JPH0625251B2 - 高弾性率ポリエステルの製造方法 - Google Patents

高弾性率ポリエステルの製造方法

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JPH0625251B2
JPH0625251B2 JP63146819A JP14681988A JPH0625251B2 JP H0625251 B2 JPH0625251 B2 JP H0625251B2 JP 63146819 A JP63146819 A JP 63146819A JP 14681988 A JP14681988 A JP 14681988A JP H0625251 B2 JPH0625251 B2 JP H0625251B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は450℃以下で溶融成形可能な優れた機械的性
質と光学異方性を有した高弾性ポリエステルの製造方法
に関する。
<従来の技術> 近年プラスチツクの高性能化に対する要求がますます高
まり、種々の新規性能を有するポリマが数多く開発さ
れ、市場に供されているが、とりわけ分子鎖の平行な配
列を特徴とする光学異方性の液晶ポリエステルが優れた
機械的性質を有する点で注目されている。
この液晶ポリエステルのうち4,4′−ジフエニルジカ
ルボン酸を芳香族ジカルボン酸の主成分とするポリエス
テルがとりわけ高弾性率ポリエステルとなることが知ら
れている(特開昭60−192724号公報、特開昭6
0−192725号公報)。
また一方、クロルイドロキノン、メチルハイドロキノン
に代表される2価のフエノールと、テレフタル酸に代表
される芳香族ジカルボン酸からなるポリエステル繊維が
特公昭55−482号公報に開示されている。
さらにより一層の弾性率の向上を目ざし、メチルハイド
ロキノン、クロルハイドロキノン、4,4′−ジフエニ
ルジカルボン酸、1,2−ビス(フエノキシ)エタン
4,4′−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフ
エノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸から選ばれ
た特定組成のポリエステル(特開昭60−192724
号公報)、さらに上記構成成分に2,6−ナフタレンジ
カルボン酸を加えたモノマ種から選ばれた特定組成のポ
リエステル(特開昭62−39620号公報)が開示さ
れている。
<発明が解決しようとする課題> しかし、特開昭60−192724号公報、特開昭60
−192725号公報に記載された方法に従つて重合反
応末期に系内を減圧にし、酢酸を留去する時に315℃
より低温から減圧を開始すると、4,4′−ジフエニル
ジカルボン酸が全ジカルボン酸成分の90〜100モル
%を含める組成の場合、融点が高く重合時に結晶化、固
化が生じ均一な高重合度体は得られなかつた。
従つて本発明は、4,4′−ジフエニルジカルボン酸が
全ジカルボン酸成分の90モル%以上を占める場合でも
高重合度のものが得られる高弾性率ポリエステルの製造
方法を確立することを課題とする。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発
明に到達した。すなわち本発明は、芳香族ジヒドロキシ
化合物と無水酢酸または芳香族ジヒドロキシ化合物のシ
アシル化物と全ジカルボン酸成分の30〜100モル%
が4,4′−ジフエニルジカルボン酸であるジカルボン
酸(テレフタル酸を含まない)との重縮合反応におい
て、不活性ガス雰囲気下および/または減圧下、120
℃以上400℃以下の温度で重合を行い、融点250〜
400℃かつ溶融粘度が20〜10,000ポイズ(融点
+5℃、剪断速度1,000(1/秒)で測定した値)で
あるプレポリマを得た後、さらに固相重合により高重合
度化することを特徴とする高弾性率ポリエステルの製造
方法である。
本発明で用いる芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例
えばメチルハイドロキノン、クロルハイドロキノン、フ
エニルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、ハ
イドロキノン、4,4′−ジヒドロキシビフエニル、
4,4′−ジヒドロキシジフエニルエーテル、2,6−
ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタ
レンから選ばれた一種以上のジヒドロキシ化合物などが
好ましく挙げられ、なかでもメチルハイドロキノン、ク
ロルハイドロキノン、フエニルハイドロキノン、t−ブ
チルハイドロキノン、ハイドロキノン、4,4′−ジヒ
ドロキシビフエニルなどが特に好ましく挙げられる。
本発明の高弾性率ポリエステルの製造方法において、芳
香族ジヒドロキシ化合物は無水酢酸とともに製造に供さ
れる。
芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物としては、前
記芳香族ジヒドロキシ化合物と酢酸またはプロピオン酸
などの脂肪族カルボン酸のエステルなどが挙げられる。
本発明の高弾性率ポリエステルの製造方法において用い
られる全ジカルボン酸成分の30〜100モル%は4,
4′−ジフエニルカルボン酸を用いることが必要であ
る。
その他のジカルボン酸(テレフタル酸を含まない)成分
の好ましい例としては1,2−ビス(2−クロルフエノ
キシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、1,2−ビス
(フエノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、テレ
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′
−ジカルボキシフエニルエーテル、イソフタル酸、2,
2′−ジフエニルジカルボン酸、3,3′−ジフエニル
ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸な
どを挙げることができ、特に、1,2−ビス−(2−ク
ロルフエノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸などが好ましい。
また、本発明の高弾性率ポリエステルの製造方法におい
ては、上記ジオール成分、ジカルボン酸成分以外に芳香
族ヒドロキシカルボン酸やp−アミノ安息香酸、p−フ
エニレンジアミンまたは、そのアシル化物を更に共重合
せしめることも可能である。芳香族ヒドロキシカルボン
酸の好ましい例としては、p−ヒドロキシ安息香酸、m
−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ
酸、3−クロル−4−ヒドロキシ安息香酸などが挙げら
れ、このアシル化物としては、上記芳香族ヒドロキシカ
ルボン酸の酢酸またはプロピオン酸などの脂肪族カルボ
ン酸とヒドロキシ基とのエステルなどが挙げられ、中で
も、p−ヒドロキシ安息香酸、3−クロル−4−ヒドロ
キシ安息香酸及びそのアシル化物が特に好ましい。
本発明の製造方法により、上記出発原料から下記構造単
位(I)、(I)および(II)、(I)および(II
I)、または(I)、(II)および(III)を有するポリ
エステルが得られる。
(ただし、式中Ar1は、芳香族ジヒドロキシ化合物また
はそのジアシル化物からそれぞれ水酸基またはアシルオ
キシ基を除いた残基であり、Xはジカルボン酸からカル
ボキシル基を除いた残基であり、Ar2は芳香族ヒドロキ
シカルボン酸またはそのアシル化物からそれぞれ水酸基
またはアシルオキシ基を除いた残基を示す。) 上記構造単位(I)/〔(I)+(II)〕は30〜10
0モル%、好ましくは50〜100モル%、より好まし
くは70〜100モル%である。30モル%未満では本
発明の効果が小さい。
また上記構造単位(I)/〔(I)+(II)+(II
I)〕が20〜100モル%であることが好ましく、3
0〜100モル%がより好ましい。
なお、上記構造単位(I)または(II)を構成する芳香
族ジオキシ化合物とジカルボン酸の仕込みモル比は通
常、1〜1.2であり、1.05〜1.1が好ましい。
本発明のポリエステルの製造方法の特徴は、不活性ガス
雰囲気下および/または減圧下、120℃以上400℃
以下で重合を行い、融点250〜400℃、かつ(融点
+5℃)で測定した溶融粘度が剪断速度1,000(1/
秒)で20〜10,000ポイズであるプレポリマを作つ
た後、さらにそれを固相重合により高重合度化すること
である。
プレポリマを製造するに際しては、上記条件を満たすこ
と以外は特に制限はなく、通常の重合方法によつて製造
できる。
上記不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴンな
どが挙げられ、そのうち窒素が最も好ましい。
上記の融点とは示差走査熱量計を使用して測定したもの
であり、また溶融粘度とはフローテスターを使用して
(融点+5℃)で測定した剪断速度1,000(1/秒に
対応する値である。
プレポリマの溶融粘度は20〜10,000ポイズ範囲で
ある必要があり、好ましくは50〜5,000ポイズであ
る。20ポイズより低い場合には、固相重合による高重
合度化が困難であり、10,000ポイズより高い場合は
プレポリマ自体が結晶化のため不均一になつている場合
が多いためいずれの場合も好ましくない。
プレポリマの固相重合は不活性ガス雰囲気下または減圧
下で行うのが好ましい。また固相重合の温度はプレポリ
マの融点より20〜70℃低い温度で行うのが好まし
い。
固相重合に用いる装置は特に限定されるものではない
が、静置式のイナートオーブン、真空乾燥機のほかバキ
ユームタンブルドライヤーなどの回転式の装置が広く使
用できる。
また一般には固相重合の速度を高めるためにプレポリマ
を粉砕して使用するが、場合によつてはプレポリマを所
望の形に成形加工した後に固相重合することも可能であ
る。プレポリマの成形体を加熱固相重合することにより
強度が増大する。
固相重合により得られるポリマの溶融粘度は(融点+2
0℃)、剪断速度1,000(1/秒)で100〜50,0
00ポイズが好ましい。
本発明の製造方法によつて、例えば4,4′−ジフエニ
ルジカルボン酸を全ジカルボン酸(テレフタル酸を含ま
ない)成分の90モル%以上含有するポリエステルを製
造することも可能である。
以下実施例により本発明をさらに説明する。
実施例1 メチルハイドロキノンジアセテート229重量部(1.1
モル)、4,4′−ジフエニルジカルボン酸242重量
部(1モル)を撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込
み脱酢酸重合を行つた。
まず窒素ガス雰囲気下、330℃まで段階的に昇温し、
さらに330℃で1.5時間反応行つた。その後380℃
まで段階的に昇温し、系内が380℃に達した後、系内
を2mmHgまで20分で減圧し、更にこの真空度で10分
間反応を行つたところ、下記理論構造式を有する低重合
度ポリマ(プレポリマ)が得られた。
この低重合度ポリマを偏光顕微鏡の試料台にのせ、昇温
して光学異方性の確認を行つた結果、323℃以上で良
好な光学異方性を示した。
このポリマの融点をパーキンエルマ社製DSC−II型に
より測定した結果360℃であつた。またこのポリマの
365℃における溶融粘度は剪断速度1,000(1/
秒)で1100ポイズであつた。
この低重合度ポリマを1mmφ以下に粉砕し、330℃に
加熱したイナートオーブン中で窒素ガスを毎分1.0流
しながら、5時間固相重合を行つた。固相重合後のポリ
マの融点は380℃であり、固相重合後のポリマを高化
式フローテスターを用い、400℃で再度溶融粘度を測
定したところ、剪断速度1000(1/秒)で4500
ポイズであり、極めて強靭なガットが得られた。
実施例2 実施例1と同様の方法で得られた低重合度ポリマを高化
式フローテスターに供し、0.5mmφ×1.0mmのノズルか
らガットを押し出した。押し出したガットは脆く、靭性
がないことがわかつた。このガットを両端を開放したガ
ラス細管に入れ、窒素雰囲気下、330℃で固相重合を
10時間行つた。固相重合後のガットは強度を増し、強
靭であることがわかつた。
実施例3 メチルハイドロキノンジアセテート229重量部(1.1
モル)、4,4′−ジフエニルジカルボン酸230重量
部(0.95モル)、2,6−ナフタレンジカルボン酸1
0.8重量部(0.05モル)を撹拌翼、留出管を備えた反
応容器に仕込み脱酢酸重合を行つた。
まず窒素ガス雰囲気下、330℃まで段階的に昇温し、
さらに330℃で2時間反応を行つた。その後350、
380℃と段階的に昇温し、系内が380℃に達した後
系内を2.0mmHgまで20分かけて減圧し、酢酸の留出が
ほぼ止つたところで反応を終了した。その結果下記理論
構造式を有する低重合度ポリマーが得られた。
このポリマを偏光顕微鏡の試料台にのせ昇温して光学異
方性の確認を行つた結果、315℃以上で良好な光学異
方性を示した。
このポリマの融点を実施例1と同様の方法で測定した結
果、360℃であつた。また、このポリマの365℃に
おける溶融粘度は、剪断速度1,000(1/秒)で82
0ポイズであつた。この低重合度ポリマを1mmφ以下に
粉砕し、320℃に加熱したイナートオーブン中で窒素
ガスを毎分1流しながら5時間固相重合を行つた。固
相重合後のポリマの融点は365℃であり、ポリマの3
85℃における溶融粘度は剪断速度1,000(1/秒)
で1600ポイズであつた。さらに、この固相重合後の
ポリマを以下の条件で射出成形した。
最大型締力25トン、最大射出量20.4cc、最大射出圧
1,900kgf/cm2の住友重機械工業(株)製住友ネスタ
ールプロマツト射出成形機を用い、上記のポリマをシリ
ンダー温度350〜380℃、ノズル部温度380℃で
3.2×12.5×125mmの成形品を射出成形した。この
成形品の曲げ弾性率と曲げ強度をテンシロンUTM4−
200型(東洋ボールドウイン社製)を用いて測定した
ところ、それぞれ18GPa、0.21GPaであつた。
実施例4 実施例3で得られた低重合度ポリマ(固相重合前のも
の)を実施例3と同様の方法で射出成形を行い、0.8×
12.5×125mmの成形品を得た。このものはそのまま
ではやや脆いことがわかつた。
さらにこの成形品を320℃に加熱したイナートオーブ
ン中で、窒素ガスを毎分1流しながら10時間熱処理
することで固相重合を行つた。この結果成形品は強靭と
なり、実施例3と同様の方法で求めた曲げ弾性率および
曲げ強度はそれぞれ20CPa、0.23GPaであつた。
比較例1 実施例1と同じ仕込組成で脱酢酸重合を行つた。
実施例と異なり、固相重合を行わないことを前程に、溶
融重合で重合反応を完結させることを目的として以下の
条件で重合を行つた。
まず窒素ガス雰囲気下、330℃まで段階的に昇温し、
さらに330℃で1.5時間反応を行つた。その後350
℃、380℃と段階的に昇温を行い、系内が380℃に
達した後減圧を開始し、1mmHgの真空度まで20分かけ
て減圧した。さらに高重合度化するため、この真空度で
実施例よりも長時間、すなわち5時間加熱撹拌を続け
た。その結果、ポリマーは一部固化し、高度に結晶化し
ており、撹拌翼に巻きつき吐出が固難であつた。また、
このポリマーは靭性がなかつた。
<発明の効果> 本発明の製造方法により、4,4′−ジフエニルジカル
ボン酸を主要ジカルボン酸成分とする優れた機械物性を
有するポリエステルを安定して製造することが可能であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ジヒドロキシ化合物と無水酢酸また
    は芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物と全ジカル
    ボン酸成分の30〜100モル%が4,4′−ジフェニ
    ルジカルボン酸であるジカルボン酸(テレフタル酸は含
    まない)との重縮合反応において、不活性ガス雰囲気下
    および/または減圧下、120℃以上400℃以下の温
    度で重合を行い、融点250〜400℃かつ溶融粘度が
    20〜10,000ポイズ(融点+5℃、剪断速度1,
    000(1/秒)で測定した値)であるプレポリマを得
    た後、さらに固相重合により高重合度化することを特徴
    とする高弾性率ポリエステルの製造方法。
JP63146819A 1988-06-16 1988-06-16 高弾性率ポリエステルの製造方法 Expired - Lifetime JPH0625251B2 (ja)

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