングリコールなどの有機溶剤。ブチルヒドロキシト
ルエン、トコフェロール、フィチン酸などの酸化防止
剤。安息香酸、サリチル酸、ソルビタン酸、デヒドロ酢
酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル(エチルパラ
ベン、ブチルパラベンなど)ヘキサクロロフェンなどの
抗菌防腐剤。グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、
セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、ア
スパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミ
ン、タウリン、アルギニン、ヒスチジンなどのアミノ酸
及びこれらのアルカリ金属塩と塩酸塩。アシルサルコシ
ン塩(例えばラウロイルコシンナトリウム)、グルタチ
オン、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸などの有機
酸、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB6 塩酸塩、
ビタミンB6 トリパルミテート、ビタミンB6 ジオクタ
ノエート、ビタミンB2 及びその誘導体、ビタミンB1
2、ビタミンB15及びその誘導体などのビタミンB類、
アスコルビン酸、アスコルビン酸硫酸エステル、アスコ
ルビン酸リン酸エステル、アスコルビン酸ジパルミテー
トなどのビタミンC類、α−トコフェロール、β−トコ
フェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセー
ト、ビタミンEニコチネートなどのビタミンE類、ビタ
ミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチンなど
のビタミン類。ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジ
ル、γ−オリザノール、アラントイン、グリチルリチン
酸(塩)、グリチルレチン酸及びその誘導体、ヒノキチ
オール、ムシジン、ビサボロール、ユーカリプトール、
フィトステロール、チモール、イノシトール、サポニン
類(サイコサポニン、ニンジンサポニン、ヘチマサポニ
ン、ムクロジサポニンなど)パントテニルエチルエーテ
ル、エチニルエストラジオール、セファランチン、プラ
センタエキスなどの各種薬剤。
【0018】カンゾウ、パプリカ、オグルマ、ベニノ
キ、ギシギシ、クララ、クスノキ、コウホネ、ドクダ
ミ、ハイカズラ、セロリ、ゼラニウム、ウコン、オドリ
コソウ、オレンジ、セージ、セイヨウキズタ、ナギイカ
ダ、ヤドリギ、ゼニアオイ、センキュウ、センブリ、タ
イム、チョウジ、チンピ、トウキ、トウヒ、ニンジン、
ニンニク、ノバラ、バーチ、パセリ、ゲンチアナ、ハッ
カ、ウイキョウ、スギナ、サフラン、オランダカラシ、
サボンソウ、ブッチャーブルーム、ブドウ、アイビー、
ヘチマ、イラクサ、ボダイジュ、ホップ、サンショウ、
シイタケ、マロニエ、ミツガシワ、ムクロジ、メリッ
サ、モモ、ユーカリ、ジオウ、シコン、ユキノシタ、ユ
リ、シソ、シャクヤク、ローズマリー、レモン、ショウ
キョウ、エイジツ、ワレモコウ、シラカバ、キイチゴ、
オウゴン、アロエ、キューカンバ、ゴボウ、クチナシ、
オウバク、オウレン、アセンヤク、アマチャ、タイソ
ウ、シノブヒバ、サワラ、トウガラシ、ブクリョウ、サ
ルノコシカケ、チョレイマイタケ、マンネンタケ、紅藻
などを有機溶媒、アルコール、多価アルコール、水、含
水アルコールなどで抽出した天然エキス。
【0019】モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチ
ン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、セスキ
オレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モ
ノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステ
アリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエ
チレングリコールモノオレート、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリグリコールジエステル、ラウリル
ジエタノールアマイド、脂肪酸ジエタノールアマイドな
どの非イオン性界面活性剤、ステアリルトリメチルアン
モニウムクロライド、塩化ベンザルコニウムなどのカチ
オン界面活性剤、パルミチン酸ナトリウム、ラウリン酸
ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カ
リウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル、
ロート油、リニアドデシルベンゼン硫酸、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油マレイン酸などのアニオン界面活性
剤、両性界面活性剤。香料、精製水などである。また、
本発明の化粧料、洗浄剤組成物、口腔用組成物、及び食
品の剤型は任意であり、例えば化粧水などの可溶化系、
乳液、クリームなどの乳化系あるいは、分散液、軟膏な
どの剤型をとることができる。
【0020】
【実施例】次に本発明の効果を実施例に基づき詳しく説
明するが、これは、本発明の範囲を限定するものではな
い。
【0021】実施例1 ヨモギ100gに対し水500mlを加え水浴中で2時
間加熱して得た抽出液を下記の条件に設定されたゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィーにより処理した。こ
の際得られたクロマトグラムを図2に示した。図2にお
ける保持時間0〜25分の初期の水流出分を除去して、
目的の低感作原性ヨモギ抽出物8.0gを得た。 カ ラ ム:ローバーカラム 内径3cm×長さ30cm 充 填 剤:架橋デキストランオキシプロピルエーテル
ゲル(例えば、ファルマシア(株)製のセファデックス
LH−20) カラム温度:室温 溶 媒:水200ml →70% アセトン100ml 流 速:2.0ml/min サンプル量:ヨモギ熱水抽出液5ml 検 出:波長254nm 図2は加熱抽出物のクロマトグラムであるため保持時間
25分に平均分子量15000のタンパク質のピークが
見られる。
【0022】実施例2 ヨモギ100gに水1000mlを加え水浴中で2時間
加熱して熱水抽出物を濃縮後、70%含水エタノール3
00mlで再抽出し、不溶部を濾過後、濃縮して抽出物
3.3gを得た。これを下記の条件に設定されたゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィーに付し図1で検出さ
れた平均分子量15000のタンパク質が除去されてい
ることを確認した。この際、得られた本発明のヨモギ抽
出物のクロマトグラムを図3に、また、70%エタノー
ルによる再抽出を行っていない粗抽出物のクロマトグラ
ムを図4にそれぞれ示した。図4においては保持時間4
0分に平均分子量15000のタンパク質に由来するピ
ークの立ち上がりがみられるが、図5においては保持時
間50分にピークの立ち上がりがあり上記タンパク質が
除去されていることがわかる。 カ ラ ム:高速液体クロマトグラフィー用充填カラム 充 填 剤:親水性シリカゲル(例えば、東ソー(株)
製のTSK gelG3000 SW) 溶 媒:0.2Mリン酸緩衝液 流 速:0.5ml/min サンプル量:ヨモギ熱水抽出液100μl 検 出:波長280nm
【0023】実施例3 ヨモギ100gに水800mlを加え3日間浸漬抽出し
て得た抽出液にエタノール400mlを添加し、不溶部
を濾過後、濃縮して抽出物5.4gを得た。以上の実施
例において実質的に除去した分子量15000の物質が
タンパク質であることを以下の様にして確認した。図5
に、図1に示した分子量15000の化合物の赤外線吸
収スペクトル(下段)と、酵素タンパク(プロテアー
ゼ)の赤外線吸収スペクトル(上段)を示した。両者の
主な吸収がかなり一致すること、この化合物の分子量が
15000と大きいこと、また、この化合物はタンパク
質の呈色試薬(例えば、バイオラッド社株式会社製のプ
ロテインアッセイキット)と反応することから、この化
合物はタンパク質と判断された。
【0024】次に、このように処理したヨモギ抽出物の
安定性と色の濃さを未処理品と比較するために、それぞ
れの抽出物を1%の濃度に調整し、50゜Cに1カ月間
保存して、沈澱の有無を調べた。また、波長440nm
の吸光度を測定した。未処理品としては、ヨモギの熱水
抽出物、水浸漬抽出物、70%含水1,3−ブチレング
リコール抽出物、70%含水エタノール抽出物を用い、
試験を行った。1カ月間保存後の沈澱の有無を表1に、
波長440nmの吸光度を表2にそれぞれ示した。
【0025】
【表1】 ─────────────────────────── 沈澱の有無 試 料 試験前 試験後 ─────────────────────────── 実施例1 なし なし 実施例2 なし なし 実施例3 なし なし 熱水抽出物 なし 灰色沈澱 水浸漬抽出物 なし 灰色沈澱 70%含水1,3-BG抽出物 なし 褐色沈澱 70%含水エタノール抽出物 なし 褐色沈澱 ───────────────────────────
【0026】
【表2】 ─────────────────────────── 沈澱の有無 試 料 試験前 試験後 ─────────────────────────── 実施例1 0.53 0.67 実施例2 0.72 0.83 実施例3 0.61 0.76 熱水抽出物 2.05 3.72 水浸漬抽出物 1.78 3.87 70%含水1,3-BG抽出物 1.53 2.53 70%含水エタノール抽出物 2.61 4.91 ───────────────────────────
【0027】表1及び2に示した様に本発明で得たヨモ
ギの抽出物は同じ濃度にもかかわらず、従来のヨモギ抽
出物に比べて安定性が向上し、色も薄くなり、このため
衣服に色が付着するなどの問題点も少ない。また、創傷
治癒、肌荒れ防止、肌荒れの改善のほか、皮膚のかゆ
み、体臭の防止などの効果を示すために、細胞増殖促進
作用及びエチルメルカプタンの消臭効果の試験を行なっ
た。次に皮膚のかゆみ、老人性掻痒症等の防止効果を示
すために、ブラジキニン誘発掻痒の防止効果試験と実使
用テストを行った。
【0028】(細胞増殖促進作用)ヒト皮膚組織を細片
し、細胞培養用のシャーレの底面に付着させて、Eagle'
sMEM培養液(10%牛胎児血清含有)中で1週間培養する
とシャーレの底面が、ほぼ全面に繊維芽細胞で満たされ
る。この繊維芽細胞を0.25% トリプシン溶液で処理する
ことによって単一細胞とし、次に、10000コ細胞/m
l の細胞浮遊液をつくり、この溶液をシャーレ当り0.1m
l加え、 Eagle'sMEM培養液及び各種ヨモギ抽出物(最終
濃度1μl/ml) を更に加えてCO2 インキュベーター
中で2週間培養し、その後、細胞固定して染色した後、
細胞のコロニーを計測した。なお、各種ヨモギ抽出物を
添加しない場合をコントロールとした。尚、細胞増殖促
進率は、各種ヨモギ抽出物で処理した細胞のコロニー数
をコントロール細胞のコロニー数で除して100倍した
値である。
【0029】2週間培養後の細胞増殖促進率を表3に示
す。判定方法は、以下の通りである。 −判定− ◎:細胞増殖促進率 150%以上 ○:細胞増殖促進率 120%〜150%未満 △:細胞増殖促進率 100%〜120%未満 ×:細胞増殖促進率 100%未満
【0030】
【表3】
【0031】実施例1〜3で得た抽出物は、どの未処理
抽出物より、強い細胞増殖促進作用を認めた。 (エチルメルカプタンに対する消臭効果)各種ヨモギ抽
出物を50mlのスクリュー管に入れ、これに水10m
lとエチルメルカプタン10μlを加え、10分後にヘ
ッドスペースガスクロマトグラフィーによりスクリュー
管の上部空間に存在するエチルメルカプタンの量を定量
した。ブランクに対するエチルメルカプタンの残存率を
表4に示す。判定方法は、以下の通りである。 −判定− ◎:残存率 10%未満 ○:残存率 10%〜50%未満 △:残存率 50%〜80%未満 ×:残存率 80%以上
【0032】
【表4】
【0033】表4からわかるように実施例1〜3で得た
抽出物は、どの未処理抽出物より高い消臭効果を有して
いた。 (ブラジキニン誘発掻痒の防止効果試験)ハートレイ系
アルビノモルモットの背部皮膚をブラジキニン5%溶液
0.5ml で処理した。その後、表5に示す基本処方のロー
ションを製造し、これに各試料5重量%を配合したのも
のを塗布した。3時間にわたり1郡10匹のモルモット
の挙動を観察し、次の判定基準に従い、各挙動の回数に
評点を掛けた数を総合点とした。
【0034】
【表5】ローション基本処方 ───────────────────────── 成分 配合量(重量%) ───────────────────────── グリセリン 2.0 プロピレングリール 1.0 クエン酸 0.2 95%エタノール 10.0 香料 適量 POE(20) ラウリルエーテル 0.5 精製水 残余 ─────────────────────────
【0035】−判定基準− 評点 評価 1 注射部位をなめる。 2 注射部位を後ろ足で掻く。 次に、ブラジキニン誘発掻痒の防止率(%)を下記数1
によって求めた。
【0036】
【数1】
【0037】各試料のブラジキニン誘発掻痒の防止効果
を表6に示す。判定方法は以下の通りである。 −ブラジキニン誘発掻痒の防止効果の判定− ◎:掻痒の防止率(%)75%以上 ○:掻痒の防止率(%)50%以上75%未満 △:掻痒の防止率(%)25%以上50%未満 ×:掻痒の防止率(%)25%未満
【0038】
【表6】 ブラジキニン誘発掻痒の防止効果 ─────────────────────────────── 試料 掻痒の防止効果 ─────────────────────────────── ローションのみ × 実施例1配合ローション ◎ 実施例2配合ローション ◎ 実施例3配合ローション ◎ ヨモギ水浸漬抽出物配合ローション △ ヨモギ熱水抽出物配合ローション ○ ヨモギ70% 含水1,3-BG抽出物配合ローション △ ヨモギ70% 含水エタノール抽出物配合ローション ○ 塩酸ジフェンヒドラミン配合ローション × 副腎皮質ホルモン配合ローション △ ───────────────────────────────
【0039】以上のように実施例1、2、3配合ローシ
ョンに強いブラジキニン誘発掻痒の防止効果を認めた。
【0040】(実使用テスト)実使用テストによる皮膚
のかゆみ防止効果をを以下に示す。 −試験方法− 老人性掻痒症に悩む老人養護施設の老人50名を対象と
して、2重盲検により製造例2配合のローション、ヨモ
ギ熱水抽出物配合ローションとプラセボの基本処方ロー
ションをそれぞれ1日2回塗布し、2週間後、問診によ
り、効果を比較した。評価を以下に示す。 評点 評価 1 かゆみは、悪化した。 2 以前と殆ど変わらない。 3 かゆみはやや改善された。 4 かゆみは改善された。 5 かゆみを感じなくなった。 判定は該評点をもとに下記の基準で行った。 ○:評点4及び5と評価されたパネルの割合が75%以
上 △:評点4及び5と評価されたパネルの割合が25%以
上75%未満 ×:評点4及び5と評価されたパネルの割合が25%未
満 表7に結果を示す。
【0041】
【表8】
【0042】表6、7から明らかなように、本発明の皮
膚外用剤は皮膚のかゆみ防止効果に優れた新規な皮膚外
用剤である。次に、処方例によって本発明のヨモギ抽出
物を含有した各組成物について、詳しく説明する。な
お、本発明は、これにより限定されるものではない。配
合量は重量%で各種低感作原性ヨモギ抽出物の配合量は
乾燥物として記載されている。
【0043】実施例4 化粧水 (1)実施例1で得たヨモギ抽出液 1.0 (2)グリセリン 4.0 (3)1,3−ブチレングリコール 4.0 (4)エタノール 7.0 (5)ポリオキシエチレンオレイルアルコール 0.5 (6)メチルパラベン 0.05 (7)クエン酸 0.01 (8)クエン酸ソーダ 0.1 (9)香料 0.05 (10)精製水 残余 (製法) 精製水にクエン酸、クエン酸ソーダ、グリセ
リン、1,3−ブチレングリコール、実施例1で得たヨ
モギ抽出液を溶解する。別にエタノールにポリオキシエ
チレンオレイルアルコール、香料、メチルパラベンを溶
解し、これを前述の精製水溶液に加えて可溶化し、濾過
して、化粧水を得た。
【0044】実施例5 クリーム (1)セトステアリルアルコール 3.5 (2)スクワラン 40.0 (3)ミツロウ 3.0 (4)還元ラノリン 5.0 (5)エチルパラベン 0.3 (6)ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミルチン酸 2.0 エステル (7)ステアリン酸モノグリセリド 2.0 (8)実施例2で得たヨモギ抽出液 0.005 (9)香料 0.03 (10)1,3−ブチレングリコール 5.0 (11)グリセリン 5.0 (12)ヒアルロン酸ナトリウム 0.05 (13)精製水 残余 (製法) (1)〜(9)を加熱溶解し、75゜Cに保ったものを
75゜Cに加温した(10)〜(13)に攪拌しながら加え
る。ホモミキサーで処理し、乳化粒子を細かくした後、
攪拌しながら急冷し、クリームを得た。
【0045】実施例6 乳液 (1)実施例3で得たヨモギ抽出液 0.5 (2)ステアリン酸 1.5 (3)セチルアルコール 0.5 (4)ミツロウ 2.0 (5)ポリオキシエチレン(10)モ 1.0 ノオレイン酸エステル (6)グリセリンモノステアリン酸 1.0 エステル (7)クインスシード抽出物 20.0 (5%水溶液) (8)プロピレングリコール 5.0 (9)エタノール 3.0 (10)エチルパラベン 0.3 (11)香料 0.03 (12)精製水 残余 (製法)エタノールに実施例3で得たヨモギ抽出液、香
料を加えて溶解する。(アルコール相)精製水にプロピ
レングリコールを加え加熱溶解して70゜Cに保つ。
(水相)クインスシード抽出物を除く他の成分を混合
し、加熱溶解して、70゜Cに保つ。(油相)水相に油
相を加え予備乳化を行ない、ホモミキサーで均一に乳化
する。これを攪拌しながら30゜Cに冷却して乳液を得
た。
【0046】実施例7 パック (1)実施例1で得たヨモギ抽出液 0.1 (2)ポリビニルアルコール 15.0 (3)ポリエチレングリコール 3.0 (4)プロピレングリコール 7.0 (5)エタノール 10.0 (6)メチルパラベン 0.05 (7)香料 0.05 (8)精製水 残余 (製法)精製水に実施例1で得たヨモギ抽出液、ポリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、メチルパラ
ベンを加えて攪拌溶解する。次にポリビニルアルコール
を加え加熱攪拌し、香料を溶解したエタノールを加え攪
拌溶解してパックを得た。
【0047】実施例8 頭皮用化粧料(スカルプト
リートメント) (1)実施例2で得たヨモギ抽出液 1.5 (2)1,3−ブチレングリコール 6.5 (3)ポリエチレングリコール1500 5.0 (4)エタノール 5.5 (5)水酸化カリウム 0.05 (6)精製水 45.5 (7)2−ヘキシルデシルパルミ 10.0 テート (8)スクワラン 5.0 (9)ブチルパラベン 0.2 (10)ビタミンC 0.15 (11)香料 0.05 (12)精製水 19.9 (13)カルボキシビニルポリマー 0.2 (製法) (7)〜(11)を75゜Cで溶解したものを75゜Cに
保った(1)〜(4)、(6)に攪拌しながら添加し、
更に、室温で攪拌溶解した(5)(12)と(13)を添加
し、攪拌しながら冷却してスカルプトリートメントを得
た。
【0048】実施例9 軟膏 (1)実施例3で得たヨモギ抽出液 5.0 (2)ステアリルアルコール 18.0 (3)モクロウ 20.0 (4)ポリオキシエチレン(10) 0.25 モノオレイン酸エステル (5)グリセリンモノステアリン酸 0.25 エステル (6)ワセリン 40.0 (7)精製水 16.5 (製法)精製水を70゜Cに保ち、(水相)他の成分を
70゜Cにて混合溶解する。(油相)水相に油相を加え
ホモミキサーで均一に乳化後、冷却して軟膏を得た。
【0049】実施例10 練歯磨 (1)無水ケイ酸 20.0 (2)ソルビット 50.0 (3)カラギーナン 0.5 (4)実施例1で得たヨモギ抽出液 1.2 (5)カルボキシメチルセルロース 1.0 ナトリウム (6)ラウリル硫酸ナトリウム 1.8 (7)サッカリンナトリウム 0.08 (8)パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.2 (9)香料 0.9 (10)精製水 残余 定法により上記練歯磨を得た。
【0050】実施例11 シャンプー (1)ラウリル硫酸トリエタノールアミン 15.0 (2)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアマイド 5.0 (3)実施例2で得たヨモギ抽出液 0.2 (4)香料 0.9 (5)精製水 残余 常法によりシャンプーを得た。
【0051】実施例12 チューインガム ガムミキサーにガムベース29.5重量%を入れ、水飴
10.0重量%と粉糖60.0重量%の一部を投入し、
均一になるまで混合する。残りの粉糖を加え更に、混合
練成した後、実施例1で得られたヨモギ抽出物0.5重
量%と香料及び着色料を適量加え、仕上げ混合を行う。
その後、エキストルーダーで押し出してから数段の圧延
ローラーを通した後、5〜15℃に冷却する。裁断ロー
ルで規定の大きさにカットし、20〜25℃で1昼夜放
置した後チューインガムを得た。
【0052】実施例4〜12より得られた化粧料、洗浄
剤組成物、口腔用組成物、及び食品は接触感作原性がな
く、創傷治癒、肌荒れ防止、肌荒れの改善のほか、皮膚
のかゆみ、体臭、口臭の防止などの効果にも優れてい
た。
【0053】
【発明の効果】本発明のヨモギ抽出物は褐変や沈澱の原
因が除去されているために安定性が良く、感作原物質も
除去されいるので安全性も高いものであった。そのため
該ヨモギ抽出物を含有した各種組成物、すなわち化粧
料、洗浄剤組成物、口腔用組成物、食品等は衣服への着
色が少なく、更に創傷治癒、肌あれ防止、肌あれの改善
のほか、皮膚のかゆみ、体臭、口臭の防止などの効果に
も優れていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】平均分子量15000のタンパク質のゲルパー
ミエションクロマトグラム図である。
【図2】本発明の実施例1における加熱抽出物のゲルパ
ーミエションクロマトグラム図である。
【図3】本発明の実施例2で得られたヨモギ抽出物のゲ
ルパーミエションクロマトグラム図である。
【図4】本発明の実施例2において70%エタノールに
よる再抽出を行っていない粗抽出物のゲルパーミエショ
ンクロマトグラム図である。
【図5】本発明のヨモギ抽出物と酵素タンパク質(プロ
テアーゼ)の臭化カリウム錠剤法による赤外吸収スペク
トル図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均分子量15000のタンパク質を実質
    的に除去したヨモギ抽出物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のヨモギ抽出物を含有するこ
    とを特徴とする化粧料。
  3. 【請求項3】請求項1記載のヨモギ抽出物を含有するこ
    とを特徴とする洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】請求項1記載のヨモギ抽出物を含有するこ
    とを特徴とする口腔用組成物。
  5. 【請求項5】請求項1記載のヨモギ抽出物を含有するこ
    とを特徴とする食品。
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