JPH0630697A - 低蛋白育児用乳製品 - Google Patents

低蛋白育児用乳製品

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JPH0630697A
JPH0630697A JP20616292A JP20616292A JPH0630697A JP H0630697 A JPH0630697 A JP H0630697A JP 20616292 A JP20616292 A JP 20616292A JP 20616292 A JP20616292 A JP 20616292A JP H0630697 A JPH0630697 A JP H0630697A
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protein
milk
histidine
low
infant
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JP20616292A
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Inventor
Seiichi Shimamura
誠一 島村
Kozo Kawase
興三 川瀬
Mitsunori Takase
光徳 高瀬
Mikio Kajikawa
幹夫 梶川
Hiroshi Iwamoto
洋 岩本
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Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 牛乳乳清蛋白質及び/又はその分解物を主要
な蛋白質成分とする低蛋白育児用乳製品を提供する。 【構成】 牛乳乳清蛋白質及び/又は牛乳乳清蛋白質の
加水分解物を主要な蛋白成分とする育児用乳製品におい
て、当該製品に、L−ヒスチジン又はその薬学的に許容
される塩を当該乳製品中の全アミノ酸に対して2.5%
(重量)以上5.0%(重量)以下の割合で含有させて
なる低蛋白育児用乳製品。 【効果】標準調乳時の蛋白質濃度を1.6%(重量/容
量)以下の低レベルに調整可能にしたことにより、乳児
の消化吸収及び腎臓の負担を軽減し、かつ血中アミノ酸
濃度を正常に維持し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛋白質濃度の低減され
た低蛋白育児用乳製品に関するものであり、さらに詳し
くは、本発明は、牛乳乳清蛋白質、牛乳乳清蛋白質の加
水分解物、及びこれらの混合物からなる群より選択され
る蛋白質類を主要な蛋白成分とする育児用乳製品におい
て、当該乳製品に、ヒトの乳児にとって栄養生理学上必
須なアミノ酸であるL−ヒスチジン又はその薬学的に許
容される塩を当該乳製品中の全アミノ酸に対して特定の
割合で含有させることにより、従来蛋白質濃度を低減さ
せることが困難であった育児用乳製品において、その低
減化を可能とした低蛋白育児用乳製品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】乳児にとって健康な母親からの母乳が栄
養生理学上理想的なものであることは言うまでもない。
しかしながら、母乳が不足したり、病気で授乳できない
等、何らかの理由で母乳が与えられない場合には、母乳
に代わる育児用調製乳が必要である。
【0003】ところで、牛乳を原料とした育児用調製乳
の開発においては、母乳の栄養成分に配慮しながら、消
化、生理の機能面でいかに母乳に近づけるかが重要な課
題となっており、とりわけ、蛋白質成分の質及び量の問
題が焦点となっている。
【0004】このうち、先ず、蛋白質の質の問題点とし
ては、カゼインと乳清蛋白質との比率がある。即ち、牛
乳の場合は、カゼインと乳清蛋白質の比率が約82:1
8であるのに対して、母乳の場合は、その比率が約4
0:60である。カゼインは、乳児において必須アミノ
酸である含硫アミノ酸のシスチン含量が低く、さらに胃
酸により固いカ−ドをつくるが、乳清蛋白質は、シスチ
ン含量が高く酸凝固性がほとんどない。このため、市販
のほとんどの乳児用調製乳製品では、蛋白質成分の質を
考慮して、カゼインと乳清蛋白質の比率を母乳とほぼ同
一の約40:60に調整している。
【0005】次に、蛋白質の量の問題点としては、牛乳
には母乳の約2.6倍という高いレベルの蛋白質が含有
されていることである。蛋白質濃度の高いミルクは、乳
児の消化吸収及び腎臓の負担の点から望ましくないこと
が指摘されており、市販のほとんどの育児用調製乳製品
の蛋白質濃度は、約1.7%前後に低減されている。し
かしながら、依然として母乳の約1.5倍という高いレ
ベルの蛋白質が含まれており、乳児の消化吸収及び腎臓
に高い負担がかかるという問題が解消されていない。
【0006】一方、従来、ヒスチジンを食品に利用した
例としては、最終製品の蛋白質含量又はアミノ酸比率の
問題とは無関係に、生乳及び全脂粉乳の酸化臭発生の防
止のために、ヒスチジンを約2×10-5〜2×10-2
の範囲で添加して試験した例〔「栄養と食糧」第18
巻,第3号,第217〜221ページ(1965
年)〕、フラボノイドとともにヒスチジンを0.002
〜0.02%添加する飲食品の酸化防止方法(特開昭5
5−54883号)、アミノ酸強化牛乳の風味改善に無
効であること(特公昭40−21224号)等の例が知
られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、現在市販さ
れている育児用調製乳製品の蛋白質濃度が母乳と比較し
て依然として高いレベルにあるのは、牛乳蛋白質が母乳
蛋白質と比較して生体内における利用性が劣ることを考
慮しているためであり、従って、生体内における利用性
の差異の原因を解明し、これを克服することができるな
らば、育児用乳製品の蛋白質濃度を母乳と同じレベルに
低減し、乳児の消化吸収及び腎臓の負担を軽減すること
が可能であって、栄養生理学上極めて理想的な製品とす
ることができる。
【0008】しかしながら、哺乳動物の全乳蛋白質に占
めるカゼインと乳清蛋白質との比率は、動物種間で大き
く異なっており、それによって全乳蛋白質中のアミノ酸
組成が異なることが知られているが、カゼイン画分及び
乳清蛋白質画分それぞれのアミノ酸組成の動物種間の差
異についてはこれまで詳細にはほとんど検討されていな
い状況にある。
【0009】このような状況を踏まえ、本発明者等は母
乳と牛乳を詳細に比較分析した結果、カゼイン画分及び
乳清蛋白質画分それぞれのアミノ酸組成が母乳と牛乳で
異なり、その相違が、母乳、牛乳及び育児用調製乳の全
蛋白質中のアミノ酸組成に影響を与える大きな要因であ
り、特にヒスチジン含有率については、表1に示すよう
に牛乳乳清蛋白質の場合は母乳蛋白質ならびに牛乳カゼ
インの場合に比較して低いとの知見を得た。
【0010】
【表1】
【0011】このような知見を基として、実際に市販の
育児用調製乳製品のアミノ酸組成を分析した結果、全ア
ミノ酸組成に対するヒスチジンの含有率は、2.02〜
2.39%であり、いずれの製品も、母乳のヒスチジン
含有率の2.70%に比較して低値であった。上記のよ
うに、市販の育児用調製乳製品は、牛乳を原料として、
カゼインと乳清蛋白質との比率が約40:60に調製さ
れているが、その主要な蛋白質成分となる牛乳乳清蛋白
質のヒスチジン含有率が低いために、育児用調製乳製品
のヒスチジン含有率が低いものとなっていることが分っ
た。
【0012】ところで、現在、FAO/WHO/UNU
の合同特別専門委員会では、母乳のアミノ酸組成を論拠
として乳児のアミノ酸必要量パタ−ンを提案している
[エネルギ−・アンド・プロテイン・リクワイアメン
ツ:WHOテクニカル・レポ−ト・シリ−ズ(Ener
gy and Protein Requiremen
−ts:WHO Technical Report
Series),第724号(1985年)]。このパ
タ−ンに基づいて算出した市販の育児用調製乳製品のア
ミノ酸スコアは、80.5〜96.9であり、いずれの
製品もヒスチジンが制限アミノ酸となっており、乳児の
必要量を満たしていないことが分った。
【0013】ヒスチジンは、体蛋白質の構成成分となる
こと、筋肉の収縮、及び神経の伝達等に重要な役割を果
たすヒスタミンに変換されること等、生理学上重要なア
ミノ酸であるが、ヒトにおいては合成系が確認できず、
また欠乏により窒素出納が負となることから、栄養学的
観点からも、ヒト、特に成長期の乳幼児においては必須
なアミノ酸である。
【0014】このようなヒスチジンの重要性に鑑みて、
市販の育児用調製乳製品のヒスチジン含有率が乳児の必
要量を下回っていることは乳児の栄養生理学上由々しき
問題である。市販の育児用調製乳製品の場合、母乳と比
較して蛋白質濃度が高いためにヒスチジン欠乏による弊
害についてはこれまで報告されていない。しかしなが
ら、育児用調製乳のヒスチジンの含有率が低いことが生
体内おける蛋白質の利用性の差異の要因であるならば、
その要因をさらに解明することにより、逆に育児用調製
乳の蛋白質濃度を低減できない従来製品の問題点を解消
することの糸口となり得るはずである。
【0015】そこで、本発明者等は、このような技術的
知見を基礎として、特に、従来、育児用調製乳製品の蛋
白質濃度が母乳と比較して高いレベルにあり、これが要
因となって乳児の消化吸収及び腎臓への負担が母乳と比
較して高くなるという問題を解消することを目標として
鋭意研究を積み重ねた結果、当該乳製品に、上記ヒスチ
ジンを当該乳製品中の全アミノ酸に対して特定の割合で
含有せしめることにより、所期の目的が達成し得ること
を見い出し本発明を完成するに至った。
【0016】すなわち、本発明は、育児用乳製品の蛋白
質濃度の低減化を可能とし、乳児の消化吸収と腎臓の負
担の軽減を達成するために有用な低蛋白育児用乳製品を
提供すること目的とするものである。
【0017】また、本発明は、牛乳乳清蛋白質及び/又
はその分解物を主要な蛋白質成分とし、標準調乳時の蛋
白質濃度を低減し得る低蛋白育児用乳製品を提供するこ
とを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の構成は、次の(1)〜(3)の技術的
手段からなるものである。 (1) 牛乳乳清蛋白質、牛乳乳清蛋白質の加水分解
物、及びこれらの混合物からなる群より選択される蛋白
質類を主要な蛋白成分とする育児用乳製品において、当
該乳製品に、L−ヒスチジン又はその薬学的に許容され
る塩をヒスチジンとして当該乳製品中の全アミノ酸に対
して2.5%(重量)以上5.0%(重量)以下の割合
で含有させてなることを特徴とする低蛋白育児用乳製
品。
【0019】(2)低蛋白育児用乳製品が、標準調乳時
1.6%(重量/容量)以下の蛋白質濃度で調乳される
低蛋白育児用粉乳であることを特徴とする前記(1)記
載の低蛋白育児用乳製品。
【0020】(3)低蛋白育児用乳製品が、標準調乳時
蛋白質濃度1.6%(重量/容量)以下である低蛋白育
児用液状乳であることを特徴とする前記(1)記載の低
蛋白育児用乳製品。
【0021】そして、上記(2)〜(3)は、本発明の
望ましい態様として示されるものである。
【0022】次に、本発明の構成について詳細に説明す
る。本発明の低蛋白育児用乳製品は、「乳及び乳製品の
成分規格等に関する省令」(昭和26年12月厚生省令
第52号)に規定される調製粉乳の他、特殊粉乳等、例
えば、アレルギ−疾患治療用粉乳、乳糖不耐症治療用無
乳糖粉乳、先天性代謝異常症治療用粉乳、母乳強化用組
成物等、及びそれらの液状製品を対象とするものであ
る。
【0023】本発明における低蛋白育児用乳製品に含有
させる全アミノ酸に対するL−ヒスチジン(以下、ヒス
チジンと記載することがある)等の割合は、原料に本来
含まれている蛋白質(例えば牛乳蛋白質等)に由来する
のものと、これに配合するものとを合計した値からなっ
ている。ここで配合するヒスチジンとしては、市販のL
−ヒスチジン、又はL−ヒスチジン塩酸塩一水和物等の
ヒスチジンの薬学的に許容できる塩を使用することがで
きる。
【0024】本発明に使用する蛋白質類としては、市販
の牛乳乳清蛋白質、公知の方法により牛乳から製造した
牛乳乳清蛋白質、これらの牛乳乳清蛋白質を公知の方法
により蛋白分解酵素で加水分解した牛乳乳清蛋白質の加
水分解物、又はこれらの混合物が好適なものとしてあげ
られる。そして、これらの混合物の場合、牛乳乳清蛋白
質と牛乳乳清蛋白質の加水分解物との混合比率は適宜目
的に応じて調整されるものであり、特に限定されるもの
ではない。
【0025】すなわち、これらの蛋白質類の混合比率
は、製品の種類に応じて種々調整して使用されるもので
あり、例えば、牛乳乳清蛋白質に対するアレルギ−の治
療用乳製品を製造する場合においては、公知の方法によ
り製造した牛乳乳清蛋白質の加水分解物のみを使用し、
乳糖不耐症治療用無乳糖乳製品を製造する場合において
は、乳糖を含まない市販の牛乳乳清蛋白質を使用し、フ
ェニルアラニンに対する先天性代謝異常の治療用乳製品
を製造する場合においては、公知の方法により牛乳乳清
蛋白質の加水分解物からフェニルアラニンを除去して使
用する等、適宜のものを組み合わせて使用することが可
能である。
【0026】本発明においては、低蛋白育児用乳製品に
含まれる全アミノ酸に対するヒスチジンの含有割合が
2.5%以上5.0%以下であるが、全アミノ酸に対す
るヒスチジンの含有割合が2.5%未満の場合、乳児が
必要とするヒスチジンの栄養生理学上の最低必要量の点
から、蛋白質濃度1.6%以下に低減することができな
いので、望ましくない。また、全アミノ酸に対するヒス
チジンの含有割合が5.0%より多い場合、全体のアミ
ノ酸バランスが崩れ、他のアミノ酸の代謝にも悪い影響
を与える上に、過剰に含まれるヒスチジンにより脂肪肝
等の弊害を生じる可能性があるので、望ましくない。
【0027】乳製品に対して、ヒスチジンを上記特定の
範囲の割合で含有させることにより、牛乳乳清蛋白質及
び/又は牛乳乳清蛋白質の加水分解物を主要な蛋白質成
分とする育児用乳製品の蛋白質濃度を、1.6%以下、
望ましくは1.3%以上1.5%以下、に調整すること
が可能となるものである。そして、このことによっては
じめて、乳製品の蛋白質濃度を低いレベルに低下させ
て、乳児の消化吸収及び腎臓の負担を軽減できるととも
に、ヒスチジンを配合することにより、哺乳児の血中ヒ
スチジン濃度を母乳栄養児と同様に維持し、健全な発育
を促すことが可能とすることができる。このように、ヒ
スチジンを配合することにより、育児用乳製品の蛋白質
濃度を低いレベルに低減し得るという知見は、これまで
報告された例はなく、本発明者等によりはじめて見い出
された新しい知見である。
【0028】本発明の低蛋白育児用乳製品を製造する場
合の製造方法としては、特別な方法は必要とせず、原料
にヒスチジンを添加混合し、常法の育児用乳製品の製造
方法により製造することが可能であり、また製品にヒス
チジンを直接添加混合することも適宜可能である。
【0029】次に、試験例を示して本発明の作用効果に
ついて具体的に検証する。(試験例)この試験は、全ア
ミノ酸に対するヒスチジンの割合と血中遊離必須アミノ
酸濃度との関係を調べるために行った。
【0030】1)試料の調製 試料1:ヒスチジンを添加しなかったことを除き、後記
実施例1と同様の方法により製造した試料(全アミノ酸
に対するヒスチジンの割合が2.37%の試料) 試料2:ヒスチジンを1.8g添加したことを除き、後
記実施例1と同様の方法により製造した試料(全アミノ
酸に対するヒスチジンの割合が2.50%の試料)
【0031】試料3:実施例1と同様の方法により製造
した試料(全アミノ酸に対するヒスチジンの割合が2.
73%の試料) 試料4:ヒスチジンを37.8g添加したことを除き、
後記実施例1と同様の方法により製造した試料(全アミ
ノ酸に対するヒスチジンの割合が5.00%の試料) 試料5:ヒスチジンを52.9g添加したことを除き、
後記実施例1と同様の方法により製造した試料(全アミ
ノ酸に対するヒスチジンの割合が6.00%の試料)
【0032】2)試験方法 正常分娩の健常な新生児60名を6群に分け、A群には
試料1を、B群には試料2を、C群には試料3を、D群
には試料4を、E群には試料5を、F群には母乳を、そ
れぞれ2週間哺乳させた。哺乳開始2週間後に採血し、
血中遊離必須アミノ酸濃度を高速アミノ酸分析計(日立
製作所製、L−8500型)により測定し、各群の血中
遊離必須アミノ酸濃度の変動を試験した。
【0033】3)試験結果 この試験の結果を表2に示す。表2から明らかなよう
に、ヒスチジンを添加しなかった試料で哺乳したA群
は、母乳で哺育したF群に比較して血中ヒスチジン濃度
が低かったが、全アミノ酸に対するヒスチジンの添加割
合が2.5%及び2.73%の試料で哺育したB群、及
びC群は、F群と同等の血中ヒスチジン濃度を示した。
【0034】また、全アミノ酸に対するヒスチジンの添
加割合が5.0%の試料で哺育したD群は、F群と比較
して血中ヒスチジン濃度は高かったが、他のアミノ酸の
血中濃度はB群、C群及びD群と、A群とでは有意差が
なく、ヒスチジンの添加が他のアミノ酸の代謝の変動を
惹起する現象は認められなかった。しかし、全アミノ酸
に対するヒスチジンの割合が5.0%を超える試料で哺
育したE群と、A群とでは、血中バリン及びロイシンの
濃度に有意差があり、多量のヒスチジンの添加が他のア
ミノ酸の代謝の変動を惹起することが認められた。
【0035】従って、全アミノ酸に対するヒスチジンの
割合が2.5%から5.0%の範囲の試料を投与した群
において、血中遊離必須アミノ酸濃度が、母乳投与群と
大差のない結果が得られた。尚、各成分の種類及び配合
割合が異なる他の低蛋白育児用乳製品試料を用いて同様
の試験を行ったところ、ほぼ同等の結果が得られた。
【0036】
【表2】
【0037】次に、実施例に基づいて本発明をさらに具
体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。
【実施例】
実施例1 市販の脱塩牛乳乳清蛋白質粉末(ニュ−ジ−ランド・デ
イリ−ボ−ド製、蛋白質含量76%)1.1kg、及び
市販の牛乳カゼイン粉末(ニュ−ジ−ランド・デイリ−
ボ−ド製、蛋白質含量80%)0.7kgを、温水60
lに溶解した。この溶液に、市販の乳糖(ミライ社製)
6.8kg、市販の植物性油脂(日本油脂社製)3.5
kg、市販のL−シスチン(味の素社製)2.0g、市
販のヒスチジン(味の素社製)5.0g、ビタミン、ミ
ネラルを添加し、混合し、均質化し、全量を100lに
調整し、150℃で2秒間加熱殺菌し、低蛋白育児用液
状乳約100lを得た。得られた低蛋白育児用液状乳の
蛋白質濃度は1.40%であり、全アミノ酸に対するヒ
スチジンの割合は、2.73%であった。
【0038】実施例2 市販のヒスチジン(味の素社製)を2.0g使用したこ
とを除き、実施例1と同様の方法により低蛋白育児用液
状乳約100lを得た。得られた低蛋白育児用液状乳の
蛋白質濃度は1.40%であり、全アミノ酸に対するヒ
スチジンの割合は、2.52%であった。
【0039】実施例3 市販の脱塩牛乳乳清蛋白質粉末(ニュ−ジ−ランド・デ
イリ−ボ−ド製)9kgに、水170.0kgを添加し
て溶解し、50℃に加温し、80.0gのパンクレアチ
ン(天野製薬社製)を添加し、攪拌しながら同温度で6
時間保持し、次いで、85℃で10分間加熱して酵素を
失活させ、20℃に冷却し、沈殿物を除去し、濃縮、凍
結乾燥し、牛乳乳清蛋白質加水分解物8.8kg(蛋白
質含量75%)を得た。
【0040】この加水分解物と市販の牛乳カゼイン粉末
(ニュ−ジ−ランド・デイリ−ボ−ド製、蛋白質含量8
3%)5.3kgを温水150lに溶解した。この溶液
に、市販の乳糖(ミライ社製)54.0kg、市販の植
物性油脂(日本油脂社製)28.0kg、市販のL−シ
スチン(味の素社製)27.5g、市販のヒスチジン
(味の素社製)35.0g、ビタミン、ミネラルを添
加、混合し、均質化し、120℃で3秒間加熱殺菌し、
常法により噴霧乾燥し、低蛋白育児用粉乳約100kg
を得た。得られた低蛋白育児用粉乳を標準調乳時の濃度
13%に調乳したときの蛋白質濃度は、1.43%であ
り、全アミノ酸に対するヒスチジンの割合は、4.93
%であった。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、蛋白質
濃度が低減された新しいタイプの低蛋白育児用乳製品に
係るものであり、本発明によれば次のような効果が得ら
れる。すなわち、市販の育児用調製乳は、牛乳乳清蛋白
質の比率が高く、母乳に比較して高いレベルの蛋白質が
含まれており、乳児の消化吸収及び腎臓に高い負担がか
かるという問題があったが、本発明の低蛋白育児用乳製
品は、哺乳時の蛋白質濃度を1.6%(重量/容量)以
下の低いレベルに調整することが可能であり、乳児の消
化吸収及び腎臓の負担を著しく軽減し得る効果を有す
る。また、哺乳時の蛋白質濃度を1.6%(重量/容
量)以下の低いレベルに調整した本発明の低蛋白育児用
乳製品を乳児に投与しても、乳児の血中アミノ酸濃度を
正常に維持し得る効果を有する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒトの乳児にとって栄
養生理学上必須なアミノ酸であるヒスチジンを全アミノ
酸に対して特定の割合で含有させることにより、蛋白質
濃度の低減を可能とした低蛋白育児用乳製品に関するも
のであり、さらに詳しくは、本発明は、牛乳乳清蛋白
質、牛乳乳清蛋白質の加水分解物、及びこれらの混合物
からなる群より選択される蛋白質類を主要な蛋白成分と
する育児用乳製品において、当該乳製品に、ヒトの乳児
にとって栄養生理学上必須なアミノ酸であるL−ヒスチ
ジン又はその薬学的に許容される塩をヒスチジンとして
当該乳製品中の全アミノ酸に対して2.5%(重量、以
下標準調乳時の調乳された製品の蛋白質濃度を除き同
じ)以上5.0%以下の割合で含有させ、かつ標準調乳
時の蛋白質濃度を1.6%(重量/容量、以下標準調乳
時の蛋白質濃度は同じ)以下に調整することにより、従
来蛋白質濃度を低減させることが困難であった育児用乳
製品において、その低減化を可能とした低蛋白育児用乳
製品に関するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩本 洋 神奈川県横浜市旭区希望ケ丘118 森永希 望ケ丘寮

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 牛乳乳清蛋白質、牛乳乳清蛋白質の加水
    分解物、及びこれらの混合物からなる群より選択される
    蛋白質類を主要な蛋白成分とする育児用乳製品におい
    て、当該乳製品に、L−ヒスチジン又はその薬学的に許
    容される塩をヒスチジンとして当該乳製品中の全アミノ
    酸に対して2.5%(重量)以上5.0%(重量)以下
    の割合で含有させてなることを特徴とする低蛋白育児用
    乳製品。
  2. 【請求項2】 低蛋白育児用乳製品が、標準調乳時1.
    6%(重量/容量)以下の蛋白質濃度で調乳される低蛋
    白育児用粉乳であることを特徴とする請求項1記載の低
    蛋白育児用乳製品。
  3. 【請求項3】 低蛋白育児用乳製品が、標準調乳時蛋白
    質濃度1.6%(重量/容量)以下である低蛋白育児用
    液状乳であることを特徴とする請求項1記載の低蛋白育
    児用乳製品。
JP20616292A 1992-07-10 1992-07-10 低蛋白育児用乳製品 Pending JPH0630697A (ja)

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JP20616292A JPH0630697A (ja) 1992-07-10 1992-07-10 低蛋白育児用乳製品

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997005785A1 (de) * 1995-08-08 1997-02-20 Milupa Gmbh & Co. Kg Proteinzusammensetzung
JP2019030269A (ja) * 2017-08-09 2019-02-28 京都府公立大学法人 タンパク質代謝要求量を低減させたタンパク質組成物の設計方法、及び当該設計方法に基づくタンパク質含有飲食品組成物の製造方法

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WO1997005785A1 (de) * 1995-08-08 1997-02-20 Milupa Gmbh & Co. Kg Proteinzusammensetzung
JP2019030269A (ja) * 2017-08-09 2019-02-28 京都府公立大学法人 タンパク質代謝要求量を低減させたタンパク質組成物の設計方法、及び当該設計方法に基づくタンパク質含有飲食品組成物の製造方法

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