JPH07267624A - シリコンの精製方法及びその装置 - Google Patents
シリコンの精製方法及びその装置Info
- Publication number
- JPH07267624A JPH07267624A JP5931294A JP5931294A JPH07267624A JP H07267624 A JPH07267624 A JP H07267624A JP 5931294 A JP5931294 A JP 5931294A JP 5931294 A JP5931294 A JP 5931294A JP H07267624 A JPH07267624 A JP H07267624A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon
- plasma
- holding container
- molten
- electrodes
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Silicon Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ボロン含有量の多いシリコン原料を太陽電池用
シリコンとして使用可能な濃度まで効率よく処理してボ
ロンを除去する。 【構成】シリコン保持容器30の底部に多数のプラズマ
陽極26a,26cを設け、これらに位相差を有する電
圧を印加することにより電流の軌道を溶融シリコン12
の溶湯面で走査させ、水蒸気プラズマジェット21でボ
ロンを除去する。
シリコンとして使用可能な濃度まで効率よく処理してボ
ロンを除去する。 【構成】シリコン保持容器30の底部に多数のプラズマ
陽極26a,26cを設け、これらに位相差を有する電
圧を印加することにより電流の軌道を溶融シリコン12
の溶湯面で走査させ、水蒸気プラズマジェット21でボ
ロンを除去する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽電池原料として使
用できる高純度シリコンの製造方法及びその装置に関す
るものである。
用できる高純度シリコンの製造方法及びその装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】太陽電池の原料には、一般に比抵抗値が
0.1Ωcm以上で導電特性がp型である高純度シリコ
ンが使用され、シリコン中に含まれる不純物含有量は、
ppmwオーダー以下まで除去する必要がある。従来、
これ等の不純物の除去に関して様々な検討が成された
が、ドーピング元素であるボロンは、最も除去しにくい
元素である。
0.1Ωcm以上で導電特性がp型である高純度シリコ
ンが使用され、シリコン中に含まれる不純物含有量は、
ppmwオーダー以下まで除去する必要がある。従来、
これ等の不純物の除去に関して様々な検討が成された
が、ドーピング元素であるボロンは、最も除去しにくい
元素である。
【0003】特開昭63−218506号公報には、高
周波励起による熱プラズマを用いてシリコンを溶解し、
シリコン中のボロンを除去する方法が示されている。こ
の方法は固体シリコンの一部に、水素と酸素の混合ガス
を高周波励起させたプラズマを照射してゾーンメルトさ
せ、その溶融部分でボロンの除去を行うものである。し
かしこの方法では、固体シリコンの一部分をプラズマに
よる熱だけで溶解・精製の全てを行うために、熱の利用
効率が悪く生産性の低いものとなっており、シリコン溶
融部の温度が過剰に上昇し、蒸発によるシリコンの損失
が多くなるという欠点があった。
周波励起による熱プラズマを用いてシリコンを溶解し、
シリコン中のボロンを除去する方法が示されている。こ
の方法は固体シリコンの一部に、水素と酸素の混合ガス
を高周波励起させたプラズマを照射してゾーンメルトさ
せ、その溶融部分でボロンの除去を行うものである。し
かしこの方法では、固体シリコンの一部分をプラズマに
よる熱だけで溶解・精製の全てを行うために、熱の利用
効率が悪く生産性の低いものとなっており、シリコン溶
融部の温度が過剰に上昇し、蒸発によるシリコンの損失
が多くなるという欠点があった。
【0004】これに対して本発明者らは、プラズマガス
として水蒸気を含む不活性ガスを使用したプラズマガス
ジェット流を溶融シリコンの溶湯面に噴射する方法(特
開平4−228414号公報)を提案し、さらに製造コ
ストを低減する目的で、上記プラズマジェット流を噴射
するプラズマトーチを溶融シリコンの溶湯面上方を水平
方向に移動する方法(特開平4−338108号公報)
を提案した。
として水蒸気を含む不活性ガスを使用したプラズマガス
ジェット流を溶融シリコンの溶湯面に噴射する方法(特
開平4−228414号公報)を提案し、さらに製造コ
ストを低減する目的で、上記プラズマジェット流を噴射
するプラズマトーチを溶融シリコンの溶湯面上方を水平
方向に移動する方法(特開平4−338108号公報)
を提案した。
【0005】しかしながら、太陽電池に用いる高純度シ
リコンを大量に製造するためには、この技術よりもさら
にボロンを除去する時間が短く、かつ連続的にボロンを
除去する方法及び装置の開発が望まれていた。
リコンを大量に製造するためには、この技術よりもさら
にボロンを除去する時間が短く、かつ連続的にボロンを
除去する方法及び装置の開発が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術に対する要望を解決するために、ボロン含有量の多い
シリコン原料を太陽電池用シリコンとして使用可能な濃
度まで効率よく処理してボロンを除去する方法及び装置
を提供することを目的とする。さらに、次工程に溶融状
態でシリコンを供給できるシリコンの精製方法及び装置
を提供することを目的とする。
術に対する要望を解決するために、ボロン含有量の多い
シリコン原料を太陽電池用シリコンとして使用可能な濃
度まで効率よく処理してボロンを除去する方法及び装置
を提供することを目的とする。さらに、次工程に溶融状
態でシリコンを供給できるシリコンの精製方法及び装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、保持容器内に
収納した溶融シリコンの湯面にプラズマジェットガスを
噴射してシリコンを精製する方法において、保持容器の
底部に複数の電極を設け、位相差を有し周期的に変化す
る電圧をプラズマトーチと各電極間に印加し、プラズマ
トーチと電極間に発生する電流の軌道をシリコン溶湯面
で走査させることを特徴とするシリコンの精製方法であ
る。この場合に、保持容器に固体シリコンを連続的に供
給しオーバーフロー分を流出させながら固体シリコンを
融解することにより次工程に溶融シリコンを供給するこ
とができる。
収納した溶融シリコンの湯面にプラズマジェットガスを
噴射してシリコンを精製する方法において、保持容器の
底部に複数の電極を設け、位相差を有し周期的に変化す
る電圧をプラズマトーチと各電極間に印加し、プラズマ
トーチと電極間に発生する電流の軌道をシリコン溶湯面
で走査させることを特徴とするシリコンの精製方法であ
る。この場合に、保持容器に固体シリコンを連続的に供
給しオーバーフロー分を流出させながら固体シリコンを
融解することにより次工程に溶融シリコンを供給するこ
とができる。
【0008】上記本発明方法を好適に実施することがで
きる本発明の装置として、溶融シリコン保持容器と、溶
融シリコンの湯面に向けて水蒸気を含むプラズマジェッ
トガスを噴射するプラズマトーチとを備えたシリコンの
精製装置において、容器の底部に複数の電極を備え、位
相差を有し周期的に変化する電圧をプラズマトーチと各
電極間に印加する電源を備え、プラズマトーチと電極間
に発生する電流の軌道がシリコン溶湯面上で走査可能と
したことを特徴とするシリコンの精製装置を提供する。
この装置において、前記溶融シリコン保持容器がオーバ
ーフロー分の流出口を有し、かつ固体シリコンを連続的
に供給する装置を備えることによって溶融シリコンを次
工程に供給することができる。
きる本発明の装置として、溶融シリコン保持容器と、溶
融シリコンの湯面に向けて水蒸気を含むプラズマジェッ
トガスを噴射するプラズマトーチとを備えたシリコンの
精製装置において、容器の底部に複数の電極を備え、位
相差を有し周期的に変化する電圧をプラズマトーチと各
電極間に印加する電源を備え、プラズマトーチと電極間
に発生する電流の軌道がシリコン溶湯面上で走査可能と
したことを特徴とするシリコンの精製装置を提供する。
この装置において、前記溶融シリコン保持容器がオーバ
ーフロー分の流出口を有し、かつ固体シリコンを連続的
に供給する装置を備えることによって溶融シリコンを次
工程に供給することができる。
【0009】
【作用】本発明の実施例装置の要部断面模式図を図1
に、シリコン保持容器底に設置した電極配置を図2に示
す。シリコン保持容器30の底部に絶縁体27を介して
電極(移送プラズマ陽極)26a,26b,26c,2
6dが設けられ、プラズマトーチ20に設けたプラズマ
陰極(電極)23とともにプラズマ電源28に各個に接
続されている。図1に示した装置における電極電位の時
間変化を図3に示す。電極26a,26b,26c,2
6dに印加する電極電位を位相を変えて時間(t1 ,t
2 ,t3 ,t4 )とともに周期的に順次変化させるよう
にすると、プラズマトーチと電極間に発生する電流の軌
道をシリコン溶湯面上を走査させることができる。従っ
て高温のプラズマガスとシリコン表面の接触面積が大幅
に広がるため、シリコン中のボロンの除去速度を増すこ
とができ、精製時間を短縮することができる。なお、移
送プラズマ陽極(電極)の数、配置、電極電位を変化さ
せる周期等は適宜選択する。
に、シリコン保持容器底に設置した電極配置を図2に示
す。シリコン保持容器30の底部に絶縁体27を介して
電極(移送プラズマ陽極)26a,26b,26c,2
6dが設けられ、プラズマトーチ20に設けたプラズマ
陰極(電極)23とともにプラズマ電源28に各個に接
続されている。図1に示した装置における電極電位の時
間変化を図3に示す。電極26a,26b,26c,2
6dに印加する電極電位を位相を変えて時間(t1 ,t
2 ,t3 ,t4 )とともに周期的に順次変化させるよう
にすると、プラズマトーチと電極間に発生する電流の軌
道をシリコン溶湯面上を走査させることができる。従っ
て高温のプラズマガスとシリコン表面の接触面積が大幅
に広がるため、シリコン中のボロンの除去速度を増すこ
とができ、精製時間を短縮することができる。なお、移
送プラズマ陽極(電極)の数、配置、電極電位を変化さ
せる周期等は適宜選択する。
【0010】また、プラズマジェット中に含まれる水蒸
気濃度をプラズマガスに対して20体積%以上添加する
と、溶融シリコン表面にSiO2 膜が急激に生成してシ
リコン中のボロンの蒸発を著しく阻害するので、水蒸気
の添加濃度は20体積%以下が望ましい。溶融シリコン
保持容器30(るつぼ、ハース)の材質としては、黒
鉛、石英、水冷した銅、あるいは黒鉛の容器にシリカを
内張りしたものを用いることができる。特に石英または
シリカを内張りした容器の場合、ボロンの除去と共にシ
リコン中に溶存する炭素の除去も行うことができる。
気濃度をプラズマガスに対して20体積%以上添加する
と、溶融シリコン表面にSiO2 膜が急激に生成してシ
リコン中のボロンの蒸発を著しく阻害するので、水蒸気
の添加濃度は20体積%以下が望ましい。溶融シリコン
保持容器30(るつぼ、ハース)の材質としては、黒
鉛、石英、水冷した銅、あるいは黒鉛の容器にシリカを
内張りしたものを用いることができる。特に石英または
シリカを内張りした容器の場合、ボロンの除去と共にシ
リコン中に溶存する炭素の除去も行うことができる。
【0011】本発明の他の実施例装置の要部縦断面模式
図を図4に示す。図4において31は流出口を有するシ
リコン保持容器、15は精製シリコン14の受け容器で
ある。流出口を有するシリコン保持容器31の底部には
絶縁体27を介して電極(移送プラズマ陽極)26a,
26b,26c,26dが設けられており、プラズマト
ーチ20のプラズマ陰極(電極)23とともに図示され
ないプラズマ電源に接続されている。前記電極電位の時
間変化は図3に示すものと同様である。
図を図4に示す。図4において31は流出口を有するシ
リコン保持容器、15は精製シリコン14の受け容器で
ある。流出口を有するシリコン保持容器31の底部には
絶縁体27を介して電極(移送プラズマ陽極)26a,
26b,26c,26dが設けられており、プラズマト
ーチ20のプラズマ陰極(電極)23とともに図示され
ないプラズマ電源に接続されている。前記電極電位の時
間変化は図3に示すものと同様である。
【0012】原料である粒状の固体シリコン11が連続
的に供給され、プラズマフレーム13により溶解して溶
融シリコン12となり、引き続き所定時間水蒸気添加プ
ラズマジェット21の噴射により、ボロンの除去、すな
わち精製がおこなわれつつ、流出口からオーバーフロー
して精製シリコン14となる。すなわち、原料シリコン
からボロンを含まない精製シリコン14を溶融状態で連
続的に、取り出すことができる。
的に供給され、プラズマフレーム13により溶解して溶
融シリコン12となり、引き続き所定時間水蒸気添加プ
ラズマジェット21の噴射により、ボロンの除去、すな
わち精製がおこなわれつつ、流出口からオーバーフロー
して精製シリコン14となる。すなわち、原料シリコン
からボロンを含まない精製シリコン14を溶融状態で連
続的に、取り出すことができる。
【0013】なお、精製シリコン14の受け容器15の
周囲に抵抗加熱装置や誘導加熱装置を設置したり、ある
いは差圧排気装置とともに電子ビーム加熱装置等を設置
することにより、精製シリコン14を溶解保持した状態
で、容器底部から冷却を行い、シリコンを一方向凝固さ
せ、凝固精製、あるいは太陽電池用キャストインゴット
の製造を行うことが可能であり、製造工程の連続化によ
るコスト低減を図ることができる。なお、この際インゴ
ット引き抜き装置を付加すればより一層効果的である。
周囲に抵抗加熱装置や誘導加熱装置を設置したり、ある
いは差圧排気装置とともに電子ビーム加熱装置等を設置
することにより、精製シリコン14を溶解保持した状態
で、容器底部から冷却を行い、シリコンを一方向凝固さ
せ、凝固精製、あるいは太陽電池用キャストインゴット
の製造を行うことが可能であり、製造工程の連続化によ
るコスト低減を図ることができる。なお、この際インゴ
ット引き抜き装置を付加すればより一層効果的である。
【0014】
実施例1〜4、比較例1〜4 図1は本発明の実施に当り使用したシリコン精製装置の
要部縦断面模式図である。30kWの移行型アルゴンプ
ラズマ発生装置28(プラズマ電源)に接続されたプラ
ズマトーチ20を、シリコンが溶け落ちた時点で溶湯面
の上方50mmの高さとなるように設けた。シリコン保
持容器30としてはそれぞれ内径150mmの石英るつ
ぼ、黒鉛るつぼ、水冷銅るつぼおよび黒鉛るつぼにシリ
カを内張りしたものを用いた。4本の移送プラズマ陽極
(電極)26a,26b,26c,26dがシリコン保
持容器30の底部に絶縁物を介して設置されている。各
プラズマ陽極(電極)は26a,26b,26c,26
dとプラズマトーチ20との間に印加された電圧は図3
に示すように位相差を有する50サイクル/secの周
期をもつ。この保持容器30に2kgの固体の金属シリ
コン(純度99.5%,ボロン濃度約21ppmw)を
装入し、アルゴンガス雰囲気下でプラズマアーク溶解し
た。シリコン全量が溶け落ちた時点でプラズマ中に添加
ノズルから水蒸気を供給し、ボロンの除去を開始した。
なお、プラズマ作動ガスはアルゴンガス19リットル/
min、水蒸気は1リットル/min(添加比率5.0
体積%)で供給し、プラズマへ電源への投入電力は20
kWである。
要部縦断面模式図である。30kWの移行型アルゴンプ
ラズマ発生装置28(プラズマ電源)に接続されたプラ
ズマトーチ20を、シリコンが溶け落ちた時点で溶湯面
の上方50mmの高さとなるように設けた。シリコン保
持容器30としてはそれぞれ内径150mmの石英るつ
ぼ、黒鉛るつぼ、水冷銅るつぼおよび黒鉛るつぼにシリ
カを内張りしたものを用いた。4本の移送プラズマ陽極
(電極)26a,26b,26c,26dがシリコン保
持容器30の底部に絶縁物を介して設置されている。各
プラズマ陽極(電極)は26a,26b,26c,26
dとプラズマトーチ20との間に印加された電圧は図3
に示すように位相差を有する50サイクル/secの周
期をもつ。この保持容器30に2kgの固体の金属シリ
コン(純度99.5%,ボロン濃度約21ppmw)を
装入し、アルゴンガス雰囲気下でプラズマアーク溶解し
た。シリコン全量が溶け落ちた時点でプラズマ中に添加
ノズルから水蒸気を供給し、ボロンの除去を開始した。
なお、プラズマ作動ガスはアルゴンガス19リットル/
min、水蒸気は1リットル/min(添加比率5.0
体積%)で供給し、プラズマへ電源への投入電力は20
kWである。
【0015】水蒸気添加プラズマジェットガスを溶融シ
リコン12に噴射後、一定時間毎に石英管で溶融シリコ
ン12を採取し、ボロン濃度の変化をIPC発光分光法
により求めた。比較例として、プラズマ陽極が1本で、
他は実施例1と同一にした実験を行った。
リコン12に噴射後、一定時間毎に石英管で溶融シリコ
ン12を採取し、ボロン濃度の変化をIPC発光分光法
により求めた。比較例として、プラズマ陽極が1本で、
他は実施例1と同一にした実験を行った。
【0016】水蒸気添加プラズマジェットガスの噴射時
間とボロン濃度の関係を表1に示す。なお表中の反応速
度係数Kはボロンが濃度の一次反応で除去されるので、 d[B]/dt=−K[B] より求めた値である。表1からわかるように、比較例に
比べ実施例の方がいずれの場合もボロンが速やかに除去
されることがわかる。すなわち本発明の方が短時間で目
的の濃度までボロンを低減することができる。なお、表
には示さないが同時に発生するシリコンの蒸発損失も時
間が短いために少なくてすむ。
間とボロン濃度の関係を表1に示す。なお表中の反応速
度係数Kはボロンが濃度の一次反応で除去されるので、 d[B]/dt=−K[B] より求めた値である。表1からわかるように、比較例に
比べ実施例の方がいずれの場合もボロンが速やかに除去
されることがわかる。すなわち本発明の方が短時間で目
的の濃度までボロンを低減することができる。なお、表
には示さないが同時に発生するシリコンの蒸発損失も時
間が短いために少なくてすむ。
【0017】
【表1】
【0018】実施例5,6、比較例5 図4は本発明の実施にあたり使用したシリコン精製装置
の要部縦断面模式図である。30kWの移行型アルゴン
プラズマ発生装置に接続されたプラズマトーチ20を、
シリコンが溶け落ちた時点で湯面の上方50mmの高さ
となるように設けた。シリコン保持容器31は内寸法が
長さ250mm、幅70mmの樋状であり、一端にオー
バーフロー分の流出口を有する石英製のものを用いた。
移送プラズマ陽極(電極)26a,26b,26c,2
6dは保持容器31の底部中央に絶縁体27を介して4
本設置されている。この保持容器31にアルゴン雰囲気
下で2kgの固体の金属シリコンを装入し、プラズマア
ークによりシリコン全量が溶け落ちた時点でプラズマ中
に添加ノズルから5体積%の水蒸気を供給し、ボロン濃
度が0.3ppmwとなった時点でシリコン保持容器3
1の一端から粒子状の固体金属シリコン11を連続的に
供給し、オーバーフロー分のシリコンを受け容器15で
受取った。すなわち、受け容器15にはボロン濃度0.
3ppmwに精製された精製シリコン14が蓄積されて
いく。
の要部縦断面模式図である。30kWの移行型アルゴン
プラズマ発生装置に接続されたプラズマトーチ20を、
シリコンが溶け落ちた時点で湯面の上方50mmの高さ
となるように設けた。シリコン保持容器31は内寸法が
長さ250mm、幅70mmの樋状であり、一端にオー
バーフロー分の流出口を有する石英製のものを用いた。
移送プラズマ陽極(電極)26a,26b,26c,2
6dは保持容器31の底部中央に絶縁体27を介して4
本設置されている。この保持容器31にアルゴン雰囲気
下で2kgの固体の金属シリコンを装入し、プラズマア
ークによりシリコン全量が溶け落ちた時点でプラズマ中
に添加ノズルから5体積%の水蒸気を供給し、ボロン濃
度が0.3ppmwとなった時点でシリコン保持容器3
1の一端から粒子状の固体金属シリコン11を連続的に
供給し、オーバーフロー分のシリコンを受け容器15で
受取った。すなわち、受け容器15にはボロン濃度0.
3ppmwに精製された精製シリコン14が蓄積されて
いく。
【0019】なお、実施例1〜4と同様に、プラズマト
ーチ20と各プラズマ陽極26a,26b,26c,2
6dとの間には50および100サイクル/secで周
期的に変化する電位をかけ、プラズマトーチと電極間に
発生する電流の軌道を走査させた。また比較例1で用い
た内径150mmの石英ルツボ(シリコン保持容器3
0)に2kgの固体の金属シリコンを装入し、シリコン
が溶け落ちた時点で湯面より50mm上方の高さとなる
位置からアルゴンプラズマをシリコンに吹き付けて溶解
し、シリコン全量が溶け落ちた時点で、添加ノズルから
5%の水蒸気をプラズマ中に供給し、ボロン濃度が0.
3ppmwとなった時点で水蒸気の添加を中止し、プラ
ズマ出力を徐々に下げてシリコンを保持容器中で凝固さ
せた。
ーチ20と各プラズマ陽極26a,26b,26c,2
6dとの間には50および100サイクル/secで周
期的に変化する電位をかけ、プラズマトーチと電極間に
発生する電流の軌道を走査させた。また比較例1で用い
た内径150mmの石英ルツボ(シリコン保持容器3
0)に2kgの固体の金属シリコンを装入し、シリコン
が溶け落ちた時点で湯面より50mm上方の高さとなる
位置からアルゴンプラズマをシリコンに吹き付けて溶解
し、シリコン全量が溶け落ちた時点で、添加ノズルから
5%の水蒸気をプラズマ中に供給し、ボロン濃度が0.
3ppmwとなった時点で水蒸気の添加を中止し、プラ
ズマ出力を徐々に下げてシリコンを保持容器中で凝固さ
せた。
【0020】実施例5、6及び比較例5のいずれの場合
も、プラズマ作動ガスはアルゴンガス19リットル/
分、プラズマ添加ガスは水蒸気1リットル/分(5.0
体積%)で供給し、プラズマへの投入電力は20kWと
した。このとき水蒸気供給開始から当初装入量2kgの
シリコン中のボロン濃度が0.3ppmwに達するまで
の処理時間は7時間であった。
も、プラズマ作動ガスはアルゴンガス19リットル/
分、プラズマ添加ガスは水蒸気1リットル/分(5.0
体積%)で供給し、プラズマへの投入電力は20kWと
した。このとき水蒸気供給開始から当初装入量2kgの
シリコン中のボロン濃度が0.3ppmwに達するまで
の処理時間は7時間であった。
【0021】これにより、実施例においては7時間経過
以降に精製シリコン14の受け容器15に時間の経過と
ともに精製シリコン14が貯えられていくことになるの
で、この量を精製量とし、単位時間当りの精製量を精製
速度とした。また比較例においては、保持容器中の精製
シリコンを冷却、固化した後取り出し、次回の原料シリ
コンを装入するまでの1サイクルに合計13時間要し、
かつ保持容器への付着量を除外しなければならないの
で、実際に得られた精製シリコンを13時間で除した数
を精製速度と考えることができる。図5にこれを示し
た。こうして得られた精製速度の値を表2に示す。な
お、シリコン中のボロン濃度は、実験中に石英管でシリ
コンを吸引採取し、ICP発光分光法による分析で求め
た。
以降に精製シリコン14の受け容器15に時間の経過と
ともに精製シリコン14が貯えられていくことになるの
で、この量を精製量とし、単位時間当りの精製量を精製
速度とした。また比較例においては、保持容器中の精製
シリコンを冷却、固化した後取り出し、次回の原料シリ
コンを装入するまでの1サイクルに合計13時間要し、
かつ保持容器への付着量を除外しなければならないの
で、実際に得られた精製シリコンを13時間で除した数
を精製速度と考えることができる。図5にこれを示し
た。こうして得られた精製速度の値を表2に示す。な
お、シリコン中のボロン濃度は、実験中に石英管でシリ
コンを吸引採取し、ICP発光分光法による分析で求め
た。
【0022】実施例5、6と比較例5を比べると、実施
例の場合、原料となるシリコンが装入されるにつれ連続
的に精製シリコンが得られ、比較例のような精製終了後
の保持容器の交換作業と溶解・凝固時間が不必要とな
り、かつ移送型プラズマの電流軌道をシリコン溶湯面で
走査させることによって、ボロン酸化物の蒸発面積が広
がって実質的なボロン除去速度が増すため、単位時間当
りに精製されるシリコン量が増加し、精製速度は実施例
の方が比較例に比べて3.5倍も大きい値が得られた。
例の場合、原料となるシリコンが装入されるにつれ連続
的に精製シリコンが得られ、比較例のような精製終了後
の保持容器の交換作業と溶解・凝固時間が不必要とな
り、かつ移送型プラズマの電流軌道をシリコン溶湯面で
走査させることによって、ボロン酸化物の蒸発面積が広
がって実質的なボロン除去速度が増すため、単位時間当
りに精製されるシリコン量が増加し、精製速度は実施例
の方が比較例に比べて3.5倍も大きい値が得られた。
【0023】なお前記実施例では、プラズマ作動ガスに
アルゴンを用いた場合について説明したが、本発明はこ
れに限るものではなく、作動ガスにヘリウム、水素、窒
素を用いたものあるいはそれらの混合ガスを用いてもよ
い。
アルゴンを用いた場合について説明したが、本発明はこ
れに限るものではなく、作動ガスにヘリウム、水素、窒
素を用いたものあるいはそれらの混合ガスを用いてもよ
い。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明は、シリコン保持容器の底部に多
数のプラズマ陽極(電極)を設け、これらに位相差を有
する電圧を印加することにより電流の軌道をシリコン溶
湯面で走査させることができ、効率よくボロンを除去可
能となった。また一端にオーバーフロー分の流出口を有
する容器にシリコンを連続的に供給しながら、保持容器
の上方から溶融シリコンの表面に、水蒸気添加した不活
性ガスプラズマを照射し、かつ溶融シリコン保持容器の
底に複数の電極を設け、プラズマトーチと電極間に発生
する電流の軌道をシリコン溶湯表面上で走査させるよう
にしたため、従来のバッチ式精製方法の3倍以上の速度
でシリコン中のボロンの精製ができるようになり、生産
性がさらに向上した。
数のプラズマ陽極(電極)を設け、これらに位相差を有
する電圧を印加することにより電流の軌道をシリコン溶
湯面で走査させることができ、効率よくボロンを除去可
能となった。また一端にオーバーフロー分の流出口を有
する容器にシリコンを連続的に供給しながら、保持容器
の上方から溶融シリコンの表面に、水蒸気添加した不活
性ガスプラズマを照射し、かつ溶融シリコン保持容器の
底に複数の電極を設け、プラズマトーチと電極間に発生
する電流の軌道をシリコン溶湯表面上で走査させるよう
にしたため、従来のバッチ式精製方法の3倍以上の速度
でシリコン中のボロンの精製ができるようになり、生産
性がさらに向上した。
【図1】本発明の一実施例に用いた装置の要部縦断面模
式図である。
式図である。
【図2】本発明の一実施例に用いた装置の要部平面図で
ある。
ある。
【図3】前記装置の電極電位の時間変化の一例を示す図
である。
である。
【図4】本発明の一実施例に用いた4個の電極を容器底
部に設けた装置の要部縦断面図である。
部に設けた装置の要部縦断面図である。
【図5】シリコンの精製状況を時間経過によって示した
図である。
図である。
11 固体シリコン 12 溶融シリコン 13 プラズマフレーム 14 精製シリコン 15 精製シリコン受け容器 20 プラズマトーチ 21 水蒸気添加プラズマジェット 23 プラズマトーチ陰極(電極) 25 水蒸気添加管 26 移送プラズマ陽極(電極) 27 絶縁体 28 プラズマ発生装置(電源) 30 シリコン保持容器 31 流出口を有するシリコン保持容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺嶋 久栄 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 阪口 泰彦 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内
Claims (4)
- 【請求項1】 保持容器内に保持した溶融シリコンの湯
面にプラズマジェットガスを噴射してシリコンを精製す
る方法において、該保持容器の底部に複数の電極を設
け、位相差を有し周期的に変化する電圧をプラズマトー
チと各電極間に印加し、プラズマトーチと電極間に発生
する電流の軌道をシリコン溶湯面で走査させることを特
徴とするシリコンの精製方法。 - 【請求項2】 前記保持容器に固体シリコンを連続的に
供給しオーバーフロー分を流出させながら該固体シリコ
ンを融解することを特徴とする請求項1記載のシリコン
の精製方法。 - 【請求項3】 溶融シリコン保持容器と、溶融シリコン
の湯面に向けて水蒸気を含むプラズマジェットガスを噴
射するプラズマトーチとを備えたシリコンの精製装置に
おいて、保持容器底部に複数の電極を備え、位相差を有
し周期的に変化する電圧をプラズマトーチと前記各電極
間に印加する電源を備え、プラズマトーチと電極間に発
生する電流の軌道がシリコン溶湯面上で走査可能とした
ことを特徴とするシリコンの精製装置。 - 【請求項4】 前記保持容器がオーバーフロー分の流出
口を有し、かつシリコンを連続的に供給する装置を備え
たことを特徴とする請求項3記載のシリコンの精製装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5931294A JPH07267624A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | シリコンの精製方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5931294A JPH07267624A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | シリコンの精製方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07267624A true JPH07267624A (ja) | 1995-10-17 |
Family
ID=13109731
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5931294A Withdrawn JPH07267624A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | シリコンの精製方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07267624A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0855367A1 (en) * | 1997-01-22 | 1998-07-29 | Kawasaki Steel Corporation | Method for removing boron from metallurgical grade silicon and apparatus |
| FR2772741A1 (fr) * | 1997-12-19 | 1999-06-25 | Centre Nat Rech Scient | Procede et installation d'affinage du silicium |
| JP2006143495A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-06-08 | Nippon Steel Corp | 溶融シリコン流通部材とシリコンの移送方法 |
| WO2010018849A1 (ja) * | 2008-08-15 | 2010-02-18 | 株式会社アルバック | シリコンの精製方法 |
| WO2010024310A1 (ja) * | 2008-08-29 | 2010-03-04 | 信越化学工業株式会社 | 珪素の精製方法 |
| CN102730697A (zh) * | 2012-06-26 | 2012-10-17 | 上海太阳能电池研究与发展中心 | 一种电场下连续造渣提纯多晶硅的系统及其方法 |
| KR101275768B1 (ko) * | 2009-11-06 | 2013-06-17 | 한국생산기술연구원 | 스팀 플라즈마 토치를 이용한 umg 실리콘의 정련 장치 |
| KR101854257B1 (ko) * | 2017-03-27 | 2018-05-03 | 한국생산기술연구원 | 태양전지용 실리콘 정련 장치 및 그 방법 |
-
1994
- 1994-03-29 JP JP5931294A patent/JPH07267624A/ja not_active Withdrawn
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0855367A1 (en) * | 1997-01-22 | 1998-07-29 | Kawasaki Steel Corporation | Method for removing boron from metallurgical grade silicon and apparatus |
| FR2772741A1 (fr) * | 1997-12-19 | 1999-06-25 | Centre Nat Rech Scient | Procede et installation d'affinage du silicium |
| WO1999032402A1 (fr) * | 1997-12-19 | 1999-07-01 | Centre National De La Recherche Scientifique | Procede et installation d'affinage du silicium |
| JP2006143495A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-06-08 | Nippon Steel Corp | 溶融シリコン流通部材とシリコンの移送方法 |
| CN102123945A (zh) * | 2008-08-15 | 2011-07-13 | 株式会社爱发科 | 硅精制方法 |
| WO2010018849A1 (ja) * | 2008-08-15 | 2010-02-18 | 株式会社アルバック | シリコンの精製方法 |
| US8454920B2 (en) | 2008-08-15 | 2013-06-04 | Ulvac, Inc. | Silicon purification method |
| JP5513389B2 (ja) * | 2008-08-15 | 2014-06-04 | 株式会社アルバック | シリコンの精製方法 |
| TWI449818B (zh) * | 2008-08-15 | 2014-08-21 | Ulvac Inc | 矽之純化方法 |
| WO2010024310A1 (ja) * | 2008-08-29 | 2010-03-04 | 信越化学工業株式会社 | 珪素の精製方法 |
| KR101275768B1 (ko) * | 2009-11-06 | 2013-06-17 | 한국생산기술연구원 | 스팀 플라즈마 토치를 이용한 umg 실리콘의 정련 장치 |
| CN102730697A (zh) * | 2012-06-26 | 2012-10-17 | 上海太阳能电池研究与发展中心 | 一种电场下连续造渣提纯多晶硅的系统及其方法 |
| KR101854257B1 (ko) * | 2017-03-27 | 2018-05-03 | 한국생산기술연구원 | 태양전지용 실리콘 정련 장치 및 그 방법 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3325900B2 (ja) | 多結晶シリコンの製造方法及び装置、並びに太陽電池用シリコン基板の製造方法 | |
| CA2043492C (en) | Method and apparatus for purifying silicon | |
| JP4523274B2 (ja) | 高純度金属シリコンとその製錬法 | |
| JP3000109B2 (ja) | 高純度シリコン鋳塊の製造方法 | |
| JPWO1998016466A1 (ja) | 多結晶シリコンの製造方法及び装置、並びに太陽電池用シリコン基板の製造方法 | |
| JPH10245216A (ja) | 太陽電池用シリコンの製造方法 | |
| US3469968A (en) | Electroslag melting | |
| JPH07267624A (ja) | シリコンの精製方法及びその装置 | |
| CN1204298A (zh) | 多晶硅的制造方法和装置以及太阳能电池用硅基片的制造方法 | |
| JPH10182134A (ja) | シリコンの精製方法 | |
| JPH10273311A (ja) | 太陽電池用シリコンの精製方法及び装置 | |
| JP2846408B2 (ja) | シリコンの精製方法 | |
| JPH05262512A (ja) | シリコンの精製方法 | |
| JPH1149510A (ja) | 金属Siの精製方法及びその装置 | |
| RU2403299C1 (ru) | Способ вакуумной очистки кремния и устройство для его осуществления (варианты) | |
| JP3138003B2 (ja) | シリコンの精製方法及びその装置 | |
| JP2856839B2 (ja) | シリコンの精製方法 | |
| JPH10139415A (ja) | 溶融シリコンの凝固精製方法 | |
| JP3300425B2 (ja) | シリコン精製方法 | |
| JPH10212113A (ja) | 金属シリコンからのボロン除去方法 | |
| JPH10273374A (ja) | シリコンの精製方法 | |
| JPH10203812A (ja) | 金属シリコンの精製方法 | |
| JPH09142823A (ja) | 金属シリコンの精製方法および精製装置 | |
| JPH0948606A (ja) | シリコンの精製方法 | |
| JPH0748114A (ja) | シリコンの精製方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010605 |