JPH062809B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH062809B2
JPH062809B2 JP60037460A JP3746085A JPH062809B2 JP H062809 B2 JPH062809 B2 JP H062809B2 JP 60037460 A JP60037460 A JP 60037460A JP 3746085 A JP3746085 A JP 3746085A JP H062809 B2 JPH062809 B2 JP H062809B2
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禎二 小原
修二 早瀬
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は光硬化性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、
良好な光硬化性を有すると共に、得られる硬化物が優れ
た電気的特性、耐熱性及び接着性を有する光硬化性樹脂
組成物に関する。
[発明の技術的背景とその問題点] 近年、電気・電子機器などの分野においては配線回路の
高密度化・高集積化に伴い、かかる分野において使用さ
れる電気絶縁材料、塗料、レジスト材料には優れた電気
特性、特に高温時における電気的特性が優れると共に、
被接着物との接着性及び材料表面の被膜の耐熱性が良好
であることが強く望まれていた。
従来、かかる要望に応えた良好な特性を有する樹脂組成
物を得るために様々な研究・開発が進められた結果、か
かる樹脂組成物としては、エポキシ樹脂に、該エポキシ
樹脂中のエポキシ基に対して当量以下のアクリル酸及び
/又はメタクリル酸(以下、(メタ)アクリル酸と略
す)を付加反応させて得られる部分アクリル化及び/又
はメタクリル化(以下、(メタ)アクリル化と略す)エ
ポキシ樹脂から成るものが知られている。ここで、部分
(メタ)アクリル化エポキシ樹脂はアクリロイル基及び
/又はメタクリロイル基(以下、(メタ)アクリロイル
基と略す)による光硬化性と、エポキシ基の硬化によっ
て付与される電気的特性、耐熱性及び接着性等の性質と
を併有する樹脂としてその有用性は大きいものであっ
た。また、この部分(メタ)アクリル化エポキシ樹脂
は、1分子中に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を
有しているために、アクリレート樹脂及び/又はメタク
リレート樹脂とエポキシ樹脂とを混合した樹脂組成物と
は性質を異にし、より優れた光硬化性を有するものであ
った。この部分(メタ)アクリル樹脂自体は前記したよ
うな良好な特性を有するものであったが、樹脂製造の際
に付加反応を円滑に進行させるためには触媒として第4
アンモニウム塩もしくは第3アミン等を使用して反応を
進めるために、生成した部分(メタ)アクリル化エポキ
シ樹脂中に残留する触媒が、樹脂の貯蔵安定性もしくは
硬化物の電気的特性を著しく低下させる原因となってい
た。また、残留した触媒の除去は、非常な困難を伴い、
煩雑な洗浄工程もしくは分離工程を要する場合が多く、
工業的にも有利なものではなかった。それ故、触媒の除
去操作後であっても、少量の触媒が残留することが多
く、必ずしも十分な電気的特性が得られるとは限らない
という欠点があった。さらにまた、部分(メタ)アクリ
ル化エポキシ樹脂の硬化方法としては、(メタ)アクリ
ロイル基の重合に対しては光重合開始剤、増感剤もしく
は熱重合開始剤の単独で使用する方法または併用する方
法;エポキシ基の硬化に対してはアミン系化合物、酸無
水物系化合物、ルイス酸系化合物等の硬化剤又は硬化触
媒を使用する方法が一般的である。しかしながら、従来
の樹脂組成物を電子・電気機器部品の絶縁材料、封止樹
脂材料もしくはレジスト材料などとして使用した場合、
必ずしも十分な電気的特性もしくは良好な作業性を有し
ていないという欠点があった。
[発明の目的] 本発明の目的は上記した欠点の解消にあり、良好な光硬
化性を有すると共に、得られる硬化物が優れた電気的特
性、耐熱性及び接着性を有する硬化性樹脂組成物を提供
することである。
[発明の概要] 本発明の樹脂組成物は、 a) 有機金属化合物又は有機リン化合物の存在下に、エ
ポキシ樹脂にアクリル酸及び/又はメタクリル酸を反応
させて得られた部分アクリル化及び/又はメタクリル化
エポキシ樹脂; b) 光照射によってアクリロイル基及び/又はメタクリ
ロイル基の重合を開始させる増感剤;及び c) 有機アルミニウム化合物及び有機ケイ素化合物を含
む硬化触媒 からなることを特徴とするものである。
本発明に使用される部分(メタ)アクリル化エポキシ樹
脂(a)としては、一般的に部分(メタ)アクリル化エポ
キシ樹脂として知られているもののうち、特に有機金属
化合物又は有機リン化合物の存在下に、エポキシ樹脂に
(メタ)アクリル酸を反応させて得られたものが挙げら
れる。
また本発明において、このような反応はエポキシ樹脂
と、エポキシ樹脂中のエポキシ基に対して当量以下の
(メタ)アクリル酸とを用いて行われる。当量比(後者
/前者)は好ましくは0.1〜0.9で、さらに好まし
くは0.3〜0.8である。ここで、当量比が0.1未満
の場合には、得られた部分(メタ)アクリル化エポキシ
樹脂の光硬化性が劣り、0.9を超える場合には、得られ
た樹脂の硬化物が基材との接着性、電気的特性、耐熱性
などの点で劣る。また、この(a)成分としては、前述
のように、有機金属化合物又は有機リン化合物の存在
下、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得
られた樹脂が用いられる。これは、このようにして得ら
れた樹脂を用いる本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物が
優れた電気的特性を有するためである。
部分(メタ)アクリル化エポキシ樹脂の製造に使用され
るエポキシ樹脂としては、一般にエポキシ樹脂として知
られているものであれば特に制限はなく、具体例とし
て、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、水
添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノール類ある
いはアルコール類とエピクロルヒドリンとの反応によっ
て得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、芳香族
あるいは脂肪族カルボン酸とエピクロルヒドリンとの反
応によって得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂
が挙げられる。また、有機金属化合物としては、β−ジ
ケトン、β−ケトエステル、サリチルアルデヒド誘導体
等を配位子とするAl、Ga、Sn、Zr、Zn、Cu、Fe、Co、N
i、Mn、Cr、V、Pt、Mo、Pd等の錯体が挙げられる。配位
子の具体例としては、アセチルアセトン、ベンゾイルア
セトン、トリフルオロアセチルアセトン、ヘキサフルオ
ロアセチルアセトン、 CH3COCH(CH3)COCH3、(CH3)2CHCOCH2COCH(CH3)2、CH3COC
H2COOC2H5、CH3COCH2COOC3H7、CH3COCH2COOCH3、サリチ
ルアルデヒド、2-アセチルフェノール、2-ヒドロキシベ
ンゾフェノンが挙げられる。この錯体の具体例として
は、トリスアセチルアセトナトアルミニウム、トリス
(トリフルオロアセチルアセトナト)アルミニウム、ト
リスベンゾイルアセトナトアルミニウム、トリスエチル
アセトアセタトアルミニウム、トリスサリチルアルデヒ
ダトアルミニウム、トリス(2-アセチルフェノラト)ア
ルミニウム、ガリウム(III)アセチルアセトネート、
スズ(II)アセチルアセトネート、ジルコニウム(IV)
アセチルアセトネート、亜鉛(II)アセチルアセトネー
ト、銅(II)アセチルアセトネート、鉄(II)アセチル
アセトネート、コバルト(III)アセチルアセトネー
ト、ニッケル(II)アセチルアセトネート、マンガン
(III)アセチルアセトネート、クロム(III)アセチル
アセトネート、酸化バナジウムアセチルアセトネート、
白金(II)アセチルアセトネート、酸化モリブデンアセ
チルアセトネート、パラジウム(II)アセチルアセトネ
ートが挙げられ、中でもアルミニウム錯体を用いた場合
が、特に電気的特性に優れた効果をもたらすため好まし
い。さらにまた、有機リン化合物としては、第3ホスフ
ィン、亜リン酸エステル等のルイス塩基が有効であり、
これらの中でも、弱ルイス塩基として作用する第3ホス
フィンが好ましく、例えば、トリフェニルホスフィン、
トリ-(p-トリル)ホスフィン、トリ-(p-メトキシフェニ
ル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、1,2-
ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3-ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホ
スフィノ)ブタンが挙げられる。
ここで、有機金属化合物の使用量は、エポキシ樹脂に対
して、通常、5重量%以下、好ましくは2重量%以下で
ある。使用量が5重量%を超える場合には、得られる部
分(メタ)アクリル化エポキシ樹脂中に残存する触媒が
本発明の組成物の電気的特性を低下させるためである。
また、有機リン化合物の使用量は、エポキシ樹脂に対し
て、通常、0.5重量%以下、好ましくは0.05重量%以下
である。使用量が0.5重量%を超える場合には、得られ
る部分(メタ)アクリル化エポキシ樹脂中に残存する触
媒が本発明の組成物の電気的特性、熱硬化性を低下さ
せ、かつ着色の原因となるからである。
本発明の硬化性樹脂組成物に使用される増感剤(b)は、
光照射によって(メタ)アクリロイル基の重合を開始さ
せるものであって、一般の光重合に使用される増感剤で
あればいかなるものであってもよく、例えば、ビアセチ
ル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、ベン
ゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメ
チルケタール、ベンゾイルパーオキシド、1-ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、(1-ヒドロキシ-1-メチ
ルエチル)フェニルケトン、p-イソプロピル-α-ヒドロ
キシイソブチルフェノンが挙げられる。
この(b)成分の使用量は、部分(メタ)アクリル化エポ
キシ樹脂に対して、通常、0.5〜10重量%、好ましくは
1〜5重量%である。使用量が0.5重量%未満の場合に
は、本発明の組成物の光硬化性が劣り、10重量%を超え
る場合には、硬化物の電気的特性、耐溶剤性等が劣る。
本発明の硬化性樹脂組成物に使用される硬化触媒(c)、
部分(メタ)アクリル化エポキシ樹脂中のエポキシ基を
硬化させるために使用される。まず、有機アルミニウム
化合物としては、アルミニウム原子にアルコキシ基、ア
リールオキシ基、アシルオキシ基、β−ジケトナト基、
β−ケトエステラト基等が結合した化合物が有効であ
り、これらの中でもβ−ジケトナト基及び/又はβ−ケ
トエステラト基が結合した化合物が好ましい。このよう
な有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリスメ
トキシアルミニウム、トリスエトキシアルミニウム、ト
リスイソプロポキシアルミニウム、トリスフェノキシア
ルミニウム、トリス-p-メチルフェノキシアルミニウ
ム、イソプロポキシジエトキシアルミニウム、トリスブ
トキシアルミニウム、トリスアセトキシアルミニウム、
トリスステアラトアルミニウム、トリスブチラトアルミ
ニウム、トリスプロピオナトアルミニウム、トリスイソ
プロピオナトアルミニウム、トリスアセチルアセトナト
アルミニウム、トリストリフルオロアセチルアセトナト
アルミニウム、トリスヘキサフルオロアセチルアセトナ
トアルミニウム、トリスエチルアセトアセタトアルミニ
ウム、トリスサリチルアルデヒダトアルミニウム、トリ
スジエチルマロナトアルミニウム、トリスプロピルアセ
トアセタトアルミニウム、トリスブチルアセトアセタト
アルミニウム、トリスベンゾイルアセトナトアルミニウ
ム、トリス-o-アセチルフェノラトアルミニウム、トリ
ス-o-プロピオニルフェノラトアルミニウムが挙げら
れ、これらは1種もしくは2種以上の混合系で使用され
る。この使用量は、(a)成分に対して、通常、0.1〜5重
量%、好ましくは0.5〜3重量%である。使用量が0.1重
量%未満の場合には、十分な硬化特性が得られず、5重
量%を超える場合には、電気的特性、密着性が低下す
る。つぎに、有機ケイ素化合物としては、加熱及び/又
は光照射によってシラノール基を生成する化合物が有効
であり、例としてアルコキシシリル基、アリールオキシ
シリル基、ペルオキシシリル基及び/又はα−ケトシリ
ル基を有する化合物が挙げられる。アルコキシシリル基
及び/又はアリールオキシ基を有する有機ケイ素化合物
は前記の有機アルミニウム化合物と共に使用して、加熱
によりエポキシ基の硬化能を発現するものである。ま
た、ペルオキシシリル基及び/又はα−ケトシリル基を
有する有機ケイ素化合物は前記の有機アルミニウム化合
物と共に使用して、光照射及び/又は加熱によりエポキ
シ基の硬化能を発現するものである。これらの有機ケイ
素化合物のうち、アルコキシシリル基及び/又はアリー
ルオキシシリル基を有する有機ケイ素化合物の具体例と
しては、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエ
トキシシラン、トリフェニルプロポキシシラン、トリフ
ェニルベンジルオキシシラン、トリフェニルフェノキシ
シラン、ジフェニルトリルメトキシシラン、ジフェニル
トリルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、
ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジプロポキシ
シラン、ジメチルフェニルメトキシシラン、ジメチルフ
ェニルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン
が挙げられる。ペルオキシシリル基及び/又はα−ケト
シリル基を有する化合物の具体例としては、tert-ブチ
ルペルオキシトリフェニルシラン、ジ-(tert-ブチルペ
ルオキシ)ジフェニルシラン、1,1-ジメチルプロピルペ
ルオキシトリフェニルシラン、ジ(1,1-ジメチルプロピ
ルペルオキシ)ジフェニルシラン、1-メチルエチルペル
オキシトリフェニルシラン、ジ(1-メチルエチルペルオ
キシ)ジフェニルシラン、tert-ブチルペルオキシメチ
ルジフェニルシラン、tert-ブチルペルオキシジメチル
フェニルシランが挙げられる。α−ケトシリル基を有す
るものの具体例としては、ベンゾイルトリフェニルシラ
ン、ベンゾイルメチルジフェニルシラン、ベンゾイルジ
メチルフェニルシラン、アセチルトリフェニルシラン、
プロピオニルトリフェニルシラン、アセチルメチルジフ
ェニルシラン、ベンゾイルトリメチルシラン、ベンゾイ
ルメトキシジフェニルシランが挙げられる。これらは1
種もしくは2種以上の混合系で使用される。この使用量
は、(a)成分に対して、通常、0.1〜10重量%、好ましく
は1〜5重量%である。使用量が0.1重量%未満の場合
には、十分な硬化特性が得られず、10重量%を超える場
合には、コスト高や接着性が低下するなどの問題を生じ
る場合がある。
本発明の硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、溶剤、高
分子化合物、酸化防止剤、可とう性付与剤、染料、顔
料、レベリング剤、消泡剤、無機質充填剤等を配合する
ことも可能である。その配合量は硬化性樹脂組成物の重
量に対して300重量%以下、好ましくは200重量%以下で
ある。これらの配合物が300重量%を超える場合は硬化
性樹脂組成物の光硬化性及び/又は熱硬化性が劣るため
好ましくない。
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記した各成分の所定量
を、常法に従い混合撹拌して容易に製造される。
本発明の硬化性樹脂組成物は、光照射及び加熱により硬
化し、優れた特性、即ち、電気的特性、接着性、機械的
強靭性、耐熱性を発現する。本発明の硬化性樹脂組成物
を硬化せしめるのに有利な光の波長は、通常、180〜700
nmの範囲、好ましくは180〜400nmの範囲である。また、
本発明の硬化性樹脂組成物を加熱硬化させる場合は、通
常、50〜220℃の範囲、好ましくは100〜200℃の範囲で
行うことが好ましい。硬化の方法、順序に特に制限はな
いが、通常、光照射に続いて加熱する方法、光照射と加
熱を同時に行う方法等が用いられる。
以下において、実施例及び比較例を掲げ、本発明を更に
詳しく説明する。なお、実施例中、「部」はすべて「重
量部」を示す。
[発明の実施例] 実施例1 エポキシ樹脂、エピコート828(商品名、シェル社製、
エポキシ当量190)500部とアクリル酸142部を、トリス
アセチルアセトナトアルミニウム13部を触媒、p-メトキ
シフェノール2.6部を熱重合禁止剤に使用して、110℃で
12時間反応させて得られた部分アクリル化エポキシ樹脂
(エポキシ当量:810,遊離酸:0.15meq/g,エポキシ基
/アクリロイル基:1/3)100部、1,4-ジオキサン30部、
(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)フェニルケトン4部、
トリス(エチルアセトアセタト)アルミニウム1部及び
tert-ブチルペルオキシトリフェニルシラン3部を配合
して硬化性樹脂組成物とした。この硬化性樹脂組成物を
銅板上にバーコーターを用いて均一に塗布し、80℃で10
分間乾燥して溶剤を除去し、粘着性を有す厚さ50μmの
塗膜を形成させた。この銅板を、2kW高圧水銀ランプが
配設された光照射装置中に導入し、平均照度90mW/cm
2(365nmにて)で1秒間光を照射した。塗膜は硬化し非
粘着性となった。この後、150℃で1時間加熱硬化を行
なった。硬化した塗膜は強靭で良好な接着性(碁板目テ
ープ剥離試験:100/100)を示した。塗膜の電気的特性
は、体積抵抗率:2×1016Ω・cm(25℃),5×1012Ω
・cm(160℃);誘電率(50Hz):4.1(25℃),5.1(1
60℃);誘電正接:0.5%(25℃),1.6%(160℃)で
あり、高温時にも優れた電気絶縁特性を示した。
実施例2 エポキシ樹脂エピコート828 500部とメタクリル酸170
部を、トリスアセチルアセトナトアルミニウム10部、コ
バルト(III)アセチルアセトネート4部及びp-メトキ
シフェノール2.7部の存在下に、115℃で12時間反応させ
た。トルエン500部で希釈し、水3000部で洗浄して残留
するメタクリル酸を除去し、有機層を分離した後、減圧
下にトルエンを留去せしめて、部分メタクリル化エポキ
シ樹脂(不揮発分:97%、エポキシ当量:490,遊離
酸:0.07meq/g,エポキシ基/メタクリロイル基:1/1)
を得た。この部分メタクリル化エポキシ樹脂100部、(1
-ヒドロキシ-1-メチルエチル)フェニルケトン4部、ト
リス(エチルアセトアセタト)アルミニウム1部、tert
-ブチルペルオキシトリフェニルシラン2部、ジフェニ
ルジエトキシシラン2部及び1,4-ジオキサン30部を配合
して硬化性樹脂組成物とした。この硬化性樹脂組成物を
実施例1と同様にして塗布した後、2秒間光を照射し、
続いて150℃で30分、200℃で30分加熱硬化を行なった。
硬化した塗膜は高温時においても優れた電気的特性を有
していた。体積抵抗率:3×1016Ω・cm(25℃),4×
1013Ω・cm(200℃);誘電率(50Hz):3.7(25℃),
4.3(200℃);誘電正接:0.5%(25℃),2.5%(200
℃)であった。
比較例 エポキシ樹脂エピコート828 500部とアクリル酸142部
を塩化コリン3部、p-メトキシフェノール2.6部の存在
下に、110℃で5時間反応させた。トルエン500部で希釈
し、水3000部で洗浄した後、有機層を分離し、減圧下に
トルエンを留去せしめて部分アクリル化エポキシ樹脂
(不揮発分:95%,エポキシ当量:970,遊離酸:0.00m
eq/g,エポキシ基/アクリロイル基:1/3)を得た。こ
の部分アクリル化エポキシ樹脂100部、(1-ヒドロキシ-
1-メチルエチル)フェニルケトン4部、ヘキサヒドロ無
水フタル酸15部、ジメチルベンジルアミン1部及び1,4-
ジオキサン30部を配合して硬化性樹脂組成物とした。こ
の硬化性樹脂組成物を実施例1と同様な条件にて硬化せ
しめた。硬化物の電気的特性は100℃以上で著しく低下
した。体積抵抗率:3×1015Ω・cm(25℃)、1.2×10
12Ω・cm(100℃);誘電率(50Hz):4.3(25℃),6.
3(100℃);誘電正接(50Hz):1.7%(25℃),9.6%
(100℃)であった。
実施例3 エポキシ樹脂、エピコート828 150部及びエポキシ樹脂
エピコート1001(商品名、シェル社製、エポキシ当量48
0)350部とアクリル酸82部を、トリスアセチルアセトナ
トアルミニウム14部、p-メトキシフェノール2.5部の存
在下に110℃で12時間反応させて得られた部分アクリル
化エポキシ樹脂(エポキシ当量:1550,遊離酸:0.00me
q/g,エポキシ基/アクリロイル基:1/3,融点:50〜60
℃)100部、ベンジルジメチルケタール2部、ベンゾフ
ェノン2部、トリス(エチルアセトアセタト)アルミニ
ウム1部、ジフェニルジエトキシシラン3部及び1,4-ジ
オキサン50部を配合して硬化性樹脂組成物とした。この
硬化性樹脂組成物を銅張積層板上に塗布し、80℃で10分
間乾燥して溶剤を除去し、非粘着性の40μm厚の塗膜と
した。この塗膜にネガマスクを密着させ、実施例1と同
様にして3秒間光照射した。ネガマスクを除去して、1,
1,1-トリクロロエタンとエチルセロソルブの混合溶剤
(95:5)を用いて塗膜を現像したところ、ネガマスクに
相応した画像状の塗膜が得られた。これに続いて、150
℃で1時間加熱硬化を行なったところ、接着性、電気的
特性、ハンダ耐熱性等が優れていた。碁板目テープ剥離
試験:100/100、電気的特性、体積抵抗率:3×1016Ω
・cm(25℃);誘電率(50Hz):4.1(25℃);誘電正
接(50Hz):0.5%(25℃)であった。また、260℃のハ
ンダ浴に1分間浸漬した後にも塗膜の外観、接着性等に
変化は認められなかった。
実施例4 エポキシ樹脂エピコート1001 500部とメタクリル酸53部
を、1,4-ジオキサン300部に溶解させ、トリフェニルホ
スフィン0.1部及びp-メトキシフェノール2.5部の存在下
に、120℃で6時間反応させて得らえた部分アクリル化
エポキシ樹脂(不揮発分:67%、エポキシ当量:1790,
遊離酸:0.00meq/g)150部、ベンジルジメチルケタール
4部、トリスサリチルアルデヒダトアルミニウム1部及
びジフェニルジエトキシシラン4部を配合して硬化性樹
脂組成物とした。実施例3と同様にして光照射及び現像
を行ない、ネガマスクに相応した画像状の塗膜が得られ
た。続いて150℃で1時間加熱硬化すると、接着性、電
気的特性、バンダ耐熱性等に優れた塗膜が得らえた。
[発明の効果] 以上に詳述した通り、本発明の硬化性樹脂組成物は良好
な光硬化性を有すると共に、得られる硬化物が優れた電
気的特性、接着性及び耐熱性を有するものであるため、
電気絶縁材料、塗料、レジスト材料などの用途が期待で
き、その工業的価値は極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 守叶 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−159461(JP,A)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a) 有機金属化合物又は有機リン化合物
    の存在下に、エポキシ樹脂にアクリル酸及び/又はメタ
    クリル酸を反応させて得られた部分アクリル化及び/又
    はメタクリル化エポキシ樹脂; b) 光照射によってアクリロイル基及び/又はメタク
    リロイル基の重合を開始させる増感剤;及び c) 有機アルミニウム化合物及び有機ケイ素化合物を
    含む硬化触媒 からなることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】部分アクリル化及び/又はメタクリル化エ
    ポキシ樹脂が、アクリル酸及び/又はメタクリル酸とエ
    ポキシ樹脂との当量比0.1〜0.9で反応させて得ら
    れた樹脂である特許請求の範囲第1項記載の組成物。
  3. 【請求項3】有機金属化合物が、アルミニウム(A
    l)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ジルコニウム
    (Zr)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、鉄(Fe)、ニ
    ッケル(Ni)、コバルト(Co)、マンガン(M
    n)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、白金(P
    t)、モリブデン(Mo)及びパラジウム(Pd)から
    なる群より選ばれる少なくとも1種の金属からなる化合
    物である特許請求の範囲第1項記載の組成物。
  4. 【請求項4】有機リン化合物が、第3ホスフィンである
    特許請求の範囲第1項記載の組成物。
  5. 【請求項5】有機ケイ素化合物が、アルコキシシリル基
    及び/又はアリールオキシシリル基を有する化合物であ
    る特許請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1項に記
    載の組成物。
  6. 【請求項6】有機ケイ素化合物が、光照射によってシラ
    ノール基を生成する化合物である特許請求の範囲第1項
    乃至第4項のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】光照射によってシラノール基を生成する化
    合物が、ペルオキシシリル基及び/又はα−ケトシリル
    基を有する化合物である特許請求の範囲第6項記載の組
    成物。
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