JPH0730422B2 - 電気メッキ用通電ロール - Google Patents
電気メッキ用通電ロールInfo
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- JPH0730422B2 JPH0730422B2 JP60059587A JP5958785A JPH0730422B2 JP H0730422 B2 JPH0730422 B2 JP H0730422B2 JP 60059587 A JP60059587 A JP 60059587A JP 5958785 A JP5958785 A JP 5958785A JP H0730422 B2 JPH0730422 B2 JP H0730422B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- roll
- hardness
- corrosion
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電気メツキ用通電ロールに関するものであ
る。
る。
従来の技術 従来、電気メツキ用通電ロールとしては、JIS−SCS14
や、JIS−SUS316等の耐食鋼が使用されてきたが、これ
らの耐食鋼は、通電電気腐食、酸性溶液による腐食等の
耐食性並びに耐摩耗性が劣つており、ロール表面に著し
いはだ荒れを生じ、その結果、短期間(例えば、1週
間)で再使用のための研磨が必要であつた。
や、JIS−SUS316等の耐食鋼が使用されてきたが、これ
らの耐食鋼は、通電電気腐食、酸性溶液による腐食等の
耐食性並びに耐摩耗性が劣つており、ロール表面に著し
いはだ荒れを生じ、その結果、短期間(例えば、1週
間)で再使用のための研磨が必要であつた。
本出願人は、既に、従来使用されてきた耐食鋼における
上記のような欠点を解消し、電気メツキ用通電ロールと
して通電性を損わず、電気亜鉛メツキ、電気すずメツ
キ、あるいは、電気合金メツキ等の特に苛酷な大電流通
電条件に対して耐食性に優れ、しかも、硬度、じん性及
び強度が大きく、耐摩耗性をも有する電気メツキ用通電
ロールを提案しているが(特公昭58−57501号公報ある
いは特開昭58−207390号公報参照)、これらの発明によ
る電気メツキ用通電ロールが、所期の効果を挙げること
のできることは、その工業的実施により確認されている
ところである。
上記のような欠点を解消し、電気メツキ用通電ロールと
して通電性を損わず、電気亜鉛メツキ、電気すずメツ
キ、あるいは、電気合金メツキ等の特に苛酷な大電流通
電条件に対して耐食性に優れ、しかも、硬度、じん性及
び強度が大きく、耐摩耗性をも有する電気メツキ用通電
ロールを提案しているが(特公昭58−57501号公報ある
いは特開昭58−207390号公報参照)、これらの発明によ
る電気メツキ用通電ロールが、所期の効果を挙げること
のできることは、その工業的実施により確認されている
ところである。
発明が解決しようとする問題点 このように、先に提案されている電気メツキ用通電ロー
ルは、所期の効果を挙げているのであるが、工業的実施
の結果、この電気メツキ用通電ロールの耐食性及び硬度
を一層向上させることが望ましいという新たな問題点を
生じてきた。本発明は、この問題点を解決することを、
その目的とするものである。
ルは、所期の効果を挙げているのであるが、工業的実施
の結果、この電気メツキ用通電ロールの耐食性及び硬度
を一層向上させることが望ましいという新たな問題点を
生じてきた。本発明は、この問題点を解決することを、
その目的とするものである。
問題点を解決するための手段 本発明によるロールは、この問題点を解決するため、な
いしは、その目的を達成するために、「特許請求の範
囲」第1〜第4項に記載するような化学成分範囲から成
ることを特徴とするものである。すなわち、本発明によ
るロールは、化学成分においては、先に提案してあるも
のに比べ、硬度の向上を図るために、Moを16%を超え30
%以下並びにCoを5.8%以上35%以下の範囲とし、更
に、炭素の安定化を図ると共に耐食性を向上させること
にNbを主要元素とし、また、複合添加元素として、1.0
%以下のTi、1.5%以下のTa,Zr及びHfの成分含有を追加
した点が、大きな相違点である。
いしは、その目的を達成するために、「特許請求の範
囲」第1〜第4項に記載するような化学成分範囲から成
ることを特徴とするものである。すなわち、本発明によ
るロールは、化学成分においては、先に提案してあるも
のに比べ、硬度の向上を図るために、Moを16%を超え30
%以下並びにCoを5.8%以上35%以下の範囲とし、更
に、炭素の安定化を図ると共に耐食性を向上させること
にNbを主要元素とし、また、複合添加元素として、1.0
%以下のTi、1.5%以下のTa,Zr及びHfの成分含有を追加
した点が、大きな相違点である。
実 施 例 以下、本発明をその実施例及び試験要領を示す添附図面
などに基づいて詳細に説明する。
などに基づいて詳細に説明する。
まず、前記のように、本発明によるロールは、Niに、主
要成分としてCr,Mo,Co,Cu及びNb、あるいは、主要成分
としてCr,Mo,Co,W,Cu及びNbを含有させたことを特徴と
するものであるが、後に詳細に説明するように、耐食性
と耐摩耗性とを兼ね備えさせるために、Coのオーステナ
イト基地への固溶強化と、オーステナイト基地中にNi,M
o,Cr及びCoを主要成分とする高硬度の金属間化合物を均
一に分散させてロールとする点に、最も大きな特徴があ
るものである。
要成分としてCr,Mo,Co,Cu及びNb、あるいは、主要成分
としてCr,Mo,Co,W,Cu及びNbを含有させたことを特徴と
するものであるが、後に詳細に説明するように、耐食性
と耐摩耗性とを兼ね備えさせるために、Coのオーステナ
イト基地への固溶強化と、オーステナイト基地中にNi,M
o,Cr及びCoを主要成分とする高硬度の金属間化合物を均
一に分散させてロールとする点に、最も大きな特徴があ
るものである。
そこで、最初に本発明ロールにおいて、各化学成分を上
記のような特定の範囲に限定した理由を説明する。
記のような特定の範囲に限定した理由を説明する。
Niは、基本成分として、マトリツクスをオーステナイト
組織として安定化し、更に、Mo量の増加に伴つて、Moと
高硬度の金属間化合物の形成し、硬さの上昇に寄与す
る。また、Niそのものは、金属のイオン化傾向から貴で
あるので、腐食溶解速度は小さく、しかも、腐食生成皮
膜はち密であるため、保護作用が大きく、優れた不動態
化能を持つている。
組織として安定化し、更に、Mo量の増加に伴つて、Moと
高硬度の金属間化合物の形成し、硬さの上昇に寄与す
る。また、Niそのものは、金属のイオン化傾向から貴で
あるので、腐食溶解速度は小さく、しかも、腐食生成皮
膜はち密であるため、保護作用が大きく、優れた不動態
化能を持つている。
Moは、Niにこれを加えると、その含有量の増加に伴つて
固溶強化されると同時に高硬度の金属間化合物の容量%
が増加し、じん性の低下は避けられないが、硬度の上昇
が図られ、更に、Coの増加によって硬さに対する複合効
果が現れ、耐摩耗性が向上する。一方、耐食性は、固溶
化処理により劣化を最小に防ぐことができる。この硬度
の上昇傾向は、Mo量に比例し、16wt%で効果が現われる
が、30wt%を超えると耐食性が劣化し、ぜい化を起こ
す。
固溶強化されると同時に高硬度の金属間化合物の容量%
が増加し、じん性の低下は避けられないが、硬度の上昇
が図られ、更に、Coの増加によって硬さに対する複合効
果が現れ、耐摩耗性が向上する。一方、耐食性は、固溶
化処理により劣化を最小に防ぐことができる。この硬度
の上昇傾向は、Mo量に比例し、16wt%で効果が現われる
が、30wt%を超えると耐食性が劣化し、ぜい化を起こ
す。
Crは、腐食溶解速度が小さく、しかも、不動態化能を持
ち合わせたNi,Mo及びCoとマトリツクスを構成し、より
強固な保護皮膜を形成し、不動態化能を与えるものであ
る。Crの含有は、本合金においては、14wt%で効果が著
しく現われるが、21wt%を超えると飽和し、ぜい弱な金
属間化合物の生成によつてぜい性をきたし、更には、耐
食性をも劣化させる。
ち合わせたNi,Mo及びCoとマトリツクスを構成し、より
強固な保護皮膜を形成し、不動態化能を与えるものであ
る。Crの含有は、本合金においては、14wt%で効果が著
しく現われるが、21wt%を超えると飽和し、ぜい弱な金
属間化合物の生成によつてぜい性をきたし、更には、耐
食性をも劣化させる。
Coは、オーステナイト基地中に固溶して固溶強化作用を
起こし、基地硬さを上昇させると共に金属間化合物中の
Niと置き換わつて金属間化合物の形態を変化させるもの
である。基地の硬さは、Co含有量の増加の他にMo含有量
の増加による複合効果により上昇する。Mo含有量が22%
の時、Co 0,15及び30%と変化すると、硬さは、それぞ
れ、HRC23(HRB100)、HRC30(HRB105.5)及びHRC37.5
(HRB108)と硬化し、Co含有量が15%増加すると硬さが
HRC7〜7.5(HRB2.5〜3.5)上昇する。Coの含有量は、本
合金では、5.8%未満ではMo含有量が多くなるので効果
がなく、35%以上では、ぜい化を起こし、また、価格も
高くなるので、5.8以上35%以下に限定する。
起こし、基地硬さを上昇させると共に金属間化合物中の
Niと置き換わつて金属間化合物の形態を変化させるもの
である。基地の硬さは、Co含有量の増加の他にMo含有量
の増加による複合効果により上昇する。Mo含有量が22%
の時、Co 0,15及び30%と変化すると、硬さは、それぞ
れ、HRC23(HRB100)、HRC30(HRB105.5)及びHRC37.5
(HRB108)と硬化し、Co含有量が15%増加すると硬さが
HRC7〜7.5(HRB2.5〜3.5)上昇する。Coの含有量は、本
合金では、5.8%未満ではMo含有量が多くなるので効果
がなく、35%以上では、ぜい化を起こし、また、価格も
高くなるので、5.8以上35%以下に限定する。
Cuは、Ni,Mo及びCoの共存によるマトリツクスを構成
し、表層に強固な保護皮膜を形成し、不動態化能を与え
るものである。しかしながら、Cuの含有は0.1wt%の微
量の添加でも効果が認められるが、5wt%を超えると、
ぜい化をきたし、更に、耐食性の改善にも効果が認めら
れないので、本合金においては、0.1wt%以上、5wt%以
下に限定する。
し、表層に強固な保護皮膜を形成し、不動態化能を与え
るものである。しかしながら、Cuの含有は0.1wt%の微
量の添加でも効果が認められるが、5wt%を超えると、
ぜい化をきたし、更に、耐食性の改善にも効果が認めら
れないので、本合金においては、0.1wt%以上、5wt%以
下に限定する。
Cは、製造上含有は避けられないものであるが、可能な
限り少量であることが好ましい。すなわち、Cは、その
含有によつて炭化物が析出し、この炭化物によつて耐食
性の劣化があるので、0.06wt%以下が好ましいが、0.1w
t%以下でも完全に固溶化処理を施すことによつて、実
用上さしつかえなくさせることができる。
限り少量であることが好ましい。すなわち、Cは、その
含有によつて炭化物が析出し、この炭化物によつて耐食
性の劣化があるので、0.06wt%以下が好ましいが、0.1w
t%以下でも完全に固溶化処理を施すことによつて、実
用上さしつかえなくさせることができる。
Nbは、過剰炭化物を安定化させることに効果があり、ま
た、不動態化能を強化する作用がある。この効果を得る
ためには、Nb≧10×C wt%は必要であるので、本合金に
おいては、1.5wt%以下に限定する。
た、不動態化能を強化する作用がある。この効果を得る
ためには、Nb≧10×C wt%は必要であるので、本合金に
おいては、1.5wt%以下に限定する。
また、この過剰炭化物を安定化するには、Nbと共にTi,T
a,Zr及びHfなどの元素の複合添加も有効である。この効
果を得るためには、Ti≧5×C wt%、Ta≧15×C wt%、
Zr≧10×C wt%及びHf≧15×C wt%は必要である。従つ
て、本合金においては、Tiは1.0wt%以下、Ta,Zr及びHf
は、それぞれ、1.5wt%以下に限定する。ただし、「特
許請求の範囲」第1及び2項については、1/10(%Nb)
≧(%C)の式を、「特許請求の範囲」第3及び4項に
ついては、1/10(%Nb)+1/5(%Ti)+1/15(%Ta)
+1/10(%Zr)+1/15(%Hf)≧(%C)の式を、それ
ぞれ満足するものとする。
a,Zr及びHfなどの元素の複合添加も有効である。この効
果を得るためには、Ti≧5×C wt%、Ta≧15×C wt%、
Zr≧10×C wt%及びHf≧15×C wt%は必要である。従つ
て、本合金においては、Tiは1.0wt%以下、Ta,Zr及びHf
は、それぞれ、1.5wt%以下に限定する。ただし、「特
許請求の範囲」第1及び2項については、1/10(%Nb)
≧(%C)の式を、「特許請求の範囲」第3及び4項に
ついては、1/10(%Nb)+1/5(%Ti)+1/15(%Ta)
+1/10(%Zr)+1/15(%Hf)≧(%C)の式を、それ
ぞれ満足するものとする。
Wについては、Moと同じく耐食性を改善し、強度の向上
が見られるが、3wt%を超えると、均一に固溶させるた
めには、1,220℃以上の固溶化処理が必要となるので、
本合金では、3wt%以下に限定する。
が見られるが、3wt%を超えると、均一に固溶させるた
めには、1,220℃以上の固溶化処理が必要となるので、
本合金では、3wt%以下に限定する。
Siの含有量は、製造方法によつて異なるが、脱酸、湯流
れなどの点から、2.0wt%以下の含有は必要である。ま
た、Si量が増加すると、金属間化合物の析出を促進し、
硬度が上昇するが、耐食性が低下するので、2.0wt%以
下に限定する。
れなどの点から、2.0wt%以下の含有は必要である。ま
た、Si量が増加すると、金属間化合物の析出を促進し、
硬度が上昇するが、耐食性が低下するので、2.0wt%以
下に限定する。
なお、Siの代わりに、製造上可能な限りAlなどを脱酸元
素として使用することも有効である。
素として使用することも有効である。
Mnは、γ相の領域を広げ、これを安定化すると共に熱間
加工性を改善するが、効果的な含有量は1.5wt%以下で
ある。
加工性を改善するが、効果的な含有量は1.5wt%以下で
ある。
次に、本発明による電気メツキ用通電ロールの実施例
を、従来のオール材と比較して行われた実験結果に基づ
いて説明する。
を、従来のオール材と比較して行われた実験結果に基づ
いて説明する。
表1は、供試材の化学成分(重量%)を示し、表2は、
通電電気耐腐食・耐摩耗性と、硬度との関係を示すもの
である。なお、この通電電気耐腐食・耐摩耗性は、添付
図面に示すように、30%ZnSO4+3%H2SO4、PH1.2、電
流密度40A/dm2の条件の溶液1の中に試験ロール2を浸
漬し、この前後にブレーキロール3と、駆動ロール4と
を配置し、軟鋼ストリツプ5を通して一定張力を加えて
試験を実施した。また、この耐腐食・耐摩耗性試験は、
ロール寿命比(表2の注2参照)と、1週間通電使用後
に、機械的要因によつてロール表面に発生したスクラツ
チや、押し傷などの傷発生率(表2の注3参照)とによ
つて比較した。
通電電気耐腐食・耐摩耗性と、硬度との関係を示すもの
である。なお、この通電電気耐腐食・耐摩耗性は、添付
図面に示すように、30%ZnSO4+3%H2SO4、PH1.2、電
流密度40A/dm2の条件の溶液1の中に試験ロール2を浸
漬し、この前後にブレーキロール3と、駆動ロール4と
を配置し、軟鋼ストリツプ5を通して一定張力を加えて
試験を実施した。また、この耐腐食・耐摩耗性試験は、
ロール寿命比(表2の注2参照)と、1週間通電使用後
に、機械的要因によつてロール表面に発生したスクラツ
チや、押し傷などの傷発生率(表2の注3参照)とによ
つて比較した。
表1に示すように、供試材は、従来合金としては、JIS
−SOS 14及びSUS 316と、前記の本出願人の先の特許出
願に係る発明「電気メツキ用通電ロール」(特開昭58−
207390号公報)の明細書中に、その発明合金の実施例と
して記載されているNo.7,10,11,14,16及び17の合金を採
用した。本発明合金の実施例としては、本合金の限定範
囲内で基本成分のCo含有量を変えたものをNo.7,8及び9
とした。また、基本成分のMo量を変えてWを添加したも
のを、No.10,11及び12とし、No.8の成分(Co中央値)に
過剰炭化物を安定化するために、NbにTi,Ta,TiとZr及び
Hfを複合添加したものを、それぞれ、No.13,14,15及び1
6とした。No.17〜20はNo.8の成分にWを添加し、更に、
Ti,Ta,TiとZr及びHfとを、それぞれ、添加したものであ
る。
−SOS 14及びSUS 316と、前記の本出願人の先の特許出
願に係る発明「電気メツキ用通電ロール」(特開昭58−
207390号公報)の明細書中に、その発明合金の実施例と
して記載されているNo.7,10,11,14,16及び17の合金を採
用した。本発明合金の実施例としては、本合金の限定範
囲内で基本成分のCo含有量を変えたものをNo.7,8及び9
とした。また、基本成分のMo量を変えてWを添加したも
のを、No.10,11及び12とし、No.8の成分(Co中央値)に
過剰炭化物を安定化するために、NbにTi,Ta,TiとZr及び
Hfを複合添加したものを、それぞれ、No.13,14,15及び1
6とした。No.17〜20はNo.8の成分にWを添加し、更に、
Ti,Ta,TiとZr及びHfとを、それぞれ、添加したものであ
る。
また、表2の腐食量については、試験片を50%濃度の沸
騰硫酸溶液に浸漬し、浸食度g/cm2/dayを求めた。
騰硫酸溶液に浸漬し、浸食度g/cm2/dayを求めた。
表2から分かるように、本発明合金(溶体化処理温度1,
170℃)は、JIS−SCS14,SUS316及びNo.1,2,3,4,5及び6
の合金に比較して耐腐食性が良好で、耐摩耗性でも高硬
度が得られることから、機械的要因によるロール表面の
スクラツチや、押し傷を防止することができ、軟鋼スト
リツプによる摩耗が小さく、ロール表面のはだ荒れが起
きにくく、相対的に通電ロールに必要な耐腐食・耐摩耗
特性が得られる。本発明によるロールは、表2から明ら
かであるとおり、JIS−SUS316を用いた従来ロールに比
較して、耐腐食・耐摩耗性については、寿命比で25〜42
倍となつており、また、傷発生率で13〜20%の間にある
が、これは、Co量の増加により基地硬さが向上すると共
にMoがマトリツクス中に高硬度の金属間化合物を形成す
ることにより全体の硬度が高まり、ロール表面にスクラ
ツチや、押し傷などが発生しないためであるものと考え
られる。
170℃)は、JIS−SCS14,SUS316及びNo.1,2,3,4,5及び6
の合金に比較して耐腐食性が良好で、耐摩耗性でも高硬
度が得られることから、機械的要因によるロール表面の
スクラツチや、押し傷を防止することができ、軟鋼スト
リツプによる摩耗が小さく、ロール表面のはだ荒れが起
きにくく、相対的に通電ロールに必要な耐腐食・耐摩耗
特性が得られる。本発明によるロールは、表2から明ら
かであるとおり、JIS−SUS316を用いた従来ロールに比
較して、耐腐食・耐摩耗性については、寿命比で25〜42
倍となつており、また、傷発生率で13〜20%の間にある
が、これは、Co量の増加により基地硬さが向上すると共
にMoがマトリツクス中に高硬度の金属間化合物を形成す
ることにより全体の硬度が高まり、ロール表面にスクラ
ツチや、押し傷などが発生しないためであるものと考え
られる。
更に、通電性は、JIS−SOS14及びSUS316の電気抵抗を74
μΩ−cmに対して128〜141μΩ−cmと劣るが、実際上に
は170μΩ−cmまではさしつかえないものとされている
ので、この点は問題とならない。
μΩ−cmに対して128〜141μΩ−cmと劣るが、実際上に
は170μΩ−cmまではさしつかえないものとされている
ので、この点は問題とならない。
次に、表2について考察すると、基本成分のCoの含有量
を変えたNo.7,8及び9の間においては、Coの上限値であ
るNo.9が耐腐食性はわずかに劣るが、高硬度が得られる
ことにより、JIS−SUS316に比較して寿命比で40倍の値
を示し、また、傷発生率では15倍の値を示している。
を変えたNo.7,8及び9の間においては、Coの上限値であ
るNo.9が耐腐食性はわずかに劣るが、高硬度が得られる
ことにより、JIS−SUS316に比較して寿命比で40倍の値
を示し、また、傷発生率では15倍の値を示している。
また、No.7,8及び9のそれぞれの成分にWを添加したN
o.10,11及び12の寿命比は、JIS−SUS316に対して27〜42
倍の値を示しており、傷発生率についても14〜18倍の値
を示しており、耐腐食性もNo.7,8及び9に比較して改善
され、硬度もわずかに向上し、Wの添加の効果が認めら
れる。
o.10,11及び12の寿命比は、JIS−SUS316に対して27〜42
倍の値を示しており、傷発生率についても14〜18倍の値
を示しており、耐腐食性もNo.7,8及び9に比較して改善
され、硬度もわずかに向上し、Wの添加の効果が認めら
れる。
次に、Co量が中央値のNo.8の成分に過剰炭化物を安定す
るためにNbにTi,Ta,TiとZr及びHfを、それぞれ複合添加
したNo.13,14,15及び16の寿命比は、JIS−SUS316に対し
て32〜34倍の値を示しており、傷発生率についても17〜
18倍の値を示しており、基本成分のNo.8とほとんど変わ
らない。
るためにNbにTi,Ta,TiとZr及びHfを、それぞれ複合添加
したNo.13,14,15及び16の寿命比は、JIS−SUS316に対し
て32〜34倍の値を示しており、傷発生率についても17〜
18倍の値を示しており、基本成分のNo.8とほとんど変わ
らない。
No.17,18,19及び20は、Wを添加し、Co含有量が中央値
のNo.11に過剰炭化物を安定するために、NbにTi,Ta,Ti
とZr及びHfとを、それぞれ、複合添加したものである。
No17,18,19及び20の寿命比はJIS−SUS 316に対して35〜
37倍の値を示しており、傷発生率についても、15〜16倍
の値を示しており、No.11とほとんど変わらない。
のNo.11に過剰炭化物を安定するために、NbにTi,Ta,Ti
とZr及びHfとを、それぞれ、複合添加したものである。
No17,18,19及び20の寿命比はJIS−SUS 316に対して35〜
37倍の値を示しており、傷発生率についても、15〜16倍
の値を示しており、No.11とほとんど変わらない。
発明の効果 以上のように、本発明によるロールの基本成分は、Ni−
Cr−Mo−Co−Cu−Nb系のものであるが、本発明によるロ
ールは、通電電気腐食中の苛酷な腐食条件下で、更に苛
酷な摩耗条件であっても、総合的な耐腐食・耐摩耗性を
有しており、これは先の本出願人による特許出願による
ものに比べて高硬度となつて、一層優れたものとなつて
いるものである。従つて、本発明による通電ロールは、
JIS−SCS14やSUS316では得られることのできなかつた通
電耐食条件PH0.6〜1.6の中においても使用することがで
き、特に、摩耗が問題となる場合に効果を発揮し、優れ
た耐腐食・耐摩耗性を示すものであり、また、通電性に
関しても、何らさしつかえなく、十分に実用に供するこ
とができるものである。
Cr−Mo−Co−Cu−Nb系のものであるが、本発明によるロ
ールは、通電電気腐食中の苛酷な腐食条件下で、更に苛
酷な摩耗条件であっても、総合的な耐腐食・耐摩耗性を
有しており、これは先の本出願人による特許出願による
ものに比べて高硬度となつて、一層優れたものとなつて
いるものである。従つて、本発明による通電ロールは、
JIS−SCS14やSUS316では得られることのできなかつた通
電耐食条件PH0.6〜1.6の中においても使用することがで
き、特に、摩耗が問題となる場合に効果を発揮し、優れ
た耐腐食・耐摩耗性を示すものであり、また、通電性に
関しても、何らさしつかえなく、十分に実用に供するこ
とができるものである。
このように、本発明は、これらの性質を不可欠とする電
気メツキ用通電ロールとして、先に特許出願として提案
したものに比べ、一層適切なものを提供するものであ
る。
気メツキ用通電ロールとして、先に特許出願として提案
したものに比べ、一層適切なものを提供するものであ
る。
図は、通電電気耐腐食・耐摩耗性試験方法の要領を示す
説明図である。 1……溶液;2……試験ロール;3……ブレーキロール;4…
…駆動ロール;5……軟鋼ストリツプ。
説明図である。 1……溶液;2……試験ロール;3……ブレーキロール;4…
…駆動ロール;5……軟鋼ストリツプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 良雄 神奈川県座間市相模が丘5丁目25―12 (72)発明者 稲田 賢治 千葉県君津市君津1 新日本製鐵株式會社 君津製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭58−207390(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】重量%で C 0.10%以下 Si 2.0%以下 Mn 1.5%以下 Cr 14%以上 21%以下 Mo 16%を超え30%以下 Cu 0.1%以上 5.0%以下 Nb 1.5%以下 Co 5.8%以上 35%以下 を含み(ただし、1/10(%Nb)≧(%C))、残部が不
可避的な不純物と実質的にNiから成り、硬度HRB97〜108
であることを特徴とする電気メッキ用通電ロール。 - 【請求項2】重量%で C 0.10%以下 Si 2.0%以下 Mn 1.5%以下 Cr 14%以上 21%以下 Mo 16%を超え 30%以下 Cu 0.1%以上 5.0%以下 Nb 1.5%以下 W 3.0%以下 Co 5.8%以上 35%以下 を含み(ただし、1/10(%Nb)≧(%C))、残部が不
可避的な不純物と実質的にNiから成り、硬度HRB97〜108
であることを特徴とする電気メッキ用通電ロール。 - 【請求項3】重量%で C 0.10%以下 Si 2.0%以下 Mn 1.5%以下 Cr 14%以上 21%以下 Mo 16%を超え 30%以下 Cu 0.1%以上 5.0%以下 Nb 1.5%以下 Co 5.8%以上 35%以下 を含み、これにTi 1.0%以下、Ta 1.5%以下、Zr 1.
5%以下、Hf 1.5%以下の内の1種又は2種以上の成分
を含み(ただし、1/10(%Nb)+1/5(%Ti)+1/15
(%Ta)+1/10(%Zr)+1/15(%Hf)≧(%C))、
残部が不可避的な不純物と実質的に、Niから成り、硬度
HRB97〜108であることを特徴とする電気メッキ用通電ロ
ール。 - 【請求項4】重量%で C 0.10%以下 Si 2.0%以下 Mn 1.5%以下 Cr 1%以上 21%以下 Mo 16%を超え 30%以下 Cu 0.1%以上 5.0%以下 Nb 1.5%以下 W 3.0%以下 Co 5.8%以上 35%以下 を含み、これにTi 1.0%以下、Ta 1.5%以下、Zr 1.
5%以下、Hf 1.5%以下の内の1種又は2種以上の成分
を含み(ただし、1/10(%Nb)+1/5(%Ti)+1/15
(%Ta)+1/10(%Zr)+1/15(%Hf)≧(%C))、
残部が不可避的な不純物と実質的にNiから成り、硬度HR
B97〜108であることを特徴とする電気メッキ用通電ロー
ル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60059587A JPH0730422B2 (ja) | 1985-03-26 | 1985-03-26 | 電気メッキ用通電ロール |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60059587A JPH0730422B2 (ja) | 1985-03-26 | 1985-03-26 | 電気メッキ用通電ロール |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61221395A JPS61221395A (ja) | 1986-10-01 |
| JPH0730422B2 true JPH0730422B2 (ja) | 1995-04-05 |
Family
ID=13117508
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60059587A Expired - Lifetime JPH0730422B2 (ja) | 1985-03-26 | 1985-03-26 | 電気メッキ用通電ロール |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0730422B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2715523B2 (ja) * | 1989-02-20 | 1998-02-18 | 大同特殊鋼株式会社 | 電気めっき用通電ロール |
| KR101465773B1 (ko) * | 2014-05-19 | 2014-12-01 | 윤종오 | 음극 전극이 회전하지 않는 고정형인 릴투릴 도금용 음극 전극 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58207390A (ja) * | 1982-02-10 | 1983-12-02 | Mitsubishi Steel Mfg Co Ltd | 電気メツキ用通電ロ−ル |
-
1985
- 1985-03-26 JP JP60059587A patent/JPH0730422B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61221395A (ja) | 1986-10-01 |
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