JPH0717892A - 1,3−ブタジエニルケトン誘導体、紫外線吸収剤及びそれを配合した皮膚外用剤 - Google Patents

1,3−ブタジエニルケトン誘導体、紫外線吸収剤及びそれを配合した皮膚外用剤

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JPH0717892A
JPH0717892A JP18892493A JP18892493A JPH0717892A JP H0717892 A JPH0717892 A JP H0717892A JP 18892493 A JP18892493 A JP 18892493A JP 18892493 A JP18892493 A JP 18892493A JP H0717892 A JPH0717892 A JP H0717892A
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butadienyl
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skin
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JP18892493A
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Yasushi Matsushita
裕史 松下
Tomomi Okazaki
具視 岡崎
Mikiko Katou
三紀子 加藤
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式化1で表わされる1,3−ブタジ
エニルケトン誘導体、紫外線吸収剤及びその一種又は二
種以上を含有する皮膚外用剤。 【化1】 【効果】 本発明の1,3−ブタジエニルケトン誘導体
は、優れたUV−A吸収能と使用性を有し、これを配合
することにより紫外線防御効果、耐水性及び使用感に優
れた皮膚外用剤を得ることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は1,3−ブタジエニルケ
トン誘導体及び皮膚外用剤、特にUV−A領域の紫外線
吸収能を有する物質及び皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光線に含まれる紫外線は、皮膚科学
的には320nm〜400nmの長波長紫外線(UV−
A)、290nm〜320nmの中波長紫外線(UV−
B)、及び290nm以下の短波長紫外線(UV−C)
に分類される。このうち、地上に届く紫外線はUV−A
及びUV−Bであり、UV−Cはオゾン層のよって吸収
され、地上にはほとんど到達しない。
【0003】UV−A及びUV−Bはヒトの皮膚に対し
て様々な影響を及ぼすが、最も顕著に現れるのが日焼け
現象である。UV−Bによる日焼けは一般にsunbu
rnと呼ばれ、主として皮膚に紅斑や水泡を形成するな
どの炎症症状を引き起こすのに対し、UV−Aによる日
焼けは一般にsuntanと呼ばれる皮膚の褐色化であ
り、皮膚の弾力性の低下及びシワの発生を促して急激な
老化現象をもたらす。また、UV−Aは紅斑反応の開始
を促進することが知られているが、ある種の患者に対し
てはこの紅斑反応を増強することがあり、これによって
光毒性あるいは光アレルギー反応を引起こすことがあ
る。
【0004】このような紫外線による有害作用を防止す
るために、目的に応じた紫外線吸収剤を適切に選んで使
用することが有効であり、これまで様々な紫外線吸収剤
が開発されてきた。しかしながら、UV−A吸収剤はU
V−B吸収剤に比してその数が非常に少なく、例えば、
ベンゾフェノン誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、ベ
ンゾトリアゾール誘導体等が知られているに過ぎない。
一方、皮膚外用剤において紫外線吸収剤の効果を持続さ
せるためには、汗や水浴によって容易に流れ落ちしな
い、耐水性に優れた皮膚外用剤とすることが重要であ
る。このため、近年、流動パラフィン、スクワラン、シ
リコーン油等の非極性油が紫外線防止用化粧料等の皮膚
外用剤の基剤として広く使用されるようになってきた。
これらの基剤は、耐水性機能はもちろんであるが、のび
の良さ、さっぱり感、べとつかない等優れた使用感によ
るところも大きい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、既存の
UV−A吸収剤は、非極性基剤に対する相溶性が著しく
低く、また、UV−A領域の吸収能が低いために、その
UV−A吸収剤の持つ機能が十分に発揮されないという
問題点があった。本発明は前記従来技術の課題に鑑みな
されたものであり、その目的は、UV−A領域の紫外線
から皮膚を保護するために、優れたUV−A吸収能を有
し、且つその機能を十分に発揮することができる物質及
びそれを配合した皮膚外用剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ある種の1,
3−ブタジエニルケトン誘導体に優れたUV−A吸収能
及び使用性が存在することを見出し、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明に係る1,3−ブタジエニ
ルケトン誘導体は、下記の一般式化3で表される。
【化3】 (式中、R1は水素原子、C1〜C8のアルキル基又はア
ルコキシ基、R2は水素原子又はC1〜C4のアルキル
基、R3はC1〜C8のアルキル基又は下記の一般式化4
で表されるアリール基を表す。)
【0007】
【化4】 (式中、R4は水素原子、水酸基又はC1〜C8のアルコ
キシ基を表す。)そして、本発明に係る紫外線吸収剤
は、前記1,3−ブタジエニルケトン誘導体の一種又は
二種以上を含有し、また、本発明の皮膚外用剤は、前記
1,3−ブタジエニルケトン誘導体の一種又は二種以上
を含有することを特徴とする。
【0008】以下に本発明の構成について詳細に説明す
る。前記一般式化3で表される1,3−ブタジエニルケ
トン誘導体において、R1は水素原子、炭素数1〜8の
アルキル基又はアルコキシ基を表し、アルキル基の例と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペ
ンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキ
シル基、2−エチルブチル基、n−オクチル基、2−エ
チルヘキシル基等が挙げられ、アルコキシ基の例として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロ
ポキシ基、ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ
基、n−ペンチロキシ基、イソペンチロキシ基、n−ヘ
キシロキシ基、n−ヘプタロキシ基、2−エチルブトキ
シ基、2−エチルヘキシロキシ基等が挙げられる。
【0009】R2は水素原子又は炭素数1〜4のアルキ
ル基を表し、アルキル基の例としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブ
チル基、t−ブチル基等が挙げられる。R3は炭素数1
〜8のアルキル基又は前記一般式化4で表されるアリー
ル基を表し、アルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチ
ル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルブチ
ル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げ
られる。そして、前記一般式化4中のR4は水素原子、
水酸基又は炭素数1〜8のアルコキシ基を表し、アルコ
キシ基としては前記R1で例示したものが挙げられる。
【0010】本発明の1,3−ブタジエニルケトン誘導
体は、置換ケイ皮アルデヒドと各種メチルケトン誘導体
を溶媒中アルカリ触媒又は酸性触媒を用いて0℃〜溶媒
の沸点の間で縮合反応を行うことにより得ることができ
る。前記反応に用いられる溶媒としては、例えば、ベン
ゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ヘキサン、メチルアルコール、エチル
アルコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ピリジン、ピペリジン、水等のアルカリ又は酸に
対して安定な溶媒であれば何れも用いることができ、こ
れら混合溶媒を用いてもよい。
【0011】また、反応に用いられる触媒としては、例
えば、ピリジン、ピペリジン、ピロリジン、トリエチル
アミン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、ナトリウムアミ
ド等の無機塩基の他、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホ
ン酸等も用いることができる。尚、本発明のR1が1,
3−ブタジエニルケトン基であるp−キシリデンケトン
誘導体が特開平4−134041に、また、1,3−ブ
タジエニル基がスチリル基であるスチリルケトン誘導体
が特開平4−134042にそれぞれ紫外線吸収剤とし
て用いられることが開示されている。しかしながら、こ
れらは合成が困難であるか、またはUV−A吸収能が低
いために、UV−A吸収剤として有効に利用することは
困難である。
【0012】これに対し、本発明に係る1,3−ブタジ
エニルケトン誘導体は、何れも320〜370nmのU
V−A領域に極めて強い吸収を示し、UV−A吸収剤と
して用いることができる。また、非極性油に対する溶解
性が高く、各種皮膚外用剤に配合できることはもちろ
ん、特に非極性油剤を基剤とした皮膚外用剤に高濃度に
配合することができ、紫外線防御効果、耐水性及び使用
感に優れた皮膚外用剤を得ることが可能である。本発明
の皮膚外用剤に用いる基剤としては、前記1,3−ブタ
ジエニルケトン誘導体が溶解するものであれば問題はな
いが、特に流動パラフィンや、スクワラン、シリコーン
系油剤等の非極性油を用いると、のびが良い、さっぱり
感がある、べとつかない等の優れた使用感と、水や汗に
流されにくいという耐水性を得ることができる。
【0013】前記基剤として用いられるシリコーン系油
剤は特に限定されないが、例えば、ジメチルポリシロキ
サン、メチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポ
リシロキサン等の鎖状ポリシロキサンや、デカメチルシ
クロポリシロキサン、ドデカメチルシクロポリシロキサ
ン、テトラメチルハイドロジェンシクロポリシロキサン
等の環状ポリシロキサン、ポリエーテル、脂肪酸変性ポ
リシロキサン、高級アルコール変性ポリシロキサン、ア
ミノ酸変性ポリシロキサン等が挙げられる。
【0014】尚、本発明の皮膚外用剤の剤型は任意であ
り、例えば、パウダー状、クリーム状、ペースト状、ス
ティック状、液状、スプレー状、ファンデーション等何
れでもよく、また、乳化剤を用いて乳化物としてもよ
い。本発明の皮膚外用剤における1,3−ブタジエニル
ケトン誘導体の配合量は特に限定されず、どの程度の紫
外線吸収効果が要求されるかによって異なるが、一般的
には皮膚外用剤に対して0.1〜20重量%、好ましく
は0.5〜10重量%である。
【0015】また、本発明の1,3−ブタジエニルケト
ン誘導体は、単独で用いても充分にその効果を発揮する
が、必要に応じて他のUV−A吸収剤又はUV−B吸収
剤と併用することも可能である。実際、日焼け止め化粧
料等では、UV−A吸収剤とともにUV−B吸収剤も配
合されることが多い。UV−B吸収剤としては、例え
ば、p-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシルエステ
ルのようなp-アミノ安息香酸誘導体、p-メトキシケイ皮
酸2-エチルヘキシルエステルのようなp-メトキシケイ皮
酸誘導体、サリチル酸誘導体、ベンジリデンカンファー
誘導体、ウロカニン酸又はその誘導体、あるいは二酸化
チタン、酸化亜鉛等の無機顔料等が挙げられる。
【0016】また、本発明の皮膚外用剤は、前記成分の
他に通常医薬品や化粧料等に用いられる成分、例えば、
油分、潤滑油、酸化防止剤、界面活性剤、防腐剤、金属
封鎖剤、香料、水、アルコール、増粘剤、薬剤等を本発
明の効果を損わない範囲で適宜配合することができる。
【0017】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。尚、以下の説明において、特に指定がない限り
配合量は全て重量%である。 〔1,3−ブタジエニルケトン誘導体の製造〕下記の化
合物1〜4の製造方法について説明する。 化合物1:(4-フェニル-1,3-ブタジエニル)-t-ブチル
ケトン 化合物2:{4ー(4-メトキシフェニル)-1,3-ブタジエ
ニル}-t-ブチルケトン 化合物3:(4-フェニル-1,3-ブタジエニル)-2-ヒドロ
キシフェニルケトン 化合物4:(3-メチルー4ーフェニル-1,3-ブタジエニル)
-2-ヒドロキシフェニルケトン
【0018】製造例1(化合物1の製造) 水酸化カリウム3.2gをイオン交換水50mlとエチ
ルアルコール40mlの混合溶媒に溶解し、これにケイ
皮アルデヒド5.0g(0.038モル)、ピナコロン
3.8g(0.038モル)、エチルアルコール10m
lの混合液を滴下した。滴下終了後、室温で1日間攪拌
し、溶媒を減圧留去した後、イオン交換水100mlを
加えて塩酸酸性にしてからジエチルエーテルで抽出し
た。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を
減圧留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢
酸エチル:ヘキサン=1:8混液で溶出)で分離精製し
て淡黄色固体の目的物4.0gを得た。
【0019】得られた目的物の核磁気共鳴スペクトル
(NMR)データ、最大吸収波長(λmax)、マススペ
クトルデータ及び融点は次の通りであった。 NMR(CDCl3,δ); 7.43−7.49(m,
3H),7.31−7.37(m,3H),6.94
(s,1H),6.92(d,J=9.2Hz,1
H),6.68(d,J=14.8Hz,1H),1.
19(s,,9H) λmax(エタノール) 322nm(ε=31,5
00) マススペクトルM+m/e 214 融点 50−52℃
【0020】製造例2(化合物2の製造) 水酸化カリウム1.0gをイオン交換水30mlとエチ
ルアルコール20mlの混合溶媒に溶解し、これに4−
メトキシケイ皮アルデヒド3.0g(0.0185モ
ル)、ピナコロン1.85g(0.0185モル)、エ
チルアルコール10mlの混合液を滴下した。滴下終了
後、室温で1日間攪拌し、溶媒を減圧留去した後、イオ
ン交換水50mlを加えて塩酸酸性にしてからジエチル
エーテルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾
燥した後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルクロマ
トグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:6混液で溶
出)で分離精製して淡黄色固体の目的物1.84gを得
た。
【0021】得られた目的物の核磁気共鳴スペクトル
(NMR)データ、最大吸収波長(λmax)、マススペ
クトルデータ及び融点は次の通りであった。また、図1
に10ppm濃度(溶媒;エチルアルコール)における
UVスペクトルを示した。 NMR(CDCl3,δ); 7.45(dd,J=1
4.8,10.8Hz,1H),6.89(t,J=1
5.2Hz,1H),6.88(d,J=8.8Hz,
2H),6.79(dd,J=15.2,10.8H
z,1H),6.63(d,J=14.8Hz,1
H),3.83(s,3H),1.19(s,,9H) λmax(エタノール) 348nm(ε=39,6
00) マススペクトルM+m/e 244 融点 84−86℃
【0022】製造例3(化合物3の製造) ケイ皮酸アルデヒド1.32g、オルトヒドロキシアセ
トフェノン1.36gを、エチルアルコール10mlに
溶解し、室温で攪拌しながら水酸化カリウム1.1gを
イオン交換水3mlに溶解した溶液を添加した。室温で
48時間攪拌後、氷水60mlに注入し、濃塩酸でpH
を約3に調整すると固体が析出した。この固体を濾取
し、エチルアルコールより再結晶して橙色固体の目的物
1.8gを得た。構造は核磁気共鳴スペクトル(NM
R)により確認した。尚、得られた目的物の最大吸収波
長(λmax)、マススペクトルデータ及び融点は次の通
りであった。 λmax(エタノール) 359nm(ε=36,7
00) マススペクトルM+m/e 250 融点 159−160℃
【0023】製造例4(化合物4の製造) α−メチルケイ皮酸アルデヒド3.0g、オルトヒドロ
キシアセトフェノン2.8gを、エチルアルコール15
mlに溶解し、室温で攪拌しながら水酸化カリウム2.
3gをイオン交換水3mlに溶解した溶液を添加した。
室温で48時間攪拌後、イオン交換水80mlに注入
し、濃塩酸でpHを約3に調整すると結晶が析出した。
この結晶を濾取し、エチルアルコールより2回再結晶し
て橙色固体の目的物3.2gを得た。構造は核磁気共鳴
スペクトル(NMR)により確認した。尚、得られた目
的物の最大吸収波長(λmax)、マススペクトルデー
タ及び融点は次の通りであった。また、図2に10pp
m濃度(溶媒;エチルアルコール)におけるUVスペク
トルを示した。 λmax/エタノール 350nm(ε=31,9
00) マススペクトルM+m/e 264 融点 98−100℃
【0024】〔紫外線吸収効果〕本発明の1,3−ブタ
ジエニルケトン誘導体として前記化合物1及び3と、比
較化合物(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン;UV−A吸収剤)を用い、その紫外線吸収効果を測
定した。測定方法は、各化合物の10ppm濃度エタノ
ール溶液を調製し、石英セル(1cm×1cm)を用い
て、日本分光(株)製UVIDEC−610型分光光度計
にて吸光度を測定した。尚、用いたエタノールは、純度
99.5%(試薬特級)である。
【0025】その結果、表1に示すように、何れの被験
化合物もUV−A領域に最大吸収波長が存在するが、そ
の最大吸収波長における吸光度を比較すると、同じ濃度
でも化合物1及び2は比較化合物aの約3倍以上であっ
た。このように、本発明の1,3−ブタジエニルケトン
誘導体は比較化合物に比して格段にUV−A域の紫外線
吸収効果が高く、これを配合することによって日焼け防
止効果の高い皮膚外用剤が得られることが明かとなっ
た。
【0026】
【表1】 ────────────────────────────────── 波 長 吸 光 度 (nm) 化合物1 化合物3 比較化合物 ────────────────────────────────── 300 1.04 0.32 0.39 310 1.32 0.46 0.35 320 1.46 0.70 0.40 330 1.42 1.02 0.42 340 1.10 1.28 0.34 350 0.66 1.44 0.20 360 0.32 1.48 0.11 370 0.16 1.38 0.03 380 0.06 1.16 0.00 ──────────────────────────────────
【0027】〔紫外線防御効果試験〕配合例1(日焼け止めオイル) 本発明の1,3−ブタジエニルケトン誘導体の紫外線防
御効果について、実際に人体パネルを用いて、次のよう
にして調べた。 〈日焼け止めオイルの調製〉前記化合物1の1,3−ブ
タジエニルケトン誘導体を用い、下記の処方で各成分を
十分に溶解後、濾過して日焼け止めオイルを調製した
(配合例1)。また、比較例として、前記化合物1の代
りにp-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシルエステ
ルを用いた日焼け止めオイル(日焼け止めオイルに対す
る総配合量は5.0重量%となる)も同様に調製した。
【0028】 デカメチルシクロペンタシロキサン 47.0wt% ジメチルポリシロキサン(10cs/25℃) 20.0 メチルフェニルポリシロキサン(20cs/25℃) 18.0 シリコーン樹脂 10.0 p-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシルエステル 3.0 化合物1 2.0
【0029】〈試験方法〉配合例1及び比較例の日焼け
止めオイルを、パネル10名の体の左右半々にそれぞれ
塗布し、実際に海浜での日焼けの程度について以下の基
準に従って評価した。 ○・・・殆ど日焼け症状が認められなかった △・・・軽度の日焼け症状が認められた ×・・・強度の日焼け症状が認められた
【0030】〈結果〉表2に示すように、配合例1のオ
イルを塗布した場合、70%のパネラーは日焼けが殆ど
認められなかったとし、残りの30%のパネラーについ
ては軽度の日焼け症状が認められたに過ぎず、重度の日
焼け症状が認められたパネラーはいなかった。これに対
し、比較例のオイルでは80%のパネラーが重度又は軽
度の日焼け症状を訴え、30%のパネラーに重度の日焼
け症状が認められた。また、配合例1の日焼け止めオイ
ル塗布部では皮膚トラブルは全く見られなかったが、比
較例の塗布部では皮膚のひきつり、かゆみ、発疹といっ
たトラブルが生じた。
【0031】以上のことから、本発明の1,3−ブタジ
エニルケトン誘導体を配合した皮膚外用剤は優れた紫外
線防御効果を有し、紫外線による日焼けや皮膚トラブル
を防止することが明らかとなった。
【表3】 ─────────────────────────────── パネル 日焼けの評価 配合例1 比較例 ─────────────────────────────── A ○ ○ B ○ ○ C ○ × D △ △ E ○ △ F △ × G ○ △ H ○ × I △ △ J ○ △ ──────────────────────────────── 皮膚トラブル なし ひきつり 3件 件数 かゆみ 2件 発疹 1件 ────────────────────────────────
【0032】以下の配合例2〜7の皮膚外用剤を調製
し、前記配合例1と同様にして紫外線防御効果を試験し
たところ、何れも優れた効果を有し、紫外線による日焼
け及び皮膚トラブルを防止するものであった。配合例2(W/Oクリーム) 下記の処方に従って、W/Oクリームを調製した。調製
方法は、油相部及び水相部を各々加熱溶解して70℃に
保ち、油相部に水相部を添加して乳化機により十分に乳
化した。乳化後、かき混ぜながら35℃以下まで冷却
し、容器に流し込んで放冷し固めて、W/Oクリームを
得た。 〈油相部〉 オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.5wt% ジメチルポリシロキサン(100cs) 5.0 ジメチルポリシロキサン(2,500,000cs) 3.0 流動パラフィン 15.0 ポリエーテル変性シリコーン 6.0 p-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシルエステル 5.0 {4ー(4-メトキシフェニル)-1,3-ブタジエニル}-t-ブチルケトン 4.0 香料 0.2 〈水相部〉 精製水 43.1 L-グルタミン酸ナトリウム 3.0 1,3-ブチレングリコール 5.0 防腐剤 0.2
【0033】配合例3(O/Wクリーム) 下記の処方に従って、O/Wクリームを調製した。調製
方法は、油相部及び水相部を各々70℃で加熱溶解し、
油相部を水相部に添加して、乳化機により十分に乳化し
た。乳化物を熱交換器にて30℃まで冷却後、容器に充
填してO/Wクリームを得た。 〈油相部〉 デカメチルシクロペンタシロキサン 3.0wt% 流動パラフィン 8.0 イソプロピルミリステート 2.0 ワセリン 4.0 セタノール 4.0 ステアリン酸 3.0 グリセリルモノイソステアレート 3.0 p-メトキシケイ皮酸2-エチルヘキシルエステル 3.0 (4-フェニル-1,3-ブタジエニル)-イソプロピルケトン 1.0 防腐剤 0.2 香料 0.2 〈水相部〉 グリセリン 10.0 プロピレングリコール 5.0 ヒアルロン酸 0.01 水酸化カリウム 0.2 精製水 53.39
【0034】配合例4(ローション) 下記の処方に従って、前記配合例3と同様の方法でロー
ションを調製した。 〈油相部〉 ジメチルポリシロキサン(5cs) 3.0wt% メチルフェニルポリシロキサン(20cs) 17.0 ステアリン酸 1.0 p-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシルエステル 5.0 {4ー(4-エチルフェニル)-1,3-ブタジエニル}-t-ブチルケトン 7.0 防腐剤 0.2 香料 0.2 〈水相部〉 グリセリン 5.0 モンモリロナイト 0.5 水酸化カリウム 0.2 精製水 60.9
【0035】配合例5(両用ファンデーション) 下記の処方に従って、両用ファンデーションを調製し
た。調製方法は、A部をヘンシェルミキサーで混合し、
これにB部を加熱溶解したものを添加混合した後粉砕
し、これを中皿に成形して、両用ファンデーションを得
た。 〈A部〉 シリコーン処理酸化チタン 9.5wt% シリコーン処理マイカ 40.0 シリコーン処理タルク 20.45 シリコーン処理酸化鉄 7.5 球状ナイロンパウダー 10.0 〈B部〉 トリメチロールプロパントリイソステアレート 5.0 スクワラン 3.0 ビーワックス 2.0 {4ー(4-エチルフェニル)-1,3-ブタジエニル}ー 0.5 ソルビタントリオレエート 1.0 ビタミンE 0.05 防腐剤 0.5 香料 0.5
【0036】配合例6(スティック状化粧料) 下記の処方に従って、スティック状化粧料を調製した。
調製方法は、A部をヘンシェルミキサーで混合し、これ
にB部を加熱溶解したものを添加してさらに混合粉砕し
する。次に、C部を溶解したものを添加後十分混合し、
スティック状に成形した。 〈A部〉 酸化チタン 10.0wt% 酸化亜鉛 7.0 マイカ 16.0 赤色酸化鉄 1.5 黄色酸化鉄 1.5 黒色酸化鉄 1.0 〈B部〉 ジメチルポリシロキサン(20cs) 29.4 トリメチロールプロパン-トリ-2-エチルヘキサノエート 8.0 流動パラフィン 7.0 p-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシルエステル 5.0 (4-フェニル-1,3-ブタジエニル)-2-ヒドロキシフェニルケトン 3.0 ソルビタンセスキオレエート 1.0 酸化防止剤 0.1 〈C部〉 マイクロクリスタリンワックス 2.0 セレシン 1.0 固形パラフィン 6.0 香料 0.5
【0037】配合例7(化粧下地クリーム) 下記の処方に従って、化粧下地クリームを調製した。調
製方法は、油相部及び水相部を各々70℃で加熱溶解
し、油相部に水相部を添加して乳化分散後、冷却して、
化粧下地クリームを得た。 〈油相部〉 スクワラン 19.0wt% グリセリルトリイソステアレート 10.0 アイソパーG 5.0 ソルビタンセスキオレエート 1.0 ポリシロキサンエチレン変性オルガノポリシロキサン 3.0 p-メトキシケイ皮酸2-エチルヘキシルエステル 1.0 (3ーメチルー4-フェニル-1,3-ブタジエニル)- 2-ヒドロキシフェニルケトン 1.0 酸化防止剤 適 量 香料 適 量 〈水相部〉 1,3-ブチレングリコール 5.0 微粒子酸化チタン 10.0 防腐剤 適 量 精製水 残 余
【0038】以上のように、本発明に係る皮膚外用剤は
基剤や他の配合成分を自由に選ぶことができる。また、
のびがよく、さっぱり感があり、べとつかない等の優れ
た使用感や、汗や水に流れにくく紫外線防御効果が持続
するという特徴を有している。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る1,3−ブタジエニルケト
ン誘導体は、優れたUV−A吸収能と使用性を有し、こ
れを配合することにより紫外線防御効果、耐水性及び使
用感に優れた皮膚外用剤を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る{4ー(4-メトキシフェ
ニル)-1,3-ブタジエニル}-t-ブチルケトンの紫外線吸
収スペクトル図である。
【図2】本発明の一実施例に係る3ーメチルー4-フェニ
ル)-1,3-ブタジエニル-2-ヒドロキシフェニルケトンの
紫外線吸収スペクトル図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】配合例5(両用ファンデーション) 下記の処方に従って、両用ファンデーションを調製し
た。調製方法は、A部をヘンシエルミキサーで混合し、
これにB部を加熱溶解したものを添加混合した後粉砕
し、これを中皿に成形して、両用ファンデーションを得
た。 〈A部〉 シリコーン処理酸化チタン 9.5Wt% シリコーン処理マイカ 40.0 シリコーン処理タルク 20.45 シリコーン処理酸化鉄 7.5 球状ナイロンパウダー 10.0 〈B部〉 トリメチロールプロパントリイソステアレート 5.0 スクワラン 3.0 ビーワックス 2.0 {4−(4−エチルフェニル)−1,3−ブタジエニル}トイソプロピルケトン 0.5 ソルビタントリオレエート 1.0 ビタミンE 0.05 防腐剤 0.5 香料 0.5
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 49/794 9049−4H

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式化1で表される1,3−ブ
    タジエニルケトン誘導体。 【化1】 (式中、R1は水素原子、C1〜C8のアルキル基又はア
    ルコキシ基、R2は水素原子又はC1〜C4のアルキル
    基、R3はC1〜C8のアルキル基又は下記の一般式化2
    で表されるアリール基を表す。) 【化2】 (式中、R4は水素原子、水酸基又はC1〜C8のアルコ
    キシ基を表す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の1,3−ブタジエニルケ
    トン誘導体の一種又は二種以上を含有することを特徴と
    する紫外線吸収剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の1,3−ブタジエニルケ
    トン誘導体の一種又は二種以上を配合することを特徴と
    する皮膚外用剤。
JP18892493A 1993-06-30 1993-06-30 1,3−ブタジエニルケトン誘導体、紫外線吸収剤及びそれを配合した皮膚外用剤 Withdrawn JPH0717892A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5934323A (en) * 1997-03-21 1999-08-10 Smc Corporation Spool
US5988591A (en) * 1997-11-11 1999-11-23 Smc Corporation Spool
JP2003002861A (ja) * 2001-06-20 2003-01-08 Hayashibara Biochem Lab Inc エノン化合物
EP1605027A4 (en) * 2003-03-14 2006-09-13 Nisshin Oillio Group Ltd METHOD FOR THE PREPARATION OF A UV ABSORBENT, UV ABSORBER AND COSMETICS

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