JPH0720977B2 - シラトラン化合物 - Google Patents

シラトラン化合物

Info

Publication number
JPH0720977B2
JPH0720977B2 JP61064177A JP6417786A JPH0720977B2 JP H0720977 B2 JPH0720977 B2 JP H0720977B2 JP 61064177 A JP61064177 A JP 61064177A JP 6417786 A JP6417786 A JP 6417786A JP H0720977 B2 JPH0720977 B2 JP H0720977B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
general formula
silatrane
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61064177A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62221692A (ja
Inventor
祥三 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP61064177A priority Critical patent/JPH0720977B2/ja
Publication of JPS62221692A publication Critical patent/JPS62221692A/ja
Publication of JPH0720977B2 publication Critical patent/JPH0720977B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、特定の構造式で表わされるシラトラン化合物
及び該シラトラン化合物を有効成分とする殺菌剤ならび
に制癌剤を提供するものである。
(従来の技術) 有機ケイ素化合物については、合成や生理活性について
研究を重ねられており、特定の有機ケイ素化合物群が制
癌活性や抗菌活性等の優れた生理活性を有することが知
られている。
有機ケイ素化合物のうち、下記式で示されるシラトラン
と呼ばれる化合物は、抗菌・抗カビ作用、殺虫作用、殺
鼠作用、発毛促進作用、抗腫腸作用等の種々の生理活性
を有することが見い出されている。
(但し、Rは置換又は非置換のアルキル基、アルコキシ
基、フェニル基を示す。) また、分子内にイミノ結合(C=N結合)を有するシラ
トラン化合物としては現在までに下記式で示される5種
類のみがルケヴィッチらによって合成され、マウスのエ
ールリッヒ癌に対して若干の制癌効果を示すことが報告
されているのみである〔イズベスチア・アカデミー・ナ
ウカ・ラティブ・エス・エス・アール(Izv,Akad.Nauk.
Latv.SSR),338(1978)〕。
(但し、XはCl,OH,OCH3,NO2,N(C2H5)2を示す。) (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、これらの化合物の制癌剤としての効果は
不十分であり、より優れた制癌効果のみならず幅広い生
理活性を有する新規な化合物の探索が望まれている。
(問題点を解決するための手段及び効果) 本発明者は長年に渡り、数多くの新規な有機ケイ素化合
物を合成し、該有機ケイ素化合物に関する種々の生理活
性作用に関する研究を続けて来た。
その結果、本発明者は、下記一般式で示される一群のシ
ラトラン化合物を合成することに成功し、該化合物群が
比類のない顕著な制癌活性ならびに殺菌活性を発現する
ことを見出し、本発明を完成し、ここに提案するに至っ
た。
即ち、本発明は、下記一般式(1) (式中、Rは水素原子又はアルキル基を示し、Xは水素
原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アル
キルチオ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アル
コキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基を示し、Yお
よびZは異種又は同種のハロゲン原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、ニトロ
基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ベンゾイルオ
キシ基を示し、さらにYおよびZは互いに隣接して環を
形成してもよく、nは1以上の整数を示し、mは0又は
1を示す。) で表わされるシラトラン化合物及び該化合物を有効成分
とする殺菌剤ならびに制癌剤である。
上記一般式(1)中、Rで示されるアルキル基の炭素数
は特に限定されず、直鎖状又は分枝状の基が用いられる
が、原料入手の容易さから、炭素数は1〜6であること
が好適である。該アルキル基の具体例を示すと、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基が挙げられる。又、前記一般式(1)中、X,Y
およびZで示されるハロゲン原子の具体例としては、塩
素、臭素、フッ素、ヨウ素の各原子が挙げられる。又、
アルキル基としては、前記のRで説明した基が好適に用
いられる。又、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコ
キシカルボニル基中に含まれるアルキル基も既に述べた
アルキル基と同様に炭素数1〜6であることが好適であ
る。アルコキシ基の具体例としてはメトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシキ基、ヘ
キソキシ基等が、アルキルチオ基の具体例としてはメチ
ルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ
基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基等が、アルコキシ
カルボニル基の具体例としてはメトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブト
キシカルボニル基、ペントキシカルボニル基等が挙げら
れる。
また、前記一般式(1)中、Y及びZが互いに隣接して
形成する環としては であることが好ましい。また、上記の で示される環の水素の1つ以上が他の置換基で置換され
ていても良い。このような置換基としては、ハロゲン原
子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アルキ
ルチオ基、シアノ基等が好ましい。
又、前記一般式(1)中、nは1以上の整数であれば良
いが、原料入手の容易さから、nは1〜4の整数、特に
1,3又は4であることが好適である。
本発明のシラトラン化合物は、ほとんどの場合常温常圧
に於いては一定の融点を有する結晶状の固体であり、ま
れに粘稠物である。
該シラトラン化合物が前記一般式(1)で示される化学
構造であることは一般に次の(イ)〜(ホ)の手段によ
って確認、固定することが出来る。
(イ)赤外吸収スペクトル(IR)を測定することにより
シラトラン化合物分子内に存在する特徴的な化学結合な
らびに官能基の種類を確認することが出来る。例えば該
シラトラン化合物は3000〜2800cm-1付近にCH結合に基づ
く吸収、1650〜1600cm-1にCR=N結合に基づく吸収を示
す。さらに一般式(1)で示される該シラトラン化合物
においてm=1である場合には3500〜3300cm-1にNH結合
に基づく吸収を示す。
(ロ)質量スペクトル(MS)を測定し、観察される各ピ
ーク(一般にはイオンの分子量mを荷電数eで割ったm/
eで表わされる数)に相当する組成式を算出することに
より、測定に供した試料の結合様式さらに終局的にはそ
の分子量を推定することが出来る。即ち、測定に供した
試料を一般式 (但しR,X,Y,Z,nおよびmは一般式(1)で示したもの
と同一である。)で表わした場合、一般に分子量に相当
する分子イオンピーク(M )、分子イオンピークから に相当するピーク、およびm/e174に に相当する強いピークが現われる。
(ハ)13C‐核磁気共鳴スペクトル(13C-NMR)を測定す
ることにより、測定に供したシラトラン化合物中の炭素
原子の個数、炭素鎖の配列様式、炭素原子の結合様式を
知ることが出来る。即ち13C-NMR(テトラメチルシラン
基準)に於いて、上記一般式(1)中のR,X,Y,Z,n及び
mの種類に応じて、それぞれの13Cに基づく特有なピー
クが観察される。
例えば一般式(1)中のRが水素原子、nが3、mが
0、X,Y,Zがそれぞれ、3位、4位および5位のメトキ
シ基である場合のシラトラン化合物について重クロロホ
ルム溶媒中で13C-NMRを測定し、その解析を行なった結
果は下記の通りであった(化学シフト値:δ,ppm)。
(ニ)1H‐核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR)を測定する
ことにより、測定に供したシラトラン化合物中の水素原
子の個数、水素原子の結合様式を知ることが出来る。即
1H-NMR(テトラメチルシラン基準)に於いて、上記一
般式(1)中のR,X,Y,Z,nおよびmの種類に応じて、そ
れぞれの1Hに基づく特有なピークが観察される。
例えば一般式(1)中のRが水素原子,nが3,mが0,Xが水
素原子,Yが2位の塩素原子,Zが6位のフッ素原子である
場合のシラトラン化合物について重クロロホルム中で1H
-NMRを測定し、その解析を行なった結果は下記の通りで
あった(化学シフト値:δ,ppm)。
(ホ)元素分析によって炭素、水素、窒素、ケイ素(さ
らにハロゲン、イオウを含む場合にはハロゲンならびに
イオウ)の各重量%を求め、次いで認知された各元素の
重量%の和を100から減じることにより、酸素の重量%
を算出することができ従って該シラトラン化合物の組成
式を決定することができる。
本発明のシラトラン化合物は前記一般式(1)中のn及
びmの値、R及びArの種類によって多少その性状が異な
るが、一般には常温常圧に於いては白色、淡黄色、淡褐
色、黄色、橙黄色、橙色、赤色、深赤色の結晶状固体で
あるが、粘稠物である場合もある。該シラトラン化合物
はクロロホルム、メチレンクロリド等の塩素系溶剤、メ
タノール、エタノール等のアルコール系溶剤、N,N-ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性非水
溶媒等には比較的よく溶け、ベンゼン、トルエン、エー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等には可溶であ
り、ヘキサン、リグロインには難溶であり、水には不溶
である。
本発明のシラトラン化合物の製造方法は特に限定され
ず、如何なる方法によってもよい。一般に好適に採用さ
れる代表的な製造方法を以下に説明する。即ち、一般式
(2) 〔式中、R,X,Y,Z,nおよびmは一般式(1)中で示され
たものと同一であり、R′はアルキル基である。〕 で示されるトリアルコキシシランとトリエタノールアミ
ンとを反応させることによって好収率で目的とする本発
明のシラトラン化合物を得ることが出来る。上記反応式
を示せば下記の通りである 上記式で示されるトリアルコキシシランは、その製法に
限定されず、公知の製法で得られるものが特に制限され
ず使用出来る。一般式中のR′で示されるアルキル基の
具体例としてはメチル基、エチル基、n-プロピル基、is
o-プロピル基、n-ブチル基等が挙げられる。また、上記
の反応には触媒を用いることが好ましい。触媒として
は、ケイ素に結合したアルコキシ基を切断してトリエタ
ノールアミンとの交換反応を行なわせるものであれば特
に限定されず使用することが出来るが、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金
属の水酸化物で代表される塩基性化合物が少量でしかも
効果的である場合が多いので好適である。上記反応の代
表例は後述する実施例で詳述する。該反応は無溶媒に於
いても実施することが出来るが、通常溶媒の存在下に実
施するのが一般的である。該溶媒としては、原料、生成
物あるいは触媒と反応しない溶媒であれば特に限定され
ず使用することが出来、一般にはエタノール、メタノー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒、ジ
メトキシエタン、ジオキサン、アセトニトリル等が好適
に使用される。また前記反応条件は特に限定されるもの
ではないが、一般には0〜200℃、好ましくは20〜150℃
の温度下に数分〜数日、通常5分〜50時間の範囲で選べ
ば充分である。また反応圧力は大気圧下に充分反応が進
行するので通常は常圧で実施すれば良く、必要に応じて
加圧下あるいは減圧下で実施することも出来る。
また、本発明のシラトン化合物は一般式(3) (但し、nおよびmは一般式(1)と同様である。)で
示されるアミノアルキルシラトランと、一般式(4) (但し、RおよびX,Y,Zは一般式(1)と同様であ
る。) で示されるカルボニル化合物とを反応させることによっ
ても好収率で得ることが出来る。該反応式を示せば下記
の通りである。
上記反応の代表例は後述する実施例で詳述するが、該反
応は通常溶媒の存在下に実施するのが一般的である。該
溶媒としては原料又は生成物と反応しない溶媒であれば
特に限定されず使用することが出来、一般にはベンゼ
ン、トルエン、エタノール、プロパノール、アセトニト
リル、N,N-ジメチルホルムアミド、クロロホルム、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等が好
適に使用される。また前記反応条件は特に限定されるも
のではないが、一般には0〜200℃、好ましくは20〜150
℃の温度下に数分〜数日、通常10分〜50時間の範囲で選
べば充分である。また該反応はいわゆる脱水反応であ
り、反応の進行と共に水が生成するので、溶媒として水
と共沸する性質を有するベンゼン、クロロホルム、エタ
ノール、トルエン等を用い、反応液を加熱還流をさせ、
生成した水を共沸させて系外に除去する手段を用いた
り、必要に応じて脱水剤や脱水触媒を用いることは、該
反応を効率的に進行させる上で好都合である。
本発明のシラトラン化合物は、通常上述のいずれの反応
式に従っても、各原料を等モル比で用いて好収率で得ら
れる。該シラトラン化合物が、反応終了後、結晶として
析出する場合には、結晶を濾過することによって極めて
純品で得ることが出来る。また、該シラトラン化合物が
反応終了後に於いても溶液中に溶解している場合には溶
媒等の揮発成分を、常圧蒸留、減圧蒸留、真空蒸留等の
手段によって除くことにより得られる。このようにして
得られたシラトラン化合物は一般に純品であるが、さら
に高純度のシラトラン化合物を得る必要がある場合に
は、再結晶、再沈澱等の精製手段を用いることも出来
る。
本発明のシラトラン化合物は著しく生理活性にすぐれて
いて、制癌活性にすぐれた効果を発揮する。例えばマウ
スにおけるエールリッヒ腹水癌、ラットにおけるウォー
カーカルシノサルコーマ256腹水癌に対して極めて強力
な制癌効果を発揮する。これらの効果から本発明のシラ
トラン化合物は各種癌の予防、治療または処理の目的に
好適に使用することができる。後述する実施例からも明
らかなとおり、該シラトラン化合物の制癌活性は前記一
般式(1)中のnおよびmの値、R,X,Y,Zの種類によっ
て変動するが、一般にはnが3であるもの、Rが水素原
子又はメチル基であるもの、Yがヒドロキシ基であって
Zがヒドロキシ基、又はアルキル基であるもの、Yがハ
ロゲン原子であってZがハロゲン原子、又はニトロ基で
あるもの、YおよびZが共にニトロ基であるもの、Yお
よびZが互いに隣接して で示される基であるもの、X,Y,Zが共にアルコキシ基で
あるものが特に強い活性を示す傾向にある。該置換基の
具体例としては、ジヒドロキシフェニル基、ジアルキル
‐ヒドロキシフェニル基、クロロ‐フルオロフェニル
基、クロロ‐ニトロフェニル基、クロロ‐ヒドロキシ‐
アルキルフェニル基、ジニトロフェニル基、トリアルコ
キシフェニル基、ヒドロキシ‐ナフチル基、ハロゲノナ
フチル基、シアノナフチル基、アルキルチオ‐ナフチル
基等が挙げられ、シラトラン化合物に含有されるフェニ
ル基の置換基数が1個である場合に比べ、本発明のシラ
トラン化合物のように置換基が2個以上である場合の方
が、より強い制癌活性を発現する傾向にあることを確認
することができる。
本発明のシラトラン化合物を制癌剤として使用する場合
の使用形態は公知の如何なる形態でも使用することがで
きる。該使用形態の代表的なものを例示すると、経口、
非経口(例えば筋注、静注、皮下、腹腔内、直腸内)ま
たは局所投与のいずれによっても患者に投与することが
できる。その際の有効成分であるシラトラン化合物の有
効投与量は、投与すべき患者の年令、体重、症状の軽
重、癌の種類等に応じて異なるが、一般には、200〜0.0
02mg/kg/日、好ましくは50〜0.02mg/kg/日とすることが
できる。該1日の投与量は1日1回のみ又は1日数回
(3〜5回)に分けて投与することができる。また、上
記の投与量は単なる指針であり、処置を行なう医師の判
断により、上記範囲を越えて投与することも可能である
ことはいうまでもない。
上記有効成分の投与にあたって、上記シラトラン化合物
は、希望とする投与方法(経口、非経口又は局所)に応
じて、種々の剤形に製剤することができる。
例えば、経口投与に際しては、錠剤、丸薬、摺衣錠、散
薬包、顆粒、シロップ、カプセル剤等の剤形に製剤する
ことができ、また、非経口投与に際しては、溶液又は懸
濁液、坐薬等の剤形に製剤することができる。
これら製剤中における有効成分の濃度は特に制限される
ものではなく、剤形に応じて広範に変えることができる
が、一般には0.05〜90重量%、好ましくは1〜60重量%
程度の濃度とすることができる。
上記製剤に使用しうる賦形剤としては当該分野で常用さ
れているものはいずれも使用可能であり、固体形態の製
剤に対しては、例えば、乳糖、しょ糖、でん粉、グリシ
ン、結晶セルロース、マンニット、ステアリン酸マグネ
シウム、流動パラフィン、炭酸カルシウム、炭酸水素ナ
トリウム等が挙げられ、また、液体形態の製剤に対して
は、例えば生理食塩水、界面活性剤液、ぶどう糖液、ア
ルコール、エステル類等が挙げられる。
かかる製剤の具体例を示せば次のとおりである。
製剤例1:注射剤 シラトラン化合物の所定量を含有するようにバイアルに
無菌的に分配し、密封して水分およびバクテリアを除去
する。使用前にリドカイン0.5%を含む生理食塩水の所
定量を添加して注射剤とすればよい。
製剤例2:カプセル剤 ステアリン酸マグネシウム0.6重量部に乳糖4.5重量部を
加えて攪拌混合することにより均一とし、さらに乳糖5
重量部と結晶セルロース10重量部を加えて混合する。こ
の混合物に予め微粉末化した前記シラトラン化合物20重
量部加えて、再度混合することにより調製粉末を得る。
この粉末をカプセル充填機を用いゼラチンカプセルに充
填することによりカプセル剤を製造すればよい。
製剤例3:錠剤 シラトラン化合物25重量部とマンニット20重量部をよく
混合粉砕した後、でんぷん糊として馬鈴薯でんぷん4.7
重量部を加えて粒状化する。この粒子を60メッシュふる
いを通し、乾燥して所定の重量とし16メッシュふるいに
かける。次に、この粒子をステアリン酸マグネシウム0.
3重量部と混合して、なめらかにし、通常の方法により
錠剤成型機により圧縮して適当な大きさの錠剤とすれば
よい。
さらに又、本発明のシラトラン化合物は後述する実施例
からも明らかなように、制癌活性のみならず殺菌活性に
も極めて幅広くすぐれた効果を発揮する。該殺菌活性
は、前記一般式(1)で示されるシラトラン化合物のほ
とんどすべてに認められるが、一般式中のn及びmの
値、RおよびX,Y,Zの種類を選択することにより非常に
すぐれた活性を示す。一般的にはnが3であるもの、R
が水素原子又はメチル基であるものが強い活性を示す傾
向にある。また、Yがヒドロキシ基であってZがヒドロ
キシ基、アルキル基、又はアルコキシ基であるもの、Y
がハロゲン原子であってZがハロゲン原子、又はニトロ
基であるもの、YおよびZが共にアルコキシ基又は、ニ
トロ基であるもの、YおよびZが互いに隣接して で示される基であるもの、X,Y,Zが共にアルコキシ基で
あるものが特にすぐれた活性を示す傾向にある。該置換
基の具体例としては、ジヒドロキシフェニル基、アルコ
キシ基‐ヒドロキシフェニル基、ジアルキル‐ヒドロキ
シフェニル基、クロロ‐フルオロフェニル基、クロロ‐
ニトロフェニル基、ジアルコキシフェニル基、ジニトロ
フェニル基、トリアルコキシフェニル基等が挙げられ
る。
本発明のシラトラン化合物は、例えば担子菌類、そう菌
類、子のう菌類、不完全菌類及び細菌類等に属する多種
類の病原菌に対して広範囲に適用することができ、従っ
て、農薬あるいは医薬の活性成分として極めて有用であ
るといえる。
本発明のシラトラン化合物が極めて強い殺菌力を示す菌
類の具体例としては紋枯病菌、ゴマ葉枯病菌、ツル割病
菌、灰色カビ病菌、白鮮菌、黄色ぶどう球菌等が挙げら
れる。
以下に本発明のシラトラン化合物及びその製造例並びに
生理活性試験例を示す。しかしながら、本発明はこれら
に限定されるものではない。
実施例1 N-(3,4,5-トリメトキシフェニルメチリデン)‐γ‐ア
ミノプロピルトリエトキシシラン(9.46g)、トリエタ
ノールアミン(3.53g)、水酸化カリウム(0.18g)、エ
タノール(20ml)の混合物を2時間加熱還流した後、冷
所に放置することにより融点128〜129℃の淡ピンク色結
晶(5.96g)を得た。該生成物について赤外吸収スペク
トルを測定したところ、第1図に示すようなスペクトル
が得られ、1635cm-1にCH=N結合に基づく吸収を示し
た。その元素分析値はC54.97%,H7.39%,N7.17%であっ
て、C19H30N2O6Si(410.54)なる組成式に対する計算値
であるC55.58%,H7.37%,N6.83%に一致した。また質量
スペクトルを測定したところ、m/e410に分子量に相当す
る分子イオンピーク(M ),m/e243にM ‐C6H2(OC
H3)3に対応するピーク,m/e174にN(CH2CH2O)3Si に対応
するピークを示した。さらに13C-nmrを測定した結果、
第2図に示すようなスペクトルが得られ、観察されるピ
ークは次の様に帰属された。
以上の結果から、得られた生成物がN-(3,4,5-トリメト
キシフェニルメチリデン)‐γ‐アミノプロピルシラト
ランであることが明らかとなった。収率は61.3%であっ
た。該化合物の化合物番号をNo.1とする。
実施例2 N-(1-ヒドロキシナフチル‐2-メチリデン)‐γ‐アミ
ノプロピルトリエトキシシラン(10.15g)とトリエタノ
ールアミン(4.03g)とを実施例1と同様に反応させ、
後処理をすることにより、融点67〜70℃の黄褐色結晶
(9.26g)を得た。該生成物について赤外吸収スペクト
ルを測定したところ、第3図に示すようなスペクトルが
得られ、3280cm-1に幅広いOH結合に基づく吸収、1630cm
-1にCH=N結合に基づく吸収を示した。質量スペクトル
を測定したところ、m/e386に分子量に相当する分子イオ
ンピーク(m )、m/e174にN(CH2CH2O)3Si に対応す
るピークを示した。さらに13C-nmrを測定した結果は第
4図に示すとおりであり、次の様に帰属された。
以上の結果から、得られた生成物がN-(2-ヒドロキシナ
フチル‐1-メチリデン)‐γ‐アミノプロピルシラトラ
ンであることが明らかとなった。収率は88.7%であっ
た。該化合物の化合物番号をNo.2とする。
実施例3 γ‐アミノプロピルシラトラン(4.09g)、2-クロロ‐6
-フルオロベンズアルデヒド(2.79g)、ベンゼン(30m
l)の混合物を1時間加熱還流させ、生成する水を共沸
させることにより除去しながら反応させた。反応溶液に
ヘキサン(30ml)を加えて熱時過して冷所に放置する
ことにより融点107〜110℃の淡黄色結晶(2.61g)を得
た。該生成物について赤外吸収スペクトルを測定したと
ころ、第5図に示すようなスペクトルが得られ、1640cm
-1にCH=N結合に基づく吸収を示した。その元素分析値
はC50.36%,H6.09%,N7.76%であって、C16H22N2O3ClFS
i(372.91)なる組成式に対する計算値C51.53%,H5.95
%,N7.51%に一致した。また、質量スペクトルを測定し
たところ、m/e373に分子量に相当する分子イオンピーク
(M ),m/e243に分子イオンピークから2-クロロ‐6-
フルオロフェニル基が脱離したと考えられるピーク〔M
‐C6H3ClF〕,m/e174にN(CH2CH2O)3Si に対応するピ
ークを示した。さらに該化合物につき、テトラメチルシ
ラン基準で重クロロホルム中において1H‐核磁気共鳴ス
ペクトル(1H-NMR)を測定したところ、第6図に示すよ
うなスペクトルが得られ、該スペクトルを解析した結果
は次のとおりであった(化学シフト値:δ,ppm)。
以上の結果から、得られた淡黄色結晶がN-(2-クロロ‐
6-フルオロフェニルメチリデン)‐γ‐アミノプロピル
シラトランであることが明らかとなった。収率は39.8%
であった。該化合物の化合物番号をNo.3とする。
実施例4 実施例1〜3に記載したのと同様な方法によって下記一
般式で示されるシラトラン化合物を合成した。シラトラ
ン化合物の構造、物性値、機器分析結果、ならびに収率
を併せて第1表に示した。なお、第1表に示した化合物
の質量スペクトルを測定したところ、全ての化合物につ
いて分子量に相当する分子イオンピーク(M )とm/e1
74にシラトラニル基、すなわち に対応するピークが観察された。
実施例5 実施例2で得られたNo.2の化合物を、界面活性剤ツィー
ン80を含む生理食塩水に加えて規定量の試料を含む懸濁
液を作成し、この試料溶液を用いて、マウスのエールリ
ッヒ腹水癌に対する制癌活性を試験した。
即ち、該試料溶液を、エールリッヒ癌細胞数5×106
を有するスイスマウス(雌)6匹の腹腔内に0.5mlずつ
9日間連続注射投与した。その55日間にわたる延命効果
の結果から、平均生存日数(MST)を求め、対照群(30
匹)の平均生存日数と比較することによりT/C(%)を
算出した。即ち、平均生存日数を験体(T)と対照体
(C)について求め、T/C×100(%)で算出した。概値
は6匹の験体中4匹目が死亡した日数を平均生存日数と
し、これを対照体から同様に求めた平均生存日数で除し
た値に100を掛けることにより求められる。結果を第2
表に示す。ただし、対照群としてはマウス30匹を使用し
たが表には6匹としての平均値を記載した。
以上の結果から、No.2の化合物がエールリッヒ癌に対し
て顕著な制癌活性を示すことが明らかとなった。
比較例 下記一般式で示されるシラトラン化合物について、実施
例5と全く同様にして、マウスのエーリッヒ腹水癌に対
する制癌活性を試験した。
その結果を表Aに示した。
実施例6 実施例4で得られたNo.5の化合物につき、実施例5と同
様にしてマウスのエールリッヒ腹水癌に対する活性試験
を行なった。その結果投与量100mg/kgおよび50mg/kgに
おいて6匹中の生存匹数は共に4であり、MSTは55.0日
以上、T/C(%)は337以上であってNo.5の化合物が極め
て高い制癌活性を有することを確認した。
実施例7 No.5の化合物の規定量を、界面活性剤ツィーン80を含む
生理食塩水に懸濁させて試料溶液を調製した。
この試料溶液を、腹腔内にウォーカーカルシノサルコー
マ256癌細胞数1×105個を有するスプラグドーレイ系ラ
ット(雌)6匹に対して、腹腔内注射を5日間連続して
施し30日間にわたって延命効果を調べた。その結果を第
3表に示した。
以上の結果から、No.5の化合物がウィーカーカルシノサ
ルコーマ256癌に対して極めて高い制癌活性を有するこ
とを確認した。
実施例8 実施例1,3および4で得られた化合物につき、実施例5
と同様にしてマウスのエールリッヒ腹水癌に対する活性
試験を行なった。それらの結果を第4表に記載した。
実施例9 1.5%寒天を含む栄養培地を121℃で15分加熱滅菌した
後、50℃まで冷却し、これにあらかじめ生育させておい
た菌体又は胞子を無菌水に懸濁したものを入れて良く混
合し、シャーレに注入して平板に固化させた。実施例2
で合成したNo.2の化合物を約15%含有しているメタノー
ル溶液に、直径8mmの円型ロ紙を浸し、ロ紙上で余剰分
を除き、固化した寒天培地上に置いた。約30℃で24〜48
時間培養後、阻止円の直径を測定した。供試菌としてコ
クリオボラス・ミヤベナス(CM)、ペリキュラリア・サ
サキ(PS)、フザリウム・オキシスポラム(FO)、トリ
コフィトン・メンタグロフィテス(TM)、トリコフィト
ン・ルブラム(TR)、ミクロスポルム・ギプセウム(M
G)、ボトリチス・シネレア(BC)、スタフィロコッカ
ス・オウレウス(SO)、アスペルギルス・ニガー(A
N)、キャンディダ・アルビカンス(CA)を用いて行な
った。抗菌試験の結果を第5表に示した。なお、第5表
の供試菌は全て略号で記載した。
以上の結果からNo.2の化合物がすぐれた抗菌活性を示す
ことが明らかとなった。
実施例10 実施例1,3および4で合成した化合物を実施例9と同様
な方法で抗菌試験を行ない、阻止円の直径を測定し、そ
の結果を第6表に示した。なお、第6表においても供試
菌は全て略号で記載し、該略号に続く数値は該略号で示
される供試菌に対する阻止円の直径をmm単位で表わした
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図、第3図および第5図は、それぞれ実施例1、実
施例2および実施例3で得られた本発明のシラトラン化
合物の赤外吸収スペクトルを示す。また、第2図および
第4図は、それぞれ実施例1および実施例2で得られた
シラトラン化合物の13C‐核磁気共鳴スペクトルを示
す。さらに第6図は実施例3で得られたシラトラン化合
物の1H‐核磁気共鳴スペクトルを示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Rは水素原子又はアルキル基を示し、Xは水素
    原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アル
    キルチオ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アル
    コキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基を示し、Yお
    よびZは異種又は同種のハロゲン原子、アルキル基、ア
    ルコキシ基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、ニトロ
    基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ベンゾイルオ
    キシ基を示し、さらにYおよびZは互いに隣接して環を
    形成してもよく、nは1以上の整数を示し、mは0又は
    1を示す。) で表わされるシラトラン化合物。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、Rは水素原子又はアルキル基を示し、Xは水素
    原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アル
    キルチオ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アル
    コキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基を示し、Yお
    よびZは異種又は同種のハロゲン原子、アルキル基、ア
    ルコキシ基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、ニトロ
    基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ベンゾイルオ
    キシ基を示し、さらにYおよびZは互いに隣接して環を
    形成してもよく、nは1以上の整数を示し、mは0又は
    1を示す。) で表わされるシラトラン化合物を有効成分とする殺菌
    剤。
  3. 【請求項3】一般式 (式中、Rは水素原子又はアルキル基を示し、Xは水素
    原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アル
    キルチオ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アル
    コキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基を示し、Yお
    よびZは異種又は同種のハロゲン原子、アルキル基、ア
    ルコキシ基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、ニトロ
    基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ベンゾイルオ
    キシ基を示し、さらにYおよびZは互いに隣接して環を
    形成してもよく、nは1以上の整数を示し、mは0又は
    1を示す。) で表わされるシラトラン化合物を有効成分とする制癌
    剤。
JP61064177A 1986-03-24 1986-03-24 シラトラン化合物 Expired - Lifetime JPH0720977B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61064177A JPH0720977B2 (ja) 1986-03-24 1986-03-24 シラトラン化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61064177A JPH0720977B2 (ja) 1986-03-24 1986-03-24 シラトラン化合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62221692A JPS62221692A (ja) 1987-09-29
JPH0720977B2 true JPH0720977B2 (ja) 1995-03-08

Family

ID=13250519

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61064177A Expired - Lifetime JPH0720977B2 (ja) 1986-03-24 1986-03-24 シラトラン化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0720977B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102020671B (zh) * 2009-09-20 2015-02-04 温州医学院 3,7,10-三甲基-杂氮硅三环希夫碱衍生物的制备和用途

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62221692A (ja) 1987-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6089474A (ja) モルフイナン誘導体,その製造方法,及び該化合物を含有する抗腫瘍剤
US5358940A (en) Chelate complexes and processes for their preparation
Jennerwein et al. Influence of ring substituents on the antitumor effect of dichloro (1, 2-diphenylethylenediamine) platinum (II) complexes
Solea et al. The role of stereochemistry in the anticancer activity of Re (I) tricarbonyl complexes
Kilpin et al. Organogold (III) complexes containing chelating bis (amidate) ligands: Synthesis, characterisation and biological activity
Hrubaru et al. Organomercury complexes bearing (thioxothiazolidin-5-yl) methyl moiety by intramolecular heteromercuration reaction of diallyldithiocarbamate
JPH0720977B2 (ja) シラトラン化合物
EP0222522B1 (en) Platinum coordination compounds
Soliman et al. Physicochemical study on some synthesized oxazolidine derivatives: differentiation of diastereomers
KR950004896B1 (ko) 백금착물 및 활성 성분으로 이를 함유하는 항암제
US5302587A (en) Platinum (II) complex and agent for treating malignant tumor
KR20000010894A (ko) 탁센유도체들과 그 제조방법 및 이들을 함유한 제제
Baxter et al. Synthesis, structural characterization, thermolysis and volatility study of the Schiff base complex Cu [CH3C (O) CHC (NCH2CH2OCH3) CH3] 2
KR101566568B1 (ko) 백금 착체 화합물 및 그 이용
JPH05221938A (ja) 置換アミノプロパン、それらの製造方法およびそれらの使用
JP5090180B2 (ja) ホスフィン遷移金属錯体、その製造方法およびそれを含有する抗癌剤
JPH0680067B2 (ja) シラトラン化合物
JPH06510520A (ja) 新規な白金(ii)錯化合物およびその製造方法
JPH0678348B2 (ja) シラトラン化合物
Nomiya et al. Synthesis and crystal structure of coinage metal (I) complexes with tetrazole (Htetz) and triphenylphosphine ligands, and their antimicrobial activities. A helical polymer of silver (I) complex [Ag (tetz)(PPh3) 2] n and a monomeric gold (I) complex [Au (tetz)(PPh3)]
GB2134103A (en) Novel organic platinum complex and process for the preparation thereof
JPH0144194B2 (ja)
PL188075B1 (pl) Rozpuszczalne w wodzie C-pierścieniowe analogi 20(S)-kamptotecyny, kompozycja farmaceutyczna zawierająca te związki, ich zastosowanie oraz sposób wytwarzania
Schramm et al. Trifluoromethylaryl-substituted quinoxalines: Unusual ruthenium-amidininate complexes and their suitability for anellation reactions
JPH0326698B2 (ja)