JPH07219233A - 感光材料 - Google Patents

感光材料

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JPH07219233A
JPH07219233A JP14236094A JP14236094A JPH07219233A JP H07219233 A JPH07219233 A JP H07219233A JP 14236094 A JP14236094 A JP 14236094A JP 14236094 A JP14236094 A JP 14236094A JP H07219233 A JPH07219233 A JP H07219233A
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JP
Japan
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layer
acid
polyvinyl alcohol
polymerizable
photosensitive
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JP14236094A
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English (en)
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Hiroaki Yokoie
弘明 横家
Akihiro Endo
章浩 遠藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気開放下で熱現像可能であり、かつ熱現像
後もオーバーコート層または感光性層が水溶性である感
光材料を提供することである。 【構成】 支持体上に、ハロゲン化銀、還元剤および重
合性化合物を一緒にまたは別々に含む一または二以上の
層が設けられた感光材料において、ハロゲン化銀を含む
感光性層またはその上に設けられるオーバーコート層
が、分子内に酸残基または酸残基の塩を有するポリビニ
ルアルコールを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀の感光性
を利用し、重合性化合物を硬化させてポリマー画像を形
成する感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀、還元剤および重合性化合
物を含む感光材料を画像露光し、ハロゲン化銀を現像し
て、これにより画像状に重合性化合物を重合させてポリ
マー画像を形成する方法が、特公昭45−11149号
公報(米国特許3697275号、西ドイツ特許172
0665号および英国特許1131200号各明細書)
に記載されている。この方法においては、ハロゲン化銀
を還元した還元剤の酸化体ラジカル(還元剤の酸化体の
分解によって生じるラジカルであってもよい。以下、単
に酸化体ラジカルと呼ぶ。)によって重合が開始され
る。
【0003】一方、ハロゲン化銀の現像を加熱によって
行い、乾式処理だけでポリマー画像を形成する方法が特
開昭61−69062号および同61−73145号各
公報(米国特許4629676号および欧州特許公開番
号0174634A号各明細書)に記載されている。
【0004】以上述べたような画像形成方法に用いる感
光材料では、ハロゲン化銀、還元剤および重合性化合物
が感光材料に必須の成分であり、これらを含有する感光
性重合性層は、感光材料に必須の構成要素である。な
お、本明細書において、重合性化合物は、重合性モノマ
ーまたは架橋性ポリマーを意味する。また、本明細書に
おける感光性重合性層は、ハロゲン化銀、還元剤および
重合性化合物が単一の層に含まれている単層構造の感光
性重合性層ばかりでなく、ハロゲン化銀を含む感光性層
と重合性化合物を含む重合性層とからなる複層構造の感
光性重合性層をも意味する。ハロゲン化銀を含む感光性
層と重合性化合物を含む重合性層とから成る感光材料に
ついては、特開平5−249667号(米国特許512
2443号および欧州特許公開番号0426192A号
各明細書)および同4−191856号各公報に記載さ
れている。
【0005】特開平5−249667号公報記載の感光
材料では、オーバーコート層または感光性層のバインダ
ーとして、70%以上のケン化度のポリビニルアルコー
ルが開示されている。さらに、同公報には、最も好まし
いバインダーとして、ケン化度が95%以上のポリビニ
ルアルコールが記載されている。同公報に記載されてい
るように、ケン化度の高いポリビニルアルコールは、空
気中の酸素の影響(酸素は重合禁止作用を有する)を排
除して、熱現像における重合反応を円滑に進行させる効
果を有する。この効果は、ケン化度が95%以上である
場合に特に顕著である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、オーバー
コート層または感光性層のバインダーとして用いるポリ
ビニルアルコールについて、さらに研究を進めた。特開
平5−249667号公報に記載されているように、熱
現像においては、ケン化度の高いポリビニルアルコール
を使用することが有利である。しかし、本発明者の研究
により、ケン化度の高いポリビニルアルコールは、熱現
像後の溶出処理において問題を生じることが判明した。
感光材料を印刷版やカラープルーフの製造に使用する場
合は、熱現像後にオーバーコート層または感光性層を水
洗除去する方法を採用することが多い。この水洗除去に
おいて、除去した層が洗浄水中に溶解せずに、ヘドロが
生じる場合があった。このヘドロは、ケン化度の高いポ
リビニルアルコールをバインダーとして使用した場合に
観察された。そこで、本発明者がさらに研究したとこ
ろ、ケン化度の高いポリビニルアルコールは、熱現像に
おける加熱で結晶化し、水に不溶性の状態に変化するこ
とが明らかとなった。
【0007】本発明の目的は、空気開放下で熱現像可能
であり、かつ熱現像後もオーバーコート層または感光性
層が水溶性であって処理液にヘドロを生じることのない
感光材料を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記
(1)または(2)の感光材料により達成された。
【0009】(1)支持体上に、ハロゲン化銀、還元剤
および重合性化合物を一緒にまたは別々に含む一または
二以上の感光性重合性層が設けられており、さらに感光
性重合性層の上にオーバーコート層が設けられている感
光材料であって、上記オーバーコート層が、分子内に酸
残基または酸残基の塩を有するポリビニルアルコールを
含むことを特徴とする感光材料。
【0010】(2)支持体上に、重合性化合物を含む重
合性層、その上にハロゲン化銀を含む感光性層が順次設
けられており、さらに還元剤が重合性層または感光性層
に含まれている感光材料であって、上記感光性層が、分
子内に酸残基または酸残基の塩を有するポリビニルアル
コールを含むことを特徴とする感光材料。
【0011】
【発明の効果】本発明の感光材料は、オーバーコート層
または感光性層のバインダーとして、分子内に酸残基ま
たは酸残基の塩を有するポリビニルアルコールを用いる
ことを特徴とする。本発明者の研究によれば、酸残基を
ポリビニルアルコールに導入すると、高温条件下でのポ
リビニルアルコールの結晶化を防止することができる。
このため、酸残基を導入したポリビニルアルコールは、
加熱後も水に対して高い溶解度を有する。また、酸残基
の導入により、ポリビニルアルコールが有する低酸素透
過性が損なわれることもない。以上の結果、本発明の感
光材料は、表面を空気下に解放して熱現像処理を行なっ
ても、均一で良好な画像形成を行なうことができる。さ
らに、熱現像後に、ポリビニルアルコールを含むオーバ
ーコート層または感光性層を容易に除去することができ
る。
【0012】
【発明の詳細な記述】まず、分子内に酸残基または酸残
基の塩を有するポリビニルアルコールについて説明す
る。上記酸残基とは、プロトンを放出できるアニオン性
の基を意味する。酸残基のを構成する酸の例としては、
カルボン酸、スルホン酸およびリン酸を挙げることがで
きる。酸残基は、カチオンと共に塩を構成していてもよ
い。カチオンとしては、金属イオンが好ましく、ナトリ
ウムイオンのようなアルカリ金属イオンが特に好まし
い。なお、変性ポリビニルアルコールは、酸残基が遊離
の状態よりも塩の状態である方が、分子の構造として安
定である。本発明に用いるポリビニルアルコールの製造
では、以上のような酸残基または酸残基の塩をポリビニ
ルアルコールの分子内に導入する。従って、このポリビ
ニルアルコールは、変性ポリビニルアルコール(変性ポ
バール)の一種である。変性ポバールについては、「ポ
バール(改訂版)」(高分子刊行会)280〜285頁
に記載がある。通常のポリビニルアルコールは、一般に
ポリ酢酸ビニルをケン化することにより製造する。酸残
基の導入は、(1)ポリ酢酸ビニルの製造における共重
合変性および(2)通常のポリビニルアルコールの製造
後における後変性の二通りの方法が可能である。
【0013】(1)の共重合変性では、酢酸ビニルとエ
チレン性不飽和基を有する有機酸(またはその誘導体)
とを共重合する。エチレン性不飽和有機酸の例として
は、アクリル酸、メタクリル酸およびスチレンスルホン
酸を挙げることができる。有機酸の誘導体とは、塩、エ
ステル、アミドあるいは酸無水物のいずれかの状態を意
味する。例えば、アクリルアミド、メタクリルアミドや
N,N−ジメチルアクリルアミドのような、エチレン性
不飽和有機酸アミドも利用できる。酢酸ビニルとエチレ
ン性不飽和有機酸とのコポリマーを、通常のポリビニル
アルコールと同様にケン化することにより、酸残基を有
するポリビニルアルコールが製造される。なお、有機酸
が、エステル、アミドあるいは酸無水物の状態である場
合は、このケン化の処理において加水分解が起こり、酸
残基がエステル、アミドあるいは酸無水物の結合から生
成する。
【0014】(2)の後変性では、二官能以上の酸(二
塩基酸、三塩基酸、四塩基酸)をポリビニルアルコール
の水酸基と反応させる。これにより、酸の複数の官能基
の一つを水酸基とエステル結合させ、残りの酸官能基を
遊離した状態にする。酸としては、二官能以上のカルボ
ン酸(ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン
酸)が好ましい。二官能以上のカルボン酸は、無水物の
状態で使用することができる。例えば、無水マレイン
酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水コハク
酸、無水アジピン酸および無水イタコン酸が利用でき
る。
【0015】変性ポリビニルアルコールは、(1)と
(2)のどちらの方法で製造しても、本発明において有
効である。ただし、(2)の後変性の方が、製造または
市販品の入手が容易である。変性ポリビニルアルコール
の分子量は、3000〜50万の範囲であることが好ま
しい。変性ポリビニルアルコールには、酢酸ビニルのユ
ニットが残存していてもよい。すなわち、ケン化度は1
00%である必要はない。また、ケン化度が100%の
ポリビニルアルコールの製造は困難である。ただし、ケ
ン化度は70%以上であることが好ましく、90%以上
であることがさらに好ましい。以上のように、本発明で
用いる変性ポリビニルアルコールは、一般に、(A)酢
酸ビニルのユニット、(B)ビニルアルコールのユニッ
トおよび(C)酸残基のユニットの三種類のユニットか
らなるコポリマーである。コポリマー中の各ユニットの
配置は、グラフトでもよいが、ランダムである方が好ま
しい。各ユニットの好ましい例を以下の式で表す。
【0016】
【化1】
【0017】上記式(A)は酢酸ビニルのユニットを意
味する。lは、l+m+n1(またはn2)の総和(重
合度)の30%以下であることが好ましく、10%以下
であることがさらに好ましい。(A)の酢酸ビニルのユ
ニットは、存在していなくとも(lが0であっても)、
本発明の効果は得られる。式(B)はビニルアルコール
のユニットを意味する。式(C1)は、前記(1)の共
重合変性によって導入した酸残基のユニットである。式
(C1)において、Rは水素原子、アルキル基またはカ
ルボン酸基もしくはその塩である。R’は水素原子また
はカルボン酸基もしくはその塩である。アルキル基は炭
素原子数6以下の低級アルキル基であることが好まし
く、メチルであることが特に好ましい。Link1 はq+1
価の連結基である。連結基は、炭化水素残基であること
が好ましい。pは0または1である。p=0、すなわち
連結基はなくてもよい。qは自然数であり、一般に1ま
たは2である。Acid1 は酸残基(例、カルボン酸基、ス
ルホン酸基、リン酸基)である。M1 は、カチオンであ
る。カチオンは、プロトンまたはアルカリ金属イオンで
あることが好ましい。n1は、l+m+n1の総和(重
合度)に対して、0.1乃至20%の範囲であることが
好ましく、0.5乃至10%の範囲であることがさらに
好ましい。(1)の共重合変性により製造した変性ポリ
ビニルアルコールの具体例を、上記式(A)、(B)お
よび(C1)の規定を引用して以下に挙げる。
【0018】
【表1】
【0019】式(C2)は、前記(2)の後変性によっ
て導入した酸残基のユニットである。式(C2)におい
て、Link2 はs+1価の連結基である。連結基は、炭化
水素残基であることが好ましい。rは0または1であ
る。r=0、すなわち連結基はなくてもよい。sは自然
数であり、一般に1または2である。Acid2 は酸残基
(例、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基)であ
る。M2 は、カチオンである。カチオンは、プロトンま
たはアルカリ金属イオンであることが好ましい。n2
は、l+m+n2の総和(重合度)に対して、0.1乃
至20%の範囲であることが好ましく、0.5乃至10
%の範囲であることがさらに好ましい。(2)の後変性
により製造した変性ポリビニルアルコールの具体例を、
上記式(A)、(B)および(C2)の規定を引用して
以下に挙げる。
【0020】
【表2】
【0021】本発明の変性ポリビニルアルコールとし
て、市販品を用いてもよい。市販品の例としては、クラ
レポバールKM−118、KL−118、KL−31
8、KL−506、KM−618(クラレ(株)製)、
ゴーセナールT、ゴーセランL−3266(日本合成化
学工業(株)製)を挙げることができる。二種類以上の
変性ポリビニルアルコールを併用してもよい。変性ポリ
ビニルアルコールの使用量は、オーバーコート層または
感光層中の塗布量で、0.05乃至20g/m2 の範囲
であることが好ましく、0.1乃至10g/m2 の範囲
であることがさらに好ましい。
【0022】本願発明の酸変性ポリビニルアルコール
は、他の種類のポリビニルアルコールと併用してもよ
い。ポリビニルアルコールの使用(酸変性ポリビニルア
ルコールの単独使用と、他のポリビニルアルコールとの
併用の双方を含む)においては、オーバーコート層また
は感光性層に含まれる酢酸ナトリウムの含有量を1%未
満となるように調整することが好ましい。なお、酢酸ナ
トリウムの含有量を1%未満となるように調整すること
は、酸変性ポリビニルアルコールを使用しない場合にお
いても有効である。本発明者の研究によれば、感光材料
のオーバーコート層または感光性層中に酢酸ナトリウム
が1%以上存在すると、ハロゲン化銀の現像が抑制さ
れ、銀像濃度が低下する。これに伴い、重合性層の硬化
が抑制され、重合膜の硬化度も低下する。このため、解
像度の低下や耐刷性の悪化が引き起こされる。酢酸ナト
リウムはオーバーコート層や感光性層に用いられるポリ
ビニルアルコール中に不純物として存在している。酢酸
ナトリウムは、主にこのポリビニルアルコールに伴っ
て、感光材料中に混入してくると考えられる。ポリビニ
ルアルコールはポリ酢酸ビニルをケン化反応することに
より合成されるが、このケン化反応は、通常水酸化ナト
リウムを含むメタノール溶液中で加熱することにより行
なわれる。これによりポリ酢酸ビニルの酢酸エステル部
が加水分解され、ポリニビルアルコールが生成するのと
同時に酢酸が副生成物として生じる。水酸化ナトリウム
の塩基性下では、これは酢酸ナトリウムとなる。こうし
て生成した酢酸ナトリウムがポリビニルアルコール中に
不純物として残存する。ポリビニルアルコール合成のケ
ン化反応の条件や生成の条件により残存する酢酸ナトリ
ウムの量が変化し、最終的に感光材料中に含まれる酢酸
ナトリウム量が変化する。ポリビニルアルコール中に存
在する酢酸ナトリウムを除去するためには、例えば、以
下に述べる方法により精製することができる。まず、ポ
リビニルアルコールを含水率1〜2%のメタノール(ポ
リビニルアルコールの約2倍量)にかき混ぜながら投入
し、40乃至50℃にて1〜2時間攪拌し、ポリニビル
アルコールを濾別する。この操作を数回繰り返すことに
より酢酸ナトリウム量を低減することができる。酢酸ナ
トリウムがどのような作用をして銀現像性や硬化性を悪
化させるかは明確ではないが、現像中のハロゲン化銀の
存在する感光性層のpH上昇を阻害しているため、銀現
像を抑制していることによるのではないかと推定され
る。なお、感光材料のオーバーコート層や感光性層中に
酢酸ナトリウムを別途1%以上添加しても、銀現像性と
硬化性が悪化する現象が認められた。オーバーコート層
を有さない感光材料の場合には、感光性層全重量に対し
て感光層中の酢酸ナトリウムの含有量が1%未満である
必要がある。好ましくは、0.7%以下、より好ましく
は0.5%以下である。また、オーバーコート層を有す
る感光材料の場合には、オーバーコート層と感光性層の
総重量に対して、この二層中の全酢酸ナトリウムの含有
量が1%未満である必要がある。好ましくは0.7%以
下、より好ましくは0.5%以下である。次に、ポリビ
ニルアルコールの合成例と精製例を示す。本願発明に用
いる酸変性ポリビニルアルコールについても、同様の精
製処理を実施することができる。 [合成例1]以下のようにしてポリ酢酸ビニル樹脂をケ
ン化し、ケン化度98%のポリビニルアルコールを得
た。ポリ酢酸ビニル(重合度:700)200gをメタ
ノール500gに溶解し、攪拌しながら35℃に加熱し
た。水酸化ナトリウム30gを溶解したメタノール30
0gをこれに加えた。液温度が7℃上昇し数分で沈澱が
析出した。得られた沈澱を濾別し、得られた沈澱を粉砕
機にかけて粉砕した。これをメタノール5リットルで洗
浄し、90℃にて4時間乾燥し、ポリビニルアルコール
を得た。得られたポリニビルアルコールのケン化度は9
8%、酢酸ナトリウムの含有量は5重量%であった。 「精製例1」合成例1で得られたポリビニルアルコール
を以下のようにして精製した。1%の含水メタノール2
00gに合成例1で得られたポリビニルアルコール10
0gを加え攪拌しながら50℃にて2時間加熱した。そ
の後、濾過を行ない、ポリビニルアルコールを分取し
た。この操作を7回繰り返すことにより、酢酸ナトリウ
ム含有量が0.3%のポリビニルアルコール(ケン化
度:98%)を得た。 [合成例2]合成例1において水酸化ナトリウムを20
g用いる以外は合成例1と同様にして、ケン化度85%
の部分ケン化ポリビニルアルコールを得た。得られた部
分ケン化ポリビニルアルコールの酢酸ナトリウム含有量
は7%であった。 「精製例2」合成例2で得られた部分ケン化ポリビニル
アルコールを精製例1と同様に精製を行ない、酢酸ナト
リウム含有量が0.35%の部分ケン化ポリビニルアル
コールを得た。以上のような酢酸含有量が少ないポリビ
ニルアルコールを用いて、感光材料のオーバーコート層
および/または感光性層中の酢酸ナトリウムの量を1%
未満に調整すると、ハロゲン化銀の現像が良好に進行
し、銀画像濃度が増大する。また、これに伴って重合性
層の硬化が向上し重合膜の硬化度が改良される。このた
め、解像度の改良、微小点(ハイライト)部の再現性お
よび耐刷性が向上する。
【0023】[感光材料の層構成]感光材料の層構成
は、用途に応じて決定することができる。ただし、ハロ
ゲン化銀、還元剤および重合性化合物(重合性モノマー
または架橋性ポリマー)を含む感光性重合性層は、ハロ
ゲン化銀を含む感光性層と重合性化合物を含む重合性層
との2層から構成されることが好ましい。また、感光性
重合性層の上にオーバーコート層を設けてもよい。オー
バーコート層を設ける場合は、オーバーコート層のバイ
ンダーとして、前記の酸残基または酸残基の塩を有する
ポリビニルアルコールを使用する。オーバーコート層を
設けない場合は、感光性層のバインダーとして、前記の
酸残基または酸残基の塩を有するポリビニルアルコール
を使用する。感光材料には、さらに他の機能層を設けて
もよい。他の機能層には、下塗り層、粘着性層、剥離層
およびバック層が含まれる。
【0024】[感光性層]感光性層はハロゲン化銀を含
み、画像露光および熱現像によってラジカルを発生させ
る。発生したラジカルは拡散して重合性層へ侵入し、重
合性層を硬化させる。感光性層の厚さは、0.1乃至2
0μmであることが好ましく、0.5乃至10μmであ
ることがさらに好ましい。 [重合性層]重合性層は重合性モノマーまたは架橋性ポ
リマーを重合性化合物として含む。重合性層は、重合性
化合物の重合または架橋により硬化する。重合性層の厚
さは、0.1乃至20μmであることが好ましく、0.
3乃至7μmであることがさらに好ましい。
【0025】[オーバーコート層]オーバーコート層
は、感光材料を保護するとともに、空気中の酸素の侵入
を防いで重合性層の硬化度を高める機能を有する。ま
た、オーバーコート層は画像形成を促進する成分(例、
塩基または塩基プレカーサー、還元剤、熱現像促進剤)
を含み、オーバーコート層としての保護機能に加えて、
画像形成を促進する機能を有していてもよい。オーバー
コート層は、マット剤を含むことができる。マット剤
は、感光材料表面の粘着性を低下させ、感光材料を重ね
た時の接着を防止する。これらの層の厚さは、0.3乃
至20μmであることが好ましく、0.5乃至10μm
であることがさらに好ましい。
【0026】[粘着性層]トナーを用いて画像を形成す
る場合、粘着性層を感光材料に設けることができる。粘
着性層は、トナーが付着できる粘着性を有するポリマー
で構成する。上記ポリマーとしては、天然または合成ゴ
ムが好ましい。合成ゴムの例としては、イソブチレンゴ
ム、ニトリルゴム、ブチルゴム、塩素化ゴム、ポリビニ
ルイソブチルエーテル、シリコンエラストマー、ネオプ
レンおよび共重合ゴム(例、スチレン−ブタジエンコポ
リマー、スチレン−イソブチレンコポリマー)を挙げる
ことができる。合成ゴムがコポリマーの場合、共重合方
法はランダム、ブロックおよびグラフト共重合のいずれ
でもよい。粘着性層の厚さは、0.01乃至10μmで
あることが好ましく、0.05乃至5μmであることが
さらに好ましい。
【0027】[剥離層]転写により画像を形成する場
合、剥離層を感光材料に設けることができる。剥離層
は、支持体との剥離が容易で室温では非粘着性である
が、加熱により粘着性または融着性を示す。剥離層は、
有機ポリマー(例、ポリビニルアセタール樹脂、アミド
樹脂)をマトリックスとして含む。マトリックスとして
使用するポリマーのフロー軟化点は、還元剤の還元反応
に要する加熱温度以上であることが好ましい。剥離層
は、さらにフッ素含有化合物を1重量%以上含むことが
好ましい。フッ素含有化合物としては、フッ素含有界面
活性剤を好ましく用いることができる。剥離層の膜厚
は、1.0μm以上であることが好ましく、1.4μm
以上であることがさらに好ましい。
【0028】[中間層]各層の間に、中間層を設けるこ
とができる。中間層は、ハレーション防止層あるいはバ
リアー層として機能させることもできる。バリアー層
は、感光材料の保存時に、成分が層間を移動して、拡散
したり混合したりするのを防止する機能を有する。中間
層の材料は用途に応じて決定する。感光性層やオーバー
コート層に用いる親水性ポリマーを使用してもよい。中
間層の厚さは、10μm以下であることが好ましい。
【0029】[支持体]支持体の材料としては、紙、合
成紙、合成樹脂(例、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン)をラミネートした紙、プラスチックフイ
ルム(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネ
ート、ポリイミド、ナイロン、セルローストリアセテー
ト)、金属板(例、アルミニウム、アルミニウム合金、
亜鉛、鉄、銅)、これらの金属がラミネートあるいは蒸
着された紙やプラスチックフイルムを用いることができ
る。
【0030】感光材料を平版印刷版の製造に用いる場
合、好ましい支持体の材料は、アルミニウム板、ポリエ
チレンテレフタレートフイルム、ポリカーボネートフイ
ルム、紙および合成紙である。また、ポリエチレンテレ
フタレートフイルム上にアルミニウムシートがラミネー
トされた複合シートも好ましい。
【0031】アルミニウム板を支持体に用いる場合につ
いて、以下で説明する。アルミニウム支持体は、必要に
応じて表面粗面化処理(砂目たて処理)あるいは表面親
水化処理などの表面処理が施される。表面粗面化処理
は、電気化学的砂目たて法(例えば、アルミニウム板を
塩酸または硝酸電解液中で電流を流して砂目たてをする
方法)および/または機械的砂目たて法(例えば、アル
ミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシ
グレイン法、研磨球と研磨剤とでアルミニウム表面を砂
目たてするボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤
とで表面を砂目たてするブラシグレイン法)によって実
施される。
【0032】次に、砂目たて処理を施されたアルミニウ
ム板は、酸またはアルカリによって化学的にエッチング
される。工業的に有利な方法は、アルカリを用いるエッ
チングである。アルカリ剤の例としては、炭酸ナトリウ
ム、アルミン酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、リン
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよ
び水酸化リチウムが挙げられる。アルカリ溶液の濃度は
1乃至50重量%の範囲が好ましい。アルカリ処理の温
度は、20乃至100℃の範囲が好ましい。さらに、ア
ルミニウムの溶解量が5乃至20g/m2 となるよう
に、処理条件を調整することが好ましい。
【0033】通常、アルカリエッチングの後、アルミニ
ウム板は、表面に残る汚れ(スマット)を除去するため
に酸によって洗浄される。好ましい酸は、硝酸、硫酸、
リン酸、クロム酸、フッ酸およびホウフッ酸である。電
気化学的粗面化処理後のスマット除去処理は、50乃至
90℃で15乃至65重量%の濃度の硫酸と接触させる
方法等の公知の方法によって実施することができる。
【0034】以上のように表面粗面化処理されたアルミ
ニウム板には、必要に応じて、陽極酸化処理あるいは化
成処理を施すことができる。陽極酸化処理は公知の方法
によって行うことができる。具体的には、酸溶液中で、
アルミニウム板に直流または交流電流を流すことによ
り、アルミニウム表面に陽極酸化皮膜を形成する。酸の
例としては、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スル
ファミン酸およびベンゼンスルボンホン酸を挙げること
ができる。陽極酸化の条件は、使用される電解液によっ
て変化する。一般的には、電解液の濃度が1乃至80重
量%、電解液の温度が5乃至70℃、電流密度が0.5
乃至60アンペア/dm2 、電圧が1乃至100v、そ
して電解時間が10乃至100秒の範囲であることが好
ましい。特に好ましい陽極酸化法は、硫酸中で高電流密
度で陽極酸化する方法およびリン酸を電解浴として陽極
酸化する方法である。
【0035】陽極酸化処理後、アルミニウム板にアルカ
リ金属シリケート処理(例えば、アルミニウム板をケイ
酸ナトリウム水溶液に浸漬する処理)を実施してもよ
い。また、アルミニウム支持体と重合性層の接着や印刷
特性を改良するために、支持体表面に下塗り層を設けて
もよい。
【0036】[下塗り層]下塗り層を構成する成分とし
ては、ポリマー(例、カゼイン、ポリビニルアルコー
ル、エチルセルロース、フェノール樹脂、スチレン−無
水マレイン酸樹脂、ポリアクリル酸);アミン(例、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、トリプロパノールアミン)およびそれらの
塩酸塩;モノアミノモノカルボン酸(例、シュウ酸塩、
リン酸塩、アミノ酢酸、アラニン);オキシアミノ酸
(例、セリン、スレオニン、ジヒドロキシエチルグリシ
ン);含硫アミノ酸(例、システイン、シスチン);モ
ノアミノジカルボン酸(例、アスパラギン酸、グルタミ
ン酸);ジアミノモノカルボン酸(例、リシン);芳香
族核を持つアミノ酸(例、p−ヒドロキシフェニルグリ
シン、フェニルアラニン、アントラニル);脂肪族アミ
ノスルホン酸(例、スルファミン酸、シクロヘキシルス
ルファミン酸);および(ポリ)アミノポリ酢酸(例、
エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢
酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ヒドロキシエチル
エチレンジアミン酢酸、エチレンジアミン二酢酸、シク
ロエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸)を挙げること
ができる。以上の化合物の酸基の一部または全部が、塩
(例、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)と
なったものも用いることができる。以上の成分は、2種
以上組み合わせて用いることもできる。
【0037】次に、感光材料の各成分について説明す
る。 [ハロゲン化銀]ハロゲン化銀としては、塩化銀、臭化
銀、ヨウ化銀、あるいは塩臭化銀、塩ヨウ化銀、ヨウ臭
化銀、塩ヨウ臭化銀のいずれの粒子も用いることができ
る。ハロゲン化銀粒子の形状は好ましくは立方体または
14面体であるが、規則的な結晶形を有するものに限ら
ず、変則的な結晶形を有するもの、あるいは、それらの
複合形でもよい。変則的な結晶形には、じゃがいも状、
球状、板状および平板状の結晶形が含まれる。平板状粒
子では、一般に粒子径が粒子厚の5倍以上の値になる。
【0038】ハロゲン化銀の粒子サイズについて特に制
限はない。0.01μm以下の微粒子も利用可能であ
る。一方、10μm程度の大粒子も利用できる。粒子サ
イズ分布に関しては、単分散粒子の方が多分散乳剤より
も好ましい。単分散乳剤については、米国特許3574
628号、同3655394号および英国特許1413
748号各明細書に記載がある。ハロゲン化銀粒子の結
晶構造は、均一でも、内部と外部とが異質なハロゲン組
成からなるものでもよい。層状構造を有していてもよ
い。また、エピタキシャル接合によって組成の異なるハ
ロゲン化銀が接合されていてもよい。さらに、ハロゲン
化銀以外の化合物と接合していてもよい。ハロゲン化銀
以外の化合物の例には、ロダン銀および酸化鉛が含まれ
る。
【0039】ハロゲン化銀粒子には、他の元素の塩が含
まれていても良い。他の元素の例としては、銅、タリウ
ム、鉛、ビスマス、カドミウム、亜鉛、カルコゲン
(例、硫黄、セレニウム、テルリウム)、金および第VI
II族貴金属(例、ロジウム、イリジム、鉄、白金、パラ
ジウム)を挙げることができる。これらの元素の塩は、
ハロゲン化銀の粒子形成時または粒子形成後に添加し
て、粒子内に含ませることができる。具体的な方法は、
米国特許1195432号、同1951933号、同2
448060号、同2628167号、同295097
2号、同3488709号、同3737313号、同3
772031号、同4269927号各明細書およびリ
サーチ・ディスクロージャー(RD)誌、第134巻、
No.13452(1975年6月)に記載がある。ハロ
ゲン化銀乳剤の調製時に、イリジウム化合物の水溶液を
乳剤に添加することで、イリジウムイオンをハロゲン化
銀粒子に導入することができる。水溶性イリジウム化合
物の例としては、ヘキサクロロイリジウム(III)酸塩お
よびヘキサクロロイリジウム(IV)酸塩を挙げることが
できる。同様に、ロジウム化合物の水溶液を乳剤に添加
することで、ロジウムイオンをハロゲン化銀粒子に導入
しても良い。水溶性ロジウム化合物の例としては、ロジ
ウムアンモニウムクロライド、ロジウムトリクロライド
およびロジウムクロライドを挙げることができる。イリ
ジウム化合物またはロジウム化合物を、ハロゲン化銀粒
子形成のためのハロゲン化物の水溶液に溶解して用いて
もよい。また、イリジウム化合物またはロジウム化合物
の水溶液を、粒子が形成される前に添加しても、粒子が
形成されている間に添加してもよい。さらに、粒子形成
から化学増感処理までの間に添加してもよい。粒子が形
成されている間に添加することが特に好ましい。イリジ
ウムイオンまたはロジウムイオンは、ハロゲン化銀1モ
ル当たり10-8乃至10-3モル用いることが好ましく、
10-7乃至10-5モル用いることがさらに好ましい。な
お、ロジウム化合物とイリジウム化合物を併用する場
合、前者の使用は、後者の使用より前段階であることが
好ましい。
【0040】ハロゲン組成、晶癖、粒子サイズが異なっ
た2種以上のハロゲン化銀粒子を組み合わせて用いるこ
ともできる。ハロゲン化銀は乳剤として用いることが好
ましい。ハロゲン化銀乳剤は、リサーチ・ディスクロー
ジャー(RD)誌、No.17643(1978年12
月)、22〜23頁、“I.乳剤製造(Emulsion prepa
ration and types) ”、および同No.18716(19
79年11月)、648頁に記載された方法を用いて調
製することができる。ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理
熟成後に化学増感を行なうが、化学増感を行なわなくて
もよい。比較的低いカブリ値のハロゲン化銀粒子を用い
ることが好ましい。このような工程で使用される添加剤
はリサーチ・ディスクロージャー誌、No.17643お
よび同No.18716に記載されている。化学増感剤に
ついては、No.17643(23頁)およびNo.187
16(648頁右欄)に、それぞれ記載されている。ま
た、上記以外の公知の添加剤も上記の2つのリサーチ・
ディスクロージャー誌に記載されている。例えば、感度
上昇剤については、No.18716(648頁右欄)
に、かぶり防止剤および安定剤については、No.176
43(24〜25頁)およびNo.18716(649頁
右欄〜)にそれぞれ記載されている。
【0041】ハロゲン化銀乳剤は、通常、分光増感を行
ってから使用する。感光材料に使用する増感色素は、写
真技術等において公知のハロゲン化銀の増感色素を用い
ることができる。増感色素の例としては、シアニン色
素、メロシアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポ
ーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素
およびヘミオキソノール色素を挙げることができる。増
感色素とともに、それ自身、分光増感作用を持たない色
素あるいは可視光を実質的に吸収しない化合物であって
強色増感を示す化合物(強色増感剤)を乳剤に添加して
もよい。
【0042】[有機金属塩]本発明の感光材料の感光性
層には、ハロゲン化銀とともに有機金属塩を添加するこ
とができる。このような有機金属塩としては、有機銀塩
を用いることが特に好ましい。有機銀塩を形成するのに
使用される有機化合物としては、トリアゾール類、テト
ラゾール類、イミダゾール類、インダゾール類、チアゾ
ール類、チアジアゾール類、アザインデン類、メルカプ
ト基を置換基として有する脂肪族、芳香族または複素環
化合物を挙げることができる。また、カルボン酸の銀塩
やアセチレン銀も有機銀塩として用いることができる。
有機銀塩は2種以上を併用してもよい。有機銀塩は、ハ
ロゲン化銀1モルあたり、10-5乃至10モル、好まし
くは10-4乃至1モル使用される。また、有機銀塩の代
わりに、それを構成する有機化合物を感光性層に加え、
感光性層中でハロゲン化銀と一部反応させて有機銀塩に
変換してもよい。
【0043】[還元剤]還元剤は、ハロゲン化銀を還元
する機能または重合性化合物の重合を促進(または抑
制)する機能を有する。上記機能を有する還元剤として
は、様々な種類の物質がある。上記還元剤には、ハイド
ロキノン類、カテコール類、p−アミノフェノール類、
p−フェニレンジアミン類、3−ピラゾリドン類、3−
アミノピラゾール類、4−アミノ−5−ピラゾロン類、
5−アミノウラシル類、4,5−ジヒドロキシ−6−ア
ミノピリミジン類、レダクトン類、アミノレダクトン
類、o−またはp−スルホンアミドフェノール類、o−
またはp−スルホンアミドナフトール類、2,4−ジス
ルホンアミドフェノール類、2,4−ジスルホンアミド
ナフトール類、o−またはp−アシルアミノフェノール
類、2−スルホンアミドインダノン類、4−スルホンア
ミド−5−ピラゾロン類、3−スルホンアミドインドー
ル類、スルホンアミドピラゾロベンズイミダゾール類、
スルホンアミドピラゾロトリアゾール類、α−スルホン
アミドケトン類およびヒドラジン類が含まれる。
【0044】上記の還元剤は、特開昭61−18364
0号、同61−188535号、同61−228441
号、同62−70836号、同62−86354号、同
62−86355号、同62−206540号、同62
−264041号、同62−109437号、同63−
254442号、特開平1−267536号、同2−1
41756号、同2−141757号、同2−2072
54号、同2−262662号、同2−269352号
各公報に記載されている(現像薬またはヒドラジン誘導
体として記載のものを含む)。また、還元剤について
は、T.James 著“The Theory of the Photographic Pro
cess”第4版、291〜334頁(1977年)、リサ
ーチ・ディスクロージャー誌、Vol.170、第1702
9号、9〜15頁、(1978年6月)、および同誌、
Vol.176、第17643号、22〜31頁、(197
8年12月)にも記載がある。また特開昭62−210
446号公報記載の感光材料のように、還元剤に代えて
加熱条件下あるいは塩基との接触状態等において還元剤
を放出する還元剤プレカーサーを用いてもよい。
【0045】これらの還元剤のうち、酸と塩を形成する
塩基性を有するものは、適当な酸との塩の形で使用する
こともできる。これらの還元剤は、単独で用いてもよい
が、上記各公報にも記載されているように、二種以上の
還元剤を併用してもよい。二種以上の還元剤を併用する
場合における、還元剤の相互作用としては、第一に、い
わゆる超加生性によってハロゲン化銀(および/または
有機銀塩)の還元を促進すること、第二に、ハロゲン化
銀(および/または有機銀塩)の還元によって生成した
第一の還元剤の酸化体が共存する他の還元剤との酸化還
元反応を経由して重合性化合物の重合を引き起すこと
(または重合を抑制すること)が考えられる。ただし、
実際の使用時においては、上記のような反応は同時に起
り得るものであるため、いずれの作用であるかを特定す
ることは困難である。還元剤はハロゲン化銀1モル当た
り0.1乃至10モルの範囲で使用することが好まし
く、0.25乃至2.5モルの範囲で使用することがさ
らに好ましい。
【0046】上記還元剤の種類や量等を調整すること
で、ハロゲン化銀の潜像が形成された部分あるいは潜像
が形成されない部分のいずれかの部分の重合性化合物を
選択的に重合させることができる。還元剤はハロゲン化
銀を現像し、自身は酸化されて酸化体になる。この還元
剤の酸化体が層内で分解してラジカルを生成する場合、
ハロゲン化銀の潜像が形成された部分において重合が起
こる。このような還元剤の例としては、ヒドラジン類を
挙げることができる。一方、酸化体がラジカルを発生せ
ず(または発生させにくく)、還元剤自身または酸化体
が重合抑制機能を有する場合、重合開始剤(ラジカル発
生剤)を還元剤とともに含ませておくことでハロゲン化
銀の潜像が形成されない部分(還元剤より、その酸化体
の方が重合抑制機能が強い場合)または潜像が形成され
た部分(還元剤の方が、その酸化体より重合抑制機能が
強い場合)に重合が起こる。上記のような機能を有する
還元剤の例としては、1−フェニル−3−ピラゾリドン
類およびハイドロキノン類を挙げることができる。この
場合、以下に述べるような熱重合開始剤または光重合開
始剤を感光材料中に添加しておく必要がある。
【0047】[重合開始剤]熱重合開始剤については、
高分子学会・高分子実験学編集委員会編「付加重合・開
環重合」(1983年、共立出版)の6〜18頁および
特開昭61−243449号公報に記載がある。熱重合
開始剤の例としては、アゾ化合物(例、アゾビス(イソ
ブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘ
キサンカルボニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビ
スイソブチレート、2,2’−アゾビス(2−メチルブ
チロニトリル)、アゾビスジメチルバレロニトリル)、
過酸化物(例、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、
過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム)お
よびp−トルエンスルフィン酸ナトリウムを挙げること
ができる。光重合開始剤については、Oster 他著「Chem
ical Review 」第68巻(1968年)の125〜15
1頁、Kosar 著「Light-Sensitive System」(John Wil
ey& Sons,1965年)の158〜193頁および特開
昭61−75342号公報、特開平2−207254号
公報に記載がある。光重合開始剤の例としては、カルボ
ニル化合物(例、α−アルコキシフェニルケトン類、多
環式キノン類、ベンゾフェノン誘導体、キサントン類、
チオキサントン類、ベンゾイン類、市販の光重合開始剤
(例、チバガイギー社製「イルガキュアー651」、同
「イルガキュアー907」))、含ハロゲン化合物
(例、クロロスルホニルおよびクロロメチル多核芳香化
合物、クロロスルフォニルおよびクロロメチル複素環式
化合物、クロロスルフォニルおよびクロロメチルベンゾ
フェノン類、フルオレノン類)、ハロアルカン類、α−
ハロ−α−フェニルアセトフェノン類、光還元性色素と
還元剤とのレドックスカップル類、有機硫黄化合物、過
酸化物、光半導体(例、二酸化チタン、酸化亜鉛)、金
属化合物(例、鉄(I)塩、金属カルボニル、金属錯
体、ウラニル塩)、ハロゲン化銀、アゾおよびジアゾ化
合物を挙げることができる。
【0048】光重合開始剤の具体例には、2−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−{4−
(メチルチオ)フェニル}−2−モルホリノ−1−プロ
パノン、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラースケトン、
4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、クロロメチ
ルベンゾフェノン、クロロスルホニルベンゾフェノン、
9,10−アンスラキノン、2−メチル−9,10−ア
ンスラキノン、クロロスルホニルアンスラキノン、クロ
ロメチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキ
ノン、キサントン、クロロキサントン、チオキサント
ン、クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサ
ントン、クロロスルホニルチオキサントン、クロロメチ
ルベンゾチアゾール、クロロスルホニルベンゾキサゾー
ル、クロロメチルキノリン、フルオレンおよび四臭化炭
素が含まれる。重合開始剤は重合性化合物1g当り、
0.001乃至0.5gの範囲で用いることが好まし
く、0.01乃至0.2gの範囲で用いることがさらに
好ましい。
【0049】[重合性化合物]重合性化合物としては、
重合性モノマーまたは架橋性ポリマーを用いることがで
きる。重合性モノマーと架橋性ポリマーを併用してもよ
い。重合性モノマーの例としては、付加重合性または開
環重合性を有する化合物を挙げることができる。付加重
合性を有する化合物としては、エチレン性不飽和基を有
する化合物、開環重合性を有する化合物としては、エポ
キシ基を有する化合物がある。エチレン性不飽和基を有
する化合物が特に好ましい。エチレン性不飽和基を有す
る化合物の例としては、アクリル酸およびその塩、アク
リル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸お
よびその塩、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミ
ド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル類、イタコ
ン酸エステル類、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニ
ルエステル類、N−ビニル複素環類、アリルエーテル
類、アリルエステル類およびそれらの誘導体を挙げると
ができる。アクリル酸エステル類もしくはメタクリル酸
エステル類が好ましい。
【0050】アクリル酸エステル類の具体例としては、
n−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、ベンジルアクリ
レート、フルフリルアクリレート、エトキシエチルアク
リレート、ジシクロヘキシルオキシエチルアクリレー
ト、トリシクロデカニルオキシアクリレート、ノニルフ
ェニルオキシエチルアクリレート、1,3−ジオキソラ
ンアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ブ
タンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート、ポリオキシエチレン化ビスフ
ェノールAのジアクリレート、2,2−ジメチル−3−
ヒドロキシプロピオンアルデヒドとトリメチロールプロ
パンの縮合物のジアクリレート、2,2−ジメチル−3
−ヒドロキシプロピオンアルデヒドとペンタエリスリト
ールの縮合物のトリアクリレート、ポリオキシエチレン
化ビスフェノールFのジアクリレート、ポリウレタンア
クリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、
ポリプロピレンジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ
−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−
5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、2−
(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5,5
−ジヒドロキシメチル−1,3−ジオキサントリアクリ
レート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイ
ド付加物のトリアクリレート、ヒドロキシポリエーテル
のポリアクリレート、ポリエステルアクリレートおよび
ポリウレタンアクリレートを挙げることができる。
【0051】メタクリル酸エステル類の具体例として
は、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、エ
チレングリコールジメタクリレート、ブタンジオールジ
メタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリス
リトールテトラメタクリレートおよびポリオキシアルキ
レン化ビスフェノールAのジメタクリレートなど上記の
アクリル酸エステル類の具体例として挙げた重合性モノ
マー化合物のアクリロイル基の一部または全部をメタク
リロイル基に置換した化合物を挙げることができる。
【0052】架橋性ポリマーとしては、ラジカル種に対
して反応性の基を有する公知のポリマーであればいずれ
も使用可能である。これらのポリマーは、ホモポリマー
であっても、ラジカル種に対して反応性の基を有しない
モノマーとのコポリマーであってもよい。このようなポ
リマーは、(A)ラジカル(重合開始ラジカルまたは重
合性モノマーの重合過程の成長ラジカル)が付加するこ
とのできる二重結合基を、分子の主鎖中または側鎖中に
有するポリマー、および(B)ラジカルによって主鎖ま
たは側鎖の原子(水素原子、塩素などのハロゲン原子)
が容易に引き抜かれてポリマーラジカルが生じるポリマ
ーである。上記の(A)のポリマーの例としては、特開
昭64−17047号公報に記載されているような、側
鎖にエチレン性不飽和二重結合を有するポリマー(例、
アリル(メタ)アクリレートのポリマー(コポリマーを
含む)、1,2−ポリブタジエン、1,2−ポリイソプ
レン)および主鎖に不飽和二重結合を有するポリマー
(例、ポリ−1,4−ブタジエン、ポリ−1,4−イソ
プレン(コポリマーを含む)、天然および合成ゴム)を
挙げることができる。上記の(B)のポリマーの例とし
ては、「高分子反応」(高分子学会偏/共立出版、19
78年刊)の147頁〜192頁に記載されているポリ
マーを挙げることができる。具体的には、ポリ(メタ)
アクリレ−ト、ポリビニルブチラート、ポリビニルホル
マール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、酢酸ビニル−エチレンコポリマー、塩
化ビニリデン−アクリロニトリルコポリマー、塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートブチ
レート、トリアセチルセルロース、エチルセルロース、
ポリビニルピリジン、ポリビニルイミダゾールを挙げる
ことができる。後述するように、重合の後、アルカリ性
水溶液でエッチング処理を行う場合には、架橋性ポリマ
ーは酸性官能基をその分子内に有するものであることが
好ましい。酸性官能基の例としては、カルボキシル基、
酸無水物基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、スル
ホンアミド基およびスルホンイミド基を挙げることがで
きる。具体的には、(メタ)アクリル酸、スチレンスル
フォン酸あるいは無水マレイン酸のホモポリマーまたは
コポリマーを挙げることができる。コポリマーの場合、
酸性基を持つモノマーのモル含有量は、1〜50%、よ
り好ましくは5〜30%の範囲である。
【0053】以上述べたような重合性化合物は、二種以
上を併用してもよい。なお、還元剤または色剤の化学構
造にビニル基やビニリデン基等の重合性官能基を導入し
た物質も重合性化合物として使用できる。上記のように
還元剤と重合性化合物、あるいは色剤と重合性化合物を
兼ねた物質の使用も感光材料の態様に含まれる。重合性
化合物は重合性層中に、層の全量に対して3乃至90重
量%の範囲で含まれていることが好ましく、15乃至6
0重量%の範囲で含まれていることがさらに好ましい。
【0054】[重合性層のバインダー]重合性層には、
強度を改良するために、さらにバインダーを添加するこ
とができる。バインダーとしては、天然および合成の高
分子化合物が使用できる。重合性化合物として架橋性ポ
リマーを用いた場合は、この架橋性ポリマーは、重合性
化合物としてだけではなく、バインダーとしても機能す
る。具体的なバインダーの例としては、付加重合型の合
成ホモポリマーおよびコポリマー(例、種々のビニルモ
ノマーのホモポリマーおよびコポリマー)、縮重合型の
合成ホモポリマーおよびコポリマー(例、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル−ポリア
ミド)を挙げることができる。重合の後、アルカリ性水
溶液でエッチング処理を行う場合には、バインダーに用
いるポリマーは酸性官能基をその分子内に有するもので
あることが好ましい。酸性官能基の例としては、カルボ
キシル基、酸無水物基、フェノール性水酸基、スルホン
酸基、スルホンアミド基およびスルホンイミド基を挙げ
ることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸、ス
チレンスルフォン酸あるいは無水マレイン酸のホモポリ
マーまたはコポリマーを挙げることができる。コポリマ
ーの場合、酸性基を持つモノマーのモル含有量は、1乃
至50%であることが好ましく、5乃至30%であるこ
とがさらに好ましい。バインダーに用いるポリマーとし
ては、架橋性ポリマーでかつ酸性官能基をその分子内に
有するものが、特に好ましい。このようなポリマーとし
て、例えばアリル(メタ)アクリレートと(メタ)アク
リル酸のコポリマーを挙げることができる。バインダー
もしくは重合性化合物として、側鎖にエチレン性不飽和
二重結合を有するポリマーを用いると、重合性層に重合
性モノマーが含まれていなくとも画像を得ることができ
るが、一般には、重合性モノマーを併用する方が、硬度
を高くすることができるので好ましい。また、重合性層
にバインダーが含まれずに、重合性モノマーだけが含ま
れていても画像を得ることができるが、重合性モノマー
が液体の場合、重合性層が柔らかくなり過ぎるので好ま
しくない。バインダーの重合性層への添加量は、一般に
重合性層全体の80重量%以下、好ましくは70重量%
以下である。
【0055】[塩基または塩基プレカーサー]感光材料
は、塩基または塩基プレカーサーを含むことができる。
特に加熱による乾式の現像処理を行う場合、感光材料は
塩基または塩基プレカーサーを含むことが好ましい。塩
基および塩基プレカーサーとしては、無機の塩基および
有機の塩基、またはそれらの塩基プレカーサー(脱炭酸
型、熱分解型、反応型および錯塩形成型など)が使用で
きる。無機塩基の例は特開昭62−209448号公報
に記載がある。有機塩基の例としては、第3級アミン化
合物(特開昭62−170954号公報記載)、ビスあ
るいはトリスあるいはテトラアミジン化合物(特開昭6
3−316760号公報記載)およびビスあるいはトリ
スあるいはテトラグアニジン化合物(特開昭64−68
746号公報記載)を挙げることができる。本発明にお
いては、pKa7以上の塩基が好ましい。本発明におい
ては、感光材料の保存安定性の点から塩基よりも塩基プ
レカーサーが好ましい。好ましい塩基プレカーサーの例
としては、加熱より脱炭酸する有機酸と塩基の塩(特開
昭63−316760号、同64−68746号、同5
9−180537号および同61−313431号各公
報記載)および加熱により塩基を放出する尿素化合物
(特開昭63−96159号公報記載)を挙げることが
できる。また、反応を利用して塩基を放出させる方法と
しては、遷移金属アセチリド、遷移金属イオンに対しア
セチリドアニオン以上の親和性を有するアニオンを含む
塩との反応(特開昭63−25208号公報記載)や、
水に難溶な塩基性金属化合物およびこの塩基性金属化合
物を構成する金属イオンに対し水を媒体として錯形成反
応し得る化合物を含有させ、水の存在下でこれらの2つ
の化合物の間の反応による塩基を放出させる方法(特開
平1−3282号公報記載)が挙げられる。本発明の塩
基プレカーサーとしては、50℃〜200℃で塩基を放
出するものであることが好ましく、80℃〜160℃で
塩基を放出するものであることがさらに好ましい。塩基
と塩基プレカーサーは、併用することもできる。塩基ま
たは塩基プレカーサーは、ハロゲン化銀1モル当たり
0.1乃至20モルの範囲で使用することが好ましく、
より好ましくは0.2乃至10モルの範囲である。
【0056】[熱現像促進剤]本発明に用いる感光材料
は、熱現像を促進し、熱現像処理をより短時間で行うた
めに、熱現像促進剤をいずれかの層に含有してもよい。
熱現像促進剤としては、感光材料のいずれかの層に用い
られるバインダーに対して室温もしくは加熱時に可塑化
作用を有する化合物や、可塑化作用はないが加熱によっ
て層内で溶融しうる化合物であればいずれも使用可能で
ある。感光材料のいずれかの層に用いられるバインダー
に対して室温もしくは加熱時に可塑化作用を有する化合
物としては、高分子化合物の可塑剤として知られている
公知の化合物がすべて使用可能である。このような可塑
剤としては、「プラスチック配合剤」大成社、P21-63;
「プラスチックス・アディティブズ第2版」(Plastics
Additives, 2nd Edition )Hanser Publishers, Chap.
5 P251-296;「サーモプラスティク・アディティブズ」
(Thermoplastics Additives)Marcel Dekker Inc. Cha
p.9 P345-379;「プラスティク・アディティブズ・アン
・インダストリアル・ガイド」(Plastics Additives A
n Industrial Guide)Noyes Publications, Section-14
P333-485 ;「ザ・テクノロジー・オブ・ソルベンツ・
アンド・プラスティサイザーズ」(The Technology of
Solvents and Plasticizers )John Wiley & Sons Inc.
Chap.15 P903-1027);「インダストリアル・プラステ
ィサイザーズ」(Industrial Plasticizers, Pergamon
Press );「プラスティサイザー・テクノロジー第1
巻」(Plasticizer Technology Vol.1, Reinhold Publi
shing Corp. );「プラスティサイゼーション・アンド
・プラスティサイザー・プロセス」(Plusticization a
nd Plusticizer Process, American Chemistry)に記載
の可塑剤が使用できる。好ましい熱現像促進剤として
は、グリコール類(例、ジエチレングリコール、ジポリ
プロピレングリコール)、多価アルコール類(例、グリ
セリン、ブタンジオール、ヘキサンジオール)、糖類、
ギ酸エステル、尿素類(例、尿素、ジエチル尿素、エチ
レン尿素、プロピレン尿素)、尿素樹脂、フェノール樹
脂、アミド化合物(例、アセトアミド、プロピオンアミ
ド)、スルファミド類およびスルホンアミド類を挙げる
ことができる。また、上記の熱現像促進剤を2種以上組
み合わせて使用することもできる。また、2つ以上の層
に分割して添加することもできる。熱現像促進剤の添加
量は0.05乃至2g/m2 であることが好ましく、
0.1乃至1g/m2 であることがさらに好ましい。
【0057】[着色剤]ハレーションおよびイラジエー
ション防止、または重合画像の着色を目的として、着色
剤を感光材料に添加することができる。このための着色
剤としては、重合性層の重合硬化反応を著しく妨げた
り、ハロゲン化銀の感光性や現像性を著しく妨げたりし
ない限りにおいて、顔料・染料を問わず任意の公知の着
色剤を使用することができる。着色剤をハレーション防
止または画像の着色の目的で使用する場合は、重合性層
に添加するのが好ましい。また、イラジエーション防止
の目的で使用する場合は、感光性層に添加するのが好ま
しい。ハレーションおよびイラジエーション防止のため
に着色剤を添加する場合は、ハロゲン化銀の感光波長領
域の光を吸収できるものが好ましい。着色剤として用い
ることができる顔料としては、市販の顔料およびカラー
インデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日
本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技
術」(CMC出版、1984年刊)に記載されている顔
料が利用できる。黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔
料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔
料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素
が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレー
キ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシア
ニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペ
リノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔
料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キ
ノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニ
トロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔
料が使用できる。これら顔料は表面処理をせずに用いて
もよく、表面処理をほどこして用いてもよい。表面処理
の方法には樹脂やワックスを表面コートする方法、界面
活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シラン
カップリング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアネート
等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記
の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書
房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年
刊)および「最新顔料応用技術」(CMC出版、198
6年刊)に記載されている。顔料の粒径は0.01乃至
10μmの範囲であることが好ましく、0.05乃至1
μmの範囲であることがさらに好ましい。顔料を分散す
る方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられ
る公知の分散技術が使用できる。分散機としては、超音
波分散器、サンドミル、アトライター、パールミル、ス
ーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、
KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミ
ル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料
応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載があ
る。着色剤として用いることができる染料としては、市
販の染料および文献(例えば「染料便覧」有機合成化学
協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のもの
が利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染
料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロ
シアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、
メチン染料などの染料が挙げられる。ハロゲン化銀の感
度への影響が少ないイラジエーション防止用の染料は、
特公昭41−20389号、同43−3504号、同4
3−13168号および特開平2−39042号各公
報、および米国特許3697037号、同342320
7号、同2865752号、英国特許1030392号
および同1100546号各明細書に記載がある。着色
剤の使用量は、0.01乃至2g/m2 、より好ましく
は0.05乃至1g/m2 である。
【0058】[かぶり防止剤、現像促進剤、安定剤]写
真特性を改良するために、かぶり防止剤、銀現像を促進
する銀現像促進剤、安定剤等の添加剤をいずれかの層に
含有させてもよい。それらの例としては、リサーチ・デ
ィスクロージャー誌No.17643、24〜25ペー
ジ(1978年)に記載されているアゾール類やアザイ
ンデン類、特開昭59−168442号公報に記載の窒
素を含むカルボン酸類およびリン酸類、同62−879
57号公報記載のアセチレン化合物類を挙げることがで
きる。これらの化合物の使用量はハロゲン化銀1モル当
り10-7モル乃至1モルの範囲である。
【0059】[現像停止剤]本発明において、熱現像時
の処理温度および処理時間に対し、常に一定の画像を得
る目的で種々の現像停止剤を用いることができる。ここ
でいう現像停止剤とは、適正現像後、速やかに塩基を中
和または塩基と反応して層中の塩基濃度を下げ現像を停
止させる化合物または銀および銀塩と相互作用して現像
を抑制させる化合物である。具体的には、加熱により酸
を放出する酸プレカーサー、加熱により共存する塩基と
置換反応を起こす親電子化合物、または含窒素ヘテロ環
化合物、メルカプト化合物およびその前駆体等が挙げら
れる。熱現像停止剤については、特開昭62−2531
59号公報、特開平2−42447号および同2−26
2661号各公報に記載がある。
【0060】[界面活性剤]本発明においては、界面活
性剤をいずれかの層に添加することができる。界面活性
剤は、公知のものが使用できる。例としては、ノニオン
活性剤、アニオン活性剤、カチオン活性剤、フッ素活性
剤、特開平2−195356号公報に記載の界面活性剤
を挙げることができる。特に、ソルビタン類、ポリオキ
シエチレン類、含窒素界面活性剤が好ましい。
【0061】[マット剤]感光材料のバック層、または
感光層が塗設された側の最上層に設けられるオーバーコ
ート層に含むことのできるマット剤は、通常の銀塩写真
の技術分野やにおいてよく知られている親水性コロイド
バインダー中に分散可能な無機または有機材料の不連続
固体粒子である。無機のマット剤の例としては、酸化物
(例、二酸化珪素、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸
化アルミニウム)、アルカリ土類金属塩(例、硫酸バリ
ウム、硫酸ストロンチウム、硫酸マグネシウム、炭酸カ
リウム)、画像を形成しないハロゲン化銀粒子およびガ
ラスを挙げることができる。また、有機のマット剤の例
としては、デンプン、セルロースエステル、セルロース
エーテルおよび合成樹脂を挙げることができる。合成樹
脂としては、水不溶または水難溶性の合成ポリマーを用
いることが好ましい。このようなポリマーの例には、ア
ルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、アルコ
キシアルキルアクリレート、アルコキシアルキルメタク
リレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニル
エステル、アクリロニトリル、オレフィン、スチレンま
たはベンゾグアナミンのホモポリマーまたはコポリマー
が含まれる。上記コポリマーの場合、他の共重合単位の
例としては、アクリル酸、メタクリル酸、α、β−不飽
和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキルアクリレート、ヒ
ドロキシアルキルメタクリレート、スルホアルキルアク
リレート、スルホアルキルメタクリレートおよびスチレ
ンスルホン酸を挙げることができる。その他、エポキシ
樹脂、ナイロン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、
ポリビニルカルバゾール、ポリ塩化ビニリデンも利用で
きる。また、メタクリル酸アルキル/メタクリル酸コポ
リマーのようなアルカリ可溶性マット剤(特開昭53−
7231号、同58−66937号および同60−88
94号各公報記載)やアニオン性基を有するアルカリ可
溶性ポリマー(特開昭58−166341号公報記載)
も利用できる。マット剤の粒径は1乃至50μmの範囲
が好ましい。粒径分布は、単分散であっても多分散であ
ってもよい。粒子の最大粒径が30μmを越えないマッ
ト剤で、さらに粒径20μm以上のものが10vol.%以
下であることが特に好ましい。上記マット剤の使用量
は、0.01乃至1g/m2 の範囲で用いることが好ま
しく、0.1乃至0.7g/m2 の範囲で用いることが
さらに好ましい。
【0062】[重合禁止剤]感光材料の保存中に重合性
化合物が重合してしまうのを防止するためのに、重合禁
止剤を重合性層に添加することができる。このための重
合禁止剤としては、従来公知の重合禁止剤がいずれも使
用可能である。重合禁止剤の例としては、ニトロソアミ
ン化合物、チオ尿素化合物、チオアミド化合物、尿素化
合物、フェノール誘導体、ニトロベンゼン誘導体および
アミン化合物を挙げることができる。さらに具体的に
は、クペロンアルミニウム塩、N−ニトロソジフェニル
アミン、アリルチオ尿素、アリールフォスファイト、p
−トルイジン、φ−トルチノン、ニトロベンゼン、ピリ
ジン、フェナチアジン、β−ナフトール、ナフチルアミ
ン、t−ブチルカテコール、フェノチアジン、クロラニ
ール、p−メトキシフェノール、ピロガロール、ハイド
ロキノン、およびアルキルまたはアリール置換ハイドロ
キノンを挙げることができる。
【0063】以下、画像形成の各処理について説明す
る。 [画像露光処理]画像露光は、ハロゲン化銀の分光感度
(増感色素)に応じた波長の光を放出する光源を用いて
行う。用いることのできる光源の例としては、タングス
テンランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、キセノ
ンフラッシュランプ、水銀ランプ、カーボンアークラン
プ等のランプ、各種のレーザー(例、半導体レーザー、
ヘリウムネオンレーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘ
リムカドミウムレーザー)、発光ダイオード、陰極線管
などを挙げることができる。露光波長は、可視光、近紫
外光、近赤外光が一般的であるが、X線、電子ビームを
用いてもよい。露光量はハロゲン化銀の感度で決まる
が、一般に、0.01乃至10000ergs/cm
2 、より好ましくは0.1乃至1000erg/cm2
の範囲である。なお、支持体が透明である場合は、支持
体の裏側から支持体を通して露光することもできる。
【0064】[熱現像処理]熱現像は、感光材料を加熱
した物体(例、金属板、ブロック、ローラー)に密着す
る方法、加熱した液体に浸漬する方法、あるいは赤外線
を照射する方法によって行うことができる。感光材料の
表面を空気中に開放し、支持体側から加熱してもよい。
加熱温度は60乃至200℃、より好ましくは100乃
至150℃の範囲である。加熱時間は1乃至180秒、
より好ましくは5乃至60秒の範囲である。露光済の感
光材料を主加熱条件よりも低い温度または短時間で予備
加熱するか、または主加熱後に後加熱してもよい。後加
熱は、画像形成の後処理の後、例えば溶出(エッチン
グ)処理後に行なってもよい。
【0065】還元剤の酸化体ラジカルが重合を開始する
場合は、以上の加熱によりポリマー画像が形成される。
還元剤またはその酸化体の重合禁止作用を利用して重合
画像を形成する場合は、重合開始剤から均一にラジカル
を発生させる必要がある。熱重合開始剤を用た場合は、
熱現像時の加熱でラジカルを発生させることができるの
で、加熱は一回でよい。光重合開始剤を用いた場合は、
ラジカルを発生させるために、熱現像後に、全面露光す
る必要がある。この際の光は、光重合開始剤の吸収する
波長を有していなければならない。光源としては、前記
の画像露光に用いる光源として例示したものから、適
宜、選択することができる。露光量は103 乃至107
ergs/cm2 の範囲である。
【0066】熱現像後、得られた画像は、その硬化部と
未硬化部との化学的または物理的性質(例えば、溶解
性、表面粘着性、支持体との接着の強さ、軟化点、屈折
性、誘電率、拡散性、着色性)の違いを利用して後処理
をする。後処理としては、溶出(エッチング)処理、
(シートによる)除去処理、転写処理、トナー現像処理
および染色処理が挙げられる。以下、各処理について説
明する。これらの処理を任意に組み合わせて実施しても
よい。
【0067】[溶出処理]溶出処理では、未硬化部と硬
化部の溶解性の差を利用して、未硬化部のみを溶出して
ポリマー画像を形成する。通常は、感光材料を未硬化部
を除去できる液体(エッチング液)に浸漬する。エッチ
ング液には、有機溶剤、アルカリ性水溶液またはその混
合液などの未硬化の重合性層を溶かすか膨潤させる液体
を使用する。アルカリ性化合物としては、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナトリ
ウム、メタケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、リ
ン酸カリウム、リン酸ナトリウム、アンモニアおよびア
ミノアルコール類(例、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン)を挙げることが
できる。水を主体にしたエッチング液には、必要に応じ
て種々の有機溶媒を添加してもよい。有機溶媒として
は、低級アルコール(例、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール)、芳香族環含有アルコール
(例、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール)、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、セロソルブ
類、および塩基として前述したアミノアルコール類が挙
げられる。さらに、エッチング液は必要に応じて、界面
活性剤、消泡剤、その他の添加剤を添加することができ
る。また、市販の印刷版用の現像液も用いることができ
る。熱現像を終わった感光材料は、直接エッチング液に
浸漬してもよいが、予め、重合性層以外の感光性層など
を水洗い、もしくは剥離して除去してからエッチング液
に浸漬してもよい。
【0068】[除去処理]シートによる除去は、未硬化
部と硬化部の支持体との接着の強さの差を利用して、未
硬化部もしくは硬化部を選択的に別のシート(除去シー
ト)に付着させて実施する。これにより、感光材料に残
った部分を画像として利用する。なお、除去シートは、
画像露光前あるいは現像前に感光材料とラミネートして
おいてもよい。
【0069】[転写処理]転写処理では、未硬化部と硬
化部の支持体との接着の強さの差を利用して、未硬化部
もしくは硬化部を選択的に別のシート(受像材料)に付
着させて転写する。これにより、受像材料に転写された
部分を画像として利用する。なお、受像材料は、画像露
光前あるいは現像前に感光材料とラミネートしておいて
もよい。また、下記のトナー現像処理を先に実施し、得
られたトナー画像を転写してもよい。
【0070】[トナー現像処理]未硬化部または硬化部
に選択的に着色物質(トナー)を付着させて、これによ
り画像を可視化する。また、感光材料に粘着性層を設
け、未硬化部または硬化部を選択的に除去後、露出した
粘着性層にトナーを付着させることもできる。さらに、
未硬化部または硬化部を選択的に転写した受像材料に対
しても、トナー現像処理を実施できる。
【0071】[染色処理」未硬化部または硬化部を選択
的に染色し、画像を可視化する。未硬化部または硬化部
を選択的に転写した受像材料に対して染色処理を実施し
てもよい。
【0072】以上のように得られた画像は、印刷版、カ
ラープルーフ、ハードコピー、レリーフなどに用いるこ
とができる。
【0073】
【実施例】[実施例1]感光材料の作成 「アルミニウム支持体の作成」厚さ0.24mmのJI
S−A−1050に従うアルミニウム板の表面を、ナイ
ロンブラシとパミストン(400メッシュ)の水懸濁液
とで砂目立てした後、水でよく洗浄した。次に、10%
の水酸化ナトリウム水溶液に70℃で60秒間浸漬して
エッチングした後、流水で水洗いした。20%の硝酸水
溶液で中和、洗浄してから、水洗いした。得られたアル
ミニウム板を、矩形波の交番波形電流(条件:陽極時電
圧12.7v、陽極時電気量に対する陰極時電気量の
比:0.9、陽極時電気量:160クーロン/dm2
を用いて、0.5%の硝酸アルミニウムを含有する1%
硝酸水溶液中で電解粗面化処理を行った。得られた板の
表面粗さは、0.6μm(Ra表示)であった。この処
理に続いて、1%の水酸化ナトリウム水溶液に40℃で
30分間浸漬した後、30%の硫酸水溶液中、55℃で
1分間処理した。次に、20%の硫酸水溶液中で厚さが
2.5g/dm2 になるように、直流電流を用いて、電
気密度2A/dm2 の条件下、陽極酸化処理を施して、
水洗、乾燥して、アルミニウム支持体を作成した。
【0074】「下塗り層の形成」0.02重量%硝酸銀
水溶液を上記支持体上にホワイラー塗布(200rp
m)し、100℃で1分間乾燥し、下塗り層を設けた。
【0075】「重合性層の形成」下記の塗布液を上記下
塗り層の上に塗布、乾燥して膜厚が1.3μmの重合性
層を設けた。
【0076】 ──────────────────────────────────── 重合性層塗布液 ──────────────────────────────────── ペンタエリスリトールテトラアクリレート 0.23g アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合モル比=80/20) 0.50g 下記の顔料分散液 4.47g 下記の添加剤の0.56重量%メタノール溶液 0.56g 界面活性剤(メガファックF176PF、大日本インキ化学(株)製)の0. 3重量%水溶液 1.00g メチルエチルケトン 0.62g プロピレングリコールモノメチルエーテル 2.50g ────────────────────────────────────
【0077】 ──────────────────────────────────── 顔料分散液 ──────────────────────────────────── 顔料(クロモフタルレッドA2B、チバガイギー社製) 6.90g アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合モル比=80/20) 5.73g シクロヘキサノン 12.90g プロピレングリコールモノメチルエーテル 74.47g ────────────────────────────────────
【0078】
【化2】
【0079】「ハロゲン化銀乳剤の調製」ゼラチンと臭
化カリウムと水が入り55℃に加温された容器に、下記
のチオエーテル化合物を硝酸銀添加量に対して2.0×
10-3モル相当の量で添加した。反応容器のpAg値を
9.2に保ちつつ、硝酸銀水溶液と、ヨウ化カリウムお
よび硝酸銀の全添加量に対するロジウムのモル比で4×
10-8モルとなるようにロジウムアンモニウムクロライ
ドを含有した臭化カリウム水溶液とを、pAgコントロ
ールダブルジエット法により添加してヨウ臭化銀粒子を
形成した。さらに引き続いて、同一温度、pAg=8.
9にて、硝酸銀水溶液と、銀に対するイリジウムのモル
比で10-7モルになるようにヘキサクロロイリジウム(I
II) 酸塩を添加した臭化カリウム溶液を、ダブルジェッ
ト方で二段添加して、下記の組成のコア/シェル形ヨウ
臭化銀乳剤を調製した。
【0080】
【化3】
【0081】コア: ヨウ臭化銀(ヨウ化
銀含有率:7.5モル%) シェル: 純臭化銀 コア/シェル: 3/7(銀モル比) 平均ヨウ化銀含有率:2.3モル% 平均粒子サイズ: 0.28μm
【0082】得られた乳剤粒子は、単分散で、平均粒子
サイズの±40%以内に全粒子数の98%が存在してい
た。次いで、この乳剤を脱塩処理後、下記の分光増感色
素のメタノール溶液(10-2M/リットル)を、硝酸銀
1モル相当の乳剤に対して200ml添加し、pHを
6.2、pAgを8.7に調整した。さらに、チオ硫酸
ナトリウムと塩化金酸を用いて金・硫黄増感を行ない、
ハロゲン化銀乳剤を調製した。
【0083】
【化4】
【0084】「メルカプト銀化合物の調製」ポリビニル
アルコール(PVA−420、クラレ(株)製)2.8
gを水60gに溶解し、0.1N水酸化カリウム水溶液
を10.3g加え、50℃に加温した。攪拌しながら、
この溶液中に0.93ミリモルの硝酸銀を含む水溶液
と、下記のメルカプト化合物を0.93ミリモル含むメ
タノール溶液を、同時に20分間にわたり滴下し、滴下
終了後20分間攪拌した。次いで室温まで冷却後、pH
を6.3に調整した。このようにして、下記メルカプト
化合物の−SHを−SAgに変換したメルカプト銀化合
物を調製した。収量は113.68gであった。また、
この化合物の溶液のpAgは6.31であった。
【0085】
【化5】
【0086】「感光性層の形成」下記の塗布液を調製
し、上記重合性層上に塗布、乾燥して、乾燥膜厚が約
1.2μmの感光性層を設けた。
【0087】 ──────────────────────────────────── 感光性層塗布液 ──────────────────────────────────── ポリビニルアルコール(商品名:PVA−405、クラレ(株)製) 5.23g 下記の界面活性剤の5重量%水溶液 1.68g 下記の還元剤の10重量%水分散液 10.08g リン酸緩衝液(KH2 PO4 :0.025mol/リットル+Na2 HPO4 :0.025mol/リットル) 1.68g 臭化カリウムの0.5%水溶液 2.10g 上記のメルカプト銀化合物の0.11%水溶液 3.20g 上記のハロゲン化銀乳剤(水で4.3倍希釈液) 18.48g 水 47.69g ────────────────────────────────────
【0088】
【化6】
【0089】
【化7】
【0090】「塩基プレカーサー分散液の調製」下記の
塩基プレカーサーの粉末250gを、ダイノミル分散器
を用いて、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製のP
VA−205)の3重量%水溶液750g中に分散し
た。
【0091】
【化8】
【0092】「オーバーコート層の形成」以下の塗布液
を調製し、上記感光性層の上に塗布、乾燥して、乾燥膜
厚が約3.7μmのオーバーコート層を設けた。
【0093】 ──────────────────────────────────── オーバーコート層塗布液 ──────────────────────────────────── 下記第1表に示すポリビニルアルコール 15.0g 上記の塩基プレカーサー分散液 5.63g 前記の界面活性剤の5重量%水溶液 3.00g 水 135.0g ────────────────────────────────────
【0094】(画像形成)500Wのタングステンラン
プを用い、500nmの光を通すバンドパスフィルター
を通して、3ルックスで3秒間、感光材料を露光した。
次に、感光材料の裏面(支持体側の面)に145℃に加
熱した熱板を押し当てて加熱した。感光性層およびオー
バーコート層を水洗により除去した後、重合性層をアル
カリ性水溶液(富士写真フイルム(株)製のDP−4を
1/8に希釈したもの)を用いてエッチングした。感光
材料を良く水洗し、露光部分の重合性層にポリマーのレ
リーフ画像を形成した。
【0095】(画像およびオーバーコート層の水溶性評
価)以上のように作成した画像とオーバーコート層の水
に対する溶解性を評価した。結果を第1表に示す。
【0096】
【表3】 第1表 ──────────────────────────────────── 感光 ポリビニルアルコール 画像形成 オーバーコート層の 材料 番号 ケン化度 酸残基 重合度 加熱後の水溶性 ──────────────────────────────────── 1−a (1)97.0% あり 600 可 完全に溶解 1−b (2)94.0% あり 1000 可 完全に溶解 1−c (x)98.5% なし 600 可 不溶(ヘドロ発生) 1−d (y)93.5% なし 1000 可 不溶(ヘドロ発生) 1−e (z)88.0% なし 1000 不可* 完全に溶解 ──────────────────────────────────── 註:画像形成不可*:全く画像が得られなかった。
【0097】第1表に示す結果から明らかなように、オ
ーバーコート層のバインダーとして酸変性ポリビニルア
ルコールを用いることにより、良好な画像形成と加熱後
のオーバーコート層の水溶性を両立することができる。
【0098】[実施例2]実施例1の感光材料(1−
a)を用いて、以下のように画像を形成した。空冷のア
ルゴンイオンレーザーを光源として、488nmの露光
波長で走査露光(フイルム面上露光量:3μJ/cm
2 )により画像露光した。次に、感光材料の裏面(支持
体側)に145℃に加熱した熱板を押し当てて加熱し
た。感光材料表面は空気下に解放された。加熱によりハ
ロゲン化銀が還元されると同時に重合性層が硬化する。
露光された部分には銀画像が見られた。感光性層および
オーバーコート層を水洗したのち、これを実施例1で用
いた溶出液を用い、自動エッチング機にてブラシ現像し
た後、よく水洗し、未露光部分の重合性層を溶出除去し
て硬化画像を形成した。得られたレリーフ画像を印刷版
として、印刷機に取りつけて印刷したところ、良好な印
刷物が得られた。
【0099】[実施例3]感光材料の作成 実施例1と同様に、アルミニウム支持体の上に、下塗り
層および重合性層を塗布した。
【0100】「感光性層の形成」下記の塗布液を調製
し、重合性層上に塗布、乾燥して、乾燥膜厚が約4.0
μmの感光性層を設けた。
【0101】 ──────────────────────────────────── 感光性層塗布液 ──────────────────────────────────── 酸変性ポリビニルアルコール(12) 5.23g 実施例1で用いた界面活性剤の5重量%水溶液 1.68g 実施例1で用いた還元剤の10重量%水分散液 10.08g 実施例1で用いたメルカプト銀化合物の0.11%水溶液 3.20g 実施例1で用いたハロゲン化銀乳剤(水で4.3倍希釈液) 18.48g 実施例1で用いた塩基プレカーサー分散液 6.00g ────────────────────────────────────
【0102】(画像形成)空冷のアルゴンイオンレーザ
ーを光源として、488nmの露光波長で走査露光(フ
イルム面上露光量:3μJ/cm2 )により画像露光し
た。次に、感光材料の裏面(支持体側)に145℃に加
熱した熱板を押し当てて加熱した。感光材料表面は空気
下に解放された。加熱によりハロゲン化銀が還元される
と同時に重合性層が硬化する。露光された部分には銀画
像が見られた。感光性層を水洗除去したところ、感光性
層は水に良好に溶解した。次に、実施例1で用いた溶出
液を用い、自動エッチング機にてブラシ現像した後、よ
く水洗し、未露光部分の重合性層を溶出除去して硬化画
像を形成した。得られたレリーフ画像を印刷版として、
印刷機に取りつけて印刷したところ、良好な印刷物が得
られた。
【0103】[実施例4] 「酸変性ポリビニルアルコール(12)の精製」実施例
3で用いた酸変性ポリビニルアルコール(12)は、酢
酸ビニル成分をビニルアルコール成分にケン化する際に
生成する酢酸ナトリウムを不純物として5%含有してい
た。この酸変性ポリビニルアルコール100gを1%の
含水メタノール200gに加え、攪拌しながら50℃で
2時間加熱して溶解した。その後、濾過を行ないポリビ
ニルアルコールを分取した。この操作を6回繰り返すこ
とにより、酢酸ナトリウム含有量が0.3%の精製した
酸変性ポリビニルアルコール(12)を得た。
【0104】「感光材料の作成」感光性層のバインダー
として、以上のように精製した酸変性ポリビニルアルコ
ール(12)を使用した以外は実施例3と同様にして感
光材料を作成した。
【0105】(画像形成)以上のように作成した感光材
料を用いて、実施例3と同様に画像を形成した。得られ
たレリーフ画像を印刷版として、印刷機に取りつけて印
刷したところ、実施例3よりもさらに良好な結果が得ら
れた。すなわち、印刷可能枚数(版とび、すなわちハイ
ライト微小点が版上で脱落を起こさない枚数)が実施例
3よりも40%以上増加した。この結果から、感光材料
中の酢酸ナトリウム含有量を減少させることによって、
硬化画像の形成が促進され、耐刷枚数が向上することが
わかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、ハロゲン化銀、還元剤およ
    び重合性化合物を一緒にまたは別々に含む一または二以
    上の感光性重合性層が設けられており、さらに感光性重
    合性層の上にオーバーコート層が設けられている感光材
    料であって、 上記オーバーコート層が、分子内に酸残基または酸残基
    の塩を有するポリビニルアルコールを含むことを特徴と
    する感光材料。
  2. 【請求項2】 支持体上に、重合性化合物を含む重合性
    層、その上にハロゲン化銀を含む感光性層が順次設けら
    れており、さらに還元剤が重合性層または感光性層に含
    まれている感光材料であって、 上記感光性層が、分子内に酸残基または酸残基の塩を有
    するポリビニルアルコールを含むことを特徴とする感光
    材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009004948A1 (ja) * 2007-07-04 2009-01-08 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 感光性平版印刷版材料
EP2259137A4 (en) * 2008-03-27 2011-12-14 Fujifilm Corp ORIGINAL PLATE FOR A LITHOGRAPH PLATE AND METHOD FOR PRODUCING THE LITHOGRAPH PLATE THEREWITH

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