JPH06197280A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JPH06197280A
JPH06197280A JP5178542A JP17854293A JPH06197280A JP H06197280 A JPH06197280 A JP H06197280A JP 5178542 A JP5178542 A JP 5178542A JP 17854293 A JP17854293 A JP 17854293A JP H06197280 A JPH06197280 A JP H06197280A
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Tadahiro Omi
忠弘 大見
Nobuyoshi Tanaka
信義 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非破壊モードで出力信号を得る。残像やノイ
ズ除去のためのリフレッシュを高速で行う。 【構成】 エミッタが容量負荷を含む出力回路に電気的
に接続され、光生成されるキャリアをベースに蓄積可能
なトランジスタ30と、該キャリアに基づいて信号を読出
した後のリフレッシュ動作において、エミッタを基準電
位に保持し、ベースに蓄積されたキャリアを除く為のリ
フレッシュ手段と、を具備し、蓄積動作、読み出し動作
及びリフレッシュ動作を行う光電変換装置において、リ
フレッシュ手段は、ベースに基準電圧源からエミッタ,
コレクタに対して独立的に電位を与え、基準電位に保持
された状態のエミッタ−ベース接合部を順方向にバイア
スする手段48〜48",35〜35" である光電変換装置及びこ
の光電変換装置を用いた光電変換方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光電変換装置および光
電変換方法に係り、特に光入射により発生したキャリア
を蓄積し、蓄積されたキャリアに基づいて信号を読み出
す光電変換装置及び光電変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光電変換装置殊に、固体撮像装置
に関する研究が、半導体技術の進展と共に積極的に行わ
れ、一部では実用化され始めている。
【0003】これらの固体撮像装置は、大きく分けると
CCD型とMOS型の2つに分類される。CCD型撮像
装置は、MOSキャパシタ電極下にポテンシャルの井戸
を形成し、光の入射により発生した電荷をこの井戸に蓄
積し、読出し時には、これらのポテンシャルの井戸を、
電極にかけるパルスにより順次動かして、蓄積された電
荷を出力アンプ部まで転送して読出すという原理を用い
ている。またCCD型撮像装置の中には、受光部はpn
接合ダイオード構造を使い、転送部はCCD構造で行う
というタイプのものもある。また一方、MOS型撮像装
置は、受光部を構成するpn接合よりなるフォトダイオ
ードの夫々に光の入射により発生した電荷を蓄積し、読
出し時には、それぞれのフォトダイオードに接続された
MOSスイッチングトランジスタを順次オンすることに
より蓄積された電荷を出力アンプ部に読出すという原理
を用いている。
【0004】CCD型撮像装置は、比較的簡単な構造を
もち、また、発生し得る雑音からみても、最終段におけ
るフローティング・ディフュージョンよりなる電荷検出
器の容量値だけがランダム雑音に寄与するので、比較的
低雑音の撮像装置であり、低照度撮影が可能である。た
だし、CCD型撮像装置を作るプロセス的制約から、出
力アンプとしてMOS型アンプがオンチップ化されるた
め、シリコンと、SiO2 膜との界面から画像上、目に
つきやすい、1/f雑音が発生する。従って、低雑音と
はいいながら、その性能に限界が存在している。また、
高解像度化を図るためにセル数を増加させて高密度化す
ると、一つのポテンシャル井戸に蓄積できる最大の電荷
量が減少し、ダイナミックレンジがとれなくなるので、
今後、固体撮像装置が高解像度化されていく上で大きな
問題となる。また、CCD型の撮像装置は、ポテンシャ
ルの井戸を順次動かしながら蓄積電荷を転送していくわ
けであるから、セルの一つに欠陥が存在してもそこで電
荷転送がストップしたり、あるいは、極端に悪くなって
しまい、製造歩留りが上がらないという欠点も有してい
る。
【0005】これに対してMOS型撮像装置は、構造的
にはCCD型撮像装置、特にフレーム転送型の装置に比
較して少し複雑ではあるが、蓄積容量を大きくし得る様
に構成でき、ダイナミックレンジを広くとれるという優
位性をもつ。また、たとえセルの1つに欠陥が存在して
も、X−Yアドレス方式のためその欠陥による他のセル
への影響がなく、製造歩留り的には有利である。しかし
ながら、このMOS型撮像装置では、信号読出し時に各
フォトダイオードに配線容量が接続されるため、きわめ
て大きな信号電圧ドロップが発生し、出力電圧が下がっ
てしまうこと、配線容量が大きく、これによるランダム
雑音の発生が大きいこと、また各フォトダイオードおよ
び水平スキャン用のMOSスイッチングトランジスタの
寄生容量のばらつきによる固定パターン雑音の混入等が
あり、CCD型撮像装置に比較して低照度撮影はむずか
しいこと等の欠点を有している。
【0006】また、将来の撮像装置の高解像度化におい
ては各セルのサイズが縮小され、蓄積電荷が減少してい
く。これに対しチップサイズから決まってくる配線容量
は、たとえ線幅を細くしてもあまり下がらない。このた
め、MOS型撮像装置は、ますますS/N的に不利にな
る。
【0007】CCD型およびMOS型撮像装置は、以上
の様な一長一短を有しながらも次第に実用化レベルに近
ずいてきてはいる。しかし、さらに将来必要とされる高
解像度化を進めていくうえで本質的に大きな問題を有し
ているといえる。
【0008】これに対して、固体撮像装置に関し、特開
昭56−150878号公報“半導体撮像装置”、特開
昭56−157073号公報“半導体撮像装置”、特開
昭56−165473号公報“半導体撮像装置”に新し
い方式が提案されている。CCD型、MOS型の撮像装
置が、光入射により発生した電荷を主電極(例えばMO
Sトランジスタのソース)に蓄積するのに対して、ここ
で提案されている方式は、光入射により発生した電荷
を、制御電極(例えばバイポーラ・トランジスタのベー
ス、SIT(静電誘導トランジスタ)あるいはMOSト
ランジスタのゲート)に蓄積し、光により発生した電荷
により、流れる電流をコントロールするという新しい考
え方にもとずくものである。すなわち、CCD型、MO
S型が、蓄積された電荷そのものを外部へ読出してくる
のに対して、ここで提案されている方式は、各セルの増
幅機能により電荷増幅してから蓄積された電荷を読出す
わけであり、また見方を変えるとインピーダンス変換に
より低インピーダンス出力として読出すわけである。従
って、ここで提案されている方式は、高出力、広ダイナ
ミックレンジ、低雑音であり、かつ、光信号により励起
されたキャリア(電荷)は制御電極に蓄積することか
ら、非破壊読出しができる等のいくつかのメリットを有
している。さらに将来の高解像度化に対しても可能性を
有する方式であるといえる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
式は、基本的にX−Yアドレス方式であり、上記公報に
記載されている素子構造は、従来のMOS型撮像装置の
各セルにバイポーラトランジスタ、SITトランジスタ
等の増幅素子を複合化したものを基本構成としている。
そのため、比較的複雑な構造をしており、高解像化の可
能性を有しながらも、そのままでは高解像化には限界が
存在する。
【0010】また以下に述べる点においても限界が存在
している。上記特開昭56-150878 号公報、特開昭56- 15
7073号公報、特開昭56-165473 号公報及び「 SIT (Stat
ic Injection Transistor)イメージセンサへの応用、テ
レビジョン学会技術報告(以下TV学会誌と称する)」
は、本願発明の発明者の内一人が係った従来技術の一代
表例を示すものである。
【0011】特開昭56-150878 号公報、特開昭56-15707
3 号公報には、N+ 、P+ 、I(又はP- 、N- )、N
+ 領域からなるフック構造のP+ 領域に電荷を蓄積し、
接地電位との間でキャパシタを形成しているN+ 領域の
電位をスイッチングトランジスタで読み出す方式の構成
が記載されている。
【0012】しかしながら、この構成では出力信号の高
速で直線性が十分な読み出しが行えない。また読み出し
後のリセット動作においてもP+ 領域を接地するだけ
で、出力側のリセットすらしておらず、目につくような
残像が多く発生する。また固定パターンノイズも大き
い。
【0013】一方、特開昭56-165473 号公報には、N+
領域、浮遊状態のP+ 領域、高抵抗領域及びパルス電圧
が印加される透明電極に接続されたN+ 領域とで構成さ
れる、N+ 、P+ 、I(又はP- 、N- )、N+ 領域の
フック構造が示されている。そして浮遊状態のN+ 領域
は同時に読み出し用トランジスタの主電極領域の一つと
なっており、読み出し動作時にはトランジスタがオンし
て正に帯電したN+ 領域へ電子が流入してその電圧変化
を信号として読み出しを行う。しかしながら、これも出
力信号の高速で直線性が十分な読み出しができない。ま
た、読み出し後のリセット動作においても出力回路とは
反対側の透明電極側のN+ 領域を0か僅かに負電位にセ
ットするだけで出力側のリセットもないために目につく
ような残像が多く発生してしまう。更に高速リフレッシ
ュもできない。
【0014】そして、TV学会誌には、ゲート蓄積型ホ
トセルとベース蓄積型ホトセルとが示されている。この
うちゲート蓄積型ホトセルは、ゲートを浮遊状態として
絶縁膜を介したリフレッシュ線を介してゲート領域を予
め所定の電圧に逆バイアスし、ソース接地抵抗負荷の出
力回路に読み出す構成である。しかしながら、この構成
では、出力信号を高速で読み出そうとすると十分な直線
性が得られない。なぜならば、読み出し時に十分な順バ
イアスがかからない為に短時間では出力電圧が必要な値
に到達しないからである。又、出力側のリセットすらな
いので、リセット動作が不十分で残像が多く発生してし
まう。
【0015】一方、ベース蓄積型ホトセルは、N+ 、P
+ 、N- 、N+ ホトトランジスタ構造を有しており、浮
遊状態とされたベース(P+ )、パルス的に電圧が印加
されるコレクタ(N+ )と、容量とスイッチングMOS
FETとを含むエミッタホロアの出力回路が接続された
エミッタ(N+ )と、で構成されている。しかしなが
ら、この構成ではコレクタに電圧を印加することで読み
出しを行っている為に、図5や図6,図7で後述するよ
うに高速動作で直線性を確保することが難しい。またリ
フレッシュにおいてもエミッタとコレクタとを接地する
だけであるので固定パターンノイズが大きく高速リフレ
ッシュができない。
【0016】また、以上の従来技術とは別に、米国特許
第3,624,428 号明細書や特公昭50-38531号公報にはベー
スに絶縁層を介して電極を設けたトランジスタにエミッ
タ接地抵抗負荷の出力回路を接続し、ベースを逆バイア
スにして蓄積動作を行い、該エミッタ接地抵抗負荷の出
力回路で電流読み出しを行う構成が示されている。しか
し所詮、破壊型の電流読み出しである為に直線性、残像
特性が悪い。[発明の目的]本発明の目的は、各セルに
増幅機能を有するもきわめて簡単な構造であり、将来の
高解像度化にも十分対処しうる新しい光電変換装置及び
光電変換方法を提供することにある。
【0017】本発明の別の目的は、直線性の良好な高速
読み出しをおこなっても残像や固定パターンノイズがほ
とんど問題とならず、しかも高速リフレッシュのできる
光電変換装置及び光電変換方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】かかる目的は、第一導電
型の半導体からなる制御電極領域と、前記第一導電型と
は異なる第二導電型の半導体からなり容量負荷を含む出
力回路に電気的に接続された第一の主電極領域と、第二
導電型の半導体からなる第二の主電極領域と、を有し、
光エネルギーを受けることにより生成されるキャリアを
前記制御電極領域に蓄積可能なトランジスタと、蓄積さ
れたキャリアに基づいて信号を読出した後のリフレッシ
ュ動作において、前記第一の主電極領域を基準電位に保
持し、前記制御電極領域に蓄積されたキャリアを除く為
のリフレッシュ手段と、を具備し、蓄積動作、読み出し
動作及びリフレッシュ動作を行う光電変換装置におい
て、前記リフレッシュ手段は、前記制御電極領域に基準
電圧源から前記第一及び第二の主電極領域に対して独立
的に電位を与え、前記基準電位に保持された状態の前記
第一の主電極領域と該制御電極領域との接合部を順方向
にバイアスする手段であることを特徴とする光電変換装
置により達成される。
【0019】また、かかる目的は、第一導電型の半導体
からなる制御電極領域と、前記第一導電型とは異なる第
二導電型の半導体からなり容量負荷を含む出力回路に電
気的に接続された第一の主電極領域と、第二導電型の半
導体からなる第二の主電極領域と、を有し、光エネルギ
ーを受けることにより生成されるキャリアを前記制御電
極領域に蓄積可能なトランジスタと、前記第一の主電極
領域を基準電位に保持し、前記制御電極領域に蓄積され
たキャリアを除く為のリフレッシュ手段と、を具備する
光電変換装置を用いた光電変換方法において、前記制御
電極領域にキャリアを蓄積する為に前記トランジスタを
光照射する蓄積工程と、前記制御電極領域に蓄積された
キャリアに基づいて信号を読み出す読み出し工程と、前
記リフレッシュ手段により、前記制御電極領域には基準
電圧源から前記第一及び第二の主電極領域に対して独立
的に電位が与えられ、前記基準電位に保持された状態の
前記第一の主電極領域と該制御電極領域との接合部が順
方向にバイアスされ該制御電極領域に蓄積されたキャリ
アを除くリフレッシュ工程と、を含むことを特徴とする
光電変換方法により達成される。
【0020】
【作用】本発明によれば、リフレッシュ動作時に制御電
極領域の電位を主電極領域とは独立的に制御することが
できる。
【0021】読み出し時には、制御電極領域と出力回路
に接続された主電極領域との間の接合がバイアスされ
る。こうして出力回路の容量負荷に電荷が蓄積されるの
で、非破壊モードで出力信号を得ることができる。
【0022】そして、リフレッシュ時には、制御電極領
域の電位を独立的に制御して制御電極領域と主電極領域
との接合部を順方向に深くバイアスすることで出力回路
に接続された主電極領域を通じてリフレッシュができ高
速動作で蓄積された電荷の除去が可能となり残像やノイ
ズ除去のためのリフレッシュが高速で行える。
【0023】
【実施例】本発明による好適な実施態様例の概略を以下
に説明する。
【0024】まず、図1及び図2を参照すると、図1の
符号30で示されるようなトランジスタを含む光電変換
セルの第一の主電極領域(エミッタ)には出力回路が接
続されている。この出力回路は垂直ライン38,3
8′,38″、水平シフトレジスタ39、MOSトラン
ジスタ40,40′,40″、出力ライン41、MOS
トランジスタ42、出力トランジスタ44、負荷抵抗4
5等で構成され、垂直ライン38,38′,38″は各
々容量負荷としての図2の符号21で示すCsのように
配線容量を有している。
【0025】また蓄積された電荷に基づき光電変換され
た信号を読み出す為の読み出し手段として垂直シフトレ
ジスタ32、バッファMOSトランジスタ33,3
3′,33″、端子34、水平ライン31,31′,3
1″が設けられた回路構成を採っている。
【0026】蓄積動作時には、エミッタは浮遊状態或は
接地され、第二の主電極領域(コレクタ)は正電位にバ
イアスされる。また制御電極領域(ベース)はエミッタ
に対して逆バイアス状態にされるが、この時のベース電
位を制御することにより飽和電圧を決定できる。こうし
てバイアス電圧を適宜設定すればセル自体にスイッチン
グ作用を持たせることができる。
【0027】読み出し動作時には、エミッタは浮遊状態
にされ、コレクタは正電位にバイアスされる制御電極領
域は主電極領域とは独立的に読み出し手段によってその
電位が制御される。ここでベースをエミッタに対して順
方向にバイアスすると良好な直線性を確保しつつ高速読
み出しができる。この時の動作を図2を参照して説明す
る。読み出し時には浮遊状態にあるエミッタ及び正の電
位に保持されているコレクタに対して、独立的に配線1
0より正の電圧VR を印加することでエミッタ電位に対
してベース電位を順方向にバイアスすることにより、エ
ミッタベース接合が順方向に深くバイアスされる。この
ようにして、エミッタ電位がベース電位即ち光照射によ
り発生した蓄積電圧に等しくなるまで、電流が流れるの
であるが、このときに要する時間は、電圧VR の作用に
より一層短縮され高速読み出しにおいても、優れた直線
性が確保できるのである。
【0028】リフレッシュ動作は以下のとおりである。
【0029】エミッタはスイッチ手段としてのMOSト
ランジスタ48,48′,48″によりアース記号をも
って示される第1の基準電圧源に接続され接地される。
このときコレクタは第2の基準電圧源に接続、即ち正電
位または接地電位にされる。こうして、容量負荷を含む
垂直ライン38、38′、38″がリセットされる。こ
こでコレクタが接地される場合を図3に示してある。こ
のような状態において正電位VRHなる電圧を印加して制
御電極領域としてのベースの電位を制御することにより
少なくともベース・エミッタ間が順方向バイアスされて
ベース領域に蓄積されたホールが流れ出したり、ベース
領域内に電子が流入したりして蓄積された電荷が消滅す
る。このような順バイアスを与えるリフレッシュ手段と
してはMOSトランジスタ48,48′,48″やバッ
ファMOSトランジスタ35,35′,35″、端子3
6、ベースに独立的に電位VRHを与える為の基準電圧源
となる端子37等を設けることで構成される。
【0030】以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細
に説明する。図4は、本発明の一実施例に係る光電変換
装置を構成する光センサセルの基本構造および動作を説
明する図である。図4(a)は、光センサセルの平面図
を、図4(b)は、図4(a)平面図のAA′部分の断
面図を、図4(c)は、それの等価回路をそれぞれ示
す。なお、各部位において図4(a),(b),(c)
に共通するものについては同一の番号をつけている。
【0031】図4では、整列配置方式の平面図を示した
が、水平方向解像度を高くするために、画素ずらし方式
(補間配置方式)にも配置できることはもちろんのこと
である。
【0032】この光センサセルは、図4(a),(b)
に示すごとく、リン(P),アンチモン(Sb),ヒ素
(As)等の不純物をドープしてn型又はn+ 型とされ
たシリコン基板1の上に、通常PSG膜等で構成される
パシベーション膜2、シリコン酸化膜(SiO2 )より
成る絶縁酸化膜3、となり合う光センサセルとの間を電
気的に絶縁するためのSiO2 あるいはSi34 等よ
りなる絶縁膜又はポリシリコン膜等で構成される素子分
離領域4、エピタキシャル技術等で形成される不純物濃
度の低いn- 領域5、その上の例えば不純物拡散技術又
はイオン注入技術を用いてボロン(B)等の不純物をド
ープしたバイポーラトランジスタのベースとなるp領域
6、不純物拡散技術、イオン注入技術等で形成されるバ
イポーラトランジスタのエミッタとなるn+ 領域7、信
号を外部へ読出すための、例えばアルミニウム(A
l),Al−Si,Al−Cu−Si等の導電材料で形
成される配線8、絶縁膜3を通して、浮遊状態になされ
たp領域6にパルスを印加するための電極9、それの配
線10、基板1の裏面にオーミックコンタクトをとるた
めに不純物拡散技術等で形成された不純物濃度の高いn
+ 領域11、基板の電位を与える、すなわちバイポーラ
トランジスタのコレクタ電位を与えるためのアルミニウ
ム等の導電材料で形成される電極12、より構成されて
いる。
【0033】なお、図4(a)の19はn+ 領域7と配
線8の接続をとるためのコンタクト部分である。又配線
8および配線10の交互する部分はいわゆる2層配線と
なっており、SiO2 等の絶縁材料で形成される絶縁領
域で、それぞれ互いに絶縁されている。すなわち、金属
の2層配線構造になっている。
【0034】図4(c)の等価回路のコンデンサCox
13は電極9,絶縁膜3,p領域6のMOS構造より構
成され、又バイポーラトランジスタ14はエミッタとし
てのn+ 領域7、ベースとしてのp領域6、不純物濃度
の小さいn- 領域5、コレクタとしてのn又はn+ 領域
1の各部分より構成されている。これらの図面から明ら
かなように、p領域6は浮遊領域になされている。
【0035】図4(c)の第2の等価回路は、バイポー
ラトランジスタ14をベース・エミッタの接合容量Cb
e15、ベース・エミッタのpn接合ダイオードDbe
16、ベース・コレクタの接合容量Cbc17、ベース
・コレクタのpn接合ダイオードDbc18を用いて表
現したものである。ここでは、本来等価回路図として、
pn接合ダイオードDbe16及びpn接合ダイオード
Dbc18と並列に記されるべき2つの異なる向きの電
流源を示す記号は省略してある。以下、光センサセルの
基本動作を図4を用いて説明する。この光センサセルの
基本動作は、光入射による電荷蓄積動作、読出し動作お
よびリフレッシュ動作より構成される。
【0036】まず、電荷蓄積動作について説明する。
【0037】電荷蓄積動作においては、例えばエミッタ
は、配線8を通して接地され、コレクタは配線12を通
して正電位にバイアスされている。またベースは、あら
かじめコンデンサCox13に、配線10を通して正の
パルス電圧を印加することにより負電位、すなわち、エ
ミッタ7に対して逆バイアス状態にされているものとす
る。このCox13にパルスを印加してベース6を負電
位にバイアスする動作については、後にリフレッシュ動
作の説明のとき、くわしく説明する。
【0038】この状態において、図4に示す様に光セン
サセルの表側から光20が入射してくると、半導体内に
おいてエレクトロン・ホール対が発生する。この内、エ
レクトロンは、n領域1が正電位にバイアスされている
のでn領域1側に流れだしていってしまうが、ホールは
p領域6にどんどん蓄積されていく。このホールのp領
域への蓄積によりp領域6の電位は次第に正電位に向か
って変化していく。
【0039】図4(a),(b)でも各センサセルの受
光面下面は、ほとんどp領域で占められており、一部n
+ 領域7となっている。当然のことながら、光により励
起されるエレクトロン・ホール対濃度は表面に近い程大
きい。このためp領域6中にも多くのエレクトロン・ホ
ール対が光により励起される。p領域中に光励起された
エレクトロンが再結合することなくp領域6からただち
に流れ出て、n領域に吸収されるような構造にしておけ
ば、p領域6で励起されたホールはそのまま蓄積され
て、p領域6を正電位方向に変化させる。p領域6の不
純物濃度が均一になされている場合には、光で励起され
たエレクトロンは拡散で、p領域6とn-領域5とのp
- 接合部まで流れ、その後はn- 領域に加わっている
強い電界によるドリフトでnコレクタ領域1に吸収され
る。もちろん、p領域6内の電子の走行を拡散だけで行
ってもよいわけであるが、表面から内部に行くほどpベ
ースの不純物濃度が減少するように構成しておけば、こ
の不純物濃度差により、ベース内に内部から表面に向う
電界Ed、
【0040】
【数1】 が発生する。ここで、WB はp領域6の光入射側表面か
らの深さ、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、qは単
位電荷、NASはpベース領域6の表面不純物濃度、NAi
はp領域6のn- 高抵抗領域5との界面における不純物
濃度である。
【0041】ここで、NAS/NAi>3とすれば、p領域
6内の電子の走行は、拡散よりはドリフトにより行われ
るようになる。すなわち、p領域6内に光により励起さ
れるキヤリアを信号として有効に動作させるためには、
p領域6の不純物濃度は光入射側表面から内部に向って
減少しているようになっていることが望ましい。拡散で
p領域6を形成すれば、その不純物濃度は光入射側表面
にくらべ内部に行くほど減少している。
【0042】センサセルの受光面下の一部は、n+ 領域
7により占られている。n+ 領域7の深さは、通常0.
2〜0.3μm程度、あるいはそれ以下に設計されるか
ら、n+ 領域7で吸収される光の量は、もともとあまり
多くはないのでそれ程問題はない。ただ、短波長側の
光、特に青色光に対しては、n+ 領域7の存在は感度低
下の原因になる。n+ 領域7の不純物濃度は通常1×1
20cm-3程度あるいはそれ以上に設計される。こうし
た高濃度に不純物がドープされたn+ 領域7におけるホ
ールの拡散距離は0.15〜0.2μm程度である。し
たがって、n+ 領域7内で光励起されたホールを有効に
p領域6に流し込むには、n+ 領域7も光入射表面から
内部に向って不純物濃度が減少する構造になっているこ
とが望ましい。n+ 領域7の不純物濃度分布が上記の様
になっていれば、光入射側表面から内部に向う強いドリ
フト電界が発生して、n+ 領域7に光励起されたホール
はドリフトによりただちにp領域6に流れ込む。n+
域7、p領域6の不純物濃度がいずれも光入射側表面か
ら内部に向って減少するように構成されていれば、セン
サセルの光入射側表面側に存在するn+ 領域7、p領域
6において光励起されたキャリアはすべて光信号として
有効に働くのである。As又はPを高濃度にドープした
シリコン酸化膜あるいはポリシリコン膜からの不純物拡
散により、このn+ 領域7を形成すると、上記に述べた
ような望ましい不純物傾斜をもつn+ 領域を得ることが
可能である。
【0043】最終的には、ホールの蓄積によりベース電
位はエミッタ電位まで変化し、この場合は接地電位まで
変化して、そこでクリップされることになる。より厳密
に言うと、ベース・エミッタ間が順方向に深くバイアス
されて、ベースに蓄積されたホールがエミッタに流出し
始める電圧でクリップされる。つまり、この場合の光セ
ンサセルの飽和電位は、最初にp領域6を負電位にバイ
アスしたときのバイアス電位と接地電位との電位差で略
々与えられるわけである。n+ 領域7が接地されず、浮
遊状態において光入力によって発生した電荷の蓄積を行
う場合には、p領域6はn領域1と略々同電位まで電荷
を蓄積することができる。
【0044】以上は電荷蓄積動作の定性的な概略説明で
あるが、以下に少し具体的かつ定量的に説明する。
【0045】この光センサセルの分光感度分布は次式で
与えられる。
【0046】
【数2】 但し、λは光の波長〔μm〕、αはシリコン結晶中での
光の減衰係数〔μm-1〕、xは半導体表面における、再
結合損失を起こし感度に寄与しない“deadlaye
r”(不感領域)の厚さ〔μm〕、yはエピタキシャル
層の厚さ〔μm〕、Tは透過率すなわち、入射してくる
光量に対して反射等を考慮して有効に半導体中に入射す
る光量の割合をそれぞれ示している。この光センサセル
の分光感度S(λ)および放射照度Ee(λ)を用いて
光電流Ipは次式で計算される。
【0047】
【数3】 但し、放射照度Ee(λ)〔μW・cm-2・nm-1〕は
次式で与えられる。
【0048】
【数4】 但しEV はセンサの受光面の照度〔Lux〕、P(λ)
はセンサの受光面に入射している光の分光分布、V
(λ)は人間の目の比視感度である。これらの式を用い
ると、エピ厚の層4μmをもつ光センサセルでは、A光
源(2854°K)で照射され、センサ受光面照度が1
〔Lux〕のとき、約280nA/cm-2の光電流が流
れ、入射してくるフォトンの数あるいは発生するエレク
トロン・ホール対の数は1.8×1012ケ/cm2 ・s
ec程度である。
【0049】又、この時、光により励起されたホールが
ベースに蓄積することにより発生する電位VpはVp=
Q/Cで与えられる。Qは蓄積されるホールの電荷量で
あり、CはCbe15とCbc17を加算した接合容量
である。
【0050】今、n+ 領域7の不純物濃度を1020cm
-3、p領域6の不純物濃度を5×1016cm-3、n-
域5の不純物濃度を1013cm-3、n+ 領域7の面積を
16μm2 、p領域6の面積を64μm2、n- 領域5の
厚さを3μmにしたときの接合容量は、約0.014p
F位になり、一方、p領域6に蓄積されるホールの個数
は、蓄積時間1/60sec、有効受光面積、すなわち
p領域6の面積から電極8および9の面積を引いた面積
を56μm2 程度とすると、1.7×104 ケとなる。
従って光入射により発生する電位Vpは190mV位に
なる。
【0051】ここで注目すべきことは、高解像度化さ
れ、セルサイズが縮小化されていった時に、一つの光セ
ンサセルあたりに入射する光量が減少し、蓄積電荷量Q
が共に減少していくが、セルの縮小化に伴ない接合容量
もセルサイズに比例して減少していくので、光入射によ
り発生する電位Vpはほぼ一定に保たれるということで
ある。これは本発明における光センサセルが図4に示す
ごとく、きわめて簡単な構造をしており有効受光面がき
わめて大きくとれる可能性を有しているからである。
【0052】インターラインタイプのCCDの場合と比
較して本発明における光電変換装置が有利な理由の一つ
はここにあり、高解像度化にともない、インターライン
タイプのCCD型撮像装置では、転送する電荷量を確保
しようとすると転送部の面積が相対的に大きくなり、こ
のため有効受光面が減少するので、感度、すなわち光入
射による発生電圧が減少してしまうことになる。また、
インターラインタイプのCCD型撮像装置では、飽和電
圧が転送部の大きさにより制限され、どんどん低下して
いってしまうのに対し、本発明における光センサセルで
は、先にも書いた様に、最初にp領域6を負電位にバイ
アスした時のバイアス電圧により飽和電圧は決まるわけ
であり、大きな飽和電圧を確保することができる。
【0053】以上の様にしてp領域6に蓄積された電荷
により発生した電圧を外部へ読出す動作について次に説
明する。
【0054】読出し動作状態では、エミッタ、配線8は
浮遊状態に、コレクタは正電位Vccに保持される。
【0055】図2に等価回路を示す。ここでも、本来等
価回路として、pn接合ダイオードDbe16及びpn
接合ダイオードDbc18と並列に記されるべき2つの
異なる向きの電流源を示す記号は省略してある。
【0056】今、光を照射する前に、ベース6を負電位
にバイアスした時の電位を−VB とし、光照射により発
生した蓄積電圧をVP とすると、ベース電位は、−VB
+VP なる電位になっている。この状態で配線10を通
して電極9に読出し用の正の電圧VR を印加すると、こ
の正の電位VR は酸化膜容量Cox13とベース・エミ
ッタ間接合容量Cbe15、ベース・コレクタ間接合容
量Cbc7により容量分割され、ベースには電圧
【0057】
【数5】 が加算される。従ってベース電位は
【0058】
【数6】 となる。ここで、
【0059】
【数7】 となる条件が成立するようにしておくと、ベース電位は
光照射により発生した蓄積電圧VP そのものとなる。こ
のようにしてエミッタ電位に対してベース電位が正方向
にバイアスされると、エレクトロンは、エミッタからベ
ースに注入され、コレクタ電位が正電位になっているの
で、ドリフト電界により加速されて、コレクタに到達す
る。この時に流れる電流は、次式で与えられる。
【0060】
【数8】 但しAj はベース・エミッタ間の接合面積、qは単位電
荷量(1.6×10-19 クーロン)、Dn はベース中に
おけるエレクトロンの拡散定数、npeはpベースのエミ
ッタ端における少数キヤリヤとしてのエレクトロン濃
度、WB はベース幅、NAeはベースのエミッタ単におけ
るアクセプタ濃度、NAcはベースのコレクタ端における
アクセプタ濃度、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、
e はエミッタ電位である。
【0061】この電流は、エミッタ電位Ve がベース電
位、すなわちここでは光照射により発生した蓄積電圧V
P に等しくなるまで流れることは上式から明らかであ
る。この時エミッタ電位Ve の時間的変化は次式で計算
される。
【0062】
【数9】 但し、ここで配線容量Csはエミッタに接続されている
配線8のもつ容量21である。
【0063】図5は、上式を用いて計算したエミッタ電
位の時間変化の一例を示している。図5によればエミッ
タ電位がベース電位に等しくなるためには、約1秒位を
要することになる。これはエミッタ電位Ve がVP に近
くなるとあまり電流が流れなくなることに起因している
わけである。したがって、これを解決する手段は、先に
電極9に正電圧VR を印加するときに、
【0064】
【数10】 なる条件を設定したが、この条件の代りに
【0065】
【数11】 なる条件を入れ、ベース電位をVBiasだけ、余分に順方
向にバイアスしてやる方法が考えられる。この時に流れ
る電流は次式で与えられる。
【0066】
【数12】 図6に、VBias=0.6Vとした場合、ある一定時間の
後、電極9に印加していたVR をゼロボルトにもどし、
流れる電流を停止させたときの蓄積電圧VP に対する、
読出し電圧、すなわちエミッタ電位の関係を示す。但
し、図6では、読出し電圧はバイアス電圧成分による読
出し時間に依存する一定の電位が必ず加算されてくるが
そのゲタ分をさし引いた値をプロットしている。電極9
に印加している正電圧VR をゼロボルトにもどした時に
は、印加したときとは逆に
【0067】
【数13】 なる電圧がベース電位に加算されるので、ベース電位
は、正電圧VR を印加する前の状態、すなわち、−VB
になり、エミッタに対し逆バイアスされるので電流の流
れが停止するわけである。図6によれば100ns程度
以上の読出し時間(すなわちVR を電極9に印加してい
る時間)をとれば、蓄積電圧VP と読出し電圧は4桁程
度の範囲にわたって直線性は確保され、高速の読出しが
可能であることを示している。図6で、45°の線は読
出しに十分の時間をかけた場合の結果であり、上記の計
算例では、配線8の容量Csを4pFとしているが、こ
れはCbe+Cbcの接合容量の0.014pFと比較
して約300倍も大きいにもかかわらず、p領域6に発
生した蓄積電圧VP が何らの減衰も受けず、かつ、バイ
アス電圧の効果により、きわめて高速に読出されている
ことを図6は示している。これは上記構成に係る光セン
サセルのもつ増幅機能、すなわち電荷増幅機能が有効に
働らいているからである。
【0068】これに対して従来のMOS型撮像装置で
は、蓄積電圧VP は、このような読出し過程において配
線容量Csの影響でCj・VP /(Cj+Cs)(但し
CjはMOS型撮像装置の受光部のpn接合容量)とな
り、2桁位読出し電圧値が下がってしまうという欠点を
有していた。このためMOS型撮像装置では、外部へ読
出すためのスイッチングMOSトランジスタの寄生容量
のばらつきによる固定パターン雑音、あるいは配線容量
すなわち出力容量が大きいことにより発生するランダム
雑音が大きく、S/N比がとれないという問題があった
が、図4(a),(b),(c)で示す構成の光センサ
セルでは、p領域6に発生した蓄積電圧そのものが外部
に読出されるわけであり、この電圧はかなり大きいため
固定パターン雑音、出力容量に起因するランダム雑音が
相対的に小さくなり、きわめてS/N比の良い信号を得
ることが可能である。
【0069】先に、バイアス電圧VBiasを0.6Vに設
定したとき、4桁程度の直線性が100nsec程度の
高速読出し時間で得られることを示したが、この直線性
および読出し時間とバイアス電圧VBiasの関係を計算し
た結果をさらにくわしく、図7に示す。
【0070】図7において、横軸はバイアス電圧VBias
であり、また、縦軸は読出し時間をとっている。またパ
ラメータは、蓄積電圧が1mVのときに、読出し電圧が
1mVの80%,90%,95%,98%になるまでの
時間依存性を示している。図6に示される様に、蓄積電
圧1mVにおいて、それぞれ80%,90%,95%,
98%になっている時は、それ以上の蓄積電圧では、さ
らに良い値を示していることは明らかである。
【0071】この図7によれば、バイアス電圧VBias
0.6Vでは、読出し電圧が蓄積電圧の80%になるの
は読出し時間が0.12μs、90%になるのは0.2
7μs、95%になるのは0.54μs、98%になる
のは1.4μsであるのがわかる。また、バイアス電圧
Biasを0.6Vより大きくすれば、さらに高速の読出
しが可能であることを示している。この様に、撮像装置
の全体の設計から読出し時間および必要な直線性が決定
されると、必要とされるバイアス電圧VBiasが図7のグ
ラフを用いることにより決定することができる。
【0072】上記構成に係る光センサセルのもう一つの
利点は、p領域6に蓄積されたホールはp領域6におけ
るエレクトロンとホールの再結合確率がきわめて小さい
ことから非破壊的に読出し可能なことである。すなわち
読出し時に電極9に印加していた電圧VR をゼロボルト
にもどした時、p領域6の電位は電圧VR を印加する前
の逆バイアス状態になり、光照射により発生した蓄積電
圧VP は、新しく光が照射されない限り、そのまま保存
されるわけである。このことは、上記構成に係る光セン
サセルを光電変換装置として構成したときに、システム
動作上、新しい機能を提供することができることを意味
する。
【0073】このp領域6に蓄積電圧VP を保持できる
時間は、きわめて長く、最大の保持時間は、むしろ、接
合の空乏層中において熱的に発生する暗電流によって制
限を受ける。すなわち、この熱的に発生する暗電流によ
り光センサセルが飽和してしまうからである。しかしな
がら、上記構成に係る光センサセルでは、空乏層の広が
っている領域は、低不純物濃度領域であるn- 領域5で
あり、このn- 領域5は1012cm-3〜1014cm-3
度と、きわめて不純物濃度が低いため、その結晶性が良
好であり、MOS型、CCD型撮像装置に比較して熱的
に発生するエレクトロン・ホール対は少ない。このた
め、暗電流は、他の従来の装置に比較して小さい。すな
わち、上記構成に係る光センサセルは本質的に暗電流雑
音の小さい構造をしているわけである。
【0074】次いでp領域6に蓄積された電荷をリフレ
ッシュする動作について説明する。
【0075】上記構成に係る光センサセルでは、すでに
述べたごとく、p領域6に蓄積された電荷は、読出し動
作では消滅しない。このため新しい光情報を入力するた
めには、前に蓄積されていた電荷を消滅させるためのリ
フレッシュ動作が必要である。また同時に、浮遊状態に
なされているp領域6の電位を所定の負電圧に帯電させ
ておく必要がある。上記構成に係る光センサセルでは、
リフレッシュ動作も読出し動作と同様、配線10を通し
て電極9に正電圧を印加することにより行う。このと
き、配線8を通してエミッタを接地する。コレクタは、
電極12を通して接地又は正電位にしておく。図3にリ
フレッシュ動作の等価回路を示す。但しコレクタ側を接
地した状態の例を示している。
【0076】この状態で正電圧VRHなる電圧が電極9に
印加されると、ベース22には、酸化膜容量Cox1
3,ベース・エミッタ間接合容量Cbe15、ベース・
コレクタ間接合容量Cbc17の容量分割により、
【0077】
【数14】 なる電圧が、前の読出し動作のときと同様瞬時的にかか
る。この電圧により、ベース・エミッタ間接合ダイオー
ドDbe16およびベース・コレクタ間接合ダイオード
Dbc18は順方向バイアスされて導通状態となり、電
流が流れ始め、ベース電位は次第に低下していく。
【0078】この時、浮遊状態にあるベースの電位Vの
変化は近似的に次式で表わされる。
【0079】
【数15】 但し、
【0080】
【数16】 1 はダイオードDbcを流れる電流、i2 はダイオー
ドDbeを流れる電流である。Ab はベース面積、Ae
はエミッタ面積、Dpはコレクタ中におけるホールの拡
散定数、pneはコレクタ中における熱平衡状態のホール
濃度、Lpはコレクタ中におけるホールの平均自由行
程、npeはベース中における熱平衡状態でのエレクトロ
ン濃度である。i2 で、ベース側からエミッタへのホー
ル注入による電流は、エミッタの不純物濃度がベースの
不純物濃度にくらべて充分高いので、無視できる。
【0081】上に示した式は、段階接合近似のものであ
り実際のデバイスでは段階接合からはずれており、又ベ
ースの厚さが薄く、かつ複雑な濃度分布を有しているの
で厳密なものではないが、リフレッシュ動作をかなりの
近似で説明可能である。
【0082】上式中のベース・コレクタ間に流れる電流
1 の内、q・Dp・pne/Lpはホールによる電流、
すなわちベースからホールがコレクタ側へ流れだす成分
を示している。このホールによる電流が流れやすい様に
上記構成に係る光センサセルでは、コレクタの不純物濃
度は、通常のバイポーラトランジスタに比較して少し低
めに設計される。
【0083】この式を用いて計算した、ベース電位の時
間依存性の一例を図8に示す。横軸は、リフレッシュ電
圧VRHが電極9に印加された瞬間からの時間経過すなわ
ちリフレッシュ時間を、縦軸は、ベース電位をそれぞれ
示す。また、ベースの初期電位をパラメータにしてい
る。ベースの初期電位とは、リフレッシュ電圧VRHが加
わった瞬間に、浮遊状態にあるベースが示す電位であ
り、VRH,Cox,Cbe,Cbc及びベースに蓄積さ
れている電荷によってきまる。
【0084】この図8をみれば、ベースの電位は初期電
位によらず、ある時間経過後には必ず、片対数グラフ上
で一つの直線にしたがって下がっていく。
【0085】図9に、リフレッシュ時間に対するベース
電位変化の実験値を示す。図8に示した計算例に比較し
て、この実験で用いたテストデバイスは、ディメンショ
ンがかなり大きいため、計算例とはその絶対値は一致し
ないが、リフレッシュ時間に対するベース電位変化が片
対数グラフ上で直線的に変化していることが実証されて
いる。この実験例ではコレクタおよびエミッタの両者を
接地したときの値を示している。
【0086】今、光照射による蓄積電圧VP の最大値を
0.4〔V〕、リフレッシュ電圧VRHによりベースに印
加される電圧Vを0.4〔V〕とすると、図8に示すご
とく初期ベース電位の最大値は0.8〔V〕となり、リ
フレッシュ電圧印加後10-15 〔sec〕後には直線に
のってベース電位が下がり始め、10-5〔sec〕後に
は、光があたらなかった時、すなわち初期ベース電位が
0.4〔V〕のときの電位変化と一致する。
【0087】p領域6が、MOSキヤパシタCoxを通
して正電圧をある時間印加し、その正電圧を除去すると
負電位に帯電する仕方には、2通りの仕方がある。一つ
は、p領域6から正電荷を持つホールが、主として接地
状態にあるn領域1に流れ出すことによって、負電荷が
蓄積される動作である。p領域6からホールが、n領域
1に一方的に流れ、n領域1の電子があまりp領域6内
に流れ込まないようにするためには、p領域6の不純物
密度をn領域1の不純物密度より高くしておけばよい。
一方、n+ 領域7やn領域1からの電子が、p領域6に
流れ込み、ホールと再結合することによって、p領域6
に負電荷が蓄積する動作も行える。この場合には、n領
域1の不純物密度はp領域6より高くなされている。p
領域6からホールが流出することによって、負電荷が蓄
積する動作の方が、p領域6ベースに電子が流れ込んで
ホールと再結合することにより負電荷が蓄積する動作よ
りはるかに速い。しかし、これまでの実験によれば、電
子をp領域6に流し込むリフレッシュ動作でも、光電変
換装置の動作に対しては、十分に速い時間応答を示すこ
とが確認されている。
【0088】上記構成に係る光センサセルをXY方向に
多数ならべて光電変換装置を構成したとき、画像により
各センサセルで、蓄積電圧VP は、上記の例では0〜
0.4〔V〕の間でばらついているが、リフレッシュ電
圧VRH印加後10-5〔sec〕には、全てのセンサセル
のベースには約0.3〔V〕程度の一定電圧は残るもの
の、画像による蓄積電圧VP の変化分は全て消えてしま
うことがわかる。すなわち、上記構成に係る光センサセ
ルによる光電変換装置では、リフレッシュ動作により全
てのセンサセルのベース電位をゼロボルトまで持ってい
く完全リフレッシュモードと(このときは図8の例では
10〔sec〕を要する)、ベース電位にはある一定電
圧は残るものの蓄積電圧VP による変動成分が消えてし
まう過渡的リフレッシュモードの二つが存在するわけで
ある(このときは図8の例では、10〔μsec〕〜1
0〔sec〕のリフレッシュパルス)。以上の例では、
リフレッシュ電圧VRHによりベースに印加される電圧V
A を0.4〔V〕としたが、この電圧VA を0.6
〔V〕とすれば、上記、過渡的リフレッシュモードは、
図8によれば、1〔nsec〕でおこり、きわめて高速
にリフレッシュすることができる。完全リフレッシュモ
ードで動作させるか、過渡的リフレッシュモードで動作
させるかの選択は光電変換装置の使用目的によって決定
される。
【0089】この過渡的リフレッシュモードにおいてベ
ースに残る電圧をVK とすると、リフレッシュ電圧VRH
を印加後、VRHをゼロボルトにもどす瞬間の過渡的状態
において、
【0090】
【数17】 なる負電圧がベースに加算されるので、リフレッシュパ
ルスによるリフレッシュ動作後のベース電位は
【0091】
【数18】 となり、ベースはエミッタに対して逆バイアス状態にな
る。
【0092】先に光により励起されたキヤリアを蓄積す
る蓄積動作のとき、蓄積状態ではベースは逆バイアス状
態で行われるという説明をしたが、このリフレッシュ動
作により、リフレッシュおよびベースを逆バイアス状態
に持っていくことの2つの動作が同時に行われるわけで
ある。
【0093】図10にリフレッシュ電圧VRHに対するリ
フレッシュ動作後のベース電位
【0094】
【数19】 の変化の実験値を示す。パラメータとしてCoxの値を
5pFから100pFまでとっている。丸印は実験値で
あり、実線は
【0095】
【数20】 より計算される計算値を示している。このときVK
0.52Vであり、また、Cbc+Cbe=4pFであ
る。但し観測用オシロスコープのプローグ容量13pF
がCbc+Cbeに並列に接続されている。この様に、
計算値と実験値は完全に一致しており、リフレッシュ動
作が実験的にも確認されている。
【0096】以上のリフレッシュ動作においては、図3
に示す様に、コレクタを接地したときの例について説明
したが、コレクタを正電位にした状態で行うことも可能
である。このときは、ベース・コレクタ間接合ダイオー
ドDbc18が、リフレッシュパルスが印加されても、
このリフレッシュパルスによりベースに印加される電位
よりも、コレクタに印加されている正電位の方が大きい
と非導通状態のままなので、電流はベース・エミッタ間
接合ダイオードDbe16だけを通して流れる。このた
め、ベース電位の低下は、コレクタを接地した時より相
対的にゆっくりしたものになるが、基本的には、前に説
明したのと、まったく同様な高速リフレッシュ動作が行
われるわけである。
【0097】すなわち図8のリフレッシュ時間に対する
ベース電位の関係は、図8のベース電位が低下する時の
斜めの直線が右側の方、つまり、より時間の要する方向
へシフトすることになる。したがって、コレクタを接地
した時と同じリフレッシュ電圧VRHを用いると、リフレ
ッシュに時間を要することになるが、リフレッシュ電圧
RHをわずか高めてやればコレクタを接地した時と同
様、高速のリフレッシュ動作が可能である。以上が光入
射による電荷蓄積動作、読出し動作、リフレッシュ動作
よりなる上記構成に係る光センサセルの基本動作の説明
である。
【0098】以上説明したごとく、上記構成に係る光セ
ンサセルの基本構造は、すでにあげた特開昭56−15
0878号公報、特開昭56−157073号公報、特
開昭56−165473号公報と比較してきわめて簡単
な構造であり、将来の高解像度化に十分対応できるとと
もに、それらのもつ優れた特徴である増幅機能からくる
低雑音、高出力、広ダイナミックレンジ、非破壊読出し
等のメリットをそのまま保存している。
【0099】次に、以上説明した構成に係る光センサセ
ルを二次元に配列して構成した本発明の光電変換装置の
一実施例について図面を用いて説明する。
【0100】基本光センサセル構造を二次元的に3×3
に配列した光電変換装置の回路構成図を図1に示す。
【0101】すでに説明した点線で囲まれた基本光セン
サセル30(この時バイポーラトランジスタのコレクタ
は基板及び基板電極に接続されることを示してい
る。)、読出しパルスおよびリフレッシュパルスを印加
するための水平ライン31,31′,31″、読出しパ
ルスを発生させるための垂直シフトレジスタ32、垂直
シフトレジスタ32と水平ライン31,31′,31″
の間のバッファMOSトランジスタ33,33′,3
3″のゲートにパルスを印加するための端子34、リフ
レッシュパルスを印加するためのバッファMOSトラン
ジスタ35,35′,35″、それのゲートにパルスを
印加するための端子36、リフレッシュパルスを印加す
るための端子37、基本光センサセル30から蓄積電圧
を読出すための垂直ライン38,38′,38″、各垂
直ラインを選択するためのパルスを発生する水平シフト
レジスタ39、各垂直ラインを開閉するためのゲート用
MOSトランジスタ40,40′,40″、蓄積電圧を
アンプ部に読出すための出力ライン41、読出し後に、
出力ラインに蓄積した電荷をリフレッシュするためのM
OSトランジスタ42、MOSトランジスタ42へリフ
レッシュパルスを印加するための端子43、出力信号を
増幅するためのバイポーラ、MOS,FET、J−FE
T等のトランジスタ44、負荷抵抗45、トランジスタ
と電源を接続するための端子46、トランジスタの出力
端子47、読出し動作において垂直ライン40,4
0′,40″に蓄積された電荷をリフレッシュするため
のMOSトランジスタ48,48′,48″、およびM
OSトランジスタ48,48′,48″のゲートにパル
スを印加するための端子49によりこの光電変換装置は
構成されている。
【0102】この光電変換装置の動作について図1およ
び図11に示すパルスタイミング図を用いて説明する。
図11において、区間61はリフレッシュ動作、区間6
2は蓄積動作、区間63は読出し動作にそれぞれ対応し
ている。
【0103】時刻t1 において、基板電位、すなわち光
センサセル部のコレクタ電位64は、接地電位または正
電位に保たれるが、図11では接地電位に保たれている
ものを示している。接地電位または正電位のいずれにし
ても、すでに説明した様に、リフレッシュに要する時間
が異なってくるだけであり、基本動作に変化はない。端
子49の電位65はhigh状態であり、MOSトラン
ジスタ48,48′,48″は導通状態に保たれ、各光
センサセルは、垂直ライン38,38′,38″を通し
て接地されている。また端子36には、波形66のごと
くバッファMOSトランジスタが導通する電圧が印加さ
れており、全画面一括リフレッシュ用バッファMOSト
ランジスタ35,35′,35″は導通状態となってい
る。この状態で端子37に波形67のごとくパルスが印
加されると、水平ライン31,31′,31″を通して
各光センサセルのベースに電圧がかかり、すでに説明し
た様に、リフレッシュ動作に入り、それ以前に蓄積され
ていた電荷が、完全リフレッシュモード又は過渡的リフ
レッシュモードにしたがってリフレッシュされる。完全
リフレッシュモードになるか又は過渡的リフレッシュモ
ードになるかは波形67のパルス幅により決定されるわ
けである。
【0104】t2 時刻において、すでに説明したごと
く、各光センサセルのトランジスタのベースはエミッタ
に対して逆バイアス状態となり、次の蓄積区間62へ移
る。このリフレッシュ区間61においては、図に示すよ
うに、他の印加パルスは全てlow状態に保たれてい
る。
【0105】蓄積動作区間62においては、基板電圧、
すなわちトランジスタのコレクタ電位波形64は正電位
にする。これにより光照射により発生したエレクトロン
・ホール対のうちエレクトロンを、コレクタ側へ早く流
してしまうことができる。しかし、このコレクタ電位を
正電位に保つことは、ベースをエミッタに対して逆方向
バイアス状態、すなわち負電位にして撮像しているので
必須条件ではなく、接地電位あるいは若干負電位状態に
しても基本的な蓄積動作に変化はない。
【0106】蓄積動作状態においては、MOSトランジ
スタ48,48′,48″のゲート端子49の電位65
は、リフレッシュ区間と同様、highに保たれ、各M
OSトランジスタは導通状態に保たれる。このため、各
光センサセルのエミッタは垂直ライン38,38′,3
8″を通して接地されている。強い光の照射により、ベ
ースにホールが蓄積され、飽和してくると、すなわちベ
ース電位がエミッタ電位(接地電位)に対して順方向バ
イアス状態になってくると、ホールは垂直ライン38,
38′,38″を通して流れ、そこでベース電位変化は
停止し、クリップされることになる。したがって、垂直
方向にとなり合う光センサセルのエミッタが垂直ライン
38,38′,38″により共通に接続されていても、
この様に垂直ライン38,38′,38″を接地してお
くと、ブルーミング現象を生ずることはない。
【0107】このブルーミング現象をさける方法は、M
OSトランジスタ48,48′,48″を非導通状態に
して、垂直ライン38,38′,38″を浮遊状態にし
ていても、基板電位、すなわちコレクタ電位64を若干
負電位にしておき、ホールの蓄積によりベース電位が正
電位方向に変化してきたとき、エミッタより先にコレク
タ側の方へ流れ出す様にすることにより達成することも
可能である。蓄積区間62に次いで、時刻t3 より読出
し区間63になる。この時刻t3 において、MOSトラ
ンジスタ48,48′,48″のゲート端子49の電位
65をlowにし、かつ水平ライン31,31′,3
1″のバッファMOSトランジスタ33,33′,3
3″のゲート端子の電位68をhighにし、それぞれ
のMOSトランジスタを導通状態とする。但し、このゲ
ート端子34の電位68をhighにするタイミング
は、時刻t3 であることは必須条件ではなく、それより
早い時刻であれば良い。
【0108】時刻t4 では、垂直シフトレジスタ32の
出力のうち、水平ライン31に接続されたものが波形6
9のごとくhighとなり、このとき、MOSトランジ
スタ33が導通状態であるから、この水平ライン31に
接続された3つの各光センサセルの読出しが行なわれ
る。この読出し動作はすでに前に説明した通りであり、
各光センサセルのベース領域に蓄積された信号電荷によ
り発生した信号電圧は、そのまま、垂直ライン38,3
8′,38″に現われる。このときの垂直シフトレジス
タ32からのパルス電圧のパルス幅は、図6,図7に示
した様に、蓄積電圧に対する読出し電圧が、十分直線性
を保つ関係になるパルス幅に設定される。またパルス電
圧は先に説明した様に、VBias分だけエミッタに対して
順方向バイアスがかかる様調整される。
【0109】次いで、時刻t5 において、水平シフトレ
ジスタ39の出力のうち、垂直ライン38に接続された
MOSトランジスタ40のゲートへの出力だけが波形7
0のごとくhighとなり、MOSトランジスタ40が
導通状態となり、出力信号は出力ライン41を通して、
出力トランジスタ44に入り、電流増幅されて出力端子
47から出力される。この様に信号が読出された後、出
力ライン41には配線容量に起因する信号電荷が残って
いるので、時刻t6 において、MOSトランジスタ42
のゲート端子43にパルス波形71のごとくパルスを印
加し、MOSトランジスタ42を導通状態にして出力ラ
イン41を接地して、この残留した信号電荷をリフレッ
シュしてやるわけである。以下同様にして、スイッチン
グMOSトランジスタ40,40′,40″を順次導通
させて垂直ライン38,38′,38″の信号出力を読
出す。この様にして水平に並んだ一ライン分の各光セン
サセルからの信号を読出した後、垂直ライン38,3
8′,38″には、出力ライン41と同様、それの配線
容量に起因する信号電荷が残留しているので、各垂直ラ
イン38,38′,38″に接続されたMOSトランジ
スタ48,48′,48″を、それのゲート端子49に
波形65で示される様にhighにして導通させ、この
残留信号電荷をリフレッシュする。
【0110】次いで、時刻t8 において、垂直シフトレ
ジスタ32の出力のうち、水平ライン31′に接続され
た出力が波形69′のごとくhighとなり、水平ライ
ン31′に接続された各光センサセルの蓄積電圧が、各
垂直ライン38,38′,38″に読出されるわけであ
る。以下、順次前と同様の動作により、出力端子47か
ら信号が読出される。
【0111】以上の説明においては、蓄積区間62と読
出し区間63が明確に区分される様な応用分野、例えば
最近研究開発が積極的に行なわれているスチルビデオに
適用される動作状態について説明したが、テレビカメラ
の様に蓄積区間62における動作と読出し区間63にお
ける動作が同時に行なわれている様な応用分野に関して
も、図11,図12のパルスタイミングを変更すること
により適用可能である。但し、この時のリフレッシュは
全画面一括リフレッシュではなく、一ライン毎のリフレ
ッシュ機能が必要である。例えば、水平ライン31に接
続された各光センサセルの信号が読出された後、時刻t
7 において各垂直ラインに残留した電荷を消去するため
MOSトランジスタ48,48′,48″を導通にする
が、このとき水平ライン31にリフレッシュパルスを印
加する。すなわち、波形69において時刻t7 において
も時刻t4 と同様、パルス電圧、パルス幅の異なるパル
スを発生する様な構成の垂直シフトレジスタを使用する
ことにより達成することができる。この様にダブルパル
ス的動作以外には、図1の右側に設置した一括リフレッ
シュパルスを印加する機器の代わりに、左側と同様の第
2の垂直シフトレジスタを右側にも設け、タイミングを
左側に設けられた垂直レジスタとずらせながら動作させ
ることにより達成させることも可能である。
【0112】この時は、すでに説明したような蓄積状態
において、各光センサセルのエミッタおよびコレクタの
各電位を操作してブルーミングを押えるという動作の自
由度が少なくなる。しかし、基本動作の所で説明した様
に、読出し状態では、ベースにVBiasなるバイアス電圧
を印加したときに高速読出しができる様な構成としてい
るので、図5のグラフからわかる様に、VBiasを印加し
ない時に、各光センサセルの飽和により、垂直ライン2
8,28′,28″に流れ出す信号電荷分はきわめてわ
ずかであり、ブルーミング現象は、まったく問題にはな
らない。
【0113】また、スミア現象に対しても、本実施例に
係る光電変換装置は、きわめて優れた特性を得ることが
できる。スミア現象は、CCD型撮像装置、特にフレー
ム転送型においては、光の照射されている所を電荷転送
されるという、動作および構造上発生する問題であり、
インタライン型においては、特に長波長の光により半導
体の深部で発生したキャリアが電荷転送部に蓄積される
ために発生する問題である。
【0114】また、MOS型撮像装置においては、各光
センサセルに接地されたスイッチングMOSトランジス
タのドレイン側に、やはり長波長の光により半導体深部
で発生したキャリアが蓄積されるために生じる問題であ
る。
【0115】これに対して本実施例に係る光電変換装置
では、動作および構造上発生するスミア現象はまったく
なく、また長波長の光により半導体深部で発生したキャ
リアが蓄積されるという現象もまったく生じない。但
し、光センサセルのエミッタにおいて比較的表面近傍で
発生したエレクトロンとホールのうち、エレクトロンが
蓄積されるという現像が心配されるが、これは、一括リ
フレッシュ動作のときは蓄積動作状態において、エミッ
タが接地されているため、エレクトロンは蓄積されず、
スミア現象が生じない。また通常のテレビカメラのとき
応用されるラインリフレッシュ動作のときは、水平ブラ
ンキングの期間において、垂直ラインに蓄積電圧を読出
す前に、垂直ラインを接地してリフレッシュするので、
この時同時にエミッタに一水平走査期間に蓄積されたエ
レクトロンは流れ出してしまい、このため、スミア現象
はほとんど発生しない。この様に、本実施例に係る光電
変換装置では、その構造上および動作上、スミア現像は
ほとんど本質的に無視し得る程度しか発生せず、本実施
例に係る光電変換装置の大きな利点の一つである。
【0116】また、蓄積動作状態において、エミッタお
よびコレクタの各電位を操作して、ブルーミング現象を
押えるという動作について前に記述したが、これを利用
してγ特性を制御することも可能である。
【0117】すなわち、蓄積動作の途中において、一時
的にエミッタまたはコレクタの電位をある一定の負電位
にし、ベースに蓄積されたキャリアのうち、この負電位
を与えるキャリア数より多く蓄積されているホールをエ
ミッタまたはコレクタ側へ流してしまうという動作をさ
せる。これにより、蓄積電圧と入射光量に対する関係
は、入射光量の小さいときはシリコン結晶のもつγ=1
の特性を示し、入射光量の大きい所では、γが1より小
さくなる様な特性を示す。つまり、折線近似的に通常テ
レビカメラで要求されるγ=0.45の特性をもたせる
ことが可能である。蓄積動作の途中において上記動作を
一度やれば一折線近似となり、エミッタ又はコレクタに
印加する負電位を二度適宜変更して行なえば、二折線タ
イプのγ特性を持たせることも可能である。
【0118】また、以上の実施例においては、シリコン
基板を共通コレクタとしているが通常バイポーラトラン
ジスタのごとく埋込n+ 領域を設け、各ライン毎にコレ
クタを分割させる様な構造としてもよい。
【0119】なお、実際の動作には図11に示したパル
スタイミング以外に、垂直シフトレジスタ32、水平シ
フトレジスタ39を駆動するためのクロックパルスが必
要である。
【0120】図13に出力信号に関係する等価回路を示
す。容量CV 80は垂直ライン38,38′,38″の
配線容量であり、容量CH 81は出力ライン41の配線
容量をそれぞれ示している。また図13右側の等価回路
は、読出し状態におけるものであり、スイッチング用M
OSトランジスタ40,40′,40″は導通状態であ
り、それの導通状態における抵抗値を抵抗RM 82で示
している。また増幅用トランジスタ44を抵抗re 83
および電流源84を用いた等価回路で示している。出力
ライン41の配線容量に起因する電荷蓄積をリフレッシ
ュするためのMOSトランジスタ42は、読出し状態で
は非導通状態であり、インピーダンスが高いので、右側
の等価回路では省略している。
【0121】等価回路の各パラメータは、実際に構成す
る光電変換装置の大きさにより決定されるわけである
が、例えば、容量CV 80は約4pF位、容量CH 81
は約4pF位、MOSトランジスタの導通状態の抵抗R
M 82は3KΩ程度、バイポーラトランジスタ44の電
流増幅率βは約100程度として、出力端子47におい
て観測される出力信号波形を計算した例を図14に示
す。
【0122】図14において横軸はスイッチングMOS
トランジスタ40,40′,40″が導通した瞬間から
の時間[μs]を、縦軸は垂直ライン38,38′,3
8″の配線容量CV 80に、各光センサセルから信号電
荷が読出されて1ボルトの電圧がかかっているときの出
力端子47に現われる出力電圧[V]をそれぞれ示して
いる。
【0123】出力信号波形85は負荷抵抗RE 45が1
0KΩ、86は負荷抵抗RE 45が5KΩ、87は負荷
抵抗RE 45が2KΩのときのものであり、いずれにお
いてもピーク値は、CV 80とCH 81の容量分割によ
り0.5V程度になっている。当然のことながら、負荷
抵抗RE 45が大きいほうが減衰量は小さく、望ましい
出力波形になっている。立ち上がり時間は、上記のパラ
メータ値のとき、約20nsecと高速である。スイッ
チングMOSトランジスタ40,40′,40″の導通
状態における抵抗RM を小さくすることにより、およ
び、配線容量CV,CH を小さくすることにより、さら
に高速の読出しも可能である。
【0124】上記構成に係る光センサセルを利用した光
電変換装置では、各光センサセルのもつ増幅機能によ
り、出力に現われる電圧が大きいため、最終段の増幅ア
ンプも、MOS型撮像装置に比較してかなり簡単なもの
でよい。上記例ではバイポーラトランジスタ1段のタイ
プのものを使用した例について説明したが、2段構成の
もの等、他の方式を使うことも当然のことながら可能で
ある。この例の様にバイポーラトランジスタを用いる
と、CCD撮像装置における最終段のアンプのMOSト
ランジスタから発生する画像上目につきやすい1/f雑
音の問題が、本実施例の光電変換装置では発生せず、き
わめてS/N比の良い画質を得ることが可能である。
【0125】以下、本発明の光電変換装置の他の実施例
に付いて説明する。本実施例は、過渡的リフレッシュモ
ードにおける不都合を解決しようとするものである。
【0126】図12に、過渡的リフレッシュ動作、蓄積
動作、読出し動作、そして過渡的リフレッシュ動作と巡
回するときの、エミッタ、ベース、コレクタ各部におけ
る電位レベルを表したものを示す。各部位の電圧レベル
は外部的に見た電位であり、内部のポテンシャルレベル
とは一部一致していない所もある。
【0127】説明を簡単にするためにエミッタ・ベース
間の拡散電位は除いてある。したがって、図12でエミ
ッタとベースが同一レベルで表される時には、実際には
エミッタベース間に
【0128】
【数21】 で与えられる拡散電位が存在するわけである。
【0129】図12において、状態、はリフレッシ
ュ動作を、状態は蓄積動作を、状態、は読出し動
作を、状態はエミッタを接地したときの動作状態をそ
れぞれ示す。また電位レベルは0ボルトを境にして上側
が負、下側が正電位をそれぞれ示す。状態になる前の
ベース電位はゼロボルトであったとし、またコレクタ電
位は状態からまで全て正電位にバイアスされている
ものとする。
【0130】上記の一連の動作を図11のタイミング図
と共に説明する。
【0131】図11の波形67のごとく、時刻t1 にお
いて、端子37に正電位すなわちリフレッシュ電圧VRH
が印加されると、図12の状態に電位200のごとく
ベースには、すでに説明した様に、
【0132】
【数22】 なる分圧がかかる。この電位は時刻t1 からt2 の間に
次第にゼロ電位に向かって減少していき、時刻t2
は、図12の点線で示した電位201となる。この電位
は前に説明した様に、過渡的なリフレッシュモードにお
いて、ベースに残る電位VK である。時刻t2 におい
て、波形67のごとく、リフレッシュ電圧VRHがゼロ電
圧にもどる瞬間にベースに、ベースには
【0133】
【数23】 なる電圧が前と同様、容量分割により発生するので、ベ
ースは残っていた電圧VK と新しく発生した電圧との加
算された電位となる。すなわち、状態において示され
るベース電位202であり、これは、
【0134】
【数24】 で与えられる。
【0135】この様なエミッタに対して逆バイアス状態
において光が入射してくると、この光により発生したホ
ールがベース領域に蓄積されるので、状態のごとく、
入射してくる光の強さに応じてベース電位202はベー
ス電位203、203′、203″のごとく次第に正電
位に向って変化する。この光により発生する電圧をVP
とする。
【0136】次いで波形69のごとく、水平ラインに垂
直シフトレジスタより電圧、すなわち、読出し電圧VR
が印加されると、ベースには
【0137】
【数25】 なる電圧が加算されるので、光がまったく照射されない
ときのベース電位204は
【0138】
【数26】 となる。このときの電位204は前に説明したごとく、
エミッタに対して0.5〜0.6V程度順方向にバイア
ス状態になる様に、設定される。また、ベース電位20
5、205′、205″はそれぞれ
【0139】
【数27】 で与えられる。
【0140】ベース電位がこの様にエミッタに対して、
順方向バイアスされると、エミッタ側からエレクトロン
の注入がおこり、エミッタ電位は次第に正電位方向に動
いていくことになる。光が照射されなかったときのベー
ス電位204に対するエミッタ電位206は、順方向バ
イアスを0.5〜0.6Vに設定した時読出しパルス幅
が1〜2μs位のとき、約50〜100mV程度であ
り、この電圧をVB とすると、エミッタ電位207、2
07′、207″は前の例の様に0.1μs以上のパル
ス幅であれば直線性は十分確保されるので、それぞれV
P +VB 、VP ′+VB 、VP ″+VB となる。
【0141】ある一定の読出し時間の後、波形69のご
とく読出し電圧VR がゼロ電位になった時点で、ベース
には
【0142】
【数28】 なる電圧が加算されるので、状態のごとくベース電位
は読出しパルスが印加される前の状態、すなわち逆バイ
アス状態になり、エミッタの電位変化は停止する。すな
わち、このときのベース電位208は、
【0143】
【数29】 ベース電位209、209′、209″はそれぞれ、
【0144】
【数30】 で与えられる。これは読出しが始まる前の状態とまっ
たく同じである。
【0145】この状態において、エミッタ側の光情報
信号が外部へ読出されるわけである。この読出しが終っ
た後、各スイツチングMOSトランジスタ48、4
8′、48″が導通状態となり、エミッタが接地されて
状態のごとく、エミッタはゼロ電位となる。これで、
リフレッシュ動作、蓄積動作、読出し動作と一巡し、次
に状態にもどるわけであるが、この時、最初にリフレ
ッシュ動作に入る前は、ベース電位がゼロ電位からスタ
ートしたのに対して、一巡してきた後はベース電位が
【0146】
【数31】 およびそれに、それぞれVP 、VP ′、VP ″が加算さ
れた電位に変化していることになる。したがって、この
状態で、リフレッシュ電圧VRHが印加されたとしてもベ
ース電位はそれぞれVK 、VK +VP 、VK +VP ′、
K +VP ″になるだけであり、これでは、ベースに十
分な順方向バイアスがかからず、光の強くあたった所は
順方向バイアス量が大きいので光情報は消えるものの、
光の弱い部分の情報は消えずに残るということが生ずる
ことは図8に示したリフレッシュ動作の計算例から見て
もあきらかである。
【0147】この様な現象は、過渡的リフレッシュモー
ド独特のものであり、完全リフレッシュモードでは、ベ
ース電位が必ずゼロ電位になるまで長いリフレッシュ時
間をとるために、この様な問題は生じない。
【0148】高速リフレッシュが可能な過渡的リフレッ
シュモードを使い、かつこの様な不都合の生じない方法
について以下に述べる。
【0149】これを解決する一つの方法は、状態にお
いてベース電位210が負電位方向、すなわちエミッタ
に対して逆バイアス方向になりすぎているからであり、
次の状態において、リフレッシュパルスが印加される
前に何らかの方法で、このベース電位210をゼロ電
位、又は、わずか正電位にもってくれば良いことにな
る。
【0150】図24(a)に、それを達成するための光
センサセルの断面図を、(b)にそれの等価回路図を、
(c)に内部ポテンシャル図を、それぞれ示す。図24
(a)は、図4に示したセンサセルとは、埋込p+ 領域
220のあることだけが異っている。図24(b)の等
価回路図は、センサセルのベース領域6をコレクタ、埋
込p+ 領域220をエミッタ、ベース領域6とコレクタ
領域1の中間の高抵抗n- 領域5の一部をベースとした
pnpトランジスタ221が付加されている。pnpト
ランジスタのベース領域は、センサセルのコレクタ領域
1とはルースカップリングされているわけであり、等価
回路では点線で示している。また、この埋込p+ 領域2
20は結晶内部で配線222のごとく結線されており、
センサエリア外から電圧を印加できる構造となってい
る。
【0151】図24(b)から明らかなように、p+
込領域220は、222に示されるように水平ライン方
向に一つのラインを形成するわけであるから実際には、
図24(a)では左右に連続してつながったp+ 埋込み
領域として示すべきものである。図24(a)ではわか
り易くするために模式的に一部にp+ 領域を示してい
る。
【0152】内部のエレクトロンに対するポテンシャル
は図24(c)に示すごとくであり、埋込p+ 領域22
0を含まない垂直断面でのポテンシャル分布は図12に
示したものと何ら変らないが、埋込p+ 領域220を含
む、垂直断面でのポテンシャル分布は点線223で示す
様なポテンシャル分布を有している。但し、この図では
埋込p+ 領域220がわずか正電位にバイアスされたと
きのポテンシャル分布をしている。この状態で、埋込p
+ 領域220をさらに正電位方向にバイアスすると、間
に存在するn- 領域が完全にパンチスルー状態になり、
+ 領域よりホールがセンサセルのベース領域6に向か
って流れこむことになり、このホールによりベース領域
6は正電位方向に電位が動いてくる。
【0153】n- 領域をパンチスルー状態にして、p+
領域220からホールをpベース領域に流し込むには、
- 領域の厚さd、不純物密度N、p+ 領域220に加
える電圧をVP +とすると
【0154】
【数32】 のように設計する。Vbiはp+- 接合の拡散電位であ
る。
【0155】したがって、図12の状態において、埋
込p+ 領域220を配線222を通して正電圧を印加し
て、pベース領域にホールを注入することにより、ベー
ス電位210を先に説明したごとく、ゼロ電位又はわず
か正電位にもってくることにより過渡的リフレッシュモ
ードにおける不都合な現象を解決することが可能であ
る。このとき埋込p+ 領域220に印加する電圧はセン
サセルコレクタ1に印加している電圧よりもわずかに小
さい電圧、すなわち埋込p+ 領域220とコレクタのn
領域1が順方向バイアスとならない様な状態で、十分ベ
ース領域6に、ホールを渡しこむことが可能である。
【0156】p+ 領域を形成する不純物(通常ボロン)
は、一般に拡散定数が大きく、高抵抗n- 領域5をエピ
タキシャル技術を用いて形成する時にオートドーピング
および拡散の問題が発生するが、エピタキシャル技術の
低温化により、埋込p+ 領域からのオートドーピングお
よび拡散を極力押える様な工夫がなされる。
【0157】以上の一実施例は、すでに説明した、基本
光センサセルに対して埋込p+ 領域を拡散もしくはイオ
ン注入により付加することだけが異なり、後の部分の作
成方法はまったく同じで良い。
【0158】図25に、もう一つの実施例を説明するた
めの光センサセル断面図を示す。図25に示した断面図
では、図24(a)に示した埋込p+ 領域220の代り
に、ベース領域6を作るとき、同時に表面側にP領域2
24を作る構造となっている。このP領域224をエミ
ッタとし、低不純物n- 領域5をベース、光センサセル
のベース6をコレクタとするpnpトランジスタを構成
している。これは前の図24で示したものが、縦構造の
pnpトランジスタを形成していたのに対して、横構造
のpnpトランジスタを形成しているわけである。した
がって、この図25の実施例では、このP領域224に
電圧を供給するのは、表面側の配線225を介して行な
われる。
【0159】この図25に示した実施例の等価回路は、
pnpトランジスタが縦構造、横構造のちがいはあるも
のの、図24(b)に示した等価回路とまったく同じで
あり、また、それの動作もすでに説明したものとまった
く同じである。
【0160】図25に示した断面図では、p+ 領域22
4、これの配線225がMOSキャパシタ電極9、エミ
ッタ領域7および配線8と、説明の都合上全て同一断面
内に書いているが、同一の光センサセルの中の他の部分
に配置することも可能であり、これは、光入射する窓の
形状、配線等の設計要因から決定されることになる。
【0161】既に述べた様に、前述した構成に係る光セ
ンサセルを利用した光電変換装置では、最終段の増幅ア
ンプがきわめて簡単なもので良いことから、最終段の増
幅アンプを一つだけ設ける図1に示した実施例のごとき
タイプではなく、増幅アンプを複数個設置して、一つの
画面を複数に分割して読出す様な構成とすることも可能
である。
【0162】図15に、分割読出し方式の一例を示す。
図15に示す実施例は、水平方向を3分割とし最終段ア
ンプを3つ設置した例である。基本的な動作は図1の実
施例および図11,図12のタイミング図を用いて説明
したものとほとんど同じであるが、この図15の実施例
では、3つの等価な水平シフトレジスタ100、10
1、102を設け、これらの始動パルスを印加するため
の端子103に始動パルスが入ると、1列目、(n+
1)列目、(2n+1)列目(nは整数であり、この実
施例では水平方向絵素数は3n個である。)に接続され
た各センサセルの出力が同時に読出されることになる。
次の時点では、2列目、(n+2)列目、(2n+2)
列目が読出されることになる。この実施例によれば、一
本の水平ライン分を読出す時間が固定されている時は、
水平方向のスキャンニング周波数は、一つの最終段アン
プをつけた方式に比較して1/3の周波数で良く、水平
シフトレンジスタが簡単になり、かつ光電変換装置から
の出力信号をアナログディジタル変換して、信号処理す
る様な用途には、高速のアナログ・ディジタル変換器は
不必要であり、分割読出し方式の大きな利点である。
【0163】図15に示した実施例では、等価な水平シ
フトレジスタを3つ設けた方式であったが、同様な機能
は、水平シフトレジスタ1つだけでももたせることが可
能である。この場合の実施例を図16に示す。
【0164】図16の実施例は、図15に示した実施例
のうちの水平スイッチングMOSトランジスタと、最終
段アンプの中間の部分だけを書いたものであり、他の部
分は、図15の実施例と同じであるから省略している。
【0165】この実施例では、1つの水平シフトレジス
タ104からの出力を1列目、(n+1)列目、(2n
+1)列目のスイッチングMOSトランジスタのゲート
に接続し、それらのラインを同時に読出すようにしてい
る。次の時点では、2列目、(n+2)列目、(2n+
2)列目が読出されるわけである。
【0166】この実施例によれば、各スイッチングMO
Sトランジスタのゲートへの配線は増加するものの、水
平シフトレジスタとしては1つだけで動作が可能であ
る。
【0167】図15、図16の例では出力アンプを3個
設けた例を示したが、この数はその目的に応じてさらに
多くしてもよいことはもちろんである。
【0168】図15、図16の実施例ではいずれも、水
平シフトレジスタ、垂直シフトレジスタの始動パルスお
よびクロックパルスは省略しているが、これらは、他の
リフレッシュパルスと同様、同一チップ内に設けたクロ
ックパルス発生器あるいは、他のチップ上に設けられた
クロックパルス発生器から供給される。
【0169】この分割読出し方式では、水平ライン一括
又は全画面一括リフレッシュを行なうと、n列目と(n
+1)列目の光センサセル間では、わずか蓄積時間が異
なり、これにより、暗電流成分および信号成分に、わず
かの不連続性が生じ、画像上目についてくる可能性も考
えられるが、これの量はわずかであり、実用上問題はな
い。また、これが、許容限度以上になってきた場合で
も、外部回路を用いて、それを補正することは、キョシ
状波を発生させ、これと暗電流成分との減算およびこれ
と信号成分の乗除算により行なう従来の補正技術を使用
することにより容易に可能である。
【0170】この様な光電変換装置を用いて、カラー画
像を撮像する時は、光電変換装置の上に、ストライプフ
ィルタあるいは、モザイクフィルタ等をオンチップ化し
たり、又は、別に作ったカラーフィルタを貼合わせるこ
とによりカラー信号を得ることが可能である。
【0171】一例として、R,G,Bのストライプ・フ
ィルタを使用した時は、上記構成に係る光センサセルを
利用した光電変換装置ではそれぞれ別々の最終段アンプ
よりR信号、G信号、B信号を得ることが可能である。
これの一実施例を図17に示す。この図17も図16と
同様、水平シフトレジスタのまわりだけを示している。
他は図1および図15と同じであり、ただ1列目はRの
カラーフィルタ、2列目はGのカラーフィルタ、3列目
はBのカラーフィルタ、4列目はRのカラーフィルタと
いう様にカラーフィルタがついているものとする。図1
7に示すごとく、1列目、4列目、7列目…の各垂直ラ
インは出力ライン110に接続され、これはR信号をと
りだす。又2列目、5列目、8列目…の各垂直ラインは
出力ライン111に接続され、これはG信号をとりだ
す。又同様にして、3列目、6列目、9列目…の各垂直
ラインは出力ライン112に接続されたB信号をとりだ
す。出力ライン110,111,112はそれぞれオン
チップ化されたリフレッシュ用MOSトランジスタおよ
び最終段アンプ、例えばエミッタフォロアタイプのバイ
ポーラトランジスタに接続され、各カラー信号が別々に
出力されるわけである。
【0172】本発明の他の実施例に係る光電変換装置を
構成する光センサセルの他の例の基本構造および動作を
説明するための図を図18に示す。またそれの等価回路
および全体の回路構成図を図19に示す。
【0173】図18に示す光センサセルは、同一の水平
スキャンパルスにより読出し動作、およびラインリフレ
ッシュを同時に行なうことを可能とした光センサセルで
ある。図18において、すでに図4で示した構成と異な
る点は、図4の場合水平ライン配線10に接続されるM
OSキャパシタ電極9が一つだけであったものが上下に
隣接する光センサセルの側にもMOSキャパシタ電極1
20が接続され、1つの光センサセルからみた時に、ダ
ブルコンデンサタイプとなっていること、および図にお
いて上下に隣接する光センサセルのエミッタ7,7´は
2層配線にされた配線8,および配線121、(図
18では、垂直ラインが1本に見えるが、絶縁層を介し
て2本のラインが配置されている)に交互に接続、すな
わちエミッタ7はコンタクトホール19を通して配線
8に、エミッタ7´はコンタクトホール19´を通して
配線121にそれぞれ接続されていることが異なって
いる。
【0174】これは図19の等価回路をみるとより明ら
かとなる。すなわち、光センサセル152のベースに接
続されたMOSキャパシタ150は水平ライン31に接
続され、MOSキャパシタ151は水平ライン31´に
接続されている。また光センサセル152の図において
下に隣接する光センサセル152´のMOSキャパシタ
150´は共通する水平ライン31´に接続されてい
る。
【0175】光センサセル152のエミッタは垂直ライ
ン38に、光センサセル152´のエミッタは垂直ライ
ン138に、光センサセル152″のエミッタは垂直ラ
イン38という様にそれぞれ交互に接続されている。
【0176】図19の等価回路では、以上述べた基本の
光センサセル部以外で、図1の撮像装置と異なるのは、
垂直ライン38をリフレッシュするためのスイッチング
MOSトランジスタ48のほかに垂直ライン138をリ
フレッシュするためのスイッチングMOSトランジスタ
148、および垂直ライン38を選択するスイッチング
MOSトランジスタ40のほか垂直ライン138を選択
するためのスイッチングMOSトランジスタ140が追
加され、また出力アンプ系が一つ増設されている。この
出力系の構成は、各ラインをリフレッシュするためのス
イッチングMOSトランジスタ48、および148が接
続されている様な構成とし、さらに水平スキャン用のス
イッチングMOSトランジスタを用いる図20に示す様
にして出力アンプを一つだけにする構成もまた可能であ
る。図20では図19の垂直ライン選択および出力アン
プ系の部分だけを示している。
【0177】この図18の光センサセルおよび図19に
示す実施例によれば、次の様な動作が可能である。すな
わち、今水平ライン31に接続された各光センサセルの
読出し動作が終了し、テレビ動作における水平ブランキ
ング期間にある時、垂直シフトレジスタ32からの出力
パルスが水平ライン31´に出力されるMOSキャパシ
タ151を通して、読出しの終了した光センサセル15
2をリフレッシュする。このとき、スイッチングMOS
トランジスタ48は導通状態にされ、垂直ライン38は
接地されている。
【0178】また、水平ライン31´に接続されたMO
Sキャパシタ150´を通して光センサセル152´の
出力が垂直ライン138に読出される。このとき当然の
ことながらスイッチングMOSトランジスタ148は非
導通状態になされ、垂直ライン138は浮遊状態となっ
ているわけである。この様に一つの垂直スキャンパルス
により、すでに読出しを終了した光センサセルのリフレ
ッシュと、次のラインの光センサセルの読出しが同一の
パルスで同時的に行なうことが可能である。このときす
でに説明した様にリフレッシュする時の電圧と読出しの
時の電圧は、読出し時には、高速読出しの必要性からバ
イアス電圧をかけるので異なってくるが、これは図18
に示すごとく、MOSキャパシタ電極9およびMOSキ
ャパシタ電極120の面積を変えることにより各電極に
同一の電圧が印加されても各光センサセルのベースには
異なる電圧がかかる様な構成をとることにより達成され
ている。
【0179】すなわち、リフレッシュ用MOSキャパシ
タの面積は、読出し用MOSキャパシタの面積にくらべ
て小さくなっている。この例のように、センサセル全部
を一括リフレッシュするのではなく、一ラインずつリフ
レッシュしていく場合には、図4(b)に示される様に
コレクタをn型あるいはn基板で構成しておいてもよい
が、水平ラインごとにコレクタを分離して設けたほうが
望ましいことがある。コレクタが基板になっている場合
には、全光センサセルのコレクタが共通領域となってい
るため、蓄積および受光読出し状態ではコレクタに一定
のバイアス電圧が加わった状態になっている。もちろ
ん、すでに説明したようにコレクタにバイアス電圧が加
わった状態でも浮遊ベースのリフレッシュは、エミッタ
の間で行なえる。ただし、この場合には、ベース領域の
リフレッシュが行なわれると同時に、リフレッシュパル
スが印加されたセルのエミッタコレクタ間に無駄な電流
が流れ、消費電力を大きくするという欠点が伴う。こう
した欠点を克服するためには、全センサセルのコレクタ
を共通領域とせずに、各水平ラインに並ぶセンサセルの
コレクタは共通になるが、各水平ラインごとのコレクタ
は互いに分離された構造にする。すなわち、図4の構造
に関連させて説明すれば、基板はp型にして、p型基板
中にコレクタ各水平ラインごとに互いに分離されたn+
埋込領域を設けた構造にする。隣り合う水平ラインのn
+ 埋込領域の分離は、p領域を間に介在させる構造でも
よい。水平ラインに沿って埋込まれるコレクタのキャパ
シタを減少させるには、絶縁物分離の方が優れている。
図4では、コレクタが基板で構成されているから、セン
サセルを囲む分離領域はすべてほとんど同じ深さまで設
けられている。一方、各水平ラインごとのコレクタを互
いに分離するには、水平ライン方向の分離領域を垂直ラ
イン方向の分離領域より必要な値だけ深くしておくこと
になる。
【0180】各水平ラインごとにコレクタが分離されて
いれば、読出しが終って、リフレッシュ動作が始まる時
に、その水平ラインのコレクタの電圧を接地すれば、前
述したようなエミッタコレクタ間電流は流れず、消費電
力の増加をもたらさない。リフレッシュが終って光信号
による電荷蓄積動作に入る時に、ふたたびコレクタ領域
には所定のバイアス電圧を印加する。
【0181】また図19の等価回路によれば、各水平ラ
インごとに出力は出力端子47および147に交互に出
力されることになる。これは、すでに説明したごとく、
図20の様な構成にすることにより一つのアンプから出
力をとりだすことも可能である。
【0182】以上説明した様に本実施例によれば、比較
的簡単な構成で、ラインリフレッシュが可能となり、通
常のテレビカメラ等の応用分野にも適用することができ
る。
【0183】本発明の他の実施例としては、光センサセ
ルに複数のエミッタを設けた構成あるいは、一つのエミ
ッタに複数のコンタクトを設けた構成により、一つの光
センサセルから複数の出力をとりだすタイプが考えられ
る。
【0184】これは本発明による光電変換装置の各光セ
ンサセルが増幅機能をもつことから、一つの光センサセ
ルから複数の出力をとりだすために、各光センサセルに
複数の配線容量が接続されても、光センサセルの内部で
発生した蓄積電圧Vpが、まったく減衰することなしに
各出力に読出すことが可能であることに起因している。
【0185】この様に、各光センサセルから複数の出力
をとりだすことができる構成により、各光センサセルを
多数配列してなる光電変換装置に対して信号処理あるい
は雑音対策等に対して多くの利点を付加することが可能
である。
【0186】次に本発明に係る光電変換装置の一製法例
について説明する。図21,図22に、選択エピタキシ
ャル成長(N. Endo et al ,“ Novel device isolation
technology with selected epitaxial growth ”Tech.
Dig. of 1982 IEDM,pp.241-244 参照)を用いた
その製法の一例を示す。
【0187】1〜10×1016cm-3程度の不純物濃度
のn形Si基板1の裏面側に、コンタクト用のn+ 領域
11を、AsあるいはPの拡散で設ける。n+ 領域から
のオートドーピングを防ぐために、図には示さないが酸
化膜及び窒化膜を裏面に通常は設けておく。
【0188】基板1は、不純物濃度及び酸素濃度が均一
に制御されたものを用いる。すなわち、キャリアライン
タイムがウェハで十分に長くかつ均一な結晶ウェハを用
いる。その様なものとしては例えばMCZ法による結晶
が適している。基板1の表面に略々1μm程度の酸化膜
をウエット酸化により形成する。すなわち、H2 O雰囲
気かあるいは(H2 +O2 )雰囲気で酸化する。積層欠
陥等を生じさせずに良好な酸化膜を得るには、900℃
程度の温度での高圧酸化が適している。
【0189】その上に、たとえば2〜4μm程度の厚さ
のSiO2 膜をCVDで堆積する。(N2+SiH4 +O
2 )ガス系で300〜500℃程度の温度で所望の厚さ
のSiO2 膜を堆積する。O2 /SiH4 のモル比は温
度にもよるが4〜40程度に設定する。フォトリソグラ
フィ工程により、セル間の分離領域となる部分の酸化膜
を残して他の領域の酸化膜は、(CF4 +H2 ),C2
4 ,CH22 等のガスを用いたリアクテイブイオン
エッチングで除去する(図21の工程(a))、例えば、
10×10μm2 に1画素を設ける場合には、10μm
ピッチのメッシュ状にSiO2 膜を残す。SiO2 膜の
幅はたとえば2μm程度に選ばれる。リアクティブイオ
ンエッチングによる表面のダメージ層及び汚染層を、A
r/Cl2 ガス系プラズマエッチングかウエットエッチ
ングによって除去した後、超高真空中における蒸着かも
しくは、ロードロック形式で十分に雰囲気が清浄になさ
れたスパッタ、あるいは、SiH4 ガスにCO2 レーザ
光線を照射する減圧光CVDで、アモルファスシリコン
301を堆積する(図21の工程(b))、CBrF
3 、CCl22 、Cl2 等のガスを用いたリアクティ
ブイオンエッチングによる異方性エッチによりSiO2
層側面に堆積している以外のアモルファスシリコンを除
去する(図21の工程(c))、前と同様に、ダメージ
層と汚染層を十分除去した後、シリコン基板表面を十分
清浄に洗浄し、(H2 +SiH2,Cl2+HCl)ガス
系によりシリコン層の選択成長を行なう。数10Tor
rの減圧状態で成長は行ない、基板温度は900〜10
00℃、HClのモル比をある程度以上高い値に設定す
る。HClの量が少なすぎると選択成長は起こらない。
シリコン基板上にはシリコン結晶層が成長するが、Si
2 層上のシリコンはHClによってエッチングされて
しまうため、SiO2 層上にはシリコンは堆積しない
(図21の(d))。n- 層5の厚さは例えば3〜5μ
m程度である。不純物濃度は好ましくは1012〜1016
cm-3程度に設定する。もちろん、この範囲をずれても
よいが、pn- 接合の拡散電位で完全に空乏化するかも
しくはコレクタに動作電圧を印加した状態では、少なく
ともn- 領域が完全に空乏化するような不純物濃度およ
び厚さに選ぶのが望ましい。
【0190】通常入手できるHClガスには大量の水分
が含まれているため、シリコン基板表面で常に酸化膜が
形成されるというようなことになって、到底高品質のエ
ピタキシャル成長は望めない。水分の多いHClは、ボ
ンベに入っている状態でボンベの材料と反応し鉄分を中
心とする重金属を大量に含むことになって、重金属汚染
の多いエピタキシャル層になり易い。光センサセルに使
用するエピタキシャル層は、暗電流成分が少ない程望ま
しいわけであるから、重金属による汚染は極限まで抑え
る必要がある。SiH2 Cl2 に超高純度の材料を使用
することはもちろんであるが、HClには特に水分の少
ない、望ましくは少なくとも水分含有量が0.5ppm
以下のものを使用する。もちろん、水分含有量は少ない
程よい。エピタキシャル成長層をさらに高品質にするに
は、基板をまず1150〜1250℃程度の高温処理で
表面近傍から酸素を除去して、その後800℃程度の長
時間熱処理により基板内部にマイクロディフェクトを多
数発生させ、デヌーデットゾーンを有するイントリシッ
クゲッタリングの行える基板にしておくこともきわめて
有効である。分離領域としてのSiO2 層4が存在した
状態でのエピタキシャル成長を行なうわけであるから、
SiO2 からの酸素のとり込みを少なくするため、成長
温度は低いほど望ましい。通常よく使われる高周波加熱
法では、カーボンサセプタからの汚染が多くて、より一
層の低温化は難しい。反応室内にカーボンサセプタなど
持込まないランプ加熱によるウェハ直接加熱法が成長雰
囲気をもっともクリーンにできて、高品質エピタキシャ
ル層を低温で成長させられる。
【0191】反応室におけるウェハ支持具は、より蒸気
圧の低い超高純度溶融サファイアが適している。原材料
ガスの予熱が容易に行え、かつ大流量のガスが流れてい
る状態でもウェハ面内温度を均一化し易い、すなわちサ
ーマルストレスがほとんど発生しないランプ加熱による
ウェハ直接加熱法は、高品質エピタキシャル層を得るの
に適している。成長時にウェハ表面への紫外線照射は、
エピタキシャル層の品質をさらに向上させる。
【0192】分離領域4となるSiO2 層の側壁にはア
モルファスシリコンが堆積している(図21の工程
(c))。アモルファスシリコンは固相成長で単結晶化
し易いため、SiO2 分離領域4との界面近傍の結晶が
非常に優れたものになる。高抵抗n- 層5を選択エピタ
キシャル成長により形成した後(図21の工程
(d))、表面濃度1〜20×1016cm-3程度のP領
域6を、ドープトオキサイドからの拡散か、あるいは低
ドーズのイオン注入層をソースとした拡散により所定の
深さまで形成する。p領域6の深さはたとえば0.6〜
1μm程度である。
【0193】p領域6の厚さと不純物濃度は以下のよう
な考えで決定する。感度を上げようとすれば、p領域6
の不純物濃度を下げてCbeを小さくすることが望まし
い。Cbeは略々次のように与えられる。
【0194】
【数33】 ただし、Vbiはエミッタ・ベース間拡散電位であり、
【0195】
【数34】 で与えられる。ここで、εはシリコン結晶の誘電率、N
D はエミッタの不純物濃度、NA はベースのエミッタに
隣接する部分の不純物密度、ni は眞性キヤリア濃度で
ある。NA を小さくするほどCbeは小さくなって、感
度は上昇するが、NA をあまり小さくしすぎるとベース
領域が動作状態で完全に空乏化してパンチングスルー状
態になってしまうため、あまり低くは出来ない。ベース
領域が完全に空乏化してパンチングスルー状態にならな
い程度に設定する。
【0196】その後、シリコン基板表面に(H2 +O
2 )ガス系スチーム酸化により数10Åから数100Å
程度の厚さの熱酸化膜3を、800〜900℃程度の温
度で形成する。その上に、(SiH4 +NH3 )系ガス
のCVDで窒化膜(Si34)302を500〜15
00Å程度の厚さで形成する。形成温度は700〜90
0℃程度である。NH3 ガスも、HClガスと並んで通
常入手できる製品は、大量に水分を含んでいる。水分の
多いNH3 ガスを原材料に使うと、酸素濃度の多い窒化
膜となり、再現性に乏しくなると同時に、その後のSi
2 膜との選択エッチングで選択比が取れないという結
果を招く。NH3 ガスも、少なくとも水分含有量が0.
5ppm以下のものにする。水分含有量は少ない程望ま
しいことはいうまでもない。窒化膜302の上にさらに
PSG膜300をCVDにより堆積する。ガス系は、た
とえば、(N2 +SiH4 +O2 +PH3 )を用いて、
300〜450℃程度の温度で2000〜3000Å程
度の厚さのPSG膜をCVDにより堆積する(図21の
工程(e))。2度のマスク合わせ工程を含むフォトリ
ソグラフィー工程により、n+ 領域7上と、リフレッシ
ュ及び読出しパルス印加電極上に、Asドープのポリシ
リコン膜304を堆積する。この場合pドープのポリシ
リコン膜を使ってもよい。たとえば、2回のフォトリソ
グラフィー工程により、エミッタ上は、PSG膜,Si
34 膜、SiO2 膜をすべて除去し、リフレッシュお
よび読出しパルス印加電極を設ける部分には下地のSi
2 膜を残して、PSG膜とSi34 膜のみエッチン
グする。その後、Asドープのポリシリコンを、(N2
+SiH4 +AsH3 )もしくは(H2 +SiH4 +A
sH3 )ガスでCVD法により堆積する。堆積温度は5
50℃〜700℃程度、膜厚は1000〜2000Åで
ある。ノンドープのポリシリコンをCVD法で堆積して
おいて、その後As又はPを拡散してももちろんよい。
エミッタとリフレッシュ及び読出しパルス印加電極上を
除いた他の部分のポリシリコン膜をマスク合わせフォト
リソグラフィー工程の後エッチングで除去する。さら
に、PSG膜をエッチングすると、リフトオフによりP
SG膜に堆積していたポリシリコンはセルフアライン的
に除去されてしまう(図21の工程(f))。ポリシリ
コン膜のエッチングはC2 Cl24 、(CBrF3
Cl2 )等のガス系でエッチングし、Si34 膜はC
22 等のガスでエッチングする。
【0197】次に、PSG膜305を、すでに述べたよ
うなガス系のCVD法で堆積した後、マスク合わせ工程
とエッチング工程とにより、リフレッシュパルス及び読
出しパルス電極用ポリシリコン膜上にコンタクトホール
を開ける。こうした状態で、Al,Al−Si,Al−
Cu−Si等の金属を真空蒸着もしくはスパッタによっ
て堆積するか、あるいは(CH33 AlやAlCl3
を原材料ガスとするプラズマCVD法、あるいはまた上
記原材料ガスのAl−CボンドやAl−Clボンドを直
接光照射により切断する光照射CVD法によりAlを堆
積する。(CH33 AlやAlCl3 を原材料ガスと
して上記のようなCVD法を行なう場合には、大過剰に
水素を流しておく。細くてかつ急峻なコンタクトホール
にAlを堆積するには、水分や酸素混入のまったくない
クリーン雰囲気の中で300〜400℃膜厚に基板温度
を上げたCVD法が優れている。図4に示された金属配
線10のパターニングを終えた後、層間絶縁膜306を
CVD法で堆積する。306は、前述したPSG膜、あ
るいはCVD法SiO2 膜、あるいは耐水性等を考慮し
する必要がある場合には、(SiH4 +NH3 )ガス系
のプラズマCVD法によって形成したSi34 膜であ
る。Si34 膜中の水素の含有量を低く抑えるために
は、(SiH4 +N2 )ガス系でのプラズマCVD法を
使用する。
【0198】プラズマCVD法によるダメージを現象さ
せ形成されたSi34 膜の電気的耐圧を大きくし、か
つリーク電流を小さくするには光CVD法によるSi3
4膜がすぐれている。光CVD法には2通りの方法が
ある。(SiH4 +NH3 +Hg)ガス系で外部から水
銀ランプの2537Åの紫外線を照射する方法と、(S
iH4 +NH)3ガス系に水銀ランプの1849Åの紫外
線を照射する方法である。いずれも基板温度は150〜
350℃程度である。
【0199】マスク合わせ工程及びエッチング工程によ
り、エミッタ7上のポリシリコンに、絶縁膜305,3
06を貫通したコンタクトホールをリアクティブイオン
エッチで開けた後、前述した方法でAl,Al−Si,
Al−Cu−Si等の金属を堆積する。この場合には、
コンタクトホールのアスペクト比が大きいので、CVD
法による堆積の方がすぐれている。図1における金属配
線8のパターニングを終えた後、最終パッシベーション
膜としてのSi34 膜あるいはPSG膜2をCVD法
により堆積する(図22)。
【0200】この場合も、光CVD法による膜がすぐれ
ている。12は裏面のAl,Al−Si等による金属電
極である。
【0201】本発明の光電変換装置の製法には、実に多
彩な工程があり、図21,図22はほんの一例を述べた
に過ぎない。
【0202】本発明の光電変換装置の重要な点は、p領
域6とn- 領域5の間及びp領域6とn+ 領域7の間の
リーク電流を如何に小さく抑えるかにある。n- 領域5
の品質を良好にして暗電流を少なくすることはもちろん
であるが、酸化膜などよりなる分離領域4とn- 領域5
の界面こそが問題である。図21,図22では、そのた
めに、あらかじめ分離領域4の側壁にアモルファスSi
を堆積しておいてエピタキシャル成長を行なう方法を説
明した。この場合には、エピタキシャル成長中に基板S
iからの固相成長でアモルファスSiは単結晶化される
わけである。エピタキシャル成長は、850℃〜100
0℃程度と比較的高い温度で行なわれる。そのため、基
板Siからの固相成長によりアモルファスSiが単結晶
化される前に、アモルファスSi中に微結晶が成長し始
めてしまうことが多く、結晶性を悪くする原因になる。
温度が低い方が、固相成長する速度がアモルファスSi
中に微結晶が成長し始める速度より相対的にずっと大き
くなるから、選択エピタキシャル成長を行なう前に、5
50℃〜700℃程度の低温処理で、アモルファスSi
を単結晶しておくと、界面の特性は改善される。この
時、基板SiとアモルファスSiの間に酸化膜等の層が
あると固相成長の開始が遅れるため、両者の境界にはそ
うした層が含まれないような超高清浄プロセスが必要で
ある。
【0203】アモルファスSiの固相成長には上述した
ファーナス成長の他に、基板をある程度の温度に保って
おいて、フッシュランプ加熱あるいは赤外線ランプによ
る、たとえば数秒から数10秒程度のラピッドアニール
技術も有効である。こうした技術を使うときには、Si
2 層側壁に堆積するSiは、多結晶でもよい。ただ
し、非常にクリーンなプロセスで堆積し、多結晶体の結
晶粒界に酸素、炭素等の含まれない多結晶Siにしてお
く必要がある。
【0204】こうしたSiO2 側面のSiが単結晶化さ
れた後、Siの選択成長を行うことになる。
【0205】SiO2 分離領域4と高抵抗n- 領域5界
面のリーク電流がどうしても問題になる時は、高抵抗n
- 領域5のSiO2 分離領域4に隣接する部分だけ、n
形の不純物濃度を高くしておくとこのリーク電流の問題
はさけられる。たとえば、分離SiO2 領域4に接触す
るn- 領域5の0.3〜1μm程度の厚さの領域だけ、
たとえば1〜10×1016cm-3程度にn形の不純物濃
度を高くするのである。この構成は比較的容易に形成で
きる。基板1上に略々1μm程度熱酸化膜を形成した
後、その上にCVD法で堆積する。SiO2 膜をまず所
要の厚さだけ、所定の量のPを含んだSiO2 膜にして
おく。さらにその上にSiO2 をCVD法で堆積すると
いうことで分離領域4を作っておく。その後の高温プロ
セスで分離領域4中にサンドイッチ状に存在する燐を含
んだSiO2 膜から、燐が高抵抗n- 領域5中に拡散し
て、界面がもっとも不純物濃度が高いという良好な不純
物分布を作る。
【0206】すなわち、図23のような構造に構成する
わけである。分離領域4が、3層構造に構成されてい
て、308は熱酸化膜SiO2 、309は燐を含んだC
VD法SiO2 膜、301はCVD法SiO2 膜であ
る。分離領域4に隣接して、n-領域5中との間に、n
領域307が、燐を含んだSiO2 膜309からの拡散
で形成される。307はセル周辺全部に形成されてい
る。この構造にすると、ベース・コレクタ間容量Cbc
は大きくなるが、ベース・コレクタ間リーク電流は激減
する。
【0207】図21,図22では、あらかじめ分離用絶
縁領域4を作っておいて、選択エピタキシャル成長を行
なう例について説明したが、基板上に必要な高抵抗n-
層のエピキタシャル成長をしておいてから、分離領域と
なるべき部分をリアクティブイオンエッチングによりメ
ッシュ状に切り込んで分離領域を形成する、Uグループ
分離技術( A.Hayasaka et al,“U−groove isolation
technique for highspeed bipolar VLSI ′S ″,Tech.
Dig. ofIEDM. P.62, 1982, 参照)を使って行なうこと
も出来る。
【0208】本発明に係る光電変換装置は、絶縁物より
構成される分離領域に取り囲まれた領域に、その大部分
の領域が半導体ウェハ表面に隣接するベース領域が浮遊
状態になされたバイポーラトランジスタを形成し、浮遊
状態になされたベース領域の電位を薄い絶縁層を介して
前記ベース領域の一部に設けた電極により制御すること
によって、光情報を光電変換する装置である。高不純物
濃度領域よりなるエミッタ領域が、ベース領域の一部に
設けられており、このエミッタは水平スキャンパルスに
より動作するMOSトランジスタに接続されている。前
述した、浮遊ベース領域の一部に薄い絶縁層を介して設
けられた電極は、水平ラインに接続されている。ウェハ
内部に、設けられるコレクタは、基板で構成されること
もあるし、目的によっては反対導電型高抵抗基板に、各
水平ラインごとに分離された高濃度不純物埋込み領域で
構成される場合もある。絶縁層を介して設けられた電極
で、浮遊ベース領域のリフレッシュを行なう時のパルス
電圧に対して、信号を読出す時の印加パルス電圧は実質
的に大きい。実際に、2種類の電圧を待つパルス列を用
いてもよいし、ダブルキャパシタ構造で説明したよう
に、リフレッシュ用MOSキャパシタ電極の容量Cox
にくらべて読出し用MOSキャパシタ電極の容量Cox
大きくしておいてもよい。リフレッシュパルス印加によ
り、逆バイアス状態になされた浮遊ベース領域に光励起
されたキャリアを蓄積して光信号に基づいた信号を記憶
させ、該信号読出し時には、ベース・エミッタ間が順方
向に深くバイアスされるように読出し用パルス電圧を印
加して、高速度で信号を読出せるようにしたことが特徴
である。こうした特徴を備えていれば、本発明の光電変
換装置はいかなる構造で実現してもよく、前記の実施例
に述べられた構造に限定されないことはもちろんであ
る。たとえば、前記の実施例で説明した構造と導電型が
まったく反転した構造でも、もちろん同様である。ただ
し、この時には印加電圧の極性を完全に反転する必要が
ある。導電型がまったく反転した構造では、領域はn型
になる。すなわち、ベースを構成する不純物はAsやP
になる。AsやPを含む領域の表面を酸化すると、As
やPはSi/SiO2 界面のSi側にパイルアップす
る。すなわち、ベース内部に表面から内部に向う強いド
リフト電界が生じて、光励起されたホールはただちにベ
ースからコレクタ側に抜け、ベースにはエレクトロンが
効率よく蓄積される。
【0209】ベースがp型の場合には、通常使われる不
純物はボロンである。ボロンを含むp領域表面を熱酸化
すると、ボロンは酸化膜中に取り込まれるため、Si/
SiO2 界面近傍のSi中におけるボロン濃度はやや内
部のボロン濃度より低くなる。この深さは、酸化膜厚に
もよるが、通常数100Åである。この界面近傍には、
エレクトロンに対する逆ドリフト電界が生じ、この領域
に光励起されたエレクトロンは、表面に集められる傾向
にある。このままだと、この逆ドリフト電界を生じてい
る領域は不感領域になるが、表面に沿った一部にn+
域が、本発明の光電変換装置では存在しているため、p
領域のSi/SiO2 界面に集まったエレクトロンは、
このn+ 領域に再結合される前に流れ込む。そのため
に、たとえばボロンがSi/SiO2 界面近傍で減少し
ていて、逆ドリフト電界が生じるような領域が存在して
も、ほとんど不感領域にはならない。むしろ、こうした
領域がSi/SiO2 界面に存在すると、蓄積されたホ
ールをSi/SiO2 界面から引き離して内部に存在さ
せるようにするために、ホールが界面で消滅する効果が
無くなり、p層のベースにおけるホール蓄積効果が良好
となり、きわめて望ましい。
【0210】なお、本発明に係る光電変換装置は以上述
べた固体撮像装置の外に、たとえば、画像入力装置、フ
ァクシミリ、ワークステイション、デジタル複写機、ワ
ープロ等の画像入力装置、OCR、バーコード読取り装
置、カメラ、ビデオカメラ、8ミリカメラ等のオートフ
ォーカス用の光電変換被写体検出装置等にも応用でき
る。
【0211】以上説明してきたように本発明の光電変換
装置は、浮遊状態になされた制御電極領域であるベース
領域に光により励起されたキャリアを蓄積するものであ
る。すなわち、Base Store Image S
ensorと呼ばれるべき装置であり、BASISと略
称する。
【0212】本発明の光電変換装置は、1個のトランジ
スタで1画素を構成できるため高密度化がきわめて容易
であり、同時にその構造からブルーミング、スミアが少
なく、かつ高感度である、そのダイナミックレンジは広
く取れ、内部増幅機能を有するため配線容量によらず大
きな信号電圧を発生するため低録音でかつ周辺回路が容
易になるという特徴を有している。例えば将来の高品質
固体撮像装置として、その工業的価値はきわめて高い。
【0213】
【発明の効果】本発明によれば、主電極領域の電位を固
定して制御電極領域の電位を独立的に制御して制御電極
領域と主電極領域との接合を順方向にバイアスして蓄積
電荷を消滅させるので高速動作で残像や固定パターンノ
イズを極めて少なくすることができる。同様に制御電極
領域の電位が主電極領域とは独立的に制御されるので、
出力電圧信号の良好な直線性を確保しつつ高速での読み
出しが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様例の回路図である。
【図2】本発明の一実施例に係る光センサセルの読出し
動作時の等価回路図である。
【図3】本発明の一実施例に係る光センサセルのリフレ
ッシュ動作時の等価回路図である。
【図4】(a)は本発明の一実施例に係る光センサセル
の平面図、(b)は断面図、(c)は等価回路図であ
る。
【図5】本発明の一実施例に係る光センサセルの読出し
時間と読出し電圧との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の一実施例に係る光センサセルの蓄積電
圧と読出し時間との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の一実施例に係る光センサセルのバイア
ス電圧と読出し時間との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の一実施例に係る光センサセルのリフレ
ッシュ時間とベース電位との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の一実施例に係る光センサセルのリフレ
ッシュ時間とベース電位との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の一実施例に係る光センサセルのリフ
レッシュ時間とベース電位との関係を示すグラフであ
る。
【図11】図1の光電変換装置のパルスタイミング図で
ある。
【図12】図1の光電変換装置の各動作時の電位分布を
示すグラフである。
【図13】図1の光電変換装置の出力信号に関係する等
価回路図である。
【図14】図1の光電変換装置の導通した瞬間からの出
力電圧を時間との関係で示すグラフである。
【図15】他の光電変換装置を示す回路図である。
【図16】他の光電変換装置を示す回路図である。
【図17】他の光電変換装置を示す回路図である。
【図18】本発明の変形例の主要構造を説明するための
平面図である。
【図19】図18に示す光センサセルにより構成した光
電変換装置の回路構成図である。
【図20】図18に示す光センサセルにより構成した光
電変換装置の回路構成図である。
【図21】本発明の光電変換装置の一製造方法例を示す
ための断面図である。
【図22】本発明の光電変換装置の一製造方法例を示す
ための断面図である。
【図23】本発明の光電変換装置の一製造方法例を示す
ための断面図である。
【図24】本発明の実施例に係る光センサセルを示し、
(a)は断面図、(b)はその等価回路図、(c)はポテ
ンシヤル分布図である。
【図25】光センサセルの他の変形例の主要構造を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 PSG膜 3 絶縁酸化膜 4 素子分離領域 5 n- 領域(コレクタ領域) 6 p領域(ベース領域) 7,7′ n+ 領域(エミッタ領域) 8 配線 9 電極 10 配線 11 n+ 領域 12 電極 13 コンデンサ 14 バイポーラトランジスタ 15,17 接合容量 16,18 ダイオード 19,19′ コンタクト部 20 光 28 垂直ライン 30 光センサセル 31 水平ライン 32 垂直シフトレジスタ 33,35 MOSトランジスタ 36,37 端子 38 垂直ライン 39 水平シフトレジスタ 40 MOSトランジスタ 41 出力ライン 42 MOSトランジスタ 43 端子 44 トランジスタ 45 負荷抵抗 46 端子 47 端子 48 MOSトランジスタ 49 端子 61,62,63 区間 64 コレクタ電位 67 波形 80,81 容量 82,83 抵抗 84 電流源 100,101,102 水平シフトレジスタ 111,112 出力ライン 138 垂直ライン 140 MOSトランジスタ 148 MOSトランジスタ 150,150′ MOSコンデンサ 152,152′ 光センサセル 202,203,205 ベース電位 220 埋込p+ 領域 222,225 配線 251 p+ 領域 252 n+ 領域 253 配線 300 アモルフアスシリコン 302 窒化膜 303 PSG膜 304 ポリシリコン 305 PSG膜 306 層間絶縁膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 信号処理装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号処理装置に係り、
特に同一基板上に設けられた複数の光センサアレイから
の出力信号を処理する信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光電変換装置殊に、固体撮像装置
に関する研究が、半導体技術の進展と共に積極的に行わ
れ、一部では実用化され始めている。
【0003】これらの固体撮像装置は、大きく分けると
CCD型とMOS型の2つに分類される。CCD型撮像
装置は、MOSキャパシタ電極下にポテンシャルの井戸
を形成し、光の入射により発生した電荷をこの井戸に蓄
積し、読出し時には、これらのポテンシャルの井戸を、
電極にかけるパルスにより順次動かして、蓄積された電
荷を出力アンプ部まで転送して読出すという原理を用い
ている。またCCD型撮像装置の中には、受光部はpn
接合ダイオード構造を使い、転送部はCCD構造で行う
というタイプのものもある。また一方、MOS型撮像装
置は、受光部を構成するpn接合よりなるフォトダイオ
ードの夫々に光の入射により発生した電荷を蓄積し、読
出し時には、それぞれのフォトダイオードに接続された
MOSスイッチングトランジスタを順次オンすることに
より蓄積された電荷を出力アンプ部に読出すという原理
を用いている。
【0004】CCD型撮像装置は、比較的簡単な構造を
もち、また、発生し得る雑音からみても、最終段におけ
るフローティング・ディフュージョンよりなる電荷検出
器の容量値だけがランダム雑音に寄与するので、比較的
低雑音の撮像装置であり、低照度撮影が可能である。た
だし、CCD型撮像装置を作るプロセス的制約から、出
力アンプとしてMOS型アンプがオンチップ化されるた
め、シリコンと、SiO2 膜との界面から画像上、目に
つきやすい、1/f雑音が発生する。従って、低雑音と
はいいながら、その性能に限界が存在している。また、
高解像度化を図るためにセル数を増加させて高密度化す
ると、一つのポテンシャル井戸に蓄積できる最大の電荷
量が減少し、ダイナミックレンジがとれなくなるので、
今後、固体撮像装置が高解像度化されていく上で大きな
問題となる。また、CCD型の撮像装置は、ポテンシャ
ルの井戸を順次動かしながら蓄積電荷を転送していくわ
けであるから、セルの一つに欠陥が存在してもそこで電
荷転送がストップしたり、あるいは、極端に悪くなって
しまい、製造歩留りが上がらないという欠点も有してい
る。
【0005】これに対してMOS型撮像装置は、構造的
にはCCD型撮像装置、特にフレーム転送型の装置に比
較して少し複雑ではあるが、蓄積容量を大きくし得る様
に構成でき、ダイナミックレンジを広くとれるという優
位性をもつ。また、たとえセルの1つに欠陥が存在して
も、X−Yアドレス方式のためその欠陥による他のセル
への影響がなく、製造歩留り的には有利である。しかし
ながら、このMOS型撮像装置では、信号読出し時に各
フォトダイオードに配線容量が接続されるため、きわめ
て大きな信号電圧ドロップが発生し、出力電圧が下がっ
てしまうこと、配線容量が大きく、これによるランダム
雑音の発生が大きいこと、また各フォトダイオードおよ
び水平スキャン用のMOSスイッチングトランジスタの
寄生容量のばらつきによる固定パターン雑音の混入等が
あり、CCD型撮像装置に比較して低照度撮影はむずか
しいこと等の欠点を有している。
【0006】また、将来の撮像装置の高解像度化におい
ては各セルのサイズが縮小され、蓄積電荷が減少してい
く。これに対しチップサイズから決まってくる配線容量
は、たとえ線幅を細くしてもあまり下がらない。このた
め、MOS型撮像装置は、ますますS/N的に不利にな
る。
【0007】CCD型およびMOS型撮像装置は、以上
の様な一長一短を有しながらも次第に実用化レベルに近
ずいてきてはいる。しかし、さらに将来必要とされる高
解像度化を進めていくうえで本質的に大きな問題を有し
ているといえる。
【0008】これに対して、固体撮像装置に関し、特開
昭56−150878号公報“半導体撮像装置”、特開
昭56−157073号公報“半導体撮像装置”、特開
昭56−165473号公報“半導体撮像装置”に新し
い方式が提案されている。CCD型、MOS型の撮像装
置が、光入射により発生した電荷を主電極(例えばMO
Sトランジスタのソース)に蓄積するのに対して、ここ
で提案されている方式は、光入射により発生した電荷
を、制御電極(例えばバイポーラ・トランジスタのベー
ス、SIT(静電誘導トランジスタ)あるいはMOSト
ランジスタのゲート)に蓄積し、光により発生した電荷
により、流れる電流をコントロールするという新しい考
え方にもとずくものである。すなわち、CCD型、MO
S型が、蓄積された電荷そのものを外部へ読出してくる
のに対して、ここで提案されている方式は、各セルの増
幅機能により電荷増幅してから蓄積された電荷を読出す
わけであり、また見方を変えるとインピーダンス変換に
より低インピーダンス出力として読出すわけである。従
って、ここで提案されている方式は、高出力、広ダイナ
ミックレンジ、低雑音であり、かつ、光信号により励起
されたキャリア(電荷)は制御電極に蓄積することか
ら、非破壊読出しができる等のいくつかのメリットを有
している。さらに将来の高解像度化に対しても可能性を
有する方式であるといえる。
【0009】しかしながら、この方式は、基本的にX−
Yアドレス方式であり、上記公報に記載されている素子
構造は、従来のMOS型撮像装置の各セルにバイポーラ
トランジスタ、SITトランジスタ等の増幅素子を複合
化したものを基本構成としている。そのため、比較的複
雑な構造をしており、高解像化の可能性を有しながら
も、そのままでは高解像化には限界が存在する。
【0010】また以下に述べる点においても限界が存在
している。上記特開昭56-150878 号公報、特開昭56- 15
7073号公報、特開昭56-165473 号公報及び「 SIT (Stat
ic Injection Transistor)イメージセンサへの応用、テ
レビジョン学会技術報告(以下TV学会誌と称する)」
は、本願発明の発明者の内一人が係った従来技術の一代
表例を示すものである。
【0011】特開昭56-150878 号公報、特開昭56-15707
3 号公報には、N+ 、P+ 、I(又はP- 、N- )、N
+ 領域からなるフック構造のP+ 領域に電荷を蓄積し、
接地電位との間でキャパシタを形成しているN+ 領域の
電位をスイッチングトランジスタで読み出す方式の構成
が記載されている。
【0012】しかしながら、この構成では出力信号の高
速で直線性が十分な読み出しが行えない。また読み出し
後のリセット動作においてもP+ 領域を接地するだけ
で、出力側のリセットすらしておらず、目につくような
残像が多く発生する。また固定パターンノイズも大き
い。
【0013】一方、特開昭56-165473 号公報には、N+
領域、浮遊状態のP+ 領域、高抵抗領域及びパルス電圧
が印加される透明電極に接続されたN+ 領域とで構成さ
れる、N+ 、P+ 、I(又はP- 、N- )、N+ 領域の
フック構造が示されている。そして浮遊状態のN+ 領域
は同時に読み出し用トランジスタの主電極領域の一つと
なっており、読み出し動作時にはトランジスタがオンし
て正に帯電したN+ 領域へ電子が流入してその電圧変化
を信号として読み出しを行う。しかしながら、これも出
力信号の高速で直線性が十分な読み出しができない。ま
た、読み出し後のリセット動作においても出力回路とは
反対側の透明電極側のN+ 領域を0か僅かに負電位にセ
ットするだけで出力側のリセットもないために目につく
ような残像が多く発生してしまう。更に高速リフレッシ
ュもできない。
【0014】そして、TV学会誌には、ゲート蓄積型ホ
トセルとベース蓄積型ホトセルとが示されている。この
うちゲート蓄積型ホトセルは、ゲートを浮遊状態として
絶縁膜を介したリフレッシュ線を介してゲート領域を予
め所定の電圧に逆バイアスし、ソース接地抵抗負荷の出
力回路に読み出す構成である。しかしながら、この構成
では、出力信号を高速で読み出そうとすると十分な直線
性が得られない。なぜならば、読み出し時に十分な順バ
イアスがかからない為に短時間では出力電圧が必要な値
に到達しないからである。又、出力側のリセットすらな
いので、リセット動作が不十分で残像が多く発生してし
まう。
【0015】一方、ベース蓄積型ホトセルは、N+ 、P
+ 、N- 、N+ ホトトランジスタ構造を有しており、浮
遊状態とされたベース(P+ )、パルス的に電圧が印加
されるコレクタ(N+ )と、容量とスイッチングMOS
FETとを含むエミッタホロアの出力回路が接続された
エミッタ(N+ )と、で構成されている。しかしなが
ら、この構成ではコレクタに電圧を印加することで読み
出しを行っている為に、図5や図6,図7で後述するよ
うに高速動作で直線性を確保することが難しい。またリ
フレッシュにおいてもエミッタとコレクタとを接地する
だけであるので固定パターンノイズが大きく高速リフレ
ッシュができない。
【0016】また、以上の従来技術とは別に、米国特許
第3,624,428 号明細書や特公昭50-38531号公報にはベー
スに絶縁層を介して電極を設けたトランジスタにエミッ
タ接地抵抗負荷の出力回路を接続し、ベースを逆バイア
スにして蓄積動作を行い、該エミッタ接地抵抗負荷の出
力回路で電流読み出しを行う構成が示されている。しか
し所詮、破壊型の電流読み出しである為に直線性、残像
特性が悪い。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上、従来の固体撮像
装置の構成及びその課題について述べたが、各センサ画
素から信号を、シフトレジスタによって順次オンされる
トランジスタを介してアンプに読出す信号読出し回路を
有する固体撮像装置では、一本の水平ライン分の信号を
読出す時間が固定されているときは、画素数が増大すれ
ばするほど、高速で読出す必要性が生じ、例えば、出力
信号をアナログディジタル変換して信号処理するような
用途には、高速のアナログディジタル変換器が必要とな
る課題があった。 [発明の目的]本発明の目的は、簡単な回路構成で高速
信号処理を行うことができる信号処理装置を提供するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】かかる目的は、同一基板
上に設けられた複数の光センサアレイからの出力信号を
処理する信号処理装置において、前記複数の光センサア
レイからの出力信号を転送する為の転送手段と、前記転
送手段に接続されたシフトレジスタと、前記シフトレジ
スタに対応して設けられた複数の信号処理手段と、を具
備し、前記複数の信号処理手段は夫々前記複数の光セン
サアレイに対応して設けられており、各光センサアレイ
から転送された信号を前記信号処理手段にて並列に処理
することを特徴とする信号処理装置によって達成され
る。
【0019】
【作用】本発明は、複数の光センサアレイからの出力信
号を処理する場合、複数の信号処理手段により、各光セ
ンサアレイから転送された信号を並列処理するものであ
り、1つの信号処理手段により信号処理する場合に比べ
て、低周波数であって、実質的に高周波数での処理と
同じ速度で信号処理することが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明による好適な実施態様例につい
て信号処理手段が一つの場合との対比において説明す
る。
【0021】図1は本発明の好適な一実施態様例を示す
信号処理装置を用いた光電変換装置の回路構成図であ
る。信号処理手段は出力トランジスタ44、負荷抵抗4
5からなるアンプを含んでおり、ここでは3つ設けられ
ている。なお、図1においては、各水平シフトレジスタ
100,101,102によって制御されるMOSトラ
ンジスタに接続される各行の光センサが光センサアレイ
である。図15は信号処理手段が1つの場合を示す光電
変換装置の回路構成図である。
【0022】図1の実施態様例では、3つの等価な水平
シフトレジスタ100、101、102を設け、これら
の始動パルスを印加するための端子103に始動パルス
が入ると、1列目、(n+1)列目、(2n+1)列目
(nは整数であり、この実施例では水平方向絵素数は3
n個である。)に接続された各センサセルの出力が同時
に読出されることになる。次の時点では、2列目、(n
+2)列目、(2n+2)列目が読出されることにな
る。本発明によれば、一本の水平ライン分を読出す時間
が固定されている時は、水平方向のスキャンニング周波
数は、一つの最終段アンプをつけた図15の方式に比較
して1/3の周波数で良く、水平シフトレンジスタが簡
単になり、かつ信号処理手段によって光電変換装置から
の出力信号をアナログディジタル変換して、信号処理す
る場合には、高速のアナログ・ディジタル変換器は不必
要であり、本発明の信号処理装置による分割読出し方式
の大きな利点である。
【0023】図1に示した実施態様例では、等価な水平
シフトレジスタを3つ設けた方式であったが、同様な機
能は、水平シフトレジスタ1つだけでももたせることが
可能である。この場合の実施態様例を図2に示す。
【0024】図2の実施態様例は、図1に示した実施態
様例のうちの水平スイッチングMOSトランジスタと、
最終段アンプの中間の部分だけを書いたものであり、他
の部分は、図1の実施態様例と同じであるから省略して
いる。
【0025】この実施態様例では、1つの水平シフトレ
ジスタ104からの出力を1列目、(n+1)列目、
(2n+1)列目のスイッチングMOSトランジスタの
ゲートに接続し、それらのラインを同時に読出すように
している。次の時点では、2列目、(n+2)列目、
(2n+2)列目が読出されるわけである。
【0026】次に、図1に示した光電変換装置の動作に
ついて簡単に説明する。図1に示した光電変換装置の光
電変換動作は蓄積動作、読み出し動作、リフレッシュ動
作からなる。以下の説明では説明の簡易化の為、図15
を用いて説明する。
【0027】まず、図15及び図16を参照すると、
15の符号30で示されるようなトランジスタを含む光
電変換セルの第一の主電極領域(エミッタ)には出力回
路が接続されている。この出力回路は垂直ライン38,
38′,38″、水平シフトレジスタ39、MOSトラ
ンジスタ40,40′,40″、出力ライン41、MO
Sトランジスタ42、出力トランジスタ44、負荷抵抗
45等で構成され、垂直ライン38,38′,38″は
各々容量負荷としての図16の符号21で示すCsのよ
うに配線容量を有している。
【0028】また蓄積された電荷に基づき光電変換され
た信号を読み出す為の読み出し手段として垂直シフトレ
ジスタ32、バッファMOSトランジスタ33,3
3′,33″、端子34、水平ライン31,31′,3
1″が設けられた回路構成を採っている。
【0029】蓄積動作時には、エミッタは浮遊状態或は
接地され、第二の主電極領域(コレクタ)は正電位にバ
イアスされる。また制御電極領域(ベース)はエミッタ
に対して逆バイアス状態にされるが、この時のベース電
位を制御することにより飽和電圧を決定できる。こうし
てバイアス電圧を適宜設定すればセル自体にスイッチン
グ作用を持たせることができる。
【0030】読み出し動作時には、エミッタは浮遊状態
にされ、コレクタは正電位にバイアスされる制御電極領
域は主電極領域とは独立的に読み出し手段によってその
電位が制御される。ここでベースをエミッタに対して順
方向にバイアスすると良好な直線性を確保しつつ高速読
み出しができる。この時の動作を図16を参照して説明
する。読み出し時には浮遊状態にあるエミッタ及び正の
電位に保持されているコレクタに対して、独立的に配線
10より正の電圧VR を印加することでエミッタ電位に
対してベース電位を順方向にバイアスすることにより、
エミッタベース接合が順方向に深くバイアスされる。こ
のようにして、エミッタ電位がベース電位即ち光照射に
より発生した蓄積電圧に等しくなるまで、電流が流れる
のであるが、このときに要する時間は、電圧VR の作用
により一層短縮され高速読み出しにおいても、優れた直
線性が確保できるのである。
【0031】リフレッシュ動作は以下のとおりである。
【0032】エミッタはスイッチ手段としてのMOSト
ランジスタ48,48′,48″によりアース記号をも
って示される第1の基準電圧源に接続され接地される。
このときコレクタは第2の基準電圧源に接続、即ち正電
位または接地電位にされる。こうして、容量負荷を含む
垂直ライン38、38′、38″がリセットされる。こ
こでコレクタが接地される場合を図3に示してある。こ
のような状態において正電位VRHなる電圧を印加して制
御電極領域としてのベースの電位を制御することにより
少なくともベース・エミッタ間が順方向バイアスされて
ベース領域に蓄積されたホールが流れ出したり、ベース
領域内に電子が流入したりして蓄積された電荷が消滅す
る。このような順バイアスを与えるリフレッシュ手段と
してはMOSトランジスタ48,48′,48″やバッ
ファMOSトランジスタ35,35′,35″、端子3
6、ベースに独立的に電位VRHを与える為の基準電圧源
となる端子37等を設けることで構成される。
【0033】以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細
に説明する。図4は、本発明の一実施例に係る光電変換
装置を構成する光センサセルの基本構造および動作を説
明する図である。図4(a)は、光センサセルの平面図
を、図4(b)は、図4(a)平面図のAA′部分の断
面図を、図4(c)は、それの等価回路をそれぞれ示
す。なお、各部位において図4(a),(b),(c)
に共通するものについては同一の番号をつけている。
【0034】図4では、整列配置方式の平面図を示した
が、水平方向解像度を高くするために、画素ずらし方式
(補間配置方式)にも配置できることはもちろんのこと
である。
【0035】この光センサセルは、図4(a),(b)
に示すごとく、リン(P),アンチモン(Sb),ヒ素
(As)等の不純物をドープしてn型又はn+ 型とされ
たシリコン基板1の上に、通常PSG膜等で構成される
パシベーション膜2、シリコン酸化膜(SiO2 )より
成る絶縁酸化膜3、となり合う光センサセルとの間を電
気的に絶縁するためのSiO2 あるいはSi34 等よ
りなる絶縁膜又はポリシリコン膜等で構成される素子分
離領域4、エピタキシャル技術等で形成される不純物濃
度の低いn- 領域5、その上の例えば不純物拡散技術又
はイオン注入技術を用いてボロン(B)等の不純物をド
ープしたバイポーラトランジスタのベースとなるp領域
6、不純物拡散技術、イオン注入技術等で形成されるバ
イポーラトランジスタのエミッタとなるn+ 領域7、信
号を外部へ読出すための、例えばアルミニウム(A
l),Al−Si,Al−Cu−Si等の導電材料で形
成される配線8、絶縁膜3を通して、浮遊状態になされ
たp領域6にパルスを印加するための電極9、それの配
線10、基板1の裏面にオーミックコンタクトをとるた
めに不純物拡散技術等で形成された不純物濃度の高いn
+ 領域11、基板の電位を与える、すなわちバイポーラ
トランジスタのコレクタ電位を与えるためのアルミニウ
ム等の導電材料で形成される電極12、より構成されて
いる。
【0036】なお、図4(a)の19はn+ 領域7と配
線8の接続をとるためのコンタクト部分である。又配線
8および配線10の交互する部分はいわゆる2層配線と
なっており、SiO2 等の絶縁材料で形成される絶縁領
域で、それぞれ互いに絶縁されている。すなわち、金属
の2層配線構造になっている。
【0037】図4(c)の等価回路のコンデンサCox
13は電極9,絶縁膜3,p領域6のMOS構造より構
成され、又バイポーラトランジスタ14はエミッタとし
てのn+ 領域7、ベースとしてのp領域6、不純物濃度
の小さいn- 領域5、コレクタとしてのn又はn+ 領域
1の各部分より構成されている。これらの図面から明ら
かなように、p領域6は浮遊領域になされている。
【0038】図4(c)の第2の等価回路は、バイポー
ラトランジスタ14をベース・エミッタの接合容量Cb
e15、ベース・エミッタのpn接合ダイオードDbe
16、ベース・コレクタの接合容量Cbc17、ベース
・コレクタのpn接合ダイオードDbc18を用いて表
現したものである。ここでは、本来等価回路図として、
pn接合ダイオードDbe16及びpn接合ダイオード
Dbc18と並列に記されるべき2つの異なる向きの電
流源を示す記号は省略してある。以下、光センサセルの
基本動作を図4を用いて説明する。この光センサセルの
基本動作は、光入射による電荷蓄積動作、読出し動作お
よびリフレッシュ動作より構成される。
【0039】まず、電荷蓄積動作について説明する。
【0040】電荷蓄積動作においては、例えばエミッタ
は、配線8を通して接地され、コレクタは配線12を通
して正電位にバイアスされている。またベースは、あら
かじめコンデンサCox13に、配線10を通して正の
パルス電圧を印加することにより負電位、すなわち、エ
ミッタ7に対して逆バイアス状態にされているものとす
る。このCox13にパルスを印加してベース6を負電
位にバイアスする動作については、後にリフレッシュ動
作の説明のとき、くわしく説明する。
【0041】この状態において、図4に示す様に光セン
サセルの表側から光20が入射してくると、半導体内に
おいてエレクトロン・ホール対が発生する。この内、エ
レクトロンは、n領域1が正電位にバイアスされている
のでn領域1側に流れだしていってしまうが、ホールは
p領域6にどんどん蓄積されていく。このホールのp領
域への蓄積によりp領域6の電位は次第に正電位に向か
って変化していく。
【0042】図4(a),(b)でも各センサセルの受
光面下面は、ほとんどp領域で占められており、一部n
+ 領域7となっている。当然のことながら、光により励
起されるエレクトロン・ホール対濃度は表面に近い程大
きい。このためp領域6中にも多くのエレクトロン・ホ
ール対が光により励起される。p領域中に光励起された
エレクトロンが再結合することなくp領域6からただち
に流れ出て、n領域に吸収されるような構造にしておけ
ば、p領域6で励起されたホールはそのまま蓄積され
て、p領域6を正電位方向に変化させる。p領域6の不
純物濃度が均一になされている場合には、光で励起され
たエレクトロンは拡散で、p領域6とn-領域5とのp
- 接合部まで流れ、その後はn- 領域に加わっている
強い電界によるドリフトでnコレクタ領域1に吸収され
る。もちろん、p領域6内の電子の走行を拡散だけで行
ってもよいわけであるが、表面から内部に行くほどpベ
ースの不純物濃度が減少するように構成しておけば、こ
の不純物濃度差により、ベース内に内部から表面に向う
電界Ed、
【0043】
【数1】 が発生する。ここで、WB はp領域6の光入射側表面か
らの深さ、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、qは単
位電荷、NASはpベース領域6の表面不純物濃度、NAi
はp領域6のn- 高抵抗領域5との界面における不純物
濃度である。
【0044】ここで、NAS/NAi>3とすれば、p領域
6内の電子の走行は、拡散よりはドリフトにより行われ
るようになる。すなわち、p領域6内に光により励起さ
れるキヤリアを信号として有効に動作させるためには、
p領域6の不純物濃度は光入射側表面から内部に向って
減少しているようになっていることが望ましい。拡散で
p領域6を形成すれば、その不純物濃度は光入射側表面
にくらべ内部に行くほど減少している。
【0045】センサセルの受光面下の一部は、n+ 領域
7により占られている。n+ 領域7の深さは、通常0.
2〜0.3μm程度、あるいはそれ以下に設計されるか
ら、n+ 領域7で吸収される光の量は、もともとあまり
多くはないのでそれ程問題はない。ただ、短波長側の
光、特に青色光に対しては、n+ 領域7の存在は感度低
下の原因になる。n+ 領域7の不純物濃度は通常1×1
20cm-3程度あるいはそれ以上に設計される。こうし
た高濃度に不純物がドープされたn+ 領域7におけるホ
ールの拡散距離は0.15〜0.2μm程度である。し
たがって、n+ 領域7内で光励起されたホールを有効に
p領域6に流し込むには、n+ 領域7も光入射表面から
内部に向って不純物濃度が減少する構造になっているこ
とが望ましい。n+ 領域7の不純物濃度分布が上記の様
になっていれば、光入射側表面から内部に向う強いドリ
フト電界が発生して、n+ 領域7に光励起されたホール
はドリフトによりただちにp領域6に流れ込む。n+
域7、p領域6の不純物濃度がいずれも光入射側表面か
ら内部に向って減少するように構成されていれば、セン
サセルの光入射側表面側に存在するn+ 領域7、p領域
6において光励起されたキャリアはすべて光信号として
有効に働くのである。As又はPを高濃度にドープした
シリコン酸化膜あるいはポリシリコン膜からの不純物拡
散により、このn+ 領域7を形成すると、上記に述べた
ような望ましい不純物傾斜をもつn+ 領域を得ることが
可能である。
【0046】最終的には、ホールの蓄積によりベース電
位はエミッタ電位まで変化し、この場合は接地電位まで
変化して、そこでクリップされることになる。より厳密
に言うと、ベース・エミッタ間が順方向に深くバイアス
されて、ベースに蓄積されたホールがエミッタに流出し
始める電圧でクリップされる。つまり、この場合の光セ
ンサセルの飽和電位は、最初にp領域6を負電位にバイ
アスしたときのバイアス電位と接地電位との電位差で略
々与えられるわけである。n+ 領域7が接地されず、浮
遊状態において光入力によって発生した電荷の蓄積を行
う場合には、p領域6はn領域1と略々同電位まで電荷
を蓄積することができる。
【0047】以上は電荷蓄積動作の定性的な概略説明で
あるが、以下に少し具体的かつ定量的に説明する。
【0048】この光センサセルの分光感度分布は次式で
与えられる。
【0049】
【数2】 但し、λは光の波長〔μm〕、αはシリコン結晶中での
光の減衰係数〔μm-1〕、xは半導体表面における、再
結合損失を起こし感度に寄与しない“deadlaye
r”(不感領域)の厚さ〔μm〕、yはエピタキシャル
層の厚さ〔μm〕、Tは透過率すなわち、入射してくる
光量に対して反射等を考慮して有効に半導体中に入射す
る光量の割合をそれぞれ示している。この光センサセル
の分光感度S(λ)および放射照度Ee(λ)を用いて
光電流Ipは次式で計算される。
【0050】
【数3】 但し、放射照度Ee(λ)〔μW・cm-2・nm-1〕は
次式で与えられる。
【0051】
【数4】 但しEV はセンサの受光面の照度〔Lux〕、P(λ)
はセンサの受光面に入射している光の分光分布、V
(λ)は人間の目の比視感度である。これらの式を用い
ると、エピ厚の層4μmをもつ光センサセルでは、A光
源(2854°K)で照射され、センサ受光面照度が1
〔Lux〕のとき、約280nA/cm-2の光電流が流
れ、入射してくるフォトンの数あるいは発生するエレク
トロン・ホール対の数は1.8×1012ケ/cm2 ・s
ec程度である。
【0052】又、この時、光により励起されたホールが
ベースに蓄積することにより発生する電位VpはVp=
Q/Cで与えられる。Qは蓄積されるホールの電荷量で
あり、CはCbe15とCbc17を加算した接合容量
である。
【0053】今、n+ 領域7の不純物濃度を1020cm
-3、p領域6の不純物濃度を5×1016cm-3、n-
域5の不純物濃度を1013cm-3、n+ 領域7の面積を
16μm2 、p領域6の面積を64μm2、n- 領域5の
厚さを3μmにしたときの接合容量は、約0.014p
F位になり、一方、p領域6に蓄積されるホールの個数
は、蓄積時間1/60sec、有効受光面積、すなわち
p領域6の面積から電極8および9の面積を引いた面積
を56μm2 程度とすると、1.7×104 ケとなる。
従って光入射により発生する電位Vpは190mV位に
なる。
【0054】ここで注目すべきことは、高解像度化さ
れ、セルサイズが縮小化されていった時に、一つの光セ
ンサセルあたりに入射する光量が減少し、蓄積電荷量Q
が共に減少していくが、セルの縮小化に伴ない接合容量
もセルサイズに比例して減少していくので、光入射によ
り発生する電位Vpはほぼ一定に保たれるということで
ある。これは本発明における光センサセルが図4に示す
ごとく、きわめて簡単な構造をしており有効受光面がき
わめて大きくとれる可能性を有しているからである。
【0055】インターラインタイプのCCDの場合と比
較して本発明における光電変換装置が有利な理由の一つ
はここにあり、高解像度化にともない、インターライン
タイプのCCD型撮像装置では、転送する電荷量を確保
しようとすると転送部の面積が相対的に大きくなり、こ
のため有効受光面が減少するので、感度、すなわち光入
射による発生電圧が減少してしまうことになる。また、
インターラインタイプのCCD型撮像装置では、飽和電
圧が転送部の大きさにより制限され、どんどん低下して
いってしまうのに対し、本発明における光センサセルで
は、先にも書いた様に、最初にp領域6を負電位にバイ
アスした時のバイアス電圧により飽和電圧は決まるわけ
であり、大きな飽和電圧を確保することができる。
【0056】以上の様にしてp領域6に蓄積された電荷
により発生した電圧を外部へ読出す動作について次に説
明する。
【0057】読出し動作状態では、エミッタ、配線8は
浮遊状態に、コレクタは正電位Vccに保持される。
【0058】図16に等価回路を示す。ここでも、本来
等価回路として、pn接合ダイオードDbe16及びp
n接合ダイオードDbc18と並列に記されるべき2つ
の異なる向きの電流源を示す記号は省略してある。
【0059】今、光を照射する前に、ベース6を負電位
にバイアスした時の電位を−VB とし、光照射により発
生した蓄積電圧をVP とすると、ベース電位は、−VB
+VP なる電位になっている。この状態で配線10を通
して電極9に読出し用の正の電圧VR を印加すると、こ
の正の電位VR は酸化膜容量Cox13とベース・エミ
ッタ間接合容量Cbe15、ベース・コレクタ間接合容
量Cbc7により容量分割され、ベースには電圧
【0060】
【数5】 が加算される。従ってベース電位は
【0061】
【数6】 となる。ここで、
【0062】
【数7】 となる条件が成立するようにしておくと、ベース電位は
光照射により発生した蓄積電圧VP そのものとなる。こ
のようにしてエミッタ電位に対してベース電位が正方向
にバイアスされると、エレクトロンは、エミッタからベ
ースに注入され、コレクタ電位が正電位になっているの
で、ドリフト電界により加速されて、コレクタに到達す
る。この時に流れる電流は、次式で与えられる。
【0063】
【数8】 但しAj はベース・エミッタ間の接合面積、qは単位電
荷量(1.6×10-19 クーロン)、Dn はベース中に
おけるエレクトロンの拡散定数、npeはpベースのエミ
ッタ端における少数キヤリヤとしてのエレクトロン濃
度、WB はベース幅、NAeはベースのエミッタ単におけ
るアクセプタ濃度、NAcはベースのコレクタ端における
アクセプタ濃度、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、
e はエミッタ電位である。
【0064】この電流は、エミッタ電位Ve がベース電
位、すなわちここでは光照射により発生した蓄積電圧V
P に等しくなるまで流れることは上式から明らかであ
る。この時エミッタ電位Ve の時間的変化は次式で計算
される。
【0065】
【数9】 但し、ここで配線容量Csはエミッタに接続されている
配線8のもつ容量21である。
【0066】図5は、上式を用いて計算したエミッタ電
位の時間変化の一例を示している。図5によればエミッ
タ電位がベース電位に等しくなるためには、約1秒位を
要することになる。これはエミッタ電位Ve がVP に近
くなるとあまり電流が流れなくなることに起因している
わけである。したがって、これを解決する手段は、先に
電極9に正電圧VR を印加するときに、
【0067】
【数10】 なる条件を設定したが、この条件の代りに
【0068】
【数11】 なる条件を入れ、ベース電位をVBiasだけ、余分に順方
向にバイアスしてやる方法が考えられる。この時に流れ
る電流は次式で与えられる。
【0069】
【数12】 図6に、VBias=0.6Vとした場合、ある一定時間の
後、電極9に印加していたVR をゼロボルトにもどし、
流れる電流を停止させたときの蓄積電圧VP に対する、
読出し電圧、すなわちエミッタ電位の関係を示す。但
し、図6では、読出し電圧はバイアス電圧成分による読
出し時間に依存する一定の電位が必ず加算されてくるが
そのゲタ分をさし引いた値をプロットしている。電極9
に印加している正電圧VR をゼロボルトにもどした時に
は、印加したときとは逆に
【0070】
【数13】 なる電圧がベース電位に加算されるので、ベース電位
は、正電圧VR を印加する前の状態、すなわち、−VB
になり、エミッタに対し逆バイアスされるので電流の流
れが停止するわけである。図6によれば100ns程度
以上の読出し時間(すなわちVR を電極9に印加してい
る時間)をとれば、蓄積電圧VP と読出し電圧は4桁程
度の範囲にわたって直線性は確保され、高速の読出しが
可能であることを示している。図6で、45°の線は読
出しに十分の時間をかけた場合の結果であり、上記の計
算例では、配線8の容量Csを4pFとしているが、こ
れはCbe+Cbcの接合容量の0.014pFと比較
して約300倍も大きいにもかかわらず、p領域6に発
生した蓄積電圧VP が何らの減衰も受けず、かつ、バイ
アス電圧の効果により、きわめて高速に読出されている
ことを図6は示している。これは上記構成に係る光セン
サセルのもつ増幅機能、すなわち電荷増幅機能が有効に
働らいているからである。
【0071】これに対して従来のMOS型撮像装置で
は、蓄積電圧VP は、このような読出し過程において配
線容量Csの影響でCj・VP /(Cj+Cs)(但し
CjはMOS型撮像装置の受光部のpn接合容量)とな
り、2桁位読出し電圧値が下がってしまうという欠点を
有していた。このためMOS型撮像装置では、外部へ読
出すためのスイッチングMOSトランジスタの寄生容量
のばらつきによる固定パターン雑音、あるいは配線容量
すなわち出力容量が大きいことにより発生するランダム
雑音が大きく、S/N比がとれないという問題があった
が、図4(a),(b),(c)で示す構成の光センサ
セルでは、p領域6に発生した蓄積電圧そのものが外部
に読出されるわけであり、この電圧はかなり大きいため
固定パターン雑音、出力容量に起因するランダム雑音が
相対的に小さくなり、きわめてS/N比の良い信号を得
ることが可能である。
【0072】先に、バイアス電圧VBiasを0.6Vに設
定したとき、4桁程度の直線性が100nsec程度の
高速読出し時間で得られることを示したが、この直線性
および読出し時間とバイアス電圧VBiasの関係を計算し
た結果をさらにくわしく、図7に示す。
【0073】図7において、横軸はバイアス電圧VBias
であり、また、縦軸は読出し時間をとっている。またパ
ラメータは、蓄積電圧が1mVのときに、読出し電圧が
1mVの80%,90%,95%,98%になるまでの
時間依存性を示している。図6に示される様に、蓄積電
圧1mVにおいて、それぞれ80%,90%,95%,
98%になっている時は、それ以上の蓄積電圧では、さ
らに良い値を示していることは明らかである。
【0074】この図7によれば、バイアス電圧VBias
0.6Vでは、読出し電圧が蓄積電圧の80%になるの
は読出し時間が0.12μs、90%になるのは0.2
7μs、95%になるのは0.54μs、98%になる
のは1.4μsであるのがわかる。また、バイアス電圧
Biasを0.6Vより大きくすれば、さらに高速の読出
しが可能であることを示している。この様に、撮像装置
の全体の設計から読出し時間および必要な直線性が決定
されると、必要とされるバイアス電圧VBiasが図7のグ
ラフを用いることにより決定することができる。
【0075】上記構成に係る光センサセルのもう一つの
利点は、p領域6に蓄積されたホールはp領域6におけ
るエレクトロンとホールの再結合確率がきわめて小さい
ことから非破壊的に読出し可能なことである。すなわち
読出し時に電極9に印加していた電圧VR をゼロボルト
にもどした時、p領域6の電位は電圧VR を印加する前
の逆バイアス状態になり、光照射により発生した蓄積電
圧VP は、新しく光が照射されない限り、そのまま保存
されるわけである。このことは、上記構成に係る光セン
サセルを光電変換装置として構成したときに、システム
動作上、新しい機能を提供することができることを意味
する。
【0076】このp領域6に蓄積電圧VP を保持できる
時間は、きわめて長く、最大の保持時間は、むしろ、接
合の空乏層中において熱的に発生する暗電流によって制
限を受ける。すなわち、この熱的に発生する暗電流によ
り光センサセルが飽和してしまうからである。しかしな
がら、上記構成に係る光センサセルでは、空乏層の広が
っている領域は、低不純物濃度領域であるn- 領域5で
あり、このn- 領域5は1012cm-3〜1014cm-3
度と、きわめて不純物濃度が低いため、その結晶性が良
好であり、MOS型、CCD型撮像装置に比較して熱的
に発生するエレクトロン・ホール対は少ない。このた
め、暗電流は、他の従来の装置に比較して小さい。すな
わち、上記構成に係る光センサセルは本質的に暗電流雑
音の小さい構造をしているわけである。
【0077】次いでp領域6に蓄積された電荷をリフレ
ッシュする動作について説明する。
【0078】上記構成に係る光センサセルでは、すでに
述べたごとく、p領域6に蓄積された電荷は、読出し動
作では消滅しない。このため新しい光情報を入力するた
めには、前に蓄積されていた電荷を消滅させるためのリ
フレッシュ動作が必要である。また同時に、浮遊状態に
なされているp領域6の電位を所定の負電圧に帯電させ
ておく必要がある。上記構成に係る光センサセルでは、
リフレッシュ動作も読出し動作と同様、配線10を通し
て電極9に正電圧を印加することにより行う。このと
き、配線8を通してエミッタを接地する。コレクタは、
電極12を通して接地又は正電位にしておく。図3にリ
フレッシュ動作の等価回路を示す。但しコレクタ側を接
地した状態の例を示している。
【0079】この状態で正電圧VRHなる電圧が電極9に
印加されると、ベース22には、酸化膜容量Cox1
3,ベース・エミッタ間接合容量Cbe15、ベース・
コレクタ間接合容量Cbc17の容量分割により、
【0080】
【数14】 なる電圧が、前の読出し動作のときと同様瞬時的にかか
る。この電圧により、ベース・エミッタ間接合ダイオー
ドDbe16およびベース・コレクタ間接合ダイオード
Dbc18は順方向バイアスされて導通状態となり、電
流が流れ始め、ベース電位は次第に低下していく。
【0081】この時、浮遊状態にあるベースの電位Vの
変化は近似的に次式で表わされる。
【0082】
【数15】 但し、
【0083】
【数16】 1 はダイオードDbcを流れる電流、i2 はダイオー
ドDbeを流れる電流である。Ab はベース面積、Ae
はエミッタ面積、Dpはコレクタ中におけるホールの拡
散定数、pneはコレクタ中における熱平衡状態のホール
濃度、Lpはコレクタ中におけるホールの平均自由行
程、npeはベース中における熱平衡状態でのエレクトロ
ン濃度である。i2 で、ベース側からエミッタへのホー
ル注入による電流は、エミッタの不純物濃度がベースの
不純物濃度にくらべて充分高いので、無視できる。
【0084】上に示した式は、段階接合近似のものであ
り実際のデバイスでは段階接合からはずれており、又ベ
ースの厚さが薄く、かつ複雑な濃度分布を有しているの
で厳密なものではないが、リフレッシュ動作をかなりの
近似で説明可能である。
【0085】上式中のベース・コレクタ間に流れる電流
1 の内、q・Dp・pne/Lpはホールによる電流、
すなわちベースからホールがコレクタ側へ流れだす成分
を示している。このホールによる電流が流れやすい様に
上記構成に係る光センサセルでは、コレクタの不純物濃
度は、通常のバイポーラトランジスタに比較して少し低
めに設計される。
【0086】この式を用いて計算した、ベース電位の時
間依存性の一例を図8に示す。横軸は、リフレッシュ電
圧VRHが電極9に印加された瞬間からの時間経過すなわ
ちリフレッシュ時間を、縦軸は、ベース電位をそれぞれ
示す。また、ベースの初期電位をパラメータにしてい
る。ベースの初期電位とは、リフレッシュ電圧VRHが加
わった瞬間に、浮遊状態にあるベースが示す電位であ
り、VRH,Cox,Cbe,Cbc及びベースに蓄積さ
れている電荷によってきまる。
【0087】この図8をみれば、ベースの電位は初期電
位によらず、ある時間経過後には必ず、片対数グラフ上
で一つの直線にしたがって下がっていく。
【0088】図9に、リフレッシュ時間に対するベース
電位変化の実験値を示す。図8に示した計算例に比較し
て、この実験で用いたテストデバイスは、ディメンショ
ンがかなり大きいため、計算例とはその絶対値は一致し
ないが、リフレッシュ時間に対するベース電位変化が片
対数グラフ上で直線的に変化していることが実証されて
いる。この実験例ではコレクタおよびエミッタの両者を
接地したときの値を示している。
【0089】今、光照射による蓄積電圧VP の最大値を
0.4〔V〕、リフレッシュ電圧VRHによりベースに印
加される電圧Vを0.4〔V〕とすると、図8に示すご
とく初期ベース電位の最大値は0.8〔V〕となり、リ
フレッシュ電圧印加後10-15 〔sec〕後には直線に
のってベース電位が下がり始め、10-5〔sec〕後に
は、光があたらなかった時、すなわち初期ベース電位が
0.4〔V〕のときの電位変化と一致する。
【0090】p領域6が、MOSキヤパシタCoxを通
して正電圧をある時間印加し、その正電圧を除去すると
負電位に帯電する仕方には、2通りの仕方がある。一つ
は、p領域6から正電荷を持つホールが、主として接地
状態にあるn領域1に流れ出すことによって、負電荷が
蓄積される動作である。p領域6からホールが、n領域
1に一方的に流れ、n領域1の電子があまりp領域6内
に流れ込まないようにするためには、p領域6の不純物
密度をn領域1の不純物密度より高くしておけばよい。
一方、n+ 領域7やn領域1からの電子が、p領域6に
流れ込み、ホールと再結合することによって、p領域6
に負電荷が蓄積する動作も行える。この場合には、n領
域1の不純物密度はp領域6より高くなされている。p
領域6からホールが流出することによって、負電荷が蓄
積する動作の方が、p領域6ベースに電子が流れ込んで
ホールと再結合することにより負電荷が蓄積する動作よ
りはるかに速い。しかし、これまでの実験によれば、電
子をp領域6に流し込むリフレッシュ動作でも、光電変
換装置の動作に対しては、十分に速い時間応答を示すこ
とが確認されている。
【0091】上記構成に係る光センサセルをXY方向に
多数ならべて光電変換装置を構成したとき、画像により
各センサセルで、蓄積電圧VP は、上記の例では0〜
0.4〔V〕の間でばらついているが、リフレッシュ電
圧VRH印加後10-5〔sec〕には、全てのセンサセル
のベースには約0.3〔V〕程度の一定電圧は残るもの
の、画像による蓄積電圧VP の変化分は全て消えてしま
うことがわかる。すなわち、上記構成に係る光センサセ
ルによる光電変換装置では、リフレッシュ動作により全
てのセンサセルのベース電位をゼロボルトまで持ってい
く完全リフレッシュモードと(このときは図8の例では
10〔sec〕を要する)、ベース電位にはある一定電
圧は残るものの蓄積電圧VP による変動成分が消えてし
まう過渡的リフレッシュモードの二つが存在するわけで
ある(このときは図8の例では、10〔μsec〕〜1
0〔sec〕のリフレッシュパルス)。以上の例では、
リフレッシュ電圧VRHによりベースに印加される電圧V
A を0.4〔V〕としたが、この電圧VA を0.6
〔V〕とすれば、上記、過渡的リフレッシュモードは、
図8によれば、1〔nsec〕でおこり、きわめて高速
にリフレッシュすることができる。完全リフレッシュモ
ードで動作させるか、過渡的リフレッシュモードで動作
させるかの選択は光電変換装置の使用目的によって決定
される。
【0092】この過渡的リフレッシュモードにおいてベ
ースに残る電圧をVK とすると、リフレッシュ電圧VRH
を印加後、VRHをゼロボルトにもどす瞬間の過渡的状態
において、
【0093】
【数17】 なる負電圧がベースに加算されるので、リフレッシュパ
ルスによるリフレッシュ動作後のベース電位は
【0094】
【数18】 となり、ベースはエミッタに対して逆バイアス状態にな
る。
【0095】先に光により励起されたキヤリアを蓄積す
る蓄積動作のとき、蓄積状態ではベースは逆バイアス状
態で行われるという説明をしたが、このリフレッシュ動
作により、リフレッシュおよびベースを逆バイアス状態
に持っていくことの2つの動作が同時に行われるわけで
ある。
【0096】図10にリフレッシュ電圧VRHに対するリ
フレッシュ動作後のベース電位
【0097】
【数19】 の変化の実験値を示す。パラメータとしてCoxの値を
5pFから100pFまでとっている。丸印は実験値で
あり、実線は
【0098】
【数20】 より計算される計算値を示している。このときVK
0.52Vであり、また、Cbc+Cbe=4pFであ
る。但し観測用オシロスコープのプローグ容量13pF
がCbc+Cbeに並列に接続されている。この様に、
計算値と実験値は完全に一致しており、リフレッシュ動
作が実験的にも確認されている。
【0099】以上のリフレッシュ動作においては、図3
に示す様に、コレクタを接地したときの例について説明
したが、コレクタを正電位にした状態で行うことも可能
である。このときは、ベース・コレクタ間接合ダイオー
ドDbc18が、リフレッシュパルスが印加されても、
このリフレッシュパルスによりベースに印加される電位
よりも、コレクタに印加されている正電位の方が大きい
と非導通状態のままなので、電流はベース・エミッタ間
接合ダイオードDbe16だけを通して流れる。このた
め、ベース電位の低下は、コレクタを接地した時より相
対的にゆっくりしたものになるが、基本的には、前に説
明したのと、まったく同様な高速リフレッシュ動作が行
われるわけである。
【0100】すなわち図8のリフレッシュ時間に対する
ベース電位の関係は、図8のベース電位が低下する時の
斜めの直線が右側の方、つまり、より時間の要する方向
へシフトすることになる。したがって、コレクタを接地
した時と同じリフレッシュ電圧VRHを用いると、リフレ
ッシュに時間を要することになるが、リフレッシュ電圧
RHをわずか高めてやればコレクタを接地した時と同
様、高速のリフレッシュ動作が可能である。以上が光入
射による電荷蓄積動作、読出し動作、リフレッシュ動作
よりなる上記構成に係る光センサセルの基本動作の説明
である。
【0101】以上説明したごとく、上記構成に係る光セ
ンサセルの基本構造は、すでにあげた特開昭56−15
0878号公報、特開昭56−157073号公報、特
開昭56−165473号公報と比較してきわめて簡単
な構造であり、将来の高解像度化に十分対応できるとと
もに、それらのもつ優れた特徴である増幅機能からくる
低雑音、高出力、広ダイナミックレンジ、非破壊読出し
等のメリットをそのまま保存している。
【0102】次に、以上説明した構成に係る光センサセ
ルを二次元に配列して構成した本発明に係る光電変換装
置の一実施例について図面を用いて説明する。まず、本
発明の実施例の説明に先立って、信号処理手段が1つの
場合を例にとって、本発明に係る光電変換装置の構成及
び動作について説明する。
【0103】基本光センサセル構造を二次元的に3×3
に配列した光電変換装置の回路構成図を図15に示す。
【0104】すでに説明した点線で囲まれた基本光セン
サセル30(この時バイポーラトランジスタのコレクタ
は基板及び基板電極に接続されることを示してい
る。)、読出しパルスおよびリフレッシュパルスを印加
するための水平ライン31,31′,31″、読出しパ
ルスを発生させるための垂直シフトレジスタ32、垂直
シフトレジスタ32と水平ライン31,31′,31″
の間のバッファMOSトランジスタ33,33′,3
3″のゲートにパルスを印加するための端子34、リフ
レッシュパルスを印加するためのバッファMOSトラン
ジスタ35,35′,35″、それのゲートにパルスを
印加するための端子36、リフレッシュパルスを印加す
るための端子37、基本光センサセル30から蓄積電圧
を読出すための垂直ライン38,38′,38″、各垂
直ラインを選択するためのパルスを発生する水平シフト
レジスタ39、各垂直ラインを開閉するためのゲート用
MOSトランジスタ40,40′,40″、蓄積電圧を
アンプ部に読出すための出力ライン41、読出し後に、
出力ラインに蓄積した電荷をリフレッシュするためのM
OSトランジスタ42、MOSトランジスタ42へリフ
レッシュパルスを印加するための端子43、出力信号を
増幅するためのバイポーラ、MOS,FET、J−FE
T等のトランジスタ44、負荷抵抗45、トランジスタ
と電源を接続するための端子46、トランジスタの出力
端子47、読出し動作において垂直ライン40,4
0′,40″に蓄積された電荷をリフレッシュするため
のMOSトランジスタ48,48′,48″、およびM
OSトランジスタ48,48′,48″のゲートにパル
スを印加するための端子49によりこの光電変換装置は
構成されている。
【0105】この光電変換装置の動作について図15
よび図11に示すパルスタイミング図を用いて説明す
る。図11において、区間61はリフレッシュ動作、区
間62は蓄積動作、区間63は読出し動作にそれぞれ対
応している。
【0106】時刻t1 において、基板電位、すなわち光
センサセル部のコレクタ電位64は、接地電位または正
電位に保たれるが、図11では接地電位に保たれている
ものを示している。接地電位または正電位のいずれにし
ても、すでに説明した様に、リフレッシュに要する時間
が異なってくるだけであり、基本動作に変化はない。端
子49の電位65はhigh状態であり、MOSトラン
ジスタ48,48′,48″は導通状態に保たれ、各光
センサセルは、垂直ライン38,38′,38″を通し
て接地されている。また端子36には、波形66のごと
くバッファMOSトランジスタが導通する電圧が印加さ
れており、全画面一括リフレッシュ用バッファMOSト
ランジスタ35,35′,35″は導通状態となってい
る。この状態で端子37に波形67のごとくパルスが印
加されると、水平ライン31,31′,31″を通して
各光センサセルのベースに電圧がかかり、すでに説明し
た様に、リフレッシュ動作に入り、それ以前に蓄積され
ていた電荷が、完全リフレッシュモード又は過渡的リフ
レッシュモードにしたがってリフレッシュされる。完全
リフレッシュモードになるか又は過渡的リフレッシュモ
ードになるかは波形67のパルス幅により決定されるわ
けである。
【0107】t2 時刻において、すでに説明したごと
く、各光センサセルのトランジスタのベースはエミッタ
に対して逆バイアス状態となり、次の蓄積区間62へ移
る。このリフレッシュ区間61においては、図に示すよ
うに、他の印加パルスは全てlow状態に保たれてい
る。
【0108】蓄積動作区間62においては、基板電圧、
すなわちトランジスタのコレクタ電位波形64は正電位
にする。これにより光照射により発生したエレクトロン
・ホール対のうちエレクトロンを、コレクタ側へ早く流
してしまうことができる。しかし、このコレクタ電位を
正電位に保つことは、ベースをエミッタに対して逆方向
バイアス状態、すなわち負電位にして撮像しているので
必須条件ではなく、接地電位あるいは若干負電位状態に
しても基本的な蓄積動作に変化はない。
【0109】蓄積動作状態においては、MOSトランジ
スタ48,48′,48″のゲート端子49の電位65
は、リフレッシュ区間と同様、highに保たれ、各M
OSトランジスタは導通状態に保たれる。このため、各
光センサセルのエミッタは垂直ライン38,38′,3
8″を通して接地されている。強い光の照射により、ベ
ースにホールが蓄積され、飽和してくると、すなわちベ
ース電位がエミッタ電位(接地電位)に対して順方向バ
イアス状態になってくると、ホールは垂直ライン38,
38′,38″を通して流れ、そこでベース電位変化は
停止し、クリップされることになる。したがって、垂直
方向にとなり合う光センサセルのエミッタが垂直ライン
38,38′,38″により共通に接続されていても、
この様に垂直ライン38,38′,38″を接地してお
くと、ブルーミング現象を生ずることはない。
【0110】このブルーミング現象をさける方法は、M
OSトランジスタ48,48′,48″を非導通状態に
して、垂直ライン38,38′,38″を浮遊状態にし
ていても、基板電位、すなわちコレクタ電位64を若干
負電位にしておき、ホールの蓄積によりベース電位が正
電位方向に変化してきたとき、エミッタより先にコレク
タ側の方へ流れ出す様にすることにより達成することも
可能である。蓄積区間62に次いで、時刻t3 より読出
し区間63になる。この時刻t3 において、MOSトラ
ンジスタ48,48′,48″のゲート端子49の電位
65をlowにし、かつ水平ライン31,31′,3
1″のバッファMOSトランジスタ33,33′,3
3″のゲート端子の電位68をhighにし、それぞれ
のMOSトランジスタを導通状態とする。但し、このゲ
ート端子34の電位68をhighにするタイミング
は、時刻t3 であることは必須条件ではなく、それより
早い時刻であれば良い。
【0111】時刻t4 では、垂直シフトレジスタ32の
出力のうち、水平ライン31に接続されたものが波形6
9のごとくhighとなり、このとき、MOSトランジ
スタ33が導通状態であるから、この水平ライン31に
接続された3つの各光センサセルの読出しが行なわれ
る。この読出し動作はすでに前に説明した通りであり、
各光センサセルのベース領域に蓄積された信号電荷によ
り発生した信号電圧は、そのまま、垂直ライン38,3
8′,38″に現われる。このときの垂直シフトレジス
タ32からのパルス電圧のパルス幅は、図6,図7に示
した様に、蓄積電圧に対する読出し電圧が、十分直線性
を保つ関係になるパルス幅に設定される。またパルス電
圧は先に説明した様に、VBias分だけエミッタに対して
順方向バイアスがかかる様調整される。
【0112】次いで、時刻t5 において、水平シフトレ
ジスタ39の出力のうち、垂直ライン38に接続された
MOSトランジスタ40のゲートへの出力だけが波形7
0のごとくhighとなり、MOSトランジスタ40が
導通状態となり、出力信号は出力ライン41を通して、
出力トランジスタ44に入り、電流増幅されて出力端子
47から出力される。この様に信号が読出された後、出
力ライン41には配線容量に起因する信号電荷が残って
いるので、時刻t6 において、MOSトランジスタ42
のゲート端子43にパルス波形71のごとくパルスを印
加し、MOSトランジスタ42を導通状態にして出力ラ
イン41を接地して、この残留した信号電荷をリフレッ
シュしてやるわけである。以下同様にして、スイッチン
グMOSトランジスタ40,40′,40″を順次導通
させて垂直ライン38,38′,38″の信号出力を読
出す。この様にして水平に並んだ一ライン分の各光セン
サセルからの信号を読出した後、垂直ライン38,3
8′,38″には、出力ライン41と同様、それの配線
容量に起因する信号電荷が残留しているので、各垂直ラ
イン38,38′,38″に接続されたMOSトランジ
スタ48,48′,48″を、それのゲート端子49に
波形65で示される様にhighにして導通させ、この
残留信号電荷をリフレッシュする。
【0113】次いで、時刻t8 において、垂直シフトレ
ジスタ32の出力のうち、水平ライン31′に接続され
た出力が波形69′のごとくhighとなり、水平ライ
ン31′に接続された各光センサセルの蓄積電圧が、各
垂直ライン38,38′,38″に読出されるわけであ
る。以下、順次前と同様の動作により、出力端子47か
ら信号が読出される。
【0114】以上の説明においては、蓄積区間62と読
出し区間63が明確に区分される様な応用分野、例えば
最近研究開発が積極的に行なわれているスチルビデオに
適用される動作状態について説明したが、テレビカメラ
の様に蓄積区間62における動作と読出し区間63にお
ける動作が同時に行なわれている様な応用分野に関して
も、図11,図12のパルスタイミングを変更すること
により適用可能である。但し、この時のリフレッシュは
全画面一括リフレッシュではなく、一ライン毎のリフレ
ッシュ機能が必要である。例えば、水平ライン31に接
続された各光センサセルの信号が読出された後、時刻t
7 において各垂直ラインに残留した電荷を消去するため
MOSトランジスタ48,48′,48″を導通にする
が、このとき水平ライン31にリフレッシュパルスを印
加する。すなわち、波形69において時刻t7 において
も時刻t4 と同様、パルス電圧、パルス幅の異なるパル
スを発生する様な構成の垂直シフトレジスタを使用する
ことにより達成することができる。この様にダブルパル
ス的動作以外には、図15の右側に設置した一括リフレ
ッシュパルスを印加する機器の代わりに、左側と同様の
第2の垂直シフトレジスタを右側にも設け、タイミング
を左側に設けられた垂直レジスタとずらせながら動作さ
せることにより達成させることも可能である。
【0115】この時は、すでに説明したような蓄積状態
において、各光センサセルのエミッタおよびコレクタの
各電位を操作してブルーミングを押えるという動作の自
由度が少なくなる。しかし、基本動作の所で説明した様
に、読出し状態では、ベースにVBiasなるバイアス電圧
を印加したときに高速読出しができる様な構成としてい
るので、図5のグラフからわかる様に、VBiasを印加し
ない時に、各光センサセルの飽和により、垂直ライン2
8,28′,28″に流れ出す信号電荷分はきわめてわ
ずかであり、ブルーミング現象は、まったく問題にはな
らない。
【0116】また、スミア現象に対しても、本実施例に
係る光電変換装置は、きわめて優れた特性を得ることが
できる。スミア現象は、CCD型撮像装置、特にフレー
ム転送型においては、光の照射されている所を電荷転送
されるという、動作および構造上発生する問題であり、
インタライン型においては、特に長波長の光により半導
体の深部で発生したキャリアが電荷転送部に蓄積される
ために発生する問題である。
【0117】また、MOS型撮像装置においては、各光
センサセルに接地されたスイッチングMOSトランジス
タのドレイン側に、やはり長波長の光により半導体深部
で発生したキャリアが蓄積されるために生じる問題であ
る。
【0118】これに対して本構成例に係る光電変換装置
では、動作および構造上発生するスミア現象はまったく
なく、また長波長の光により半導体深部で発生したキャ
リアが蓄積されるという現象もまったく生じない。但
し、光センサセルのエミッタにおいて比較的表面近傍で
発生したエレクトロンとホールのうち、エレクトロンが
蓄積されるという現像が心配されるが、これは、一括リ
フレッシュ動作のときは蓄積動作状態において、エミッ
タが接地されているため、エレクトロンは蓄積されず、
スミア現象が生じない。また通常のテレビカメラのとき
応用されるラインリフレッシュ動作のときは、水平ブラ
ンキングの期間において、垂直ラインに蓄積電圧を読出
す前に、垂直ラインを接地してリフレッシュするので、
この時同時にエミッタに一水平走査期間に蓄積されたエ
レクトロンは流れ出してしまい、このため、スミア現象
はほとんど発生しない。この様に、本実施例に係る光電
変換装置では、その構造上および動作上、スミア現像は
ほとんど本質的に無視し得る程度しか発生せず、本実施
例に係る光電変換装置の大きな利点の一つである。
【0119】また、蓄積動作状態において、エミッタお
よびコレクタの各電位を操作して、ブルーミング現象を
押えるという動作について前に記述したが、これを利用
してγ特性を制御することも可能である。
【0120】すなわち、蓄積動作の途中において、一時
的にエミッタまたはコレクタの電位をある一定の負電位
にし、ベースに蓄積されたキャリアのうち、この負電位
を与えるキャリア数より多く蓄積されているホールをエ
ミッタまたはコレクタ側へ流してしまうという動作をさ
せる。これにより、蓄積電圧と入射光量に対する関係
は、入射光量の小さいときはシリコン結晶のもつγ=1
の特性を示し、入射光量の大きい所では、γが1より小
さくなる様な特性を示す。つまり、折線近似的に通常テ
レビカメラで要求されるγ=0.45の特性をもたせる
ことが可能である。蓄積動作の途中において上記動作を
一度やれば一折線近似となり、エミッタ又はコレクタに
印加する負電位を二度適宜変更して行なえば、二折線タ
イプのγ特性を持たせることも可能である。
【0121】また、以上の構成例においては、シリコン
基板を共通コレクタとしているが通常バイポーラトラン
ジスタのごとく埋込n+ 領域を設け、各ライン毎にコレ
クタを分割させる様な構造としてもよい。
【0122】なお、実際の動作には図11に示したパル
スタイミング以外に、垂直シフトレジスタ32、水平シ
フトレジスタ39を駆動するためのクロックパルスが必
要である。
【0123】図13に出力信号に関係する等価回路を示
す。容量CV 80は垂直ライン38,38′,38″の
配線容量であり、容量CH 81は出力ライン41の配線
容量をそれぞれ示している。また図13右側の等価回路
は、読出し状態におけるものであり、スイッチング用M
OSトランジスタ40,40′,40″は導通状態であ
り、それの導通状態における抵抗値を抵抗RM 82で示
している。また増幅用トランジスタ44を抵抗re 83
および電流源84を用いた等価回路で示している。出力
ライン41の配線容量に起因する電荷蓄積をリフレッシ
ュするためのMOSトランジスタ42は、読出し状態で
は非導通状態であり、インピーダンスが高いので、右側
の等価回路では省略している。
【0124】等価回路の各パラメータは、実際に構成す
る光電変換装置の大きさにより決定されるわけである
が、例えば、容量CV 80は約4pF位、容量CH 81
は約4pF位、MOSトランジスタの導通状態の抵抗R
M 82は3KΩ程度、バイポーラトランジスタ44の電
流増幅率βは約100程度として、出力端子47におい
て観測される出力信号波形を計算した例を図14に示
す。
【0125】図14において横軸はスイッチングMOS
トランジスタ40,40′,40″が導通した瞬間から
の時間[μs]を、縦軸は垂直ライン38,38′,3
8″の配線容量CV 80に、各光センサセルから信号電
荷が読出されて1ボルトの電圧がかかっているときの出
力端子47に現われる出力電圧[V]をそれぞれ示して
いる。
【0126】出力信号波形85は負荷抵抗RE 45が1
0KΩ、86は負荷抵抗RE 45が5KΩ、87は負荷
抵抗RE 45が2KΩのときのものであり、いずれにお
いてもピーク値は、CV 80とCH 81の容量分割によ
り0.5V程度になっている。当然のことながら、負荷
抵抗RE 45が大きいほうが減衰量は小さく、望ましい
出力波形になっている。立ち上がり時間は、上記のパラ
メータ値のとき、約20nsecと高速である。スイッ
チングMOSトランジスタ40,40′,40″の導通
状態における抵抗RM を小さくすることにより、およ
び、配線容量CV,CH を小さくすることにより、さら
に高速の読出しも可能である。
【0127】上記構成に係る光センサセルを利用した光
電変換装置では、各光センサセルのもつ増幅機能によ
り、出力に現われる電圧が大きいため、最終段の増幅ア
ンプも、MOS型撮像装置に比較してかなり簡単なもの
でよい。上記例ではバイポーラトランジスタ1段のタイ
プのものを使用した例について説明したが、2段構成の
もの等、他の方式を使うことも当然のことながら可能で
ある。この例の様にバイポーラトランジスタを用いる
と、CCD撮像装置における最終段のアンプのMOSト
ランジスタから発生する画像上目につきやすい1/f雑
音の問題が、本実施例の光電変換装置では発生せず、き
わめてS/N比の良い画質を得ることが可能である。
【0128】以下、本発明の光電変換装置の他の構成
に付いて説明する。本構成例は、過渡的リフレッシュモ
ードにおける不都合を解決しようとするものである。
【0129】図12に、過渡的リフレッシュ動作、蓄積
動作、読出し動作、そして過渡的リフレッシュ動作と巡
回するときの、エミッタ、ベース、コレクタ各部におけ
る電位レベルを表したものを示す。各部位の電圧レベル
は外部的に見た電位であり、内部のポテンシャルレベル
とは一部一致していない所もある。
【0130】説明を簡単にするためにエミッタ・ベース
間の拡散電位は除いてある。したがって、図12でエミ
ッタとベースが同一レベルで表される時には、実際には
エミッタベース間に
【0131】
【数21】 で与えられる拡散電位が存在するわけである。
【0132】図12において、状態、はリフレッシ
ュ動作を、状態は蓄積動作を、状態、は読出し動
作を、状態はエミッタを接地したときの動作状態をそ
れぞれ示す。また電位レベルは0ボルトを境にして上側
が負、下側が正電位をそれぞれ示す。状態になる前の
ベース電位はゼロボルトであったとし、またコレクタ電
位は状態からまで全て正電位にバイアスされている
ものとする。
【0133】上記の一連の動作を図11のタイミング図
と共に説明する。
【0134】図11の波形67のごとく、時刻t1 にお
いて、端子37に正電位すなわちリフレッシュ電圧VRH
が印加されると、図12の状態に電位200のごとく
ベースには、すでに説明した様に、
【0135】
【数22】 なる分圧がかかる。この電位は時刻t1 からt2 の間に
次第にゼロ電位に向かって減少していき、時刻t2
は、図12の点線で示した電位201となる。この電位
は前に説明した様に、過渡的なリフレッシュモードにお
いて、ベースに残る電位VK である。時刻t2 におい
て、波形67のごとく、リフレッシュ電圧VRHがゼロ電
圧にもどる瞬間にベースに、ベースには
【0136】
【数23】 なる電圧が前と同様、容量分割により発生するので、ベ
ースは残っていた電圧VK と新しく発生した電圧との加
算された電位となる。すなわち、状態において示され
るベース電位202であり、これは、
【0137】
【数24】 で与えられる。
【0138】この様なエミッタに対して逆バイアス状態
において光が入射してくると、この光により発生したホ
ールがベース領域に蓄積されるので、状態のごとく、
入射してくる光の強さに応じてベース電位202はベー
ス電位203、203′、203″のごとく次第に正電
位に向って変化する。この光により発生する電圧をVP
とする。
【0139】次いで波形69のごとく、水平ラインに垂
直シフトレジスタより電圧、すなわち、読出し電圧VR
が印加されると、ベースには
【0140】
【数25】 なる電圧が加算されるので、光がまったく照射されない
ときのベース電位204は
【0141】
【数26】 となる。このときの電位204は前に説明したごとく、
エミッタに対して0.5〜0.6V程度順方向にバイア
ス状態になる様に、設定される。また、ベース電位20
5、205′、205″はそれぞれ
【0142】
【数27】 で与えられる。
【0143】ベース電位がこの様にエミッタに対して、
順方向バイアスされると、エミッタ側からエレクトロン
の注入がおこり、エミッタ電位は次第に正電位方向に動
いていくことになる。光が照射されなかったときのベー
ス電位204に対するエミッタ電位206は、順方向バ
イアスを0.5〜0.6Vに設定した時読出しパルス幅
が1〜2μs位のとき、約50〜100mV程度であ
り、この電圧をVB とすると、エミッタ電位207、2
07′、207″は前の例の様に0.1μs以上のパル
ス幅であれば直線性は十分確保されるので、それぞれV
P +VB 、VP ′+VB 、VP ″+VB となる。
【0144】ある一定の読出し時間の後、波形69のご
とく読出し電圧VR がゼロ電位になった時点で、ベース
には
【0145】
【数28】 なる電圧が加算されるので、状態のごとくベース電位
は読出しパルスが印加される前の状態、すなわち逆バイ
アス状態になり、エミッタの電位変化は停止する。すな
わち、このときのベース電位208は、
【0146】
【数29】 ベース電位209、209′、209″はそれぞれ、
【0147】
【数30】 で与えられる。これは読出しが始まる前の状態とまっ
たく同じである。
【0148】この状態において、エミッタ側の光情報
信号が外部へ読出されるわけである。この読出しが終っ
た後、各スイツチングMOSトランジスタ48、4
8′、48″が導通状態となり、エミッタが接地されて
状態のごとく、エミッタはゼロ電位となる。これで、
リフレッシュ動作、蓄積動作、読出し動作と一巡し、次
に状態にもどるわけであるが、この時、最初にリフレ
ッシュ動作に入る前は、ベース電位がゼロ電位からスタ
ートしたのに対して、一巡してきた後はベース電位が
【0149】
【数31】 およびそれに、それぞれVP 、VP ′、VP ″が加算さ
れた電位に変化していることになる。したがって、この
状態で、リフレッシュ電圧VRHが印加されたとしてもベ
ース電位はそれぞれVK 、VK +VP 、VK +VP ′、
K +VP ″になるだけであり、これでは、ベースに十
分な順方向バイアスがかからず、光の強くあたった所は
順方向バイアス量が大きいので光情報は消えるものの、
光の弱い部分の情報は消えずに残るということが生ずる
ことは図8に示したリフレッシュ動作の計算例から見て
もあきらかである。
【0150】この様な現象は、過渡的リフレッシュモー
ド独特のものであり、完全リフレッシュモードでは、ベ
ース電位が必ずゼロ電位になるまで長いリフレッシュ時
間をとるために、この様な問題は生じない。
【0151】高速リフレッシュが可能な過渡的リフレッ
シュモードを使い、かつこの様な不都合の生じない方法
について以下に述べる。
【0152】これを解決する一つの方法は、状態にお
いてベース電位210が負電位方向、すなわちエミッタ
に対して逆バイアス方向になりすぎているからであり、
次の状態において、リフレッシュパルスが印加される
前に何らかの方法で、このベース電位210をゼロ電
位、又は、わずか正電位にもってくれば良いことにな
る。
【0153】図24(a)に、それを達成するための光
センサセルの断面図を、(b)にそれの等価回路図を、
(c)に内部ポテンシャル図を、それぞれ示す。図24
(a)は、図4に示したセンサセルとは、埋込p+ 領域
220のあることだけが異っている。図24(b)の等
価回路図は、センサセルのベース領域6をコレクタ、埋
込p+ 領域220をエミッタ、ベース領域6とコレクタ
領域1の中間の高抵抗n- 領域5の一部をベースとした
pnpトランジスタ221が付加されている。pnpト
ランジスタのベース領域は、センサセルのコレクタ領域
1とはルースカップリングされているわけであり、等価
回路では点線で示している。また、この埋込p+ 領域2
20は結晶内部で配線222のごとく結線されており、
センサエリア外から電圧を印加できる構造となってい
る。
【0154】図24(b)から明らかなように、p+
込領域220は、222に示されるように水平ライン方
向に一つのラインを形成するわけであるから実際には、
図24(a)では左右に連続してつながったp+ 埋込み
領域として示すべきものである。図24(a)ではわか
り易くするために模式的に一部にp+ 領域を示してい
る。
【0155】内部のエレクトロンに対するポテンシャル
は図24(c)に示すごとくであり、埋込p+ 領域22
0を含まない垂直断面でのポテンシャル分布は図12に
示したものと何ら変らないが、埋込p+ 領域220を含
む、垂直断面でのポテンシャル分布は点線223で示す
様なポテンシャル分布を有している。但し、この図では
埋込p+ 領域220がわずか正電位にバイアスされたと
きのポテンシャル分布をしている。この状態で、埋込p
+ 領域220をさらに正電位方向にバイアスすると、間
に存在するn- 領域が完全にパンチスルー状態になり、
+ 領域よりホールがセンサセルのベース領域6に向か
って流れこむことになり、このホールによりベース領域
6は正電位方向に電位が動いてくる。
【0156】n- 領域をパンチスルー状態にして、p+
領域220からホールをpベース領域に流し込むには、
- 領域の厚さd、不純物密度N、p+ 領域220に加
える電圧をVP +とすると
【0157】
【数32】 のように設計する。Vbiはp+- 接合の拡散電位であ
る。
【0158】したがって、図12の状態において、埋
込p+ 領域220を配線222を通して正電圧を印加し
て、pベース領域にホールを注入することにより、ベー
ス電位210を先に説明したごとく、ゼロ電位又はわず
か正電位にもってくることにより過渡的リフレッシュモ
ードにおける不都合な現象を解決することが可能であ
る。このとき埋込p+ 領域220に印加する電圧はセン
サセルコレクタ1に印加している電圧よりもわずかに小
さい電圧、すなわち埋込p+ 領域220とコレクタのn
領域1が順方向バイアスとならない様な状態で、十分ベ
ース領域6に、ホールを渡しこむことが可能である。
【0159】p+ 領域を形成する不純物(通常ボロン)
は、一般に拡散定数が大きく、高抵抗n- 領域5をエピ
タキシャル技術を用いて形成する時にオートドーピング
および拡散の問題が発生するが、エピタキシャル技術の
低温化により、埋込p+ 領域からのオートドーピングお
よび拡散を極力押える様な工夫がなされる。
【0160】以上の一構成例は、すでに説明した、基本
光センサセルに対して埋込p+ 領域を拡散もしくはイオ
ン注入により付加することだけが異なり、後の部分の作
成方法はまったく同じで良い。
【0161】図25に、もう一つの構成例を説明するた
めの光センサセル断面図を示す。図25に示した断面図
では、図24(a)に示した埋込p+ 領域220の代り
に、ベース領域6を作るとき、同時に表面側にP領域2
24を作る構造となっている。このP領域224をエミ
ッタとし、低不純物n- 領域5をベース、光センサセル
のベース6をコレクタとするpnpトランジスタを構成
している。これは前の図24で示したものが、縦構造の
pnpトランジスタを形成していたのに対して、横構造
のpnpトランジスタを形成しているわけである。した
がって、この図25の構成例では、このP領域224に
電圧を供給するのは、表面側の配線225を介して行な
われる。
【0162】この図25に示した構成例の等価回路は、
pnpトランジスタが縦構造、横構造のちがいはあるも
のの、図24(b)に示した等価回路とまったく同じで
あり、また、それの動作もすでに説明したものとまった
く同じである。
【0163】図25に示した断面図では、p+ 領域22
4、これの配線225がMOSキャパシタ電極9、エミ
ッタ領域7および配線8と、説明の都合上全て同一断面
内に書いているが、同一の光センサセルの中の他の部分
に配置することも可能であり、これは、光入射する窓の
形状、配線等の設計要因から決定されることになる。
【0164】既に述べた様に、前述した構成に係る光セ
ンサセルを利用した光電変換装置では、最終段の増幅ア
ンプがきわめて簡単なもので良いことから、最終段の増
幅アンプを一つだけ設ける図15に示したごときタイプ
ではなく、本発明のように、増幅アンプを複数個設置し
て、一つの画面を複数に分割して読出す様な構成を好適
に用いることができる。
【0165】図1に、本発明の信号処理装置による分割
読出し方式の一例を示す。図1に示す実施例は、水平方
向を3分割とし最終段アンプを3つ設置した例である。
基本的な動作は図15の構成例および図11,図12の
タイミング図を用いて説明したものとほとんど同じであ
るが、この図1の実施例では、3つの等価な水平シフト
レジスタ100、101、102を設け、これらの始動
パルスを印加するための端子103に始動パルスが入る
と、1列目、(n+1)列目、(2n+1)列目(nは
整数であり、この実施例では水平方向絵素数は3n個で
ある。)に接続された各センサセルの出力が同時に読出
されることになる。次の時点では、2列目、(n+2)
列目、(2n+2)列目が読出されることになる。この
実施例によれば、一本の水平ライン分を読出す時間が固
定されている時は、水平方向のスキャンニング周波数
は、一つの最終段アンプをつけた方式に比較して1/3
の周波数で良く、水平シフトレンジスタが簡単になり、
かつ光電変換装置からの出力信号をアナログディジタル
変換して、信号処理する様な用途には、高速のアナログ
・ディジタル変換器は不必要であり、分割読出し方式の
大きな利点である。
【0166】図1に示した実施例では、等価な水平シフ
トレジスタを3つ設けた方式であったが、同様な機能
は、水平シフトレジスタ1つだけでももたせることが可
能である。この場合の実施例を図2に示す。
【0167】図2の実施例は、図1に示した実施例のう
ちの水平スイッチングMOSトランジスタと、最終段ア
ンプの中間の部分だけを書いたものであり、他の部分
は、図1の実施例と同じであるから省略している。
【0168】この実施例では、1つの水平シフトレジス
タ104からの出力を1列目、(n+1)列目、(2n
+1)列目のスイッチングMOSトランジスタのゲート
に接続し、それらのラインを同時に読出すようにしてい
る。次の時点では、2列目、(n+2)列目、(2n+
2)列目が読出されるわけである。
【0169】この実施例によれば、各スイッチングMO
Sトランジスタのゲートへの配線は増加するものの、水
平シフトレジスタとしては1つだけで動作が可能であ
る。
【0170】図1、図2の例では出力アンプを3個設け
た例を示したが、この数はその目的に応じてさらに多く
してもよいことはもちろんである。
【0171】図1、図2の実施例ではいずれも、水平シ
フトレジスタ、垂直シフトレジスタの始動パルスおよび
クロックパルスは省略しているが、これらは、他のリフ
レッシュパルスと同様、同一チップ内に設けたクロック
パルス発生器あるいは、他のチップ上に設けられたクロ
ックパルス発生器から供給される。
【0172】この分割読出し方式では、水平ライン一括
又は全画面一括リフレッシュを行なうと、n列目と(n
+1)列目の光センサセル間では、わずか蓄積時間が異
なり、これにより、暗電流成分および信号成分に、わず
かの不連続性が生じ、画像上目についてくる可能性も考
えられるが、これの量はわずかであり、実用上問題はな
い。また、これが、許容限度以上になってきた場合で
も、外部回路を用いて、それを補正することは、キョシ
状波を発生させ、これと暗電流成分との減算およびこれ
と信号成分の乗除算により行なう従来の補正技術を使用
することにより容易に可能である。
【0173】この様な光電変換装置を用いて、カラー画
像を撮像する時は、光電変換装置の上に、ストライプフ
ィルタあるいは、モザイクフィルタ等をオンチップ化し
たり、又は、別に作ったカラーフィルタを貼合わせるこ
とによりカラー信号を得ることが可能である。
【0174】一例として、R,G,Bのストライプ・フ
ィルタを使用した時は、上記構成に係る光センサセルを
利用した光電変換装置ではそれぞれ別々の最終段アンプ
よりR信号、G信号、B信号を得ることが可能である。
これの一実施例を図17に示す。この図17も図2と同
様、水平シフトレジスタのまわりだけを示している。他
は図1および図15と同じであり、ただ1列目はRのカ
ラーフィルタ、2列目はGのカラーフィルタ、3列目は
Bのカラーフィルタ、4列目はRのカラーフィルタとい
う様にカラーフィルタがついているものとする。図17
に示すごとく、1列目、4列目、7列目…の各垂直ライ
ンは出力ライン110に接続され、これはR信号をとり
だす。又2列目、5列目、8列目…の各垂直ラインは出
力ライン111に接続され、これはG信号をとりだす。
又同様にして、3列目、6列目、9列目…の各垂直ライ
ンは出力ライン112に接続されたB信号をとりだす。
出力ライン110,111,112はそれぞれオンチッ
プ化されたリフレッシュ用MOSトランジスタおよび最
終段アンプ、例えばエミッタフォロアタイプのバイポー
ラトランジスタに接続され、各カラー信号が別々に出力
されるわけである。
【0175】本発明に係る光電変換装置を構成する光セ
ンサセルの他の例の基本構造および動作を説明するため
の図を図18に示す。またそれの等価回路および全体の
回路構成図を図19に示す。
【0176】図18に示す光センサセルは、同一の水平
スキャンパルスにより読出し動作、およびラインリフレ
ッシュを同時に行なうことを可能とした光センサセルで
ある。図18において、すでに図4で示した構成と異な
る点は、図4の場合水平ライン配線10に接続されるM
OSキャパシタ電極9が一つだけであったものが上下に
隣接する光センサセルの側にもMOSキャパシタ電極1
20が接続され、1つの光センサセルからみた時に、ダ
ブルコンデンサタイプとなっていること、および図にお
いて上下に隣接する光センサセルのエミッタ7,7´は
2層配線にされた配線8,および配線121、(図
18では、垂直ラインが1本に見えるが、絶縁層を介し
て2本のラインが配置されている)に交互に接続、すな
わちエミッタ7はコンタクトホール19を通して配線
8に、エミッタ7´はコンタクトホール19´を通して
配線121にそれぞれ接続されていることが異なって
いる。
【0177】これは図19の等価回路をみるとより明ら
かとなる。すなわち、光センサセル152のベースに接
続されたMOSキャパシタ150は水平ライン31に接
続され、MOSキャパシタ151は水平ライン31´に
接続されている。また光センサセル152の図において
下に隣接する光センサセル152´のMOSキャパシタ
150´は共通する水平ライン31´に接続されてい
る。
【0178】光センサセル152のエミッタは垂直ライ
ン38に、光センサセル152´のエミッタは垂直ライ
ン138に、光センサセル152″のエミッタは垂直ラ
イン38という様にそれぞれ交互に接続されている。
【0179】図19の等価回路では、以上述べた基本の
光センサセル部以外で、図15の撮像装置と異なるの
は、垂直ライン38をリフレッシュするためのスイッチ
ングMOSトランジスタ48のほかに垂直ライン138
をリフレッシュするためのスイッチングMOSトランジ
スタ148、および垂直ライン38を選択するスイッチ
ングMOSトランジスタ40のほか垂直ライン138を
選択するためのスイッチングMOSトランジスタ140
が追加され、また出力アンプ系が一つ増設されている。
この出力系の構成は、各ラインをリフレッシュするため
のスイッチングMOSトランジスタ48、および148
が接続されている様な構成とし、さらに水平スキャン用
のスイッチングMOSトランジスタを用いる図20に示
す様にして出力アンプを一つだけにする構成もまた可能
である。図20では図19の垂直ライン選択および出力
アンプ系の部分だけを示している。
【0180】この図18の光センサセルおよび図19に
示す実施例によれば、次の様な動作が可能である。すな
わち、今水平ライン31に接続された各光センサセルの
読出し動作が終了し、テレビ動作における水平ブランキ
ング期間にある時、垂直シフトレジスタ32からの出力
パルスが水平ライン31´に出力されるMOSキャパシ
タ151を通して、読出しの終了した光センサセル15
2をリフレッシュする。このとき、スイッチングMOS
トランジスタ48は導通状態にされ、垂直ライン38は
接地されている。
【0181】また、水平ライン31´に接続されたMO
Sキャパシタ150´を通して光センサセル152´の
出力が垂直ライン138に読出される。このとき当然の
ことながらスイッチングMOSトランジスタ148は非
導通状態になされ、垂直ライン138は浮遊状態となっ
ているわけである。この様に一つの垂直スキャンパルス
により、すでに読出しを終了した光センサセルのリフレ
ッシュと、次のラインの光センサセルの読出しが同一の
パルスで同時的に行なうことが可能である。このときす
でに説明した様にリフレッシュする時の電圧と読出しの
時の電圧は、読出し時には、高速読出しの必要性からバ
イアス電圧をかけるので異なってくるが、これは図18
に示すごとく、MOSキャパシタ電極9およびMOSキ
ャパシタ電極120の面積を変えることにより各電極に
同一の電圧が印加されても各光センサセルのベースには
異なる電圧がかかる様な構成をとることにより達成され
ている。
【0182】すなわち、リフレッシュ用MOSキャパシ
タの面積は、読出し用MOSキャパシタの面積にくらべ
て小さくなっている。この例のように、センサセル全部
を一括リフレッシュするのではなく、一ラインずつリフ
レッシュしていく場合には、図4(b)に示される様に
コレクタをn型あるいはn基板で構成しておいてもよい
が、水平ラインごとにコレクタを分離して設けたほうが
望ましいことがある。コレクタが基板になっている場合
には、全光センサセルのコレクタが共通領域となってい
るため、蓄積および受光読出し状態ではコレクタに一定
のバイアス電圧が加わった状態になっている。もちろ
ん、すでに説明したようにコレクタにバイアス電圧が加
わった状態でも浮遊ベースのリフレッシュは、エミッタ
の間で行なえる。ただし、この場合には、ベース領域の
リフレッシュが行なわれると同時に、リフレッシュパル
スが印加されたセルのエミッタコレクタ間に無駄な電流
が流れ、消費電力を大きくするという欠点が伴う。こう
した欠点を克服するためには、全センサセルのコレクタ
を共通領域とせずに、各水平ラインに並ぶセンサセルの
コレクタは共通になるが、各水平ラインごとのコレクタ
は互いに分離された構造にする。すなわち、図4の構造
に関連させて説明すれば、基板はp型にして、p型基板
中にコレクタ各水平ラインごとに互いに分離されたn+
埋込領域を設けた構造にする。隣り合う水平ラインのn
+ 埋込領域の分離は、p領域を間に介在させる構造でも
よい。水平ラインに沿って埋込まれるコレクタのキャパ
シタを減少させるには、絶縁物分離の方が優れている。
図4では、コレクタが基板で構成されているから、セン
サセルを囲む分離領域はすべてほとんど同じ深さまで設
けられている。一方、各水平ラインごとのコレクタを互
いに分離するには、水平ライン方向の分離領域を垂直ラ
イン方向の分離領域より必要な値だけ深くしておくこと
になる。
【0183】各水平ラインごとにコレクタが分離されて
いれば、読出しが終って、リフレッシュ動作が始まる時
に、その水平ラインのコレクタの電圧を接地すれば、前
述したようなエミッタコレクタ間電流は流れず、消費電
力の増加をもたらさない。リフレッシュが終って光信号
による電荷蓄積動作に入る時に、ふたたびコレクタ領域
には所定のバイアス電圧を印加する。
【0184】また図19の等価回路によれば、各水平ラ
インごとに出力は出力端子47および147に交互に出
力されることになる。これは、すでに説明したごとく、
図20の様な構成にすることにより一つのアンプから出
力をとりだすことも可能である。
【0185】以上説明した様に本発明に係る光電変換装
によれば、比較的簡単な構成で、ラインリフレッシュ
が可能となり、通常のテレビカメラ等の応用分野にも適
用することができる。
【0186】本発明の他の構成例としては、光センサセ
ルに複数のエミッタを設けた構成あるいは、一つのエミ
ッタに複数のコンタクトを設けた構成により、一つの光
センサセルから複数の出力をとりだすタイプが考えられ
る。
【0187】これは本発明による光電変換装置の各光セ
ンサセルが増幅機能をもつことから、一つの光センサセ
ルから複数の出力をとりだすために、各光センサセルに
複数の配線容量が接続されても、光センサセルの内部で
発生した蓄積電圧Vpが、まったく減衰することなしに
各出力に読出すことが可能であることに起因している。
【0188】この様に、各光センサセルから複数の出力
をとりだすことができる構成により、各光センサセルを
多数配列してなる光電変換装置に対して信号処理あるい
は雑音対策等に対して多くの利点を付加することが可能
である。
【0189】次に本発明に係る光電変換装置の一製法例
について説明する。図21,図22に、選択エピタキシ
ャル成長(N. Endo et al ,“ Novel device isolation
technology with selected epitaxial growth ”Tech.
Dig. of 1982 IEDM,pp.241-244 参照)を用いた
その製法の一例を示す。
【0190】1〜10×1016cm-3程度の不純物濃度
のn形Si基板1の裏面側に、コンタクト用のn+ 領域
11を、AsあるいはPの拡散で設ける。n+ 領域から
のオートドーピングを防ぐために、図には示さないが酸
化膜及び窒化膜を裏面に通常は設けておく。
【0191】基板1は、不純物濃度及び酸素濃度が均一
に制御されたものを用いる。すなわち、キャリアライン
タイムがウェハで十分に長くかつ均一な結晶ウェハを用
いる。その様なものとしては例えばMCZ法による結晶
が適している。基板1の表面に略々1μm程度の酸化膜
をウエット酸化により形成する。すなわち、H2 O雰囲
気かあるいは(H2 +O2 )雰囲気で酸化する。積層欠
陥等を生じさせずに良好な酸化膜を得るには、900℃
程度の温度での高圧酸化が適している。
【0192】その上に、たとえば2〜4μm程度の厚さ
のSiO2 膜をCVDで堆積する。(N2+SiH4 +O
2 )ガス系で300〜500℃程度の温度で所望の厚さ
のSiO2 膜を堆積する。O2 /SiH4 のモル比は温
度にもよるが4〜40程度に設定する。フォトリソグラ
フィ工程により、セル間の分離領域となる部分の酸化膜
を残して他の領域の酸化膜は、(CF4 +H2 ),C2
4 ,CH22 等のガスを用いたリアクテイブイオン
エッチングで除去する(図21の工程(a))、例えば、
10×10μm2 に1画素を設ける場合には、10μm
ピッチのメッシュ状にSiO2 膜を残す。SiO2 膜の
幅はたとえば2μm程度に選ばれる。リアクティブイオ
ンエッチングによる表面のダメージ層及び汚染層を、A
r/Cl2 ガス系プラズマエッチングかウエットエッチ
ングによって除去した後、超高真空中における蒸着かも
しくは、ロードロック形式で十分に雰囲気が清浄になさ
れたスパッタ、あるいは、SiH4 ガスにCO2 レーザ
光線を照射する減圧光CVDで、アモルファスシリコン
301を堆積する(図21の工程(b))、CBrF
3 、CCl22 、Cl2 等のガスを用いたリアクティ
ブイオンエッチングによる異方性エッチによりSiO2
層側面に堆積している以外のアモルファスシリコンを除
去する(図21の工程(c))、前と同様に、ダメージ
層と汚染層を十分除去した後、シリコン基板表面を十分
清浄に洗浄し、(H2 +SiH2,Cl2+HCl)ガス
系によりシリコン層の選択成長を行なう。数10Tor
rの減圧状態で成長は行ない、基板温度は900〜10
00℃、HClのモル比をある程度以上高い値に設定す
る。HClの量が少なすぎると選択成長は起こらない。
シリコン基板上にはシリコン結晶層が成長するが、Si
2 層上のシリコンはHClによってエッチングされて
しまうため、SiO2 層上にはシリコンは堆積しない
(図21の(d))。n- 層5の厚さは例えば3〜5μ
m程度である。不純物濃度は好ましくは1012〜1016
cm-3程度に設定する。もちろん、この範囲をずれても
よいが、pn- 接合の拡散電位で完全に空乏化するかも
しくはコレクタに動作電圧を印加した状態では、少なく
ともn- 領域が完全に空乏化するような不純物濃度およ
び厚さに選ぶのが望ましい。
【0193】通常入手できるHClガスには大量の水分
が含まれているため、シリコン基板表面で常に酸化膜が
形成されるというようなことになって、到底高品質のエ
ピタキシャル成長は望めない。水分の多いHClは、ボ
ンベに入っている状態でボンベの材料と反応し鉄分を中
心とする重金属を大量に含むことになって、重金属汚染
の多いエピタキシャル層になり易い。光センサセルに使
用するエピタキシャル層は、暗電流成分が少ない程望ま
しいわけであるから、重金属による汚染は極限まで抑え
る必要がある。SiH2 Cl2 に超高純度の材料を使用
することはもちろんであるが、HClには特に水分の少
ない、望ましくは少なくとも水分含有量が0.5ppm
以下のものを使用する。もちろん、水分含有量は少ない
程よい。エピタキシャル成長層をさらに高品質にするに
は、基板をまず1150〜1250℃程度の高温処理で
表面近傍から酸素を除去して、その後800℃程度の長
時間熱処理により基板内部にマイクロディフェクトを多
数発生させ、デヌーデットゾーンを有するイントリシッ
クゲッタリングの行える基板にしておくこともきわめて
有効である。分離領域としてのSiO2 層4が存在した
状態でのエピタキシャル成長を行なうわけであるから、
SiO2 からの酸素のとり込みを少なくするため、成長
温度は低いほど望ましい。通常よく使われる高周波加熱
法では、カーボンサセプタからの汚染が多くて、より一
層の低温化は難しい。反応室内にカーボンサセプタなど
持込まないランプ加熱によるウェハ直接加熱法が成長雰
囲気をもっともクリーンにできて、高品質エピタキシャ
ル層を低温で成長させられる。
【0194】反応室におけるウェハ支持具は、より蒸気
圧の低い超高純度溶融サファイアが適している。原材料
ガスの予熱が容易に行え、かつ大流量のガスが流れてい
る状態でもウェハ面内温度を均一化し易い、すなわちサ
ーマルストレスがほとんど発生しないランプ加熱による
ウェハ直接加熱法は、高品質エピタキシャル層を得るの
に適している。成長時にウェハ表面への紫外線照射は、
エピタキシャル層の品質をさらに向上させる。
【0195】分離領域4となるSiO2 層の側壁にはア
モルファスシリコンが堆積している(図21の工程
(c))。アモルファスシリコンは固相成長で単結晶化
し易いため、SiO2 分離領域4との界面近傍の結晶が
非常に優れたものになる。高抵抗n- 層5を選択エピタ
キシャル成長により形成した後(図21の工程
(d))、表面濃度1〜20×1016cm-3程度のP領
域6を、ドープトオキサイドからの拡散か、あるいは低
ドーズのイオン注入層をソースとした拡散により所定の
深さまで形成する。p領域6の深さはたとえば0.6〜
1μm程度である。
【0196】p領域6の厚さと不純物濃度は以下のよう
な考えで決定する。感度を上げようとすれば、p領域6
の不純物濃度を下げてCbeを小さくすることが望まし
い。Cbeは略々次のように与えられる。
【0197】
【数33】 ただし、Vbiはエミッタ・ベース間拡散電位であり、
【0198】
【数34】 で与えられる。ここで、εはシリコン結晶の誘電率、N
D はエミッタの不純物濃度、NA はベースのエミッタに
隣接する部分の不純物密度、ni は眞性キヤリア濃度で
ある。NA を小さくするほどCbeは小さくなって、感
度は上昇するが、NA をあまり小さくしすぎるとベース
領域が動作状態で完全に空乏化してパンチングスルー状
態になってしまうため、あまり低くは出来ない。ベース
領域が完全に空乏化してパンチングスルー状態にならな
い程度に設定する。
【0199】その後、シリコン基板表面に(H2 +O
2 )ガス系スチーム酸化により数10Åから数100Å
程度の厚さの熱酸化膜3を、800〜900℃程度の温
度で形成する。その上に、(SiH4 +NH3 )系ガス
のCVDで窒化膜(Si34)302を500〜15
00Å程度の厚さで形成する。形成温度は700〜90
0℃程度である。NH3 ガスも、HClガスと並んで通
常入手できる製品は、大量に水分を含んでいる。水分の
多いNH3 ガスを原材料に使うと、酸素濃度の多い窒化
膜となり、再現性に乏しくなると同時に、その後のSi
2 膜との選択エッチングで選択比が取れないという結
果を招く。NH3 ガスも、少なくとも水分含有量が0.
5ppm以下のものにする。水分含有量は少ない程望ま
しいことはいうまでもない。窒化膜302の上にさらに
PSG膜300をCVDにより堆積する。ガス系は、た
とえば、(N2 +SiH4 +O2 +PH3 )を用いて、
300〜450℃程度の温度で2000〜3000Å程
度の厚さのPSG膜をCVDにより堆積する(図21の
工程(e))。2度のマスク合わせ工程を含むフォトリ
ソグラフィー工程により、n+ 領域7上と、リフレッシ
ュ及び読出しパルス印加電極上に、Asドープのポリシ
リコン膜304を堆積する。この場合pドープのポリシ
リコン膜を使ってもよい。たとえば、2回のフォトリソ
グラフィー工程により、エミッタ上は、PSG膜,Si
34 膜、SiO2 膜をすべて除去し、リフレッシュお
よび読出しパルス印加電極を設ける部分には下地のSi
2 膜を残して、PSG膜とSi34 膜のみエッチン
グする。その後、Asドープのポリシリコンを、(N2
+SiH4 +AsH3 )もしくは(H2 +SiH4 +A
sH3 )ガスでCVD法により堆積する。堆積温度は5
50℃〜700℃程度、膜厚は1000〜2000Åで
ある。ノンドープのポリシリコンをCVD法で堆積して
おいて、その後As又はPを拡散してももちろんよい。
エミッタとリフレッシュ及び読出しパルス印加電極上を
除いた他の部分のポリシリコン膜をマスク合わせフォト
リソグラフィー工程の後エッチングで除去する。さら
に、PSG膜をエッチングすると、リフトオフによりP
SG膜に堆積していたポリシリコンはセルフアライン的
に除去されてしまう(図21の工程(f))。ポリシリ
コン膜のエッチングはC2 Cl24 、(CBrF3
Cl2 )等のガス系でエッチングし、Si34 膜はC
22 等のガスでエッチングする。
【0200】次に、PSG膜305を、すでに述べたよ
うなガス系のCVD法で堆積した後、マスク合わせ工程
とエッチング工程とにより、リフレッシュパルス及び読
出しパルス電極用ポリシリコン膜上にコンタクトホール
を開ける。こうした状態で、Al,Al−Si,Al−
Cu−Si等の金属を真空蒸着もしくはスパッタによっ
て堆積するか、あるいは(CH33 AlやAlCl3
を原材料ガスとするプラズマCVD法、あるいはまた上
記原材料ガスのAl−CボンドやAl−Clボンドを直
接光照射により切断する光照射CVD法によりAlを堆
積する。(CH33 AlやAlCl3 を原材料ガスと
して上記のようなCVD法を行なう場合には、大過剰に
水素を流しておく。細くてかつ急峻なコンタクトホール
にAlを堆積するには、水分や酸素混入のまったくない
クリーン雰囲気の中で300〜400℃膜厚に基板温度
を上げたCVD法が優れている。図4に示された金属配
線10のパターニングを終えた後、層間絶縁膜306を
CVD法で堆積する。306は、前述したPSG膜、あ
るいはCVD法SiO2 膜、あるいは耐水性等を考慮し
する必要がある場合には、(SiH4 +NH3 )ガス系
のプラズマCVD法によって形成したSi34 膜であ
る。Si34 膜中の水素の含有量を低く抑えるために
は、(SiH4 +N2 )ガス系でのプラズマCVD法を
使用する。
【0201】プラズマCVD法によるダメージを現象さ
せ形成されたSi34 膜の電気的耐圧を大きくし、か
つリーク電流を小さくするには光CVD法によるSi3
4膜がすぐれている。光CVD法には2通りの方法が
ある。(SiH4 +NH3 +Hg)ガス系で外部から水
銀ランプの2537Åの紫外線を照射する方法と、(S
iH4 +NH)3ガス系に水銀ランプの1849Åの紫外
線を照射する方法である。いずれも基板温度は150〜
350℃程度である。
【0202】マスク合わせ工程及びエッチング工程によ
り、エミッタ7上のポリシリコンに、絶縁膜305,3
06を貫通したコンタクトホールをリアクティブイオン
エッチで開けた後、前述した方法でAl,Al−Si,
Al−Cu−Si等の金属を堆積する。この場合には、
コンタクトホールのアスペクト比が大きいので、CVD
法による堆積の方がすぐれている。図15における金属
配線8のパターニングを終えた後、最終パッシベーショ
ン膜としてのSi34 膜あるいはPSG膜2をCVD
法により堆積する(図22)。
【0203】この場合も、光CVD法による膜がすぐれ
ている。12は裏面のAl,Al−Si等による金属電
極である。
【0204】本発明の光電変換装置の製法には、実に多
彩な工程があり、図21,図22はほんの一例を述べた
に過ぎない。
【0205】本発明の光電変換装置の重要な点は、p領
域6とn- 領域5の間及びp領域6とn+ 領域7の間の
リーク電流を如何に小さく抑えるかにある。n- 領域5
の品質を良好にして暗電流を少なくすることはもちろん
であるが、酸化膜などよりなる分離領域4とn- 領域5
の界面こそが問題である。図21,図22では、そのた
めに、あらかじめ分離領域4の側壁にアモルファスSi
を堆積しておいてエピタキシャル成長を行なう方法を説
明した。この場合には、エピタキシャル成長中に基板S
iからの固相成長でアモルファスSiは単結晶化される
わけである。エピタキシャル成長は、850℃〜100
0℃程度と比較的高い温度で行なわれる。そのため、基
板Siからの固相成長によりアモルファスSiが単結晶
化される前に、アモルファスSi中に微結晶が成長し始
めてしまうことが多く、結晶性を悪くする原因になる。
温度が低い方が、固相成長する速度がアモルファスSi
中に微結晶が成長し始める速度より相対的にずっと大き
くなるから、選択エピタキシャル成長を行なう前に、5
50℃〜700℃程度の低温処理で、アモルファスSi
を単結晶しておくと、界面の特性は改善される。この
時、基板SiとアモルファスSiの間に酸化膜等の層が
あると固相成長の開始が遅れるため、両者の境界にはそ
うした層が含まれないような超高清浄プロセスが必要で
ある。
【0206】アモルファスSiの固相成長には上述した
ファーナス成長の他に、基板をある程度の温度に保って
おいて、フッシュランプ加熱あるいは赤外線ランプによ
る、たとえば数秒から数10秒程度のラピッドアニール
技術も有効である。こうした技術を使うときには、Si
2 層側壁に堆積するSiは、多結晶でもよい。ただ
し、非常にクリーンなプロセスで堆積し、多結晶体の結
晶粒界に酸素、炭素等の含まれない多結晶Siにしてお
く必要がある。
【0207】こうしたSiO2 側面のSiが単結晶化さ
れた後、Siの選択成長を行うことになる。
【0208】SiO2 分離領域4と高抵抗n- 領域5界
面のリーク電流がどうしても問題になる時は、高抵抗n
- 領域5のSiO2 分離領域4に隣接する部分だけ、n
形の不純物濃度を高くしておくとこのリーク電流の問題
はさけられる。たとえば、分離SiO2 領域4に接触す
るn- 領域5の0.3〜1μm程度の厚さの領域だけ、
たとえば1〜10×1016cm-3程度にn形の不純物濃
度を高くするのである。この構成は比較的容易に形成で
きる。基板1上に略々1μm程度熱酸化膜を形成した
後、その上にCVD法で堆積する。SiO2 膜をまず所
要の厚さだけ、所定の量のPを含んだSiO2 膜にして
おく。さらにその上にSiO2 をCVD法で堆積すると
いうことで分離領域4を作っておく。その後の高温プロ
セスで分離領域4中にサンドイッチ状に存在する燐を含
んだSiO2 膜から、燐が高抵抗n- 領域5中に拡散し
て、界面がもっとも不純物濃度が高いという良好な不純
物分布を作る。
【0209】すなわち、図23のような構造に構成する
わけである。分離領域4が、3層構造に構成されてい
て、308は熱酸化膜SiO2 、309は燐を含んだC
VD法SiO2 膜、301はCVD法SiO2 膜であ
る。分離領域4に隣接して、n-領域5中との間に、n
領域307が、燐を含んだSiO2 膜309からの拡散
で形成される。307はセル周辺全部に形成されてい
る。この構造にすると、ベース・コレクタ間容量Cbc
は大きくなるが、ベース・コレクタ間リーク電流は激減
する。
【0210】図21,図22では、あらかじめ分離用絶
縁領域4を作っておいて、選択エピタキシャル成長を行
なう例について説明したが、基板上に必要な高抵抗n-
層のエピキタシャル成長をしておいてから、分離領域と
なるべき部分をリアクティブイオンエッチングによりメ
ッシュ状に切り込んで分離領域を形成する、Uグループ
分離技術( A.Hayasaka et al,“U−groove isolation
technique for highspeed bipolar VLSI ′S ″,Tech.
Dig. ofIEDM. P.62, 1982, 参照)を使って行なうこと
も出来る。
【0211】本発明に係る光電変換装置は、絶縁物より
構成される分離領域に取り囲まれた領域に、その大部分
の領域が半導体ウェハ表面に隣接するベース領域が浮遊
状態になされたバイポーラトランジスタを形成し、浮遊
状態になされたベース領域の電位を薄い絶縁層を介して
前記ベース領域の一部に設けた電極により制御すること
によって、光情報を光電変換する装置である。高不純物
濃度領域よりなるエミッタ領域が、ベース領域の一部に
設けられており、このエミッタは水平スキャンパルスに
より動作するMOSトランジスタに接続されている。前
述した、浮遊ベース領域の一部に薄い絶縁層を介して設
けられた電極は、水平ラインに接続されている。ウェハ
内部に、設けられるコレクタは、基板で構成されること
もあるし、目的によっては反対導電型高抵抗基板に、各
水平ラインごとに分離された高濃度不純物埋込み領域で
構成される場合もある。絶縁層を介して設けられた電極
で、浮遊ベース領域のリフレッシュを行なう時のパルス
電圧に対して、信号を読出す時の印加パルス電圧は実質
的に大きい。実際に、2種類の電圧を待つパルス列を用
いてもよいし、ダブルキャパシタ構造で説明したよう
に、リフレッシュ用MOSキャパシタ電極の容量Cox
にくらべて読出し用MOSキャパシタ電極の容量Cox
大きくしておいてもよい。リフレッシュパルス印加によ
り、逆バイアス状態になされた浮遊ベース領域に光励起
されたキャリアを蓄積して光信号に基づいた信号を記憶
させ、該信号読出し時には、ベース・エミッタ間が順方
向に深くバイアスされるように読出し用パルス電圧を印
加して、高速度で信号を読出せるようにしたことが特徴
である。こうした特徴を備えていれば、本発明の光電変
換装置はいかなる構造で実現してもよく、前記の構成
に述べられた構造に限定されないことはもちろんであ
る。たとえば、前記の構成例で説明した構造と導電型が
まったく反転した構造でも、もちろん同様である。ただ
し、この時には印加電圧の極性を完全に反転する必要が
ある。導電型がまったく反転した構造では、領域はn型
になる。すなわち、ベースを構成する不純物はAsやP
になる。AsやPを含む領域の表面を酸化すると、As
やPはSi/SiO2 界面のSi側にパイルアップす
る。すなわち、ベース内部に表面から内部に向う強いド
リフト電界が生じて、光励起されたホールはただちにベ
ースからコレクタ側に抜け、ベースにはエレクトロンが
効率よく蓄積される。
【0212】ベースがp型の場合には、通常使われる不
純物はボロンである。ボロンを含むp領域表面を熱酸化
すると、ボロンは酸化膜中に取り込まれるため、Si/
SiO2 界面近傍のSi中におけるボロン濃度はやや内
部のボロン濃度より低くなる。この深さは、酸化膜厚に
もよるが、通常数100Åである。この界面近傍には、
エレクトロンに対する逆ドリフト電界が生じ、この領域
に光励起されたエレクトロンは、表面に集められる傾向
にある。このままだと、この逆ドリフト電界を生じてい
る領域は不感領域になるが、表面に沿った一部にn+
域が、本発明の光電変換装置では存在しているため、p
領域のSi/SiO2 界面に集まったエレクトロンは、
このn+ 領域に再結合される前に流れ込む。そのため
に、たとえばボロンがSi/SiO2 界面近傍で減少し
ていて、逆ドリフト電界が生じるような領域が存在して
も、ほとんど不感領域にはならない。むしろ、こうした
領域がSi/SiO2 界面に存在すると、蓄積されたホ
ールをSi/SiO2 界面から引き離して内部に存在さ
せるようにするために、ホールが界面で消滅する効果が
無くなり、p層のベースにおけるホール蓄積効果が良好
となり、きわめて望ましい。
【0213】なお、本発明に係る光電変換装置は以上述
べた固体撮像装置の外に、たとえば、画像入力装置、フ
ァクシミリ、ワークステイション、デジタル複写機、ワ
ープロ等の画像入力装置、OCR、バーコード読取り装
置、カメラ、ビデオカメラ、8ミリカメラ等のオートフ
ォーカス用の光電変換被写体検出装置等にも応用でき
る。
【0214】以上説明してきたように本発明に係る光電
変換装置は、浮遊状態になされた制御電極領域であるベ
ース領域に光により励起されたキャリアを蓄積するもの
である。すなわち、Base Store Image
Sensorと呼ばれるべき装置であり、BASIS
と略称する。
【0215】本発明に係る光電変換装置は、1個のトラ
ンジスタで1画素を構成できるため高密度化がきわめて
容易であり、同時にその構造からブルーミング、スミア
が少なく、かつ高感度である、そのダイナミックレンジ
は広く取れ、内部増幅機能を有するため配線容量によら
ず大きな信号電圧を発生するため低録音でかつ周辺回路
が容易になるという特徴を有している。例えば将来の高
品質固体撮像装置として、その工業的価値はきわめて高
い。
【0216】
【発明の効果】本発明によれば、低周波数であっても実
質的に高周波での処理と同じ速度で信号処理を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号処理装置の一実施態様例を示す光
電変換装置の回路構成図である。
【図2】本発明の信号処理装置の他の実施態様例を示す
光電変換装置の回路構成図である。
【図3】本発明の一実施例に係る光センサセルのリフレ
ッシュ動作時の等価回路図である。
【図4】(a)は本発明の一実施例に係る光センサセル
の平面図、(b)は断面図、(c)は等価回路図であ
る。
【図5】本発明の一実施例に係る光センサセルの読出し
時間と読出し電圧との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の一実施例に係る光センサセルの蓄積電
圧と読出し時間との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の一実施例に係る光センサセルのバイア
ス電圧と読出し時間との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の一実施例に係る光センサセルのリフレ
ッシュ時間とベース電位との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の一実施例に係る光センサセルのリフレ
ッシュ時間とベース電位との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の一実施例に係る光センサセルのリフ
レッシュ時間とベース電位との関係を示すグラフであ
る。
【図11】図15の光電変換装置のパルスタイミング図
である。
【図12】図15の光電変換装置の各動作時の電位分布
を示すグラフである。
【図13】図15の光電変換装置の出力信号に関係する
等価回路図である。
【図14】図15の光電変換装置の導通した瞬間からの
出力電圧を時間との関係で示すグラフである。
【図15】信号処理手段が1つの場合の光電変換装置の
回路図である。
【図16】本発明に係る光センサセルの読出し動作時の
等価回路図である。
【図17】他の光電変換装置を示す回路図である。
【図18】本発明の変形例の主要構造を説明するための
平面図である。
【図19】図18に示す光センサセルにより構成した光
電変換装置の回路構成図である。
【図20】図18に示す光センサセルにより構成した光
電変換装置の回路構成図である。
【図21】本発明の光電変換装置の一製造方法例を示す
ための断面図である。
【図22】本発明の光電変換装置の一製造方法例を示す
ための断面図である。
【図23】本発明の光電変換装置の一製造方法例を示す
ための断面図である。
【図24】本発明の実施例に係る光センサセルを示し、
(a)は断面図、(b)はその等価回路図、(c)はポテ
ンシヤル分布図である。
【図25】光センサセルの他の変形例の主要構造を示す
断面図である。
【符号の説明】 1 シリコン基板 2 PSG膜 3 絶縁酸化膜 4 素子分離領域 5 n- 領域(コレクタ領域) 6 p領域(ベース領域) 7,7′ n+ 領域(エミッタ領域) 8 配線 9 電極 10 配線 11 n+ 領域 12 電極 13 コンデンサ 14 バイポーラトランジスタ 15,17 接合容量 16,18 ダイオード 19,19′ コンタクト部 20 光 28 垂直ライン 30 光センサセル 31 水平ライン 32 垂直シフトレジスタ 33,35 MOSトランジスタ 36,37 端子 38 垂直ライン 39 水平シフトレジスタ 40 MOSトランジスタ 41 出力ライン 42 MOSトランジスタ 43 端子 44 トランジスタ 45 負荷抵抗 46 端子 47 端子 48 MOSトランジスタ 49 端子 61,62,63 区間 64 コレクタ電位 67 波形 80,81 容量 82,83 抵抗 84 電流源 100,101,102 水平シフトレジスタ 111,112 出力ライン 138 垂直ライン 140 MOSトランジスタ 148 MOSトランジスタ 150,150′ MOSコンデンサ 152,152′ 光センサセル 202,203,205 ベース電位 220 埋込p+ 領域 222,225 配線 251 p+ 領域 252 n+ 領域 253 配線 300 アモルフアスシリコン 302 窒化膜 303 PSG膜 304 ポリシリコン 305 PSG膜 306 層間絶縁膜
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一導電型の半導体からなる制御電極領
    域と、前記第一導電型とは異なる第二導電型の半導体か
    らなり容量負荷を含む出力回路に電気的に接続された第
    一の主電極領域と、第二導電型の半導体からなる第二の
    主電極領域と、を有し、光エネルギーを受けることによ
    り生成されるキャリアを前記制御電極領域に蓄積可能な
    トランジスタと、 蓄積されたキャリアに基づいて信号を読出した後のリフ
    レッシュ動作において、前記第一の主電極領域を基準電
    位に保持し、前記制御電極領域に蓄積されたキャリアを
    除く為のリフレッシュ手段と、 を具備し、蓄積動作、読み出し動作及びリフレッシュ動
    作を行う光電変換装置において、 前記リフレッシュ手段は、前記制御電極領域に基準電圧
    源から前記第一及び第二の主電極領域に対して独立的に
    電位を与え、前記基準電位に保持された状態の前記第一
    の主電極領域と該制御電極領域との接合部を順方向にバ
    イアスする手段であることを特徴とする光電変換装置。
  2. 【請求項2】 前記制御電極領域上に設けられた絶縁層
    と該制御電極領域との界面に沿った一部分に、第二導電
    型の半導体層領域が介在していることを特徴とする請求
    項1記載の光電変換装置。
  3. 【請求項3】 前記トランジスタは第二導電型の半導体
    からなる半導体基板と一体的に構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  4. 【請求項4】 前記トランジスタは第一導電型の半導体
    からなる半導体基板上に形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の光電変換装置。
  5. 【請求項5】 前記リフレッシュ手段は、前記第一の主
    電極領域に電気的に接続されたMOSトランジスタを含
    み、前記リフレッシュ動作時には該MOSトランジスタ
    を介して該第一の主電極領域が前記基準電位に保持され
    ることを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  6. 【請求項6】 前記出力回路は、出力アンプに前記信号
    を転送するシフトレジスタを含み、前記容量負荷に読み
    出された前記信号を該出力アンプに転送することを特徴
    とする請求項1記載の光電変換装置。
  7. 【請求項7】 前記トランジスタはバイポーラトランジ
    スタであり、前記第一の主電極領域がエミッタ、前記第
    二の主電極領域がコレクタであることを特徴とする請求
    項1記載の光電変換装置。
  8. 【請求項8】 第一導電型の半導体からなる制御電極領
    域と、前記第一導電型とは異なる第二導電型の半導体か
    らなり容量負荷を含む出力回路に電気的に接続された第
    一の主電極領域と、第二導電型の半導体からなる第二の
    主電極領域と、を有し、光エネルギーを受けることによ
    り生成されるキャリアを前記制御電極領域に蓄積可能な
    トランジスタと、 前記第一の主電極領域を基準電位に保持し、前記制御電
    極領域に蓄積されたキャリアを除く為のリフレッシュ手
    段と、 を具備する光電変換装置を用いた光電変換方法におい
    て、 前記制御電極領域にキャリアを蓄積する為に前記トラン
    ジスタを光照射する蓄積工程と、 前記制御電極領域に蓄積されたキャリアに基づいて信号
    を読み出す読み出し工程と、 前記リフレッシュ手段により、前記制御電極領域には基
    準電圧源から前記第一及び第二の主電極領域に対して独
    立的に電位が与えられ、前記基準電位に保持された状態
    の前記第一の主電極領域と該制御電極領域との接合部が
    順方向にバイアスされ該制御電極領域に蓄積されたキャ
    リアを除くリフレッシュ工程と、 を含むことを特徴とする光電変換方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5789377A (en) * 1980-11-25 1982-06-03 Fujitsu Ltd Read system for two-dimensional solid image pickup device

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