JPH07217720A - 差動制限装置 - Google Patents

差動制限装置

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JPH07217720A
JPH07217720A JP1074694A JP1074694A JPH07217720A JP H07217720 A JPH07217720 A JP H07217720A JP 1074694 A JP1074694 A JP 1074694A JP 1074694 A JP1074694 A JP 1074694A JP H07217720 A JPH07217720 A JP H07217720A
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JP
Japan
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armature
differential limiting
clutch
thrust force
limiting device
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JP1074694A
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Shinji Yamazaki
伸司 山崎
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GKN Driveline Japan Ltd
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Tochigi Fuji Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パイロットクラッチを備え、組付けが容易
で、応答性に優れる電磁石式差動制限装置を提供する。 【構成】 電磁石14の励磁により吸引されるアーマチ
ャー8の軸方向移動によってパイロットクラッチ7を接
続させ、該パイロットクラッチ7の接続により生じたス
ラスト力によってメインクラッチ1を接続して差動制限
トルクを発生させる電磁石式差動制限装置において、前
記アーマチャー8に、回転時に該アーマチャー8を軸方
向に移動させるスラスト力発生手段として、軸心に対し
て所定傾斜角の例えば、フィン9Aを多数設けたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁石式差動制限装置
のパイロットクラッチにおけるアーマチャークラッチの
引きずり防止構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の、電磁石式差動制限装置として
は、従来、例えば図7に示したようなものがある。この
従来例のものは、図示しないエンジンからの駆動力がド
ライブピニオン19と傘歯噛合するリングギヤ20に伝
えられ、該リングギヤ20を一体に固定するデフケース
11を回転させる。該デフケース11は軸方向に2分割
された左デフケース11Aと右デフケース11Bとが連
結されて構成されている。前記デフケース11内に差動
装置を構成するプラネタリーギヤ2を挟んで軸方向にメ
インクラッチ1とパイロットクラッチ7が配置される。
これらのクラッチがプラネタリーギヤ2の差動制限作用
を行う。前記デフケース11から入力された駆動力は、
前記右デフケース11Bの一部として差動装置を構成す
るところのプラネタリーギヤ2のインターナルギヤ13
に伝えられ、さらにピニオンギヤ5を介して、キャリア
ー3およびサンギヤ12に配分伝達されて行く。前記ピ
ニオンギヤ5はピニオン軸6によって前記キャリアー3
の円周上に複数個軸支され、これら各ピニオンギヤ5の
内外には、外接噛合する前記インターナルギヤ13と、
内接噛合する前記サンギヤ12がそれぞれ噛合してい
る。前記インターナルギヤ13を有する右デフケース1
1Bはさらにアウター15としてパイロットクラッチ7
の外側まで延び、該パイロットクラッチ7のローターク
ラッチ18と一体に回転するよう構成されている。前記
ロータークラッチ18は、前記キャリアー3の軸部に外
嵌し、該キャリアー3の軸部内には図示しないが右車輪
駆動軸がスプライン嵌合される。また、前記サンギヤ1
2の軸部内には同様に図示しないが左車輪駆動軸がスプ
ライン嵌合される。前記ピニオンギヤ5に伝えられたデ
フケース11からの駆動力は、左右車輪間の駆動抵抗あ
るいは回転数差に応じて前記ピニオンギヤ5が公自転し
て右車輪系の前記キャリアー3および左車輪系の前記サ
ンギヤ12に配分して伝えられるものである。
【0003】このような差動駆動状態での走行時に、泥
濘地等の悪路に遭遇して左右車輪間での差動作用を制限
する必要が生じた場合には、前記パイロットクラッチ7
におけるロータークラッチ18の外側に配置された電磁
石14を励磁することによって、アーマチャー8を吸引
する。該アーマチャー8の吸引による軸方向右側への移
動によって該アーマチャー8と前記ロータークラッチ1
8の間に交互に配列されてパイロットクラッチ7を構成
しているアウタークラッチ板7Aとインナークラッチ板
7Bを互いに圧接させる。前記アウタークラッチ板7A
群は軸方向にスライド自在でインターナルギヤ13を構
成する前記アウター15と回転を共にし、前記インナー
クラッチ板7B群も軸方向にスライド自在で後記カムリ
ング16と回転を共にするので、これらアウターおよび
インナークラッチ板7A、7Bの圧接によって、カムリ
ング16が前記アウター15と連れ回り、ボール17を
介して、前記プラネタリーギヤ2を構成するプレッシャ
ーリングを兼ねるキャリアー3を軸方向左方に押圧する
ことになる。これによって、前記ピニオンギヤ5を軸支
したキャリアー3全体が左方に移動して、プラネタリー
ギヤ2と左デフケース11Aとの間に配置されたメイン
クラッチ1を構成するアウタークラッチ板1Aとインナ
ークラッチ板1Bを互いに圧接させる。前記アウターク
ラッチ板1A群は軸方向にスライド自在で前記キャリア
ー3の延長筒部3Aと回転を共にし、前記インナークラ
ッチ板1B群も軸方向にスライド自在で前記サンギヤ1
2と回転を共にするので、これらアウタークラッチ板1
Aとインナークラッチ板1Bとの圧接により、前記キャ
リアー3とサンギヤ12とは相対回転差がなくなり、左
右車輪間の差動は制限状態となるので、前記各ピニオン
ギヤ5は自転が制限され、前記インターナルギヤ13、
ピニオンギヤ5、キャリアー3およびサンギヤ12も相
対回転を制限されて回転し、前後輪間での路面とタイヤ
との摩擦係数の差によっていずれか一方の駆動系が空転
するという差動作用を有するが故の差動装置の宿命を取
り除き、悪路脱出を可能にするものである。
【0004】このような差動装置を備えた従来の電磁石
式差動制限装置にあって、電磁石14の励磁により吸引
されるアーマチャー8の軸方向移動によってパイロット
クラッチ7を接続させ、該パイロットクラッチ7の接続
により生じたスラスト力によってメインクラッチ1を接
続して差動制限トルクを発生させて差動制限作用を行う
ものであり、前記電磁石14の励磁によるアーマチャー
8の吸引時には、該アーマチャー8がパイロットクラッ
チ7の差動制限トルクを受けて前記多板クラッチと回転
を共にすることになるが、差動制限トルク発生の動作開
始時期の応答性に迅速さを要求される場合、つまり、前
記電磁石14の励磁によるアーマチャー8の吸引が速や
かになされるためには、常に前記アーマチャー8は前記
パイロットクラッチ7における多板クラッチに近接した
位置に待機して配置される必要がある。このため、従来
は、前記図7に示したように、前記プラネタリーギヤ2
のキャリアー3との間でアウター15に係止されたスナ
ップリング4によって前記アーマチャー8のパイロット
クラッチ7から離反する方向の移動が規制されている。
しかしながら、このようなスナップリング4の採用は、
差動制限トルク発生の動作開始時期の応答性に関係する
ことから、その取付位置の精度の管理や組付けに手数を
要した。また、アーマチャー8の側面がスナップリング
4の側面と衝接して磨耗することによって、該アーマチ
ャー8がパイロットクラッチ7から離反する方向に移動
し、差動制限トルク発生の動作開始時期の応答遅れを招
来しかねない虞れが生じた。
【0005】一方、上記のような場合と異なり、差動制
限作用を解除する場合には、該差動制限作用を停止する
ために前記電磁石14を解磁しても前記アーマチャー8
は即座には回転を中止せずに、前記多板クラッチによる
引きずりトルクを受けて連れ回り現象を引き起こす。こ
れは、プラネタリーギヤ2やパイロットクラッチ7を潤
滑するために充填されている潤滑油の粘性によるもので
あると考えられている。このため、差動制限作用の解除
時に、メインクラッチ1に対するスラスト力を迅速に抜
き、速やかに差動制限トルクを解除することができない
虞れがあった。該差動制限作用の解除遅れは、例えば、
ABS(アンチロックブレーキ装置)を装着した車両
が、悪路をカーブ走行する際等においては、ABSの速
やかなる作動のために、差動制限作用の解除すなわち引
きずりトルクの迅速な解消が行われなければならない。
そのためのABSと差動制限装置との迅速な連係制御に
悪影響を及ぼしかねないものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このため本発明では、
上記従来の差動装置を備えた電磁石式差動制限装置にお
ける諸課題を解決して、パイロットクラッチを備えた、
組付けが容易で、応答性に優れる差動制限装置を提供す
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、上
記した従来の課題を解決するための手段として、電磁石
の励磁により吸引されるアーマチャーの軸方向移動によ
ってパイロットクラッチを接続させ、該パイロットクラ
ッチの接続により生じたスラスト力によってメインクラ
ッチを接続して差動制限トルクを発生させる電磁石式差
動制限装置において、前記アーマチャーに、回転時に該
アーマチャーを軸方向に移動させるスラスト力発生手段
を設けたことを特徴とするもので、これを課題解決の手
段とするものである。好ましくは、前記アーマチャーに
おけるスラスト力発生手段として、該アーマチャーの外
周または内周に、軸心に対して所定傾斜角のフィンを多
数設ける。あるいは、前記アーマチャーの外周または内
周に、軸心に対して所定傾斜角で溝を多数刻設すること
によって、結果的に前記所定傾斜角のフィンを形成する
ようにしてもよい。あるいはまた、該アーマチャーの両
側面間に貫通して、軸心に対して所定傾斜角の傾斜孔を
多数設けるものである。また、前記アーマチャーにおけ
るスラスト力発生手段としての前記フィンまたは傾斜孔
を前記軸心に対して負の所定傾斜角としたものである。
【0008】
【作用】本発明では、電磁石14の励磁により吸引され
るアーマチャー8の軸方向移動によってパイロットクラ
ッチ7を接続させ、該パイロットクラッチ7の接続によ
り生じたスラスト力によってメインクラッチ1を接続し
て差動制限トルクを発生させる電磁石式差動制限装置に
おいて、前記アーマチャー8に、回転時に該アーマチャ
ー8を軸方向に移動させる所定傾斜角のフィン9A、9
B、9Cあるいは傾斜孔10より成るスラスト力発生手
段を設けたことにより、前記アーマチャー8が潤滑油の
影響で前記パイロットクラッチ7における多板クラッチ
と連れ回りしようとし、前記スラスト力発生手段によっ
て強制的に前記多板クラッチ側に近接するようなスラス
ト力を受け、常に前記アーマチャー8は前記パイロット
クラッチ7における多板クラッチに近接した位置に待機
して配置されることになるので、差動制限装置の作動時
には、前記電磁石14の励磁によってアーマチャー8は
速やかにパイロットクラッチ7を接続して前記メインク
ラッチ1に対するスラスト力を発生させ、差動制限トル
ク発生の動作開始時期の応答性を向上させることができ
る。 しかも、前記アーマチャー8の位置を保持するた
めのスナップリングが不要となり、その取付位置の精度
の管理や組付けに手数を要することがない。
【0009】また、前記アーマチャー8におけるスラス
ト力発生手段としての前記フィン9A、9B、9Cまた
は傾斜孔10を前記軸心に対して負の所定傾斜角とする
ことによって、差動制限装置の解除時には、前記電磁石
14が解磁された後、差動制限装置における前記アーマ
チャー8が潤滑油の影響で前記パイロットクラッチ7に
おける多板クラッチと連れ回りしようとすると、前記フ
ィン9A、9Bまたは傾斜孔10から成るスラスト力発
生手段によって強制的に前記多板クラッチから離れるよ
うなスラスト力を受け、速やかにパイロットクラッチ7
を切断して前記メインクラッチ1に対するスラスト力を
迅速に抜き、速やかに差動制限トルクを解除するので、
例えばABS装着車両におけるABSと差動制限装置と
の迅速な連係制御を可能とするものである。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1、図2は本発明の差動制限装置の第1実施例を
示すものである。本実施例の差動制限装置としての構成
は、基本的には先に示した図7の電磁石式差動制限装置
と同様である。差動制限装置としての動作の詳細は前記
例の説明に譲ることとし、以下本実施例の要部について
説明すると、電磁石14の励磁により吸引されるアーマ
チャー8の軸方向移動によってパイロットクラッチ7を
接続させ、該パイロットクラッチ7の接続により相対回
転を伴うカムリング16、ボール17、キャリヤー3間
に生じたスラスト力によってメインクラッチ1を接続し
て差動制限トルクを発生させる電磁石式差動制限装置に
おいて、前記アーマチャー8の外周に、回転時に該アー
マチャー8を軸方向に移動させるスラスト力発生手段と
して、軸心に対して所定傾斜角のフィン9Aを多数設け
たものである。該フィン9Aは図示のごとく前記アーマ
チャー8の正回転(矢印A方向)に対しパイロットクラ
ッチ7側が先行するように軸心に対して所定傾斜角を成
している。このため、アーマチャー8の正回転時Aに
は、常時、前記フィン9Aが潤滑油から矢印Bのごとき
スラスト力を受ける。したがって、常に前記アーマチャ
ー8は前記パイロットクラッチ7における多板クラッチ
に近接した位置に待機して配置されることになるので、
差動制限装置の作動時には、前記電磁石14の励磁によ
ってアーマチャー8は速やかにパイロットクラッチ7を
接続して前記メインクラッチ1に対するスラスト力を発
生させ、差動制限トルク発生の動作開始時期の応答性を
向上させることができる。しかも、前記アーマチャー8
の位置を保持するためのスナップリングが不要となり、
その取付位置の精度の管理や組付けに手数を要すること
がない。
【0011】図3は本発明の差動制限装置の第2実施例
を示すものである。本実施例の差動制限装置としての構
成も基本的には前記第1実施例のものと同様である。本
実施例では、前記アーマチャー8の外周に、回転時に該
アーマチャー8を軸方向に移動させるスラスト力発生手
段として、前記第1実施例のものとは異なり、軸心に対
して第1実施例のものとは負の関係にある所定傾斜角の
フィン9Aを多数設けたものである。該フィン9Aは図
示のごとく前記アーマチャー8の正回転(矢印A方向)
に対しプラネタリーギヤ2側が先行するように軸心に対
して所定傾斜角を成している。したがって、差動制限装
置の解除時には、前記電磁石14が解磁された後、差動
制限装置における前記アーマチャー8が潤滑油の影響で
前記パイロットクラッチ7における多板クラッチと正回
転A方向に連れ回りしようとすると、前記フィン9Aか
ら成るスラスト力発生手段によって潤滑油から強制的に
前記多板クラッチから離れるC方向のスラスト力を受
け、速やかにパイロットクラッチ7を切断して前記メイ
ンクラッチ1に対するスラスト力を迅速に抜き、速やか
に差動制限トルクを解除することができるので、例えば
ABS装着車両におけるABSと差動制限装置との迅速
な連係制御を可能とするものである。
【0012】図4は本発明の差動制限装置の第3実施例
を示すものである。本実施例の差動制限装置としての構
成も基本的には前記第1実施例のものと同様であり、前
記アーマチャー8におけるスラスト力発生手段として、
該アーマチャー8の内周に、軸心に対して所定傾斜角の
フィン9Bを多数設けたものである。本実施例のもので
は、アーマチャー8は前記第1実施例のものと同様の挙
動を示すことになるが、小さなスラスト力で充分な場合
やアーマチャー8の外周に空間的制約がある場合に好都
合である。また、本実施例でも、前記フィン9Bの軸心
に対する所定傾斜角を前記第2実施例のもののように、
負の関係に設定することで速やかな差動制限トルクの解
除ができるようにすることも可能なことは言うまでもな
い。
【0013】図5は本発明の差動制限装置の第4実施例
を示すものである。本実施例の差動制限装置としての構
成も基本的には前記実施例のものと同様であり、前記ア
ーマチャー8におけるスラスト力発生手段として、該ア
ーマチャー8の外周または内周に、軸心に対して所定傾
斜角で傾斜溝9Dを多数刻設することによって、結果的
に前記所定傾斜角のフィン9C(9A)を形成するよう
にしたものである。アーマチャー8としては、前記実施
例のものと同様の挙動を示すことになるが、小さなスラ
スト力で充分な場合やアーマチャー8の外周に空間的な
制約がある場合には、前記傾斜溝9Dを前記アーマチャ
ー8の内周に刻設することが好都合である。また、本実
施例でも、前記傾斜溝9Dの軸心に対する所定傾斜角を
前記第2実施例のもののように、負の関係に設定するこ
とで速やかな差動制限トルクの解除ができるようにする
ことも可能なことは言うまでもない。なお、8Aはアー
マチャー8の側面に形成された小径のプレート押圧部を
示しており、パイロットクラッチ7におけるアウターク
ラッチ板7Aの係合部あるいはスプライン溝と前記傾斜
溝9Dとが直接干渉するのを避けるものである。
【0014】図6は本発明の差動制限装置の第5実施例
を示すものである。本実施例の差動制限装置としての構
成も基本的には前記第1実施例のものと同様であり、前
記アーマチャー8におけるスラスト力発生手段として、
該アーマチャー8の両側面間に貫通して、軸心に対して
所定傾斜角の傾斜孔10を多数設けたものである。これ
によって、アーマチャー8の正回転時Aには、常時、前
記傾斜孔10内を流れる潤滑油によって矢印Bのごとき
スラスト力を受ける。したがって、前記第1実施例のも
のと同様に、常に前記アーマチャー8は前記パイロット
クラッチ7における多板クラッチに近接した位置に待機
して配置されることになるので、差動制限装置の作動時
には、前記電磁石14の励磁によってアーマチャー8は
速やかにパイロットクラッチ7を接続して前記メインク
ラッチ1に対するスラスト力を発生させ、差動制限トル
ク発生の動作開始時期の応答性を向上させることができ
る。しかも、前記実施例同様に、前記アーマチャー8の
位置を保持するためのスナップリングが不要となり、そ
の取付位置の精度の管理や組付けに手数を要することが
ない。また、本実施例でも、前記傾斜孔10の軸心に対
する所定傾斜角を前記第2実施例のもののように、負の
関係に設定することで速やかな差動制限トルクの解除が
できるようにすることも可能なことは言うまでもない。
さらにまた、デフケースの潤滑油の孔としてのアウター
15の潤滑孔22と、アーマチャー8に設けるスラスト
力発生手段9A、9B、9Cおよび10との関係を適当
に定めることにによっても、差動制限トルク発生の動作
開始時期の応答性を向上させるとができる。なお、本発
明の趣旨の範囲内で前記アーマチャーに設けられるスラ
スト力発生手段の構成として、種々の形状、組合せが採
用され得ることは言うまでもないことである。
【0015】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明で
は、電磁石の励磁により吸引されるアーマチャーの軸方
向移動によってパイロットクラッチを接続させ、該パイ
ロットクラッチの接続により生じたスラスト力によって
メインクラッチを接続して差動制限トルクを発生させる
電磁石式差動制限装置において、前記アーマチャーに、
回転時に該アーマチャーを軸方向に移動させる所定傾斜
角のフィンあるいは傾斜孔より成るスラスト力発生手段
を設けたことにより、前記アーマチャーが潤滑油の影響
で前記パイロットクラッチにおける多板クラッチと連れ
回りしようとし、前記スラスト力発生手段によって強制
的に前記多板クラッチ側に近接するようなスラスト力を
受け、常に前記アーマチャーは前記パイロットクラッチ
における多板クラッチに近接した位置に待機して配置さ
せ、差動制限装置の作動時には、前記電磁石の励磁によ
ってアーマチャーは速やかにパイロットクラッチを接続
して前記メインクラッチに対するスラスト力を発生さ
せ、差動制限トルク発生の動作開始時期の応答性を向上
させることができる。しかも、前記アーマチャーの位置
を保持するためのスナップリングが不要となり、その取
付位置の精度の管理や組付けに手数を要することがな
い。また、前記アーマチャーにおけるスラスト力発生手
段としての前記フィンまたは傾斜孔を前記軸心に対して
負の所定傾斜角とすることによって、差動制限装置の解
除時には、前記電磁石が解磁された後、差動制限装置に
おける前記アーマチャーが潤滑油の影響で前記パイロッ
トクラッチにおける多板クラッチと連れ回りしようとす
ると、前記フィンまたは傾斜孔から成るスラスト力発生
手段によって強制的に前記多板クラッチから離れるよう
なスラスト力を受け、速やかにパイロットクラッチを切
断して前記メインクラッチに対するスラスト力を迅速に
抜き、速やかに差動制限トルクを解除するので、例えば
ABS装着車両におけるABSと差動制限装置との迅速
な連係制御を可能とするものである。このように、本発
明では、アーマチャーにスラスト力発生手段を設けるこ
とにより、格別な別部材を要することなく、しかも組付
け精度等に煩わされずに、自在にその差動制限特性を選
択発揮できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の差動制限装置の第1実施例を示す図で
ある。
【図2】本発明の差動制限装置の要部の側面図である。
【図3】本発明の差動制限装置の第2実施例を示す図で
ある。
【図4】本発明の差動制限装置の第3実施例を示す図で
ある。
【図5】本発明の差動制限装置の第4実施例を示す図で
ある。
【図6】本発明の差動制限装置の第5実施例を示す図で
ある。
【図7】電磁石式差動制限装置の概要を示す図である。
【符号の説明】
1 メインクラッチ 1A アウタークラッチ板 1B インナークラッチ板 2 プラネタリーギヤ 3 キャリアー 3A 延長筒部 4 スナップリング 5 ピニオンギヤ 6 ピニオン軸 7 パイロットクラッチ 7A アウタークラッチ板 7B インナークラッチ板 8 アーマチャー 8A プレート押圧部 9A 外周フィン 9B 内周フィン 9C 外周フィン 9D 傾斜溝 10 傾斜孔 11 デフケース 11A 左デフケース 11B 右デフケース 12 サンギヤ 13 インターナルギヤ 14 電磁石 15 アウター 16 カムリング 17 ボール 18 ロータークラッチ 19 ドライブピニオン 20 リングギヤ 21 スラストベアリング 22 潤滑孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁石の励磁により吸引されるアーマチ
    ャーの軸方向移動によってパイロットクラッチを接続さ
    せ、該パイロットクラッチの接続により生じたスラスト
    力によってメインクラッチを接続して差動制限トルクを
    発生させる電磁石式差動制限装置において、前記アーマ
    チャーに、回転時に該アーマチャーを軸方向に移動させ
    るスラスト力発生手段を設けたことを特徴とする差動制
    限装置。
  2. 【請求項2】 前記アーマチャーにおけるスラスト力発
    生手段として、該アーマチャーの外周または内周に、軸
    心に対して所定傾斜角のフィンを多数設けたことを特徴
    とする請求項1に記載の差動制限装置。
  3. 【請求項3】 前記アーマチャーの外周または内周に、
    軸心に対して所定傾斜角で溝を多数刻設することによっ
    て、前記所定傾斜角のフィンを形成したことを特徴とす
    る請求項2に記載の差動制限装置。
  4. 【請求項4】 前記アーマチャーにおけるスラスト力発
    生手段として、該アーマチャーの両側面間に貫通して、
    軸心に対して所定傾斜角の傾斜孔を多数設けたことを特
    徴とする請求項1に記載の差動制限装置。
  5. 【請求項5】 前記アーマチャーにおけるスラスト力発
    生手段としての前記フィンまたは傾斜孔を前記軸心に対
    して負の所定傾斜角としたことを特徴とする請求項2な
    いし4に記載の差動制限装置。
JP1074694A 1994-02-02 1994-02-02 差動制限装置 Pending JPH07217720A (ja)

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JP1074694A JPH07217720A (ja) 1994-02-02 1994-02-02 差動制限装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002013549A (ja) * 2000-06-29 2002-01-18 Tochigi Fuji Ind Co Ltd カップリング及び発進クラッチ
JP2007240006A (ja) * 2007-05-18 2007-09-20 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 カップリング
JP2008157422A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Jtekt Corp 駆動力伝達装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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