JPH0597917A - 水溶性ポリビニルアセタール樹脂及びマーキングペン用インキ組成物 - Google Patents

水溶性ポリビニルアセタール樹脂及びマーキングペン用インキ組成物

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JPH0597917A
JPH0597917A JP25648791A JP25648791A JPH0597917A JP H0597917 A JPH0597917 A JP H0597917A JP 25648791 A JP25648791 A JP 25648791A JP 25648791 A JP25648791 A JP 25648791A JP H0597917 A JPH0597917 A JP H0597917A
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祥▼隆▲ 三宅
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 適度な柔軟性を有し、かつ無機物や有機物等
との分散性においても優れた水溶性ポリビニルアセター
ル樹脂及び該水溶性ポリビニルアセタール樹脂を用いた
水性マーキングペン用インキ組成物を得る。 【構成】 −COOM、─SO3 M、−OSO3 M、−
PO(OM)2 、 【化1】 (但し、Rは、アルキル基、Mは、H、Li、Na、K
を示す。)、第三級アミン、第四級アンモニウム塩及び
ベタインからなる群から選択した少なくとも一種の親水
性基団を含むユニットの割合が0.01〜5モル%であ
る、重合度300〜3500及びケン化度75〜99.
8モル%の変性ポリビニルアルコールを、アセトアルデ
ヒド及び/またはブチルアルデヒドにより、10≦(A
+3B)≦50の関係を満たすように(但し、Aはアセ
トアセタール化度、Bはブチラール化度)アセタール化
してなる、水溶性ポリビニルアセタール樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性ポリビニルアセ
タール樹脂及び該水溶性ポリビニルアセタール樹脂を用
いたマーキングペン用インキ組成物に関し、より詳細に
は、柔軟性、無機物及び有機物との分散性並びに接着性
に優れた水溶性ポリビニルアセタール樹脂と、該水溶性
ポリビニルアセタール樹脂を用いることにより、経時筆
記性及び安定性に優れ、かつ消去性マーキングペン用イ
ンキ組成物の場合には経時的な消去性が高められている
水性マーキングペン用インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコールは水溶性高分子で
あるため、フィルム材やセラミック・バインダーとして
従来より広く用いられている。しかしながら、ポリビニ
ルアルコールからなるフィルムは、比較的硬いため、用
途によっては、より柔軟なフィルムが要望されている。
また、セラミック・バインダーとして用いる場合におい
ても、ポリビニルアルコールは比較的硬いため、ハンド
リング性が十分でないという問題があった。水溶性、特
に冷水に対する可溶性を高めた材料として、特開昭62
−156112号には、完全ケン化ポリビニルアルコー
ルと言われるケン化度98モル%以上のポリビニルアル
コールであって、アセタール環におけるアルキル基の平
均鎖長の炭素数が0.34〜1.70となるように、平
均重合度が比較的低いものをアセタール化することによ
り得られたポリビニルアセタール樹脂が提案されてい
る。しかしながら、上記先行技術のポリビニルアセター
ル樹脂は、冷水可溶性において優れているものの、やは
り、柔軟性が十分でなかった。
【0003】他方、従来、多孔性樹脂や樹脂含浸された
繊維束からなるペン先を備えたマーキングペンが広く用
いられている。この種のマーキングペン用インキ組成物
としては、一般に、着色剤及び樹脂その他の添加剤を有
機溶剤に分散もしくは溶解させて調製されたものが用い
られている。上記有機溶剤としては、通常、アルコール
類、ケトン類または芳香族炭化水素類が多用されている
(例えば、特開昭49−29号、特開昭62−9149
号)。しかしながら、上記のような有機溶剤のうち、ケ
トン類や芳香族炭化水素類は毒性が強いという問題があ
った。同様に、アルコール類の中では、メタノールは毒
性が高く、悪臭を発するという問題があった。他方、エ
タノールについては、毒性は比較的少ないものの、コス
トが高くつくという問題があった。
【0004】そこで、近年、水性マーキングペン用イン
キ組成物として種々の組成のものが提案されている。例
えば特開平1−174577号公報には、消去性マーキ
ングペン用インキ組成物として、着色剤の分散性を高め
るために、並びに筆記面に形成された筆跡の造膜性を高
めるために、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂を配
合してなるものが提案されている。しかしながら、ポリ
ビニルアルコールでは、分子中の水酸基が分子内及び分
子間で会合するため、インキ組成物の粘度が経時によっ
て高くなり、筆記性が低下しがちであった。例えば、こ
のマーキングペン用インキ組成物をマーキングペンに充
填した後、長時間にわたり保存した場合には、マーキン
グペン用インキ組成物がペン先を浸透・透過し難くな
り、その結果、筆跡がかすれたり、ひいては筆記不能に
なるという問題があった。
【0005】また、ポリビニルアルコールを配合した水
性マーキングペン用インキ組成物を、特に、消去性マー
キングペンに用いた場合には、ポリビニルアルコール分
子中の水酸基の数、すなわち筆記面と密着している水酸
基の数が比較的多いため、経時により筆記面との密着性
が高まる結果、消去性が経時的に劣化するという問題も
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、柔軟性に優
れ、しかも、無機物や有機物との分散性及び接着性に優
れた水溶性ポリビニルアセタール樹脂を提供すること、
並びに経時の筆記性及び安定性に優れ、さらに消去性マ
ーキングペンに用いられるインキ組成物の場合には、経
時の消去性においても優れた水性マーキングペン用イン
キ組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、上記課
題を達成すべく鋭意検討した結果、特定の親水性基団を
含む変性ポリビニルアルコールを、アセトアルデヒド及
び/またはブチルアルデヒドにより、アセタール化度を
所定の小さい範囲とすることにより、柔軟性に優れ、無
機物や有機物との分散性及び接着性においても優れた水
溶性ポリビニルアセタール樹脂の得られること、並びに
該水溶性ポリビニルアセタール樹脂を用いれば、経時の
筆記性及び安定性及び経時の消去性にも優れた水性マー
キングペン用インキ組成物が得られることを見出し、本
発明をなすに至った。
【0008】すなわち、請求項1に記載の発明にかかる
水溶性ポリビニルアセタール樹脂は、下記の親水性基団
の少なくとも1つを含むユニットを有し、かつ該ユニッ
トの割合が0.01〜5モル%であり、重合度200〜
3500、ケン化度75〜99.8モル%の変性ポリビ
ニルアルコールを、アセトアセタール度をAモル%(但
し、A≧0)、ブチラール化度をBモル%(但し、B≧
0)としたときに、 10≦(A+3B)≦50 の関係を満たすようにアセトアルデヒド及び/またはブ
チルアルデヒドによりアセタール化してなることを特徴
とする。なお、上記親水性基団は、−COOM、−SO
3 M、−OSO3 M、−PO(OM)2
【0009】
【化2】
【0010】(但し、Rはアルキル基を示し、上記M
は、H、Li、NaまたはKを示す。)、第三級アミ
ン、第四級アンモニウム塩及びベタインからなる群から
選択した少なくとも一種である。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、水、着色
剤及び樹脂を含有するマーキングペン用インキ組成物で
あって、前記樹脂が、上記請求項1に記載の発明にかか
る水溶性ポリビニルアセタール樹脂であることを特徴と
する、マーキングペン用インキ組成物である。以下、請
求項1,2に記載の発明の詳細を説明する。請求項1に
記載の水溶性ポリビニルアセタール樹脂を得るのに用い
られる変性ポリビニルアルコールとしては、重合度20
0〜3500及びケン化度75〜99.8モル%のもの
が用いられている。重合度が200未満では、ポリビニ
ルアルコールの合成が困難であり、重合度が3500を
超えると溶液粘度が高くなり過ぎ、種々の用途における
実用性が低下する。また、ケン化度75〜99.8モル
%のものを用いるのは、ケン化度が75モル%未満では
水溶性が十分でないからであり、99.8モル%を超え
るものはポリビニルアルコールの合成が困難であるとの
理由による。
【0012】上記重合度及びケン化度を有する変性ポリ
ビニルアルコールを得る方法としては、予め親水性基団
を有するユニットを主鎖の形成時に共存させておく方法
が挙げられる。すなわち、ポリ酢酸ビニル合成時に、該
親水性基団によるエチレンのモノ置換体を付加重合させ
ておけばよい。もっとも、導入される親水性基団は、後
で行われる加水分解及びアセタール化に関与しないこと
が必要である。上記親水性基団によるエチレンのモノ置
換体としては、種々のものが考えられるが、例えば親水
性基団が−COOMの場合を例にとると、下記の化合物
(1),(2)が挙げられる。 (1) MOOC−CH=CH−COOM
【0013】
【化3】
【0014】(1)の化合物を付加重合した変性ポリビ
ニルアルコールとしては、クラレ社製、商品名;KM−
118及びKM−618等が市販されている。また、
(2)の化合物を付加重合した変性ポリビニルアルコー
ルとしては、クラレ社製、商品名;KL−118、KL
−318及びKL−506等が市販されている。−SO
3 Mを含む親水性基団によるエチレンのモノ置換体とし
ては、下記の化合物(3)〜(10)が挙げられる。 (3) CH2 =CH−SO3 M (4) CH2 =CH−CH2 −SO3
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】上記のようにして得た変性ポリビニルアル
コールは、変性度すなわち上記親水性基団を含むユニッ
トの割合が0.01〜5モル%の範囲であることが必要
であり、この場合、変性ポリビニルアルコールを単独で
使用してもよく、あるいは、変性ポリビニルアルコール
と未変性ポリビニルアルコールとを混合し、全体として
の親水性基団含有ユニットの割合が0.01〜5モル%
となるようにしてもよい。上記のように親水性基団含有
ユニットの割合を0.01〜5モル%の範囲としたの
は、5モル%を超えると無機物や有機物との分散性及び
接着性を高めることができないからであり、他方、0.
01モル%未満では、上記親水性基団含有ユニットを導
入したことによる接着性改善効果が十分に得られないか
らである。
【0022】請求項1に記載の水溶性ポリビニルアセタ
ール樹脂は、上記のようにして得られる変性ポリビニル
アルコールまたは変性ポリビニルアルコール及び未変性
ポリビニルアルコールの混合物を、アセトアルデヒド及
び/またはブチルアルデヒドにより、アセトアセタール
化度をAモル%(但し、A≧0)、ブチラール化度Bモ
ル%(但し、B≧0)としたときに、10≦A+3B≦
50の関係を満たすようにアセタール化することにより
得られる。上記式で示されるアセタール化度(A+3
B)が10モル%未満の場合には、得られたポリビニル
アセタール樹脂の可撓性が乏しくなり、実用的価値がな
くなるからであり、他方、50モル%を超えると水不溶
性となるからである。
【0023】上記アセタール化の工程の一例をより具体
的に説明する。上記変性ポリビニルアルコールまたは変
性ポリビニルアルコール及び未変性ポリビニルアルコー
ルの混合物を水に溶解させる。次に、例えば、塩酸のよ
うな酸触媒の存在の下で上述した混合アセタール化度を
与えるように、所定量のアセトアルデヒド及び/または
ブチルアルデヒドと反応させた後、例えば水酸化ナトリ
ウムのようなアルカリで中和することにより上記水溶性
ポリアセタール樹脂を得ることができる。
【0024】マーキングペン用インキ組成物 請求項2に記載のマーキングペン用インキ組成物は、上
記のようにして得られる請求項1に記載の水溶性ポリビ
ニルアセタール樹脂を用いて調製される。すなわち、マ
ーキングペン用インキ組成物は、上記のようにして得た
水溶性ポリビニルアセタール樹脂と、水と着色剤とを配
合することにより調製される。マーキングペン用インキ
組成物を構成する水溶性ポリビニルアセタール樹脂を得
るのに用いられる変性ポリビニルアルコールとしては、
重合度200〜800及びケン化度75〜99.8モル
%のものが特に好適に用いられる。重合度が200未満
ではポリビニルアルコールの合成が困難であり、重合度
が800を超えると溶液粘度が高くなり過ぎ、水溶性マ
ーキングペン用インキ組成物としての実用性が低下する
傾向にある。また、ケン化度が75〜99.8モル%の
ものを用いるのは、ケン化度が75モル%未満では水溶
性が十分でないからであり、99.8モル%を超えるも
のはポリビニルアルコールの合成が困難であるとの理由
による。
【0025】水溶性ポリビニルアセタール樹脂は、通
常、マーキングペン用インキ組成物中0.5〜15重量
%、好ましくは1〜6重量%の範囲で配合される。配合
量が0.5重量%未満では、マーキングペン用インキ組
成物における着色剤の分散性が不十分となり、筆跡の造
膜性も不十分となり、筆記性が劣化するからである。他
方、配合量が15重量%を超えると、水性マーキングペ
ン用インキ組成物の粘度が高くなり過ぎ、同様に筆記性
が低下するからである。上記水溶性ポリビニルアセター
ル樹脂は、水に良好に溶解するため、本発明のマーキン
グペン用インキ組成物における溶剤としては、水が用い
られる。水性マーキングペン用インキ組成物における水
の配合量は、通常、45〜90重量%、好ましくは50
〜85重量%の範囲とされる。水に配合量が45重量%
未満の場合では、マーキングペン用インキ組成物の粘度
が高くなり過ぎ、筆記性が低下するからであり、90重
量%を超えると上記水溶性ポリビニルアセタール樹脂の
配合率が低下し、着色剤の分散が不十分となり、かつ筆
跡の造膜性も不十分となり、筆記性が劣化するからであ
る。
【0026】本発明のマーキングペン用インキ組成物に
おいて用いられる着色剤としては、無彩色または有彩色
の染料または顔料が好ましい。染料としては、水溶性染
料が好ましく用いられるが、水不溶性染料であっても、
適宜の分散剤により組成物中に安定に分散させ得る限り
用いることができる。また、顔料としては、例えば、ア
ゾ系、アンスラキノン系、縮合ポリアゾ系、チオインジ
コ系、金属鎖塩系、フタロシアニン系、ペリノン・ペリ
レン系、ジオキサジン系、キナクリドン系等の有機顔
料、カーボンブラック、チタン白もしくは酸化鉄等の無
機顔料及び蛍光顔料等を用いることができる。なお、染
料または顔料は、上記したものに限定されるものではな
く、従来よりインキ組成物において用いられている任意
の染料または顔料を用いることができる。上記着色剤
は、マーキングペン用インキ組成物において、通常、1
〜30重量%、好ましくは1〜20重量%の範囲で配合
される。30重量%を超えて配合されると、マーキング
ペン用インキ組成物の粘度が高くなり過ぎ、筆記性が低
下するからであり、1重量%未満の配合量では、着色剤
配合量が少なくなり、筆跡の濃度が薄くなり過ぎ、実用
性に欠けるからである。
【0027】なお、本発明のマーキングペン用インキ組
成物では、上記水溶性ポリビニルアセタール樹脂、水及
び着色剤の他、筆跡の乾燥性を高めるために乾燥促進剤
を添加してもよい。乾燥促進剤としては、低級脂肪族ア
ルコール、特に、エタノール、プロパノールもしくはブ
タノール等を好ましく用いることができる。このような
乾燥促進剤は、マーキングペン用インキ組成物におい
て、通常15重量%以下、好ましくは1〜10重量%の
範囲で配合される。また、請求項2に記載の発明のマー
キングペン用インキ組成物を、消去性のマーキングペン
のインキを構成するために用いる場合、すなわち消去性
マーキングペン用インキ組成物を構成する場合には、公
知の種々の剥離剤や該剥離剤の剥離作用を促進する、い
わゆる剥離助剤をさらに含有させてもよい。なお、消去
性マーキングペンとは、例えば、ホワイトボードのよう
な非吸収性ないし非透過性筆記面上に筆記した場合に、
軟らかい乾布や紙で容易に拭き消し得る筆跡を形成する
ようなマーキングペンを言う。
【0028】上記剥離剤としては、種々の微小な樹脂粒
子が用いられ、また、剥離助剤としては、例えば、常温
で液状の揮発性水溶性物質または常温で液状の難揮発性
水不溶性樹脂の水性エマルジョン等が用いられる。剥離
剤として使用し得る上記樹脂粒子としは、例えば、ポリ
メタクリル酸メチル、アクリル−スチレン重合体、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂等からなる微小粒子、または
ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、アクリル−スチレン共
重合体もしくはポリメタクリル酸メチル等からなる樹脂
エマルジョンが用いられる。上記剥離剤は、通常、水性
マーキングペン用インキ組成物中、1〜50重量%、好
ましくは1〜40重量%の範囲で含有される。剥離剤の
配合量が、1重量%未満では、筆跡の十分な消去性を得
ることができないからであり、他方、50重量%を超え
て配合されると、筆跡の色調が変化するおそれがあり、
好ましくないからである。
【0029】上記剥離助剤として用いられる揮発性水溶
性物質としては、例えば、グリセリン、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール等のグリコール類、または
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ジプロピルグリコール、トリプロ
ピルグリコールもしくはポリプロピレングリコール等の
ポリアルコキレングリコールを挙げることができる。常
温で液状の難揮発性水不溶性物質の水性エマルジョンと
しては、例えば、脂肪族カルボン酸エステル、グリセリ
ド、高級炭化水素等の水性エマルジョンを挙げることが
できる。
【0030】上記剥離助剤は、通常、本発明のマーキン
グペン用インキ組成物において、20重量%以下、好ま
しくは、10重量%以下の範囲で配合される。剥離助剤
の配合量が20重量%を超えると剥離助剤の分散性が低
下し、得られた水性マーキングペン用インキ組成物の消
去性がかえって阻害されるからである。上記剥離剤ある
いは剥離助剤は、消去性マーキングペン用インキ組成物
分野において既に広く知られており、従って、本発明に
おいても、上記で例示した剥離剤及び剥離助剤に限定さ
れず、公知の種々の剥離剤及び剥離助剤を用い得ること
を指摘しておく。さらに、本発明の水性マーキングペン
用インキ組成物には、本発明の目的を達成し得る範囲内
において、必要に応じて、任意のpH調整剤、防腐剤等
を含有させてもよい。
【0031】
【作用】請求項1に記載の水溶性ポリビニルアセタール
樹脂では、上記変性ポリビニルアルコールが上記特定の
アセタール度を有するようにアセトアルデヒド及び/ま
たはブチルアルデヒドでアセタール化されているため、
アセタール環の立体障害に起因する結晶化や水酸基相互
の分子間水素結合の生成が抑制される。その結果、十分
な水溶性を有しつつ、しかも柔軟性に優れたポリビニル
アセタール樹脂が構成されている。また、上記特定の親
水性基団を含むユニットを上記特定の割合で含有してい
るため、該親水性基団の作用により、無機物や有機物と
の分散性及び接着性が高められる。
【0032】また、請求項2に記載の水性マーキングペ
ン用インキ組成物では、着色剤の分散性を高めるため、
並びに筆跡の造膜性を高めるために上記特定の水溶性ポ
リビニルアセタール樹脂が配合されているが、上記特定
の水溶性ポリビニルアセタール樹脂では、水酸基の分子
内及び分子間における会合が生じ難い。従って、本発明
の水性マーキングペン用インキ組成物では、経時によっ
て粘度が増加しない。なお、剥離剤及び剥離助剤を含有
させた場合には、ポリビニルアルコールと異なり、上記
水溶性ポリビニルアセタール樹脂は、分子中にアルキル
基を有するものであるため、分子中の水酸基の数すなわ
ち筆記面と密着している水酸基の数が少なく、従って、
十分な消去性を発揮させることができる。しかも、上記
水溶性ポリビニルアセタール樹脂は、分子中に上記特定
の親水性基団を含むユニットを有するため、ポリビニル
アルコールに比べて、剥離剤、剥離助剤及び着色剤等と
の分散性が優れている。
【0033】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例及び各比較
例を挙げることにより、本発明を明らかにする。まず、
請求項1に記載の発明の水溶性ポリビニルアセタール樹
脂についての実施例1〜6及び比較のための比較例1〜
4を説明する。実施例1 重合度300、ケン化度98モル%、イタコン酸変性度
2モル%のポリビニルアルコール200gを水1600
gに加え、90℃で約2時間攪拌して溶解させた。次
に、得られた溶液を45℃に冷却し、これに35重量%
濃度の塩酸50gを加え、さらに35℃まで冷却した。
【0034】次いで、純度99%のブチルアルデヒド2
0g及び純度99%のアセトアルデヒド25gを2時間
かけて滴下し、35℃で3時間反応させたところ、白濁
した反応混合物を得た。この反応混合物を20℃まで冷
却し、攪拌下に10重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶
液192gを加えて、透明な溶液を得た。得られた溶液
をポリエチレンフィルム上に流延し、乾燥させ、透明な
フィルムを得た。このフィルムをDMSO−d6 に溶解
し、13C−NMRを用いてアセタール化度を測定したと
ころ、ブチラール化度は10モル%、アセトアセタール
化度は15モル%であった。
【0035】実施例2 重合度1700、ケン化度98.5モル%、マレイン酸
変性度3モル%のポリビニルアルコール200gに、実
施例1と同様にしてブチルアルデヒド18g及びアセト
アルデヒド11gを反応させた後、20℃に冷却し、水
酸化ナトリウム水溶液で中和して透明な溶液を得た。得
られた透明溶液を用い、実施例1と同様にしてフィルム
とし、アセタール化度を測定したところ、ブチラール化
度は10モル%、アセトアセタール化度は5モル%であ
った。
【0036】実施例3 重合度3500、ケン化度94モル%、スルホン酸変性
度0.5モル%のポリビニルアルコール200gに、実
施例1と同様にしてブチルアルデヒド11g及びアセト
アルデヒド36gを反応させた後、20℃に冷却し、水
酸化ナトリウム水溶液で中和して透明な溶液を得た。得
られた透明溶液を用い、実施例1と同様にしてフィルム
とし、アセタール化度を測定したところ、ブチラール化
度は6モル%、アセトアセタール化度は25モル%であ
った。
【0037】実施例4 重合度2000、ケン化度80モル%、リン酸変性度
0.1モル%のポリビニルアルコール200gに、実施
例1と同様にしてブチルアルデヒド10g及びアセトア
ルデヒド9gを反応させた後、20℃に冷却し、水酸化
ナトリウム水溶液で中和して透明な溶液を得た。得られ
た透明溶液を用い、実施例1と同様にしてフィルムと
し、アセタール化度を測定したところ、ブチラール化度
は5モル%、アセトアセタール化度は6モル%であっ
た。
【0038】実施例5 重合度500、ケン化度88モル%、マレイン酸変性度
4モル%のポリビニルアルコール200gに、実施例1
と同様にしてブチルアルデヒド20gを反応させた後、
20℃に冷却し、水酸化ナトリウム水溶液で中和して透
明な溶液を得た。得られた透明溶液を用い、実施例1と
同様にしてフィルムとし、アセタール化度を測定したと
ころ、ブチラール化度は10モル%であった。
【0039】実施例6 重合度1000、ケン化度95モル%、スルホン酸変性
度3モル%のポリビニルアルコール200gに、実施例
1と同様にしてブチルアルデヒド43gを反応させた
後、20℃に冷却し、水酸化ナトリウム水溶液で中和し
て透明な溶液を得た。得られた透明溶液を用い、実施例
1と同様にしてフィルムとし、アセタール化度を測定し
たところ、アセトアセタール化度は31モル%であっ
た。
【0040】比較例1 重合度300、ケン化度98モル%、イタコン酸変性度
2モル%のポリビニルアルコール200gに、実施例1
と同様にしてブチルアルデヒド23g及びアセトアルデ
ヒド36gを反応させたところ、白色沈澱が生成した。
20℃に冷却し、水酸化ナトリウム水溶液で中和した
が、上記白色沈澱は溶解しなかった。この溶液を用い、
実施例1と同様にしてアセタール化度を測定したとこ
ろ、ブチラール化度は13モル%、アセトアセタール化
度は25モル%であった。
【0041】比較例2 重合度3500、ケン化度94モル%、スルホン酸変性
度0.5モル%のポリビニルアルコール200gに、実
施例1と同様にしてブチルアルデヒド49g及びアセト
アルデヒド29gを反応させたところ、白色沈澱が生成
した。20℃に冷却し、水酸化ナトリウム水溶液で中和
したが、上記白色沈澱は溶解しなかった。この溶液を用
い、実施例1と同様にしてアセタール化度を測定したと
ころ、ブチラール化度は25モル%、アセトアセタール
化度は20モル%であった。
【0042】比較例3 重合度500、ケン化度88モル%、マレイン酸変性度
4モル%のポリビニルアルコール200gに、実施例1
と同様にしてブチルアルデヒド60gを反応させたとこ
ろ、白色沈澱が生成した。20℃に冷却し、水酸化ナト
リウム水溶液で中和したが、上記白色沈澱は溶解しなか
った。この溶液を用い、実施例1と同様にしてアセター
ル化度を測定したところ、ブチラール化度は30モル%
であった。
【0043】比較例4 重合度1000、ケン化度95モル%、スルホン酸変性
度3モル%のポリビニルアルコール200gに、実施例
1と同様にしてアセトアルデヒド83gを反応させたと
ころ、白色沈澱が生成した。20℃に冷却し、水酸化ナ
トリウム水溶液で中和したが、上記白色沈澱は溶解しな
かった。この溶液を用い、実施例1と同様にしてアセタ
ール化度を測定したところ、アセトアセタール化度は5
8モル%であった。
【0044】比較例5 重合度300、ケン化度98モル%、イタコン酸変性度
2モル%のポリビニルアルコールを調製した。比較例6 重合度1700、ケン化度98.5モル%、マレイン酸
変性度3モル%のポリビニルアルコールを調製した。
【0045】実施例1〜6及び比較例1〜6の評価 上記のようにして得られた実施例1〜6及び比較例1〜
6の樹脂を以下のようにして評価した。まず、各樹脂を
水に溶かして10重量%溶液とし、温度20℃における
水への溶解性を目視により調べた。結果を表1に示す。
次に、上記水溶液をポリエチレンフィルム上に流延し、
乾燥させ、透明な100μmのフィルムを得た。このフ
ィルムの柔軟性を手触りにより調べた。結果を表1に示
す。表1において、評価記号の意味は以下の通りであ
る。 ◎ … 極めて良好、 〇 … 良好、 × … 悪い
【0046】
【表1】
【0047】次に、請求項2に記載の発明にかかる水性
マーキングペン用インキ組成物についての実施例7〜実
施例11及び比較のための比較例5,6につき説明す
る。実施例7 重合度500、ケン化度88モル%、イタコン酸変性度
2モル%のポリビニルアルコール200gを水1600
gに加え、90℃で約2時間攪拌して溶解させた。次
に、このポリビニルアルコール水溶液を約45℃に冷却
し、これに35重量%濃度の塩酸50gを加え、さらに
約35℃まで冷却した。冷却後、純度99%のブチルア
ルデヒド20gを上記溶液に加え、約35℃で3時間反
応させたところ、白濁した反応混合物を得た。
【0048】得られた反応混合物を約20℃まで冷却
し、攪拌下において10重量%濃度の水酸化ナトリウム
水溶液192gを加えて、透明な溶液を得た。得られた
透明溶液をポリエチレンフィルム上に流延し、乾燥させ
て透明なフィルムを得た。得られた透明フィルムをDM
SO−d6 に溶解し、13C−NMRを用いてアセタール
化度を測定したところ、ブチラール化度は10モル%で
あった。上記のようにして得られた透明溶液、すなわち
10重量%濃度のポリビニルブチラール溶液30gと、
カーボンブラック5gと、アクリル−スチレン共重合体
樹脂(昭和高分子社製、商品;ポリゾールAT−201
1)6gと、ポリエチレングリコール(平均分子量=2
00)2gとを、水58g及びエタノール7gを混合し
た混合溶液中に溶解し、分散させ、黒色の水性マーキン
グペン用インキ組成物を得た。
【0049】実施例8 重合度500、ケン化度98モル%、スルホン酸変性度
3モル%のポリビニルアルコールを用いたこと、並びに
ブチルアルデヒドに代えてアセトアルデヒド43gを用
いたこと以外は実施例1と同様にしてアセトアセタール
化度31モル%のポリビニルアセトアセタールの10重
量%水溶液を得た。上記のようにして得られた透明溶
液、すなわち10重量%濃度のポリビニルアセトアセタ
ール溶液50gと、カーボンブラック4gと、アクリル
−スチレン共重合体樹脂(昭和高分子社製、商品;ポリ
ゾールAT−2011)4gと、ポリエチレングリコー
ル(平均分子量=200)2gとを、水40g及びエタ
ノール5gを混合した混合溶液中に溶解し、分散させ、
黒色の水性マーキングペン用インキ組成物を得た。
【0050】実施例9 重合度300、ケン化度98モル%、マレイン酸変性度
4モル%のポリビニルアルコールを用いたこと、アルデ
ヒドとして、ブチルアルデヒド10g及びアセトアルデ
ヒド9gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、ブ
チラール化度5モル%及びアセトアセタール化度6モル
%のポリビニルアセタールの15重量%水溶液を得た。
上記のようにして得られた透明溶液、すなわち15重量
%濃度のポリビニルアセタール溶液30gと、カーボン
ブラック6gと、ポリスチレン重量(旭化成工業社製、
商品;ラテックスSBL 8801)15gと、ジエチ
レングリコール3gとを、水40g及びイソプロピルア
ルコール5gを混合した混合溶液中に溶解し、分散さ
せ、黒色の水性マーキングペン用インキ組成物を得た。
【0051】実施例10 重合度500、ケン化度88モル%、リン酸変性度0.
1モル%のポリビニルアルコールを用いたこと、アルデ
ヒドとして、ブチルアルデヒド11g及びアセトアルデ
ヒド36gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、
ブチラール化度6モル%及びアセトアセタール化度25
モル%のポリビニルアセタールの10重量%水溶液を得
た。上記のようにして得られた10重量%濃度のポリビ
ニルアセタール溶液30gと、カーボンブラック5g
と、ポリスチレン樹脂(旭化成工業社製、商品;ラテッ
クスSBL 8801)15gと、ポリエチレングリコ
ール(平均分子量=200)2gとを、水58g及びエ
タノール5gを混合した混合溶液中に溶解し、分散さ
せ、黒色の水性マーキングペン用インキ組成物を得た。
【0052】実施例11 重合度700、ケン化度80モル%、スルホン酸変性度
1モル%のポリビニルアルコールを用いたこと、アルデ
ヒドとして、ブチルアルデヒド18g及びアセトアルデ
ヒド11gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、
ブチラール化度10モル%及びアセトアセタール化度5
モル%のポリビニルアセタールの10重量%水溶液を得
た。上記のようにして得られた10重量%濃度のポリビ
ニルアセタール溶液15gと、カーボンブラック3g
と、アクリル−スチレン共重合体(昭和高分子社製、商
品;ポリゾールAT−2011)10gと、グリセリン
2gとを、水75g及びエタノール5gを混合した混合
溶液中に溶解し、分散させ、黒色の水性マーキングペン
用インキ組成物を得た。
【0053】比較例7 重合度500、ケン化度88モル%のポリビニルアルコ
ール5gと、カーボンブラック4gと、アクリル−スチ
レン共重合体樹脂(昭和高分子社製、商品;ポリゾール
AT−2011)6gと、ポリエチレングリコール(平
均分子量=200)2gとを、水82g及びエタノール
8gを混合した混合溶液中に溶解し、分散させ、黒色の
水性マーキングペン用インキ組成物を得た。
【0054】比較例8 重合度300、ケン化度98モル%のポリビニルアルコ
ール8gと、カーボンブラック6gと、ポリスチレン共
重合体樹脂(旭化成工業社製、商品;ラテックスSBL
8801)15gと、ジエチレングリコール3gと
を、水85g及びエタノール5gを混合した混合溶液中
に溶解し、分散させ、黒色の水性マーキングペン用イン
キ組成物を得た。
【0055】実施例7〜11及び比較例7,8の評価 上記のようにして得られた実施例7〜11及び比較例
7,8の水性マーキングペン用インキ組成物を、以下の
ようにして評価した。まず、水性マーキングペン用イン
キ組成物を、ホウロウからなる非吸収性筆記面に筆記
し、5分間放置して乾燥させ、その筆跡を乾布で軽く擦
過したときの筆跡の消去性(筆記後初期消去性)と、温
度25℃及び相対湿度60%において筆跡を1カ月放置
した後の同様の消去性(筆記後経時消去性)とを目視に
より調べた。結果を表2に示す。表2において、評価記
号の意味は以下の通りである。 ◎ … 極めて良好、 〇 … 良好、 × … 悪い
【0056】次に、各水性マーキングペン用インキ組成
物を調製した直後に筆記することにより形成された筆跡
の消去性(調製後初期後消去性)と、インキ組成物を調
製した後に温度40℃及び相対湿度60%で1ケ月放置
した後に筆記することにより形成された筆跡の消去性
(調製後経時消去性)とを目視により調べた。結果を表
2に示す。さらに、上記において各水性マーキングペン
用インキ組成物を調製した直後に筆記した場合の筆記性
と、温度40℃及び相対湿度60%で1カ月放置した後
に筆記した場合の筆記性についての目視による評価結果
を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】表2から明らかなように、実施例7〜11
の各水性マーキングペン用インキ組成物では、消去性及
び筆記性が経時によりさほど低下していないことがわか
る。これに対して、比較例7,8のポリビニルアルコー
ル含有水性マーキングペン用インキ組成物では、経時に
より消去性及び筆記性の低下することがわかる。なお、
ホウロウからなる上記非吸収性筆記面に換えて、メラミ
ン樹脂またはフッ素樹脂からなる各筆記面についても上
記と同様にして消去性及び筆記性を評価したところ、表
2と同様の結果の得られることが確かめられた。
【0059】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明の
水溶性ポリビニルアセタール樹脂は、上記特定のアセタ
ール化度を有するようにアセトアルデヒド及び/または
ブチルアルデヒドでアセタール化されているため、十分
な柔軟性及び水溶性を示す。また、従来のポリビニルア
ルコールでは、主として水酸基を含むユニットで分散性
や接着性が担われていたが、本発明の水溶性ポリビニル
アセタール樹脂は、上記特定の親水性基団を含むユニッ
トを含有しているため、無機物や有機物との分散性及び
接着性が著しく改善されている。よって、本発明の水溶
性ポリビニルアセタール樹脂は、例えばセラミック・バ
インダーとして好適に用いることができる他、アセター
ル環の有するアルキル基及び/または上記親水性基団よ
り、有機顔料等の分散性にも優れているため、水性マー
カー、水性インクジェット記録用インク、水性インクジ
ェット記録紙用コーティング剤、親水性付与添加剤等に
も好適に用いることができる。また、本発明の水溶性ポ
リビニルアセタール樹脂は、水を溶剤として使用するこ
とができ、有機溶剤を使用する必要がないため、有機溶
剤の使用による環境問題を引き起こすことがない。
【0060】請求項2に記載の発明の水性マーキングペ
ン用インキ組成物では、上記特定の水溶性ポリビニルア
セタール樹脂を、水及び着色剤と配合してなるため、着
色剤の分散性及び筆跡の造膜性が高められており、しか
も、ポリビニルアルコールとは異なり分子中の水酸基が
分子内及び分子間で配合することがないため、経時的に
粘度が増加しない。従って、長時間にわたり保存した場
合でも優れた筆記性を発揮する。
【0061】また、剥離剤及び剥離助剤を含有させた場
合には、水溶性ポリビニルアセタール樹脂が分子中にア
ルキル基を有するため、分子中の水酸基の数、すなわち
紙面と密着している水酸基の数がポリビニルアルコール
の場合に比べて少ないため、長期間保存したとしても、
優れた消去性を維持させることができる。しかも、上記
特定の水溶性ポリビニルアセタール樹脂は、分子中に、
上記親水性基団を含むユニットを含有しているため、ポ
リビニルアルコールと比べて、上記のように剥離剤、剥
離助剤及び着色剤等との分散性においても優れている。
よって、種々の剥離剤、剥離助剤及び着色剤等を用いて
容易に水性マーキングペン用インキ組成物を調製するこ
とができる。さらに、本発明の水性マーキングペン用イ
ンキ組成物は、主溶剤として水を用いるものであるた
め、安全性においても、有機溶剤を主溶剤として用いた
インキ組成物に比べて優れている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 −COOM、−SO3 M、−OSO
    3 M、−PO(OM)2 、 【化1】 (但し、Rはアルキル基を、Mは、H、Li、Naまた
    はKを示す。)、三級アミン、四級アンモニウム塩及び
    ベタインからなる群から選択した少なくとも一つの親水
    性基団を含むユニットを有し、かつ該ユニットの割合が
    0.01〜5モル%である重合度200〜3500、ケ
    ン化度75〜99.8モル%の変性ポリビニルアセター
    ルを、アセトアセタール化度をAモル%(但し、A≧
    0)、ブチラール化度をBモル%(但し、B≧0)とし
    たときに、 10≦(A+3B)≦50 の関係を満たすようにアセトアルデヒド及び/またはブ
    チルアルデヒドによりアセタール化してなることを特徴
    とする、水溶性ポリビニルアセタール樹脂。
  2. 【請求項2】水、着色剤及び樹脂を含有するマーキング
    ペン用インキ組成物であって、前記樹脂が、請求項1に
    記載の水溶性ポリビニルアセタール樹脂であることを特
    徴とする、マーキングペン用インキ組成物。
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