JPH0687046B2 - 神経回路網による鋼板表面疵検査方法 - Google Patents

神経回路網による鋼板表面疵検査方法

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JPH0687046B2
JPH0687046B2 JP12001189A JP12001189A JPH0687046B2 JP H0687046 B2 JPH0687046 B2 JP H0687046B2 JP 12001189 A JP12001189 A JP 12001189A JP 12001189 A JP12001189 A JP 12001189A JP H0687046 B2 JPH0687046 B2 JP H0687046B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、反射光波形による、神経回路網を用いた鋼板
の表面疵検査方法に関する。
〔従来の技術〕
鋼板の表面疵の検査には、反射光による方法が広く用い
られている。レーザ光を鋼板表面に投射し、反射光を光
電変換し、その変換出力(電圧波形)またはその微分出
力を閾値と比較し、閾値以上疵とする、は代表的な方法
である。
閾値以外のものを用いる方法としては特開昭62-278403
がある。これは鋼板表面にレーザ光を投射し、反射光を
光電変換し、その平均電圧から表面粗度を求める。粗度
が高いと反射光は散乱光となり、光電変換出力は下るか
ら、予め粗度と光電変換出力との関係を求めておくと、
この関係より、光電変換出力で粗度を知ることができ
る。
また特開昭62-235511は被検査体にレーザ光を投射し、
表面状態が異常な所(表面欠陥や凹凸のある所)では反
射光の入射点が正常時よりΔXだけずれるのを利用し
て、該表面状態を検出する。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の鋼板表面疵の検査では、反射光の光電変換出力を
閾値で判別して疵あり/なしとするのが一般的であり、
この方法では絶対的な反射光強度による疵判定であるか
ら、鋼種間の反射程度の差異や地合の影響が考慮されな
い。閾値は、これを低く設定すると疵ではないが反射が
やゝ異常な部分を疵と誤検出し(過検出)、またこれを
高く設定すると疵であるのにこれを疵として検出しない
ケース(見逃し)が増加する。従って閾値は適切な値に
設定する必要があるが、鋼種や地合などによって変わる
から、適切な値の選定、調整が困難で、この方式では判
定精度に難がある。また、検出すべき疵種類が変化した
場合、それに速応できないという問題がある。
本発明はかゝる点を改善し、反射光の光電変換出力か
ら、疵を包括する狭い範囲Aおよび該範囲Aを包括する
広い範囲Bの変換出力から特徴量を求め、これより、特
に神経回路網を用いて、疵判定して、閾値の選択に悩ま
されることなく、過検出や見逃しを回避することができ
る疵検査方法を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では鋼板表面をレーザ光で走査し、その反射光を
光電変換し、更にA/D変換し、鋼板の疵部分に相当する
小範囲Aとその複数個を包含する大範囲(鋼板幅または
その複数分の1の範囲)における該変換出力から、反射
光波形を代表する複数個の特徴量を算出する。
この複数個の特徴量を、入力層のノード数は該複数個と
同数、出力ノード層は疵有り/無しに対応させて1つと
し、そして予め学習させた神経回路網に加え、該回路網
より疵有/無出力を生じさせる。
特徴量としては2次平均、3次平均、微分レンジなどが
あるが、次式で表わされる正規化2次平均 と正規化微分レンジxDRSが適当である。
〔作用〕 この鋼板表面疵検査では、小/大範囲A,Bにおける変換
出力からの特徴量算出、得られた特徴量の神経回路網へ
の印加で疵有/無出力が得られ、従来法のように閾値を
どこに設定するかの問題はない。また誤検出と過検出を
共に僅小にすることが可能で、従来法のように閾値を高
く設定すれば誤検出が多発し、閾値を低く設定すれば過
検出が多発するという問題に悩まされることがない。
〔実施例〕
本発明の実施例を第1図に示す。10は検査対象である鋼
板、11はレーザ発振器、12はレーザ光、13はそのレシー
バである。例えば鋼板10が矢印方向F1で示す鋼板長手方
向に移動し、レーザ光が矢印F2で示す鋼板幅方向に往復
移動することにより、鋼板10の全表面が走査される。レ
シーバ13は光ファイバとその両端の受光素子(フォトマ
ル)からなり、鋼板に投射されたレーザ光の反射光が光
ファイバに入射し、その光電変換出力を両端の受光素子
が出力する。この型のレシーバは反射光の入射位置従っ
て鋼板上の走査位置情報も与える。
レシーバ13の出力は微分回路21で微分されたのち、A/D
変換器22でA/D変換される。第2図(a)はレシーバ出
力を示し、(b)はその微分出力である。Bは鋼板の板
幅を示し、レシーバ出力は板端で立上り/立下り、また
疵位置で凹陥部を作る。A/D変換器22は(b)の微分波
形を極めて短い周期(20〜100nS)でサンプリングして
(c)の如きアナログ量を得、これを本例では8ビット
のデジタル値に変換する。
このようにして採取したデータから特徴量を計算する。
特徴量としては2次平均と微分レンジを用い、これを、
疵を包括する小範囲Aと、該小範囲Aを包括する広範囲
Bにつき算出する。第2図(a)では範囲Bは全板幅と
するが、これは板幅の1/2,1/3などでもよい。1/2,1/3…
…にする場合は第1図の装置を2組、3組……設けて、
鋼板表面を2分割、3分割、……して検査(並行同時検
査)するとよい。範囲Aは、予想される大きさの疵を十
分包含する微小範囲(例えば5mm幅)とし、範囲Bには
複数個の範囲Aが含まれる。範囲A,Bの2次平均2,
zallは次式で表わされる。
こゝでyiは位置xiにおけるA/D変換値、xs,xeは範囲B
の始、終端のi値、io,io+aは範囲Aの始、終端のi
値、E1,E2は範囲A,B内のyの個数の逆数である。範囲
A,Bの微分レンジxDR,xDRallは、 xDR=ABS(maxy−miny) ……(3) io<y<io+a xDRall=ABS(maxy−miny) ……(4) xs<y<xe で表わされる。範囲Bの微分レンジを計算し、過去のデ
ータから標準偏差σxDRを次式により計算し、新たに微
分レンジを得る毎にこれを更新する。
σxDRの計算方法としては、他の特徴量の計算と同期し
て毎回計算を行なう他、サンプルデータから得られた値
を用いて計算しオンラインユースでは定数とする等があ
る。次は正規化を行なう。次の(5)式、(6)式に示
すように、(1)式を(2)式で割って2次平均の正規
化値2sとし、範囲Aの微分レンジを範囲Bの標準偏差
σxDRで割って範囲Aの微分レンジの正規化値xDRSとす
る。2S =2/2all ……(5) xDRS=xDR/σxDR ……(6) この正規化した特徴量2S,xDRSを用いて疵判定を行な
う。微分レンジxDRと2次平均2を第2図(d)に示
すように縦軸、横軸にとって疵有り○、疵無し×の領域
を求めると図示の如くなり、両者は分れるがその境界は
非直線である。第2図(e)に示すように45°線で分離
すれば回帰分析可能であるが、第2図(d)では回帰分
析は困難である。そこでニューラルネットワークを用
い、これにより疵有/無を出力させる。
第2図(f)に示すようにこのニューラルネットワーク
は入力層、中間層、および出力層の3層構造で、ノード
数は入力層が2、中間層が3、出力層が1であり、これ
にバイアス層(学習促進用)が1つ加わる。各ノードの
入、出力の関係はシグモイド関数a(1+e-x)-1であり、
バイアス層の出力は1、学習規則は一般化デルタルール
である。疵あり1、疵なし0で、1000回程度学習させ
る。最終出力層の出力が0.5以上で疵あり、それ以下で
疵なしとする。
正規化特徴量の算出には適所にメモリを置く必要があ
る。メモリ設置位置は第5図に示すように、A/D変換器2
2の出側と微分レンジ計算部24,26の出側などである。範
囲Bは1ライン分(1/2,1/4ライン分などもよいが、こ
ゝでは1ライン分とする)、範囲Aはその1ラインの微
分部分であるから、メモリM1に複数ライン分の格納容量
をもたせ、計算部23,24でその1ラインについて を計算したら計算部25,26で当該ラインの各範囲Aにつ
き2,xDRを計算し、正規化処理部27で前記(5)
(6)式により、正規化した2次平均 微分レンジXDRSを計算し、ニューラルネットワーク30へ
入力する、のが一つの方法である。
メモリM2を用いて、1ラインの各範囲Aについての計算
結果をM2に蓄え、当該ラインについての即ち範囲Bにつ
いての計算結果が出たとき処理部27で正規化処理する、
は第2の方法であり、メモリM3を用いて範囲Bについて
の計算結果を該メモリM3に格納し、次のラインの各範囲
Aの計算結果とメモリM3の内容(1ライン前の範囲Bに
ついての計算結果)を用いて正規化処理する、は第3の
方法である。
上記の第3の方法は、メモリ容量が少なくて済み、1ラ
イン前も今回ラインも2次平均などにそれ程差はないか
ら、有効な方法である。
第3図、第4図に誤検出率等を示す。第3図は従来法
で、横軸は閾値(2,4,……は0.2V,0.4,……に相当)、
縦軸は率%である。図示のような閾値を低くすると過検
出(疵でないのに疵とする)率は上り、閾値を高くする
と誤検出(見逃し)率が上り、正答率は適切な閾値で最
高になるが、この最高正答率になる閾値は鋼板の表面性
状等により種々変化する。
第4図は本発明(ニューラルネット法)と従来法(微分
スレッシュレベル法)とを対比して示すグラフである。
横軸は誤検出率、縦軸は過検出率であり、図示のように
従来法では一方が良くなれば他方は悪くなる。これに対
して本発明法ではグループG1,G2に示すように両方共、
低くすることができる。なおG2はG1より、ニューラルネ
ットを更によく学習させた場合である。
特徴量としては正規化2次平均2Sと正規化微分レンジ
xDRSを採用する他、3次平均3=E・Σy3 iなども含
めて適当に組合わせたものを特徴量とすることも考えら
れる。次にこの組合せ実験の結果を示す。
この表からケースNo.10などがよい結果を示しており、
3次平均を用いるものは、複雑な計算を要するにも拘わ
らず結果がよくない。
本発明では疵信号(範囲Aの信号)だけでなく、その周
囲の信号(範囲Bの信号)も用いて疵有/無判定を行な
う。これが、閾値を不要にしている。微分レンジは高さ
(強度)情報を与え、2次平均は疵形状情報を与える。
これらで、周囲と相違がある部分が存在するか、否か、
の識別を行なわせている。
本発明では強度が変動した微分波形を、変動を受けてい
ない波形と併せて学習させる事により、入力される微分
波形が強度的に変動を受けても(すなわち、S/Nが悪化
しても)検出率への影響が小さいシステムが得られる。
微分信号の大きさは、ラインでの設置条件、機器の劣化
や対象とする被検定物の種類によっても変化することは
十分に考えられる。従来の微分スレッシュ法では、これ
らの変化に柔軟に対応することは原理上不可能であり、
検出精度が悪化し、設置後、調整(すなわち、微分スレ
ッシュレベルの値)の手直し等が生じる危険が大きい。
現在学習に使用しているデータに関し、微分強度を±20
%変動させたデータを併せて学習させた。ついで、本学
習データについても、±20%の変動を与え、微分法とあ
らたしく得られたニューラルネットについて、検出率、
過検出率の評価をしたところ、微分法が大きな変動を示
すのに対し、ニューラルネット法では変動がきわめて少
ないことが確認された。次表にこの結果等を示す。
また前記表2,表3に対する最新データを表7に示す。
〔発明の効果〕 以上説明したように本発明によれば、閾値設定に煩わさ
れることなく、誤検出と過検出を共に最低に抑えること
ができる鋼板表面疵検査を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の鋼板表面疵検査法の説明図、 第2図は疵検査の各部の説明図、 第3図および第4図は検査結果例を示すグラフ、 第5図はメモリ設置位置の各例を示すブロック図であ
る。 第1図で21は微分回路、22はA/D変換器である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板表面をレーザ光で走査し、その反射光
    を光電変換し、更にA/D変換し、鋼板の小範囲(A)と
    その複数個を包含する大範囲(B)における該変換出力
    から、反射光波形を代表する複数個の特徴量を算出し、
    該特徴量を、予め学習させた神経回路網に加えて疵有/
    無出力を生じさせることを特徴とする神経回路網による
    鋼板表面疵検査方法。
  2. 【請求項2】特徴量は、次式で表わされる正規化2次平
    均2Sと正規化微分レンジxDRSであることを特徴とする
    請求項1記載の神経回路網による鋼板表面疵検査方法。 こゝで2は小範囲のA/D変換出力の2次平均、 は大範囲BのA/D変換出力の2次平均、xDRは小範囲Aの
    微分レンジ、σXDRは大範囲Bの微分レンジの標準偏
    差。
  3. 【請求項3】鋼板表面を走査するレーザ光を発生するレ
    ーザ発振器と、 鋼板表面で反射したレーザ光を受光するレシーバと、 該レシーバの出力を微分し、その微分出力をA/D変換す
    る回路と、 該A/D変換出力より、各小範囲(A)について2次平均
    と微分レンジを計算する手段と、 該A/D変換出力より、前記小範囲の複数個を包含する大
    範囲(B)について2次平均、微分レンジ、および標準
    偏差を計算する手段と、 これらの2次平均より正規化2次平均を、また小範囲
    (A)の微分レンジと大範囲(B)の標準偏差から正規
    化微分レンジを算出する正規化処理手段と、 該正規化2次平均および微分レンジを加えられて疵有/
    無出力を生じる神経回路網とを備えることを特徴とす
    る、神経回路網による鋼板表面疵検査装置。
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