JPH0659486A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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Publication number
JPH0659486A
JPH0659486A JP4202154A JP20215492A JPH0659486A JP H0659486 A JPH0659486 A JP H0659486A JP 4202154 A JP4202154 A JP 4202154A JP 20215492 A JP20215492 A JP 20215492A JP H0659486 A JPH0659486 A JP H0659486A
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JP
Japan
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phthalocyanine
free phthalocyanine
binder polymer
type metal
dispersed
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Pending
Application number
JP4202154A
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English (en)
Inventor
Soji Tsuchiya
宗次 土屋
Hiroki Kusayanagi
弘樹 草柳
Atsushi Omote
篤志 表
Yoshimasa Ito
良将 伊東
Takahiro Asano
隆宏 浅野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリンタ−や複写機に使用される電子写真用
有機感光体に関するもので感度の向上と安定化の向上、
環境変化に対する安定化の向上、光吸収域の長波長化を
はかることを目的とする。 【構成】 バインダー高分子としてポリエステル系樹脂
を用い、X型フタロシアニンと所望の重量比率でシクロ
ヘキサンを用いて作製した樹脂に(化1)に示した色素
を混合し、分散処理後、基板上に塗布することにより、
感度の向上と安定化の向上などが図られる。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電−露光−現像−除
電等のプロセスをとる有機感光体を用いた電子写真用感
光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機感光体(OPCと略す)は、無機感
光体に比べ分子設計により色々な波長に高感度な材料を
合成できること、無公害であること、生産性、経済性に
優れ、安価であること、等の特徴を有しており、現在活
発な研究開発が行われている。そして、従来、有機感光
体の問題点とされていた耐久性や感度の面でも著しい改
良がなされ、そのいくつかは実用化に至っており、現
在、電子写真用感光体の主力となりつつある。
【0003】OPCは通常、光を吸収してキャリアを発
生させる電荷発生層(CGLと略す)と生成したキャリ
アを移動させる電荷移動層(CTLと略す)の2重層構
造で使用され、その高感度化が図られている。
【0004】CGLに使用される材料(CGMと略す)
としては、各種ペリレン系化合物、各種フタロシアニン
系化合物、チアピリリウム系化合物、アンスアンスロン
系化合物、スクアリリウム系化合物、ビスアゾ系化合
物、トリスアゾ顔料、アズレニウム色素、等のいろいろ
な有機材料が検討されている。
【0005】一方、CTLに使用される材料(CTMと
略す)としては、各種ヒドラゾン系化合物、オキサゾー
ル系化合物、トリフェニルメタン系化合物、アリールア
ミン系化合物、等が開発されている。
【0006】更に、近年はレーザプリンタ等のデジタル
記録用の感光体として、これらの有機感光体を半導体レ
ーザ光(780ー830nm)に対応した近赤外領域で
使用したい、と言う要望が高まり、この領域で高感度な
特性をもつ有機感光体の開発が盛んである。この様な領
域の感光体として有機感光体は無機感光体に比べ感度の
点から有利である。これらの材料は、バインダー高分子
とともに比較的簡単な塗布法でドラムやベルト、等の基
板上に形成される。この様な目的に使用されるバインダ
ー高分子としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、等が
ある。
【0007】一般に、2重層構造では高感度化のために
CG層は1ミクロン程度の厚さで塗布され、一方、CT
層は10〜20ミクロンの厚さで塗布される。このとき
その強度、耐刷性、等の理由からCG層は基板側に、C
T層は表面側に形成されるのが普通である。この様な構
成においては、CTMが正孔の移動により作動するもの
のみ実用化されているので、その2重層感光体は負帯電
方式となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な負帯電方式では、(1)帯電に用いられる負電荷により
空気中の酸素がオゾンになる、(2)帯電が不安定であ
る、(3)ドラム表面の影響を受けやすい、と言う問題が
あった。オゾンは人体にとって有害であるばかりでな
く、しばしば感光体と反応して感光体の寿命を短くす
る。また、帯電の不安定性はしばしば画質の低下を招
き、ドラム表面の影響が大きい事はドラムを鏡面仕上げ
にするか、あるいはアンダーコートを必要とし、製造コ
ストの向上につながる。更に、この様な2層方式におい
ては、(4)製造工程が複雑になり、歩留まりが悪くな
る、(5)層間の剥離等によりその安定性が問題になる、
等の問題があった。
【0009】最近、単層構造の有機感光体(OPC)が
いくつか提案されいる。われわれもX型フタロシアニン
とバインダ−高分子のみからなる単層型の有機感光体に
関してすでに特許出願しているがさらに、帯電・光除電
の繰り返し安定性や光感度の向上さらに環境変化による
感光特性の変動の低減が要望されている。
【0010】本発明は上記従来の課題に鑑み、感度の向
上、環境変化に対する安定性の向上、光吸収域の長波長
化を図ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するもので、粒子状に分散されたX型無金属フタロシア
ニンと分子状に分散された無金属フタロシアニンとバイ
ンダ−高分子からなる系に、さらに(化4)の一般式で
示される色素あるいはシリコ−ン化合物とフッ素系化合
物あるいはポリシラン化合物あるいはバナジルフタロシ
アニンあるいはチタニルフタロシアニンを添加したこと
を特徴とする電子写真用感光体を提供するものである。
【0012】
【化4】
【0013】
【作用】上記のように粒子状のX型無金属フタロシアニ
ンと分子状のフタロシアニンとバインダ−高分子からな
る系に、種々の添加物を添加することにより、1)光感
度の向上及びその特性の安定化の向上、2)耐刷性の向
上、3)熱安定性の向上、4)感光特性の環境変化に対
する変動の低減化等の特性の向上が図れる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を述べる。
【0015】我々はある添加物例えば、電荷受容性物質
や電荷供与性物質を添加することでX型無金属フタロシ
アニンとバインダ−高分子からなる感光体に添加するこ
とにより光感度及び繰り返し安定性が変化した有機感光
体ができるという知見を得た。
【0016】X型無金属フタロシアニンとバインダ−高
分子のみでもよく分散処理を行って感光体を作製するこ
とにより特性の良好な正帯電方式の単層型の感光体が得
られる。このときフタロシアニンの形状の特徴としては
粒子状と分子状のものが存在することである。この内容
についてはすでに特許出願を行っている。
【0017】本発明はさらにX型フタロシアニンとバイ
ンダ−樹脂からなる感光体にさらに前記(化4)の一般
式で示される色素、シリコ−ン化合物とフッ素系化合
物、シラン化合物、バナジルフタロシアニンあるいはチ
タニルフタロシアニンを添加して光感度の向上と繰り返
し特性、耐環境性の向上を図った。溶剤は特に限定はさ
れないが樹脂と添加物を溶解するものでなければならな
い。ただし、バナジルフタロシアニンあるいはチタニル
フタロシアニンの場合については有機溶媒等では難溶性
のものであるから易分散性の溶剤であればよい。
【0018】まず、色素を添加した場合についてのべ
る。感光体塗布液はX型無金属フタロシアニン、色素、
バインダ−高分子と溶剤をある適当な組成で混合分散処
理することによりえられる。感光体の良好な特性が得ら
れるためにはX型無金属フタロシアニン、色素、バイン
ダ−高分子のそれぞれ同志が良好な相溶性をもたねばな
らない。相溶性が悪く感光体の固体膜内でそれぞれの成
分が不均一な分散をしていたり、相分離した状態存在す
ると感光体としてに基本特性に大きく影響を及ぼす光電
荷の発生、電荷の発生体から電荷移動体への注入、そし
て電荷移動性の効率や移動度の特性を低下する。従って
相溶性は非常に大事である。
【0019】色素は可視域に吸収をもつために添加する
ことにより既に知られているいるように増感効果があ
る。今回の組成の感光体の組成においては光吸収効果ば
かりでなく電荷移動性の改善にも寄与している。色素の
光吸収は(1)式の構造によって450nm〜800n
mの範囲に光吸収ピ−クをもつものが得られる。今回こ
の光吸収の範囲からはずれた光源の波長を用いて感光体
の感光特性を測定を行ったところ感度と繰り返し安定性
に改善の効果がみられた。従ってこの場合は感光体の光
による電荷発生の性質を改善したというよりは電荷の注
入と移動にの特性の改善をもたらしたと考えられる。
【0020】バインダ−高分子としては色素との相溶性
と感光特性からすると芳香環を有しているものが優れて
いる。例えば、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカ−
ボネ−ト、ポリビニルカルバゾ−ル、ポリフェノ−ルあ
るいはこれらと他の高分子とのの共重合体や混合体があ
げられる。
【0021】色素の添加量はX型無金属フタロシアニン
1モルに対して0.01〜1モルが最適である。これ以
上添加量が多いと色素が分子状分散せず膜内に不均一に
存在し、膜の表面に色素が析出したりする。
【0022】感光体の導電性基板としてはアルミニウム
が通常は使われている。この基板との接着性は実用上は
非常に大事である。また、電子写真プロセスにおいては
トナ−との相性及びそのクリ−ニング性が重要となる。
そういう点からするとポリエステル系、ポリカ−ボネ−
ト系樹脂をバインダ−高分子として用いた場合が優れた
特性を示す。これらの樹脂は溶剤に対する可溶化のため
に一部、共重合化等で変性されて用いられることが多
い。
【0023】以上のような組成で構成される感光体は正
帯電で良好な感度を示す。負帯電でも光感度がないわけ
ではないが正帯電と比較して数倍以上感度が悪い。ま
た、色素を添加した感光体は温度や湿度依存の影響が少
ない。感光体の構成は基本的には単層でよい。基板、例
えばアルミニウムの表面の機械的加工状態の影響が受け
易いときはアンダ−レイヤ−と一般的に言われているも
のを設ける場合もある。このような組成によりつくられ
る有機感光体は光感度ばかりでなく感光特性繰り返し安
定性、環境変化に対する感光特性の変動の低減化に優れ
ることがわかり本発明を成すに至った。
【0024】次にシラン化合物を添加することで、応答
性、安定性の向上を達成しようとするものである。なお
本発明に適する溶剤として、ニトロベンゼン、クロルベ
ンゼン、ジクロルベンゼン、ジクロルメタン、トリクロ
ルエチレン、クロルナフタレン、メチルナフタレン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、シ
クロヘキサノン、1、4ージオキサン、Nメチルピロリ
ドン、四塩化炭素、ブロムブタン、エチレングリコー
ル、スルホラン、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、アセトキシエトキシエタン、ピリジン、等を上げる
ことができる。
【0025】またバインダー高分子としては、X型無金
属フタロシアニンの前記溶剤に溶解するものを用いると
よい。これらの目的に適した高分子の例としては、ポリ
エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリカーボネイト、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアセトアセラール、ポリスチレン、ポリ
アクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリアク
リレート、ポリカルバゾール、及びこれらの供重合体、
ポリ(塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール)、
ポリ(塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸)、ポリ
(エチレン/酢酸ビニル)、ポリ(塩化ビニル/塩化ビ
ニリデン)、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、セルロー
ス系高分子、各種シロキサン高分子、ウレタン樹脂等が
上げれれる。これらの高分子は単独あるいは2種類以上
の混合体として使用される。もちろん、前記2種類以上
の溶剤を組み合わせ、1つの溶剤でX型フタロシアニン
を溶解し、他の溶剤で高分子を、あるいは以下に示すシ
ランカップリング剤を溶解する方法も可能である。従っ
て本発明になる高分子は上記の高分子に限定されるもの
ではない。
【0026】更に本発明において、製造過程で用いられ
るシランカップリング剤の例としては、γー(2ーアミ
ノメチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γー
(2ーアミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、アミノシラン、γーメタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、N−βー(Nビニルベンジルアミノ
エチル)ーγーアミノプロピルトリメトキシシラン・塩
酸塩、γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γーメルカプトプロピルトリメトキシシラン、γーアミ
ノプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシ
ラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキ
シシラン、γークロロプロピルトリメトキシシラン、ヘ
キサメチルジシラザン、γーアニリノプロピルトリメト
キシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(βーメトキシエトキシ)シラン、オクタデシルジメチ
ル[3ー(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウ
ムクロライド、γークロロプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γーメルカプトプロピルメチルジメトキシシラ
ン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、トリメチルクロロシラン、Nーアリルーγーアミノ
プロピルトリメトキシシラン及びアミノプロピルが2個
以上のもの、Nーモルフォリノγープロピルトリメトキ
シシランまたフェニル、ジフェニル及びフェニルメチ
ル、ジフェニルメチルを有するジあるいはトリメトキシ
シラン等である。またこれらの単独、あるいは2種以上
の複合的使用も可能であると同時に以上に示した例に限
定されるものではなく、加水分解可能な基を有するシラ
ンカップリング剤であれば可能である。
【0027】次にポリシラン化合物を含有した例につい
てのべる。これを添加する目的は高感度で残留電位の少
ない、更に電荷発生率が高い電子写真感光体を提供する
ことである。もう1つの目的は、帯電露光、現像、転写
等のプロセスが繰り返しておこなわれる電子写真用の感
光体として用いられたとき、繰り返し使用による疲労劣
化が少なく、更に低温、高温、低湿度、高湿度下におけ
る種々の過酷な環境下のおいて、安定した特性を維持す
る耐環境性の優れた電子写真感光体を提供することにあ
る。かかる目的は、X型無金属フタロシアニンとバイン
ダ−高分子からなる感光体にさらにポリシラン化合物を
添加したことを特徴とする電子写真感光体により達成さ
れる。ポリシラン化合物は、キャリア移動能力および支
持体上への結着力を有している。
【0028】本発明に使用するポリシラン化合物は、シ
ラン化合物を重縮合して得られるものであれば、いずれ
でもよい。例えば、ジハロゲノシラン、ジメチルジクロ
ルシラン、メチルフェニルジクロルシラン、ジフェニル
ジクロルシランなどのジクロルシラン類、テトラメチル
ジクロルジシラン、トリメチルフェニルジクロルジシラ
ン、ジメチルジフェニルジクロルジシラン、ジメチルジ
エチルジクロルジシランなどのジクロルジシラン類など
が挙げられるが、これらに限られるものではない。バイ
ンダー樹脂としては、構造式中に芳香環を含む樹脂をバ
インダー中に含有することが望ましく、代表的な樹脂と
してはポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネート
などが挙げられる。さらに、望ましくは芳香環に加えO
H基、Br基を含む樹脂である。例えば、FOC10
(富士薬品(株)製)が挙げられる。これらの樹脂は、
単独もしくは、2種類以上の混合体あるいは、共重合体
として用いてもよい。この時、混合もしくは共重合体と
して用いられる他の樹脂は、芳香環を持たない樹脂、例
えば、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール、ポリア
クリロニトリル、ポリアクリレート、ポリメタクリル酸
メチル、ポリアクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリビニルアセタール、及びこれらの共重
合体であっても同様の効果が得られる。
【0029】また、バインダー高分子として熱または光
硬化性樹脂を混合もしくは単独で用いることにより、耐
刷性が向上するので上記に述べた樹脂と熱または光硬化
性樹脂を混合してもよい。本発明に使用できるバインダ
ー高分子は、これらに限定される物ではない。また、ポ
リシラン化合物、バインダー高分子の溶解や電荷発生物
質の分散に使用する溶剤は、いずれの有機溶剤でもさし
つかえないが、トルエン、キシレン、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジクロロメタン、
ジクロロエタン、クロロベンゼン、クロロホルム等の溶
剤を単独もしくは混合して用いるのが望ましい。
【0030】感光体塗布液はX型無金属フタロシアニ
ン、ポリシラン化合物、バインダ−高分子と溶剤をある
適当な組成で混合分散処理することにより得られる。感
光体の良好な特性が得られるためにはX型無金属フタロ
シアニン、ポリシラン化合物、バインダ−高分子のそれ
ぞれ同志が良好な相溶性をもたねばならない。相溶性が
悪く感光体の固体膜内でそれぞれの成分が不均一な分散
をしていたり、相分離した状態存在すると感光体として
の基本特性に大きく影響を及ぼす。光電荷の発生、電荷
の発生体から電荷移動体への注入、そして電荷移動性の
効率や移動度の特性を低下する。従って相溶性は非常に
大事である。
【0031】製膜は特別の方法に限定されることはな
く、バ−コ−タ−、カレンダ−コ−タ−、スピンコ−タ
−、ブレ−ドコ−タ−、デイップコ−タ−、グラビアコ
−タ−などいずれも使用することができる。
【0032】感光体の導電性基板としてはアルミニウム
が通常は使われている。この基板との接着性は実用上は
非常に大事である。
【0033】また、電子写真プロセスにおいてはトナ−
との相性及びそのクリ−ニング性が重要となる。そうい
う点からするとポリエステル系、ポリカ−ボネ−ト系を
バインダ−樹脂として用いた場合が優れた特性を示す。
これらの樹脂は溶剤に対する可溶化のために一部、共重
合化等で変性されて用いられることが多い。
【0034】以上のような組成で構成される感光体は正
帯電で良好な感度を示す。負帯電でも光感度がないわけ
ではないが正帯電と比較して数倍以上感度が悪い。感光
体の構成は基本的には単層でよい。基板、例えばアルミ
ニウムの表面の機械的加工状態の影響が受け易いときは
アンダ−コート層を設ける場合もある。このような組成
によりつくられる有機感光体は光感度の向上ばかりでな
く感光特性繰り返し安定性、環境変化に対する感光特性
の変動の低減化に優れることがわかり本発明を成すに至
った。
【0035】しかしながら、我々が提案したX型無金属
フタロシアニンと前記フタロシアニンを溶解する溶剤
と、高分子を共に処理し、少なくともX型無金属フタロ
シアニンの結晶系の一部を変化させた物を電子写真用感
光体に用いた場合、780nm以下の波長を持つ光に対
して比較的高い光吸収特性を示すが800nm以上の光
に対してその光吸収特性は、著しく劣化する。
【0036】一方、この電子写真感光体を前述したレー
ザプリンタに用いる場合、近年小型化あるいは低価格化
が切望されているため露光光源として半導体レーザが広
く用いられている。しかしこの半導体レーザの大部分
は、その安定発振領域は780nm以上の波長に集中し
ている。そこでこのレーザの光エネルギーをより有効に
用いるためには、電子写真感光体が780nm〜850
nmにより高い光吸収特性を持つ必要がある。
【0037】次に、X型無金属フタロシアニンと前記フ
タロシアニンを溶解する溶剤と、高分子を共に処理し、
少なくともX型無金属フタロシアニンの結晶系の一部を
変化させた物を用いかつ、780nm以上の光吸収特
性、及び光感度を向上させた電子写真用感光体を提供す
るものである。
【0038】本発明は、X型無金属フタロシアニンと前
記フタロシアニンを溶解する溶剤と、バインダー高分子
を共に処理し、少なくともX型無金属フタロシアニンの
結晶系の一部を変化させて得られる電子写真用感光体に
おいて、処理開始時あるいは処理中に一般式が(化5)
(ただし、A1 置換基を含んでもよい芳香族炭化水素基
あるいは芳香族複素環基を表し、R1 、R2 およびR3
はそれぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子あるいは置
換基を有してもよいアルキル基、アラルキル基またはア
リール基を表す)あるいは、一般式が(化6)(ただ
し、A2 は置換基を含んでもよい芳香族炭化水素基ある
いは芳香族複素環基を表し、R4 、R5 およびR6 はそ
れぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子あるいは置換基
を有してもよいアルキル基、アラルキル基またはアリー
ル基を表す)で示される正孔輸送物質及び、ジスアゾ顔
料、ペリレン顔料、アンザントロン顔料、チアピリリウ
ム塩誘導体、ピリリウム塩誘導体、及びシアニン色素誘
導体の少なくとも1つの化合物である電子輸送物質を加
え、処理することにより目的を達することができる電子
写真用感光体を得る。
【0039】
【化5】
【0040】
【化6】
【0041】次に、X型無金属フタロシアニンとバイン
ダ−高分子からなる感光体にさらにシリコ−ン化合物と
フッ素系化合物を添加して環境変化、特に湿度変化に対
する変動の低減の安定化をはかった。溶剤は特に限定は
されないがバインダ−高分子を溶解し、フタロシアニン
の分散性が良好なものでなければならない。感光体塗布
液はX型無金属フタロシアニンとシリコ−ン化合物とフ
ッ素系化合物、バインダ−樹脂と溶剤をある適当な組成
で混合分散処理することによりえられる。感光体の良好
な特性が得られるためには感光体の固形成分となるそれ
ぞれ同志が良好な相溶性をもたねばならない。相溶性が
悪く感光体の固体膜内でそれぞれの成分が不均一な分散
をしていたり、相分離した状態存在すると感光体として
に基本特性に大きく影響を及ぼす光電荷の発生、電荷の
発生体から電荷移動体への注入、そして電荷移動性の効
率や移動度の特性を低下する。従って相溶性は非常に大
事である。
【0042】シリコ−ン化合物やフッ素系化合物は既に
撥水性が優れていて多くのデバイスにおいて耐湿性が向
上することが知られている。しかし、このような化合物
を添加することで耐湿性は向上するが初期の基本特性が
低下することが多い。本感光体でも単にシリコ−ン化合
物あるいはフッ素化合物を添加して感光体を作製して感
光特性を測定すると耐湿性は向上するが光感度や帯電特
性が低下するものが多い。。特に含有するものが液状で
あったりするとその現象は大きいことが多い。今回、バ
インダ−高分子に分散をして2層式の負帯電方式の電荷
発生層としてしようされている。これらのフタロシアニ
ンも一般に知られているように結晶型のより光感度が変
わることが知られ、各種の結晶型が学会あるいは特許に
提案されている。シリコ−ン化合物とフッ素化合物とも
熱等ど硬化反応させるためにシリコ−ン化合物とフッ素
化合物の基本的な構造以外の反応基を付与させる場合が
多い。この場合の反応基によっては感光特性、とくに光
感度の特性を低下させることが多い。特にハロゲン原子
などのイオン性のものが生成したりするとその現象はよ
くみられる。今回、これらの問題が生じにくいような添
加組成を提供するのが本発明である。
【0043】特徴の第1がシリコ−ン化合物とフッ素化
合物のそれぞれの単独の添加ではなく両者を同時に添加
することである。第2は感光体を作製するにあたって溶
剤の乾燥等の熱処理時に安定な固体状態になることであ
る。その時に有する化学的官能基としてはアミノ基とカ
ルボニル基を有するものが撥水性の向上ばかりでなく感
光特性(光感度)の向上に効果的であった。第3はその
添加量であるがあまり多いとバインダ−高分子の本来の
役目が低下し、感光体の膜としての機械的強度や電子写
真プロセスでのトナ−との相性やクリ−ニング特性など
の特性を大幅にかえてしまう。シリコ−ン化合物とフッ
素化合物をある適量添加すると撥水性と同時に表面の平
滑性がでたり、汚れにくさも向上する。今回、感光体へ
の添加量は感光体の全固形量に対して0.1〜5重量%
が最適範囲である。第4としてはバインダ−高分子であ
るが感光体用バインダ−高分子としては多くの有機高分
子が知られているが本感光体については芳香環を有する
ような高分子がX型無金属フタロシアニンと相溶性が良
く感光体として優れた特性を示す。
【0044】例えば、ポリスチレン、ポリエステル、ポ
リカ−ボネ−ト、ポリビニルカルバゾ−ル、ポリフェノ
−ルあるいはこれらと他の高分子とのの共重合体や混合
体があげられる。シリコ−ン化合物とフッ素化合物を添
加した場合でも芳香環を有しているもののほうがこの感
光体の組成形では相溶性がよい。実用上からの使用の容
易さ、トナ−との相性及びそのクリ−ニング性などの点
からすると有機溶剤に可溶化のために改質しているポリ
エステル系、ポリカ−ボネ−ト系の樹脂がバインダ−高
分子として優れている。
【0045】次に、X型フタロシアニンとバインダ−高
分子からなる感光体にさらにバナジルフタロシアニンあ
るいはチタニルフタロシアニンを添加して光感度の向上
と繰り返し特性の安定化をはかった。溶剤は特に限定は
されないが高分子を溶解し、フタロシアニンの分散性が
良好なものでなければならない。感光体塗布液はX型無
金属フタロシアニンとバナジルフタロシアニンあるいは
チタニルフタロシアニン、バインダ−高分子と溶剤をあ
る適当な組成で混合分散処理することによりえられる。
感光体の良好な特性が得られるためにはX型無金属フタ
ロシアニンの一部が分子状に溶解すると同時にはフタロ
シアニン、バインダ−高分子のそれぞれ同志が良好な相
溶性をもたねばならない。相溶性が悪く感光体の固体膜
内でそれぞれの成分が不均一な分散をしていたり、相分
離した状態存在すると感光体としてに基本特性に大きく
影響を及ぼす光電荷の発生、電荷の発生体から電荷移動
体への注入、そして電荷移動性の効率や移動度の特性を
低下する。従って相溶性は非常に大事である。
【0046】バナジルフタロシアニンあるいはチタニル
フタロシアニンは電荷発生材として既に知られているも
のでバインダ−高分子に分散をして2層式の負帯電方式
の電荷発生層としてしようされている。これらのフタロ
シアニンも一般に知られているように結晶型のより光感
度が変わることが知られ、各種の結晶型が学会あるいは
特許に提案されている。チタニルフタロシアニンを用い
た感光体は今、最も光感度の良好な感光体を与えるとさ
れている。バナジルフタロシアニンあるいはチタニルフ
タロシアニンは有機溶剤等に対してX型無金属フタロシ
アニンと比較して溶解性がない。従って、X型無金属フ
タロシアニンのようにこれらの単独では粒子状と分子状
のものが形成できず、単層型としては良好な特性が得ら
れない。今回、我々は粒子状のX型無金属フタロシアニ
ンと分子状無金属フタロシアニンがバインダ−高分子に
分散されている系にバナジルフタロシアニンあるいはチ
タニルフタロシアニンを添加することにより感光特性の
改善がはかられることがわかった。
【0047】バナジルフタロシアニンあるいはチタニル
フタロシアニンを添加することにより可視域(600〜
800nm)光吸収が増大と電荷移動性の改善にも寄与
している。添加の効果を図によって説明する。図1には
光吸収特性を示す。曲線(1)は粒子状のX型無金属フタ
ロシアニンと分子状無金属フタロシアニンとバインダ−
高分子からなる感光体の光吸収曲線である。曲線(2) は
これにチタニルフタロシアニンを添加した場合の光吸収
曲線である。バインダ−高分子に対するフタロシアニン
の量比は同じとして比較をした。
【0048】図2には感光特性を測定した例で光減衰曲
線を示す。この中の曲線(1) は粒子状のX型無金属フタ
ロシアニンと分子状無金属フタロシアニンとバインダ−
高分子からなる感光体のもので、曲線(2) はこれにチタ
ニルフタロシアニンを添加した場合の光減衰曲線であ
る。この曲線で特徴的変化は2点ある。1点は光照射直
後の減衰の変化がチタニルフタロシアニンを添加するこ
とにより大きくなる。2点目は表面電位が半分程度に減
衰する付近での曲線の傾きで急勾配となる。同様な効果
がバナジルフタロシアニンフタロシアニンを添加した場
合もみられた。
【0049】バインダ−高分子としてはフタロシアニン
との分散性や相溶性の特性からすると芳香環を有してい
るものが優れている。例えば、ポリスチレン、ポリエス
テル、ポリカ−ボネ−ト、ポリビニルカルバゾ−ル、ポ
リフェノ−ルあるいはこれらと他の高分子とのの共重合
体や混合体があげられる。溶剤が同じであってもバイン
ダ−高分子の違いによってX型無金属フタロシアニンは
分子状になる溶解性が異なる。バナジルフタロシアニン
あるいはチタニルフタロシアニンの添加量はX型無金属
フタロシアニン1モルに対して0.01〜2モルが最適
範囲である。これ以上添加量が多いと粒子状分散型の感
光体の特性が生じてくる。たとえば、帯電と除電の繰り
返し特性や耐オゾン性の特性が低下してくる。感光体の
導電性基板としてはアルミニウムが通常は使われてい
る。この基板との接着性は実用上は非常に大事である。
【0050】また、電子写真プロセスにおいてはトナ−
との相性及びそのクリ−ニング性が重要となる。そうい
う点からするとポリエステル系、ポリカ−ボネ−ト系を
バインダ−高分子として用いた場合が優れた特性を示
す。これらの高分子は溶剤に対する可溶化のために一
部、共重合化等で変性されて用いられることが多い。以
上のような組成で構成される感光体は正帯電で良好な感
度を示す。負帯電でも光感度がないわけではないが正帯
電と比較して数倍以上感度が悪い。感光体の構成は基本
的には単層でよい。基板、例えばアルミニウムの表面の
機械的加工状態の影響が受け易いときはアンダ−レイヤ
−と一般的に言われているものを設ける場合もある。こ
のような組成によりつくられる有機感光体は光感度ばか
りでなく感光特性繰り返し安定性、環境変化に対する感
光特性の変動の低減化に優れる。
【0051】以下に具体例について比較例とともに説明
する。 (実施例1)バインダ−高分子としてポリエステル系樹
脂(東洋紡製RV200)を用い、X型無金属フタロシ
アニンと1:4の重量比率でシクロヘキサノンを用いて
作製した溶液に(化7)に示した色素をX型無金属フタ
ロシアニン1モルに対して0.5モルの割合で混合し
て、さらに分散処理を十分に行った。この溶液よりAl
基板上に塗布を行って膜厚が 20μmの膜厚になるよ
うに作製した。また同時に比較のために同じ構成でX型
フタロシアニン以外に色素の添加されていない感光体を
作製した。
【0052】
【化7】
【0053】感光特性の測定には川口電機(株)製EPA-
8100ペ−パ−アナライザを用いて行った。感度特性の結
果を(表1)に示す。感度はE1/2 で示す。測定波長は
780nmである。繰り返し回数の結果として1回目、
1000回目、5000回目、10000回目の結果を
示す。また、同組成の試料について環境が5℃で湿度が
20RH%、20℃で50RH%、35℃で85RH%
で測定した結果を(表2)に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】(表1)、(表2)からわかるように色素
を添加することによって感度が向上しかつ残留電位など
の上昇もなく安定性が向上しているのがわかる。さらに
環境変化に対しても感光特性の変動が小さいことがわか
る。
【0057】(実施例2)実施例1と同様にしてバイン
ダ−高分子としてポリカ−ボネ−ト樹脂(三菱瓦斯化学
製)用い、X型フタロシアニンと1:5の重量比率でシ
クロヘキサノンを用いて作製した溶液に(化8)式で示
される色素の0.1モルをX型フタロシアニン1モルに
対しての割合で混合して、溶液を作製した。他は実施例
1と同様にして感光体を作製した。実施例1と同様な実
験を行った。その結果を(表3)に示す。
【0058】
【化8】
【0059】
【表3】
【0060】またこれらの材料を用いてL−136(P
anasonic製レ−ザプリンタ−)用のドラムを作
製し、画出し実験を行ったところ良好な画がえられた。
繰り返し画出しも5万枚まで行ったが特別な変化は見ら
れなかった。 (実施例3)X型無金属フタロシアニン(以下XPcと
略す)大日本インキ(株)製、ファーストゲンブルー
(Fastogen Blue)10重量部にメタノール中に、シラ
ンカップリング剤としてフェニルトリメトキシシラン
(信越化学)0.05%を溶解させた溶液中に含侵させ
た後十分に乾燥させた後、高分子としてポリガーボネー
ト(三菱瓦斯化学)50重量部、また溶剤としてテトラ
ヒドロフランにこれらを溶解、混合した後十分混練し感
光体を試作した。
【0061】こうして得られた感光体溶液を、スピナー
によりアルミ板上にコーティングしたのち、120度で
1.5時間乾燥。出来上がった単層感光体膜厚は8μm
であった。
【0062】こうして得られた感光体を、川口電機
(株)製EPA-8100型ペーパアナライザーを用い、タング
ステンによる白色光を照射し、正帯電による初期の光感
度(半減露光量、E1/2)及び5000回後の特性を測
定した。
【0063】(実施例4)実施例3において、シランカ
ップリング剤として、メチルトリエトキシシラン(トー
レ・シリコーン(株))をエタノール中に0.1%溶解
し、実施例3と同様に感光体を試作した。得られた感光
体膜厚は7μmであった。
【0064】(実施例5)XPc10重量部にシランカ
ップリング剤として、ビニルトリメトキシシラン(トー
レ・シリコーン株)をメタノール中に0.01%溶解し
実施例3と同様に処理した後、高分子としてポリカーボ
ネイトと、更にポリビニルブチラール(積水化学工業
(株))を2:1重量比で混合したものを50重量部を
テトラヒドロフランを溶剤としてよく混合、混練りし感
光体とした。得られた感光体膜厚は9μmであった。測
定は実施例3と同様である。
【0065】(比較例3)比較例3としては、実施例3
におけるシランカップリング剤を除いたもので、他はす
べて同じである。
【0066】以下実施例3乃至実施例5及び比較例3の
特性を比較した表が、(表4)である。
【0067】以上のように従来の感光体組成にたいし、
シランカップリング剤を添加することで、前記正帯電単
層感光体の帯電位(Vo)及び応答性の安定性が優れた
感光体を容易に得ることができる。
【0068】
【表4】
【0069】(実施例6)X型無金属フタロシアニン
(XPcと略す、大日本インキ(株)製)と(化9)に
示すポリシラン化合物とポリスチレン(aldrich製、182
42-7)をテトラヒドロフランに10:1:40で溶解
し、ボ−ルミル法により十分分散混合したのち、得られ
た溶液をアルミ板上にディップ法により塗布乾燥し、単
層型感光体(厚さ20μm)を形成した(実施例6)。
【0070】比較例としてポリシラン化合物を入れない
でポリスチレンとX型フタロシアニンだけで、同様の感
光体を作製した(比較例4)。
【0071】
【化9】
【0072】こうして得られた感光体の感光特性の測定
には、川口電機(株)製EPA-8100型ペーパーアナライザ
ーを用いて行った。感度特性の結果を(表5)に示す。
感度はE1/2 で示す。測定波長は780nmである。繰
り返し回数の結果として1回目、1000回目、500
0回目、10000回目の結果を示す。また、同組成の
試料について環境が5℃で湿度が20RH%、20℃で
50RH%、35℃で85RH%で測定した結果を(表
6)に示す。
【0073】
【表5】
【0074】
【表6】
【0075】(実施例7)X型無金属フタロシアニン
(XPcと略す、大日本インキ(株)製)と(化10)
に示すポリシラン化合物とポリエステル(東洋紡(株)
製、バイロン200)をテトラヒドロフランに10:
0.5:40で溶解し、ボ−ルミル法により分散混合し
たのち、得られた溶液をアルミ板上にディップ法により
塗布乾燥し、単層型感光体(厚さ18μm)を形成した
(実施例7)。
【0076】比較例としてポリシラン化合物を入れない
でポリエステルとX型フタロシアニンだけで、同様の感
光体を作製した(比較例5)。
【0077】こうして得られた感光体の感光特性を、実
施例6と同様の実験で調べた。結果を(表7)に示す。
【0078】
【化10】
【0079】
【表7】
【0080】(実施例8)X型無金属フタロシアニン
(XPcと略す、大日本インキ(株)製)と実施例2と
同様のポリシラン化合物とFOC10(富士薬品製)を
テトラヒドロフランに10:1:50で溶解し、ボ−ル
ミル法により十分分散混合したのち、得られた溶液をア
ルミ板上にディップ法により塗布乾燥し、単層型感光体
(厚さ18μm)を形成した(実施例8)。
【0081】比較例としてポリシラン化合物を入れない
でFOC10とX型フタロシアニンだけで、同様の感光
体を作製した(比較例6)。
【0082】こうして得られた感光体の感光特性を、実
施例6と同様の実験で調べた。結果を(表8)に示す。
【0083】
【表8】
【0084】(実施例9)X型無金属フタロシアニン
(XPcと略す、大日本インキ(株)製)と実施例1と
同様のポリシラン化合物とポリエステル(東洋紡製、バ
イロン200)と熱硬化製樹脂のFDER(富士薬品)
をテトラヒドロフランに10:0.3:5:35で溶解
し、ボ−ルミル法により十分分散混合したのち、得られ
た溶液をアルミ板上にディップ法により塗布し、150
℃、2Hで乾燥、硬化し単層型感光体(厚さ18μm)を
形成した(実施例9)。
【0085】比較例としてポリシラン化合物を入れない
でポリエステルとFDERとX型フタロシアニンだけ
で、同様の感光体を作製した(比較例7)。
【0086】こうして得られた感光体の感光特性を、実
施例6と同様の実験で調べた。結果を(表9)に示す。
【0087】
【表9】
【0088】上記実施例6乃至実施例9、比較例4乃至
比較例7の結果からわかるようにポリシラン化合物を添
加することによって感度が向上しかつ繰り返し安定性が
向上しているのがわかる。さらに環境変化に対しても感
光特性の変動が小さいことがわかる。
【0089】またこれらの材料を用いてドラムを作製
し、画出し実験を行ったところ良好な画がえられた。繰
り返し画出しも5万枚まで行ったが特別な変化は見られ
なかった。
【0090】(実施例10)X形無金属フタロシアニン
(大日本インキ(株)製、ファストゲンブルー(Fas
togen Blue)8120B、以下X形H2ーPc
と略す)とポリエステル(東洋紡績(株)製、バイロン
200、以下PETと略す)を1:4の比でテトラヒド
ロフランに溶解し、さらに(化11)で示される正孔輸
送物質をX型H2ーPcの5倍量と、(化12)で示され
る電子輸送物質をX型H2ーPcの1/4倍量を十分攪拌
混合した。この結果得られたペーストをアルミ製ドラム
上にディップ法で塗布し、これを120℃の雰囲気下に
1時間放置し加熱乾燥処理を行いX型無金属フタロシア
ニンによるOPC層を形成した。
【0091】
【化11】
【0092】
【化12】
【0093】(実施例11)X形無金属フタロシアニン
(大日本インキ(株)製、ファストゲンブルー(Fas
togen Blue)8120B、以下X形H2ーPc
と略す)とポリエステル(東洋紡績(株)製、バイロン
200、以下PETと略す)を1:4の比でテトラヒド
ロフランに溶解し、さらに(化13)で示される正孔輸
送物質をX型H2ーPcの5倍量と、(化12)で示され
る電子輸送物質をX型H2ーPcの1/4倍量を十分攪拌
混合した。この結果得られたペーストをアルミ製ドラム
上にディップ法で塗布し、これを120℃の雰囲気下に
1時間放置し加熱乾燥処理を行いX型無金属フタロシア
ニンによるOPC層を形成した。
【0094】
【化13】
【0095】(比較例8)X形無金属フタロシアニン
(大日本インキ(株)製、ファストゲンブルー(Fas
togen Blue)8120B、以下X形H2ーPc
と略す)とポリエステル(東洋紡績(株)製、バイロン
200、以下PETと略す)を1:4の比でテトラヒド
ロフランに溶解し、十分攪拌混合した。この結果得られ
たペーストをアルミ製ドラム上にディップ法で塗布し、
これを120℃の雰囲気下に1時間放置し加熱乾燥処理
を行いX型無金属フタロシアニンによるOPC層を形成
した。
【0096】以上実施例10、実施例11および比較例
8で得られた感光体の感光特性を、川口電機(株)製EP
A-8100型ペーパーアナライザーを用い、タングステンに
よる白色光が照射して、正帯電による光感度(半減露光
量、 E1/2)を測定し更に400〜1000nmの範囲
における波長特性を測定した。結果は、それぞれ図3お
よび図4に示される。
【0097】図3により正孔輸送物質および電子輸送物
質を加えた実施例10及び実施例11に示される正帯電
による光感度曲線は、両者が未添加である比較例8に比
べ良好な光感度特性を示している。
【0098】さらに図4は正孔輸送物質および電子輸送
物質を加えた実施例10及び実施例11に示される波長
特性は、両者が未添加である比較例8に比べ800nm
以上の波長において良好な波長特性を示している。
【0099】(実施例12)バインダ−高分子としてポ
リエステル系樹脂(東洋紡製RV200)を用い、X型
無金属フタロシアニンと1:4の重量比率でシクロヘキ
サノンを用いて作製した溶液にフッ素系化合物としてフ
ッ素系グラフトポリマ−(東亜合成製GF300)、シ
リコ−ン化合物としてアミノ変性シリコ−ン化合物(東
レシリコ−ン製SF8417)でそれぞれ0〜5重量%
混合してさらに分散処理を十分に行った。この溶液より
Al基板上に塗布を行って膜厚が18μmの膜厚になる
ようにそれぞれ感光体を何種類か作製した。
【0100】感光特性の測定には川口電機(株)製EPA-
8100ペ−パ−アナライザを用いて行った。感光特性の結
果を(表10)に示す。 感度はE1/2で示す。 E1/2
表面電位V0 が1/2なるまでの露光エネルギ−であ
る。測定波長は780nmである。環境安定性について
の実験は環境が5℃で湿度が20RH%、20℃で50
RH%、35℃で85RH%で測定を行った。
【0101】
【表10】
【0102】(表10)からわかるようにシリコ−ン化
合物とフッ素化合物の両者を添加することによって環境
安定性が向上しているのがわかる。
【0103】(実施例13)実施例12と同様にしてバ
インダ−樹脂としてポリカ−ボネ−ト樹脂(三菱瓦斯化
学製)用い、X型フタロシアニンと1:5の重量比率で
シクロヘキサノンを用いて作製した溶液にGF3000
とカルボキシ変性シリコ−ン(東レシリコ−ン製SF8
418)を混合して上記と同様な実験を行った。その結
果を(表11)に示す。
【0104】
【表11】
【0105】(実施例14)バインダ−高分子としてポ
リエステル系樹脂(東洋紡製RV200)を用い、X型
無金属フタロシアニンと1:4の重量比率でシクロヘキ
サノンを用いて作製した溶液にチタニルフタロシアニン
をX型無金属フタロシアニン1モルに対して0.1、
0.2、0.3モルの割合で混合して、さらに分散処理
を十分に行った。この溶液よりAl基板上に塗布を行っ
て膜厚が18μmの膜厚になるようにそれぞれ感光体を
作製した。また同時に比較のために同じ構成でX型無金
属フタロシアニンからのみつくられた感光体を作製し
た。
【0106】感光特性の測定には川口電機(株)製EPA-
8100ペ−パ−アナライザを用いて行った。感度特性の結
果を(表12)に示す。 感度はE1/2とE1/10で示す。
測定波長は780nmである。チタニルフタロシアニン
をX型無金属フタロシアニン1モルに対して0.2モル
を添加したものについて繰り返し安定性と環境安定性に
ついての実験をおこなった。繰り返し回数の結果として
1回目、1000回目、5000回目、10000回目
の結果を(表13)に示す。また、同組成の試料につい
て環境が5℃で湿度が20RH%、20℃で50RH
%、35℃で85RH%で測定した結果を(表14)に
示す。
【0107】
【表12】
【0108】
【表13】
【0109】
【表14】
【0110】(表12)、(表13)、(表14)から
わかるようにチタニルフタロシアニンを添加することに
よって感度が向上しかつ残留電位などの上昇もなく安定
性が向上しているのがわかる。さらに環境変化に対して
も感光特性の変動が小さいことがわかる。
【0111】(実施例15)実施例14と同様にしてバ
インダ−樹脂としてポリカ−ボネ−ト樹脂(三菱瓦斯化
学製)用い、X型フタロシアニンと1:5の重量比率で
シクロヘキサノンを用いて作製した溶液にバナジルフタ
ロシアニンの0.3、0.5、1モルをX型無金属フタ
ロシアニン1モルに対しての割合で混合して、3種の溶
液を作製した。他は実施例14と同様にして感光体を作
製し、実施例14と同様な実験を行った。
【0112】感度の測定結果を(表15)に示す。繰り
返し安定性と環境安定性については上記のチタニルフタ
ロシアニンと同様な効果が得られた。
【0113】
【表15】
【0114】またこれらの材料を用いてL−136(P
anasonic製レ−ザプリンタ)用のドラムを作製
し、画出し実験を行ったところ良好な画が得られた。繰
り返し画出しも5万枚まで行ったが特別な変化は見られ
なかった。
【0115】
【発明の効果】以上のように本発明は粒子状のX型フタ
ロシアニンと分子状のフタロシアニンとバインダ−樹脂
からなる感光体に色素、シラン化合物、ある正孔輸送物
質及び電子輸送物質、シリコ−ン化合物とフッ素化合
物、バナジルフタロシアニン若しくはチタニルフタロシ
アニンのうちの少なくともいずれかを加えた構成にする
ことにより光感度とその繰り返しの安定性と耐環境性の
向上がはかられた優れた電子写真用感光体が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX型無金属フタロシアニンとバインダ
−高分子からなる感光体の光吸収特性図
【図2】本発明のX型無金属フタロシアニンとバインダ
−高分子からなる感光体の感光特性図
【図3】本発明の実施例10、実施例11及び比較例8
で得られた感光体における正帯電による光感度(半減露
光量、E1/2)特性測定図
【図4】本発明の実施例10、実施例11及び比較例8
で得られた感光体における400〜1000nmの範囲
における波長特性測定図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 良将 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 浅野 隆宏 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子状に分散されたX型無金属フタロシ
    アニンと分子状に分散された無金属フタロシアニンとバ
    インダ−高分子とを備え、更に(化1)の一般式で示さ
    れる色素を含有することをことを特徴とする電子写真用
    感光体。 【化1】
  2. 【請求項2】 色素がX型無金属フタロシアニン1モル
    に対して0.01〜1モルを含有することを特徴とする
    請求項1記載の電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】 バインダ−高分子としてポリエステル系
    あるいはポリカ−ボネ−ト系の樹脂を用いる請求項1ま
    たは2記載の電子写真用感光体。
  4. 【請求項4】 X型無金属フタロシアニンを前記フタロ
    シアニンを溶解する溶剤及びバインダー高分子と共に処
    理し、少なくとも前記高分子中に分子状分散したフタロ
    シアニンと粒子状に分散したX型フタロシアニンとを混
    在させてなる系に、カップリング剤として、シランカッ
    プリング剤を用いたことを特徴とする電子写真用感光
    体。
  5. 【請求項5】 X型無金属フタロシアニンを前記X型無
    金属フタロシアニンを溶解する溶剤及びバインダー高分
    子と共に撹拌処理し、少なくともその結晶型の一部を変
    化させてなる系に、さらにポリシラン化合物を分散させ
    たことを特徴とする電子写真用感光体。
  6. 【請求項6】 バインダー高分子、前記バインダー高分
    子中に分子状分散したX型無金属フタロシアニン、粒子
    状に分散したX型無金属フタロシアニン及びポリシラン
    化合物を用いた混合系からなる電子写真用感光体。
  7. 【請求項7】 X型無金属フタロシアニンに対してポリ
    シラン化合物の添加量が、0.1〜50wt%の範囲に
    ある請求項5または6記載の電子写真用感光体。
  8. 【請求項8】 バインダー高分子が、構造式中に芳香環
    を含む高分子を少なくとも1種含有することを特徴とす
    る請求項5または6記載の電子写真用感光体。
  9. 【請求項9】 バインダー高分子が、熱または光硬化性
    樹脂を少なくとも1種含有することを特徴とする請求項
    5または6記載の電子写真用感光体。
  10. 【請求項10】 X型無金属フタロシアニンと前記フタ
    ロシアニンを溶解する溶剤とバインダー高分子と正孔輸
    送物質および電子輸送物質とを共に処理し、少なくとも
    X型無金属フタロシアニンの結晶系の一部を変化させた
    電子写真用感光体。
  11. 【請求項11】 バインダー高分子、前記バインダー高
    分子中に分子状分散した無金属フタロシアニン、粒子状
    に分散したX形無金属フタロシアニン、正孔輸送物質お
    よび電子輸送物質から少なくともなる電子写真用感光
    体。
  12. 【請求項12】 正孔輸送物質が一般式(化2)で示さ
    れる請求項10または11記載の電子写真用感光体。 【化2】
  13. 【請求項13】 正孔輸送物質が一般式(化3)で示さ
    れる請求項10または11記載の電子写真用感光体。 【化3】
  14. 【請求項14】 電子輸送物質が、ジスアゾ顔料、ペリ
    レン顔料、アンザントロン顔料、チアピリリウム塩誘導
    体、ピリリウム塩誘導体、及びシアニン色素誘導体の少
    なくとも1つの化合物である請求項10または11記載
    の電子写真用感光体。
  15. 【請求項15】 粒子状に分散されたX型無金属フタロ
    シアニンと分子状に分散された無金属フタロシアニンと
    バインダ−高分子とを備え、さらにシリコ−ン化合物と
    フッ素系化合物とを含有させたことを特徴とする電子写
    真用感光体。
  16. 【請求項16】 シリコ−ン化合物またはフッ素系化合
    物の少なくとも一方にアミノ基あるいはカルボニル基を
    有することを特徴とする請求項15記載の電子写真用感
    光体。
  17. 【請求項17】 シリコ−ン化合物とフッ素系化合物
    が、無金属フタロシアニンとバインダー高分子の重量に
    対して0.1〜5重量%を含有することを特徴とする請
    求項15記載の電子写真用感光体。
  18. 【請求項18】 バインダ−高分子としてポリエステル
    系あるいはポリカ−ボネ−ト系の樹脂を用いる請求項1
    5項記載の電子写真用感光体。
  19. 【請求項19】 粒子状に分散されたX型無金属フタロ
    シアニンと分子状に分散された無金属フタロシアニンと
    バインダ−高分子とを備え、さらにバナジルフタロシア
    ニンまたはチタニルフタロシアニンを含有させたことを
    特徴とする電子写真用感光体。
  20. 【請求項20】 バナジルフタロシアニンまたはチタニ
    ルフタロシアニンがX型無金属フタロシアニン1モルに
    対して0.01〜1モルを含有することを特徴とする請
    求項19記載の電子写真用感光体。
  21. 【請求項21】 バインダ−高分子としてポリエステル
    系あるいはポリカ−ボネ−ト系の樹脂を用いる請求項1
    9記載の電子写真用感光体。
  22. 【請求項22】 X型無金属フタロシアニンとバインダ
    ー高分子の重量比が1:1から1:10の範囲にある請
    求項1から21のいずれかに記載の電子写真用感光体。
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