JPH0674549B2 - 複合繊維の染色法 - Google Patents

複合繊維の染色法

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JPH0674549B2
JPH0674549B2 JP61278839A JP27883986A JPH0674549B2 JP H0674549 B2 JPH0674549 B2 JP H0674549B2 JP 61278839 A JP61278839 A JP 61278839A JP 27883986 A JP27883986 A JP 27883986A JP H0674549 B2 JPH0674549 B2 JP H0674549B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、複合繊維の染色法に関するもので、詳しく
は、ポリエステル繊維とアセテート繊維よりなる複合繊
維類を良好な赤色に染色するための染色法に関するもの
である。
従来の技術 最近、繊維類の高付加価値化をめざし、各種の複合繊維
類が多く使用されるようになっている。
合成繊維中、大きなウエイトを占めるポリエステル繊維
では、木綿、絹、羊毛等の天然繊維のほかに、特に同一
染料で一段で染色できる利点を有するアセテート繊維を
混紡、混織し、アセテート繊維のもつ“しなやかさ”を
付与した複合繊維類が注目され、婦人用衣料などを中心
に生産量が増大している。
発明が解決しようとする問題点 ところで、ポリエステル繊維とアセテート繊維よりなる
複合繊維類の染色においては、原理的には、同一の分散
染料を用いることで、一段で染色することができる筈で
あるが、実用上は、同一の染料でポリエステル繊維とア
セテート繊維を同色に、かつ、同濃度に染色できる染料
は極めて少なく、そのため、染色布が不均染で、いわゆ
る“いらつき”のある染色布しか得られず、市場の拡大
に大きな弊害となっていた。
特に、三原色中、黄色系については、キノフタロン系染
料などで比較的良好な染料が見出だされているが、赤色
系及び青色系については、同色、同濃度の染色できる染
料が殆どないのが現状であった。
例えば、ポリエステル繊維に親和性の高いものは、アセ
テート繊維及びポリアミド繊維には極めて親和性が低く
なり、同色(濃度が異なることで色調も変化する染料が
多い)、同濃度性が確保されない。特に、最近は、染色
布の堅牢度を確保し、かつ、短時間染色をめざし、高温
染色が主流になっており、従来の100〜110℃前後の染色
から120〜140℃の染色へとシフトしてきている。この
際、例えば、ポリエステル/トリアセテート混紡布にお
いて、トリアセテート繊維に一度染着したものが、高温
になるとポリエステル側に移染し、濃度差が拡大するた
め、ポリエステル繊維に親和性の高い染料は実用上使用
できない。
一方、アセテート繊維及びポリアミド繊維に親和性の高
い染料は、ポリエステル繊維には極めて低親和性となる
ため、高温染色でも、なお、染料利用率が不充分とな
り、又、湿潤堅牢度も低下するため、やはり実用上問題
があった。
問題点を解決するための手段及び作用 本発明者等は、上記実情に鑑み、ポリエステル繊維とア
セテート繊維よりなる複合繊維を染色する際に、両繊維
を同色(赤色系)で、しかも、同濃度に染色することが
でき、又、耐光堅牢度及び昇華堅牢度の優れた染色物か
ら得られる染色方法について鋭意検討した結果、公知の
分散染料の中でも、特定の構造を有する染料を用いた場
合に限って、ポリエステル繊維とアセテート繊維の両者
に対して、良好な親和性を有し、両繊維を同色で、しか
も同濃度に染色できることを見出だし本発明を完成し
た。
即ち、本発明の要旨は、ポリエステル繊維とアセテート
繊維よりなる複合繊維類を染色する方法において、染料
として、下記一般式[I]で示されるモノアゾ染料を使
用することを特徴とするポリエステル繊維とアセテート
繊維よりなる複合繊維類を染色する方法。
(式中、Zは水素原子、塩素原子、メチル基又はアセチ
ルアミノ基を表わし、R1及びR2は、それぞれC1〜C4アル
キル基、低級アシルオキシアルキル基、低級アルコキシ
カルボニルオキシアルキル基、-CH2CH2COOR3又は -CH2CH2COOC2H4OR3(ここで、R3はC1〜C4アルキル基を
表わす)を表わし、但し、Zがアセチルアミノ基を表わ
す場合は、R1及びR2の両者は共にC1〜C4アルキル基を表
わし、又Zがアセチルアミノ基以外の基を表わす場合
は、R1及びR2の両者が共にC1〜C4アルキル基を表わすこ
とはない) 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、ポリエステル繊維とアセテート繊維の
複合繊維類の染色に用いる、前示一般式[I]で示され
る染料の中で、特に好ましい染料としては、Zが水素原
子又はメチル基で表わされ、R1がC1〜C4アルキル基を表
わし、R2が低級アシルオキシアルキル基、低級アルコキ
シカルボニルオキシアルキル基、 -CH2CH2COOR3又は -CH2CH2COOC2H4OR3(ここで、R3は前記定義と同じ)を
表わすものが挙げられる。
前示一般式[I]で示されるモノアゾ染料は、例えば、
特公昭44-30628号公報及び特開昭50-21029号公報に記載
されており、通常、下記式[II]で示される化合物をジ
アゾ化し、 次いで、下記一般式[III]で示される化合物をカップ
リングすることにより容易に製造することができる。
(式中、Z、R1及びR2は、それぞれ前記定義と同じ) 本発明で対象となる複合繊維類としては、例えば、ポリ
エチレンテレフタレート繊維とジアセテート繊維又はト
リアセテート繊維との複合繊維、混紡、混織品が挙げら
れ、更に、ポリエチレンテレフタレート繊維の代わりに
ポリブチレンテレフタレート、テレフタル酸と1,4−ビ
ス−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンとの重縮合物
等よりなるポリエステル繊維を用いてもよい。又、ポリ
エステル繊維とアセテート繊維の混合比率は、95:5〜5:
95(重量比)が挙げられ、好ましくは80:20〜20:80(重
量比)である。
本発明において、ポリエステル繊維とアセテート繊維よ
りなる複合繊維類を染色するには、常法にしたがって、
前示一般式[I]で示される染料を、分散剤としてナフ
タレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物、高級
アルコール硫酸エステル、高級アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩等を使用して、水性媒質中に分散させた染色浴又
は捺染糊を調製し、浸染又は捺染を行えばよい。例え
ば、浸染の場合、高温染色法、キャリアー染色法、サー
モゾル染色法などの通常の染色処理法を適用すれば、ポ
リエステル繊維とアセテート繊維の両者に、特に、堅牢
度の優れた染色を施すことができる。その際、場合によ
り、染色浴にギ酸、酢酸、リン酸或いは硫酸アンモニウ
ム等のような酸性物質を添加すれば、更に好結果が得ら
れる。
実施例 次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1 下記構造式 で示されるモノアゾ染料(ジクロルベンゾチアゾール体
の異性体混合物)0.5gを、ナフタレンスルホン酸−ホル
ムアルデヒド縮合物1g及び高級アルコール硫酸エステル
2gを含む水3lに分散させて染色浴を調製した。この染色
浴にポリエステル−トリアセテート混紡繊維(50:50)1
00gを浸漬し、130℃で30分間染色した後、ソーピング、
水洗及び乾燥を行ったところ、鮮明な赤色の染色布が得
られた。得られた染色布は濃色で均一に染色されてお
り、又、耐光堅牢度、耐昇華堅牢度及び水堅牢度は良好
であった。又、上記染料の染色時の温度安定性、pH安定
性は良好であった。
上記染料の同色性、同濃度性について、以下の方法でチ
ェックした、上記染色法でポリエステル布50g、トリア
セテート布50gを別々に別けて同一浴に入れ、同様に染
色し、染色後、それぞれの同濃度性、同色性をマクベス
2020型光度計を用いて測定した。測定結果を第1表に示
す。又、染色残液を用い、新たな白布で同様に染色し、
濃度を測定し、残浴率を測定した。
なお、この実施例で使用した染料は、次のようにして製
造した。
5,6−及び6,7−ジクロロベンゾチアゾール(50:50混合
物)4.4gを、65%硫酸中、ニトロシル硫酸を用い、0℃
で2時間ジアゾ化を行い、ジアゾ溶液を製造した。
又、N−エチル−N−アセトキシエチルアニリン4.1gを
メタノール200mlに溶解させ、カップリング溶液を製造
した。
得られたカップリング溶液に、上記ジアゾ溶液を0〜2
℃で滴下し、カップリング反応を実施し、0℃で3時間
反応させた後、析出結晶を濾別し、水洗し、乾燥して赤
色結晶8.0gを得た。このもののλmax(アセトン)は522
nmであった。
実施例2 下記構造式 で示される染料(異性体混合物)0.5gをナフタレンスル
ホン酸−ホルムアルデヒド縮合物0.5gと混合し、ペイン
トシエーカーで微粉砕して、微粒子化染料を得た。これ
を、下記の組成からなる元糊と充分混合して、色糊100g
を得た。
元糊の組成 カルボキシメチルセルロース系糊剤 30.0g 酒石酸 0.2g 芳香族系キャリアー 0.3g (サンフローレンSN、日華化学工業株式会社製造、商品
名)水 68.5g 計 99.0g 得られた色糊をポリエステル−トリアセテート混紡繊維
(50:50)上に印捺し、100℃で中間乾燥を行い、次いで
170℃の過熱水蒸気中で7分間保持し、発色させた後、
ソーピング、水洗及び乾燥を行ったところ、濃厚で全体
的に均一な赤色に捺染された染色布が得られた。又、こ
の染色布の耐光堅牢度、耐昇華堅牢度及び湿潤堅牢度は
良好であった。
なお、この実施例に使用した染料は、実施例1と同様に
して製造した。又この染料のλmax(アセトン)は524nm
であった。
次いで、得られた染色布の色相及び濃度について、実施
例1と同様にポリエステル布とトリアセテート布を別々
に染色することにより判定した。その結果を下記表1表
に示す。
実施例3 下記構造式 で示されるモノアゾ染料(異性体混合物)を用い、実施
例1と同様に染色を行い、濃厚で全体的に均一な鮮明青
味赤色に染色された染色布が得られた。得られた染色布
の耐光堅牢度、耐昇華堅牢度及び水堅牢度は、良好であ
り、又、上記染料の染色時の温度安定性、pH安定性も良
好であった。なお、この実施例に使用した染料は、実施
例1と同様に製造した。又この染料のλmax(アセト
ン)は546nmであった。
次いで、染色布の色相及び濃度について実施例1と同様
に、ポリエステル布とトリアセテート布を別々に染色す
ることにより判定した。その結果を第1表に示す。
実施例4 下記構造式 で示されるモノアゾ染料(異性体混合物)を用い、実施
例1と同様に染色を行い、濃厚で全体的に均一な鮮明赤
色に染色された染色布が得られた。得られた染色布の耐
光堅牢度、耐昇華堅牢度及び水堅牢度は、良好であり、
又、上記染料の染色時の温度安定性、pH安定性も良好で
あった。なお、この実施例に使用した染料は、実施例1
と同様に製造した。又この染料のλmax(アセトン)は5
21nmであった。
次いで、染色布の色相及び濃度について、実施例1と同
様にポリエステル布とトリアセテート布を別々に染色す
ることにより判定した。結果を第1表に示す。
比較例1及び2 実施例1において、染料として、前示一般式[I]で示
される以外のモノアゾ染料を用い、同様に染色布の色相
及び濃度について判定した。結果を第1表に併記する。
第1表の結果より、本発明の実施例の場合には、ポリエ
ステル布とトリアセテート布の染色濃度及び色相が同レ
ベルであることが分る。このことはポリエステル繊維と
トリアセテート繊維の両繊維に対する染料の染色性が同
様であることを意味し、混紡布の場合には全体的に均一
な同色性を示すことになる。又、混紡品を染色した場合
の染料残存率も、本発明の実施例の場合には小さく、染
料が両繊維に良好に吸尽していることが分る。
一方、比較例の場合には、実施例と構造的に類似する染
料を用いているにも拘らず、ポリエステル布とトリアセ
テート布との染色濃度差及び色相差が大きいことが分
る。従って、比較例において、混紡布の場合には、“い
らつき”のある安定感のない染色布しか得られない。更
に、比較例では混紡品を染色した場合の染料残存率も大
きい。
実施例5 下記第2表に示す各染料を用いてポリエステル−トリア
セテート混紡布(50:50)及び(80:20)を実施例1と同
様にして染色したところ、いずれも濃厚で均一に染色さ
れた染色布が得られた。これ等の各染料につき、同濃度
性をチェックするために、ポリエステル布とトリアセテ
ート布を別々に別けて同一浴に入れ、実施例1と同様に
染色して判定した。結果を第2表に示す。又、各染色布
の色調と染料の最大吸収波長λmax(アセトン)も併せ
て示す。
発明の効果 本発明においては、上記した実施例及び比較例より明ら
かなように、前示一般式[I]で示される染料を用いた
場合に限って、ポリエステル繊維とアセテート繊維の両
繊維を同色(赤色系)で、しかも、同濃度に染色するこ
とができる。本発明で特定する染料自体は、ポリエステ
ル繊維などを単独で染色する場合の分散染料として公知
であるが、数多くの分散染料の中で、本発明で特定前示
一般式[I]で示される染料のみがポリエステル繊維と
アセテート繊維よりなる複合繊維類の染色に、特に適す
るということは驚くべきことである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル繊維とアセテート繊維よりな
    る複合繊維類を染色する方法において、染料として、下
    記一般式[I]で示されるモノアゾ染料を使用すること
    を特徴とするポリエステル繊維とアセテート繊維よりな
    る複合繊維類を染色する方法。 (式中、Zは水素原子、塩素原子、メチル基又はアセチ
    ルアミノ基を表わし、R1及びR2は、それぞれC1〜C4アル
    キル基、低級アシルオキシアルキル基、低級アルコキシ
    カルボニルオキシアルキル基、-CH2CH2COOR3又は-CH2CH
    2COOC2H4OR3(ここで、R3はC1〜C4アルキル基を表わ
    す)を表わし、但し、Zがアセチルアミノ基を表わす場
    合は、R1及びR2の両者は共にC1〜C4アルキル基を表わ
    し、又Zがアセチルアミノ基以外の基を表わす場合は、
    R1及びR2の両者が共にC1〜C4アルキル基を表わすことは
    ない)
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