JPH06719B2 - 高純度な2,6−ジアセトキシナフタレンの製造法 - Google Patents

高純度な2,6−ジアセトキシナフタレンの製造法

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JPH06719B2
JPH06719B2 JP60208372A JP20837285A JPH06719B2 JP H06719 B2 JPH06719 B2 JP H06719B2 JP 60208372 A JP60208372 A JP 60208372A JP 20837285 A JP20837285 A JP 20837285A JP H06719 B2 JPH06719 B2 JP H06719B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、液晶形成能を有する芳香族ポリエステル類の
製造にそのモノマーとして利用するのに適した高純度な
2,6-ジアセトキシナフタレンの製造法に関する。
従来の技術 近年、エンジニアリングプラスチックとしての性能を有
する各種のポリマーが開発されつつあるが、この分野に
おけるプラスチックとして芳香族ポリエステル、特に液
晶形成能を有する芳香族ポリエステルがある。
この芳香族ポリエステル系ポリマーの原料としては、テ
レフタル酸、ハイドロキノン、パラヒドロキシ安息香酸
等が挙げられるが、上記ポリマーの物理的及び/又は化
学的性質を向上させるために、最近、上述したベンゼン
誘導体のみならず、ナフタレン誘導体もその原料として
求められるようになった。
このようなナフタレン誘導体としては、2,6-ナフタレン
ジオールならびに2,6-ジアセトキシナフタレン等が挙げ
られ、これらの化学物質から誘導される液晶ポリマーは
その物性が優れていること、及びそれのコモノマーとし
て用いられるテレフタル酸が安価に入手し得ること等の
点で、上記液晶形成能を有する芳香族ポリエステル類の
製造に利用されるモノマーとして注目されるものであ
る。
しかしながら、2,6-ナフタレンジオールならびに2,6-ジ
アセトキシナフタレンは現在のところ工業的には製造さ
れていないので安価に入手し得ないという問題点があ
る。
2,6-ジアセトキシナフタレンは、2,6-ナフタレンジオー
ルをアセチル化することにより得られるが、2,6-ナフタ
レンジオールの製造法としては従来、ナフタレン又はβ
−ナフトールをスルホン化し、次いでアルカリ溶融する
という古典的方法が知られており、この方法については
バイルシュタイン(Beilstein) 全書に紹介されてい
る。
しかし、この方法では、例えば特公昭56-77254号公報の
記載にもみられるように、上記スルホン化の段階で2,6-
体以外の異性体の副生することが避けられないので、2,
6-体を低収率でしか得ることができない。さらに、上記
アルカリ溶融の段階においても、例えばA.P.Kuriakose
et al.,ジャーナル・インディアン・ケミカル・ソサエ
ティ(J.Indian Chem.Soc.)43、437(1966)に記載さてい
るように、2-ナフトール-6-スルホン酸のナトリウム塩
をアルカリ溶融した時の2,6-ナフタレンジオールの収率
は50%程度であるため、ナフタレン又はβ−ナフトール
をスルホン化し、次いでアルカリ溶融することから成る
上記方法による2,6-ナフタレンジオールの通算収率は極
めて低いものとなる。したがって、この方法では2,6-体
の分離も困難であり、加うるに、アルカリ溶融工程に特
有の排水処理が必要となるので製造コストも嵩むという
問題もあって、工業的には実用性に乏しいと言える。
なお、従来、キュメン法によるフェノールの製造上の原
理を応用してパライソプロピルベンゼンからハイドロキ
ノンを製造する方法(特公昭51-33100号)が知られてい
ることから、この方法を2,6-ナフタレンジオールの製造
に適用して、出発物質としての2,6-ジイソプロピルナフ
タレンを酸化して2,6-ジイソプロピルナフタレンジヒド
ロパーオキシドを得、次いで該ヒドロパーオキシドを酸
分解して2,6-ナフタレンジオールに変換する方法も考え
られるが、この場合には、上記ハイドロキノンの製造法
におけるパラジイソプロピルベンゼンの酸化によって得
られるジヒドロパーオキシドに比べて収率が悪いうえ、
生成したジヒドロパーオキシドの分離も困難であるの
で、上記方法も工業的に適しているとは言い難い。
一方、従来、一般式 (式中Arは芳香環を表わす)で示される芳香族カルビノ
ール類を、溶媒中で強酸の存在下に過酸化水素で酸化し
て、一般式Ar-OHで示されるフェノール類に変換する方
法も知られている(例えば、特開昭52-5718号、特公昭3
5-7558号、英国特許第910735号、角田、加藤〔日化誌〕
80(7)、689(1959)、M.S.KHARASCH et al.,ジャーナル・
オブ・オルガニック・ケミストリィ(J.Org.Chem.)15、7
48、775、(1950)〕。
しかし、上記各文献に記載されている反応例は、2-ヒド
ロキシ-2-プロピルベンゼン、p-ジ(2-ヒドロキシ-2-プ
ロピル)ベンゼン、p-2-ヒドロキシ-2-プロピル-αα′
−ジメチルベンジルヒドロパーオキシド等をフェノール
もしくはハイドロキノンに変換する方法であって、ナフ
タレン骨格を有するカルビノール類をナフトール類に変
換する方法については、上記先行文献の記載中には見ら
れない。因に、これら文献に記載の方法で用いられてい
る溶媒中で2,6-ナフタレンジカルビノールを酸化して
も、2,6-ナフタレンジカルビノールが上記溶媒に溶解
しないか、又は2,6-ナフタレンジカルビノールが反応
系から消失するにもかかわらず、2,6-ナフタレンジオー
ルが殆んど生成しないか、或は溶媒自体が反応する
か、もしくは反応速度が小さい等の理由で2,6-ナフタ
レンジオールを工業的に得ることは実質上不可能であ
る。そして、このことは、ナフタレン誘導体である2,6-
ナフタレンジオールが上記先行文献に開示されているベ
ンゼン誘導体のカルビノール類とは物理的及び/又は化
学的性質が本質的に異なっていることに由来するものと
考えられる。
また、2,6-ナフタレンジオールは、テレフタル酸などと
反応させてポリマーとすることもできるが、そのために
は高純度に精製する必要がある。
2,6-ナフタレンジオールの精製法については、例えばBe
ilstein全書に水、アルコール、酢酸等による再結晶法
が示唆されているが、脱色効果が不十分であるか、純度
が高くならないか、又は回収率が低い等のいずれかの理
由により、上記各物質による再結晶法はいずれも工業的
には満足すべきものでない。
なお、上記物質のうち、酢酸を用いる場合には、脱色効
果は比較的優れているが、回収率が約50%と低く、加う
るに、再結晶濾液からの回収に当って濾液を濃縮すると
き液中に溶存する2,6-ナフタレンジオールはタール状と
なるため、上記回収は実際上不可能となる。さらに、示
差走査熱量計(DSC)による純度も99%に達しない。
発明が解決しようとする問題点 本発明者等は、上述した状態に鑑み、2,6-ジアセトキシ
ナフタレンの工業的に有利な製造法を検討した結果、工
業的に容易に入手し得る2,6-ジイソプロピルナフタレン
から誘導される2,6-ナフタレンジカルビノールを原料と
する2,6-ジアセトキシナフタレンの有利な製造法及び精
製法を見出し、本発明をなすに至った。
本発明では、まず、2,6-ナフタレンジカルビノールを特
定の条件下で酸化することにより、高収率で2,6-ナフタ
レンジオールに変換させ、次いで得られる粗2,6-ナフタ
レンジオールをアセチル化した後、精製することによ
り、2,6-ジアセトキシナフタレンを高純度かつ高収率で
得ることができる。したがって、本発明の目的は2,6-ナ
フタレンジカルビノールから、液晶形成能を有する芳香
族ポリエステルの製造に適した高純度の2,6-ジアセトキ
シナフタレンを高収率で製造し得る方法を提供すること
にある。
因に、2,6-ナフタレンジオールから液晶形成能を有する
芳香族ポリエステルを製造するための反応では、例えば
特公昭54-50594号公報、米国特許第4,375,530号公報等
に記載されているように、2,6-ナフタレンジオール自体
よりも2,6-ジアセトキシナフタレンとして用いたほうが
好ましい。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の特徴は、α,α,α′,α′,−テトラメチル
-2,6-ナフタレンジメタノール(以下2,6-ナフタレンジ
カルビノールと略記する)をアセトニトリル又は1,4-ジ
オキサン中で無機酸の存在下に、過酸化水素により酸化
して2,6-ナフタレンジオールを得、次いで該2,6-ナフタ
レンジオールをアセチル化して2,6-ジアセトキシナフタ
レンを得ることにある。
本発明で出発物質として用いられる2,6-ナフタレンジカ
ルビノールは、キュメンからジメチルフェニルカルビノ
ールを製造するための公知の反応を2,6-ジイソプロピル
ナフタレンに適用することにより得ることができる。
問題点を解決するための手段 本発明では、出発物質としての2,6-ナフタレンカルビノ
ールを酸化して2,6-ナフタレンジオールに変換するに当
って、反応溶媒としてアセトニトリル又はジオキサンも
しくは両者の混合溶媒を用いることが重要であって、前
述したとおり、他の溶媒を用いたのでは2,6-ナフタレン
ジオールを工業的に得ることは困難である。例えば、さ
きに示した特公昭52-5718号に開示の方法で溶媒として
用いられているアセトン、イソブチルメチルケトンなど
のケトン類は、2,6-ナフタレンジオールを得るための反
応に対して不活性でないため、これらの溶媒を用いる場
合には、2,6-ナフタレンジオールが一部生成するもの
の、そのほかにケトンに由来する副生物が大量に生成す
るようになる。また、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノールなどの低級アルコールを溶媒として用いる場
合には、反応速度が非常に小さいうえに反応の選択性も
低いので、2,6-ナフタレンジオールを高収率で得ること
はできない。さらに、酢酸、プロピオン酸などの低級脂
肪酸を溶媒として用いると、出発物質である2,6-ナフタ
レンジカルビノールは消失するものの、副反応が優先し
て2,6-ナフタレンジオールはほとんど生成せず、また炭
化水素系の溶媒では、それに対する2,6-ナフタレンジカ
ルビノールおよび2,6-ナフタレンジオールの溶解度が非
常に小さいため、この溶媒中で反応を行なっても、2,6-
ナフタレンジオールは僅量しか生成しない。
本発明では、溶媒としてのアセトニトリル又は1,4-ジオ
キサンもしくは両者の混合物を2,6-ナフタレンジカルビ
ノールに対して3〜30倍量(vol/wt)を用いて、これに無
機酸および過酸化水素を滴下して反応を行なう。
ここで用いる無機酸は、硫酸又は過塩素酸が好ましく、
硫酸は濃硫酸として用いるのが好ましい。なお、濃硫酸
を用いる場合には過酸化水素水もしくは上記溶媒で希釈
して用いるとよく、また、過塩素酸を用いる場合には濃
度が40%以上のものが好ましく、市販の70%,60%及び
40%濃度の各製品を用い得る。これらの無機酸は上記出
発原料に対して0.5〜4倍量(wt/wt)用いるのが好まし
く、その使用量が少なすぎると反応が完結せず、一方多
すぎると選択率が悪くなって反応生成物の着色の原因と
なるので留意する必要がある。
本発明において上記無機酸とともに使用する過酸化水素
は、市販の30%水溶液を用いるとよく、出発物質に対し
て2〜10倍モル用いるようにする。この過酸化水素の出
発物質に対する使用量が2モルより少ないと出発物質の
転化率が低くなり、一方多すぎると反応生成物の着色が
著しくなるので留意すべきである。
無機酸と過酸化水素を上述のようにして出発物質に添加
するに当っては、両者の混合物を加えるか、或は過酸化
水素を加えた後に無機酸を加えることがこのましい。な
お、無機酸をさきに添加すると反応基質が消失して不純
物が生成するので留意すべきである。
本発明における反応温度は、室温乃至80℃の範囲で選択
し得るが、実際上は30〜60℃が好ましく、また、反応時
間は、仕込原料の組成および反応温度により異なるも、
通常10分〜3時間で反応は完結する。反応終了後は、得
られた反応混合液に、例えば飽和食塩水を加えて有機層
を分離し、ついで該有機層を飽和食塩水で洗浄後、それ
から溶媒を留去して粗2,6-ナフタレンジオールを得る。
本発明では、上述のようにして得られた粗2,6-ナフタレ
ンジオールをアセチル化する。
このアセチル化の方法としてはいろいろあるが、粗2,6-
ナフタレンジオールを、無水酢酸と共に加熱する方法
が、余分な物が反応系に混入しないので最も好ましい。
ここで用いる無水酢酸の量は過剰であってもよく、ま
た、無水酢酸の量を稍々過剰にして酢酸を溶媒として用
いてもよい。
上記加熱のための反応温度は100℃〜140℃が好ましく、
また、反応時間は30分〜2時間でよく、この時間で反応
は完結する。
反応終了後、反応物を放冷すると2,6-ジアセトキシナフ
タレンが結晶化するので、生成した結晶を濾別する。
このようにして得られた2,6-ジアセトキシナフタレンは
高純度であるが、更に適当な溶媒、例えば酢酸で再結晶
することにより、一そう高純度な2,6-ジアセトキシナフ
タレンを収得することができる。
発明の効果 以上述べたように、本発明によると工業的に容易に入手
し得る2,6-ジイソプロピルナフタレンから誘導される2,
6-ナフタレンジカルビノールを出発物質として用い、液
晶ポリマーの製造原料として有用な高純度の2,6-ジアセ
トキシナフタレンを容易に且つ下記実施例に示すとおり
高収率で製造することが可能となるので、芳香族ポリエ
ステル系液晶ポリマーの製造上有益であると言える。
以下に実施例を示して本発明及びその効果を具体的に説
明する。
実施例1 2,6-ナフタレンジカルビノール50.0g(0.205モル)を92
0mlのアセトニトリルに懸濁させ、この懸濁液に31%過
酸化水素水55g及び40%硫酸−アセトニトリル溶液50gを
この順序で加え、30℃に保たれたオイルバス中で攪拌下
に40分間反応させた。
反応終了後、反応液に飽和食塩水を加えてアセトニトリ
ル層を分離し、このアセトニトリル層を中性となるまで
更に洗滌を行なった。次いで、このアセトニトリル層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、アセトニトリルを留去、
乾燥して粗2,6-ナフタレンジオール34.8gを得た。(収
率96.0%) 次に、この粗2,6-ナフタレンジオール33.2g(0.187モ
ル)、酢酸15.0g及び無水酢酸44.9gの混合物を、140℃
に保たれたオイルバス中で攪拌下に90分間反応させた。
反応終了後、反応液を冷却し、析出した結晶を濾別して
酢酸で洗滌、乾燥して白色の2,6-ジアセトキシナフタレ
ン41.8gを得た。(収率91.7%) この2,6-ジアセトキシナフタレンは示差走査熱量計(DS
C,Mettler TA 3000 System)で純度を測定したところ、
99.81%であった。
また、結晶母液を濃縮して純度91.3%(HPLCによる)
の2,6-ジアセトキシナフタレン1.75gを得た。これを上
記で得た2,6-ジアセトキシナフタレンに加えると2,6-ジ
アセトキシナフタレンの全収率は95.2%になる。
次に、純度99.81%の2,6-ジアセトキシナフタレン41.0g
を酢酸61.5gから再結晶し、高純度2,6-ジアセトキシナ
フタレン39.3gを得た。(収率95.8%)純度はHPLCでは1
00%、DSCでは99.97%であった。尚、再結晶の母液から
1.3gの2,6-ジアセトキシナフタレンが回収されたが、こ
れを上記再結晶で得たものに加えると再結晶収率は99.0
%に達する。
実施例2 2,6-ナフタレンジカルビノール70.0g(0.287モル)を40
0mlのアセトニトリルに懸濁させ、この懸濁液に31%過
酸化水素水70.0g及び40%硫酸アセトニトリル溶液52.5g
をこの順序で加え、30℃に保たれたオイルバス中で30分
間攪拌して反応させた。反応終了後、反応液に飽和食塩
水を加えてアセトニトリル層を分離し、このアセトニト
リル層を炭酸ナトリウムで中和した。次いでこのアセト
ニトリル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、アセトニト
リルを留去し乾燥して、粗2,6-ナフタレンジオール45.1
4gを得た。(収率98.5%) 次に、この2,6-ナフタレンジオール45gを、酢酸23g、無
水酢酸61gとともに140℃に保たれたオイルバス中で90分
間攪拌して反応させた。反応終了後、反応液を実施例1
と同様に処理してDSC純度99.85%の2,6-ジアセトキシナ
フタレン60.6gを得た。(収率93.0%) 実施例3 2,6-ナフタレンジカルビノール10.0g(0.041モル)を25
0mlのアセトニトリルに分散させ、これに31%過酸化水
素15g及び40%過塩素酸水溶液30gを加え、30℃で30分間
攪拌して反応させた。反応終了後、実施例1と同様に処
理して粗2,6-ナフタレンジオール6.7gを得た。(収率9
6.5%) 次に、この粗2,6-ナフタレンジオール6.0g(0.035モ
ル)、酢酸2.7g及び無水酢酸7.9gの混合物を、140℃に
保たれたオイルバス中で90分間攪拌して反応させた。反
応終了後、反応液を実施例1と同様に処理して白色の2,
6-ジアセトキシナフタレン7.9gを得た。(収率92.5%) この2,6-ジアセトキシナフタレンはDSCで純度を測定し
たところ99.85%であった。
実施例4 2,6-ナフタレンジカルビノール20.0g(0.082モル)、1,
4-ジオキサン200ml及び31%過酸化水素水35gの混合物
を、40℃で攪拌し、これに40%過塩素酸水溶液50gを滴
下して、滴下後更に30分間反応させた。得られた反応液
に、飽和食塩水を加えてジオキサン層を分離し、このジ
オキサン層を中性となるまで洗滌を行なった。次いで、
このジオキサン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ジオ
キサンを留去、乾燥して、粗2,6-ナフタレンジオール1
3.5gを得た。(収率97.8%) 次に、この粗2,6-ナフタレンジオール13.0gを酢酸5.9
g、無水酢酸17.6gとともに140℃に保たれたオイルバス
中で90分間攪拌して反応させた。反応終了後、反応液を
実施例1と同様に処理して、DSC純度99.82%の2,6-ジア
セトキシナフタレン17.5gを得た。
実施例5 2,6-ナフタレンジカルビノール10.0g(0.041モル)を25
0mlのアセトニトリルに懸濁させ、この懸濁液に31%過
酸化水素水13ml及び70%過塩素酸水溶液9mlをこの順序
で加え、30℃に保たれたオイルバス中で30分間攪拌して
反応させた。反応終了後、反応液を実施例1と同様にし
て処理し、粗2,6-ナフタレンジオール6.6gを得た。(収
率95.6%) 次に、この粗2,6-ナフタレンジオール6.0gを酢酸2.7g及
び無水酢酸7.9gとともに、140℃に保たれたオイルバス
中で90分間攪拌して反応させた。反応終了後、反応液を
実施例1と同様に処理して、DSC純度99.85%の2,6-ジア
セトキシナフタレン8.0gを得た。
次に、酸分解反応の溶媒としてアセトニトリル及び1,4-
ジオキサン以外のものを用いた場合を比較例として示
す。
比較例1 溶媒としてのアセトニトリルを酢酸に替える以外は、上
記各実施例と全く同様の手順で反応を行なった。得られ
た反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、
2,6-ナフタレンジカルビノールはほぼ消失したにも拘ら
ず、2,6-ナフタレンジオールの生成は認められなかっ
た。
比較例2 2,6-ナフタレンジカルビノール0.1g(0.41ミリモル)、
エタノール2g及び31%過酸化水素水0.2gの混合物に、30
℃で70%過塩素酸水溶液0.1gを加えて反応させた。反応
開始から30分後、2,6-ナフタレンジオールの生成は認め
られなかった。更に2時間反応させたところ、2,6-ナフ
タレンジオールが55%の収率で生成している事が分かっ
たが、ガスクロマトグラフィーで多くの副生物の生成が
認められた。
比較例3 2,6-ナフタレンジカルビノール0.1g、n-ヘプタン2.0g及
び31%過酸化水素水0.2gの混合物に、70%過塩素酸水溶
液0.1gを加えて30℃で30分間反応させたところ、53.1%
の収率で2,6-ナフタレンジオールが生成している事が分
かったが、ガスクロマトグラフィー上での2,6-ナフタレ
ンジオールの純度は52%であり、多くの副生物の生成が
認められた。
比較例4 2,6-ナフタレンジカルビノール0.1g、ベンゼン2.0g及び
31%過酸化水素水0.2gの混合物に、70%過塩素酸水溶液
0.1gを加えて30℃で反応させた。反応開始から30分後、
2,6-ナフタレンジオールの生成は45.7%になったが、反
応液中に構造不明の黒色不溶物の析出が認められた。
比較例5 実施例1と同様にして粗2,6-ナフタレンジオールを製造
し、このものを酢酸で再結晶した。
この粗2,6-ナフタレンジオールに対して3倍量の酢酸を
用いて3回再結晶を繰返したが、得られた粗2,6-ナフタ
レンジオールのDSC純度は98.8%であり、この時の回収
率は約50%であった。また、再結晶母液からの2次晶の
回収を試みたが、母液を濃縮するとタール状になり、母
液からの2,6-ナフタレンジオールの回収は不可能であっ
た。
次に、アセトンが本反応系に於ては不活性でない為、溶
媒として不適当である事を参考例として示す。
参考例 アセトン20mlに31%過酸化水素水1.0gと70%過塩素酸水
溶液2.0gを加えて30℃で30分間攪拌したところ、白色の
沈澱を生じた。この沈澱は刺激臭を有し、アセトンの縮
合物と思われ、アセトンが本反応系では不活性でなく、
反応溶媒として不適当であることが分かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 39/14 9159−4H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α,α,α′,α′,−テトラメチル-2,6
    -ナフタレンジメタノールをアセトニトリル又は1,4-ジ
    オキサン中で無機酸の存在下に、過酸化水素により酸化
    して2,6-ナフタレンジオールを得、次いで該2,6-ナフタ
    レンジオールをアセチル化することを特徴とする高純度
    な2,6-ジアセトキシナフタレンの製造法。
  2. 【請求項2】無機酸が硫酸又は過塩素酸である特許請求
    の範囲第(1)項記載の製造法。
JP60208372A 1985-06-07 1985-09-20 高純度な2,6−ジアセトキシナフタレンの製造法 Expired - Lifetime JPH06719B2 (ja)

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