JPH0621011B2 - 超電導性薄膜の製造法及びそれに使用する超電導性薄膜製造用転写材 - Google Patents

超電導性薄膜の製造法及びそれに使用する超電導性薄膜製造用転写材

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JPH0621011B2
JPH0621011B2 JP62241766A JP24176687A JPH0621011B2 JP H0621011 B2 JPH0621011 B2 JP H0621011B2 JP 62241766 A JP62241766 A JP 62241766A JP 24176687 A JP24176687 A JP 24176687A JP H0621011 B2 JPH0621011 B2 JP H0621011B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、超電導性薄膜の製造法及びそれに使用する
超電導性薄膜製造用転写材に関する。
(従来の技術) 従来、焼成によって超電導性となる非超電導性材料粉末
を練ったものをプレス成形して焼成し、所定の超電導性
物体を得る方法が知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、従来の方法では、立体的な所望形状の超電導性
物体を得ることは出来たが、特に、焼成によって超電導
性となる非超電導性材料粉末がメタリック系材料でなく
セラミックス系材料であるときは、非超電導性材料粉末
の練り、プレス成形、焼成等の加工作業上困難な点が多
いことから、平面的な所望形状の超電導性物体、すなわ
ち、点、線、面又はシート等の所望形状の超電導性薄膜
を得ることは容易でなかった。
この発明は上記の欠点を除去し、点、線、面又はシート
等の所望形状の超電導性薄膜を極めて容易に得ることが
できる超電導性薄膜の製造法及びそれに使用する超電導
性薄膜製造用転写材を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) この発明は、焼成によって超電導性となる非超電導性材
料粉末を焼成によって分解消失する樹脂中に混入した塗
料をコートして、基材片面の全面に非超電導性転写層を
形成してなる超電導性薄膜製造用転写材を、非超電導性
転写層側が基板と接するように基板上に載置して、基材
側から金型等の所望形状の型で加熱加圧し、その後基材
を剥離して基板上に非超電導性転写層を前記型に対応し
た所望形状に転写し、さらにその後該所望形状の非超電
導性転写層を酸化雰囲気中で焼成することを特徴とする
超電導性薄膜の製造法である。
また、この発明は、焼成によって超電導性となる非党電
導性材料粉末を焼成によって分解消失する樹脂中に混入
した塗料をコートして、基材片面の全面に非超電導性転
写層を形成してなることを特徴とする超電導性薄膜製造
用転写材である。
焼成によって超電導性となる非超電導性材料粉末は、例
えば、Y−Ba−Cu−O系、La−Ba−Cu−O
系、La−Sr−Cu−O系、Ho−Ba−Cu−O系
等のセラミックス系の焼成によって超電導性となる非超
電導性材料粉末又はメタリック系の焼成によって超電導
性となる非超電導性材料粉末等、種々のものが使用出来
る。
焼成によって超電導性となる非超電導性材料粉末は、そ
れが微細なほど、より緻密でより均一な超電導性薄膜
が、点、線、面又はシート等の所望形状で得られるの
で、できるだけ微細なものが好ましい。
焼成によって超電導性となる非超電導性材料粉末は、焼
成後に所定の組成になり超電導性となる材料の粉末であ
る。
焼成によって超電導性となる非超電導性材料粉末を混入
するところの、焼成によって分解消失する樹脂は、焼成
時に分解して無くなってしまう樹脂である。
焼成によって分解消失する樹脂は、具体的には、焼成の
条件等により選ばれるが、例えば、ブチラール樹脂系の
樹脂が挙げられる。
焼成によって超電導性となる非超電導性材料粉末を焼成
によって分解消失する樹脂中に混入して塗料とするに
は、焼成によって分解消失する樹脂中に焼成によって超
電導性となる非超電導性材料粉末を主成分として配合、
混練して塗料化する。
焼成によって超電導性となる非超電導性材料粉末を主成
分として配合、混練して塗料化する場合、使用する焼成
によって超電導性となる非超電導性材料粉末は、一種類
でもよく、また、二種類以上でもよい。
焼成によって超電導性となる非超電導性材料粉末を焼成
によって分解消失する樹脂中に混入した塗料は、基材片
面の全面にコートして非超電導性転写層を形成し、超電
導性薄膜製造用転写材を得る。
基材としては、プラスチックフイルム等が使用できる。
基材が剥離性を有しているときはそのまま使用でき、ま
た、必要により表面に剥離層を形成したものを基材とし
て使用することも出来る。
非超電導性転写層の厚さは特に問わず、具体的には、使
用する焼成によって超電導性となる非超電導性材料粉末
の種類、その使用量、粉末の大きさ、用途等による異な
る。
非超電導性転写層の焼成によって超電導性となる非超電
導性材料粉末は、焼成により非超電導性材料粉末が反応
し融合しあい電気的導通になるものである。
超電導性薄膜製造用転写材は、非超電導性転写層側が基
板と接するように基板上に載置して、基材側から金型等
の所望形状の型で加熱加圧する。
金型等の所望形状の型は、点、線、面又はシート等の所
望形状の型を使用する。
超電導性薄膜製造用転写材を載置する基板の表面は、平
面、曲面のいずれでもよい。
基板は、非超電導性転写層の焼成後に得られる超電導性
薄膜と一体としてそのまま残存させたい場合は、約10
00℃の焼成に耐える耐熱性の基板であることを要し、
これには、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア等の
酸化物、窒化物、ホウ化物等のセラミックス系のものが
挙げられる。
また、基板は、非超電導性転写層の焼成後に得られる超
電導性薄膜と一体としてそのまま残存させる必要がない
場合は、例えば、適宜のプラスチックフイルム等のよう
に、焼成時に分解消失するものでもよく、基板としてこ
のようなものを使用したときは、焼成後には基板のない
超電導性薄膜のみが得られるものである。
なお、後に説明するように、非超電導性転写層の焼成
は、所望形状の非超電導性転写層とこれを転写した基板
とを一体のままで焼成してもよく、また、所望形状の非
超電導性転写層をこれを転写した基板から剥離して、該
非超電導性転写層のみを焼成してもよいから、後者の場
合は、基板は、超電導性薄膜製造用転写材の基材側から
金型等の所望形状の型で加熱加圧する際の熱に耐えるも
のでありさえすればよい。
超電導性薄膜製造用転写材を、非超電導性転写層側が基
板と接するように基板上に載置して、基材側から金型等
の所望形状の型で加熱加圧した後には、超電導性薄膜製
造用転写材の基材を剥離して、基板上に非超電導性転写
層を型に対応した所望形状に転写する。
基板上への型に対応した所望形状の非超電導性転写層の
転写は、一回の転写でもよいが、所望形状の非超電導性
転写層を一回転写した上にさらに所望形状の非超電導性
転写層を転写して非超電導性転写層を重ね合わせて、複
数回の転写で所望形状の非超電導性転写層を複数積層す
る転写としてもよく、このような複数回の転写とした場
合は、一回の転写の場合よりもさらに緻密で均一な超電
導性薄膜が得られるものである。
転写後には、所望形状の非超電導性転写層を酸化雰囲気
中で焼成する。
焼成は、酸化雰囲気中すなわち酸素中又は空気中で約1
000℃で焼成する。この場合、非超電導性転写層中の
樹脂の熱による分解消失をスムースにすすめる必要があ
る。
焼成は、所望形状の非超電導性転写層とこれを転写した
基板とを一体のままで焼成してもよく、また、所望形状
の非超電導性転写層をこれを転写した基板から剥離し
て、該非超電導性転写層のみを焼成してもよい。
焼成により、所望形状の非超電導性転写層は、超電導性
薄膜となる。すなわち、焼成により、点、線、面又はシ
ート等の所望形状の超電導性薄膜を得ることができる。
焼成後は、所望形状の非超電導性転写層とこれを積層し
た基板とを一体のままで焼成して基板が残存している場
合は、超電導性薄膜と基板とを一体としてそのまま使用
してもよく、必要によっては超電導性薄膜を基板から剥
離して超電導性薄膜のみを使用してもよい。
また、所望形状の非超電導性転写層のみを焼成した場合
又は焼成時に基板が分解消失して所望形状の超電導性薄
膜のみが得られた場合は、所望形状の超電導性薄膜はそ
のまま使用できる。
(実施例) 実施例1 (1)下記の三成分からなるセラミックス系の焼成によ
って超電導性となる非超電導性材料粉末(酸化物系超電
導性材料粉末)を乳鉢で充分に撹拌、混合した。
酸化イットリウムY粉末約112.9g 炭酸バリウム BaCo粉末約394.7g 酸化第二銅 CuO 粉末約238.6g 次に、それらセラミックス系の焼成によって超電導性と
なる非超電導性材料粉末を、焼成によって分解消失する
ブチラール樹脂系の樹脂の中に1700PHR配合し
て、ボールミルで一昼夜混練し、セラミックス系の焼成
によって超電導性となる非超電導性材料粉末を焼成によ
って分解消失する樹脂中に混入した塗料を作製した。
この作製した塗料を、基材である厚さ25μmのポリエ
ステルフイルムの片面の全面に、バーコーターでコート
して21μmの厚さの非超電導性転写層を形成し、超電
導性薄膜製造用転写材を得た。
次いで、純度98%のアルミナグリーンシート(125
μmIC基板用)からなる耐熱性の基板の上に、非超電
導性転写層側がアルミナグリーンシートと接するように
超電導性薄膜製造用転写材を載置し、ポリエステルフイ
ルム側から所望形状の金型で加熱加圧し、その後ポリエ
ステルフイルムを剥離して、アルミナグリーンシート上
に3.5mm線幅の配線回路の非超電導性転写層を転写
した。
(2)次に、3.5mm線幅の配線回路の非超電導性転
写層をアルミナグリーンシートと一体のままで、実験室
の焼成炉中で920℃×5時間焼成し、その後200℃
まで徐々に冷却して、配線回路の超電導性薄膜を得た。
得られた配線回路の超電導性薄膜は線幅2.8mm厚さ
15μmで、アルミナグリーシートにしっかりと密着し
ていた。
(3)得られた配線回路の超電導性薄膜は、X線回析で
YBaCu7-8のヘロブスカイト構造であること
が確認できた。
電気抵抗は、室温測定では数Ω〜数十Ωであったが、液
体窒素温度での4端子法測定では電気抵抗は感じなく、
充分な超電導性を示していた。
マイスナー効果については、アルミナグリーンシートの
重量が大であることから、直接磁界中浮き上がり等は確
認しがたかった。
実施例2 (1)実施例1と同様の超電導性薄膜製造用転写材を使
用し、これの非超電導性転写層を、基板であるシリコン
樹脂を塗布したポリエステルフイルムに、実施例1と同
様にして転写し、その後、該転写した非超電導性転写層
をシリコン樹脂を塗布したポリエステルフイルムからゆ
るやかに剥離して、単独のすなわち基板のない3.5m
m線幅のフラットな線状の非超電導性転写層を得た。
(2)次に、基板のない3.5mm線幅のフラットな線
状の非超電導性転写層を、実施例1と同様にして焼成、
冷却して、線状の超電導性薄膜を得た。
得られた線状の超電導性薄膜は線幅3.0mm厚さ16
μmの線状で、少しカールしていた。
(3)得られた線状の超電導性薄膜は、X線回析でYB
Cu7-8のヘロブスカイト構造であることが確
認できた。
電気抵抗は、室温測定では数Ω〜数十Ωであったが、液
体窒素温度での4端子法測定では電気抵抗は感じなく、
充分な超電導性を示していた。
マイスナー効果については、液体窒素温度中で永久磁石
より軽く浮き上がり、このマイスナー効果から超電導性
であることが確認出来た。
実施例3 (1)実施例2における転写を3回繰り返して行ない、
非超電導性転写層を三層に積層した非超電導性転写層と
して他は実施例2と同様にして、三層に積層した基板の
ない3.5mm線幅のフラットな線状の非超電導性転写
層を得た。
(2)次に、三層に積層した基板のない3.5mm線幅
のフラットな線状の非超電導性転写層を、実施例1と同
様にして焼成、冷却して、線状の超電導性薄膜を得た。
得られた線状の超電導性薄膜は線幅3.0mm厚さ45
μmの線状で、少しカールしていた。
(3)得られた線状の超電導性薄膜は、X線回析でYB
Cu7-8のヘロブスカイト構造であることを確
認できた。
電気抵抗は、室温測定では数Ω〜数十Ωであったが、液
体窒素温度での4端子法測定では電気抵抗は感じなく、
充分な超電導性を示していた。
マイスナー効果については、液体窒素温度中で永久磁石
より軽く浮き上がり、このマイスナー効果から超電導性
であることが確認出来た。
(発明の効果) この発明は効果を有している。
(1)非超電導性転写層を基板上に、使用する型の形状
に対応した所望形状に転写し、その後該所望形状の非超
電導性転写層を酸化雰囲気中で焼成するものであるか
ら、平面的な所望形状の超電導性物体、すなわち、点、
線、面又はシート等の所望形状の超電導性薄膜を極めて
容易に得ることができる。
(2)非超電導性転写層を使用する型の形状に対応した
所望形状に転写した後に焼成して超電導性薄膜を得るも
のであるから、所望形状の超電導性薄膜の製造と成形加
工とを同時に行なうことができ、そのため、超電導性薄
膜の製造及び成形加工の効率が非常によい。
(3)非超電導性転写層を転写するものであるから、そ
の転写時の所望形状の型による加熱加圧により、非超電
導性転写層と基板との密着が非常に強固になる。
(4)非超電導性転写層は焼成によって超電導性となる
非超電導性材料粉末を使用して形成するとともに、これ
の転写時には所望形状の型により加熱加圧されるので、
焼成後に得られる超電導性薄膜は非常に緻密で均一な構
造となり、超電導性薄膜の緻密性、均一性が非常に優れ
ている。
(5)得られる超電導性薄膜は、緻密性、均一性が非常
に優れているから、超電導性は安定であり、電気抵抗ゼ
ロや反磁性のマイスナー効果も容易に確認でき、また、
超電導性薄膜としての再現性も充分で、安定しつ再現出
来る。
すなわち、この発明で得られる超電導性薄膜は、緻密
性、均一性、安定性、再現性が非常に優れていて、それ
らを併有しているものである。
(6)非超電導性転写層の転写は、基板の平面のみなら
ず曲面にもでき、また、適宜必要な部分や箇所にできる
から、非常に広範囲に超電導性薄膜が応用できる。
(7)非超電導性転写層の厚さを自由にコントロール出
来るので、超電導性薄膜の応用開発や設計の自由度が高
い。
(8)基板上への型に対応した所望形状の非超電導性転
写層の転写を、複数回の転写で所望形状の非超電導性転
写層を複数積層する転写とした場合は、一回の転写の場
合よりもさらに緻密で均一な超電導性薄膜が得られるの
で、緻密性、均一性、安定性、再現性が一回の転写の場
合よりもさらに優れた超電導性薄膜が得られる。
(9)基板を選択することによって、焼成後には、単に
基板と一体の超電導性薄膜が得られるのみならず、焼成
後に超電導性薄膜を基板から剥離することもでき、ま
た、基板の材質によっては焼成時に基板を熱により分解
消失させて、基板のない超電導性薄膜のみからなる、
点、線、面又はシート等が得られる。
(10)非超電導性転写層を基板から剥離して所望形状の
非超電導性転写層のみを焼成する場合は、基板のない超
電導性薄膜のみからなる、点、線、面又はシート等が得
られる。
(11)この発明で得られる超電導性薄膜は、緻密性、均
一性、安定性、再現性が非常に優れているから、その応
用分野は広がり、この発明は、エレクトロニクス、医
療、計測、エネルギー等の多くの分野で使用される各種
の素子や機器の製造、加工に大きく貢献し、それらの応
用面をさらに拡大させることができるものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼成によって超電導性となる非超電導性材
    料粉末を焼成によって分解消失する樹脂中に混入した塗
    料をコートして、基材片面の全面に非超電導性転写層を
    形成してなる超電導性薄膜製造用転写材を、非超電導性
    転写層側が基板と接するように基板上に載置して、基材
    側から金型等の所望形状の型で加熱加圧し、その後基材
    を剥離して基板上に非超電導性転写層を前記型に対応し
    た所望形状に転写し、さらにその後該所望形状の非超電
    導性転写層を酸化雰囲気中で焼成することを特徴とする
    超電導性薄膜の製造法。
  2. 【請求項2】基板上への型に対応した所望形状の非超電
    導性転写層の転写が、複数回の転写で所望形状の非超電
    導性転写層を複数積層する転写である請求項1記載の超
    電導性薄膜の製造法。
  3. 【請求項3】所望形状の非超電導性転写層の焼成が、所
    望形状の非超電導性転写層とこれを転写した基板とを一
    体のままで焼成するものである請求項1又は2記載の超
    電導性薄膜の製造法。
  4. 【請求項4】所望形状の非超電導性転写層の焼成が、所
    望形状の非超電導性転写層をこれを転写した基板から剥
    離して該非超電導性転写層のみを焼成するものである請
    求項1又は2記載の超電導性薄膜の製造法。
  5. 【請求項5】焼成によって超電導性となる非超電導性材
    料粉末を焼成によって分解消失する樹脂中に混入した塗
    料をコートして、基材片面の全面に非超電導性転写層を
    形成してなることを特徴とする超電導性薄膜製造用転写
    材。
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Title
・昭和62年6月10日発行、日本経済新聞、「超電導薄膜」に関する記事・昭和62年4月22日発行、日本経済新聞、「超電導材利用のプリント基板開発」に関する記事・昭和62年8月12日発行、日刊工業新聞「超電導薄膜技術」に関する記事・昭和62年4月24日発行、日刊工業新聞、「超電導薄膜」に関する記事

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