JPH064813B2 - 缶用塗料組成物 - Google Patents

缶用塗料組成物

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JPH064813B2
JPH064813B2 JP61190465A JP19046586A JPH064813B2 JP H064813 B2 JPH064813 B2 JP H064813B2 JP 61190465 A JP61190465 A JP 61190465A JP 19046586 A JP19046586 A JP 19046586A JP H064813 B2 JPH064813 B2 JP H064813B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,加工性,耐レトルト性,素地金属との密着性
等に優れた缶用塗料組成物に関する。
(従来技術) 金属缶は素材としてブリキ,ティンフリースチール,ア
ルミニウム等を用い,これらの金属の腐食や内容物中の
金属溶出を防止するために,通常,缶の内外面に保護塗
料が使用されている。金属缶における缶蓋は現在プルタ
ブ方式によるイージーオープン蓋が普及してきており,
その内外面塗料としては,エポキシ樹脂−フェノール樹
脂系塗料,エポキシ樹脂−アミノ樹脂系塗料,エポキシ
樹脂−アクリル樹脂系塗料等の金属保護性に優れる塗料
が通常用いられている。しかしながら,これらの従来の
塗料による塗膜は塗装平坦部においては金属保護性に優
れるものの,金属素材を成型加工した後の加工部,例え
ば,プルタブ方式の蓋装着部においては,その加工が厳
しいことから,塗膜にひび割れが発生し,素地金属の露
出が起こる場合が多く,そのため加工後に金属露出部分
の補修を行うことが多い。この様な補修は工程を複雑化
し,コスト面で不利となるため補修を必要としない加工
性の特徴に優れた塗料の開発が要望されている。この要
望に対し,塩化ビニル系のオルガノゾル塗料が開発され
たが,蓋加工性が優れる反面,熱可塑性樹脂成分が多い
ことから耐レトルト性が劣り,つまり,レトルト処理を
することにより,塗膜白化や,塗膜と素地金属との密着
性劣化によるプルタブ開口時のエナメルフェザリング性
(開口部分に塗膜が残存してしまう現象)の劣化,素地
金属の腐食などの欠点があり,レトルト処理を必要とし
ない内容物の缶蓋にしか使用できない現状にある。
又,エポキシ樹脂−フェノール樹脂系塗料においては従
来ビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用しているが,
加工性向上を図るべく平均分子量20.000以上のビ
スフェノールA型フェノキシ樹脂を配合させることが考
えられたが,フェノキシ樹脂は,1分子中にエポキシ基
を平均で0〜1.0個しかもっていないことから金属と
の密着性,及び同塗料中に配合される熱硬化性樹脂との
反応性にとぼしく,耐レトルト性が悪いという欠点をも
っている。
以上のとおり現状の缶用塗料においては蓋加工後に補修
塗料を塗布することを必要としない蓋加工性に優れ,さ
らにレトルト処理の有無にかかわらず全ての内容物に適
応できる内外面塗料の開発は困難であった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは,エポキシ樹脂−フェノール樹脂系塗料に
おいて,ビスフェノールA型フェノキシ樹脂を多量に配
合しても前記要求性能を全て満足させることに成功し
た。
本発明では,フェノキシ樹脂と他の樹脂の架橋反応剤と
してアルミニウムアルコラートもしくはアルミニウム錯
化合物が寄与しており,従って耐レトルト性の向上につ
ながっている。しかしながらアルミニウムアルコラート
もしくはアルミニウム錯化合物の配合だけでは素地金属
との密着性はむしろ悪くなり,加工部での塗膜の浮きが
発生してしまう。この欠点を有機酸を共存させることに
より素地金属との密着性を改良したものである。
(問題点を解決するための手段) すなわち本発明は,平均分子量20000以上の分子中
にエポキシ基を平均で0〜1.0個有するビスフェノー
ルA型フェノキシ樹脂40〜80重量部,ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂40〜100重量部,フェノール樹
脂10〜60重量部,一般式Al(OR)(L)3-n
(式中Rはアルキル基,Lはケトエノール型互変異性化
合物,nは0〜3の整数を示す。)で表されるアルミニ
ウムアルコラートもしくはアルミニウム錯化合物2.0
〜25重量部および有機0.2〜10.0重量部を有す
ることを特徴とする缶用塗料組成物である。
本発明におけるビスフェノールA型エポキシ樹脂はエピ
ハロヒドリンとビスフェノールAをアルカリ触媒の存在
下で高分子量まで縮合させるか,あるいはエピハロヒド
リンとビスフェノールAをアルカリ触媒の存在下で低分
子量エポキシ樹脂に縮合させこの低分子量エポキシ樹脂
とビスフェノールAとを重付加反応させることにより製
造される。
平均分子量20.000以上のビスフェノールA型フェ
ノキシ樹脂も,ビスフェノールA型エポキシ樹脂と同様
の製造方法で製造される。ビスフェノールA型フェノキ
シ樹脂の市販品としては,フェノキシPKHH(ユニオ
ンカーバイド社製),フェノトートYP−50,フェノ
トートYP−40(東都化成社製)などが挙げられる。
本発明におけるフェノール樹脂は触媒下でフェノール類
にホルムアルデヒドを付加縮合させる公知の方法によっ
て得られ,フェノール性水酸基あるいはアルコール性水
酸基を変性したものも含まれる。なお,フェノール類と
してはフェノール,o−クレゾール,m−クレゾール,
p−クレゾール,p−tert−ブチルフェノール,p−ノ
ニルフェノール,p−オクチルフェノール,p−フェニ
ルフェノール,メチルフェノール,エチルフェノール,
プロピルフェノール,イソプロピルフェノール,ブチル
フェノール,p−tert−アミルフェノール,4,4′−
sec−ブチリデンフェノール,p−シクロヘキシルフェ
ノール,4,4′−イソプロピリデン−ジフェノール,
キシレノール,フェニル−o−クレゾール等を単独又は
2種以上混合し,触媒としてはアンモニア,エチルアミ
ン,ブチルアミン,ジエタノールアミン等のような有機
アミン,水酸化ナトリウム,水酸化マグネシウム,水酸
化カルシウム,水酸化バリウム等の塩基性化合物がまた
ホルムアルデヒドとしては37%水溶液あるいは40%
ブタノール溶液等が用いられる。
本発明におけるアルミニウムアルコラートもしくはアル
ミニウム錯化合物は一般式Al(OR)(L)3-n
表されるものである。
上記でn=3であるアルミニウムアルコラートとして
は,アルミニウムトリイソプロポキシド,アルミニウム
トリ−n−ブトキシド,アルミニウムトリイソブトキシ
ド等がある。また,n=0,1,2であるアルミニウム
錯化合物は,Lとして,アセチルアセトンに代表される
ビス−(β−ジケトン),アセト酢酸エステル,マロン
酸エステル等のようなケトエノール型互変異性化合物を
含むものであり,アルミニウムアルコラートに上記ケト
エノール型互変異性化合物を混合する事により容易に得
られるものである。本発明では,アルミニウムアルコラ
ート,アルミニウム錯化合物いずれでも用いえる。しか
しながら,アルミニウムアルコラートは容易に加水分解
するため取り扱い作業に注意を要し,また得られる組成
物の保存安定性を損ねる場合があるのでアルコキシ基の
一部又は全てをケトエノール型互変異性化合物で置換し
たアルミニウム錯化合物が望ましく,中でもアルミニウ
ムトリブトキシド及びジイソプロポキシアルミニウムア
セト酢酸エステルは,本発明の目的を達成するのに好都
合な優れた効果を示す。
本発明における有機酸は,安息香酸,セバシン酸,無水
マレイン酸,無水フタル酸,テレフタル酸,イタコン
酸,フマール酸,アジピン酸等の脂肪族,芳香族あるい
は飽和酸,不飽和酸,一塩基酸,多塩基酸を使用するこ
とができる。これらの有機酸は,焼付時に塗料塗膜から
離脱しないで化学的に安定に存在しえるものがよく,し
たがって,その沸点として150℃以上の物性を有する
有機酸が好ましい。
本発明における塗料の製造方法としては有機溶剤に溶解
したビスフェノールA型フェノキシ樹脂を含有するビス
フェノールA型エポキシ樹脂溶液とレゾール型フェノー
ル樹脂とを配合した後攪拌しながら常温でアルミニウム
アルコラートもしくはアルミニウム錯化合物および有機
酸を随時順不同で添加することができる。又この場合,
エステル樹脂溶液とレゾール型フェノール樹脂を有機酸
類と予備縮合させたのちアルミニウムアルコラートもし
くはアルミニウム錯化合物を添加してもほぼ同様の性能
を得ることができる。しかしこれらの製造方法において
はアルミニウムアルコラートもしくはアルミニウム錯化
合物の架橋反応への寄与は,塗料を素地金属に塗装した
後の焼付工程時だけであることから耐レトルト性におい
て従来塗料よりは優位にあるものの強度のレトルト条件
においては多少の塗膜白化をきたす。従って,ビスフェ
ノールA型フェノキシ樹脂を含有するビスフェノールA
型エポキシ樹脂とアルミニウムアルコラートもしくはア
ルミニウム錯化合物とを80℃〜150℃にて0.5時
間〜5時間反応させた後,フェノール樹脂及び有機酸を
添加することにより耐レトルト性がさらに向上する。さ
らにこの場合フェノール樹脂及び有機酸を添加した後予
備縮合させることにより,焼付工程時の温度の低下もし
くは時間の短縮を図ることができる。
本発明において塗料各成分の配合割合は,フェノキシ樹
脂40〜100重量部,エポキシ樹脂40〜60重量
部,フェノール樹脂10〜60重量部,アルミニウムア
ルコラートもしくはアルミニウム錯化合物2.0〜25
重量部,有機酸0.2〜10.0重量部である。塗料全
体量のうちエポキシ樹脂を前記範囲よりも増加させる
と,耐レトルト性が劣化する傾向にあり,同様にフェノ
ール樹脂を増加させると,塗膜の加工性が劣化する。ア
ルミニウムアルコラートもしくはアルミニウム錯化合物
の増加は,架橋密度が大きくなることにより加工性が劣
化し,又逆に,減少すると前記のように耐レトルト性が
劣化する。有機酸は最適範囲よりも多い場合あるいは少
ない場合共に加工性が劣化するが,多い場合は架橋密度
が大きくなることによる塗膜可撓性の欠如によるもので
あり,少ない場合あるいはない場合には素地金属を塗膜
との密着性が劣化することにより,加工部での塗膜剥離
が発生することによるものである。
本発明の缶用塗料組成物は,缶用素地金属表面に3〜1
5μの硬化塗膜を形成せしめることにより使用される。
塗膜を形成せしめる方法としては有機溶剤に溶解した組
成物を公知のロール塗装して塗布し,焼付を行う方法が
適している。上記溶剤としてはケトン系,エステルエー
テル系,アルコール系,炭化水素系等の有機溶剤を樹脂
の溶解性,粘度,塗装条件に応じ適切に配合して使用す
ればよい。
焼付条件としては温度150〜300℃,焼付時間0.
5〜30分である。
(実施例) フェノキシ樹脂溶液(A)の調整 フェノキシPKHH(ユニオンカーバイド社製)100
部をセロソルブアセテート100部,キシレン100部
の混合溶剤に溶解した。
エポキシ樹脂溶液(B)の調整 エピコート1009(シェル化学社製)100部をセロ
ソルブアセテート100部,キシレン100部の混合溶
剤に溶解した。
エポキシ樹脂溶液(C)の調整 エピコート1007(シェル化学社製)100部をセロ
ソルブアセテート100部,キシレン100部の混合溶
剤に溶解した。
エポキシ樹脂溶液(D)の調整 エピコート1001(シェル化学社製)100部をセロ
ソルブアセテート100部,キシレン100部の混合溶
剤に溶解した。
フェノール樹脂(E)の調整 ビスフェノールA228部,ホルムアルデヒドの40%
n−ブタノール溶液225部,25%アンモニア水17
部を100℃にて5時間反応させた後,キシレン,n−
ブタノール,シクロヘキサノンを加えて希釈し,更に脱
水して33.3%のフェノール樹脂溶液を製造した。
フェノール樹脂(F)の調整 p−クレゾール108部,ホルムアルデヒド40%n−
ブタノール溶液75部,水酸化マグネシウム0.56部
を100℃にて1.5時間反応させた後,リン酸にて中
和し,キシレン,n−ブタノール,シクロヘキサノンと
多量の水を加えて5時間放置し,生成塩を含む水層を分
離除去し,更に共沸脱水して樹脂分33.3%のフェノ
ール樹脂溶液を製造した。
実施例1 フェノキシ樹脂溶液(A)40部,エポキシ樹脂溶液
(C)100部,フェノール樹脂溶液(E)30部を混
合攪拌し,十分混合させた後攪拌しながらこれにエチル
アセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート3.
3部を配合し,さらに無水マレイン酸0.5部を配合
し,十分攪拌して得た塗料を0.30mm厚のアルミニウ
ム板に塗膜厚が8μとなる様ロールコート塗装し,27
0℃にて40秒あるいは190℃にて10分焼付して塗
装板を得た。
実施例2〜5 下記表1の配合割合で実施例1と同様の配合方法及び同
様の作成方法にて塗装板を作成した。
実施例6 フェノキシ樹脂溶液(A)40部,エポキシ樹脂溶液
(C)100部を混合した後,これにエチルアセテート
アルミニウムジイソプロピレート3.3部を配合し,1
10℃にて3時間反応した。その後40℃以下に冷却
し,フェノール樹脂溶液(E)30部を配合し,さらに
アジピン酸0.5部配合して得た塗料を実施例1と同様
の方法で塗装板を作成した。
実施例7 実施例4の組成物で実施例6と同様の製造方法で塗料を
作成し、かつ同様の塗装板作成方法にて作成した。
実施例8 実施例7の組成物中のエチルアセトアセテートアルミニ
ウムジイソプロピレートをアルミニウムトリス(エチル
アセトアセテート)に代替した組成物で実施例6と同様
の製造方法で塗料を作成し,かつ同様の塗装板作成方法
にて作成した。
比較例1 フェノキシ樹脂溶液(A)40部,エポキシ樹脂溶液
(C)100部,フェノール樹脂溶液(E)30部を混
合攪拌し,十分混合させた後攪拌しながらこれにエチル
アセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート3.
3部を配合し,十分攪拌して得た塗料を実施例1と同様
の塗装板作成方法にて作成した。
比較例2 実施例4における組成物中有機酸を配合せずに塗料を製
造し,実施例1と同様の塗装板作成方法にて作成した。
比較例3 実施例6における組成物中有機酸を配合せずに塗料を製
造し,実施例1と同様の塗装板作成方法にて作成した。
比較例4 実施例3における組成物中エチルアセトアセテートアル
ミニウムジイソプロピレートを配合せずに塗料を製造
し,実施例1と同様の塗装板作成方法にて作成した。
各例で得られた塗装板において缶用塗膜性能試験を行
い,表2(焼付条件:270℃−40秒),表1(焼付
条件:90℃−10分)に示した。なお,各塗膜性能試
験の条件は以下とおりである。
加工性,折り曲げ性 塗装板を180℃折り曲げた後,折り曲げ部に50cmの
高さから2kgの荷重を落下させた時の塗膜のワレ状態を
拡大鏡にて観察し,非常に良好(◎),良好(○),少
し変化(△),著しい変化(×)の段階評価を行った。
加工性,蓋加工性 塗装板をプレス機にて蓋加工し,加工部の塗膜のワレ状
態,塗膜の浮きを拡大鏡にて観察し,上記と同じ基準で
評価した。
密着性 塗装板を直径3cm,深さ1.5cmのカップ状に打板,そ
の側面部の塗膜の浮き及び塗膜剥離状態を観察し,上記
と同じ基準で評価した。
耐レトルト性,塗膜白化 125℃にて40分レトルト処理した後の塗膜白化状態
を目視観察し,上記と同じ基準で評価した。
耐レトルト性,耐食塩水白化 3%塩化ナトリウム水溶液中に塗装板を浸漬した後上記
レトルト処理を行い塗膜の白化状態を目視観察し,上記
と同じ基準で評価した。
耐レトルト性,耐食塩水腐食 塗装板をプレス機にて蓋加工し,それを3%塩化ナトリ
ウム水溶液中に浸漬した後,上記レトルト処理を行い加
工部,平坦部の腐食状態を目視観察し,上記と同じ基準
で評価した。
(発明の効果) 本発明の缶用塗料組成物は,熱可塑性樹脂としての性質
を有するビスフェノールA型フェノキシ樹脂が配合され
ているので塗膜の加工性が良好である。また,アルミニ
ウムアルコラートもしくはアルミニウム錯化合物と有機
酸とを必須の硬化触媒成分として配合したので,塗料樹
脂中の反応性基は速やかに反応し,迅速硬化性に優れる
とともに,金属基材に対する良好な密着性が得られるも
のであり,かつ耐熱性に優れる樹脂を配合していること
から,耐レトルト性も有し,この点において,従来,レ
トルト処理の適用できなかった塩ビオルガノゾル系塗料
のプルタブ方式缶蓋に代わってその適用範囲を拡大する
ものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均分子量20000以上の分子中にエポ
    キシ基を平均で0〜1.0個有するビスフェノールA型
    フェノキシ樹脂40〜80重量部,ビスフェノールA型
    エポキシ樹脂40〜100重量部,フェノール樹脂10
    〜60重量部,一般式Al(OR)(L)3-n(式中
    Rはアルキル基,Lはケトエノール型互変異性化合物,
    nは0〜3の整数を示す。)で表されるアルミニウムア
    ルコラートもしくはアルミニウム錯化合物2.0〜25
    重量部および有機酸類0.2〜10.0重量部を有する
    ことを特徴とする缶用塗料組成物。
  2. 【請求項2】ビスフェノールA型フェノキシ樹脂を含有
    するビスフェノールA型エポキシ樹脂およびアルミニウ
    ムアルコラートもしくはアルミニウム錯化合物を予め加
    熱反応させてなる特許請求の範囲第1項記載の缶用塗料
    組成物。
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