JPH0696106B2 - 気体分離膜 - Google Patents

気体分離膜

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JPH0696106B2
JPH0696106B2 JP7132786A JP7132786A JPH0696106B2 JP H0696106 B2 JPH0696106 B2 JP H0696106B2 JP 7132786 A JP7132786 A JP 7132786A JP 7132786 A JP7132786 A JP 7132786A JP H0696106 B2 JPH0696106 B2 JP H0696106B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、気体混合物に対し、選択透過性を有する分離
膜に関し、特に空気から酸素富化空気を得るのに適した
分離膜に関する。
空気中には、酸素が約21%の濃度で存在するが、酸素濃
度が高められた空気が供給されれば、ボイラーや自動車
エンジン等での燃焼効率アツプや低品位燃料の燃焼利用
あるいは呼吸器系疾患者の呼吸用空気として有用であ
る。
空気中の酸素を分離する簡便な方法として、膜分離法が
ある。しかし、膜分離法では、一段の分離で空気中の酸
素と窒素を完全に分離することは難しく、実際に実施さ
れているのは、酸素の濃度を高めたいわゆる酸素富化空
気の製造であり、現在実用化されているものの中で、膜
を一回通すことで得られる高い酸素濃度は約40%であ
る。そして約40%の酸素富化空気は呼吸用空気などに使
われる。
膜分離法で比較的高い酸素濃度の富化空気を得るために
は、膜の特性として、酸素と窒素の分離性のよいものを
選ばねばならないが、一般に分離性のよいものは酸素の
透過性は小さくなる傾向があり、それ故、実際には酸素
と窒素の分離性と酸素の透過性のバランスのとれた膜素
材を選択する必要がある。また、一方、膜を透過する酸
素の透過速度は膜厚に反比例するので透過速度を大きく
するには極薄の厚さに製膜できることも重要である。
このような観点から分離性がよく、酸素の透過性も比較
的大きい膜素材として、例えば、ポリメチルペンテンや
ポリ2、6−ジメチルフエニレンエーテルが選択され、
その極薄膜製膜も種々提案されている(例えば、特開昭
57−71605号や特開昭51−89564号各公報参照)。
しかし、これらはいづれも膜の形状が平膜状のものであ
り、モジユール容積当りの膜面積が大きくできる中空糸
膜には極していない。
本発明者はさきに平膜状でもまた中空糸膜状でも容易に
極薄膜が製膜可能な膜素材及び製膜法を提案した(特開
昭58−193701号及び特開昭58−193703号公報参照)。
かかる分離膜は、膜構造中におけるジメチルシロキサン
含有量により、酸素/窒素の選択性の大きいものから小
さいものへと種々かえることができるが、酸素の透過速
度もそれに従い、小さいものから大きいものへとかわつ
ていく。
かくの如く、膜の特性を種々かえることができることは
公知であるが、比較的高濃度の酸素富化空気を効率的な
速度で得ること、即ち、酸素/窒素の分離特性を高く維
持し、かつ、酸素の透過性も高いという、更に高度のバ
ランスという点からみるとそれに適した膜素材は少な
い。
そこで、界面重合での極薄膜製膜が可能で、酸素/窒素
の分離特性と、酸素の透過性のバランスのとれた分離膜
を得るべく鋭意検討した結果本発明に到達したものであ
る。
すなわち、本発明は、下記式(I)で表わされる化合物
と下記式(II)で表わされる化合物 との混合物であつて、式(II)で表わされる化合物が全
体の45モル%以下であるアミン成分とポリイソシアネー
ト成分から主として形成された気体分離膜である。
約40%という膜分離法では比較的高濃度の酸素濃度であ
る酸素富化空気を、空気から1段の分離で得ようとする
とき要求される膜の分離特性、すなわち、酸素と窒素の
透過係数の比で表わされる選択性は2.5以上であればよ
いが、しかし、これは理想状態で分離が進行する場合で
あり、実際には膜の両側に分離の駆動力と働かせる圧力
の差や圧力の比により、あるいは膜表面に発生する濃度
分極により分離は悪くなる。
そのため、理想状態より高い選択性の膜が必要である。
現在、膜による空気の分離においては分離にかかるエネ
ルギー(実際は圧力を発生させるためのポンプの駆動電
力費)を小さくするため、膜の透過側を減圧にすること
が多く、その場合の減圧度は、ポンプの能力等から150
〜200Torrにすることが多い。かかる操作条件において
約40%の酸素富化空気を得ようとすると膜の選択性は少
なくとも3.5、好ましくは3.7以上必要である。そして、
このような選択性をもち、かつ、酸素の透過性の大きい
ものが必要であり、実用的には、酸素透過係数が少なく
とも5×10-10cc(STP)・cm/cm2・sec・cmHg、好まし
くは7×10-10cc(STP)・cm/cm2・sec・cmHg以上が必
要である。
そして、かかる膜素材は、それを薄膜に製膜できること
が重要であり、薄膜にした場合の分離膜の厚さは0.2μ
m以下、好ましくは0.1μm以下が好適に用いられる。
かかる分離膜を形成させるために用いられるアミン成分
は少くとも2種の化合物の混合物であり、その一方の成
分であるアミン化合物(アミン成分(I)と称す)は下
記式(I) で表わされるものである。ここでnは1、2又は3を表
わす。
nが大きいアミン化合物を用いる程、透過性は大きくな
るが選択性が低下する。
かかるジアミンとポリイソシアネートとからだけでも分
離膜が形成でき、用いるポリイソシアネートの種類を変
化させることにより形成される膜の性能を変化させるこ
とができるが、一般にこれらは酸素/窒素の選択性は高
いが、酸素の透過性の低いものしか得られない。
そこで、酸素の透過性をあげるため、共重合成分として
下記式(II)で表わされるジアミン(アミン成分(II)
と称す。)。
を加えるのが本発明の骨子である。
これを加えることにより透過速度を増大することができ
る。すなわち、アミン成分(II)を増すにつれ、酸素透
過速度は増していく。一方、選択性は低下していくが、
その添加量により膜特性を容易に制御することができ、
酸素/窒素の選択性と酸素の透過性の最適のバランスを
とることが簡単である。
アミン成分(II)の量は、アミン成分(I)の種類及び
使用するポリイソシアネートの種類、そして、要求する
膜の特性によつてきまるが、通常、全アミン成分の45モ
ル%以下、好ましくは40モル%以下であり、また、全ア
ミン成分の5モル%以上、好ましくは10モル%以上であ
る。
本発明に用いられるポリイソシアネート成分は、分子中
に少なくとも2個のイソシアネート基を有するものであ
る。例えば、芳香族系ポリイソシアネートとしては、下
記式(III) で表わされる化合物、下記式(IV) で表わされる化合物及び下記式(V) 〔但し、式中mは正の整数である。〕 で表わされる化合物が挙げられ、具体的には、4、4′
−ジフエニルメタンジイソシアネート、4、4′−ジフ
エニルエーテルジイソシアネート、3,4′−ジフエニル
エーテルジイソシアネート、トルイレンジイソシアネー
ト、フエニレンジイソシアネートが挙げられる。また、
脂環族ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソ
シアネート、シクロヘキシルジイソシアネートが挙げら
れ、脂肪族ポリイソシアネートとしてはヘキサメチレン
ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネートが
挙げられる。
これらの中でも、ジアミン成分との反応性が高い芳香族
ポリイソシアネート就中、芳香族ジイソシアネートが好
ましく、更には式(III)で表わされる化合物、特に
4、4′−ジフエニルメタンジイソシアネート、4、
4′−ジフエニルエーテルジイソシアネート及び3、
4′−ジフエニルエーテルジイソシアネートが透過特性
のバランスが良いので好ましい。
しかして、本願発明の特に好ましい構成としては、下記
式(VI)及び(VII) で表わされる繰り返し単位からなり、(VII)/{(V
I)+(VII)}が0.45以下である重合体から主としてな
る分離膜があげられる。
本発明の膜は前記ジアミン成分とポリイソシアネート成
分とを溶媒中で重合させポリマー溶液とし、ついで、ガ
ラス板などの平らな板上にキヤステイングして脱溶媒す
ることや、多孔質支持体上に塗布して脱溶媒することで
も得られるが、本発明の膜の組成の特徴は、多孔質支持
体上で、重合と薄膜製膜とを同時におこなわしめること
ができることである。
すなわち、 (1) 多孔質支持体上に、まず、ジアミン成分の溶液
を塗布し、ついで、ポリイソシアネート成分を含有し、
かつ、上記溶液と界面を形成しうる溶液を塗布・接触せ
しめ、しかして多孔質支持体上に分離膜を形成せしめ
る、か、 (2) 上記2種の溶液の塗布順序を逆にして支持体上
に分離膜を形成させることである。
その際ジアミン成分溶液は、当該ジアミン成分をエタノ
ール、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、ジ
オキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、グリセリン、トリエチレングリコールの如き溶媒あ
るいはこれらの2種以上の混合溶媒の如きに溶解せしめ
れば容易に調整可能である。ジアミン成分の濃度は10pp
m〜10wt%、好ましくは100ppm〜5wt%である。
一方、ポリイソシアネート成分溶液は、当該化合物n−
ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサ
ン、n−デカン、n−テトラデカン、ヘキサデセン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素又はトリフロ
ロトリクロロエチレンの如き溶媒或いはこれらの2種以
上の混合溶媒に溶解せしめて調整する。その濃度は10pp
m〜10wt%、好ましくは50ppm〜5wt%である。
各化合物の溶媒の選定は、双方の化合物が界面反応を生
起する必要があるので、その反応に適した界面形成性の
ある組合せでなされるべきである。但し、お互いに少々
相互溶解性があつたとしても、現実的に界面が形成され
て界面反応が達成されるなら、そのような組合せでも差
しつかえない。
多孔質支持体は選択性透過膜を支持して強度的に補強し
うるものであれば特に限定されない。かかる支持体の基
材として、ガラス質多孔材、焼結金属、セラミツクスな
どの無機材料やセルロースエステル、ポリスチレン、ビ
ニルブチラール、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリ
エステル、ポリアクリロニトリルポリアミド等の有機ポ
リマーがあげられる。
中でもポリスルホン膜は、本発明の基材として特にすぐ
れた性能を有するものであり、ポリアクリロニトリルや
芳香族ポリアミドもまた有効である。ポリスルホン多孔
質基材の製造法は、米国塩水局レポート(OSW R.epor
t)No. 359にも記載されている。
かかる基材は表面の孔の大きさが一般に約50〜10000
Å、好ましくは100〜1000Åの間にあるものが好ましい
が、これらに限られるものではなく、最終の膜の用途な
どに応じて、表面の孔の大きさは50Å〜10000Åの間で
変化しうる。これらの基材は対称構造でも非対称構造で
も使用できるが、望ましくは非対称構造のものが良い。
これらの基材はJISP8117の装置により測定された透気度
が20〜3000秒、より好ましくは50〜1000秒のものが用い
られる。透気度が20秒以下のものは、それを用いて得ら
れる複合膜に欠陥が生じやすく、選択性が低下しやす
い。また3000秒以上のものは、それを用いて得られた複
合膜の透気量が低いものとなる。
また、基材は、その孔の大きさが最大孔径として1μm
以下、好ましくは0.5μm以下であるのが好ましい。
また、支持体の形状は目的とする分離膜の形状に応じて
種々のものでありうるが、具体的には平板状、チユーブ
状、中空糸状のものが挙げられる。支持体の厚さは限定
されないが通常10μm〜10mm、好ましくは50μm〜1000
μmである。
支持体への各溶液の塗布方法は、多孔質の支持体の形状
及び使用する溶媒の種類により種々変化しうるが、代表
的な方法として浸漬法、ロールコーテイング法、ウイツ
クコーテイング法及びスプレーコーテイング法等が挙げ
られる。膜の形成方法としては、例えば、多孔性の当該
支持体が平膜状の場合には支持体を一方の溶液に浸漬
し、溶液からとりだして液切りの後、該溶液と界面を形
成し得る他方の溶液に浸漬し支持体上で2種の溶液間の
界面を形成させ、界面反応による膜を形成させるのも一
つの方法である。浸漬はパツチ法でも連続法でも可能で
ある。
支持体が中空糸条の場合、平膜状の場合と同様に、反応
溶液中に反応溶液が中空糸の内側に入らないように順次
浸漬し、中空糸支持体の外側に膜を形成させることもで
きるし、中空糸支持体の内側に順次反応液を流して膜を
形成させることもできる。この中空糸内面に膜を形成す
る方法は製膜した後、機械的強度が小さい極薄膜を手に
触れることなく取り扱えるので、膜の取扱い上は非常に
有利である。
製膜後、未反応の化合物あるいは溶媒を低沸点及び/又
は低粘度の有機溶媒又は水で洗浄することもできる。ま
た、反応を完結するために加熱処理をおこなうこともで
きる。その温度は支持体や膜の変形をおこさない温度で
おこなわれ、通常50〜200℃の範囲であり、時間は1〜1
20分が良好である。
かくして得られた膜の性能は、膜本来の性能として前述
の通り、酸素/窒素の選択性として少なくとも3.5、好
ましくは3.7以上、酸素透過係数として少なくとも5×1
0-10cc(STP)・cm/cm2・sec・cmHg、好ましくは7×10
-10cc(STP)・cm/cm2・sec・cmHg以上である。
分離膜として実用にあたつての膜厚は0.2μm以下、好
ましくは0.1μm以下が好適に用いられる。
本発明の膜は、その優れた選択性及び透過性を利用して
各種のガスの分離に用いることができる。
特に空気の分離においては比較的高い濃度の酸素富化空
気を得ることができ、呼吸器疾患者の治療器として、ま
た、燃焼やエンジン等の燃焼効率の向上のための装置に
使用し得、また他の工業用途としては水素と一酸化炭素
の分離天然ガス中からのヘリウムの濃縮、排ガス中から
二酸化イオウあるいは二酸化炭素の分離を効率くおこな
うことができる。
また、本発明の膜は、エタノール水系の分離などをおこ
なうパーベーパレーシヨン用膜としても使うことができ
る。
以下、実施例をあげて本発明を記述するが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
実施例中「部」は重量部を表わす。
実施例1 ポリエチレンテレフタレート製不織布(目付量180g/
m2)の上に、ポリスルホン(udel 3500)15部%、N−
メチルピロリドン85部%よりなる溶液を300μmの厚さ
でキヤステイングして、直ちにポリスルホン層を室温の
水浴中にてゲル化させることにより、不織布補強多孔性
ポリスルホン膜を得た。
別に、ビス(3−アミノプロピル)ヘキサメチルトリシ
ロキサン(式(I)の化合物でn=2)70モル%及び3
−(2−アミノエチルアミノプロピル)トルス(トリメ
チルシロキサン)シラン30モル%よりなるアミン成分0.
1部をエチレングリコール99.9部に溶解した溶液を調製
し前記不織補強ポルスルホン支持膜を10分間浸漬した。
引きあげて後、ゴムローラーにて液切りし、4、4′−
ジフエニルメタンジイソシアネート0.05wt%のヘキサデ
セン溶液に3分間浸漬して反応させた。
その後、水中に浸漬し、水洗したのち風乾することで複
合膜を得た。
この膜の性能をガスクロマトグラフイーによる気体透過
率測定装置により、薄膜側に純酸素、純窒素を送り、透
過側をヘリウムで掃引しながら等圧法で測定した。
結果を表−1に示した。
実施例2〜3及び比較例1〜3 いづれもアミン成分としては表−1の組成で0.1wt%の
エチレングリコール溶液を、イソシアネート成分は表−
1の化合物で0.05wt%のヘキサデマン溶液を用い、実施
例1と同様の方法で製膜し、性能を求めた。
結果を表−1に示した。
実施例4 ポリスルホン(udel 3500)20部、N−メチルピロリド
ン57部、塩化リチウム3部および2−メトキシエタノー
ル20部よりなる溶液を水を芯液として環状スリツトより
吐出させ、水中に浸漬して凝固することで得られる外径
900μm、内径600μmのポリスルホン中空糸支持体をポ
リカーボネート製のパイプにつめ両端部を接着剤で固め
中空糸膜モジユールを得た。
別にビス(3−アミノプロピル)ヘキサメチルトリシロ
キサン75モル%及び3−(2−アミノエチルアミノプロ
ピル)トリス(トリメチルシロキサン)シラン25モル%
からなるアミン成分を0.1wt%の濃度でエチレングリコ
ール溶液に溶解し、前記中空糸支持体の内側に導入し液
切りののち、4、4′−ジフエニルエーテルジイソシア
ネートの250ppmのオクタデセン溶液を同じく内側に送液
した。3分間送液ののち、ヘキサン溶液を内側に流して
洗浄し、更に流水中で1回水洗したのち充分風乾させて
中空糸複合膜を得た。
この膜の透過性能を平膜と同様に等圧にて測定したとこ
ろ、酸素透過速度(KO2)は24×10-4cc/cm2・sec・cmH
g、選択性(KO2/KN2)3.8であつた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)で表わされる化合物と下記式
    (II)で表わされる化合物 との混合物であつて、式(II)で表わされる化合物が全
    体の45モル%以下であるアミン成分とポリイソシアネー
    ト成分から主として形成された気体分離膜。
  2. 【請求項2】ポリイソシアネート成分が、4、4′−ジ
    フエニルメタンジイソシアネート、4、4′−ジフエニ
    ルエーテルジイソシアネートおよび3、4′−ジフエニ
    ルエーテルジイソシアネートから選ばれたものであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の気体分離
    膜。
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