JPH07242977A - マンガン基制振合金およびその製造法 - Google Patents
マンガン基制振合金およびその製造法Info
- Publication number
- JPH07242977A JPH07242977A JP5259094A JP5259094A JPH07242977A JP H07242977 A JPH07242977 A JP H07242977A JP 5259094 A JP5259094 A JP 5259094A JP 5259094 A JP5259094 A JP 5259094A JP H07242977 A JPH07242977 A JP H07242977A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- manganese
- damping alloy
- alloy
- plate
- based damping
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 title claims abstract description 29
- 239000000956 alloy Substances 0.000 title claims abstract description 29
- 238000013016 damping Methods 0.000 title claims abstract description 23
- 239000011572 manganese Substances 0.000 title claims abstract description 21
- 229910052748 manganese Inorganic materials 0.000 title claims abstract description 16
- PWHULOQIROXLJO-UHFFFAOYSA-N Manganese Chemical compound [Mn] PWHULOQIROXLJO-UHFFFAOYSA-N 0.000 title claims abstract description 13
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 6
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 9
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 claims abstract description 9
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 claims abstract description 7
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 claims abstract description 7
- 229910052725 zinc Inorganic materials 0.000 claims abstract description 6
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 5
- 238000000137 annealing Methods 0.000 claims description 15
- 238000001816 cooling Methods 0.000 claims description 6
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 6
- 238000005266 casting Methods 0.000 claims description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 abstract description 7
- 239000011888 foil Substances 0.000 abstract description 3
- 239000000835 fiber Substances 0.000 abstract description 2
- 150000002696 manganese Chemical class 0.000 abstract description 2
- 239000000463 material Substances 0.000 description 12
- 239000010949 copper Substances 0.000 description 10
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 9
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 5
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 5
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 5
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 4
- 229910017566 Cu-Mn Inorganic materials 0.000 description 3
- 229910017871 Cu—Mn Inorganic materials 0.000 description 3
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 3
- 238000005097 cold rolling Methods 0.000 description 3
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 3
- 238000005482 strain hardening Methods 0.000 description 3
- 229910000906 Bronze Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910000881 Cu alloy Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910000861 Mg alloy Inorganic materials 0.000 description 2
- 230000032683 aging Effects 0.000 description 2
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical compound [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 239000012300 argon atmosphere Substances 0.000 description 2
- 239000010974 bronze Substances 0.000 description 2
- KUNSUQLRTQLHQQ-UHFFFAOYSA-N copper tin Chemical compound [Cu].[Sn] KUNSUQLRTQLHQQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 2
- HLXZNVUGXRDIFK-UHFFFAOYSA-N nickel titanium Chemical compound [Ti].[Ti].[Ti].[Ti].[Ti].[Ti].[Ti].[Ti].[Ti].[Ti].[Ti].[Ni].[Ni].[Ni].[Ni].[Ni].[Ni].[Ni].[Ni].[Ni].[Ni].[Ni].[Ni].[Ni].[Ni] HLXZNVUGXRDIFK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910001000 nickel titanium Inorganic materials 0.000 description 2
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- BSYNRYMUTXBXSQ-UHFFFAOYSA-N Aspirin Chemical compound CC(=O)OC1=CC=CC=C1C(O)=O BSYNRYMUTXBXSQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910002482 Cu–Ni Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 1
- 238000005275 alloying Methods 0.000 description 1
- 229910002056 binary alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 1
- 210000001787 dendrite Anatomy 0.000 description 1
- 238000011161 development Methods 0.000 description 1
- 230000018109 developmental process Effects 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 238000010030 laminating Methods 0.000 description 1
- 238000003475 lamination Methods 0.000 description 1
- 229910000734 martensite Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 1
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 1
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 1
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 1
- 238000003672 processing method Methods 0.000 description 1
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 1
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 1
- 238000005204 segregation Methods 0.000 description 1
- 238000010583 slow cooling Methods 0.000 description 1
- 238000007711 solidification Methods 0.000 description 1
- 230000008023 solidification Effects 0.000 description 1
- 229910052720 vanadium Inorganic materials 0.000 description 1
Landscapes
- Building Environments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 Mnをベースとした原子%で、
Cu:15〜25%
Ni,Fe,Co,Zn,Al,Crの少くとも1種:
1〜8% を含有するマンガン基制振合金。 【効果】 非積層型のマンガン基制振合金であり、加工
性が優れ、製品の形状・大きさの自由度が高い、しかも
鋳造状態として優れた性能が得られる。このため、板・
棒・線材・箔・繊維などとして、騒音や振動対策の産業
分野に寄与し得る。
1〜8% を含有するマンガン基制振合金。 【効果】 非積層型のマンガン基制振合金であり、加工
性が優れ、製品の形状・大きさの自由度が高い、しかも
鋳造状態として優れた性能が得られる。このため、板・
棒・線材・箔・繊維などとして、騒音や振動対策の産業
分野に寄与し得る。
Description
【産業上の利用分野】この発明は、マンガン基制振合金
とその製造法に関するものである。さらに詳しくは、こ
の発明は、加工法に優れ、製品の形状、大きさの自由度
が高く、しかも鋳造状態として優れた性能を現出させる
ことのできる、騒音、振動対策に有用な、新しいマンガ
ン基制振合金とその製造法に関するものである。
とその製造法に関するものである。さらに詳しくは、こ
の発明は、加工法に優れ、製品の形状、大きさの自由度
が高く、しかも鋳造状態として優れた性能を現出させる
ことのできる、騒音、振動対策に有用な、新しいマンガ
ン基制振合金とその製造法に関するものである。
【従来の技術とその課題】制振材料を歴史的に顧みれ
ば、タイプは一体型か、板を張合わせた積層型とに大別
される。最近は積層型のひとつである制振鋼板が開発さ
れている。制振鋼板は鋼板と樹脂あるいはその他の材料
との複数の板の積層構造であるため、溶接性や成形加工
性あるいは製品の大きさや形状に致命的な制約があり、
従って、主として容器か覆いの用途で大きな成果が報告
されている。これに対し、一体型構造からなる材料はそ
のような制約はなく、これまでに多くの研究がある。M
n−Cu合金、Cu−Mn合金、アルミブロンズ、マグ
ネシュウム合金、ニチノールなどが知られている。たと
えば、DeanらはMnをベースとした合金の研究におい
て、Mn基合金は制振材料として可能性が高いことを指
摘し(Electrolytic Manganese and lts Alloys, Ronal
d Press Comp., New York(1952),123)、Ja
nes らは、Mn−Cuの二元系合金において高性能な値
がでることを予測した(Master, Sci.and Eng. 4(1
969),1)。その後、実際にはCuをベースとした
Cu−Mn系合金が開発されてきている。しかしなが
ら、これらはいずれも鋳造材であり、加工性に難があ
り、性能も対数減衰率で0.3程度が最高値であった。
そこで、この発明は、従来の一体型材料の欠点を解消
し、一体型材料であり、しかも、従来にない高い性能を
擁し、加工性が高いため、大型鋳物をはじめ、板・棒・
維線・箔などの幅広い形状に対応でき、広範な産業分野
に利用することのできる新しいマンガン(Mn)ベース
の制振合金の開発に注力してきた。
ば、タイプは一体型か、板を張合わせた積層型とに大別
される。最近は積層型のひとつである制振鋼板が開発さ
れている。制振鋼板は鋼板と樹脂あるいはその他の材料
との複数の板の積層構造であるため、溶接性や成形加工
性あるいは製品の大きさや形状に致命的な制約があり、
従って、主として容器か覆いの用途で大きな成果が報告
されている。これに対し、一体型構造からなる材料はそ
のような制約はなく、これまでに多くの研究がある。M
n−Cu合金、Cu−Mn合金、アルミブロンズ、マグ
ネシュウム合金、ニチノールなどが知られている。たと
えば、DeanらはMnをベースとした合金の研究におい
て、Mn基合金は制振材料として可能性が高いことを指
摘し(Electrolytic Manganese and lts Alloys, Ronal
d Press Comp., New York(1952),123)、Ja
nes らは、Mn−Cuの二元系合金において高性能な値
がでることを予測した(Master, Sci.and Eng. 4(1
969),1)。その後、実際にはCuをベースとした
Cu−Mn系合金が開発されてきている。しかしなが
ら、これらはいずれも鋳造材であり、加工性に難があ
り、性能も対数減衰率で0.3程度が最高値であった。
そこで、この発明は、従来の一体型材料の欠点を解消
し、一体型材料であり、しかも、従来にない高い性能を
擁し、加工性が高いため、大型鋳物をはじめ、板・棒・
維線・箔などの幅広い形状に対応でき、広範な産業分野
に利用することのできる新しいマンガン(Mn)ベース
の制振合金の開発に注力してきた。
【課題を解決するための手段】この発明は、以上の通り
の事情を踏まえてなされたものであって、上記の課題を
解決するものとして、Mnをベースとした原子%で、 Cu:15〜25% Ni,Fe,Co,Zn,Al,Crの少くとも1種:
1〜8% を含有するマンガン基制振合金を提供するものである。
そしてまた、この発明は、上記組成の合金を、その鋳造
後および/または加工後に800〜1100℃で焼鈍
し、徐冷することを特徴とするマンガン基制振合金の製
造法をも提供する。
の事情を踏まえてなされたものであって、上記の課題を
解決するものとして、Mnをベースとした原子%で、 Cu:15〜25% Ni,Fe,Co,Zn,Al,Crの少くとも1種:
1〜8% を含有するマンガン基制振合金を提供するものである。
そしてまた、この発明は、上記組成の合金を、その鋳造
後および/または加工後に800〜1100℃で焼鈍
し、徐冷することを特徴とするマンガン基制振合金の製
造法をも提供する。
【作用】振動を吸蔵する機構は幾種類かあるが、この発
明の合金系においては、マルテンサイト変態を惹起させ
その生成相である双晶の運動によって振動を制する機構
と考えられる。従来は双晶を得るために銅の含有量を高
める必要がある反面、後に時効によって変態点の上昇を
行なっていた。このような処理によって生じた状態は不
安定であることを回避できない。これに対して、この発
明の制振合金の場合には、変態点を室温近傍に位置する
ようにCu含有量を下げ、代わって、複数元素の合金化
によって制動吸収に適った双晶を形成させる。実際、C
uの含有量を40〜60原子%にするとその偏析が大き
く、所要の特性が得られない。このため、この発明で
は、上記の通りの特有の組成割合を採用することが欠か
せない。Ni,Fe,Co,Zn,Al,Crについて
は少くとも1種のものを1〜8原子%添加するが、なか
でもその特性において特に良好なものとしては、Mn−
Cu−Ni、並びにさらにFeおよびAlをこの範囲に
おいて添加した合金が挙げられる。従来の積層型材料は
貼り合わせ工程に高度な技術や膨大な設備費が欠かせ
ず、一体型材料の場合には、Mn−Cu系、Cu−Mn
系では銅の含有量が高いほど材料費がかさみ、かつ、時
効処理などの累加作業が不可避となり、コストに加算さ
れる。アルミブロンズ・マグネシウム合金・ニチノール
などは所望の形状に加工すること自体に多大な経費が必
要である。しかし、この発明の合金は、焼鈍だけで十分
な性能が生じ、加工性は形状を問うことがないほど容易
であり、従来加工コストの面で利用できなかった領域に
可能性が得られる。焼鈍は800〜1100℃、より好
ましくは900〜1000℃の温度で行うこととする。
また、所要の特性を得るためには、この温度から徐冷す
ることが欠かせない。以下、実施例を示し、さらに詳し
くこの発明の制振合金とその製造法について説明する。
明の合金系においては、マルテンサイト変態を惹起させ
その生成相である双晶の運動によって振動を制する機構
と考えられる。従来は双晶を得るために銅の含有量を高
める必要がある反面、後に時効によって変態点の上昇を
行なっていた。このような処理によって生じた状態は不
安定であることを回避できない。これに対して、この発
明の制振合金の場合には、変態点を室温近傍に位置する
ようにCu含有量を下げ、代わって、複数元素の合金化
によって制動吸収に適った双晶を形成させる。実際、C
uの含有量を40〜60原子%にするとその偏析が大き
く、所要の特性が得られない。このため、この発明で
は、上記の通りの特有の組成割合を採用することが欠か
せない。Ni,Fe,Co,Zn,Al,Crについて
は少くとも1種のものを1〜8原子%添加するが、なか
でもその特性において特に良好なものとしては、Mn−
Cu−Ni、並びにさらにFeおよびAlをこの範囲に
おいて添加した合金が挙げられる。従来の積層型材料は
貼り合わせ工程に高度な技術や膨大な設備費が欠かせ
ず、一体型材料の場合には、Mn−Cu系、Cu−Mn
系では銅の含有量が高いほど材料費がかさみ、かつ、時
効処理などの累加作業が不可避となり、コストに加算さ
れる。アルミブロンズ・マグネシウム合金・ニチノール
などは所望の形状に加工すること自体に多大な経費が必
要である。しかし、この発明の合金は、焼鈍だけで十分
な性能が生じ、加工性は形状を問うことがないほど容易
であり、従来加工コストの面で利用できなかった領域に
可能性が得られる。焼鈍は800〜1100℃、より好
ましくは900〜1000℃の温度で行うこととする。
また、所要の特性を得るためには、この温度から徐冷す
ることが欠かせない。以下、実施例を示し、さらに詳し
くこの発明の制振合金とその製造法について説明する。
【実施例】実施例1〜12 成形加工性を高めるために銅の添加量を下げ、また、常
温近傍に変態点を移動させる狙いからマンガンに対し銅
を20%(原子%)近くに設定し、それに第3元素とし
て数種類の元素を添加し制振性能におよぼす第3元素の
影響を評価した。実施例および比較例として取り上げる
合金は、2種類の方法によって溶製した。つまり、等軸
晶鋳塊と一方向凝固鋳塊である。ともに溶解は高周波炉
を用いアルゴン雰囲気下で行った。等軸晶鋳塊は900
℃〜1000℃に加熱し、熱間圧延で20mm角にまで
鋳造し、再び中間焼鈍を行い、5mmまで熱間圧延し
た。冷間加工はその熱延板を焼鈍し、水冷後に行った。
90%以上の冷間加工が途中の焼鈍を施すことなく可能
であった。制振性能の測定は冷間加工後に焼鈍し、所定
の冷却速度を施した試片について行った。一方向凝固鋳
塊は、水冷銅盤上に発熱鋳型を設置して上から湯を注入
して作製した。これらの操作は高周波炉チャンバー内に
組み込み、アルゴン雰囲気下で行った。鋳塊のサイズは
厚さ20、高さ90、幅170mmである。鋳型の上部
中央に穴の開いた発熱ボードの蓋をかぶせ、その上に押
湯を兼ねたロートを設置し、注湯した。得られた鋳塊は
下面から上に向かって一方向に柱状晶を呈した組織であ
った。柱状晶の成長方向が試料の板面の垂直方向と一致
するような試片をB板、柱状晶の成長方向が幅方向に揃
った試片をC板、柱状晶の成長方向が試片の長手方向に
平行にある試片をD板と呼称して説明する。各試片は鋳
塊から直接ワイヤーソーによって厚さ1mm〜5mmの
板状試片に切削加工して準備した。柱状晶の内部には複
数のデンドライトが柱状晶の成長方向にほぼ平行してい
た。制振性能は、その評価方法の一つである対数減衰率
をもって測定した。試片は厚さが1〜0.5mm、幅が
12mm、長さが70mmの短冊状試片を用いた。片持
ち粱式で、変位はチャック部の最大歪振幅が2×10-4
位になるように設置して行なった。表1は、Mn−20
Cu合金に対して各種の第3元素を添加し性能改善を試
みた結果である。熱処理・鋳造・冷延を経て1mm厚に
した試片を焼鈍し、その温度から炉冷と空冷によって冷
却した場合の値を示してある。第3元素を含まないMn
−20Cuの空冷材の対数減衰率0.16を基準にすれ
ば、合金添加が有効とみられる元素は、Ni,Fe,C
o,V,Al,Znといえる。なかでも実施例2の5N
iが最高を示した。
温近傍に変態点を移動させる狙いからマンガンに対し銅
を20%(原子%)近くに設定し、それに第3元素とし
て数種類の元素を添加し制振性能におよぼす第3元素の
影響を評価した。実施例および比較例として取り上げる
合金は、2種類の方法によって溶製した。つまり、等軸
晶鋳塊と一方向凝固鋳塊である。ともに溶解は高周波炉
を用いアルゴン雰囲気下で行った。等軸晶鋳塊は900
℃〜1000℃に加熱し、熱間圧延で20mm角にまで
鋳造し、再び中間焼鈍を行い、5mmまで熱間圧延し
た。冷間加工はその熱延板を焼鈍し、水冷後に行った。
90%以上の冷間加工が途中の焼鈍を施すことなく可能
であった。制振性能の測定は冷間加工後に焼鈍し、所定
の冷却速度を施した試片について行った。一方向凝固鋳
塊は、水冷銅盤上に発熱鋳型を設置して上から湯を注入
して作製した。これらの操作は高周波炉チャンバー内に
組み込み、アルゴン雰囲気下で行った。鋳塊のサイズは
厚さ20、高さ90、幅170mmである。鋳型の上部
中央に穴の開いた発熱ボードの蓋をかぶせ、その上に押
湯を兼ねたロートを設置し、注湯した。得られた鋳塊は
下面から上に向かって一方向に柱状晶を呈した組織であ
った。柱状晶の成長方向が試料の板面の垂直方向と一致
するような試片をB板、柱状晶の成長方向が幅方向に揃
った試片をC板、柱状晶の成長方向が試片の長手方向に
平行にある試片をD板と呼称して説明する。各試片は鋳
塊から直接ワイヤーソーによって厚さ1mm〜5mmの
板状試片に切削加工して準備した。柱状晶の内部には複
数のデンドライトが柱状晶の成長方向にほぼ平行してい
た。制振性能は、その評価方法の一つである対数減衰率
をもって測定した。試片は厚さが1〜0.5mm、幅が
12mm、長さが70mmの短冊状試片を用いた。片持
ち粱式で、変位はチャック部の最大歪振幅が2×10-4
位になるように設置して行なった。表1は、Mn−20
Cu合金に対して各種の第3元素を添加し性能改善を試
みた結果である。熱処理・鋳造・冷延を経て1mm厚に
した試片を焼鈍し、その温度から炉冷と空冷によって冷
却した場合の値を示してある。第3元素を含まないMn
−20Cuの空冷材の対数減衰率0.16を基準にすれ
ば、合金添加が有効とみられる元素は、Ni,Fe,C
o,V,Al,Znといえる。なかでも実施例2の5N
iが最高を示した。
【表1】 実施例13〜18 表1の最も有望視できるMn−20Cu−5Ni合金に
対し、上記実施例と同様にして第4、第5元素として一
層の性能改善を施した合金を製造した。表2は、その結
果を示したものである。
対し、上記実施例と同様にして第4、第5元素として一
層の性能改善を施した合金を製造した。表2は、その結
果を示したものである。
【表2】 Mn−20Cu−5Niに対し、2Feを添加した実施
例13が最高であり、ついで実施例18の2Fe−5A
lならびに実施例17の2Fe−2Al合金が続いてい
る。図1〜図4は、上記に基づいて得られた最高値を示
すMn−20Cu−5Ni−2Fe(以降、M2052
合金と呼ぶ)の一方向凝固鋳塊を用いた各種板の対数減
衰率におよぼす熱処理並びに加工の影響を示したもので
ある。図1は、鋳造のままのB板の対数減衰率におよぼ
す900ならびに1000℃から炉冷した場合の焼鈍時
間の影響である。バラツキは大きいが、900℃48時
間処理では0.72が得られた。表1では0.28が、
表2では0.32がそれぞれ最高であったが、本図には
それらを遙かに超えた値である。図2は、鋳造のままの
C板の対数減衰率におよぼす900ならびに1000℃
から炉冷した場合の焼鈍時間の影響である。前図の値に
比べ全体が低い値を呈し、0.3を超えてはいない。図
3は、鋳造のままのD板の対数減衰率におよぼす900
ならびに1000℃から炉冷した場合の焼鈍時間の影響
である。図1、図2のいずれよりは全体的に高いといえ
る。900℃5時間と1000℃5時間では0.7が生
じている。図4は、B・C・D板のそれぞれを90%冷
延した後の対数減衰率におよぼす焼鈍時間の影響を示
す。C・D板は冷延によって性能は劣化するのに対し、
C板は逆に向上し、900℃24時間では0.7の値も
みられる。M2052合金は等軸晶鋳塊の場合、加工と
熱処理によって最低でも対数減衰率は0.3は保証でき
る。一方向凝固の試験からわかるように、凝固状態ある
いは柱状晶の成長方向に対する加工と熱処理の組み合わ
せによっては0.7を超す値を得ることができる。
例13が最高であり、ついで実施例18の2Fe−5A
lならびに実施例17の2Fe−2Al合金が続いてい
る。図1〜図4は、上記に基づいて得られた最高値を示
すMn−20Cu−5Ni−2Fe(以降、M2052
合金と呼ぶ)の一方向凝固鋳塊を用いた各種板の対数減
衰率におよぼす熱処理並びに加工の影響を示したもので
ある。図1は、鋳造のままのB板の対数減衰率におよぼ
す900ならびに1000℃から炉冷した場合の焼鈍時
間の影響である。バラツキは大きいが、900℃48時
間処理では0.72が得られた。表1では0.28が、
表2では0.32がそれぞれ最高であったが、本図には
それらを遙かに超えた値である。図2は、鋳造のままの
C板の対数減衰率におよぼす900ならびに1000℃
から炉冷した場合の焼鈍時間の影響である。前図の値に
比べ全体が低い値を呈し、0.3を超えてはいない。図
3は、鋳造のままのD板の対数減衰率におよぼす900
ならびに1000℃から炉冷した場合の焼鈍時間の影響
である。図1、図2のいずれよりは全体的に高いといえ
る。900℃5時間と1000℃5時間では0.7が生
じている。図4は、B・C・D板のそれぞれを90%冷
延した後の対数減衰率におよぼす焼鈍時間の影響を示
す。C・D板は冷延によって性能は劣化するのに対し、
C板は逆に向上し、900℃24時間では0.7の値も
みられる。M2052合金は等軸晶鋳塊の場合、加工と
熱処理によって最低でも対数減衰率は0.3は保証でき
る。一方向凝固の試験からわかるように、凝固状態ある
いは柱状晶の成長方向に対する加工と熱処理の組み合わ
せによっては0.7を超す値を得ることができる。
【発明の効果】この発明により、以上詳しく説明した通
り、非積層型のマンガン基制振合金であり、加工性が優
れ、製品の形状・大きさの自由度が高い、しかも鋳造状
態として優れた性能が得られる。このため、板・棒・線
材・箔・繊維などとして、騒音や振動対策の産業分野に
寄与し得る。
り、非積層型のマンガン基制振合金であり、加工性が優
れ、製品の形状・大きさの自由度が高い、しかも鋳造状
態として優れた性能が得られる。このため、板・棒・線
材・箔・繊維などとして、騒音や振動対策の産業分野に
寄与し得る。
【図1】B板の対数減衰率におよぼす900℃ならびに
1000℃から炉冷した場合の焼鈍時間の影響を示した
図である。
1000℃から炉冷した場合の焼鈍時間の影響を示した
図である。
【図2】C板の対数減衰率におよぼす900℃ならびに
1000℃から炉冷した場合の焼鈍時間の影響を示した
図である。
1000℃から炉冷した場合の焼鈍時間の影響を示した
図である。
【図3】D板の対数減衰率におよぼす900℃ならびに
1000℃から炉冷した場合の焼鈍時間の影響を示した
図である。
1000℃から炉冷した場合の焼鈍時間の影響を示した
図である。
【図4】B・C・D板のそれぞれの90%冷延材の対数
減衰率におよぼす900℃ならびに1000℃から炉冷
した場合の焼鈍時間の影響を示した図である。
減衰率におよぼす900℃ならびに1000℃から炉冷
した場合の焼鈍時間の影響を示した図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 Mnをベースとした原子%で、 Cu:15〜25% Ni,Fe,Co,Zn,Al,Crの少くとも1種:
1〜8% を含有するマンガン基制振合金。 - 【請求項2】 CuおよびNiとともに、FeおよびA
lを1〜5原子%含有する請求項1のマンガン基制振合
金。 - 【請求項3】 Mnをベースとした原子%で、 Cu:15〜25% Ni,Fe,Co,Zn,Al,Crの少くとも1種:
1〜8% を含有するマンガン基制振合金の鋳造後および/または
加工後に800〜1100℃で焼鈍し、徐冷することを
特徴とするマンガン基制振合金の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6052590A JP2849698B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | マンガン基制振合金およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6052590A JP2849698B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | マンガン基制振合金およびその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07242977A true JPH07242977A (ja) | 1995-09-19 |
| JP2849698B2 JP2849698B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=12919012
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6052590A Expired - Lifetime JP2849698B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | マンガン基制振合金およびその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2849698B2 (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005200722A (ja) * | 2004-01-16 | 2005-07-28 | Daido Steel Co Ltd | マンガン基双晶型制振合金への耐食性付与方法 |
| JP2006300715A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Ono Sokki Co Ltd | トルクセンサ |
| JP2007302930A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-11-22 | Daido Steel Co Ltd | Mn−Cu系制振合金の製造方法 |
| WO2008056785A1 (fr) * | 2006-11-10 | 2008-05-15 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Allliage de manganèse-base et procédé de production de ce dernier |
| JP2008266688A (ja) * | 2007-04-17 | 2008-11-06 | Daido Steel Co Ltd | Mn−Cu系制振合金及びその製造方法 |
| JP2009174013A (ja) * | 2008-01-25 | 2009-08-06 | Daido Steel Co Ltd | Mn基双晶型制振合金、及び、制振部品又は制振製品 |
| WO2010041532A1 (ja) | 2008-10-10 | 2010-04-15 | 株式会社豊田自動織機 | 鉄合金、鉄合金部材およびその製造方法 |
| CN103966493A (zh) * | 2014-05-09 | 2014-08-06 | 曹帅 | 一种高阻尼Mn-Cu基减振合金及其制备方法 |
| CN103981396A (zh) * | 2014-05-09 | 2014-08-13 | 曹帅 | 一种高阻尼Mn-Ni基减振合金及其制备方法 |
| CN107012417A (zh) * | 2017-06-06 | 2017-08-04 | 东北大学 | 一种高强度高阻尼MnCu基合金的制备方法 |
| CN113430434A (zh) * | 2021-05-20 | 2021-09-24 | 上海大学 | 用于宽温区服役的高阻尼锰铜合金及其制备方法 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005028910A1 (ja) * | 2003-09-24 | 2005-03-31 | Bridgestone Corporation | 制振合金部材及びそれを用いた防振ゴム、床振動減衰装置、タイヤ、スチールコード、免震ゴム |
| JP2008005896A (ja) * | 2006-06-27 | 2008-01-17 | Nobuaki Hayashi | 鋏 |
Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4871310A (ja) * | 1971-12-28 | 1973-09-27 | ||
| JPS4923116A (ja) * | 1972-06-24 | 1974-03-01 | ||
| JPS50127817A (ja) * | 1974-03-28 | 1975-10-08 | ||
| JPS50136212A (ja) * | 1974-04-19 | 1975-10-29 | ||
| JPS5129310A (en) * | 1974-09-05 | 1976-03-12 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Shaonkokaojusuru boshingokin |
| JPS51133120A (en) * | 1975-05-16 | 1976-11-18 | Komatsu Ltd | Mn-cu silent alloy |
-
1994
- 1994-02-28 JP JP6052590A patent/JP2849698B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4871310A (ja) * | 1971-12-28 | 1973-09-27 | ||
| JPS4923116A (ja) * | 1972-06-24 | 1974-03-01 | ||
| JPS50127817A (ja) * | 1974-03-28 | 1975-10-08 | ||
| JPS50136212A (ja) * | 1974-04-19 | 1975-10-29 | ||
| JPS5129310A (en) * | 1974-09-05 | 1976-03-12 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Shaonkokaojusuru boshingokin |
| JPS51133120A (en) * | 1975-05-16 | 1976-11-18 | Komatsu Ltd | Mn-cu silent alloy |
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005200722A (ja) * | 2004-01-16 | 2005-07-28 | Daido Steel Co Ltd | マンガン基双晶型制振合金への耐食性付与方法 |
| JP2006300715A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Ono Sokki Co Ltd | トルクセンサ |
| JP2007302930A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-11-22 | Daido Steel Co Ltd | Mn−Cu系制振合金の製造方法 |
| WO2008056785A1 (fr) * | 2006-11-10 | 2008-05-15 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Allliage de manganèse-base et procédé de production de ce dernier |
| JP2008266688A (ja) * | 2007-04-17 | 2008-11-06 | Daido Steel Co Ltd | Mn−Cu系制振合金及びその製造方法 |
| JP2009174013A (ja) * | 2008-01-25 | 2009-08-06 | Daido Steel Co Ltd | Mn基双晶型制振合金、及び、制振部品又は制振製品 |
| WO2010041532A1 (ja) | 2008-10-10 | 2010-04-15 | 株式会社豊田自動織機 | 鉄合金、鉄合金部材およびその製造方法 |
| US8641835B2 (en) | 2008-10-10 | 2014-02-04 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Iron alloy, iron-alloy member, and process for manufacturing the same |
| CN103966493A (zh) * | 2014-05-09 | 2014-08-06 | 曹帅 | 一种高阻尼Mn-Cu基减振合金及其制备方法 |
| CN103981396A (zh) * | 2014-05-09 | 2014-08-13 | 曹帅 | 一种高阻尼Mn-Ni基减振合金及其制备方法 |
| CN103966493B (zh) * | 2014-05-09 | 2015-08-26 | 曹帅 | 一种高阻尼Mn-Cu基减振合金及其制备方法 |
| CN107012417A (zh) * | 2017-06-06 | 2017-08-04 | 东北大学 | 一种高强度高阻尼MnCu基合金的制备方法 |
| CN113430434A (zh) * | 2021-05-20 | 2021-09-24 | 上海大学 | 用于宽温区服役的高阻尼锰铜合金及其制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2849698B2 (ja) | 1999-01-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH07242977A (ja) | マンガン基制振合金およびその製造法 | |
| JPS63286557A (ja) | Al基合金から物品を製造する方法 | |
| JPH0440418B2 (ja) | ||
| CA1038205A (en) | Low expansion iron-nickel based alloys | |
| CN108823519B (zh) | 一种高Mg含量中强高延变形铝锂合金及其热处理方法 | |
| US6565681B1 (en) | Age-hardenable copper alloy casting molds | |
| CN114134378B (zh) | 一种高熵型高温锰基阻尼合金材料及其制备方法 | |
| US5338510A (en) | Cast aluminum alloy and tooling fixture therefrom | |
| JPS63140052A (ja) | 低温軟化性を有する無酸素銅ベ−ス希薄合金及びその用途 | |
| JPS6214207B2 (ja) | ||
| KR950014423B1 (ko) | 구리를 기재로 한 전자부품 구조용의 금속합금 | |
| JPS5924178B2 (ja) | 角形ヒステリシス磁性合金およびその製造方法 | |
| JPS5924177B2 (ja) | 角形ヒステリシス磁性合金 | |
| JPH06101004A (ja) | 強度および箔圧延性に優れるアルミニウム箔地の製造方法 | |
| JPH05504378A (ja) | ジルコニウムを含む急速凝固したアルミニウム―リチウム合金 | |
| JPH0356295B2 (ja) | ||
| JPH0333773B2 (ja) | ||
| JPH01132733A (ja) | 防振アルミニウム合金 | |
| JPS6232255B2 (ja) | ||
| JPS6340857B2 (ja) | ||
| JP2021088743A (ja) | 金属薄板素材および金属薄板の製造方法 | |
| JP3872753B2 (ja) | 穴拡げ加工用アルミニウム合金及び製造方法 | |
| JPH01227A (ja) | 高抗張力無方向性電磁鋼板の製造方法 | |
| JPS5814499B2 (ja) | カクガタヒステリシスジセイゴウキン オヨビ ソノセイゾウホウホウ | |
| JPH03140439A (ja) | 低い比重、高い硬度および高い減衰能を有する吸振合金 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |