JPH07116564B2 - 磁性合金 - Google Patents

磁性合金

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JPH07116564B2
JPH07116564B2 JP2048116A JP4811690A JPH07116564B2 JP H07116564 B2 JPH07116564 B2 JP H07116564B2 JP 2048116 A JP2048116 A JP 2048116A JP 4811690 A JP4811690 A JP 4811690A JP H07116564 B2 JPH07116564 B2 JP H07116564B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高密度磁気記録用の磁気ヘッドに適する磁性
合金に関する。
(従来の技術) 近年、磁気記録の高密度化や広帯域化の必要性が高ま
り、磁気記録媒体に高い抗磁力を有する磁性材料を使用
して記録トラック幅を狭くすることにより、高密度磁気
記録再生を実現している。そして、この高い抗磁力をも
つ磁気記録媒体に記録再生するための磁気ヘッド材料と
して、飽和磁束密度Bsの高い磁性合金が必要とされてお
り、センダスト合金やCo−Zr系非晶質合金等をコアの一
部または全部に使用した磁気ヘッドが提案されている。
然しながら、磁気記録媒体の高抗磁力化が一段と進み、
磁気記録媒体の抗磁力が2000Oe以上になるとセンダスト
合金やCo−Zr系非晶質合金を使用した磁気ヘッドでは良
好な磁気記録再生が困難になった。
又、磁気記録媒体の長手方向ではなく、厚さ方向に磁化
して記録する垂直磁化記録方式も提案されているが、こ
の垂直磁化記録方式を良好に行うには、磁気ヘッドの主
磁極の先端部の厚さを0.5μm以下にする必要があり、
比較的抗磁力の低い磁気記録媒体に記録するにも、高い
飽和磁束密度を持つ磁気ヘッド用磁性合金が必要にな
る。
そして、センダスト合金やCo−Zr系非晶質合金よりも飽
和磁束密度の高い磁性合金として、窒化鉄やFe−Si系合
金等の鉄を主成分とした磁性合金が知られている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、従来より知られている、これらの高Bs磁性合
金は保磁力Hcが大きく、そのままでは磁気ヘッドの材料
としては不十分であるのでセンダスト合金やパーマロイ
等の保磁力の小さい磁性材料か、或いはSiO2等の非磁性
材料を中間層とした多層構造の磁気ヘッドが提案されて
いる。
然しながら、このように異なる系の物質を多層化するに
は工数やコストがかかり、信頼性を保つのも難しいとい
う問題点があった。特に数μm以上の膜厚にする為に
は、場合によっては100層以上の多層構造とする必要が
あり、使用範囲も限られていた。
これらの問題点を解決するために、本発明人等はFe−N
−O合金によって、多層構造にしない単層でも高飽和磁
束密度を有し、さらに低保磁力である磁性合金を提案し
たが熱安定性の面からガラスモールド工程には適さない
という問題点があった。そこで、本発明は多層構造にし
なくても高飽和磁束密度を持ち、保磁力が小さく、熱安
定性に優れた磁性合金を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記の課題を解決するためになされたものであ
り、FeVNWOXMYなる組成式で表され、v,w,x,yで示される
原子%が 1≦w≦20 0.1≦x≦10 0.5≦y≦6 v+w+x+y=100 なる関係を有する磁性合金(但しMはTi、Zr,Hf,V,Cr,M
o,Wからなる群の中から選ばれた少なくとも1種類以上
の元素)または、FeVNWOXMYLZなる組成式で表され、v,
w,x,y,zで示される原子%が 1≦w≦20 0.1≦x≦10 0.5≦y≦6 0.3≦z≦6 v+w+x+y+z=100 なる関係を有する磁性合金(但しMはTi,Zr,Hf,V,Cr,M
o,Wからなる群の中から選ばれた少なくとも1種類以上
の元素であり、LはY,Re,Ru,Os,Co,Rh,Ir,Ni,Pd,Pt,Cu,
Ag,Au,Sn,Pb,Sbからなる群の中から選ばれた少なくとも
1種類以上の元素)をそれぞれ提供するものである。
(実施例) 本発明になる磁性合金の製造装置の一実施例を第1図に
示す。
一対のターゲット5、5は鉄(Fe)とTi,Zr,Hf等の添加
元素の合金ターゲットか、或いは適当な凹部を設けた純
鉄のターゲットの凹部にチップ状のTi,Zr,Hf等をはめ込
んだ複合ターゲットである。このターゲット5、5はタ
ーゲットホルダ9によって支えられており、このターゲ
ット5とターゲットホルダ9には、直流電源13よりマイ
ナス電位が印加され、更にこのターゲットホルダ9の周
囲にはシールド4が取り付けてある。
又、このターゲットホルダ9の内部には、両ターゲット
5、5間にプラズマ14を集束するための磁石6、6が挿
入され、かつターゲット5の表面の加熱を防ぐために冷
却水8が流入している。
そして、接地された真空槽15の左右に、2個のターゲッ
トホルダ9が絶縁体7によって絶縁されて設けられてい
る。
又、この真空槽15の上部より、窒素(N2)酸素(O2)ア
ルゴン(Ar)がそれぞれ流量計1〜3により、所定の流
量に調節されて導入されている。
なお、アルゴンはターゲット5をスパッタすると同時に
成膜する磁性合金膜中の酸素と窒素の量を調節するため
のものである。
そして、真空槽15の下部には基板ホルダ12上に基板11が
置かれ、不純物を防ぐためのシャッタ10が基板11を覆っ
ている。
このようなスパッタ装置において、直流電源13により、
左右のターゲットホルダ9に支えられたターゲット5、
5の間にプラズマ14を発生させると、ターゲット5はマ
イナス電位であるので、プラズマ14中のアルゴンイオン
(Ar+)がターゲッツト5に衝突し、ターゲット5の鉄
原子及びTi,Zr,Hf等の原子が飛び出す。
そして、ターゲット5から飛び出した鉄とTiZr,Hf等の
原子とプラズマ中の窒素および酸素の原子または分子が
結合して基板11の上に成長していく。
なお、スパッタ開始後の数分間は、シャッタ10を閉じて
基板11を覆うことにより、ターゲット5の表面の不純物
が基板11の上に付かないようにし、その後でシャッタ10
を開けるようにする。
そして、流量計1〜3にて窒素、酸素、アルゴンの導入
量を調整することにより、所望の窒素及び酸素を含んだ
FeVNWOXMY合金を得ることができる。
このようにして得たFeVNWOXMY合金の窒素・酸素及びTi,
Zr,Hf等の含有量と飽和磁束密度Bs、保磁力Hcの関係を
表1に示す。
表1は窒素・酸素及びTi,Zr,Hf等の含有量と飽和磁束密
度(Bs)、保磁力(Hc)との関係を示す表であり、含有
量はESCA(X線光電子分光分析法)、EPMA(X線マイク
ロアナライザ法)等による定量分析で原子%で表してい
るが、±20%程度の誤差が見込まれる。保磁力は真空中
での熱処理を行った時の値であり、熱処理温度はここで
は400℃である。この内、試料番号1はFeに窒素のみを
含有させた時の結果である。試料番号2〜12は本発明の
磁性合金である。窒素の含有量が1原子%未満である
と、顕著な窒素の効果が見られずHcはほとんど低下しな
い。
また第4図に示したように、窒素の含有量が20原子%以
下であるとBsが10kG以上の磁性合金が得られる。従っ
て、窒素の含有量が1〜20原子%さらに好ましくは1〜
10原子%である時、高Bsで低Hcの磁性合金が得られる。
窒素含有量が1〜10原子%の時はBsが15kG以上の磁性合
金が得られる。
酸素の含有量が0.1原子%未満であると、顕著な酸素の
効果が見られず磁気特性の改善がほとんど見られない。
また、酸素の含有量が10原子%を越えると特に高温でHc
が増大する。従って、酸素の含有量が0.1〜10原子%で
ある時、高Bsで低Hcの磁性合金が得られる。
第2図には、本発明になる磁性合金と従来例である窒化
鉄(FeN)合金の、熱処理温度による保磁力(Hc)の変
化を示す。窒化鉄は熱処理温度300℃の時は比較的Hcは
低いが300℃以上にすると急激にHcが増大する。これに
対し本発明になる磁性合金は、Hcが小さく熱安定性にも
優れていることが解る。ここでTi,Zr,Hf等の元素の合計
の含有量が0.5原子%未満であると、熱安定性の向上に
対する顕著な効果は見られず、6原子%を越えるとBsの
低下とHcの増大が生じる。従って、Ti,Zr,Hf,V,Cr,Mo,W
からなる群の中から選ばれた少なくとも1種類以上の元
素の合計の含有量が0.5〜6原子%の時、高Bs・低Hcで
熱安定性にも優れた磁性合金を得ることができる。また
第3図には膜厚を2μmとした時の本発明になる磁性合
金の透磁率μと周波数の関係を示す。本発明になる磁性
合金は透磁率が3000〜5000と高く、磁気ヘッドとして十
分な再生効率が得られる。
表2はRe.Ru等の元素が耐蝕性の向上に寄与することを
示したものである。実験は試料を60℃−90%の高温高湿
中に放置し、1000時間経過後に腐蝕痕が見られないもの
を○腐蝕痕が生じたものを×として耐蝕性を示した。試
料番号21は比較例であるFeN合金、試料番号22〜37はFe
−N−O−Zr合金にRe,Ru等の元素を添加した合金であ
り、試料番号22〜37が本発明になる磁性合金である。
ここで、Re,Ru等の合計の含有量が0.3原子%未満である
と、耐蝕性に対する顕著な効果が見られず、6原子%を
越えると磁気特性の劣化が生じる。従って、Y,Re,Ru,O
s,Co,Rh,Ir,Ni,Pd,Pt,Cu,Ag,Au,Sn,Pb,Sbからなる群の
中から選ばれた少なくとも1種類以上の元素の合計の含
有量が0.3〜6原子%である時、磁気特性と耐蝕性に優
れた磁性合金が得られる。
また、磁歪制御等を目的としてTa,Nbを合計で6原子%
以下含有させることができる。
(発明の効果) 本発明は、以上のような組成の磁性合金とすることによ
り、高飽和磁束密度を有し、保磁力が小さく、透磁率が
大きく、更に熱安定性と耐蝕性に優れた磁気ヘッド等の
磁気デバイス用磁性合金が得られる。従って、本発明の
磁性合金を用いれば、高保磁力媒体への良好な記録再生
が行える他、高性能の薄膜磁気ヘッド等を作成すること
ができ、高密度な磁気記録再生が実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明になる磁性合金膜を製造する装置の一
実施例であるスパッタ装置の概略図、第2図は、熱処理
温度によるHcの変化を表わす図、第3図は透磁率μと周
波数の関係を示す図、第4図はFeN合金における窒素含
有量と飽和磁束密度(Bs)の関係を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】FeVNWOXMYなる組成式で表されv,w,x,yで示
    される原子%が 1≦w≦20 0.1≦x≦10 0.5≦y≦6 v+w+x+y=100 なる関係を有する磁性合金。(但しMはTi、Zr,Hf,V,C
    r,Mo,Wからなる群の中から選ばれた少なくとも1種類以
    上の元素)
  2. 【請求項2】FeVNWOXMYLZなる組成式で表され、v,w,x,
    y,zで示される原子%が 1≦w≦20 0.1≦x≦10 0.5≦y≦6 0.3≦z≦6 v+w+x+y+z=100 なる関係を有する磁性合金。(但しMはTi,Zr,Hf,V,Cr,
    Mo,Wからなる群の中から選ばれた少なくとも1種類以上
    の元素であり、LはY,Re,Ru,Os,Co,Rh,Ir,Ni,Pd,Pt,Cu,
    Ag,Au,Sn,Pb,Sbからなる群の中から選ばれた少なくとも
    1種類以上の元素)
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