JPH0620259A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH0620259A
JPH0620259A JP17691192A JP17691192A JPH0620259A JP H0620259 A JPH0620259 A JP H0620259A JP 17691192 A JP17691192 A JP 17691192A JP 17691192 A JP17691192 A JP 17691192A JP H0620259 A JPH0620259 A JP H0620259A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
layer
iron
acid
magnetic layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17691192A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeto Goto
成人 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP17691192A priority Critical patent/JPH0620259A/ja
Publication of JPH0620259A publication Critical patent/JPH0620259A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、C/N特性が良好でオーバ
ーライト特性にすぐれ、ヘッド摩耗が少なく、酸化安定
性のすぐれた磁気記録媒体を提供することにある。 【構成】 本発明は、支持体上に磁性層を含む複数層を
積層してなり、最上層の磁性層の膜厚が0.5μ未満であ
り、該最上層の磁性層には、鉄窒化物,鉄合金窒化物,
炭化鉄のうちの少なくとも1つの磁性粉が含まれている
磁気記録媒体により構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関し、さ
らに詳しくは磁気テープ、磁気ディスク、磁気カード等
の磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平2-254621号,同2-254627号,同2-
257420号において最上層にメタル磁性層を設けた重層記
録媒体が開示されている。最近8mm-Hi8、さらにはデ
ジタルVTR用テープといったテープの高密度化が進行
中であるが、それらの高密度化を達成するには、磁性層
の膜厚を0.5μ未満と薄層にして、膜厚損失を少なくし
たり、オーバーライト特性を向上させる必要があった。
一方テープとヘッドのスペーシングロスを最小とするた
め、微粒子磁性粉、高分散性バインダーを用い、加圧ニ
ーダーあるいは連続ニーダーを用いて混練し、スチル-
スチルカレンダー等を用いて磁性層の表面性を超平滑と
する必要があった。一方テープの走行耐久性を維持する
には、通常α-アルミナ等の研磨剤を加えているが、上
記したような磁性層の平滑性を損なわないためには、研
磨剤の平均粒径は、0.1μm以下であることが好まし
い。そのような微粒子研磨剤を用いてテープの走行耐久
性を維持するには、研磨剤を磁性粉100重量部に対して
通常7重量部以上と多量に用いなければならず、C/N
特性が劣化したり、ヘッド摩耗が多くなる問題があっ
た。
【0003】又C/N特性を上げるために、微粒子メタ
ル粉を用いる必要があるが、磁気特性を確保する点から
も表面の酸化皮膜の厚みを増すわけにもゆかず酸化安定
性の面で必ずしも十分とはいえなかった。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、C/N特性が良好でオ
ーバーライト特性にすぐれ、ヘッド摩耗が少なく、酸化
安定性のすぐれた磁気記録媒体を提供することにある。
【0005】
【発明の構成】本発明は、支持体上に磁性層を含む複数
層を積層してなり、最上層の磁性層の膜厚が0.5μ未満
であり、該最上層の磁性層には、鉄窒化物,鉄合金窒化
物,炭化鉄のうちの少なくとも1つの磁性粉が含まれて
いる磁気記録媒体により構成される。
【0006】次に、本発明で用いられる「鉄窒化物磁性
粉」、「鉄合金窒化物磁性粉」について述べる。
【0007】これは、鉄又は鉄合金(鉄を主体とする合
金:鉄-ニッケル、鉄-コバルト等)の粉末の窒化反応に
より合成される。
【0008】具体的には、例えば、鉄又は鉄合金粉末を
NH3+H2気流中で300℃〜500℃程度の温度で窒化する。鉄
粉末からはγ-Fe4Nを主体とする窒化鉄を製造できる。
【0009】窒化鉄又は鉄合金窒化物を大気中又は酸素
雰囲気中で気温50℃程度で数時間から十数時間表面酸化
することもできる。この徐酸化によって、鉄窒化物又は
鉄重合窒化物の表面域に酸化鉄FeOx(4/3≦x≦3/2)が
形成される。
【0010】窒化物には、常温で安定な相としてγ-Fe4
N、ε-Fe23N、Fe2Nが存在する。この中で、Fe4Nが磁
気モーメントが大きく強磁性体として適している。従っ
て、窒化鉄磁性粉を全部又は殆どFe4Nからなるものとす
ることができる。
【0011】金属鉄は以下のようにして製造できる。
【0012】(1)オキシ酸化鉄(α-FeOOH)又は酸化
鉄を気相還元する (2)強磁性金属の有機酸塩を加熱分解し、還元性ガス
中で還元する (3)金属(鉄)カルボニル化合物を熱分解する (4)強磁性金属を低圧の不活性ガス中で蒸発させる (5)強磁性体を作り得る金属(鉄)の塩の水溶液中で
還元性物質(例えば、水酸化ほう素化合物、次亜りん酸
塩、またはヒドラジン)を用いて還元する これらの方法のうち、得られる金属鉄の特性とコストを
考慮すると(1)の方法が好ましい。
【0013】金属鉄粉末を作る際、反応系にNi、Co、A
l、Si、P、S、Ti、Cu、Mn、Zn等の金属の塩を共存させ
ることにより、鉄合金粉末を得ることができる。
【0014】鉄窒化物磁性粉、鉄合金窒化物磁性粉の結
晶子サイズ(X線結晶サイズ)は100〜250Åとすること
が好ましく、さらに好ましくは100〜180Åである。
【0015】鉄窒化物又は鉄合金窒化物の抗磁力は800
〜2500エルステッドとするのが好ましく、比表面積はB
ET値で10〜80m2/gの範囲内とすることが好ましく、
35m2/g以上、さらには40m2/g以上とすると一層好ま
しい。飽和磁化(σs)は75〜150emu/gとするのが好
ましく、磁性層の面内方向での残留磁束密度(Br)は
1500〜4000ガウスとするのが好ましい。
【0016】上記の比表面積はBET値で表され、単位
重量あたりの表面積をいい、平均粒子径とは全く異なっ
た物理量であり、例えば平均粒子径は同一であっても、
比表面積が大きなものと、比表面積が小さいものが存在
する。比表面積の測定は、例えばまず、粉末を250℃前
後で30〜60分加熱処理しながら脱気して、該粉末に吸着
されているものを除去し、その後、測定装置に導入し
て、窒素の初期圧力を0.5kg/m2に設定し、窒素により
液体窒素温度(-195℃)で吸着測定を行う(一般にB.
E.T法と称されている比表面積の測定方法。詳しくは
J.Ame.Chem.Soc.60309(1938)を参照)。
【0017】この比表面積(BET値)の測定装置に
は、湯浅電池(株)ならびに湯浅アイオニクス(株)の
共同製造による「粉粒体測定装置(カンターソープ)」
を使用することができる。比表面積ならびにその測定方
法についての一般的な説明は「粒体の測定」(J.M.DALL
AVALLE,CLYDEORR Jr 共著、弁田その他訳;産業図書社
刊)に詳しく述べられており、また「化学便覧」(応用
編、1170〜1171頁、日本化学会編、丸善(株)昭和41年
4月30日発刊)にも記載されている(なお前記「化学便
覧」では、比表面積を単に表面積(m2/gr)と記載して
いるが,本明細書における比表面積と同一のものであ
る。)。
【0018】本発明の磁気記録媒体は以下の顕著な特徴
を有するものである。
【0019】即ち、鉄窒化物及び/又は鉄合金窒化物を
磁性層の磁性粉として用いているので、これら窒化物の
本来の特徴たるHc分布、高Br、高σs、高硬度等を利用
できる。
【0020】次に、本発明で用いられる、炭化鉄磁性粉
について述べる。炭化鉄磁性粉を用いることにより、炭
化鉄の持つ特性、即ち、高い抗磁力(Hc)をはじめ、メ
タル磁性粉よりは低いがCo含有酸化鉄よりは高いσs等
によって前記のように電磁変換特性が高く保持され、ま
た、高導電性及び遮光性をも実現できる。しかも、炭化
鉄は、化学的に安定である上に硬度も高く、研磨剤とし
てのα-Al2O3等の添加量を減らすことができ、かつオキ
シ水酸化鉄等から直接製造できるので、コストも安くな
るという利点も有している。
【0021】本発明に係る、最外層の磁性層(以下、上
層という。)に含まれる炭化鉄磁性粉は、FenC(n≧
2)で表すことができ、主としてFe5C2の形をとってい
るが、その他Fe20C9、Fe3C、Fe2C等も含まれる。また鉄
の他に、一部Co、Ni、Al、Zr、Cr、Si、等が含まれてい
てもよい。
【0022】前記炭化鉄の中でも、X線による粒径測定
値(Feの(110)回析線の積分幅を用い、Si粉末を基準
としたシェラー法にて結晶子サイズ=粒径を求める。)
が200Å以下、さらには100〜180Å、かつ、平均長軸長
が0.20μm以下、さらには0.17μm以下のものが、磁性
層の表面粗さを調整する上で好ましい。また、記録密度
を高くするためには、BET法による比表面積で45m2/
g以上、さらには50m2/g以上であることが好ましい。
【0023】上層には上記の炭化鉄磁性粉以外に、例え
ば特開平3-17819号公報3頁右下14行目〜4頁左上14行
目に掲げる公知の磁性粉を併用してもよいが、炭化鉄と
それ以外の磁性粉との比率(重量比)は5:95〜45:55
程度が好ましい。
【0024】このように最上層の磁性層に鉄窒化物、鉄
合金窒化物、炭化鉄のうちの少なくとも1つの磁性粉を
用いることで、最上層の磁性層の膜厚を0.5μ未満、よ
り好ましくは、0.1〜0.4μとし、平均粒径0.1μ以下の
微粒子アルミナを比較的少量用いても、テープの走行耐
久性、(特に高温、低湿、40℃、20%RH下での走行耐
久性)を高いレベルで維持することができる。また鉄窒
化物、鉄合金窒化物、炭化鉄はそれ自身、高硬度である
ため、上層膜厚を0.5μ未満と薄層にしても、微粒子ア
ルミナの使用量を磁性粉に対して7重量%以下、好まし
くは5重量%以下、さらに好ましくは3重量%以下と少
なくでき、ヘッド摩耗の値を良好にすることができる。
また上記磁性粉は、遮光性が高く、上記のように磁性層
を薄膜化しても、光透過率を低くできる利点がある。
【0025】また上記の磁性粉は、耐蝕性にすぐれ、特
に還元性ガス雰囲気下でも良好な安定性を示す。
【0026】ところで、最上層である磁性層以外の、例
えば非磁性粉末を含有する層は、磁性層の膜厚が0.8μ
m以下であるので、最上層である磁性層に対して潤滑剤
を補給する層として機能する。磁性層に対して下層とな
る層が潤滑剤補給層として良く機能するために、磁性層
の下の層に含まれる非磁性粉末は、その吸油量ができる
だけ少ないことが好ましく、通常200ml/100g以下、好ま
しくは100ml/100g以下である。
【0027】下層として磁性層を用いる場合の該下層に
用いられる磁性粉としては好ましくはたとえば、γ-Fe2
O3,Co含有γ-Fe2O3,Co被着γ-Fe2O3,Fe3O4,Co被着F
e3O4,Co含有磁性FeOx(4/3<x<3/2)、CrO2等の酸化
物磁性体が挙げられる。
【0028】また強磁性金属粉末バリウムフェライト等
の六方晶フェライト、窒化鉄等も用いることができる。
【0029】これらのうちでも、Co含有γ-Fe2O3,Co被
着γ-Fe2O3,Co含有Fe3O4,Co被着Fe3O4、Co含有磁性Fe
Ox(4/3<x<3/2)などのCo含有磁性酸化鉄は、前述し
たように最上層以外の磁性層に含有させることが好まし
い。
【0030】これらのCo含有酸化鉄の表面は、Siおよび
/またはAlで表面処理されていることが好ましく、その
場合、Siは磁性粉に対し0.1〜3.0重量%、Alは0.01〜1.
0重量%それぞれ含有されていることが好ましい。
【0031】本発明においては、非磁性支持体の上に複
数の層が形成されており、最上層以外の少なくとも一層
に例えば非磁性粉末が含有されている。
【0032】該非磁性粉末としては、この種磁気記録媒
体に使用される公知の各種の非磁性粉末から、前記特性
を備えたものを適宜に選択して使用することができる。
この非磁性粉末としては、例えば、カーボンブラック、
グラファイト、酸化チタン、硫酸バリウム、ZnS、MgC
O3、CaCO3、ZnO、CaO、二酸化タングステン、二酸化モ
リブテン、窒化ホウ粗、MgO、SnO2、SiO2、Cr2O3、α-A
l2O3、SiC、酸化セリウム、コランダム、人造ダイヤモ
ンド、α-酸化鉄、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、窒
化ケイ素、窒化ホ素、炭化ケイ素、炭化モリブデン、炭
化ホウ素、炭化タングステン、チタンカーバイド、トリ
ボリ、ケイソウ土、ドロマイト等を挙げることができ
る。
【0033】上記非磁性粉末の粒径は、下層の表面性を
良好とするために、通常1〜300nm、好ましくは1〜100
nm、さらに好ましくは1〜50nmである。
【0034】本発明においては、非磁性支持体の上に複
数の層が形成されており、最上層以外の少なくとも一層
に例えば高透磁率材料が含有されている。
【0035】該高透磁率材料としては、その保磁力Hcが
0<Hc≦1.0×104(A/m)、好ましくは0<Hc≦5.0
×103(A/m)である。保磁力が前記範囲内にある
と、高透磁率材料として最上層の磁化領域の安定化の効
果が発揮される。保磁力が前記範囲にあると、磁性材料
としての特性が発現することになり好ましい。
【0036】本発明においては、高透磁率材料として、
前記保磁力の範囲内にある材料を適宜に選択するのが好
ましい。そのような高透磁率材料としては、例えば、金
属軟質磁性材料、酸化物軟質磁性材料等を挙げることが
できる。
【0037】前記金属軟質磁性材料としては、Fe-Si合
金、Fe-Al合金(Alperm,Alfenol,Alfer)、パーマロイ
(Ni-Fe系二元合金、およびこれにMo、Cu、Crなどを添
加した多元系合金)、センダスト(Fe-Si-Al〔9.6重量
%のSi、5.4%のAl、残りがFeである組成〕)、Fe-Co合
金等を挙げることができる。これらの中でも好ましい金
属軟質磁性材料としてはセンダストが好ましい。なお、
高透磁率材料としての金属軟質磁性材料としては以上に
例示したものに限定されず、その他の金属軟質磁性材料
を使用することができる。高透磁率材料は、その一種を
単独で使用することもできるし、又その二種以上を併用
することもできる。
【0038】前記酸化物軟質磁性材料としては、スピネ
ル型フェライトであるMnFe2O4、Fe3O4、CoFe2O4、NiFe2
O4、MgFe2O4、Li0.5Fe2.5O4 や、Mn-Zn系フェライト、N
i-Zn系フェライト、Ni-Cu系フェライト、Cu-Zn系フェラ
イト、Mg-Zn系フェライト、Li-ZN系フェライト等を挙げ
ることができる。これらの中でも、Mn-Zn系フェライト
およびNi-Zn系フェライトが好ましい。なお、これらの
酸化物軟質磁性材料はその一種を単独で使用することも
できるが、その二種以上を併用することもできる。
【0039】前記高透磁率材料は下層の表面性を良好に
するために、その粒径が1nm〜300nm、特に1nm〜100nm
でありさらに好ましいのは1nm〜50nmである。このよう
な微細な粉末を得るために、金属軟質磁性材料において
は、溶融した合金を真空雰囲気下に噴霧することにより
得ることができる。又、酸化物軟質磁性材料において
は、ガラス結晶化法、共沈焼成法、水熱合成法、フラッ
クス法、アルコキシド法、プラズマジェット法等により
微細粉末にすることができる。
【0040】前述高透磁率材料を含有する層において
は、高透磁率材料の含有量は、50〜99重量%、好ましく
は60〜95重量%、さらに好ましくは75〜95重量%であ
る。高透磁率材料の含有量が前記範囲内にあると、最上
層の磁化の安定化の効果が十分に得られる。又、高透磁
率材料が50重量%以上であると、高透磁率層としての効
果が得られ好ましい。
【0041】なお、該高透磁率材料を含有する層には、
前述の非磁性粉末を含有していても良い。
【0042】−バインダ(結合剤)− 最上層である磁性層及び該磁性層以外の層を形成するの
に使用されるバインダ(結合剤)について詳述する。
【0043】本発明の磁性層及び非磁性層に用いるバイ
ンダとしては、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、
塩化ビニル系共重合体等の塩化ビニル系樹脂等が代表的
なものであり、これらの樹脂は-SO3M、-OSO3M、-COOMお
よび-PO(OM12から選ばれた少なくとも一種の極性基
を有する繰り返し単位を含むことが好ましい。
【0044】ただし、上記極性基において、Mは水素原
子あるいはNa、K、Li等のアルカリ金属を表わし、また
1は水素原子、Na、K、Li等のアルカリ金属あるいは
アルキル基を表わす。
【0045】上記極性基は強磁性粉末の分散性を向上さ
せる作用があり、各樹脂中の含有率は0.1〜8.0モル%、
好ましくは0.5〜6.0モル%である。この含有率が0.1モ
ル%未満であると、強磁性粉末の分散性が低下し、また
含有率が8.0モル%を超えると、磁性塗料がゲル化し易
くなる。なお、前記各樹脂の重量平均分子量は、15,000
〜50,000の範囲が好ましい。
【0046】結合剤の磁性層における含有率は、強磁性
粉末100重量部に対して通常、10〜40重量部、好ましく
は15〜30重量部である。
【0047】結合剤は一種単独に限らず、二種以上を組
み合わせて用いることができるが、この場合、ポリウレ
タンおよび/またはポリエステルと塩化ビニル系樹脂と
の比は、重量比で通常、90:10〜10:90であり、好まし
くは70:30〜30:70の範囲である。
【0048】本発明に結合剤として用いられる極性基含
有塩化ビニル系共重合体は、たとえば塩化ビニル−ビニ
ルアルコール共重合体など、水酸基を有する共重合体と
下記の極性基および塩素原子を有する化合物との付加反
応により合成することができる。
【0049】Cl-CH2CH2SO3M、 Cl-CH2CH2OSO3M、 Cl-CH2C
OOM、Cl-CH2-P(=O)(OM1)2 これらの化合物から Cl-CH2
CH2SO3Na を例にとり、上記付加反応を説明すると、次
のようになる。
【0050】 -(CH2C(OH)H)-+ Cl-CH2CH2SO3Na → -(CH2C(OCH2CH2SO3Na)H)- また、前記極性基含有塩化ビニル系共重合体は、極性基
を含む繰り返し単位が導入される不飽和結合を有する反
応性モノマーを所定量オートクレーブ等の反応容器に仕
込み、一般的な重合開始剤、たとえばBPO(ベンゾイ
ルパーオキシド)、AIBN(アゾビスイソブチロニト
リル)等のラジカル重合開始剤、レドックス重合開始
剤、カチオン重合開始剤などを用いて重合反応を行なう
ことにより、得ることができる。
【0051】スルホン酸又はその塩を導入するための反
応性モノマーの具体例としては、ビニルスルホン酸、ア
リルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、p-スチレンス
ルホン酸等の不飽和炭化水素スルホン酸及びこれらの塩
を挙げることができる。
【0052】カルボン酸もしくはその塩を導入するとき
は、例えば(メタ)アクリル酸やマレイン酸等を用い、
リン酸もしくはその塩を導入するときは、例えば(メ
タ)アクリル酸-2-リン酸エステルを用いればよい。
【0053】塩化ビニル系共重合体にはエポキシ基が導
入されていることが好ましい。このようにすると、重合
体の熱安定性が向上するからである。
【0054】エポキシ基を導入する場合、エポキシ基を
有する繰り返し単位の共重合体中における含有率は、1
〜30モル%が好ましく、1〜20モル%がより好ましい。
エポキシ基を導入するためのモノマーとしては、たと
えばグリシジルアクリレートが好ましい。
【0055】なお、塩化ビニル系共重合体への極性基の
導入技術に関しては、例えば特開昭57-44227号、同58-1
08052号、同59-8127号、同60-101161号、同60-235814
号、同60-238306号、同60-238371号、同62-121923号、
同62-146432号、同62-146433号等の公報に記載があり、
本発明においてもこれらを利用することができる。
【0056】次に、本発明に用いるポリエステル樹脂と
ポリウレタン樹脂の合成について述べる。
【0057】一般に、ポリエステル樹脂はポリオールと
多塩基酸との反応により得られる。
【0058】該公知の方法を用いて、ポリオールと一部
に極性基を有する多塩基酸から、極性基を有するポリエ
ステル(ポリオール)を合成することができる。
【0059】極性基を有する多塩基酸の例としては、5-
スルホイソフタル酸、2-スルホイソフタル酸、4-スルホ
イソフタル酸、3-スルホフタル酸、5-スルホイソフタル
酸ジアルキル、2-スルホイソフタル酸ジアルキル、4-ス
ルホイソフタル酸ジアルキル、3-スルホイソフタル酸ジ
アルキルおよびこれらのナトリウム塩、カリウム塩を挙
げることができる。
【0060】ポリオールの例としては、トリメチロール
プロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチ
ロールエタン、ネオペンチルグリコール、ペンタエリス
リトール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘ
キサンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメタノール等を挙げることができる。
【0061】なお、他の極性基を導入したポリエステル
も公知の方法で合成することができる。
【0062】次に、ポリウレタン樹脂に付いて述べる。
【0063】これは、ポリオールとポリイソシアネート
との反応から得られる。
【0064】ポリオールとしては、一般にポリオールと
多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオ
ールが使用されている。
【0065】したがって、極性基を有するポリエステル
ポリオールを原料として用いれば、極性基を有するポリ
ウレタン樹脂を合成することができる。
【0066】ポリイソシアネートの例としては、ジフェ
ニルメタン-4-4′-ジイソシアネート(MDI)、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリレンジ
イソシアネート(TDI)、1,5-ナフタレンジイソシア
ネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(TOD
I)、リジンイソシアネートメチルエステル(LDI)
等が挙げられる。
【0067】また、極性基を有するポリウレタン樹脂の
他の合成方法として、水酸基を有するポリウレタンと極
性基および塩素原子を有する下記の化合物との付加反応
も有効である。
【0068】Cl-CH2CH2SO3M 、 Cl-CH2CH2OSO3M、 Cl-CH2
COOM 、 Cl-CH2-P(=O)(OM1)2 なお、ポリウレタンへの極性基導入に関する技術として
は、例えば特公昭58-41565号、特開昭57-92422号、同57
-92423号、同59-8127号、同59-5423号、同59-5424号、
同62-121923号等の公報に記載があり、本発明において
もこれらを利用することができる。
【0069】本発明においては、結合剤として下記の樹
脂を全結合剤の20重量%以下の使用量で併用することが
できる。
【0070】該樹脂としては、例えば重量平均分子量が
10,000〜200,000である、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニ
ル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラ
ール、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチ
レン−ブタジエン共重合体、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリ
コーン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂、
各種の合成ゴム系樹脂等が挙げられる。
【0071】−その他の成分− 本発明では磁性層の品質の向上を図るため、耐久性向上
剤、分散剤、研磨剤、帶電防止剤および充填剤などの添
加剤をその他の成分として含有させることができる。
【0072】耐久性向上剤としては、ポリイソシアネー
トを挙げることができ、ポリイソシアネートとしては、
例えばトリレンジイソシアネート(TDI)等と活性水素
化合物との付加体などの芳香族ポリイソシアネートと、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等と活性水素
化合物との付加体などの脂肪族ポリイソシアネートがあ
る。なお、前記ポリイソシアネートの重量平均分子量
は、100〜3,000の範囲にあることが望ましい。
【0073】分散剤としては、例えばカプリル酸、カプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸などの炭素数12〜18の脂肪酸;
これらのアルカリ金属の塩またはアルカリ土類金属の塩
あるいはこれらのアミド;ポリアルキレンオキサイドア
ルキルリン酸エステル;レシチン;トリアルキルポリオ
レフィンオキシ第四アンモニウム塩;カルボキシル基お
よびスルホン酸基を有するアゾ系化合物などを挙げるこ
とができる。これらの分散剤は、通常、強磁性粉に対し
て0.5〜5重量%の範囲で用いられる。
【0074】次に、潤滑剤としては、脂肪酸および/ま
たは脂肪酸エステルを使用することができる。この場
合、脂肪酸の添加量は強磁性粉に対し0.2〜10重量%が
好ましく、0.5〜5重量%がより好ましい。添加量は、
0.2重量%未満であると、走行性が低下し易く、また10
重量%を超えると、脂肪酸が磁性層の表面にしみ出した
り、出力低下が生じ易くなる。
【0075】また、脂肪酸エステルの添加量も強磁性粉
に対して0.2〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%がよ
り好ましい。その添加量が0.2重量%未満であると、ス
チル耐久性が劣化し易く、また10重量%を超えると、脂
肪酸エステルが磁性層の表面にしみ出したり、出力低下
が生じ易くなる。
【0076】脂肪酸と脂肪酸エステルとを併用して潤滑
効果をより高めたい場合には、脂肪酸と脂肪酸エステル
は重量比で10:90〜90:10が好ましい。
【0077】脂肪酸としては一塩基酸であっても二塩基
酸であってもよく、炭素数は6〜30が好ましく、12〜22
の範囲がより好ましい。
【0078】脂肪酸の具体例としては、カプロン酸、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、リノレ
ン酸、オレイン酸、エライジン酸、ベヘン酸、マロン
酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12-ドデカ
ンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸などが挙げられ
る。
【0079】脂肪酸エステルの具体例としては、オレイ
ルオレート、イソセチルステアレート、ジオレイルマレ
ート、ブチルステアレート、ブチルパルミテート、ブチ
ルミリステート、オクチルミリステート、オクチルパル
ミテート、ペンチルステアレート、ペンチルパルミテー
ト、イソブチルオレエート、ステアリルステアレート、
ラウリルオレエート、オクチルオレエート、イソブチル
オレエート、エチルオレエート、イソトリデシルオレエ
ート、2-エチルヘキシルステアレート、2-エチルヘキシ
ルパルミテート、イソプロピルパルミテート、イソプロ
ピルミリステート、ブチルラウレート、セチル-2-ウチ
ルヘキサレート、ジオレイルアジペート、ジエチルアジ
ペート、ジイソブチルアジペート、ジイソデシルアジペ
ート、オレイルステアレート、2-エチルヘキシルミリス
テート、イソペンチルパルミネート、イソペンチルステ
アレート、ジエチレングリコール-モノ-ブチルエーテル
パルミネート、ジエチレングリコール-モノ-ブチルエー
テルパルミテートなどが挙げられる。
【0080】また、上記脂肪酸、脂肪酸エステル以外の
潤滑剤として、たとえばシリコーンオイル、グラファイ
ト、フッ化カーボン、二硫化モリブデン、二硫化タング
ステン、脂肪酸アミド、α-オレフィンオキサイドなど
も使用することができる。
【0081】次に、研磨剤の具体例としては、例えばα
-アルミ、溶融アルミナ、酸化クロム、酸化チタン、α-
酸化鉄、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、
炭化モリブデン、炭化ホウ素、コランダム、酸化亜鉛、
酸化セリウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素などが挙
げられる。研磨剤としては、通常平均粒子径が0.05〜0.
6μmのものが用いられ、0.2μm以下のものが好まし
く、さらには0.1μm以下であるとより好ましい。
【0082】帯電防止剤としては、カーボンブラック、
グラファイト等の導電性粉末;第四級アミン等のカチオ
ン界面活性剤;スルホン酸、硫酸、リン酸、リン酸エス
テル、カルボン酸等の酸基を含むアニオン界面活性剤;
アミノスルホン酸等の両性界面活性剤;サポニン等の天
然界面活性剤などを挙げることができる。上述した帯電
防止剤は、通常、結合剤に対して0.01〜40重量%の範囲
で添加される。
【0083】−磁気記録媒体の製造− この発明の磁気記録媒体は、磁性層の塗設を、下層が湿
潤状態にあるときにする所謂ウエット・オン・ウエット
方式で塗設するのが好ましい。このウエット・オン・ウ
エット方式は、公知の重層構造型の磁気記録媒体の製造
に使用される方法を適宜に採用することができる。
【0084】例えば、一般的には強磁性金属粉末又は六
方晶板状粉、結合剤、分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防
止剤等と溶媒とを混練して高濃度磁性塗料を調製し、次
いでこの高濃度磁性塗料を希釈して磁性塗料を調製した
後、この磁性塗料を非磁性支持体の表面に塗布する。
【0085】上記溶媒としては、例えばアセトン、メチ
ルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIB
K)、シクロヘキサノン等のケトン系;メタノール、エ
タノール、プロパノール等のアルコール類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;テトラヒ
ドロフラン等の環状エーテル類;メチレンクロライド、
エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、ジク
ロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素などを用いること
ができる。
【0086】磁性層形成成分の混練分散にあたっては、
各種の混練分散機を使用することができる。
【0087】この混練分散機としては、たとえば二本ロ
ールミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、
コボルミル、トロンミル、サンドミル、サンドグライン
ダ、Sqegvariアトライタ、高速インペラ分散機、高速ス
トーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパ、高速ミキサ、
ホモジナイザ、超音波分散機、オープンニーダ、連続ニ
ーダ、加圧ニーダ等が挙げられる。上記混練分散機のう
ち、0.05〜0.5KW(磁性粉1Kg当たり)の消費電力負荷
を提供することのできる混練分散機は、加圧ニーダ、オ
ープンニーダ、連続ニーダ、二本ロールミル、三本ロー
ルミルである。
【0088】非磁性支持体上に、例えば本発明高透磁率
材料を含有する層および磁性層を塗布するには、具体的
には、図1に示すように、まず供給ロール32から繰出し
たフィルム状支持体1に、エクストルージョン方式の押
し出しコータ10、11により、磁性層の各塗料をウェット
・オン・ウェット方式で重層塗布した後、配向用磁石ま
たは垂直配向用磁石33に通過し、乾燥器34に導入し、こ
こで上下に配したノズルから熱風を吹き付けて乾燥す
る。次に、乾燥した各塗布層付きの支持体1をカレンダ
ロール38の組合せからなるスーパーカレンダ装置37に導
き、ここでカレンダー処理した後に、巻取ロール39に巻
き取る。このようにして得られた磁性フィルムを所望幅
のテープ状に裁断してたとえば8mmビデオカメラ用磁気
記録テープを製造することができる。
【0089】上記の方法において、各塗料は、図示しな
いインラインミキサーを通して押し出しコータ10、11へ
と供給してもよい。なお、図中、矢印Dは非磁性ベース
フィルムの搬送方向を示す。押し出しコータ10、11には
夫々、液溜まり部13、14が設けられ、各コータからの塗
料をウェット・オン・ウェット方式で重ねる。即ち、下
層用塗料の塗布直後(未乾燥状態のとき)に上層磁性層
塗料を重層塗布する。
【0090】前記コーターヘッドは、図2に(a)、
(b)、(c)を示したが(c)のヘッドが本発明にお
いては好ましい。
【0091】上記塗料に配合される溶媒あるいはこの塗
料の塗布時の希釈溶媒としては、例えばアセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキ
サノン等のケトン類;メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール等のアルコール類;酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコー
ルセノアセテート等のエステル類;グリコールジメチル
エーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メチレンクロラ
イド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等のもの
が使用できる。これらの各種の溶媒は単独で使用するこ
ともできるし、またそれらの二種以上を併用することも
できる。
【0092】前記配向磁石あるいは垂直配向用磁石にお
ける磁場は、20〜5,000ガウス程度であり、乾燥器によ
る乾燥温度は約30〜120℃であり、乾燥時間は約0.1〜10
分間程度である。
【0093】なお、ウェット・オン・ウェット方式で
は、リバースロールと押し出しコータとの組み合わせ、
グラビアロールと押し出しコータとの組み合わせなども
使用することができる。さらにはエアドクターコータ、
ブレードコータ、エアナイフコータ、スクィズコータ、
含浸コータ、トランスファロールコータ、キスコータ、
キャストコータ、スプレイコータ等を組み合わせること
もできる。
【0094】該ウェット・オン・ウェット方式における
重層塗布においては、最上層の下側に位置する層が湿潤
状態になったままで上層の磁性層を塗布するので、下層
の表面(即ち、最上層との境界面)が滑らかになるとと
もに最上層の表面性が良好になり、かつ、上下層間の接
着性も向上する。この結果、特に高密度記録のために高
出力、低ノイズの要求されるたとえば磁気テープとして
の要求性能を満たしたものとなりかつ、高耐久性の性能
が要求されることに対しても膜剥離をなくし、膜強度が
向上し、耐久性が十分となる。また、ウェット・オン・
ウェット重層塗布方式により、ドロップアウトも低減す
ることができ、信頼性も向上する。
【0095】−表面の平滑化− 本発明においては、次にカレンダリングにより表面平滑
化処理を行う。
【0096】その後は、必要に応じてバーニッシュ処理
またはブレード処理を行なってスリッティングされる。
【0097】表面平滑化処理においては、カレンダー条
件として温度、線圧力、C/s(コーティングスピード)
等を挙げることができる。
【0098】本発明においては、通常、上記温度を50〜
120℃、上記線圧力50〜400kg/cm、上記C/sを20〜60
0m/分に保持することが好ましい。
【0099】上記のように処理した結果の最上層の層厚
は、好ましくは0.5mμ未満にする。上層厚が0.5μm未
満(より好ましくは0.1〜0.4μm)にすることで、高域
特性や信号の重ね書き(オーバーライト)特性が向上し
て好ましい。
【0100】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。
【0101】以下に示す成分、割合、操作順序はこの発
明の範囲から逸脱しない範囲において種々変更しうる。
なお、下記の実施例において「部」はすべて重量部であ
る。 実施例1 〈上層用磁性塗料A〉 炭化鉄(Fe5C2) 100部 (Hc:1500 Oe、σs:100emu/g、BET50m2/g、 平均長軸長0.14μm、結晶子サイズ150Å) スルホン酸カリウム含有塩ビ系樹脂 10部 スルホン酸ナトリウム含有ポリウレタン 5部 アルミナ(平均粒径0.1μm) 3部 カーボンブラック(平均粒径40mμ) 1部 ミリスチン酸 1部 ブチルステアレート 1部 メチルエチルケトン 100部 シクロヘキサノン 100部 トルエン 100部 〈下層用磁性塗料B〉上層用塗料Aにおいて磁性粉をCo
-含有FeOx(Hc:800 Oe、平均長軸長0.16μm、結晶子サ
イズ330Å、Si/Fe=0.008、Al/Fe=0.001、x=1.43)に代
えた以外は同様にして調製した。
【0102】上記の上層及び下層用磁性塗料をニーダー
及びサンドミルを用いて混練、分散した。
【0103】次に得られた上層用磁性塗料と下層用磁性
塗料とに、硬化剤としてそれぞれポリイソシアネート化
合物(コロネートL:日本ポリウレタン工業社製)5部
を添加した後、ウェット・オン・ウェット方式により、
厚み10μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に
塗布した。これを、塗膜が未乾燥であるうちに磁場配向
処理を行い、続いて乾燥を施してからカレンダー表面平
滑化処理を行い、厚み1.7μmの下層と厚み0.3μmの上
層とから成る磁性層を形成した。カレンダー条件は、温
度80℃、圧力300kg/cm2、C/S(コーティングスピー
ド)30/minとした。
【0104】さらに、下記の組成を含有するバックコー
ト層用塗料を上記ポリエチレンテレフタレートフィルム
の磁性層と反対側の面に塗布し、乾燥後の膜厚が0.8μ
mであるバックコート層を形成した。
【0105】 〈バックコート層用塗料〉 カーボンブラック(ラーベン1035) 40部 硫酸バリウム(平均粒径300μm) 10部 ニトロセルロース 25部 ポリウレタン(日本ポリウレタン工業社製のN-2301) 25部 ポリイソシアネート化合物 10部 (日本ポリウレタン工業社製のコロネートL) シクロヘキサノン 400部 メチルメチルケトン 250部 トルエン 250部 〈上層用塗料C〉上層用塗料Aにおいて、炭化鉄のかわ
りに、窒化鉄Fe4N(Hc:1500 Oe,σs:120emu/g,BE
T55m2/g,平均長軸長0.14μm,結晶子150Å)100部
を用いた以外は同様。
【0106】この窒化鉄は、針状鉄粉をNH3とH2(3:
1)の混合ガス中で400℃、4時間加熱処理することに
より製造された。
【0107】〈上層用塗料F〉上層用塗料Aにおいて、
炭化鉄のかわりに、Fe-Co-Ni系合金粉末(Hc:1500 Oe,
σs:125emu/g,BET55m2/g,平均長軸長0.14μ
m,結晶子150Å)100部を用いた以外は同様にして塗料
Fを作成した。
【0108】〔下層用塗料D〕下層用磁性塗料Bにおい
てCo-含有FeOxにかえて酸化チタン(平均粒径30nm)100
部を用いた以外は下層用塗料Bと同様にして調整した。
【0109】〔下層用磁性塗料E〕下層用磁性塗料Cに
おいてCo-rFe2O3にかえてFe-Si-Alセンダスト合金粉末
(保磁力Hc=40A/m μi=200H/m,粒径50nm)100部を用い
た以外は下層用磁性塗料Cと同様にして磁性塗料を調整
した。
【0110】こうして得られた原反をスリットして8mm
ビデオテープを作成した。
【0111】このビデオ用テープの電磁変換特性、オー
バーライト特性高温低湿における走行耐久性、ヘッド摩
耗、耐蝕性を下記の要領で測定した。尚、評価は以下の
評価方法で行った。
【0112】〈CN特性〉9MHZの単一波を記録し、そ
の信号を再生した際の出力レベルを基準サンプル(比較
例1)との比較で表した。
【0113】〈オーバーライト特性〉2MHZの信号を飽
和レベルで記録し、その後に9MHZの信号を(上書き)
記録した際の2MHZの信号を残留出力レベルを測定し
た。残留出力レベルの低い程オーバーライト特性は良好
であるとする。
【0114】この8mmビデオテープの詳細及び性能評価
の結果を表1に示す。
【0115】〈高温低湿下での走行耐久性〉高温低湿
(40℃,20%RH)の環境下でS-550(ソニー社製)を
用いてテープの全長走行を2回行ない、走行後のRF出
力の低下を測定した。
【0116】〈ヘッド摩耗〉高温低湿(40℃,80%R
H)の環境下でS-550(ソニー社製)を用いてテープの
全長走行を50パス行ない、走行前後でのヘッドの突出量
を顕微鏡で測定し、ヘッド摩耗量を求めた。
【0117】〈耐蝕性〉40℃,80%RHの還元性ガス雰
囲気下(Cl2、5ppm)でテープを3日放置後、とりだし
あらかじめ録画してあった信号を再生し、ヘッド目づま
りの有無を調べた。
【0118】
【表1】
【0119】表1から明らかな様に本発明の実施例が比
較例に比してすぐれていることが判る。
【0120】
【発明の効果】本発明の磁性記録媒体は、磁性層の薄膜
化が可能であり、高域電磁変換特性にすぐれ、オーバラ
イト特性、高温低湿下での走行耐久性、ヘッド摩耗、耐
蝕性の良好な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】押出し塗布方式によるウェット・オン・ウェッ
ト塗布による本発明の磁性記録媒体を製造するための同
時重層塗布を説明するための図である。
【図2】本発明の塗料を塗布するためのコーターヘッド
の図である。
【符号の説明】
1 支持体 10 押し出しコータ 11 押し出しコータ 32 供給ロール 33 配向用磁石 34 乾燥器 37 スーパーカレンダ装置 38 カレンダロール 39 巻取ロール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に磁性層を含む複数層を積層し
    てなり、最上層の磁性層の膜厚が0.5μ未満であり、該
    最上層の磁性層には、鉄窒化物,鉄合金窒化物,炭化鉄
    のうち少なくとも1つの磁性粉が含有されていることを
    特徴とする磁気記録媒体。
JP17691192A 1992-07-03 1992-07-03 磁気記録媒体 Pending JPH0620259A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17691192A JPH0620259A (ja) 1992-07-03 1992-07-03 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17691192A JPH0620259A (ja) 1992-07-03 1992-07-03 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0620259A true JPH0620259A (ja) 1994-01-28

Family

ID=16021917

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17691192A Pending JPH0620259A (ja) 1992-07-03 1992-07-03 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0620259A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3333966B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0620259A (ja) 磁気記録媒体
JPH05242455A (ja) 磁気記録媒体
JP3333967B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3277289B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3385481B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3451277B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0620260A (ja) 磁気記録媒体
JP3261625B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3052171B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH07282443A (ja) 磁気記録媒体
JPH05225547A (ja) 磁気記録媒体
JPH05242465A (ja) 磁気記録媒体
JPH05242463A (ja) 磁気記録媒体
JPH05298655A (ja) 磁気記録媒体
JPH0636259A (ja) 磁気記録媒体
JP2003123227A (ja) 磁気記録媒体
JPH05234068A (ja) 磁気記録媒体
JPH06176351A (ja) 磁気記録媒体
JPH08263828A (ja) 磁気記録媒体
JPH05242464A (ja) 磁気記録媒体
JPH05242462A (ja) 磁気記録媒体
JPH05225550A (ja) 磁気記録媒体
JPH05298665A (ja) 磁気記録媒体
JPH05217151A (ja) 磁気記録媒体