JPH064772B2 - 銅フタロシアニン系化合物及びそれを用いる染色法 - Google Patents

銅フタロシアニン系化合物及びそれを用いる染色法

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JPH064772B2
JPH064772B2 JP60115392A JP11539285A JPH064772B2 JP H064772 B2 JPH064772 B2 JP H064772B2 JP 60115392 A JP60115392 A JP 60115392A JP 11539285 A JP11539285 A JP 11539285A JP H064772 B2 JPH064772 B2 JP H064772B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は銅フタロシアニン系化合物及びそれを用いるセ
ルロース系繊維材料の染色法に関する。
従来の技術 セルロース系繊維の染色において反応性染料は他の染料
に比べ鮮明度、種々の堅牢度にすぐれているので現在大
量に使用されている。例えばジクロルトリアジニル、モ
ノクロロトリアジニル、フロロクロロピリミジニル、ジ
クロロキノキサジニル、メチルスルホニルピリミジニ
ル、ビニルスルホニル、スルファトエチルスルホニル等
の反応基を持った反応性染料を用いて酸結合剤又は熱等
の作用により酸結合剤を放出する物質(例えば炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸3ナトリウム、リ
ン酸3カリウム、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸ナト
リウム、重炭酸ナトリウム、トリクロル酢酸ナトリウ
ム)を単独又は2種以上混合して用いて染浴のpH値が1
0以上になるように調整し塩化ナトリウム、硫酸ナトリ
ウム等の中性電解質の存在下100℃以下の温度でセル
ロース系繊維の反応染色が行われている。一方衣料用の
繊維材料としてセルロース系繊維を含有した混合繊維材
料(混紡)を用いることが多くなり中でもポリエステル
繊維と木綿の混紡品(以下T/C混と略す)は衣料適性、
経済性にすぐれているという理由で大量に使用されるよ
うになった。そしてT/C混は反応性染料及び分散染料を
用いて通常次のような方法で染色が行われている。
(I) 1浴2段法 分散染料によりまずポリエステル繊維側をキャリヤー染
色法、高温染色法等により染色し引き続き同一浴で反応
性染料で木綿側を染色する。
又はこの逆の順で染色する。
(II) 2浴法 まず、ポリエステル繊維側を前記のような方法で染色
し、次いで別浴の木綿側を染色する。又はこの逆の順で
染色する。
発明が解決しようとする問題点 染色時間の短縮、染色工程の合理化、省エネルギーの観
点からT/C混を同浴でしかも1回の染色操作でポリエス
テル繊維及び木綿の染色を終える(1浴1段法)工夫が
はかられるようになってきた。しかしながらT/C混を反
応性染料と分散染料でもって1浴1段で高温法等により
染色するにはいくつかの障害がある。例えば反応性染料
による染色に必要な酸結合剤又は酸結合剤を放出する物
質は染浴中に共存する分散染料を凝集あるいは分解させ
たりする一方ポリエステル繊維側を染色する為の例えば
130℃のような高温の水媒体中では反応性染料の方が
酸結合剤等により加水分解されてしまい木綿に染着しな
くなる等である。従ってT/C混を1浴1段法で染色可能
にするような反応性染料の開発が強く要望されている。
問題点を解決する為の手段 本発明者等はT/C混の1浴1段染色が可能な反応性染料
殊にそのうちの青色染料を開発すべく鋭意研究の結果、
本発明に至った。則ち本発明は遊離酸の形で式〔1〕 (式〔1〕中Dは銅フタロシアニン骨格を表し、BはC
2〜4のアルキレン基又はカルボキシル基又はスルホン酸
基で置換していてもよいフエニレン基を表わし、Rは低
級アルキル基又は低級アルコキシ低級アルキル基を表わ
し、Xはカルボキシル基又はカルバモイル基を表わす。
Xはピリジン環の3−又は4−位に結合しており、1は
1,2又は3を、mは0,1又は2を、nは1又は2を表
す。但し1+m+nは2,3又は4である。)で表わされ
る化合物及びこれを用いる染色法を提供する。
式〔1〕で表される化合物は酸結合剤存在下で行われる
1浴1段法による染色に適しているばかりでなく、全く
驚くべきことに、酸結合剤を併用することなく分散染料
の存在下95〜150℃の温度で、T/C混を均一に染色出来る
という点で1浴1段染色法に極めて好都合な適性を有し
ている。この場合所望なら染浴をpH4〜10特に5〜9
に維持するような緩衝剤を染浴に添加するとより一層す
ぐれた効果が得られる。もちろん、T/C混ばかりでなく
セルロース系繊維のみからなる繊維材料等にも十分適用
が可能である。
式〔1〕で表わされる化合物はセルロース系繊維を鮮明
な緑味青色に染色し、その染色物の湿潤塩素水耐光汗日
光堅牢度が非常にすぐれている。
本発明の化合物は木綿、レーヨン、麻等のセルロース系
繊維及びT/C混の染色に供した時最も顕著な効果が得ら
れるものであるがその他、ポリエステル繊維とレーヨ
ン、木綿又はレーヨンと、トリアセテート繊維、ポリア
クリルニトリル繊維、変性ポリアクリルニトリル繊維、
ポリアミド繊維、羊毛、絹等との混紡品の染色において
分散染料、塩基性染料、カチオン染料、酸性染料、酸性
含金染料等を併用して染色を行っても均一に染色された
混紡物を得ることができる。
本発明の式〔1〕で表される化合物は例えば次のように
合成される。
塩化シアヌルと式〔2〕 R−OH 〔2〕 (式〔2〕中Rは前記と同じ意味を表す)のアルコール
類反応させ式〔3〕 とし、次いで式〔4〕 H2N−B−NH2 〔4〕 (式〔4〕中Bは前記と同じ意味を表す。) と反応させ、式〔5〕 とする。
一方銅フタロシアニンをクロルスルホン酸でクロルスル
ホン化した銅フタロシアニンジ,トリ又はテトラスルホ
ニルクロライドと式〔5〕の化合物を銅フタロシアニン
に対し、前記式〔5〕の化合物とモル比1〜2でアンモ
ニア又は塩化アンモン又は硫酸アンモンのようなアンモ
ニアを容易に放出する物質の存在下又は不存在下で反応
させることにより式〔6〕 で表される化合物が得られる。
この式〔6〕の化合物と式〔7〕 (式〔7〕中Xは前記と同じ意味を表す。) で表されるピリジン誘導体とを反応させることにより式
〔1〕で表される化合物が得られる。
式〔2〕で表されるアルコール類としては例えば次のも
のを挙げることがでさる。
CHOH,CH3CH2OH,CH3CH2CH2OH, CH3CH2CH2CH2OH, CH3CH2OCH2CH2OH, 又式〔4〕で表されるジアミン類としては例えば次のも
のを挙げることができる。
H2NCH2CH2NH2 H2NCH2CH2CH2NH2 H2N(CH2)4NH2 式〔7〕で表されるピリジン誘導体としては次のものを
挙げることができる。
次に本発明の式〔1〕で表される化合物を用いる繊維材
料の染色法について説明する。
セルロース系繊維のみからなる繊維材料を浸染法で染色
する場合には、本発明の化合物、無機塩(例えば、硫酸
ナトリウム、塩化ナトリウム等)等から染浴を仕立て、
繊維を浸漬し、50〜90℃で10〜60分間染色した
後、酸結合剤を添加し更に同温度で20〜60分間染色
を行う。この場合、酸結合剤を最初から染浴に加えてお
いて染色する方法、まず、本発明の化合物のみからなる
染浴で処理し、次に、酸結合剤と無機塩からなる染浴で
処理して染色する方法等も採用できる。又本発明の化合
物、無機塩等から染浴を仕立て、必要に応じ緩衝剤を添
加して90〜150℃の温度で10〜60分間染色する
ともできる。浸染法の他、通常の方法に従ってパッディ
ング染色法、捺染法による染色も行うこともできる。
次にT/C混を染色する場合には、本発明の化合物、分散
染料、必要に応じて無機塩、pH値を5〜9に維持するよ
うな緩衝剤、界面活性剤、還元防止剤等からなる染浴を
仕立て、これに繊維を浸漬し、95〜150℃で20〜
90分染色を行う。この場合通常の酸結合剤を存在させ
て染色を行う方法によっても染色が可能である。T/C混
紡以外の混紡品についても併用される染料の種類に応じ
て前記に準じた方法により染色が可能である。
なお、本発明の化合物は単独で又、2種以上混合して用
いることができる。
又、酸結合剤としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
水酸化カリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸3ナト
リウム、リン酸3カリウム、ピロリン酸カリウム、ピロ
リン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、トリクロル酢酸
ナトリウム等が、緩衝剤としては、酢酸−酢酸ナトリウ
ム、リン酸1カリウム−リン酸2ナトリウム、リン酸1
ナトリウム−リン酸2ナトリウム、マレイン酸−硼砂等
が用いられる。
実施例 実施例により本発明を更に詳細に説明する。実施例中、
部は重量部で、各式中のスルホン酸基、カルボン酸基は
遊離酸の形で表すものとする。
又、式中におけるl,m,nは前記と同じいみを表し、
Dは銅フタロシアニン骨格を表す。
実施例1. メタノール50部に炭酸水素ナトリウム7部を加え外部
より冷却し、0℃とする。次いで塩化シアヌル15部を
加え60分間反応させる。この反応液に氷水100部を
加え析出する結晶を別すると2−メトキシ−4,6−ジ
クロル−1,3,5−トリアジンが得られた。
この湿った結晶を氷水50部に分散し、エチレンジアミ
ン・2塩酸塩7.8部を加え、40℃に昇温する。次いで
20%炭酸ナトリウム水溶液を加えpH約5.0に調整し、
3時間反応させると2−メトキシ−4−(2−アミノエ
チルアミノ)−6−クロル−1,3,5−トリアジンを含む
反応液が得られた。
一方、クロルスルホン酸140部に銅フタロシアニン2
3.1部を加え、140〜145℃で3時間クロルスルホ
ン化し、次いで氷水に注ぎ析出する結晶を別し、氷水
で洗って銅フタロシアニンのクロルスルホン化物を得
た。
この銅フタロシアニンのクロルスルホン化物を氷水15
0部に分散し、次いで前記で製した2−メトキシ−4−
(2−アミノエチルアミノ)−6−クロル−1,3,5−ト
リアジンを含む反応液を全量加えた。
次いで塩化アンモニウム1部を加え、次いで10%水酸
化ナトリウム水溶液を加えpH10.5とし、1時間反応させ
た。
次いで40℃に昇温し、pH10.5に保ちつつ、1時間反応
させた。反応終了後ニコチン酸13部を加え、70℃で
7時間反応させ、反応終了後食塩を加え析出すう結晶を
過、乾燥した。下記式の化合物70部が得られた。2
0%ピリジン中のλmaxは625mμであった。
(但しl+m+n=4である混合物である) 実施例2. 実施例1において銅フタロシアニンのクロルスルホン化
物と2−メトキシ−4−(2−アミノエチルアミノ)−
6−クロロ−1,3,5−トリアジンとの反応に於いて塩化
アンモニウムを添加せずに反応させる他は、実施例1に
準じて反応させることにより下記化合物70部が得られ
た。このものの20%ピリジン中でのλmaxは615mμ
であった。
(但しl+n=4である混合物である。) 実施例3. 実施例1で得られた化合物2部、芒硝60部、Na2HPO4
・12H2O2部及びKH2PO40.5部、メタニロベンゼンス
ルホン酸ナトリウム1部及び水934.5部からなる染浴を
調製した。この時の染浴pH値は7であった。この染浴に
精練漂白済みの無シルケット木綿メリヤス50部を入
れ、撹拌しながら30分間で130℃まで昇温し、同温
度で30分間染色した。染色後のpH値は染色開始前と同
様7であった。次いで水洗し、アニオン系界面活性剤2
部を含む水溶液1,000部を用い100℃で10分間ソー
ピングし、次いで水洗、乾燥して鮮明な緑青色の染色物
を得た。
このものの湿潤、塩素水、耐光、汗日光堅牢度がすぐれ
ていた。
実施例4. 実施例1で得られた化合物1部、Kayalon Polyester Tu
rquoise Blue GL-S(日本化薬製分散染料)1部、芒硝
80部、ナフタリンスルホン酸のホルマリン縮合物2部
を含み、マレイン酸および硼砂からなる緩衝剤でpH7.
0に調整された全容1,000部の染浴にポリエステル繊維
/木綿(50/50)混紡布(T/C混)50部を繰り入れ20
分間で130℃迄昇温し、同温度で60分間染色した。
水洗後アニオン系界面活性剤2部、ソーダ灰2部を含む
水1,000部中100℃で20分間ソーピングし、次いで
水洗、乾燥し、ポリエステル繊維側、木綿側共に均一に
鮮明な緑青色に染色された染色物を得た。
実施例5. 実施例2で得られた化合物1部、Kayalon Polyester Tu
rquoise Blue GL-S(日本化薬製分散染料)1部、ナフ
タリンスルホン酸のホルマリン縮合物2部、テトロシン
K(山川薬品製、キャリヤー)5部を包み実施例3の緩
衝剤でpH7に調整された全容1,000部の染浴を調製す
る。この中へT/C混(50/50)混メリヤス布50部を繰り
入れ100℃まで昇温し、同温度で60分間染色した。染
色後、実施例3の方法で洗浄して、ポリエステル繊維
側、木綿側共に均一に、鮮明な緑青色に染色された染色
物を得た。
実施例6. 実施例1で得られた化合物2部、無水芒硝80部、水1,
000部を用いて染浴を仕立てこの染浴に50部の木綿メ
リヤスを浸漬し、80℃で30分間処理した後、炭酸ナ
トリウム20部を添加し引き続き60分間同温度で染色
した。実施例3の方法で洗浄して鮮明な緑青色の染色物
を得た。
実施例7〜18 実施例1、2に準じて下記式で表される化合物を合成し
た。そして実施例3の方法に準じて木綿の染色を行っ
た。
(式中Dは銅フタロシアニンを表す。B,R,X,l,m,nは前
記と同じ意味を表す。) 次表にジアミン(H2N-B-NH2)アルコール(ROH)Xおよ
びピリジン核に於けるXの結合位置、l,m,n,得られた化
合物の20%ピリジン中に於けるλmax,得られた木綿
メリヤス染色布の色相等を示した。なお各実施例におい
てえられた化合物は、いずれも前記において定義された
l,m,nの値を有した混合物であるが表にはその主成分に
ついてのl,m,nを示した。
発明の効果 本発明の化合物は、分散染料の併用下T/C混を1浴1段
で均一に染色することを可能にしたものであり、染色時
間の短縮、染色工程の合理化、省エネルギーの観点から
その経済効果が極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−186682(JP,A) 特開 昭52−18732(JP,A) 特開 昭55−5994(JP,A) 特開 昭55−94963(JP,A) 特開 昭54−11932(JP,A) 特開 昭57−30764(JP,A) 特公 昭50−24323(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形で式〔1〕 (式〔1〕中Dは、銅フタロシアニン骨格を表し、Bは
    2〜4のアルキレン基又はカルボキシル基又はスルホ
    ン酸基で置換していてもよいフエニレン基を表し、Rは
    低級アルキル基又は低級アルコキシ低級アルキル基を表
    しXはカルボキシル基又はカルバモイル基を表す。Xは
    ピリジン環の3-又は4−位に結合しており、lは1,2又
    は3を、mは0,1又は2を、nは1又は2を表す。但し
    l+m+nは2,3又は4である。) で表わされる銅フタロシアニン系化合物。
  2. 【請求項2】遊離酸の形で式〔1〕 (式〔1〕中Dは銅フタロシアニン骨格を表し、BはC
    2〜4のアルキレン基又はカルボキシル基又はスルホン
    酸基で置換していてもよいフエニレン基を表し、Rは低
    級アルキル基又は低級アルコキシ低級アルキル基を表
    し、Xはカルボキシル基又はカルバモイル基を表わす。
    Xはピリジン環の3−又は4−位に結合しており、lは
    1,2又は3を、mは0,1又は2を、nは1又は2を表わ
    す。但しl+m+nは2,3又は4である。) で表わされる銅フタロシアニン系化合物を用いることを
    特徴とするセルロース系繊維材料の染色法。
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