JPH0629249B2 - コンデンサ用錯体組成物 - Google Patents

コンデンサ用錯体組成物

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JPH0629249B2
JPH0629249B2 JP61062761A JP6276186A JPH0629249B2 JP H0629249 B2 JPH0629249 B2 JP H0629249B2 JP 61062761 A JP61062761 A JP 61062761A JP 6276186 A JP6276186 A JP 6276186A JP H0629249 B2 JPH0629249 B2 JP H0629249B2
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隆人 伊藤
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    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/022Electrolytes; Absorbents
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電解コンデンサ用として優れた性質を有する錯
体組成物に関するものである。
従来の技術 7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)の有
機カチオン錯体は、電気伝導性を示すことが知られてお
り、この特性を利用し、最近コンデンサ等の電子部品と
しての利用が行われている。
この錯体は例えば、有機カチオンアイオダイドとTCN
Qとの反応により合成され、反応式は次のようになる。
4TCNQ+3M+I-…>2M+・TCNQ-・TCNQ+M+I- 3 すなわち、TCNQはアイオダイドによりTCNQアニ
オンに還元され、よう素を遊離し、それが過剰のアイオ
ダイドと反応し、▲I- 3▼アニオンを生成する。生成し
たTCNQとの錯体の組成物は一般式でいえば M+・TCNQ-・(TCNQ)m m=0〜1 で表現できる。
J.Am.Chem.Soc.84 3374(1962)には、m=0の錯体お
よびm=1の錯体が報告されているが、純粋なものを合
成するにはかなりの困難が伴なう。さらに特開昭50-277
83号公報の記載によれば(N−メチルキノリニウム)+
(TCNQ)-(TCNQ)mの合成においては錯体の
組成が合成時に使用する溶媒によりmの値が異なり、例
えば次のような結果が得られている。
合成溶媒 m値 アセトニトリル 0.5 アセトン 0.7 ニトロメタン 0.9 ジクロロメタン 1.0 mの値は合成条件の微妙な差によりそもそも変動しやす
いが、さらに、同一溶媒であつても有機カチオンアイオ
ダイドとTCNQとの仕込モル比を変えれば得られるm
の値が変わつてくる。また、反応温度、反応方法等によ
つてもmの値に微妙な影響を与えるので、mの値が一定
の錯体組成物を得るにはきわめて困難を伴う。
発明が解決しようとする問題点 この点は錯体を電解コンデンサの電解質層等具体的な目
的に実用化しようとする場合、大きな問題点であり、例
えばコンデンサの性能の均一性、寿命等を制御するのが
従来の錯体組成物では困難であり、実用化の遅れにつな
がつていた。
本発明はコンデンサの電解質としたときにその性能の均
一性及び寿命等に優れた錯体組成物の提供を目的とする
ものである。
問題点を解決するための手段 本発明者等は良好な特性を有する錯体組成物に関し検討
を重ねた結果、イソプロピルイソキノリンTCNQ錯体
において、アセトニトリルに溶解したときの吸光度を調
べると、一定の吸光度を有する錯体がコンデンサ用に優
れた性質を有することを見いだした。すなわち、本発明
は、アセトニトリル溶液中での842nmに対する393
nmの吸光度比が2.1〜4.0の範囲にあることを特徴とする
コンデンサ用(TCNQ)−イソプロピルイソキノリン
錯体組成物を要旨とするものである。
吸光度比が4.0より大きいときは、有機半導体コンデン
サに使用した場合にTCNQ錯体の電導性が悪くなり、
また、2.1未満の場合には、初期コンデンサ特性は一応
得られるが、長時間使用するとTCNQ錯体の電導性が
悪くなるため、コンデンサの高周波ESRが高くなり、
かつ静電容量が小さくなり、コンデンサ用電解質として
好ましくない。好ましい吸光度比の範囲は2.1〜3.5、さ
らに好ましくは2.1〜3.0である。
本発明で使用する錯体の製造法の一例を以下に示す。
溶媒中にTCNQ及びイソプロピルイソキノリニウムア
イオダイドを同時に仕込み、反応させるか、あるいはT
CNQ及びイソプロピルイソキノリニウムアイオダイド
をそのまま、又は溶媒に溶解して添加し、適当な時間処
理することにより製造できる。あるいは添加順序を逆に
しても良い。
この際の反応温度は−30〜120℃、より好ましく
は、30〜85℃の範囲が良い。又イソプロピルイソキ
ノリニウムアイオダイドとTCNQとのモル比は0.53〜
0.65、より好ましくは0.55〜0.63の範囲が良い。
溶媒としては、各種の有機溶媒が用いられるが、例示す
れば脂肪族ケトン類、例えばアセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等、アセトニトリル等が
挙げられる。またハロゲン化された炭化水素類、例えば
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジク
ロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン等も使用でき
る。特にアセトニトリル及びメチルエチルケトンが好ま
しい。
錯体が合成されたあと、過を行い、適当な溶媒、例え
ばアセトニトリルで洗浄することにより、目的の性能に
合致した錯体組成物を得ることができる。
この錯体組成物を用いて、電解コンデンサを以下のよう
にして製造することができる。
まず、本発明の錯体組成物を用いた有機半導体コンデン
サの製造方法について説明する。第1図は有機半導体コ
ンデンサの素子構造をあらわしたもの、第2図はこのコ
ンデンサ素子に本発明の錯体組成物を電解質として形成
させる方法をあらわしている。
第1図のコンデンサ素子1は、帯状の電極体を巻回して
形成されており、陽極2は、アルミニウム、タンタル、
ニオブ等の皮膜形成性金属から成つている。この陽極2
は、まず拡面化のためエツチング処理が施されており、
その表面に誘電体酸化被膜が陽極酸化処理により形成さ
れている。そして、この帯状の陽極2は、ほぼ同じ面積
を有する集電極3を対抗配置し、陽極2と集電極3との
間には、これら陽極2及び3より僅かに幅の広いセパレ
ータ4を狭み込んだものを、一方端から巻回して円筒状
のコンデンサ素子1としている。なお、陽極2及び集電
極3の各々には、外部との電気的接続を得るためのタブ
5及び6が熔接等の手段により接続され、一方の端面か
ら並行して突出している。そしてさらに、これらのタブ
の先端には、外部リード7及び8が熔接により接続され
ている。
なお、このコンデンサー素子1は箔状の電極を巻回した
構造に限らず、箔状電極を重ねたもの、あるいは皮膜形
成性金属を多孔質のブロツク状に焼結させたものであつ
てもよい。
第2図は、前記コンデンサ素子1に有機半導体を含浸さ
せる方法を例示したものであり、図の左側には予備加熱
ブロツク10が置かれている。この予備加熱ブロツク1
0は、内部に加熱用のヒーターが埋め込まれ、上面に凹
部11が設けられており、コンデンサ素子1を凹部11
内に載置してコンデンサ素子1を予め加熱し、高温状態
を維持させておく。
次に、同図右側には、含浸用ブロツク12が置かれてお
り、この含浸用ブロツク12も内部に加熱用ヒーターが
埋め込まれ、上面には凹部13が設けられている。そし
てこの凹部13には、錯体組成物あるいはこれに必要に
応じて添加物を混合した粉末14が注入され、加熱によ
り前記粉末14が融解している。そして融解したところ
へ予備加熱ブロツク10で待機させておいたコンデンサ
素子1を移動させ所定時間浸漬し、その後コンデンサ素
子1を凹部13から引き上げ、自然冷却により融解した
粉末14を固化させて有機半導体層を電極2の表面に形
成する。
このようにして、有機半導体層の形成されたコンデンサ
素子1を金属ケース内に収納、あるいは樹脂封止を行う
等の外装手段を施せば有機半導体コンデンサが完成す
る。
実施例 以下、実施例により、本発明を詳しく説明する。
実施例1 TCNQ6g(0.0294モル)を600mのアセトニト
リルに72〜76℃で溶解させたところへ、イソプロピ
ルイソキノリニウム(IPIQ)アイオダイド5.57g
(0.0186モル)を30mのアセトニトリルに50℃で
溶解させたものを滴下し、70〜76℃で30分反応さ
せたのち、攪拌を続けながら5℃まで冷却した。
生成した結晶を過し、アセトニトリル30mで3回
洗浄後、エーテル30mで更に洗つた後乾燥し、錯体
を得た。吸光度比A393/A842は2.36であつた。
実施例2 TCNQ6gを90mのアセトニトリル中に懸濁させ
て70℃で攪拌しているところへIPIQアイオダイド
5.57gを90mのアセトニトリルに50℃で溶解さ
せ、滴下した。滴下時間を含め、30分後に徐々に冷却
し、5時間後に20℃になつた時点で過し、以下実施
例1と同様に行い、錯体6.7gを得た。吸光度比A393/A
842は2.25であった。
実施例3 TCNQ6gを120mのアセトニトリル中に30℃
で攪拌しているところへ、IPIQアイオダイド5.57g
を60mのアセトニトリルに50℃で溶解させて滴下
した。30℃で2時間反応を行ない、20℃まで徐冷後
過し、以下実施例1と同様に行い、錯体6.86gを得
た。吸光度比A393/A842は2.26であつた。
実施例4 TCNQ6gをメチルエチルケトン90m中に76℃
で懸濁させ、IPIQアイオダイドの粉末5.57gをメチ
ルエチルケトン90mと共に添加した。30分間反応
させた後、20℃まで徐冷し以下実施例1と同様に行
い、錯体6.92gを得た。吸光度比A393/A842は2.29であ
つた。
実施例5 IPIQアイオダイドの使用量を4.68g(0.0156モル)
に変更した以外は実施例1と同様に行い、錯体を得た。
吸光度比A393/A842は3.30であつた。
比較例1 TCNQ6gを600mのアセトニトリルに還流下で
攪拌しているところへIPIQアイオダイド6.15g(0.
0206モル)を30mの熱アセトニトリルに溶解したも
のを添加した。30分後に5℃まで冷却した。以下実施
例1と同様に行い、錯体6.03gを得た。吸光度比A393/
A842は1.86であつた。
比較例2 IPIQアイオダイドの使用量を4.0g(0.0133モル)
に変更した以外は実施例1と同様に行い錯体を得た。吸
光度比のA393/A842は4.33であつた。
参考例1 上記実施例1〜5および比較例1〜2の錯体組成物を用
いて電解コンデンサを作成し、特性の比較をおこなつ
た。
まず、陽極として、幅2.2mm、長さ10mm、厚さ80μ
mの高純度アルミニウム(純度99.99%)を用い、この
陽極の表面を交流電流による電解エツチングにより拡面
化させた後、その表面に耐電圧9Vの誘導体酸化被膜を
陽極酸化処理により形成した。次いで集電用電極とし
て、前記陽極と同じ大きさのアルミニウム(純度99.94
%)を用い、該集電用電極と前記陽極とを対抗配置さ
せ、双方の電極の略中央部に外部引き出し用のアルミニ
ウム製タブをコールドウエルドにより接続し、マニラ麻
繊維混抄のセパレータ紙を介在させて巻回し、円筒状の
コンデンサ素子とした。
次に、このコンデンサ素子を予備加熱ブロツクで200
℃に加熱保持しておき、一方、含浸用ブロツクの溶融槽
に、前記実施例1〜5及び比較例1〜2の各々の錯体組
成物1重量部にγ−ブチロラクトン0.5重量部を添加混
合したものを注入し、加熱により融解した。次いでコン
デンサ素子を予備加熱ブロツクから含浸用ブロツクの溶
融槽へ移動させて、溶融槽に10秒間含浸し、その後引
き上げて自然冷却させた。
このようにして電解質層を形成したコンデンサ素子をア
ルミニウム製の外装ケース内に収納し、開口部をゴム製
の封口体で閉じ、外装ケース開口端部を巻き締めて密封
し、定格電圧6.3V、定格容量10μFの電解コンデン
サを完成させた。このとき本体部の外形寸法は、直径3
mm、長さ5mmであつた。
下記第1表に、これら電解コンデンサの初期値ならびに
85℃で定格電圧を印加して2000時間の寿命試験をおこ
なつたのちの特性を示す。なお特性は静電容量(CA
P)、損失角の正接(Tanδ)、等価直列抵抗値(ES
R)について測定した。
発明の効果 本発明の、一定の吸光度比を有するTCNQ−イソプロ
ピルイソキノリン錯体組成物は、コンデンサの電解質層
としたとき、電導度が低くてコンデンサとしての特性が
優れ、且つ長時間使用しても特性が維持できる。従つて
コンデンサ用として優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は有機半導体コンデンサ素子構造の一例を表わし
たものであり、第2図は第1図のコンデンサ素子に本発
明の錯体組成物を電解質として形成させる方法を表わし
たものである。 1…コンデンサ素子、2…陽極、3…集電極、4…セパ
レータ、5,6…タブ、7,8…外部リード、10…予
備加熱ブロツク、11,13…凹部、12…含浸用ブロ
ツク、14…粉末
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 9/02 331 7924−5E H01L 29/28 (72)発明者 真木 隆夫 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 川上 功 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−100551(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アセトニトリル溶液中での842nmに対す
    る393nmの吸光度比が2.1〜4.0の範囲にあることを特
    徴とするコンデンサ用7,7,8,8−テトラシアノキノジメ
    タン−イソプロピルイソキノリン錯体組成物
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