JPH0651753B2 - 塩化ビニル系樹脂製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂製造方法

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JPH0651753B2
JPH0651753B2 JP60258208A JP25820885A JPH0651753B2 JP H0651753 B2 JPH0651753 B2 JP H0651753B2 JP 60258208 A JP60258208 A JP 60258208A JP 25820885 A JP25820885 A JP 25820885A JP H0651753 B2 JPH0651753 B2 JP H0651753B2
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polymerization method
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三郎 楠堂
克典 竹内
幸生 野呂
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三菱化成ビニル株式会社
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は乳化重合によって得られるような好ましい諸特
性を有した塩化ビニル系樹脂を、懸濁重合によって得ら
れるような好ましい形態で製造しうる缶壁付着が少な
く、粒子径コントロールが容易なかつシャープな粒度分
布を有する塩化ビニル系樹脂の製造方法に係わる。
「従来の技術」 乳化重合法によって製造した塩化ビニル系重合体は、重
合体粒子が微細で、優れた加工性を備えている。
一方、懸濁重合法によって、塩化ビニル系重合体を製造
する場合には生成する粒子が粗いため、重合反応終了後
の脱水、洗浄、乾燥などが容易で得られた重合体の熱安
定性、電気特性、透明性及び耐候性等が優れており、加
工時の取扱いが容易である。
この乳化重合によって得られるような好ましい諸特性を
有する塩化ビニル系樹脂を、懸濁重合によって得られる
重合体のような好ましい形態で製造する試みは例えば特
公昭45−30834号公報記載の通り公知である。こ
の公報によると、最終的に得られるべき重合体全量の5
〜90%を乳化重合法によって生成し、次いで反応系に
水、懸濁剤、および油溶性重合開始剤を添加して残りの
重合を懸濁重合法によって生成させている。この公知の
方法は諸特性が乳化重合法による塩化ビニル系樹脂に類
似した特徴を有し、懸濁重合法と同様の後処理を実施し
得るけれども、得られる重合体の粒度分布が一定せず、
又粒度分布も相当広範囲にわたるという欠点があり、技
術的進歩の速やかな現在の塩化ビニル樹脂の加工分野に
おいて、必ずしも満足しうるものでなかった。具体的に
言うと該方法は、乳化重合法によって得られた後に、ラ
テックス中に副生している粗粒はそのままで、かつラテ
ックスの段階でラテックス凝集粒子を制御していないた
めに、続いて懸濁重合して製造する塩化ビニル系樹脂の
粒度分布が広く、かつその振れ幅が大きく、これが形成
品に、いわゆるブツと称する固まり、フィッシュアイを
生起する原因となり、実用に供し得ないことが多かっ
た。更には、懸濁重合時にポリマースケールの缶壁付着
が著しかった。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明者らは、従来技術の特徴をそのまま生かし、乳化
重合によって得られるような好ましい諸特性を有した塩
化ビニル系樹脂を、懸濁重合によって得られるような好
ましい形態で製造し得る、缶壁付着が少なく、粒子径コ
ントロールが容易で、かつシャープな粒度分布を有する
塩化ビニル系樹脂の製造方法について鋭意研究を行い、
本発明に到達した。
「問題点を解決するための手段」 しかして、本発明の要旨とするところは乳化重合法、又
は微細懸濁重合法によって塩化ビニル系重合体ラテック
スを製造し、該ラテックスの製造時に副生する60メッ
シュ以上の粗粒を除去した後、このラテックスを電解質
を加えることにより破壊して凝集ラテックスを形成し、
該凝集ラテックスの存在下、塩化ビニルまたは塩化ビニ
ルとそれに共重合可能なビニル系単量体との混合物を懸
濁重合することを特徴とする塩化ビニル系樹脂の製造方
法、に存する。
本発明を以下、詳細に説明する。
本発明方法が適用できる単量体としては、塩化ビニル単
独、塩化ビニルとそれに共重合し得るビニル系単量体一
種以上との組み合わせも含まれる。ここで言うビニル系
単量体としては、例えば酢酸ビニル、スチレン、アクリ
ロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、エチレン等の油溶性単量体;アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、クロトン酸等の水溶性単量体;アク
リル酸ナトリウム、フマル酸ナトリウム、アクリル酸カ
ルシウム等のビニル系単量体の無機塩等があげられる。
また、上記単量体としては、塩化ビニルと共重合可能な
多官能基を有するビニル系単量体、例えば、ジビニルベ
ンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルマレエート等を
適用することができる。これらの多官能基を有するビニ
ル系単量体は架橋構造を有する重合体をもたらす。
本発明を効果的に達成するためには、先ず、乳化重合又
は微細懸濁重合を行なう必要がある。塩化ビニル単独、
又は塩化ビニルと上記単量体群より選ばれた所望の単量
体、ならびに水、乳化剤及び水溶性重合開始剤、又は油
溶性重合開始剤、場合によってはpH調節剤を反応器に入
れ、不活性気体で置換を行なった後に重合を行なう。
乳化重合で使用することができる乳化剤としては、水溶
性乳化剤が適しており、特にアニオン性乳化剤が望まし
い。乳化剤の量としては単量体100重量部当り2.0
重量部以下が望ましい。
水溶性重合開始剤としては、過酸化水素、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム等が用いられる。
油溶性重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、ラウロ
イルパーオキサイド、ジーターシャリーブチルパーオキ
サイド等のフリーラジカルを発生する開始剤が用いられ
る。更に酸化−還元系(レドックス)開始剤も用いること
ができる。
上記の組成物を用いて最初仕込んだ単量体の重合率とし
て80%以上乳化重合法又は微細懸濁重合法で重合させ
たのち得られたラテックスから60メッシュ以上の粗粒
を除去し、水、懸濁剤および電解質を加え、ラテックス
を破壊し、凝集ラテックスを形成する。
ラテックスを破壊する際、固形分比率が25%以下にな
るように水を加え、懸濁剤をポリ塩化ビニルに対し0〜
0.5%添加し、30〜60℃の温度条件にて攪拌を行
ないながら徐々に電解質を加え凝集させる。
懸濁剤は懸濁重合に一般に用いられるものを使用するこ
とができる。例えば、ポリ酢酸ビニルの各種けん化物、
各種水溶性セルロース誘導体、マレイン酸共重合体、ゼ
ラチン等があげられ、これらは単独でも、二種以上を組
み合わせて使用することもできる。またこれら懸濁剤と
ある種の界面活性剤とを併用して用いることもできる。
又、電解質としては、塩化カルシウム、酢酸カルシウ
ム、水溶性のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩等
が用いられる。
上述のようにして得られた凝集ラテックスの一部又は全
量ならびに塩化ビニル単独又は塩化ビニルと上記単量体
群より選ばれた所望の単量体、ならびに水、懸濁剤およ
び油溶性重合開始剤を反応器に入れ、不活性気体で置換
を行なった後、懸濁重合を行なう。
懸濁重合での懸濁剤および油溶性重合開始剤は前述のも
のを使用することができる。
本発明方法は前記のごとく、乳化重合法または微細懸濁
重合法と懸濁重合法を組み合わせることを特徴とする
が、乳化重合法または微細懸濁重合法と懸濁重合法それ
ぞれの重合条件は任意にかえることができる。例えば、
重合温度は異なってもよいし、乳化重合法または微細懸
濁重合法で得られる重合体の重合度と懸濁重合法で得ら
れる重合体の重合度とは異なってもよい。また、乳化重
合法または微細懸濁重合法と懸濁重合法による重合途中
において単量体を段階的又は連続的に反応系に追加しな
がら重合を続けることもできる。また、共重合体を製造
する場合は乳化重合法または微細懸濁重合法での重合と
懸濁重合法での重合と異なった単量体組成で行なっても
よい。
本発明方法によって得られる重合体は、乳化重合法また
は微細懸濁重合法によって生成する微細粒子と懸濁重合
法によって生成する粗い粒子との単なる混合物と異なり
それぞれの重合法がもたらす好適な特性を併せ有するも
のである。先ず乳化重合法によって重合を行なう場合
は、通常の乳化重合の反応機構に従い、通常の2ミクロ
ン以下の微細粒子が得られる。
また、微細懸濁重合でも同様2ミクロン以下の微細粒子
が得られる。この微細粒子を含むラテックスを破壊し、
凝集ラテックスとし、更に懸濁重合を行うと、懸濁重合
の工程で生成する重合体が凝集ラテックスに由来する凝
集粒子を包み懸濁重合で得られる如き、20〜500ミ
クロン(平均粒径約150ミクロン)の大きさになる。従
って、反応終了後に通常の乳化重合法または微細懸濁重
合法の様な塩析は必要とせず、かつ脱水、洗浄および乾
燥は通常の懸濁重合法の様に容易に行なうことができ
る。
発明の効果 本発明方法および本発明方法によって得られた塩化ビニ
ル系樹脂は次の様なすぐれた特徴を有する。
1 従来の技術では、粒度分布は一定せず、広範囲にわ
たっていたが、本発明により、粒度分布はシャープにな
り、コントロールが容易である。
2 粒度分布がシャープになった為、従来のものよりフ
ィッシュアイ(以下F.Eという)が減少した。
3 懸濁重合時にポリマースケールの缶壁付着が著しか
ったが、本発明で減少した。
4 本発明で得られた重合体はゲル化性が良好であるの
で加工性に優れている。
実施例 次に本発明の実施の態様を実施例によって詳細に説明す
るが本発明はその要旨をこえない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。
実施例1 水 1000g 塩化ビニル 500g ラウリル硫酸ソーダ 0.5g 過硫酸カリウム 0.3g 重亜硫酸ソーダ 0.3g 重炭酸ソーダ 0.4g 上記、組成物を容量3lの攪拌機付ステンレスオートク
レーブに加え、窒素で置換を行なった後、200rpmの
攪拌下58℃で5時間乳化重合を行なった後、未反応塩
化ビニルを脱ガス操作によって分離した。最初仕込んだ
単量体の重合率は90%で、粒子径0.2ミクロンの微
細粒子を含む固形分30%のラテックスが得られ、この
中には粗粒が含まれている為、100メッシュで過し
た。
該ラテックスを固形分25%まで水で希釈し、ポリビニ
ルアルコール2%水溶液を30ml添加し、30℃の温度
条件で別に用意した攪拌機付ステンレスオートクレーブ
で500rpmにて攪拌しながら、徐々に塩化カルシウム
水溶液を加えて凝集をさせた。この凝集ラテックス中の
凝集粒子の粒度分布は遠心沈降式粒度分布測定機によっ
て測定した。平行粒子径は150ミクロンであった。
続いて、該凝集ラテックスを用い、3lの攪拌機付ステ
ンレスオートクレーブに、 水 300g 凝集ラテックス 1000g 塩化ビニルモノマー 300g ポリビニルアルコール2%液 10g ラウロイルパーオキサイド 2.1g それぞれ加え、58℃で8時間懸濁重合を行なった。重
合反応終了後、脱塩化ビニルモノマー、洗浄、脱水、乾
燥して、平均重合度1050のポリ塩化ビニル樹脂を得
た。このときの全ポリ塩化ビニル量は500gであっ
た。
又、攪拌機付ステンレスオートクレーブの缶壁付着はほ
とんど見られなかった。得られたポリ塩化ビニルの平均
粒子径は150ミクロンで粒度分布は表1に示す。
次に、このポリ塩化ビニルを下記の配合量で従来法を用
いてシートを作成し、F.E(フィッシュ・アイ)を測定
したところ1個/100cm2であった。尚、比較のため
に実施例1の乳化重合法で得られたラテックスを過せ
ずに、懸濁重合を行なって得られたポリ塩化ビニルを同
様にシートを作成し、F.Eを測定したところ7個/1
00cm2であった。
ポリ塩化ビニル 100重量部 可塑剤(DOP:ジ−2−エチル ヘキシルフタレート) 50 安定剤 1 カーボン 0.5 又、このポリ塩化ビニル100重量部にジブチル錫マレ
エート3重量部を加え、加熱ロールで混練りしたり後、
180℃のギヤオーブン中で熱安定性を試験した結果、
本実施例で得られた重合体は90分で淡黄に着色し、そ
の着色度は市販の懸濁重合法による重合体より若干劣る
が、40分で同様に着色した市販の乳化重合法による重
合体に比較してはるかに良好な熱安定性を示した。
また、F.Eの測定法と同様の配合物を用いて、ブラベ
ンダープラストグラフにより、170℃においてのゲル
化時間を測定したところ、80秒であり、これと比較す
るために市販の懸濁重合法によって得られた平均重合度
1050の重合体のゲル化時間は150秒であった。こ
の結果、本発明方法で得られた重合体の加工性は市販の
懸濁重合法によって得られた重合体よりはるかに優れて
いることを示している。
比較例1 実施例1で得られたラテックスを100メッシュで過
した後、固形分25%まで水で希釈し、ポリビニルアル
コール2%水溶液を30ml添加し、凝集させずに該ラテ
ックスを用いた。
水 300g ラテックス 1000g 塩化ビニルモノマー 300g ポリビニルアルコール2%液 10g ラウロイルパーオキサイド 2.1g をそれぞれ3lの攪拌機付ステンレスオートクレーブに
加え、58℃、8時間懸濁重合した。重合反応終了後、
攪拌機付ステンレスオートクレーブの缶壁付着が多く、
又、排水は白濁し、排水中のポリ塩化ビニル量は25g
であった。このとき得られたポリ塩化ビニルの量は40
0gであり、平均粒子径は300ミクロンと非常に粗ら
かった。粒度分布は表2に示す。
ラテックスを凝集して重合しないと、排水は白濁し、
又、良好なポリ塩化ビニルは得られず、比較例1は適切
な重合とはいえない。
実施例2 実施例1と同様な方法で得られたラテックス1000g
を100メッシュで過した後、固形分25%まで水で
希釈し、メチルセルロース2%水溶液を30ml添加し、
30℃の温度条件で別に用意した攪拌機付ステンレスオ
ートクレーブで500rpmにて攪拌しながら徐々に塩化
カルシウム水溶液を加えて凝集させた。この凝集ラテッ
クス中の凝集粒子の粒度分布は遠心沈降式粒度分布測定
機によって測定したところ、平均粒度径は150ミクロ
ンであった。
続いて該凝集ラテックスを用い、3lの攪拌機付ステン
レスオートクレーブに、 水 300g 凝集ラテックス 1000g 塩化ビニルモノマー 300g メチルセルロース 10g ラウロイルパーオキサイド 2.1g を加え、58℃で8時間懸濁重合した。重合反応終了
後、脱塩化ビニルモノマー、洗浄、脱水乾燥して平均重
合度1050のポリ塩化ビニル樹脂を得た。この時の全
ポリ塩化ビニル量は500gであった。
又、攪拌機付ステンレスオートクレーブの缶壁付着は、
ほとんど見られなかった。
得られたポリ塩化ビニルの平均粒子径は150ミクロン
であり、粒度分布は表3に示す。
次に、このポリ塩化ビニルを下記の配合量で従来法を用
いてシートを作成し、F.Eを測定したところ3個/1
00cm2であった。尚、比較のために実施例2の乳化重
合法で得られたラテックスを過せずに懸濁重合を行な
って得られたポリ塩化ビニルを同様にシートを作成し、
F.Eを測定したところ10個/100cm2であった。
ポリ塩化ビニル 100重量部 可塑剤(DOP:ジ−2−エチル ヘキシルフタレート) 50 安定剤 1 カーボン 0.5 又、このポリ塩化ビニル100重量部にジブチル錫マレ
エート3重量部を加え、加熱ロールで混練りした後、1
80℃のギヤオーブン中で熱安定性を試験した結果、本
実施例で得られた重合体は85分で淡黄に着色し、その
着色度は市販の懸濁重合法による重合体より若干劣る
が、40分で同様に着色した市販の乳化重合法による重
合体に比較してはるかに良好な熱安定性を示した。
また、F.Eの測定に用いたと同様の配合物を用いて、
ブラベンダープラストグラフにより、ゲル化時間を測定
したところ、75秒であり、これと比較するために市販
の懸濁重合法によって得られた平均重合度1050の重
合体のゲル化時間は150秒であった。この結果、本発
明で得られた重合体の加工性は市販の懸濁重合法によっ
て得られた重合体よりはるかに優れていることを示して
いる。
実施例3 水 1200cc 塩化ビニル 600g ラウリル硫酸ソーダ 0.7g 過硫酸カリウム 0.4g 上記塑性物を容量3lの攪拌機付ステンレスオートクレ
ーブに加え、窒素で置換を行なった後、200rpmの攪
拌下58℃で5時間乳化重合した後、未反応塩化ビニル
を脱ガス操作によって分離した。最初、仕込んだ単量体
の重合率は90%で、粒子径0.2ミクロンの微細粒子
を含む固形分30%のラテックスが得られた。以下、実
施例1と同様に過し、凝集させた。
続いて、該凝集ラテックスを用い、3lの攪拌機付ステ
ンレスオートクレーブに 水 350g 凝集ラテックス 900g 塩化ビニルモノマー 600g ポリビニルアルコール2%液 8g ラウロイルパーオキサイド 3g それぞれ加え、58℃で8時間懸濁重合した。重合反応
終了後、脱塩化ビニルモノマー、洗浄、脱水乾燥して、
平均重合度1050のポリ塩化ビニル樹脂を得た。この
ときの全ポリ塩化ビニル量は740gであり、攪拌機付
ステンレスオートクレーブの缶壁付着はほとんど見られ
なかった。
得られたポリ塩化ビニルの平均粒子径は100ミクロン
であり、粒度分布を表4に示す。
このポリ塩化ビニルを実施例1と同様にF.Eを測定し
たところ1個/100cm2であった。
本実施例で得られた重合体を実施例1の場合と同様に1
70℃でゲル化時間を測定したところ、実施例1と同様
80秒であった。この結果は、本発明で得られた重合体
の加工性は、市販の懸濁重合法によって得られる重合体
よりはるかに優れていることを示している。
又、このポリ塩化ビニル100重量部にジブチル錫マレ
エート3重量部を加え、加熱ロールで混練りした後、1
80℃のギヤオーブン中で熱安定性を試験した結果、本
実施例で得られた重合体は90分で淡黄に着色し、その
着色度は市販の懸濁重合法による重合体より若干劣るが
40分で同様に着色した市販の乳化重合法による重合体
に比較してはるかに良好な熱安定性を示した。
実施例4 水 1000g 塩化ビニル 475g 酢酸ビニル 25g ラウリル硫酸ソーダ 0.5g 過硫酸カリウム 0.3g 重亜硫酸ソーダ 0.3g 重炭酸ソーダ 0.4g 上記組成物を容量3lの攪拌機付ステンレスオートクレ
ーブに加え、窒素で置換を行なった後、200rpmの攪
拌下、58℃で5時間、乳化重合した後、未反応塩化ビ
ニル、酢酸ビニルを脱ガス操作によって分離した。最初
仕込んだ単量体の重合率は90%で、粒子径0.2ミク
ロンの微細粒子を含む固形分30%のラテックスが得ら
れ、この中には粗粒が含まれている為、100メッシュ
で過した。
該ラテックス1000gを固形分25%まで水で希釈
し、ポリビニルアルコール2%溶液を30ml添加し、3
0℃の温度条件で別に用意した攪拌機付ステンレスオー
トクレーブで500rpmにて攪拌しながら徐々に塩化カ
ルシウム溶液を加えて凝集させた。この凝集ラテックス
中の凝集粒子の粒度分布は遠心沈降式粒度分布測定機に
よって測定したところ、平均粒子径は150ミクロンで
あった。
続いて該凝集ラテックスを用い、3lの攪拌機付ステン
レスオートクレーブに 水 300g 凝集ラテックス 1000g 塩化ビニルモノマー 300g ポリビニルアルコール2%液 10g ラウロイルパーオキサイド 2.1g を加え、58℃で8時間懸濁重合した。重合反応終了
後、脱塩化ビニルモノマー、洗浄、脱水乾燥してポリ塩
化ビニル樹脂を得た。このときの全ポリ塩化ビニル量は
500gであった。
又、攪拌機付ステンレスオートクレーブの缶壁付着はほ
とんど見られなかった。
得られたポリ塩化ビニルの平均粒子径は150ミクロン
であり、粒度分布は表5に示す。
次に、このポリ塩化ビニルを下記の配合量で従来法を用
いてシートを作成し、F.Eを測定したところ1個/1
00cm2であった。尚、比較のために実施例4の乳化重
合法で得られたラテックスを過せずに懸濁重合を行な
って得られたポリ塩化ビニルを同様にシートを作成し、
F.Eを測定したところ7個/100cm2であった。
ポリ塩化ビニル 100重量部 可塑剤(DOP:ジ−2−エチル ヘキシルフタレート) 50 安定剤 1 カーボン 0.5 又、このポリ塩化ビニル100重量部にジブチル錫マレ
エート3重量部を加え、加熱ロールで混練りした後、1
80℃のギヤオーブン中で熱安定性を試験した結果、本
実施例で得られた重合体は80分で淡黄に着色し、その
着色度は市販の懸濁重合法による重合体より若干劣るが
40分で同様に着色した市販の乳化重合法による重合体
に比較してはるかに良好な熱安定性を示した。
また、F.Eの測定を用いたと同様の配合物を用いてブ
ラベンダープラストグラフにより、ゲル化時間を測定し
たところ、75秒であり、これを比較するために市販の
懸濁重合法によって得られた平均重合度1050の重合
体のゲル化時間は150秒であった。この結果、本発明
で得られた重合体の加工性は市販懸濁重合法によって得
られた重合体よりはるかに優れていることを示してい
る。
実施例5 水 1000cc ラウロイルパーオキサイド 9g ラウリル硫酸ソーダ 6g ラウリルアルコール 3g 上記組成物を容量3の攪拌機付ステンレスオートクレー
ブに加え、窒素で置換を行なった後、塩化ビニル600
gを添加し、200rpmで攪拌しながら35℃に保持し
た。均一に攪拌後、乳化機を使用し、所望の液滴径に分
散しながら、あらかじめ窒素で置換しておいた3lの攪
拌機付ステンレスオートクレーブに移送した。分散液の
移送完了後、反応槽の温度を58℃に昇温し、微細懸濁
重合を行なった。粒子径が0.4ミクロンの微細粒子を
含む固形分%のラテックスが得られ、この中には粗粒が
含まれている為100メッシュで過した。
該ラテックス1000gを固形分25%まで水で希釈
し、ポリビニルアルコール2%水溶液を32ml添加し、
30℃の温度条件で別に用意した攪拌機付ステンレスオ
ートクレーブで500rpmにて攪拌しながら、徐々に塩
化カルシウム水溶液を加えて凝集させた。この凝集ラテ
ックス中の凝集粒子の粒度分布は遠心沈降式粒度分布測
定機によって測定したところ平均粒子径は150ミクロ
ンであった。
続いて該凝集ラテックスを用い、3lの攪拌機付ステン
レスオートクレーブに 水 300g 凝集ラテックス 100g 塩化ビニルモノマー 300g ポリビニルアルコール2%液 10g アルロイルパーオキサイド 2.1g を加え、58℃で8時間懸濁重合した。重合反応終了
後、脱塩化ビニルモノマー、洗浄、脱水乾燥して平均重
合度1050のポリ塩化ビニル樹脂を得た。このときの
全ポリ塩化ビニル量は500gであった。
又、攪拌機付ステンレスオートクレーブの缶壁付着はほ
とんど見られなかった。
得られたポリ塩化ビニルの平均粒子径は150ミクロン
で粒度分布は表6に示す。
次に、このポリ塩化ビニルを下記の配合量で従来法を用
いてシートを作成し、F.Eを測定したところ、1個/
100cm2であった。尚、比較のため、実施例5の微細
懸濁重合で得られたラテックスを過せずに懸濁重合を
行なって得られたポリ塩化ビニルを同様にシートを作成
し、F.Eを測定したところ7個/100cm2であっ
た。
ポリ塩化ビニル 100重量部 可塑剤(DOP:ジ−2−エチル ヘキシルフタレート) 50 安定剤 1 カーボン 0.5 このポリ塩化ビニル100重量部にジブチル錫マレエー
ト3重量部を加え、加熱ロールで混練した後、180℃
のギヤオーブン中で熱安定性を試験した結果、本実施例
で得られた重合体は90分で淡黄に着色し、その着色度
は市販の懸濁重合法による重合体より若干劣るが、40
分で同様に着色した市販の乳化重合法による重合体を比
較してはるかに良好な熱安定性を示した。
また、F.Eの測定法と同様の配合物を用いてブラベン
ダープラストグラフにより、ゲル化時間を測定したとこ
ろ、85秒であり、これと比較した市販の懸濁重合法に
よって得られた平均重合度1050の重合体のゲル化時
間は150秒であった。この結果、本発明で得られた重
合体の加工性は市販の懸濁重合法によって得られた重合
体よりはるかに優れていることを示している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乳化重合法または微細懸濁重合法によっ
    て、塩化ビニル系重合体ラテックスを製造し、該ラテッ
    クスの製造時に副生する60メッシュ以上の粗粒を除去
    した後、このラテックスを電解質を加えることにより破
    壊して凝集ラテックスを形成し、 該凝集ラテックスの存在下、塩化ビニル又は塩化ビニル
    とそれに共重合可能なビニル系単量体との混合物を懸濁
    重合することを特徴とする塩化ビニル系樹脂の製造方
    法。
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