JPH0647495B2 - 炭素材及びその製造方法 - Google Patents

炭素材及びその製造方法

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JPH0647495B2
JPH0647495B2 JP62179704A JP17970487A JPH0647495B2 JP H0647495 B2 JPH0647495 B2 JP H0647495B2 JP 62179704 A JP62179704 A JP 62179704A JP 17970487 A JP17970487 A JP 17970487A JP H0647495 B2 JPH0647495 B2 JP H0647495B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高密度記録用磁気ディスクに使用される磁気
ディスク基板に好適の炭素材及びその製造方法に関す
る。
[従来の技術] 近年、磁気ディスク装置の飛躍的な進歩と、磁気記録媒
体としての磁気ディスクの高記録密度化により、下記
乃至に示すように、磁気ディスク用基板の特性向上が
要望されている。
先ず、磁気ディスクを高記録密度化するために、基板
の表面性状として、表面精度が優れ、欠陥が少ないこ
と、 磁気ヘッドの追従性を良好にするために、磁気ディス
ク用基板は表面平滑性及び表面平坦度を劣化させるよう
な微小なピッチのうねりが小さく、且つ微小突起がない
表面形状を有すること、 磁気媒体が担持される基板として、表面処理性が良好
な化学的性質を有すると共に、非磁性であること、 耐食性及び耐候性が優れていると共に、高強度且つ高
硬度であること、そして、 良好な浮上特性を有すると共に、耐CSS(コンタク
ト、スタート、ストップ)性を高めるために軽量である
こと、 が要求される。
ところで、従来、磁気ディスク用基板には、アルミニウ
ム合金が使用されていたが、このアルミニウム合金基板
は、金属間化合物の存在により、表面を充分に研磨して
も中心部平均粗さR(a)が0.02μm以下の表面精
度を得ることができず、10乃至20μmの金属間化合
物が凹所及び突起となってしまう。このため、微小ピッ
チのうねり及びヘッドヒットが生じ、高密度磁気記録用
磁気ディスク基板としての前述の要求乃至を満足す
ることができない。
そこで、従来、下記(A)〜(C)に示すような対策が考えら
れている。つまり、 (A)基板のアルミニウム合金母材を高純度化すること、 (B)アルミニウム合金基板表面にアルマイト皮膜を形成
し、研磨加工性と耐摩擦性を向上させること、 (C)アルミニウム合金基板表面に、Ni−P等のめっき
膜を形成し研磨加工性を向上させること、等がある。
しかしながら、上記の各方法は、以下に示すような問題
点を有する。先ず、(A)のように、アルミニウム合金母
材を更に一層高純度化することは、製造工程上、極めて
困難である。また、高純度アルミニウム合金は耐食性及
び清浄度の面で取り扱いが困難である。
また、アルミニウム合金母材を高純度化しても、金属材
料としての硬度及び剛性には限度があり、更に平坦度及
び平滑度等の形状精度を向上させるための加工性が悪
い。
更に、(B)においては、基板のアルミニウム自体が材料
となってアルマイト皮膜を形成するため、金属間化合物
がアルマイト皮膜中にとり込まれて欠陥となりやすい。
更にまた、基板表面に薄膜磁性媒体(γ−Fe
等)を形成するための熱処理工程において、基板と皮
膜との間の熱膨張係数の差が大きいために、クラックや
基板の変形が発生しやすい。
更にまた、(C)のようにめっき膜を形成すると、熱処理
によって帯電しやすくなるという問題点がある。
そこで、近時、高密度記録用磁気ディスク基板として、
セラミックスにガラスコーティングしたもの、又はガラ
ス板によるものが開発されている。これらの基板は、耐
熱性及び耐食性が優れていると共に、高剛性で表面研摩
により優れた表面粗度が得られるために、高密度記録が
可能である。
しかしながら、これらの材料は脆性破壊しやすいという
欠点を有する。このため、回転、衝撃、加傷及びヒート
ショック等により破損しやすいので信頼性が低い。
なお、結晶粒界に安定化層を形成し、破壊靱性を高める
手段も考えられるが、脆性破壊を充分に防止することは
できない。
また、セラミックス系の材料は、比重が高いため、アル
ミニウム合金基板に比して、ディスクドライブ駆動系に
大きな負荷がかかり、駆動装置の小型化が困難である。
これに対し、炭素材料は、比重が1.5乃至2.0と小
さいと共に、熱膨張係数が小さく熱安定性が優れてい
る。そこで、前述のアルミニウム合金又はセラミックス
系材料に替り、高密度記録用磁気ディスク基板として炭
素材料の実用化が期待されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、従来のガラス質炭素は表面研摩により局
所的には優れた表面精度が得られるものの、実際上、製
造過程において表面に微小の凹部が形成されることを防
止することは困難である。つまり、熱硬化性樹脂を成形
した後、乾燥し、硬化させ、高温で炭素化する過程にお
いて、散逸する水分及び揮発成分による閉気孔の発生を
回避することはできず、表面研摩の際に表面の微小の凹
部が形成される。
また、緻密な組織を得るためには、例えば、1000℃
までの温度域を1℃/時以下の昇温速度で加熱処理する
必要がある。このため、歩留が極めて低いので、高コス
トであり、工業化及び実用化が困難である。
また、ガラス質炭素は炭素材料の中では脆性破壊を起こ
す材料であり、クラックの伝播に対する抵抗性が小さ
く、セラミックス材料と同様に、衝撃により破損しやす
いので、信頼性が低いという問題点も有する。
なお、ガラス質炭素中に黒鉛を分散させたガラス質炭素
/炭素複合材は、燃料電池等のセパレータ材として使用
されている。この複合材は熱硬化性樹脂に黒鉛粉を添加
したものであるが、後工程の乾燥、硬化及び炭素化の際
に、水分及び揮発成分の散逸が容易になるため、例え
ば、10乃至20℃/時という高昇温速度で焼成するこ
とができる。また、黒鉛粉の添加により、破壊靱性が向
上する。
しかしながら、このガラス質炭素/炭素複合材において
も、内部には1μm以上の閉気孔が存在するのに加え、
粒径が30μm以上の大きな黒鉛粒子が含まれているた
めに、表面研摩によって高密度記録に必要な優れた表面
精度を得ることは到底できない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
高密度記録用の磁気ディスク用基板として必要な諸特性
(軽量、高強度、低熱膨張係数等)を具備すると共に、
表面研摩後の表面精度が優れた炭素材及びその製造方法
を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明に係る炭素材は、粉粒状又は塊状の黒鉛及びカー
ボンブラックから選択された少なくとも1種の第1の炭
素質と、熱硬化性樹脂の炭化焼成により形成されたガラ
ス質の第2の炭素質と、を有し、前記第1の炭素質は容
積比で5乃至50%含有され、前記第2の炭素質は球状
の領域と、この球状の領域の周囲を充填する非球状領域
とを有し、球状の領域は面積比で第1の炭素質及び非球
状領域の3乃至10倍であることを特徴とする。
本発明に係る炭素材の製造方法は、粉粒状又は塊状の黒
鉛及びカーボンブラックから選択された少なくとも1種
の炭素質と、炭化焼成後にガラス質炭素となる熱硬化性
樹脂とを混合し、予備成形した後、2050乃至260
0℃の温度で1000乃至3000気圧の圧力を等方的
に印加して焼成することを特徴とする。
[作用] 本発明によれば、黒鉛又はカーボンブラックと、炭化焼
成後にガラス質炭素となる熱硬化性樹脂とを混合し、7
00乃至1500℃で予備焼成する。次いで、この予備
焼成品に2050乃至2600℃の温度で等方的に10
00乃至3000気圧の圧力を印加してこれを焼成す
る。
得られた炭素材の組織は、球状のガラス質炭素(第2の
炭素質)の周囲が粉粒状又は塊状の黒鉛及び/又はカー
ボンブラック(第1の炭素質)と、非球状のガラス質炭
素(第2の炭素質)とにより充填されている。本発明に
係る炭素材は、この第1の単素質の含有量が容積比で5
乃至50%であり、また球状のガラス質炭素領域は、面
積比で、第1の炭素質および非球状領域の3乃至10倍
であるから、かさ比重が1.70以上と高密度であり、
閉気孔率が6%以下と残存気孔が極めて少なく、曲げ強
度が1000kgf/cm2以上と高い。
前述の高温且つ高圧で炭化焼成処理することにより、内
在していた閉気孔が消滅し、高密度且つ高強度の炭素材
が得られる。従って、表面研摩により優れた表面精度の
炭素材が得られ、この炭素材を使用した磁気ディスクに
おいては、磁気ヘッドが安定して浮上し、安定した記録
特性が得られる。また、基板表面には、磁性薄膜の欠陥
の要因となる突起及び凹所が存在しないので磁気特性が
安定していると共に、軽量であるから駆動系への負荷も
少ない。
更に、本発明に係る炭素材は機械加工及び研摩等の製造
工程において、及び磁気ディスクとして使用された高速
回転時において、十分な機械的強度を有する。このよう
に、本発明に係る炭素材を磁気ディスク用基板に適用し
た場合に、この基板は高密度記録用磁気ディスクに使用
される基板として、必要十分な特性を具備する。
[実施例] 以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
炭化焼成後にガラス質炭素となる熱硬化性樹脂として
は、炭化焼成後に粒径が5乃至40μmとなる粒状のフ
ェノール系樹脂、フラン系樹脂、キシレン系樹脂、メラ
ミン系樹脂、及びアニリン系樹脂等の粉末状のものと、
レゾール及びノボラック型のフェノールホルムアルデヒ
ド系樹脂、フラン系樹脂、キシレン系樹地、メラミン系
樹脂、及びアニリン系樹脂等の水性又は油性の液状のも
のとがある。
また、第1の炭素質としては、人造黒鉛、天然黒鉛、及
びキッシュグラファイト等の黒鉛と、カーボンブラック
とがあり、この黒鉛及びカーボンブラックから選択され
た1種又は2種以上のものを使用する。この第1の炭素
質は、粉状、粒状又は塊状(りん片状等)をなしてい
る。
この粉粒状又は塊状の第1の炭素質の粒径が大きい場合
は、成形品においてクラック発生の起点となるため、粒
径は最大で1μm以下のものを使用することが好まし
い。
各原料を混合した後、この粉粒状又は塊状の第1の炭素
質は、粒状フェノールホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化
性樹脂の周囲に分散し、炭化焼成後には、球状ガラス質
炭素との界面に第1の炭素質の領域が存在して、3次元
的な連続体組織が形成される。
球状ガラス質炭素の周囲に分散した第1の炭素質は、ガ
ラス質炭素領域から発生するクラックの伝播を阻止し、
組織上、靱性を高める作用を有する。このため、成形品
の耐衝撃性が向上し、研摩等の製造工程において、又は
磁気ディスクの使用中において、割れの発生頻度が著し
く低下する。
また、この第1の炭素質は、炭化焼成後に容積比で5乃
至50%となるように添加する。添加量が5容積%未満
であると、前述の靱性向上効果が得られず、耐衝撃性が
極めて低くなる。逆に、添加量が50%を超えると、ガ
ラス質炭素組織の連続性がなくなり、機械的強度が低下
するのに加え、表面研摩後の表面精度が低下する。この
ため、第1の炭素質の添加量は5乃至50容積%にす
る。
更に、球状のガラス質炭素の割合は、焼成後面積比でこ
の球状のガラス質炭素が粉粒状又は塊状の第1の炭素質
及び非球状のガラス質炭素の3〜5倍になるように、各
原料を選定配合する。なお、面積比とは、単位面積当り
の球状ガラス質炭素と第1の炭素質及び非球状炭素質と
の面積の比を示すものである。
球状のガラス質炭素の占める割合が、これより大きい場
合は、成形体の剛性は大きくなるが、脆性破壊を起こし
やすくなり、結果的に機械的強度が小さい材料となって
しまう。
球状のガラス質炭素の占める割合が、これより小さい場
合は、HIP処理によっても消失しない微細な気孔が多
くなり、成形体の機械的強度が低下するのに加え、成形
体の表面精度が低下して、磁気ディスク用基板に好適の
炭素材が得られない。
このように、球状のガラス質炭素の占める割合は、原料
に用いる粉粒状又は塊状の炭素質の容積比とも関係する
ために、初期原料配合の際には、使用する各原料の配合
比及び粒子径を充分に選定する必要がある。
次に、このように構成される炭素材の製造方法について
説明する。先ず、第1の炭素質と粒状及び液状の熱硬化
性樹脂とを所定量配合し、有機増粘剤及び消泡剤を添加
した後、真空排気装置付きの加圧式ニーダ等の高剪断力
混練機により混練し、所定の形状に予備成形する。
なお、上述の球状及び液状の熱硬化性樹脂(第2の炭素
質)、並びに粉粒状又は塊状の第1の炭素質に、有機結
合剤及び溶媒と、必要に応じて、有機分散剤、消泡剤又
は湿潤剤等とを加え、ホットミル等で混合して高粘度ス
ラリーとし、所望の厚さのグリーンシート(焼成前駆
体)にドクターブレード法によりシート化し、その後予
備成形することも可能である。
また、この球状の熱硬化性樹脂、液状の熱硬化性樹脂及
び粉粒上又は塊状の炭素に、有機結合剤、溶媒及び有機
分散剤を添加し、ポットミル等で混合したスラリーをス
プレイドライヤー等で乾燥造粒し、得られた混合造粒粒
子を所望形状に予備成形してもよい。
次いで、この予備成形体を700乃至1500℃の温度
に加熱して予備焼成した後、。2050乃至2600℃
の温度域で1000乃至3000気圧の等方的圧力を印
加する。これにより、材料内部の閉気孔が消滅した緻密
な組織が得られる。
等方的圧力を印加する温度域がこれより低い場合は閉気
孔が減少するとしてもその効果は本質的に温度に弱いも
のであり、圧力を印加したときと、圧力を印加しないと
きとで閉気孔の減少効果に殆ど差位は認められない。逆
に、圧力を印加したときは、材料中の脱水素反応等が抑
制され、組織が樹分に収縮しないという傾向がある。ま
た、この比較的低い温度域で加圧処理すると、閉気孔は
完全に消失することはなく、成形体中に巻き込んだ空気
及びマトリックスとフィラーとの間の閉気孔は殆ど減少
しない。
従って、成形体中の閉気孔を実質的に完全に消失させる
ためには、2050乃至2600℃の高温で1000乃
至30000気圧の等方的圧力を印加することが必要で
ある。これは、熱間静水圧加圧装置(HIP)により実
施することができる。
このように、予備成形体に高温で高圧力を等方的に印加
すると、炭素組織が黒鉛化する過程で、C軸方向の面間
隔dが急激に減少する温度域、換言すれば、結晶格子内
の六角綱面が再配列し擬流動性を示す温度域で等方的な
圧力が印加されることになり、これにより、閉気孔が消
減する。
上述のHIP処理により、成形体の微細構造において、
HIP処理前に存在していた気孔が完全に消失する。ま
た、熱硬化性球状樹脂粒子の炭化焼成により生成した球
状のガラス質炭素の周辺部及び各球状ガラス質炭素間に
は、黒鉛及び/又はカーボンブラック等の粉粒状又はリ
ン片状炭素と液状の熱硬化性樹脂の炭化焼成により生成
した非球状ガラス質炭素とが緻密に充填されている。
このようにして得られた高密度炭素材を表面研摩するこ
とにより、表面制度が優れ、軽量で熱膨張係数が小さい
高密度記録用磁気ディスク基板を得ることができる。
一般に、炭素材料は、高温での酸化雰囲気において、酸
化減耗しやすい。従って、これを磁気ディスク用基板と
して使用した場合、反応性スパッタリング等により媒体
膜を作成する際に、また、その酸化処理の際に、基板が
酸化減耗し、基板の表面精度が低下したり、変形したり
する虞がある。しかしながら、本発明方法により製造さ
れた成形体の酸化減耗開始温度は極めて高く、従って前
述の媒体層生成の際の温度領域においては前述の酸化減
耗に対する必要は全くないことが分かった。
また、炭素材料は、アルカリに対する抵抗性及び耐腐食
性が極めて高い。更に、本発明により製造された炭素成
形体はpHが約2の酸処理においても優れた耐酸性を示す
ため、殆どの化学処理に対して充分の安定性を有する。
なお、磁気ディスク基板用高密度炭素材の機械的強度を
更に一層向上させる必要がある場合は、成形の際にカー
ボンファイバーで補強された成形体を炭素材ではさみ込
んで積層状の成形体を得、引きつづき硬化処理して予備
焼成し、次いで2050℃乃至2600℃の温度で10
00乃至2000気圧の等方的圧力を印加してHIP処
理を行うことにより、カーボンファイバーで補強された
高強度の磁気ディスク基板を得ることができる。
次に、本発明の実施例に係る炭素材を製造し、その諸特
性を測定した結果について説明する。平均粒径が20μ
mのフェノールホルムアルデヒド樹脂と平均粒径が0.
1μm以下である黒鉛粉末とを、炭化焼成によって熱硬
化性樹脂から形成されるガラス質炭素と黒鉛からなる炭
素質とのうち、黒鉛が下記第1表「黒鉛配合量」欄に示
す割合で含まれるように配合した。なお、実施例1,
2,3は黒鉛配合量が本願発明にて規定した範囲に入る
ものであり、比較例1,2はそれから外れるものであ
る。また、表中、球状領域の割合は400倍の顕微鏡写
真から100mm角の単位面積について求めたものであ
る。
次いで、この原料をフェノール樹脂液にて混練し円板状
に成形した。これを100℃で12時間乾燥処理した
後、150℃〜800℃までの温度域を15℃/時の昇
温速度で昇温させて予備焼成した。予備焼成後の成形体
を熱間静水圧加圧装置(HIP)を使用して、2000
気圧の下で2600℃まで650℃/時の昇温速度で昇
温させて炭化焼成処理した。得られた成形体のHIP処
理前後の物性値を前述の第1表に合わせて示した。
次に、実施例2の成形体の表面を、精密ラップ研摩盤に
より研摩し、厚さが1.3mm、直径が145mmのディス
ク基板を得た。下記第2表はその磁気ディスク基板とし
ての諸特性の測定値を、従来例(市販のアルミニウム基
板)についての特性と共に示す。
第1表から明らかなように、焼成後(HIP処理後)の
成形体の強度を考慮すると、炭素質中の黒鉛粉末の配合
量を5乃至50%にすることが必要である。黒鉛粉末が
5%より少ない場合は、黒鉛粉によるクラックの伝播阻
止効果が得られず、また50%より多い場合は、黒鉛の
マトリックスであるガラス質炭素との間からクラックが
発生しやすくなるため、機械的強度が低下する。
2600℃及び2000気圧のHIP処理により、実施
例1乃至3の各成形体はかさ比重が1.8乃至1.9に
まで増加し、気孔は大幅に減少した。研摩後の表面特性
を市販のアルミニウム基板と比較すると、実施例1乃至
3は表面粗度及び歪特性において1ケタ以上精度が上回
っている。
次に、焼成処理条件の影響について説明する。前述の実
施例2の配合比で原料を配合した後、前述と同様にして
成形した後、1100℃の温度まで加熱して予備焼成し
た。次いで、下記第3表に示した各処理条件で焼成処理
を行った。
処理前後での試料の物性値及び試料の表面を精密ラップ
研摩盤にて研摩した後の磁気ディスク基板としての諸特
性の測定値を下記第4表及び第5表に示した。
但し、第5表において、平行度は基板の直径方向の平坦
性を、同芯度は基板の外周円中心点と内周円中心点との
いずれを、TIRは基板の全体うねりを、ACCは基板
表面の微小欠陥状態を示す。また、表面粗度(平均粗さ
Ra)は基板表面の平滑性を示す。
第4表において、処理条件a〜dのHIP処理の結果を
比較してみると、2000℃の温度で(処理条件a)圧
力をかけても密度を上げることができず、従って表面研
摩後の諸等性も低い。
これに対し、2300乃至2600℃の温度では(処理
条件b,c,d)、圧力を印加することにより気孔が減
少し、密度が著しく増加することにより、表面研摩後の
特性も優れている。
処理条件eの場合は、大気圧下で2600℃に加熱処理
したものであり、表面粗度が著しく悪い。処理条件fの
場合は、単軸加圧下で2300℃に加熱したものである
が、この処理の場合は結晶化に伴い異方性が高まり一方
向に大きく収縮するために内部に亀裂が生じ、気孔が著
しく増加する。
このため表面研摩を行っても、磁気ディスク基板として
実用に供しうる表面精度を得ることができない。
以上のように、2300乃至2600℃の温度で等方的
圧力下で加圧することがガラス質炭素組織の高密度化に
有効であることが確認できた。
次に、前述の実施例1の磁気ディスク基板及び実施例2
の配合量で処理条件c,dにより製造した磁気ディスク
基板を使用して磁気ディスクを製造し、記録特性を調査
した結果について説明する。先ず、各基板の上に、夫々
Coを含むFeをターゲットとした反応性スパッタリン
グ法によって、α−Fe(厚さ0.20μm)を
被着した。次いで、このα−Feを水素雰囲気中
で330℃に加熱してFeに還元し、更に、空気
中にて330℃で酸化してγ−Fe磁性膜に変換
し、高密度磁気ディスクを作成した。
得られた磁気ディスクについて、0.2μmの浮上量で
ヘッドを浮上させたところ、ヘッドと磁気ディスクとが
衝突することがなく、安定して駆動することができた。
また、各磁気ヘッドについて信号エラーを確かめたとこ
ろ、前述の比較例に比して著しく信号エラーが減少した
ことが確かめられた。
[発明の効果] 本発明によれば、表面精度が優れ、軽量で熱膨張係数が
小さく、耐熱性及び耐食性が優れた高強度の炭素材が得
られ、この炭素材は高密度記録磁気ディスク用基板とし
て好適である。また、本発明によれば、このように優れ
た特性を有する炭素材を迅速に製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉粒状又は塊状の黒鉛及びカーボンブラッ
    クから選択された少なくとも1種の第1の炭素質と、熱
    硬化性樹脂の炭化焼成により形成されたガラス質の第2
    の炭素質と、を有し、前記第1の炭素質は容積比で5乃
    至50%含有され、前記第2の炭素質は球状の領域と、
    この球状の領域の周囲を充填する非球状領域とを有し、
    球状の領域は面積比で第1の炭素質及び非球状領域の3
    乃至10倍であることを特徴とする炭素材。
  2. 【請求項2】粉粒状又は塊状の黒鉛及びカーボンブラッ
    クから選択された少なくとも1種の炭素質と、炭化焼成
    後にガラス質炭素となる熱硬化性樹脂とを混合し、予備
    成形した後、2050乃至2600℃の温度で1000
    乃至3000気圧の圧力を等方的に印加して焼成するこ
    とを特徴とする炭素材の製造方法。
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