JPH0684360B2 - ウラシル類の製造法 - Google Patents

ウラシル類の製造法

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JPH0684360B2
JPH0684360B2 JP63088288A JP8828888A JPH0684360B2 JP H0684360 B2 JPH0684360 B2 JP H0684360B2 JP 63088288 A JP63088288 A JP 63088288A JP 8828888 A JP8828888 A JP 8828888A JP H0684360 B2 JPH0684360 B2 JP H0684360B2
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晋一郎 内海
秀紀 浅田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ウラシル類の製造法に関する。更に詳しく
は、シトシン類からウラシル類の製造法に関する。
〔従来の技術及び本発明が解決しようとする問題点〕
ウラシルは、核酸の重要な構成成分であり、また、医薬
原料としても有用な化合物である。また、5−アルキル
ウラシルのうち、5−メチルウラシルは、チミンとも呼
ばれ、同じく核酸の重要な構成成分であり、また、チミ
ン及びその他の5−アルキルウラシルは、医薬原料とし
て重要な化合物である。たとえば、ウラシルはフッ素化
することにより、制ガン作用を有する5−フルオロウラ
シル(5−FU)を得ることができ、更に、この5−FUを
原料として著名なフトラフールを始め、各種の制ガン剤
を得ることは既に知られている。また、現在もそれらの
制ガン剤の開発が進められている。また、坑ウイルス剤
として有用なヨードキシウリジン(Iodoxuridine)もウ
ラシルを原料として合成されることが知られている。
このようにウラシル類は各種の医薬化合の製造原料とし
て有用性が高いことから、ウラシル類の製造法について
は、多くの研究が行われている。
現在までに公表されているウラシル類の製造法の例とし
ては、Tetorahedoron Letter,1976(2)2321-2322に記
載されているプロピオール酸と尿素をポリリン酸中で加
熱反応させることからなるウラシルの製造法を挙げるこ
とができる。
しかし、この方法は、原料のカルボン酸が高価なうえ、
反応後に反応液に水を加えてウラシルを沈澱させる操作
を伴うため、反応に用いた多量のポリリン酸の回収再使
用が困難であるなどの欠点もあり、ウラシル類の製法と
して満足できるものとはいえない。
この他、ウラシル類の製造法の例としては、Trans.Scie
nce Soc.China,883-4(1934)に記載されているリンゴ
酸と、尿素を多量の発煙硫酸中で反応させることからな
る製造法を挙げることができる。しかし、この方法は多
量の発煙硫酸を使用するうえ、反応後に反応液を多量の
水で希釈して、ウラシル類を沈澱させる操作を伴うた
め、反応に用いた尿素と、多量の発煙硫酸の回収再使用
が困難であるなどの欠点もあり、ウラシル類の工業的製
法として満足できるものとは言えない。
また、特開昭58-38268号公報には、3,3−ジアルコキシ
プロピオン酸エステルと尿素より、2段階でウラシルを
得る方法が記載されており、原料の3,3−ジアルコキシ
プロピオン酸エステルがアクリロ酸エステルのパラジウ
ム触媒による酸化反応で合成できるため、有効なウラシ
ル類の合成法といえる。
他に、ACTA CHEMICA SCANDINAVICA3(1949)422-432に
は、シトシンを0.4N硫酸中で48時間、100℃で加熱還流
することによって、ウラシル類を得たとの記載があるが
反応時間が長すぎ、工業的な方法とは言えない。しか
し、特開昭59-93059号公報、特開昭59-93060号公報によ
れば、シトシンがアクリロニトリルの酸化によって得ら
れるβ,β−ジアルコキシアクリロニトリル又はβ−ア
ルコキシアクリロニトリルから、安価に、また高収率で
得られるようになった。そこで、発明者らは、工業的価
値のあるシトシン類からウラシルを製造する方法を鋭意
研究を行ったところ、本発明を見出すに至った。
すなわち、本発明は、シトシンまたは5−置換シトシン
を強酸の存在下に、水中で140℃以上に加熱することに
より、ウラシルまたは5−置換ウラシルを生成させるこ
とを特徴とするウラシル類の製造法を提供するものであ
る。
本発明におけるシトシンまたは5−置換シトシンは、次
式(I)により表すことができる。
ただし、式中Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1
〜6のアルキル基、フェニル基、ベンジル基を示し、フ
ェニル基、ベンジル基はアルキル、アルコキシあるいは
ハロゲン原子で置換されていてもよい。
上記5−置換シトシンの具体的化合物としては、5−メ
チルシトシン、5−エチルシトシン、5−ベンジルシト
シン、5−(3,4,5)−トリメトキシベンジルシトシ
ン、5−トリフルオロメチルシトシン等を挙げることが
できる。
本発明の強酸としては、硫酸、塩酸、リン酸、メタンス
ルホン酸水溶液等が挙げられるが、価格、金属性圧力容
器を用いたときの腐食等を考慮すると、硫酸が好まし
い。
強酸の水溶液の濃度は、0.01〜12N、好ましくは0.1〜6N
である。
本発明の加熱温度は、140℃以上である。
140℃より低い温度では、目的物を得るのに、反応時間
が長くかかるうえ、収率も低い。
また、140℃以上の温度ならば何度でもよいが、生成物
の分解等を考慮に入れると300℃以下が好ましい。
本発明は、上述したように、シトシンまたは5−置換シ
トシンを強酸の存在下に、水中で140℃以上に加熱する
ことにより、反応させて次の式(II)で表されるウラシ
ル類を得る。
ただし、上式(II)中でRは前記シトシン類の一般式に
おけるRに対応する。上記ウラシル類の具体的化合物の
具体例としては、5−メチルウラシル、5−エチルウラ
シル、5−ベンジルウラシル、5−(3,4,5)−トリメ
トキシベンジルウラシル、5−トリフルオロメチルウラ
シル等を挙げることができる。
反応終了後、ウラシル類は沈澱として析出する。この沈
澱は濾別により取り出すことができ、次いで必要に応じ
て精製することにより、純度の高いウラシル類をえるこ
とができる。
次に実施例により本発明を更に詳しく説明する。
〔実施例〕
実施例1. シトシン4.00gと1.6N(規定)硫酸水溶液40mlとをステ
ンレス性オートクレーブに仕込んだ。オートクレーブ内
の空気をチッ素ガスに置換したのち、200℃で5時間反
応させた。冷却後、オートクレーブを開け、析出してい
る白色結晶を濾過し、さらにその結晶を水洗し乾燥した
ところ、3.83gの白色結晶が得られた。このIR、元素分
析は、ウラシルのそれに一致した。融点(m.p.)333〜3
35℃で、収率95%であった。なお、濾液の薄層クロマト
グラフィー(TLC)も、シトシンに対応するスポットが
あるだけで、ウラシルのスポットは見られなかった。
実施例2. シトシン4.00gを0.4N硫酸水溶液中で反応させた以外
は、実施例1と同様に行った。その結果、ウラシル結晶
を3.22g(80%)を得た。TLC分析によると原料のシトシ
ンは残っていなかった。
比較例1. シトシン0.50gを0.8N硫酸水溶液に溶解し、50mlの還流
冷却器付きのフラスコ中で還流温度(100℃)で48時間
反応させた。0.20g(収率40%)のウラシルを得たが、
未反応のシトシンが濾液中に多く残っていた。
実施例3. シトシン4.00gを1.6N硫酸水溶液中、内容積300mlのステ
ンレス製オートクレーブで150℃で5時間反応させた以
外は実施例1と同様に行った。その結果、3.15g(収率7
8%)のウラシルを得たが濾液をアンモニア水で中和す
ることによって0.61gの未反応シトシンを回収した。
実施例4 反応温度を200℃とし、反応時間を2時間とした以外は
実施例3と同様に行った。その結果3.61g(収率91%)
のウラシルを得た。濾液中にはごく少量の未反応シトシ
ンが存在していた。
実施例5 5−メチルシトシン4.00gを用いて、100mlステンレス製
オートクレーブを用いた以外は実施例1と同様に行っ
た。5−メチルウラシル(チミン)の結晶3.72g(収率9
3%)を得た。未反応の5−メチルトシンは残っていな
かった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ウラシル類を反応時間が短く、高収率
で製造することができる工業的な製造法が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シトシンまたは5−置換シトシンを強酸の
    存在下に、水中で140℃以上に加熱することにより、ウ
    ラシルまたは5−置換ウラシルを生成させることを特徴
    とするウラシル類の製造法。
JP63088288A 1988-04-12 1988-04-12 ウラシル類の製造法 Expired - Lifetime JPH0684360B2 (ja)

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JPH01261378A JPH01261378A (ja) 1989-10-18
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