JPH0625427A - 熱硬化性樹脂の後硬化方法 - Google Patents
熱硬化性樹脂の後硬化方法Info
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- JPH0625427A JPH0625427A JP18420392A JP18420392A JPH0625427A JP H0625427 A JPH0625427 A JP H0625427A JP 18420392 A JP18420392 A JP 18420392A JP 18420392 A JP18420392 A JP 18420392A JP H0625427 A JPH0625427 A JP H0625427A
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ナフタレンまたはタール、ピッチなどの縮合
多環芳香族化合物成分を、ジ(ヒドロキシメチル)ベン
ゼンまたはジ(ハロメチル)ベンゼン型の架橋剤と共
に、酸触媒の存在下に加熱反応させて得た熱硬化性樹脂
を、成形硬化後、成形体を酸素遮断下で(例、炭素粉末
中に埋設して)熱処理し、後硬化させることを特徴とす
る、耐水性、耐薬品性および電気絶縁性の優れた熱硬化
性樹脂硬化物を得るための後硬化方法。 【効果】 耐水性、耐薬品性、電気絶縁性が大幅に向上
した成形硬化物を製造することができる。得られた成形
硬化物は、その後に高温の空気中に長時間放置されても
著しい特性の劣化を受けない。
多環芳香族化合物成分を、ジ(ヒドロキシメチル)ベン
ゼンまたはジ(ハロメチル)ベンゼン型の架橋剤と共
に、酸触媒の存在下に加熱反応させて得た熱硬化性樹脂
を、成形硬化後、成形体を酸素遮断下で(例、炭素粉末
中に埋設して)熱処理し、後硬化させることを特徴とす
る、耐水性、耐薬品性および電気絶縁性の優れた熱硬化
性樹脂硬化物を得るための後硬化方法。 【効果】 耐水性、耐薬品性、電気絶縁性が大幅に向上
した成形硬化物を製造することができる。得られた成形
硬化物は、その後に高温の空気中に長時間放置されても
著しい特性の劣化を受けない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐水性、耐薬品性、
電気絶縁性、および耐熱性に非常に優れた熱硬化性芳香
族炭化水素樹脂の成形硬化物を得るための後硬化方法に
関するものである。
電気絶縁性、および耐熱性に非常に優れた熱硬化性芳香
族炭化水素樹脂の成形硬化物を得るための後硬化方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂としては、フェノール樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、
シリコーン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂等が知られ
ている。一般に、このような熱硬化性樹脂は、熱可塑性
樹脂に比べて優れた耐熱性を示すが、それでもポリイミ
ド樹脂を除けば、長期使用可能温度は最高150 〜200 ℃
程度である。一方、ポリイミド樹脂は、長期使用可能温
度が 200〜300 ℃と非常に優れた耐熱性を有するが、反
面、成形加工性に劣るという欠点がある。
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、
シリコーン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂等が知られ
ている。一般に、このような熱硬化性樹脂は、熱可塑性
樹脂に比べて優れた耐熱性を示すが、それでもポリイミ
ド樹脂を除けば、長期使用可能温度は最高150 〜200 ℃
程度である。一方、ポリイミド樹脂は、長期使用可能温
度が 200〜300 ℃と非常に優れた耐熱性を有するが、反
面、成形加工性に劣るという欠点がある。
【0003】近年、新たな熱硬化性樹脂として、ナフタ
レンなどの縮合多環芳香族化合物またはこれを主成分と
する混合物と、芳香環に結合した少なくとも2個のヒド
ロキシメチル基および/またはハロメチル基を有する芳
香族化合物からなる架橋剤とを、酸触媒の存在下に加熱
反応させると、ポリイミドに匹敵するような非常に優れ
た耐熱性を示す縮合多環多核型の芳香族炭化水素樹脂が
容易に得られることが報告された (特開昭62−521 号公
報、同62−522 号公報) 。この熱硬化性樹脂はCOPN
A樹脂と命名され、耐熱性樹脂として工業化が検討され
ている。本明細書においても、以下、この樹脂をCOP
NA樹脂と略記する。
レンなどの縮合多環芳香族化合物またはこれを主成分と
する混合物と、芳香環に結合した少なくとも2個のヒド
ロキシメチル基および/またはハロメチル基を有する芳
香族化合物からなる架橋剤とを、酸触媒の存在下に加熱
反応させると、ポリイミドに匹敵するような非常に優れ
た耐熱性を示す縮合多環多核型の芳香族炭化水素樹脂が
容易に得られることが報告された (特開昭62−521 号公
報、同62−522 号公報) 。この熱硬化性樹脂はCOPN
A樹脂と命名され、耐熱性樹脂として工業化が検討され
ている。本明細書においても、以下、この樹脂をCOP
NA樹脂と略記する。
【0004】一般に熱硬化性樹脂は金型等を用いて賦形
され、成形中に硬化させて成形硬化物とした後、得られ
た成形体に対して、耐熱性向上、寸法安定性向上、成形
時の残留応力除去等の目的で、後硬化処理(ポストキュ
ア)を施すことが多い。後硬化処理は、通常は常圧下、
空気中での熱処理により行われ、加熱温度は樹脂種によ
っても異なるが一般には 150〜350 ℃の範囲内である。
上述したCOPNA樹脂においても、このような後硬化
処理は成形体の耐熱性や寸法安定性の向上のために非常
に有効な手段であることが知られている。
され、成形中に硬化させて成形硬化物とした後、得られ
た成形体に対して、耐熱性向上、寸法安定性向上、成形
時の残留応力除去等の目的で、後硬化処理(ポストキュ
ア)を施すことが多い。後硬化処理は、通常は常圧下、
空気中での熱処理により行われ、加熱温度は樹脂種によ
っても異なるが一般には 150〜350 ℃の範囲内である。
上述したCOPNA樹脂においても、このような後硬化
処理は成形体の耐熱性や寸法安定性の向上のために非常
に有効な手段であることが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】COPNA樹脂は、後
硬化処理を施すことにより耐熱性が向上するため、耐熱
性樹脂として使用する場合には後硬化処理が必要なこと
が多い。本発明者らは、COPNA樹脂の後硬化処理の
挙動を調べた結果、COPNA樹脂の後硬化処理は、成
形体の耐熱性や寸法安定性の向上には有効であるもの
の、同時に耐水性、耐薬品性、電気絶縁性が低下すると
いう現象をもたらすことを発見した。この発明は、後硬
化処理により耐熱性と同時に、耐水性、耐薬品性、電気
絶縁性にも非常に優れ、高温の空気中で長期使用が可能
なCOPNA樹脂の成形硬化物を製造し得る後硬化処理
方法を提供することを目的とする。
硬化処理を施すことにより耐熱性が向上するため、耐熱
性樹脂として使用する場合には後硬化処理が必要なこと
が多い。本発明者らは、COPNA樹脂の後硬化処理の
挙動を調べた結果、COPNA樹脂の後硬化処理は、成
形体の耐熱性や寸法安定性の向上には有効であるもの
の、同時に耐水性、耐薬品性、電気絶縁性が低下すると
いう現象をもたらすことを発見した。この発明は、後硬
化処理により耐熱性と同時に、耐水性、耐薬品性、電気
絶縁性にも非常に優れ、高温の空気中で長期使用が可能
なCOPNA樹脂の成形硬化物を製造し得る後硬化処理
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
の達成を目指して研究を重ねた結果、COPNA樹脂の
成形体を酸素を遮断した状態で後硬化処理することが有
効であることを知り、この発明を完成した。
の達成を目指して研究を重ねた結果、COPNA樹脂の
成形体を酸素を遮断した状態で後硬化処理することが有
効であることを知り、この発明を完成した。
【0007】ここに、この発明の要旨は、COPNA樹
脂(即ち、縮合多環芳香族化合物またはこれを主成分と
する混合物と、芳香環に結合した少なくとも2個のヒド
ロキシメチル基および/またはハロメチル基を有する芳
香族化合物からなる架橋剤とを、酸触媒の存在下に加熱
反応させて得た熱硬化性樹脂)を、成形硬化後、成形体
を酸素を遮断した状態で熱処理して後硬化させることを
特徴とする、耐水性、耐薬品性および電気絶縁性の優れ
た熱硬化性樹脂硬化物を得るための後硬化方法である。
脂(即ち、縮合多環芳香族化合物またはこれを主成分と
する混合物と、芳香環に結合した少なくとも2個のヒド
ロキシメチル基および/またはハロメチル基を有する芳
香族化合物からなる架橋剤とを、酸触媒の存在下に加熱
反応させて得た熱硬化性樹脂)を、成形硬化後、成形体
を酸素を遮断した状態で熱処理して後硬化させることを
特徴とする、耐水性、耐薬品性および電気絶縁性の優れ
た熱硬化性樹脂硬化物を得るための後硬化方法である。
【0008】
【作用】以下、この発明の構成をその作用とともに詳述
する。本発明者らは、COPNA樹脂の成形体を通常の
方法、つまり常圧下、空気中で150 〜350 ℃に加熱する
方法で後硬化処理を施した場合に、成形硬化物の耐水
性、耐薬品性、電気絶縁性が低下することを見い出し
た。またこの原因を究明するために、COPNA樹脂の
後硬化処理前後のIRスペクトル分析、および電気的性
質のうち体積抵抗率と表面抵抗率とを調査した。
する。本発明者らは、COPNA樹脂の成形体を通常の
方法、つまり常圧下、空気中で150 〜350 ℃に加熱する
方法で後硬化処理を施した場合に、成形硬化物の耐水
性、耐薬品性、電気絶縁性が低下することを見い出し
た。またこの原因を究明するために、COPNA樹脂の
後硬化処理前後のIRスペクトル分析、および電気的性
質のうち体積抵抗率と表面抵抗率とを調査した。
【0009】その結果、COPNA樹脂に通常の後硬化
処理を施すと、IRスペクトルの含酸素官能基に帰属さ
れるピークが増大すること、および体積抵抗率に比べて
表面抵抗率のみが大きく低下することを見い出した。こ
れらの事実から、後硬化処理によりCOPNA樹脂の耐
水性、耐薬品性、電気絶縁性が低下する原因は、空気中
での後硬化処理による成形体表面の著しい酸化であるこ
とを究明した。さらに、成形体表面に残存するジメチル
エーテル結合やヒドロキシメチル基が優先的に酸化を受
けること、酸触媒として用いるスルホン酸やその分解物
(例えばSO3)が酸化開始剤として作用していることな
ども判明した。
処理を施すと、IRスペクトルの含酸素官能基に帰属さ
れるピークが増大すること、および体積抵抗率に比べて
表面抵抗率のみが大きく低下することを見い出した。こ
れらの事実から、後硬化処理によりCOPNA樹脂の耐
水性、耐薬品性、電気絶縁性が低下する原因は、空気中
での後硬化処理による成形体表面の著しい酸化であるこ
とを究明した。さらに、成形体表面に残存するジメチル
エーテル結合やヒドロキシメチル基が優先的に酸化を受
けること、酸触媒として用いるスルホン酸やその分解物
(例えばSO3)が酸化開始剤として作用していることな
ども判明した。
【0010】この発明によれば、COPNA樹脂の成形
体を酸素を遮断した状態で後硬化処理するため、成形体
表面への含酸素官能基の導入(表面酸化)が妨げられ、
成形硬化物の耐水性、耐薬品性、電気絶縁性の低下が防
止される。
体を酸素を遮断した状態で後硬化処理するため、成形体
表面への含酸素官能基の導入(表面酸化)が妨げられ、
成形硬化物の耐水性、耐薬品性、電気絶縁性の低下が防
止される。
【0011】さらに驚くべきことには、一旦、この発明
の方法で後硬化処理を施した成形硬化物は、その後に空
気中で高温に放置されても成形体表面の酸化を受けず、
その結果、非常に優れた耐水性、耐薬品性、電気絶縁性
を維持することができるという予想外の効果を発揮す
る。
の方法で後硬化処理を施した成形硬化物は、その後に空
気中で高温に放置されても成形体表面の酸化を受けず、
その結果、非常に優れた耐水性、耐薬品性、電気絶縁性
を維持することができるという予想外の効果を発揮す
る。
【0012】この発明の方法により後硬化処理したCO
PNA樹脂の成形硬化物が、その後に酸化性雰囲気中で
高温に放置されても、酸化を受けずに耐水性、耐薬品
性、電気絶縁性を保持できる理由については、酸化を受
け易い表面のジメチルエーテル結合やヒドロキシメチル
基が、この発明による酸素を遮断した状態での後硬化処
理によって、酸化に対して安定な芳香環間のメチレン結
合に変わること、さらには酸触媒として用いるスルホン
酸由来の分解物で酸化の開始剤となりうるSO3等が、
この発明の方法による後硬化処理により系外に抜けでる
ことなどが考えられる。
PNA樹脂の成形硬化物が、その後に酸化性雰囲気中で
高温に放置されても、酸化を受けずに耐水性、耐薬品
性、電気絶縁性を保持できる理由については、酸化を受
け易い表面のジメチルエーテル結合やヒドロキシメチル
基が、この発明による酸素を遮断した状態での後硬化処
理によって、酸化に対して安定な芳香環間のメチレン結
合に変わること、さらには酸触媒として用いるスルホン
酸由来の分解物で酸化の開始剤となりうるSO3等が、
この発明の方法による後硬化処理により系外に抜けでる
ことなどが考えられる。
【0013】この発明の熱硬化性樹脂の製造に用いる主
原料は、縮合多環芳香族化合物またはこれを主成分とす
る混合物と、これを架橋する架橋剤である。
原料は、縮合多環芳香族化合物またはこれを主成分とす
る混合物と、これを架橋する架橋剤である。
【0014】縮合多環芳香族化合物は、2環以上の芳香
環を持ち、その少なくとも2環が縮合している任意の炭
化水素化合物を含むものである。その具体例としては、
ナフタレン、アセナフテン、アセナフチレン、フェナン
トレン、アントラセン、ピレン、クリセン、ナフタセ
ン、コロネン、ペリレン、フルオランテン、ピセン、各
種ベンゾピレン類、各種ベンゾペリレン類、およびこれ
らの化合物のアルキル誘導体が例示され、これらを単独
で、または2種以上の混合物で使用することができる。
また、これらの縮合多環芳香族化合物が、メチレン基、
フェニレン基、キシリレン基、エーテル基等の2価基で
連結された構造の炭化水素化合物(例、ジナフチルメタ
ン)も包含される。さらに、縮合多環芳香族化合物はヒ
ドロキシル基で置換されていてもよい。即ち、ナフトー
ル、ヒドロキシアントラセンなどもこの化合物に包含さ
れる。
環を持ち、その少なくとも2環が縮合している任意の炭
化水素化合物を含むものである。その具体例としては、
ナフタレン、アセナフテン、アセナフチレン、フェナン
トレン、アントラセン、ピレン、クリセン、ナフタセ
ン、コロネン、ペリレン、フルオランテン、ピセン、各
種ベンゾピレン類、各種ベンゾペリレン類、およびこれ
らの化合物のアルキル誘導体が例示され、これらを単独
で、または2種以上の混合物で使用することができる。
また、これらの縮合多環芳香族化合物が、メチレン基、
フェニレン基、キシリレン基、エーテル基等の2価基で
連結された構造の炭化水素化合物(例、ジナフチルメタ
ン)も包含される。さらに、縮合多環芳香族化合物はヒ
ドロキシル基で置換されていてもよい。即ち、ナフトー
ル、ヒドロキシアントラセンなどもこの化合物に包含さ
れる。
【0015】縮合多環芳香族化合物は純品である必要は
ない。即ち、合多環芳香族化合物を主成分とする石炭系
または石油系の重質油類、タール、ピッチ類も原料とし
て使用可能である。また、縮合多環芳香族化合物に少量
のフェノール、アルキルフェノール、アルキルベンゼン
などの単環芳香族化合物が混合した混合物も使用するこ
とができる。
ない。即ち、合多環芳香族化合物を主成分とする石炭系
または石油系の重質油類、タール、ピッチ類も原料とし
て使用可能である。また、縮合多環芳香族化合物に少量
のフェノール、アルキルフェノール、アルキルベンゼン
などの単環芳香族化合物が混合した混合物も使用するこ
とができる。
【0016】この発明の方法で架橋剤として使用するの
は、芳香環に結合した少なくとも2個のヒドロキシルメ
チル基および/またはハロメチル基を有する芳香族化合
物である。かかる架橋剤の例としては、ベンゼン、キシ
レン、ナフタレン、アントラセン、ピレンまたはそれら
のアルキル誘導体等の芳香族炭化水素化合物のポリ (ヒ
ドロキシメチル) 誘導体ならびにポリ (ハロメチル) 誘
導体が挙げられる。架橋剤も1種もしくは2種以上を使
用できる。好ましい架橋剤は、2個以上のヒドロキシメ
チル基を持つ芳香族化合物であり、特にジ (ヒドロキシ
メチル) ベンゼンおよびジ (ヒドロキシメチル) キシレ
ンが好ましい。
は、芳香環に結合した少なくとも2個のヒドロキシルメ
チル基および/またはハロメチル基を有する芳香族化合
物である。かかる架橋剤の例としては、ベンゼン、キシ
レン、ナフタレン、アントラセン、ピレンまたはそれら
のアルキル誘導体等の芳香族炭化水素化合物のポリ (ヒ
ドロキシメチル) 誘導体ならびにポリ (ハロメチル) 誘
導体が挙げられる。架橋剤も1種もしくは2種以上を使
用できる。好ましい架橋剤は、2個以上のヒドロキシメ
チル基を持つ芳香族化合物であり、特にジ (ヒドロキシ
メチル) ベンゼンおよびジ (ヒドロキシメチル) キシレ
ンが好ましい。
【0017】上述した縮合多環芳香族化合物と架橋剤と
は酸触媒の存在下で重縮合反応させて熱硬化性樹脂とす
る。酸触媒としては、硫酸、有機スルホン酸等が使用で
きる。その中で、トルエンスルホン酸、キシレンスルホ
ン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等
の有機スルホン酸が好ましい。また、ポリスチレンスル
ホン酸樹脂やフェノールスルホン酸樹脂といったスルホ
ン酸基を含有する樹脂も触媒として有用である。
は酸触媒の存在下で重縮合反応させて熱硬化性樹脂とす
る。酸触媒としては、硫酸、有機スルホン酸等が使用で
きる。その中で、トルエンスルホン酸、キシレンスルホ
ン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等
の有機スルホン酸が好ましい。また、ポリスチレンスル
ホン酸樹脂やフェノールスルホン酸樹脂といったスルホ
ン酸基を含有する樹脂も触媒として有用である。
【0018】主原料である縮合多環芳香族化合物 (混合
物の場合には混合物中の縮合多環芳香族化合物) に対す
る架橋剤の配合比は、モル比換算で 0.7〜6の範囲が適
切である。モル比が0.7 より小さい場合は、生成物の熱
硬化性が不足し、逆にモル比が6より大きい場合は架橋
剤が過剰になり、やや不均質な生成物を与える。より好
ましい範囲としては、1〜3である。
物の場合には混合物中の縮合多環芳香族化合物) に対す
る架橋剤の配合比は、モル比換算で 0.7〜6の範囲が適
切である。モル比が0.7 より小さい場合は、生成物の熱
硬化性が不足し、逆にモル比が6より大きい場合は架橋
剤が過剰になり、やや不均質な生成物を与える。より好
ましい範囲としては、1〜3である。
【0019】酸触媒の添加量は、縮合多環芳香族化合物
と架橋剤との合計重量に対して0.2〜20重量%、好まし
くは 0.5〜10重量%の範囲である。
と架橋剤との合計重量に対して0.2〜20重量%、好まし
くは 0.5〜10重量%の範囲である。
【0020】主原料である縮合多環芳香族化合物と架橋
剤を、酸触媒と共に所定の割合で混合し、好ましくは非
酸化性雰囲気で加熱反応させることにより、容易に熱硬
化性プレポリマー状態の芳香族炭化水素樹脂を製造する
ことができる。
剤を、酸触媒と共に所定の割合で混合し、好ましくは非
酸化性雰囲気で加熱反応させることにより、容易に熱硬
化性プレポリマー状態の芳香族炭化水素樹脂を製造する
ことができる。
【0021】反応温度は、約50〜300 ℃、好ましくは約
80〜200 ℃である。反応圧力は、通常は常圧ないし若干
の加圧であるが、反応で副生する縮合水 (または塩化水
素)を反応系から除去して反応効率を高めるために、減
圧下で反応させることもできる。反応は、溶融状態 (溶
融重合) で行うのが簡単であるが、適当な溶媒または分
散媒中 (溶液重合または懸濁重合) で実施することもで
きる。
80〜200 ℃である。反応圧力は、通常は常圧ないし若干
の加圧であるが、反応で副生する縮合水 (または塩化水
素)を反応系から除去して反応効率を高めるために、減
圧下で反応させることもできる。反応は、溶融状態 (溶
融重合) で行うのが簡単であるが、適当な溶媒または分
散媒中 (溶液重合または懸濁重合) で実施することもで
きる。
【0022】溶融重合の場合、反応の進行にともなって
反応物の粘度が上昇し、熱硬化性プレポリマーであるB
ステージ樹脂が得られる。この段階からさらに反応を進
めると、不溶不融性の硬化物となるので、成形可能な熱
硬化性樹脂を得るように、Bステージ状態の適当な段階
で反応混合物の温度を下げて反応を停止させる。こうし
て得られる熱硬化性樹脂は、まだ加熱溶融性および溶剤
溶解性が残っている段階の未硬化中間重縮合物 (プレポ
リマー) である。
反応物の粘度が上昇し、熱硬化性プレポリマーであるB
ステージ樹脂が得られる。この段階からさらに反応を進
めると、不溶不融性の硬化物となるので、成形可能な熱
硬化性樹脂を得るように、Bステージ状態の適当な段階
で反応混合物の温度を下げて反応を停止させる。こうし
て得られる熱硬化性樹脂は、まだ加熱溶融性および溶剤
溶解性が残っている段階の未硬化中間重縮合物 (プレポ
リマー) である。
【0023】この熱硬化性プレポリマーは、約 100〜35
0 ℃に加熱することによって、容易に熱硬化物となるの
で、適当な方法で賦形と加熱を行うことにより成形硬化
させて、不溶不融の成形体とする。成形硬化は、例え
ば、粉末状にして加熱プレスする圧縮成形法、或いは溶
融状態または溶媒に溶解させた溶液状態で成形金型に流
し込んでから加熱する流し込み成形法、さらにはトラン
スファー成形法等の従来より知られた各種の熱硬化性樹
脂の成形方法を利用して実施することができる。
0 ℃に加熱することによって、容易に熱硬化物となるの
で、適当な方法で賦形と加熱を行うことにより成形硬化
させて、不溶不融の成形体とする。成形硬化は、例え
ば、粉末状にして加熱プレスする圧縮成形法、或いは溶
融状態または溶媒に溶解させた溶液状態で成形金型に流
し込んでから加熱する流し込み成形法、さらにはトラン
スファー成形法等の従来より知られた各種の熱硬化性樹
脂の成形方法を利用して実施することができる。
【0024】また、この成形硬化時に、樹脂中に繊維
状、粒状、フレーク状の各種セラミック質、炭素質、有
機質または金属質材料を骨材 (即ち、充填材または強化
材) として樹脂に配合することによって、所望の特性機
能を付与することもできる。有用な骨材の例は、ガラス
繊維、カーボン繊維、黒鉛などである。
状、粒状、フレーク状の各種セラミック質、炭素質、有
機質または金属質材料を骨材 (即ち、充填材または強化
材) として樹脂に配合することによって、所望の特性機
能を付与することもできる。有用な骨材の例は、ガラス
繊維、カーボン繊維、黒鉛などである。
【0025】こうして得られた成形体は、耐熱性向上、
寸法安定性向上、成形時の残留応力除去等のために、後
硬化処理を施す。この発明の特徴は、この樹脂の優れた
耐水性、耐薬品性、電気絶縁性を引き出すために、酸素
を遮断した状態で後硬化処理を実施することである。具
体的には、炭素質粉末、耐熱オイルなどの還元性を持つ
固体もしくは液体中に成形体を埋設して後硬化のための
熱処理を行う方法が簡単である。或いは、窒素、アルゴ
ンガス等の非酸化性ガスを流しながら、またはこのガス
中に成形体を封入して熱処理を行う方法も可能である。
寸法安定性向上、成形時の残留応力除去等のために、後
硬化処理を施す。この発明の特徴は、この樹脂の優れた
耐水性、耐薬品性、電気絶縁性を引き出すために、酸素
を遮断した状態で後硬化処理を実施することである。具
体的には、炭素質粉末、耐熱オイルなどの還元性を持つ
固体もしくは液体中に成形体を埋設して後硬化のための
熱処理を行う方法が簡単である。或いは、窒素、アルゴ
ンガス等の非酸化性ガスを流しながら、またはこのガス
中に成形体を封入して熱処理を行う方法も可能である。
【0026】熱処理は通常常圧下で行うが、硬化反応お
よびスルホン酸分解物の系外除去を促進するため、若干
の減圧下で行っても良い。熱処理条件は、温度と時間の
組合せで異なるが、熱処理温度が低い、または熱処理時
間が短い等で熱処理が不足する場合、耐熱性、寸法安定
性の向上が不十分になるばかりでなく、後硬化処理物を
高温、空気中 (酸化性雰囲気) で使用すると耐水性、耐
薬品性、電気絶縁性が低下するためこの発明の目的を達
成できない。また、熱処理条件が過剰の場合は、樹脂の
熱分解が起こり、機械的特性等の低下を引き起こすこと
となる。好ましい後硬化用の熱処理条件は、約180 〜約
350 ℃の温度範囲で1〜30時間である。
よびスルホン酸分解物の系外除去を促進するため、若干
の減圧下で行っても良い。熱処理条件は、温度と時間の
組合せで異なるが、熱処理温度が低い、または熱処理時
間が短い等で熱処理が不足する場合、耐熱性、寸法安定
性の向上が不十分になるばかりでなく、後硬化処理物を
高温、空気中 (酸化性雰囲気) で使用すると耐水性、耐
薬品性、電気絶縁性が低下するためこの発明の目的を達
成できない。また、熱処理条件が過剰の場合は、樹脂の
熱分解が起こり、機械的特性等の低下を引き起こすこと
となる。好ましい後硬化用の熱処理条件は、約180 〜約
350 ℃の温度範囲で1〜30時間である。
【0027】この発明の方法により製造されたCOPN
A樹脂の成形硬化物は、従来の後硬化処理法で得られた
ものに比べ、耐水性、耐薬品性、電気絶縁性が良好であ
り、しかも、後硬化処理を施さない硬化体と比べても、
使用時に高温の空気中に曝された時に酸化劣化を受けに
くく、樹脂の特性(耐水性、耐薬品性、電気絶縁性)が
劣化しにくいという、非常に有利な性質を示す。例え
ば、この発明の方法により製造されたCOPNA樹脂
は、アルカリ処理 (10% NaOH 中に23℃で5週間浸漬)
による曲げ強度保持率が90%以上、好ましくは95%以上
を示し、この処理後の重量変化も0.1 %以下、好ましく
は0.05%以下と小さい。そして、この樹脂を空気中で25
0 ℃に500 時間加熱した後で同様にアルカリ処理して
も、アルカリ処理後の曲げ強度保持率および重量変化の
いずれも、この加熱処理前と実質的に変化せず、空気中
での長時間の加熱によって特性の劣化を受けない。
A樹脂の成形硬化物は、従来の後硬化処理法で得られた
ものに比べ、耐水性、耐薬品性、電気絶縁性が良好であ
り、しかも、後硬化処理を施さない硬化体と比べても、
使用時に高温の空気中に曝された時に酸化劣化を受けに
くく、樹脂の特性(耐水性、耐薬品性、電気絶縁性)が
劣化しにくいという、非常に有利な性質を示す。例え
ば、この発明の方法により製造されたCOPNA樹脂
は、アルカリ処理 (10% NaOH 中に23℃で5週間浸漬)
による曲げ強度保持率が90%以上、好ましくは95%以上
を示し、この処理後の重量変化も0.1 %以下、好ましく
は0.05%以下と小さい。そして、この樹脂を空気中で25
0 ℃に500 時間加熱した後で同様にアルカリ処理して
も、アルカリ処理後の曲げ強度保持率および重量変化の
いずれも、この加熱処理前と実質的に変化せず、空気中
での長時間の加熱によって特性の劣化を受けない。
【0028】
【実施例】以下に、この発明を実施例に基づいて具体的
に説明する。 〔実施例1〕ガラス製反応器に、ナフタレン64.0重量部
(0.5モル) 、p−ジ (ヒドロキシメチル) ベンゼン110.
4 重量部(0.8モル) 、およびp−トルエンスルホン酸1
水和物8.72重量部を仕込み、窒素気流中、攪拌しなが
ら、110 ℃で、120 分間反応させて、流動点が99℃のC
OPNA樹脂プレポリマー (Bステージ樹脂) を得た。
樹脂の流動点は、樹脂を6℃/分で昇温させながらフロ
ーテスターを用いて見掛け粘度を測定し、見掛け粘度が
105 ポイズになる温度を流動点とした。
に説明する。 〔実施例1〕ガラス製反応器に、ナフタレン64.0重量部
(0.5モル) 、p−ジ (ヒドロキシメチル) ベンゼン110.
4 重量部(0.8モル) 、およびp−トルエンスルホン酸1
水和物8.72重量部を仕込み、窒素気流中、攪拌しなが
ら、110 ℃で、120 分間反応させて、流動点が99℃のC
OPNA樹脂プレポリマー (Bステージ樹脂) を得た。
樹脂の流動点は、樹脂を6℃/分で昇温させながらフロ
ーテスターを用いて見掛け粘度を測定し、見掛け粘度が
105 ポイズになる温度を流動点とした。
【0029】このCOPNA樹脂プレポリマーを3mm以
下に粉砕し、熱硬化性樹脂の成形材料を得た。この成形
材料を180 ℃、300 kg/cm2で2分間圧縮成形して、直径
100 mm、厚さ2mmの円板状の不溶不融の硬化成形体を得
た。この成形体を、次いで粒径1mm以下のコークス微粉
中に埋設し、オーブン中で、250 ℃に12時間加熱するこ
とにより後硬化処理を行い、後硬化処理した成形硬化物
を得た。後硬化処理した成形硬化物の体積抵抗率と表面
抵抗率をJIS K-6911に基づいて測定した結果を表1に示
す。
下に粉砕し、熱硬化性樹脂の成形材料を得た。この成形
材料を180 ℃、300 kg/cm2で2分間圧縮成形して、直径
100 mm、厚さ2mmの円板状の不溶不融の硬化成形体を得
た。この成形体を、次いで粒径1mm以下のコークス微粉
中に埋設し、オーブン中で、250 ℃に12時間加熱するこ
とにより後硬化処理を行い、後硬化処理した成形硬化物
を得た。後硬化処理した成形硬化物の体積抵抗率と表面
抵抗率をJIS K-6911に基づいて測定した結果を表1に示
す。
【0030】〔比較例1〕硬化成形品をコークス微粉中
に埋設せずに後硬化処理を行った以外は、実施例1と同
様の方法で硬化成形物を得た。この硬化成形物の体積抵
抗率と表面抵抗率を表1に併せて示す。
に埋設せずに後硬化処理を行った以外は、実施例1と同
様の方法で硬化成形物を得た。この硬化成形物の体積抵
抗率と表面抵抗率を表1に併せて示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1から、従来法により後硬化処理した比
較例1の硬化物に比べて、この発明の方法で後硬化処理
した実施例1の硬化物は、特に表面抵抗率が約1000倍も
大きく、電気絶縁性に優れていることが分かる。
較例1の硬化物に比べて、この発明の方法で後硬化処理
した実施例1の硬化物は、特に表面抵抗率が約1000倍も
大きく、電気絶縁性に優れていることが分かる。
【0033】〔実施例2〕実施例1と同様にして得た成
形材料を、180 ℃、300 kg/cm2で5分間圧縮成形するこ
とにより、20mm×40mm×10mmの寸法の矩形成形体を得
た。この成形体を、次いで粒径1mm以下のコークス微粉
中に埋設し、オーブン中で230 ℃×4時間の熱処理を行
った後、さらにわずかに減圧しながら260 ℃で12時間の
熱処理を行い、後硬化処理した成形硬化物を得た。
形材料を、180 ℃、300 kg/cm2で5分間圧縮成形するこ
とにより、20mm×40mm×10mmの寸法の矩形成形体を得
た。この成形体を、次いで粒径1mm以下のコークス微粉
中に埋設し、オーブン中で230 ℃×4時間の熱処理を行
った後、さらにわずかに減圧しながら260 ℃で12時間の
熱処理を行い、後硬化処理した成形硬化物を得た。
【0034】この後硬化処理品からJIS K-6911に示され
た絶縁抵抗測定用試験片を作製した後、沸騰蒸留水中に
入れて、2時間煮沸した。煮沸前後の試験片の絶縁抵抗
を、JIS K-6911にもとづき測定した結果を表2に示す。
また、この後硬化処理品 (煮沸前の試験片) を空気中で
250 ℃で500 時間熱処理した後も、煮沸後の絶縁抵抗に
大きな低下は認められなかった。
た絶縁抵抗測定用試験片を作製した後、沸騰蒸留水中に
入れて、2時間煮沸した。煮沸前後の試験片の絶縁抵抗
を、JIS K-6911にもとづき測定した結果を表2に示す。
また、この後硬化処理品 (煮沸前の試験片) を空気中で
250 ℃で500 時間熱処理した後も、煮沸後の絶縁抵抗に
大きな低下は認められなかった。
【0035】〔比較例2〕成形体をコークス微粉中に埋
設せずに後硬化処理を行った以外は実施例2と同様の方
法で成形硬化と後硬化処理を行った。得られた後硬化処
理試験片の煮沸前後の絶縁抵抗を表2に併せて示した
が、煮沸処理により絶縁抵抗の大幅な低下が認められ
た。また後硬化処理品(煮沸前)を空気中で250 ℃で50
0 時間熱処理すると、さらに煮沸後の絶縁抵抗の低下が
大きくなった。参考のために、後硬化処理を施さなかっ
た(圧縮成形のみ)硬化物の煮沸後および空気中250
℃、500 時間処理後の絶縁抵抗も表2にあわせて記載し
た。
設せずに後硬化処理を行った以外は実施例2と同様の方
法で成形硬化と後硬化処理を行った。得られた後硬化処
理試験片の煮沸前後の絶縁抵抗を表2に併せて示した
が、煮沸処理により絶縁抵抗の大幅な低下が認められ
た。また後硬化処理品(煮沸前)を空気中で250 ℃で50
0 時間熱処理すると、さらに煮沸後の絶縁抵抗の低下が
大きくなった。参考のために、後硬化処理を施さなかっ
た(圧縮成形のみ)硬化物の煮沸後および空気中250
℃、500 時間処理後の絶縁抵抗も表2にあわせて記載し
た。
【0036】
【表2】
【0037】表2に示した結果から分かるように、この
発明の後硬化処理方法により得られた実施例2の硬化成
形物は、煮沸前後の絶縁抵抗の変化が非常に小さく、煮
沸後も絶縁抵抗は同じオーダーにとどまっており、耐水
性が非常によい。また高温で長時間使用しても絶縁性の
目立った低下が認められない。これに対し、比較例2で
は煮沸後に絶縁抵抗は1/1000と大きく低下し、耐水性が
低い。また、後硬化を施さない場合、高温に長時間さら
されると耐水性、絶縁性の低下が認められた。
発明の後硬化処理方法により得られた実施例2の硬化成
形物は、煮沸前後の絶縁抵抗の変化が非常に小さく、煮
沸後も絶縁抵抗は同じオーダーにとどまっており、耐水
性が非常によい。また高温で長時間使用しても絶縁性の
目立った低下が認められない。これに対し、比較例2で
は煮沸後に絶縁抵抗は1/1000と大きく低下し、耐水性が
低い。また、後硬化を施さない場合、高温に長時間さら
されると耐水性、絶縁性の低下が認められた。
【0038】〔実施例3〕実施例1と同様にして得た成
形材料から、180 ℃、500 kg/cm2で5分間のトランスフ
ァー成形により、80mm×10mm×4mmの薄板状の硬化成形
体を得た。この成形体を窒素気流を流したオーブンで23
0 ℃×4時間の熱処理を施した後、さらにわずかに減圧
しながら、280 ℃で5時間の熱処理を行い、後硬化処理
した成形硬化物を得た。
形材料から、180 ℃、500 kg/cm2で5分間のトランスフ
ァー成形により、80mm×10mm×4mmの薄板状の硬化成形
体を得た。この成形体を窒素気流を流したオーブンで23
0 ℃×4時間の熱処理を施した後、さらにわずかに減圧
しながら、280 ℃で5時間の熱処理を行い、後硬化処理
した成形硬化物を得た。
【0039】この後硬化処理品を10%水酸化ナトリウム
水溶液に浸漬し、23℃で5週間放置した。アルカリ処理
による曲げ強さの保持率および重量変化を測定した結果
を表3に示す。
水溶液に浸漬し、23℃で5週間放置した。アルカリ処理
による曲げ強さの保持率および重量変化を測定した結果
を表3に示す。
【0040】〔比較例3〕後硬化処理を空気中で行った
以外は、すべて実施例3と同様の方法、条件で試験片を
作成し、アルカリ処理による曲げ強さの保持率、および
重量変化を測定した。その結果を表3に併せて示す。
以外は、すべて実施例3と同様の方法、条件で試験片を
作成し、アルカリ処理による曲げ強さの保持率、および
重量変化を測定した。その結果を表3に併せて示す。
【0041】〔実施例4〕実施例3で得られた後硬化処
理品を、さらに空気中で250 ℃、500 時間の熱処理を行
った。この試験片を実施例3と同様の方法、条件でアル
カリ処理したときの曲げ強さの保持率、および重量変化
を測定した。その結果を表3に示す。
理品を、さらに空気中で250 ℃、500 時間の熱処理を行
った。この試験片を実施例3と同様の方法、条件でアル
カリ処理したときの曲げ強さの保持率、および重量変化
を測定した。その結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】表3から分かるように、この発明の方法に
より酸素遮断下で後硬化処理した成形硬化物 (実施例
3) は、アルカリ処理後も曲げ強さを実質的に維持して
おり、また重量増加も最小にとどまっている。即ち、ア
ルカリに耐え、耐薬品性に優れている。一方、後硬化処
理雰囲気を空気に変えた比較例3では、アルカリ処理後
の曲げ強さが半分近くに低下し、重量増加も大きいこと
から、耐薬品性を有していないことは明らかである。さ
らに予想外なことに、この発明の方法で後硬化処理した
成形硬化物を空気中で高温に長時間さらした実施例4の
成形硬化物も、実施例3と同等の耐薬品性を保持してお
り、この発明の方法により空気遮断下で後硬化処理した
後は、高温の空気に曝されても特性の劣化が起こらなく
なることがわかる。
より酸素遮断下で後硬化処理した成形硬化物 (実施例
3) は、アルカリ処理後も曲げ強さを実質的に維持して
おり、また重量増加も最小にとどまっている。即ち、ア
ルカリに耐え、耐薬品性に優れている。一方、後硬化処
理雰囲気を空気に変えた比較例3では、アルカリ処理後
の曲げ強さが半分近くに低下し、重量増加も大きいこと
から、耐薬品性を有していないことは明らかである。さ
らに予想外なことに、この発明の方法で後硬化処理した
成形硬化物を空気中で高温に長時間さらした実施例4の
成形硬化物も、実施例3と同等の耐薬品性を保持してお
り、この発明の方法により空気遮断下で後硬化処理した
後は、高温の空気に曝されても特性の劣化が起こらなく
なることがわかる。
【0044】
【発明の効果】以上述べた通り、この発明の方法に従っ
て後硬化処理を酸素遮断下の条件で実施することによ
り、通常の空気中 (酸化性雰囲気) での後硬化処理硬化
物に比べ、耐水性、耐薬品性、電気絶縁性が大幅に向上
した成形硬化物を製造することができる。さらに、こう
して得られた成形硬化物は、その後に高温の空気中に長
時間放置されても著しい特性の劣化を受けないので、高
温にさらされる用途にも十分に使用できる。従って、こ
の発明はCOPNA樹脂の特性を改善し、その用途を拡
大するのに有効である上、ポリイミド樹脂に匹敵する優
れた耐熱性を示し、各種物性にも優れた耐熱性樹脂を安
価に供給することを可能にし、産業上極めて有用であ
る。
て後硬化処理を酸素遮断下の条件で実施することによ
り、通常の空気中 (酸化性雰囲気) での後硬化処理硬化
物に比べ、耐水性、耐薬品性、電気絶縁性が大幅に向上
した成形硬化物を製造することができる。さらに、こう
して得られた成形硬化物は、その後に高温の空気中に長
時間放置されても著しい特性の劣化を受けないので、高
温にさらされる用途にも十分に使用できる。従って、こ
の発明はCOPNA樹脂の特性を改善し、その用途を拡
大するのに有効である上、ポリイミド樹脂に匹敵する優
れた耐熱性を示し、各種物性にも優れた耐熱性樹脂を安
価に供給することを可能にし、産業上極めて有用であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 縮合多環芳香族化合物またはこれを主成
分とする混合物と、芳香環に結合した少なくとも2個の
ヒドロキシメチル基および/またはハロメチル基を有す
る芳香族化合物からなる架橋剤とを、酸触媒の存在下に
加熱反応させて得た熱硬化性樹脂を、成形硬化後、成形
体を酸素を遮断した状態で熱処理して後硬化させること
を特徴とする、耐水性、耐薬品性および電気絶縁性の優
れた熱硬化性樹脂硬化物を得るための後硬化方法。 - 【請求項2】 前記熱硬化性樹脂に骨材を配合してから
成形硬化を行う、請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18420392A JPH0625427A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 熱硬化性樹脂の後硬化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18420392A JPH0625427A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 熱硬化性樹脂の後硬化方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0625427A true JPH0625427A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=16149167
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18420392A Withdrawn JPH0625427A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 熱硬化性樹脂の後硬化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0625427A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6152623A (en) * | 1996-10-14 | 2000-11-28 | Esselte N.V. | Tape printing apparatus and tape holding cases |
| KR20210039257A (ko) * | 2019-10-01 | 2021-04-09 | 박종하 | 불연성 심선 피복재 및 이를 이용한 전기선 제조방법 |
-
1992
- 1992-07-10 JP JP18420392A patent/JPH0625427A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6152623A (en) * | 1996-10-14 | 2000-11-28 | Esselte N.V. | Tape printing apparatus and tape holding cases |
| US6332725B1 (en) | 1996-10-14 | 2001-12-25 | Esselte N.V. | Tape printing apparatus and tape holding cases |
| KR20210039257A (ko) * | 2019-10-01 | 2021-04-09 | 박종하 | 불연성 심선 피복재 및 이를 이용한 전기선 제조방법 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991005 |