JPH0749251B2 - 自動車用ヘッドランプ - Google Patents

自動車用ヘッドランプ

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JPH0749251B2
JPH0749251B2 JP1336265A JP33626589A JPH0749251B2 JP H0749251 B2 JPH0749251 B2 JP H0749251B2 JP 1336265 A JP1336265 A JP 1336265A JP 33626589 A JP33626589 A JP 33626589A JP H0749251 B2 JPH0749251 B2 JP H0749251B2
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reflector
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英治 望月
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ヘッドランプの上下方向の照射角が正規位置
にあるかどうかを確認するための水準器を備えた自動車
用ヘッドランプに係り、正規位置にない場合には、ヘッ
ドランプの照射角が正規位置となるように容易に調整す
ることのできる自動車用ヘッドランプに関する。
〔従来技術及び発明の解決しようとする課題〕
この種の従来のヘッドランプとしては、米国特許第4794
495号,及び第4802067号に示されるように、内周面にリ
フレクターが一体に形成されているランプボディ・リフ
レクターユニットに、気泡管からなる水準器を取付け
て、水準器の水平位置をヘッドランプの照射軸に一致さ
せた状態とし、水準器の目盛(気泡の位置する目盛)を
見ながらヘッドランプの照射角をエイミング機構によっ
て調整できるようにした技術が知られている。
しかし、エイミングをする際、バルブを非点灯状態とし
て水準器の目盛に合わせてエイミングを行う場合には問
題がないが、バルブを点灯状態としてエイミングを行う
場合には、気泡位置が正しく水平位置を示さず問題であ
る。即ち、前記した従来技術における水準器は、熱伝導
率の悪い合成樹脂製のランプボディ・リフレクターユニ
ットに取付けられており、さらに水準器の構造が熱伝達
率の悪い合成樹脂製の水準器ケーシング内に気泡管が収
容された構造となっているため、バルブの点灯に伴って
水準器の気泡管に伝達される熱量が熱源であるバルブに
近い側とバルブから離れている側とにおいて異なり、こ
のため気泡管内の気泡が移動し、本来気泡が位置すべき
水平位置からずれてしまうという問題があった。
そして発明者等が第13図に示されるような水準器を使っ
て実験を行い、検討したところ、気泡が動く理由は、水
準器のケーシング302から気泡管304に伝達される熱量が
ケーシング長手方向(第13図左右方向)に異なり、気泡
管304内の充填液に温度差が生じ、このため気泡管304内
において冷たい領域から温かい領域に向かう対流が生じ
るためである。これはリフレクター300や水準器ケーシ
ング302が合成樹脂で構成されており、合成樹脂は熱伝
導率が悪いため、熱源であるバルブ306からの熱が水準
器全体に均一に伝達されないためである。即ち、水準器
ケーシング302のバルブ306に近い側(ケーシング前端
部)302aでは、リフレクター300及びケーシング302の熱
伝導率が悪いため、バルブ306からリフレクター300を介
し伝達された熱がこもって高温(約79℃)となる。一
方、水準器ケーシングのバルブ306から離れた側(ケー
シング後端部)302bでは熱伝達路が長く、かつリフレク
ター300及びケーシング302の熱伝導率が悪いため、バル
ブ306の発する熱が十分に伝達されず、ケーシング前端
部302aより低い温度(約70℃)となる。即ち、ケーシン
グ前後端部間に温度差(約9℃)が生じ、気泡管前後端
部間にもこの温度差に略等しい温度差(約8℃)が生じ
る。このため気泡管304内ではこの温度差に起因した対
流が生じ、気泡305が移動するのである。発明者等の実
験によると、気泡の最大移動量は傾斜角0.38度相当であ
った。そこで、発明者等は、水準器のケーシング302の
熱伝導性を良好とすることにより、ケーシング302の熱
源から離れた領域にも熱源に近い領域と略同程度の熱が
伝達されるようにすれば、気泡管304の各領域に伝達さ
れる熱量が均一となる、即ち気泡管各領域における温度
差は小さくなるだろうという知見のもとに本発明をなす
に至ったものである。
本発明はこのような観点からなされたもので、その目的
は、バルブの点灯・非点灯等、水準器の周辺雰囲気の温
度が変化したとしても、気泡管に対向する水準器ケーシ
ング内各領域に伝達される熱量を略均一にすることによ
り、光源の点灯・非点灯等という外部の温度変化があっ
ても測定誤差の少ない水準器を備えた自動車用ヘッドラ
ンプを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するために、請求項(1)に係る自動車
用ヘッドランプにおいては、ヘッドランプの基準部材を
基準にして傾動部材を上下方向および左右方向にそれぞ
れ傾動させることにより、ヘッドランプの照射角を調整
できる傾動部材可動型の自動車用ヘッドランプにおい
て、 前記傾動部材の所定位置には、ヘッドランプの照射角の
上下方向の傾斜を測定するための水準器が取付けられ、 この水準器を、金属等の熱伝導率の良い材料よりなるケ
ーシング内に気泡管を収容した構造とするとともに、担
持部によって傾動部材から浮いた状態に配置して、ケー
シング下面略全域を傾斜部材から離間させるようにした
ものである。
また請求項(2)では、請求項(1)記載の自動車用ヘ
ッドランプにおいて、合成樹脂製の傾動部材に担持部を
突出形成させるようにしたものである。
また請求項(3)に係る自動車用ヘッドランプにおいて
は、請求項(1)又は(2)に記載の手段に加えて、前
記気泡管を水準器の蓋体の裏側で支持して、気泡管とケ
ーシング間に断熱空気層を形成するようにしたものであ
る。
また請求項(4)においては、基準部材がランプボディ
で、傾動部材がランプボディ内において傾動できるリフ
レクターであるリフレクター可動型ヘッドランプに、請
求項(1)〜(3)のいずれかの手段を適用したもので
ある。
また請求項(5)においては、基準部材がランプハウジ
ングで、傾動部材が内周面にリフレクターの一体形成さ
れたランプボディ・リフレクターユニットであるユニッ
ト可動型ヘッドランプに、請求項(1)〜(3)のいず
れかの手段を適用したものである。
〔作用〕
バルブが点灯された状態では、水準器の各領域には熱伝
達路の長さに反比例した大きさの熱量が傾動部材を介し
て伝達されるが、水準器のケーシングは熱伝導率がよい
ため、熱源から近い位置に伝達される熱量と略同程度の
熱量が熱源から遠い位置にも伝達される。このためケー
シング各領域における伝熱量が平滑化され、略均一の熱
量が気泡管各領域に伝達されることとなって、気泡管内
の充填液に対流が生じることを抑制する。
さらに、水準器のケーシングへの熱の伝達路は担持部に
限られ、かつ、ケーシングと傾動部材間に存在する空気
層の断熱作用により、水準器に伝達される熱量が減り、
かつ平滑化される。
請求項(2)では、合成樹脂製の担持部の熱伝導率は悪
いため、水準器に伝達される熱量はさらに減る。
請求項(3)では、ケーシング各領域において略平滑化
された伝熱量は、気泡管を取り囲む断熱空気層によって
断熱され、かつさらに平滑化されて気泡管に伝達され
る。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図〜第8図は、基準部材がランプボディで、傾動部
材がリフレクターであるリフレクター可動タイプの自動
車用ヘッドランプを示すもので、第1図は照射角調整装
置の組み付けられているヘッドランプの正面図、第2図
は同ランプの平面図、第3図は一部をさらに破断して示
す同ランプの水平断面図、第4図は同ランプの縦断面図
(第1図に示す線IV−IVに沿う断面図)、第5図はヘッ
ドランプの照射方向の左右方向の傾斜を測定する測定器
の組付部の縦断面図(第1図に示す線V−Vに沿う断面
図)、第6図はヘッドランプの照射方向の上下方向の傾
斜を測定する測定器である水準器の組付部の縦断面図
(第1図に示す線VI−VIに沿う断面図)、第7図は水準
器の分解斜視図、第8図は水準器の拡大縦断面図であ
る。
これらの図において、符号2は容器形状のランプボディ
で、内部にリフレクター4が組み付けられ、さらにラン
プボディ2の矩形状の前面開口部には前面レンズ6が組
み付けられてヘッドランプとして一体化されている。
リフレクター4は、第1図,第3図および第4図に示さ
れるように、玉継手10および調整スクリュー20,30の3
点によって支持されている。玉継手10の球部12側はリフ
レクター4に支承されて、リフレクター4はこの球継手
10を中心に揺動できるようになっている。また調整スク
リュー20,30はいずれもランプボディ2に回動自在に支
承されるとともに、リフレクター4側のナット22,32に
それぞれ螺合し、調整スクリュー20,30を回動させるこ
とによってナット22,32を調整スクリュー20,30に沿って
前後に移動させ、これによってリフレクター4の傾きが
変わるようになっている。なお符号14は玉部12を支承す
るソケットで、リフレクター4の裏側に固定されたブラ
ケット16に固定支持されている。また調整スクリュー2
0,30の螺合するナット22,32は、リフレクター4の裏面
に固定されたブラケット26,36によって支持されてい
る。符号24,34は圧縮コイルスプリング、符号27,37はO
リング、符号28,38は調整スクリュー20,30に突設された
フランジ部である。
なお、調整スクリュー20によるリフレクター4の支持点
(調整スクリュー20とナット22の螺合部)は、後述する
バルブ41の光軸lに直交し、かつ玉継手10を通る水平軸
Lx上に位置し、調整スクリュー30によるリフレクター4
の支持点(調整スクリュー30とナット32の螺合部)は、
光軸lに直交し、かつ玉継手10を通る鉛直軸Ly上に位置
している。このため調整スクリュー20の回動により、リ
フレクター4は鉛直軸Ly回りに揺動し、リフレクター4
の左右方向の傾斜、即ちヘッドランプの左右方向の照射
角を調整することができる。一方、調整スクリュー30の
回動により、リフレクター4は鉛直軸Lyと直交する水平
軸Lx回りに揺動し、リフレクター4の上下方向の傾斜、
即ちヘッドランプの上下方向の照射角を調整することが
できる。このように2本の調整スクリュー20,30によっ
てリフレクター4の傾動調整、即ちヘッドランプの照射
角の調整ができるようになっている。
また第3図において、符号40は、バルブ41が連結されて
一体化されたバルブソケットである。ランプボディ2の
裏側には、バルブソケット着脱用の開口部2aが形成され
ており、バルブソケット40は、このランプボディの裏側
開口部2aを貫通して、リフレクター4の後頂部に形成さ
れているソケット孔4Aに取着されている。リフレクター
4の後頂部の外周囲には、リフレクター4とランプボデ
ィ2間の開口部を閉塞するゴム製カバー46が取着され、
バルブソケット40の外周に配されたロッキングキャップ
47によって、バルブソケット40をランプボディのソケッ
ト孔4Aに押圧固定するとともに、ゴム製カバー46の内周
縁部46aをランプボディの裏側周壁4Bに押圧密着するよ
うになっている。なお符号42はバルブ41の装着される口
金部、符号44は内部に接続端子の設けられた円筒形状の
コネクタ部である。
また第1図〜第4図において、符号3はランプボディ2
の前面開口部周縁に形成されているシール溝で、このシ
ール溝3内にシール剤3aが装填されて、前面レンズ6の
脚が係合されている。また符号7は前面レンズ6とラン
プボディ2とを機械的に締結するためのクリップであ
る。
第1図〜第3図および第5図において、符号50は水平軸
Lxを含む水平面位置に設けられ、リフレクター4の左右
方向の傾き、即ちヘッドランプの照射方向の左右方向の
傾きを測定する第1の傾斜測定器である。ランプボディ
2の内側には、ランプボディに一体成形された円筒形状
の突出部2bがリフレクター4に向かって突出し、リフレ
クター4の上部壁左側コーナ部領域に形成された凹部4a
上に延出している。そしてこのランプボディ突出部2bに
傾斜測定器50が組付けられて、光軸lと平行に配設され
ている。傾斜測定器50は、円筒形状の支持部材52と、こ
の支持部材52内に挿通されたロッド部材54と、支持部材
52内にあってロッド部材54を前方に付勢する圧縮コイル
スプリング56よりなる。
ランプボディ突出部2bの先端には雌ねじ部材51が固着さ
れ、この雌ねじ部材51に合成樹脂製の透明な支持部材52
が螺合されている。支持部材52の後端部には膨径部53が
形成されており、この膨径部53の外周にはランプボディ
突出部2bとの摺動面をシールするOリング55が装着され
ている。またこの膨径部53にはドライバー係合部59の形
成されたキャップ58が溶着されて一体化されており、ド
ライバー(図示せず)によってこの支持部材52を雌ねじ
部材51に対し回動させて、ランプボディ2に対する支持
部材52の突出位置を軸方向前後に移動調整することがで
きる。
支持部材52内に挿通されているロッド部材54は段付ロッ
ドとされており、圧縮コイルスプリング56によってロッ
ド小径部61が前方に突出し、リフレクター4の立壁4c裏
面に付勢当接状態となっている。そして透明な支持部材
52の先端部外周には周回する基準線52a(第5図参照)
が付され、一方、ロッド小径部61には軸方向に直線目盛
62が付されており、リフレクター4が鉛直軸Ly回りに揺
動すると、これに応じてロッド部材54も軸方向前後に摺
動し、基準線52a位置の目盛が変動するようになってい
る。また立壁4cのロッド小径部当接面4c1は、第5図に
示されるように、水平軸Lxを中心とする半径Rの曲面と
されており、ランプボディの上下方向の傾動によっては
第1の傾斜測定器50の目盛が変動しないようになってい
る。そしてリフレクター4の左右方向の傾斜が適正なと
きに、基準線52a位置に目盛62の零点62aが一致するよう
に設定されており、基準線52a位置の目盛がリフレクタ
ー4の左右方向の傾斜量を表わすようになっている。
そして傾斜測定器50の目盛読み取り点である基準線52a
位置に対応するランプボディ領域には、のぞき窓90が形
成されており、こののぞき窓90を介して目盛の読取りが
できる。即ち、のぞき窓90は、ランプボディ2に形成さ
れた開口部92に、透明な凸レンズキャップ94が挿着され
た構造で、傾斜測定器50の目盛が拡大されて読み取れる
ことができるようになっている。
第1図〜第3図および第6図〜第8図において、符号70
は、リフレクター4の上下方向の傾き、即ちヘッドラン
プの照射方向の上下方向の傾きを測定する第2の傾斜測
定器である水準器で、リフレクター4の上部壁右側コー
ナ部領域に形成された凹部4d上に設置されている。
水準器70は、水準器ケーシング71内に直線型気泡管80が
収容されて一体化された構造で、リフレクター上部壁の
上に4本の取付ねじ73aによって取付け固定でされてい
る。水準器ケーシング71は、熱伝導率良好なアルミニウ
ムダイキャスト製で、上方に開口する矩形容器状のケー
シング本体72と、ケーシング本体72の側方に延出形成さ
れた4個のブラケット部73とから形成されている。ケー
シング本体72は後述する気泡管80を収容することのでき
る大きさとされ、ブラケット部73には取付ねじ73aと係
合する係合部73bが形成されている。一方、リフレクタ
ー4の上部壁には後方に延びる延出部5が形成されてお
り、この延出部5上に水準器担持用の座面となるボス部
5aが4個所突出形成されている。そして各ボス部5aの上
端面にはねじ挿入用の孔5bが形成されており、ここに取
付ねじ73aをねじ込むことによりブラケット部73が固定
される。またブラケット部73の係合部73bにはリング状
のゴム製スペーサ部材73cが装着されて、鉄製の取付け
ねじ73aとアルミニウム製ブラケット部73とが直接接触
しないようになっており、アルミニウム製ブラケット部
73の電蝕を避けるようになっている。なお符号5cは延出
部5の補強用のリブである。
このようにブラケット部73がボス部5aに担持されて、水
準器ケーシング71は延出部5より浮いた状態に配置され
ている。このため水準器ケーシング71にはバルブ41の点
灯によるリフレクター側の熱が伝達されにくく、気泡管
80が熱によって昇温することが抑制されている。なお部
品点数(取付ねじ73aの個数)を減らすこと、及び水準
器70の取付け作業の簡略化のためには、対角線位置にあ
る2本の取付けねじだけで水準器70を取付けるようにし
てもよい。
ケーシング本体72の上方開口部には、裏側に気泡管80を
取付けたUポリマーやポリアセタール等の弾性に富む合
成樹脂製の蓋体74が凹凸ランス係合と調整ねじ78とによ
って取付固定されている。即ち、ケーシング本体72の後
端の側壁72aには矩形状開口部72bが形成され、蓋体74の
後端部には、垂直下方に突出し、前記ケーシング側の開
口部72bに係合するフック75aが形成されている。また蓋
体後端部において、フック75aの両側位置には、スリッ
ト75bを隔てて一対の掛止部75cが延出形成されている。
そしてこの掛止部75cがケーシング後端の側壁上端面72a
1に当接した状態でフック75aが開口部72bに係合する
と、第8図に示されるように、掛止部75cとフック75aと
が片持梁状に互いに逆方向に弾性変形し、蓋体後端部は
上下方向に抜け止めされるとともに、上下方向に弾性的
に支持されるようになっている。このように蓋体後端部
とケーシングの後端の側壁73a間には、蓋体後端部を抜
け止めし、かつ弾性的に支持する開口部72b、フック75
a、掛止部75cからなる凹凸ランス弾性係合部が形成され
ている。
一方、蓋体74の前端部にはねじ挿通孔74aが開けられ、
またケーシング本体72内の底面前部位置にはねじ孔76a
の開けられたボス部76が突出形成されている。そしてボ
ス部76周りには圧縮コイルスプリング77が配置されると
ともに、蓋体前端部とボス部76とが調整ねじ78によって
ねじ締結され、これによって蓋体前端部がケーシング本
体72に対し上下方向に弾性的に支持されている。なお符
号76bは、ねじ孔76a内周面にコーティングされたゴム材
であり、鉄製の調整ねじ78とアルミニウム製のボス部76
間の直接の螺合接触を避けることにより、ボス部76の電
蝕を防止するようになっている。またこの調整ねじ78の
ねじ込み量の調整により、蓋体74の傾き、即ち後述する
気泡管80の傾き(気泡の位置)を調整できる。
また蓋体74の裏側には気泡84の封入された直線型気泡管
80が挟持片81によって取付けられており、蓋体中央部に
形成された矩形状の窓79から気泡管80の目盛82形成面が
露呈している。符号82aは目盛零点位置を示す。気泡管8
0を挟持するためのばね部材である挟持片81は、蓋体74
に一体成形されて設けられており、符号81aで示す湾曲
面において気泡管80の外周曲面を把持するようになって
いる。このように気泡管80はケーシング本体72において
蓋体74の挟持片81によって吊り下げられた状態に支持さ
れ、ケーシング本体72と気泡管80との間には断熱空気層
88が形成されているため、気泡管80にケーシング側の熱
が伝わりにくくなっている。なお気泡管80を挾持片81に
組付けるには、挟持片81の先端側より気泡管80を挿入す
ることにより、蓋体74に気泡管80をワンタッチで組付け
ることができる。
そして水準器70がリフレクター4の延出部5に組付けら
れた状態において、バルブ41が点灯状態となると、熱伝
導率の悪いリフレクター4,延出部5及びボス部5aを介し
て、バルブ41を熱源とする熱が水準器ケーシング71に伝
達され、さらに気泡管80に伝達される。そしてケーシン
グ本体72に伝達される熱量は、熱伝達路の長さに反比例
した大きさとなり、ケーシング本体72の各領域において
差が生じる。しかしケーシング本体72は熱伝導率良好な
アルミニウム製であり、リフレクター4,延出部5及びボ
ス部5aから伝達される各領域での伝熱量の差はこの熱導
電率のよいケーシング本体72において平滑化される。即
ち、熱伝導率の良いケーシング本体72が熱伝達路の長い
領域にも熱伝導率の短い領域と同程度の熱量を伝達する
ので、ケーシング本体72の各領域における発熱量の差が
小さくなる。さらに気泡管80は、前記したように、ケー
シング本体72内に挟持片81によって吊り下げられた状態
に保持され、ケーシング本体72と気泡管80との間には断
熱空気層88が存在している。このためこの断熱空気層88
がケーシング本体72を介して気泡管80に伝達される熱を
断熱し、かつさらに平滑化する作用する。即ちケーシン
グ本体72において平滑化された熱は、この断熱空気層88
により断熱され、かつさらに平滑化されて気泡管80に伝
えられる。従って気泡管80に伝達される熱量は長手方向
に均一化され、気泡管80の前後端部における温度差はわ
ずかとなる。このため気泡管80内では従来のように温度
差に起因した対流が生じることがなく、気泡の移動がほ
とんどない。
次にこの水準器をリフレクター4に組付ける場合を第7
図を参照して説明する。
まず気泡管80を挟持片81に把持させることにより、蓋体
74に気泡管80を組付ける。次に蓋体74の後端部をケーシ
ング後端の側壁73aにランス係合させるとともに、蓋体
前端部を調整ねじ78によってボス部76にねじ締結し、水
準器70として一体化する。次いでケーシング71のブラケ
ット部73をリフレクター側のボス部5aに位置合わせし、
このブラケット部73を取付ねじ73aによってボス部5aに
ねじ締結する。そして水準器70のリフレクター上部壁へ
の取付けが終了した後は、リフレクター4の上下方向の
傾斜、即ち、ヘッドランプの照射角が上下方向適正位置
にある時に、水準器70の気泡84が直線目盛82の目盛零点
位置82aにくるように調整ねじ78を使って調整する。な
お第6図に示されるように、ランプボディ2の水準器70
に対応する領域にも開口部93が形成され、ここに目盛読
取用ののぞき窓90が形成されており、こののぞき窓90か
ら水準器70の示す傾斜量の読み取りができるようになっ
ている。
次に、ヘッドランプを車体に組付けた場合に行う傾斜測
定器50,70の調整手順、およびその後に行うヘッドラン
プの照射角調整の手順について説明する。
ヘッドランプ単品としては、第1の傾斜測定器50のロッ
ド部材54の目盛の零点位置62aが基準線52a位置に一致し
た時に、ヘッドランプの左右方向の配光特性が適正位置
となり、第2の傾斜測定器である水準器70の気泡84が直
線目盛82の零点位置82aにきた時に、ヘッドランプの上
下方向の配光特性が適正位置となるように設定されてい
る。
そしてこれらの第1および第2の傾斜測定器50,70を内
蔵するヘッドランプを車体に組み付けたときには、種々
の誤差からそれぞれの傾斜測定器の目盛表示が適正位置
にはこない。それで第1,第2の傾斜測定器の目盛を適正
な状態に調整しておく必要がある。
次に、この目盛調整方法の一例を説明する。
第1の傾斜測定器50においては、自動車を水平な場所に
位置させ、自動車の前方所定位置に配光スクリーンをセ
ットし、ヘッドランプを点灯する。そして調整スクリュ
ー20を回動操作してヘッドランプの配光が配光スクリー
ン上の左右方向所定位置にくるように(ヘッドランプの
照射軸lが車軸に一致するように)調整する。しかしこ
のとき車体側のランプ取付面のばらつき等により、基準
線位置52aと目盛零点位置62aとは一致しない。そこでド
ライバーによって支持部材52を回動操作し、軸方向前後
に移動させて、第1の傾斜測定器の目盛零点位置62aを
基準線位置52aに一致させる。こうしてヘッドランプの
左右方向の照射角が適正な位置にあるときに、第1の傾
斜測50定器の基準線位置52aの目盛が零点を表示するよ
うに調整される。
一方、第2の傾斜測定器である水準器70においては、調
整スクリュー30を回動操作して、ヘッドランプのホット
ゾーンが配光スクリーン上の上下方向所定位置にくるよ
うに調整する。しかし車体側のランプ取付面のばらつき
等により、気泡位置が目盛82の零点位置82aに一致しな
い場合がある。そしてこのような場合には調整ネジ78を
回動操作し、気泡が目盛の零点位置82aにくるように調
整する。こうしてヘッドランプの上下方向の照射角が適
正な位置にあるときに、第2の傾斜測定器である水準器
70の気泡が目盛の零点82aを表示するように調整され
る。
その後はユーザー側でヘッドランプの照射角調整を行う
こととなる。そして前面レンズ6の上部側壁上方からヘ
ッドランプ内をのぞき、第1の傾斜測定器50の基準線位
置52aが目盛の零点位置62aを示していなかったり、第2
の傾斜測定器である水準器70の気泡が目盛の零点位置82
aからずれていたりした場合には、これらのずれ量から
ランプボディの左右方向または上下方向の傾斜量、即ち
ヘッドランプの左右方向又は上下方向の照射角のずれを
読み取ることができる。そしてこのような場合には、調
整スクリュー20又は30をそれぞれ回動操作し、第1の傾
斜測定器50では基準線位置52aに目盛零点位置62aがくる
ように、また第2の傾斜測定器である水準器70では、気
泡が目盛零点位置82aにくるようにそれぞれ調整する。
このようにしてヘッドランプの左右方向または上下方向
の照射角を調整することができる。
第9図及び第10図は、水準器の変形例を示すもので、第
9図(a),(b)は、水準器のアルミニウム製ケーシ
ング本体72Aの後端側程、厚肉(t1<t2,t3<t4)にする
ことにより、ケーシング71Aの後端側程、熱の伝導性を
高めて、ケーシング本体72A各領域における伝熱量をさ
らに平滑化し、気泡管長手方向の温度差をさらに小さく
しようとするものである。
また第10図では、水準器のアルミニウム製ケーシング本
体72Bの後端側程、側壁内側に形成する凹凸溝98の数を
多くして表面積を増やし、ケーシング後端側程、熱の放
熱性(熱の伝導性)を高めて、ケーシング本体72Bの各
領域における伝熱量をさらに平滑化し、気泡管長手方向
の温度差をさらに小さくしようとするものである。
また前記した実施例では、水準器70がリフレクター4か
ら後方に突出形成されている延出部5に取付けられてい
る場合について説明したが、第11図に示されるように、
水準器70が前記したような延出部5を介すことなくリフ
レクター4の上部壁に取付けられている構造の場合にも
同様に適用できる。即ち、リフレクター4のバルブ41か
ら近い領域(水準器後端部)70bではバルブ41から遠い
領域(水準器前端部)70aよりも伝熱量が多いが、熱伝
導率のよいアルミニウム製ケーシング71において伝熱量
が平滑化され、さらに気泡管80を取り囲む断熱空気層に
よって断熱され、かつさらに伝熱量が平滑化される。
第12図は、基準部材がランプハウジングであり、傾動部
材がランプボディ・リフレクターユニット(以下、ラン
プボディユニットという)であるユニット可動タイプの
ヘッドランプに本発明を適用した実施例を示すものであ
る。
ランプボディユニット202の上部壁202aの水平軸Lxを含
む水平面内に、ランプボディユニットの左右方向の傾斜
を測定する第1の傾斜測定器250およびランプボディユ
ニットの上下方向の傾斜を測定する第2の傾斜測定器で
ある水準器270がそれぞれ設けられている。第1の傾斜
測定器250は、透明な支持部材52がランプハウジング200
側取付面に保持部材252を介して組み付けられ、目盛の
付されたロッド部材54はランプボディユニットの上部壁
202aに突設された立壁204に付勢当接されている。立壁2
04のロッド小径部61当接面204aは水平軸Lxを中心とする
曲面とされて、ランプボディユニットの上下方向の傾動
には影響されないようになっている。また第2の傾斜測
定器である水準器270は、前記第1の実施例で示す水準
器70と同一の構造であり、ランプボディユニットの上部
壁202aに取付け固定されている。なお符号240はバルブ
ソケット、符号247はバルブソケット240をソケット孔に
固定するためのロッキングキャップである。
その他の構成は、前記したリフレクター可動タイプの場
合と同一であり、同一の符号を付すことによりその説明
は省略する。
なお前記した実施例では、水準器のケーシング71,71A,7
1Bをアルミニウム製として説明したが、ケーシングはア
ルミニウム製に限定されるものではなく、亜鉛や鉄合金
その他の熱伝導率の良い金属製でもよく、さらに合成樹
脂に熱伝導率を高めるためにアルミニウム粉末等を混入
させた熱伝導率の高い材質であれば、金属に限定される
ものではない。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明に係る自動車用
ヘッドランプにおいては、傾動部材(リフレクター可動
タイプではリフレクター、ユニット可動タイプではラン
プボディ・リフレクターユニット。以下、同じ)の基準
部材(リフレクター可動タイプではランプボディ、ユニ
ット可動タイプではランプハウジング。以下、同じ)に
対する上下方向の傾きは水準器にあらわれ、この水準器
から傾動部材の上下方向の傾斜量、即ち、ヘッドランプ
の照射角の上下方向の傾斜量を読み取ることができる。
そしてヘッドランプの上下方向の照射角を調整するに
は、水準器の気泡が所定位置となるように、傾動部材を
上下方向に傾動させて調整すればよいので、誰でも簡単
にヘッドランプの上下方向の照射角調整を行うことがで
きる。
またバルブの点灯・非点灯等によって水準器周辺雰囲気
の温度が変化し、このため水準器のケーシングに伝達さ
れる熱量も熱源からの伝達路の長さにより異なるが、水
準器ケーシングは熱伝導率良好なため、熱伝達路の長い
領域にも熱伝達路の短い領域と略同様の熱を伝達するの
で、ケーシング各領域における伝熱量が平滑化される。
このためケーシングを介して気泡管に伝達される伝達量
は気泡管の各領域においてほとんど差がなく、気泡管内
の充填液全体が略同一の温度変化を示し、従来のように
気泡管内充填液間に生じる温度差によって気泡が移動す
るという不具合がない。従って外部の温度変化に起因し
た測定誤差の少ない水準器付ヘッドランプが得られ、ヘ
ッドランプの上下方向の照射角の正確な調整が可能とな
る。
特に、水準器ケーシングへの熱の伝達路は担持部に限ら
れ、かつ傾動部材とケーシング間の断熱空気層の存在に
より、傾動部材から水準器に伝達される熱は少なくな
り、かつ平滑化されるので、外部の温度変化に起因した
水準器の測定誤差がより少なくなるとともに、気泡管の
耐熱強度構造をそれだけ緩和できる。
また請求項(2)では、担持部は合成樹脂製で、その熱
伝導率は悪いため、傾動部材側から水準器に伝達される
熱はそれだけ少なくなって、水準器の測定誤差がさらに
少なくなるとともに、気泡管の耐熱強度構造をさらに緩
和できる。
また請求項(3)では、水準器のケーシングと気泡管と
の間に断熱空気層が形成されているので、この断熱空気
層がケーシングから気泡管各領域に伝達される熱を断熱
し、かつさらに平滑化するので、ヘッドランプの上下方
向のより正確な照射角の調整が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明をリフレクター可動型ヘッドランプに適
用した実施例で、同ランプの正面図、第2図は同ランプ
の平面図、第3図は第1図に示す線III−IIIに沿う断面
図、第4図は第1図に示す線IV−IVに沿う断面図、第5
図は第1の傾斜測定器の組付部周辺の縦断面図で(第1
図に示す線V−Vに沿う断面図)、第6図は第2の傾斜
測定器である水準器の組付部周辺の縦断面図で、第1図
に示す線VI−VIに沿う断面図、第7図は第2の傾斜測定
器である水準器の分解斜視図、第8図は水準器の拡大縦
断面図、第9図(a)は水準器の変形例の要部平面図、
第9図(b)は第9図(a)に示す線IX−IXに沿う断面
図、第10図は水準器の他の変形例の要部縦断面図、第11
図は本発明の他の実施例の要部である水準器組付部周辺
の縦断面図、第12図は本発明をユニット可動型ヘッドラ
ンプに適用した実施例で、一部を破断して示すヘッドラ
ンプの平面図、第13図は気泡の移動量を調べるために用
いたヘッドランプの水準器組付部周辺の縦断面図であ
る。 2……基準部材であるランプボディ、 4……傾動部材であるリフレクター、 5……リフレクターの後方延出部、 5a……水準器を担持する担持部であるボス部、 6……前面レンズ、 10……傾動部材であるリフレクターの揺動支点としての
玉継手、 20……傾動部材であるリフレクターを左右方向に傾動調
整するための調整スクリュー、 30……傾動部材であるリフレクターを上下方向に傾動調
整するための調整スクリュー、 50,250……ヘッドランプの左右方向の照射角の傾斜を測
定する第1の傾斜測定器、 70,270……ヘッドランプの上下方向の照射角の傾斜を測
定する第2の傾斜測定器である水準器、 71,71A,71B……水準器のケーシング、 80……気泡管、 84……気泡、 88……気泡管を取り囲む断熱空気層、 200……基準部材であるランプハウジング、 202……傾動部材であるランプボディ・リフレクターユ
ニット、 205……ランプボディユニットの後方延出部、 Lx……水平軸、 Ly……鉛直軸。
フロントページの続き (72)発明者 宮沢 健治 静岡県清水市北脇500番地 株式会社小糸 製作所静岡工場内 (56)参考文献 特開 平1−173501(JP,A) 実開 平1−144134(JP,U) 実開 昭63−39617(JP,U) 実開 平2−56736(JP,U) 実開 平2−42303(JP,U) 実開 平3−44611(JP,U) 実開 平1−168903(JP,U) 実開 平2−56735(JP,U)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘッドランプの基準部材を基準にして傾動
    部材を上下方向および左右方向にそれぞれ傾動させるこ
    とにより、ヘッドランプの照射角を調整できる傾動部材
    可動型の自動車用ヘッドランプにおいて、 前記傾動部材の所定位置には、ヘッドランプの照射角の
    上下方向の傾斜を測定するための水準器が取付けられ、 この水準器は、金属等の熱伝導率の良い材料よりなるケ
    ーシング内に気泡管が収容された構造とされるととも
    に、担持部によって傾動部材から浮いた状態に配置され
    て、ケーシング下面略全域が傾斜部材から離間すること
    を特徴とする自動車用ヘッドランプ。
  2. 【請求項2】前記担持部は、合成樹脂製の傾動部材に突
    出形成されたことを特徴とする請求項(1)記載の自動
    車用ヘッドランプ。
  3. 【請求項3】前記気泡管は水準器の蓋体の裏側に支持さ
    れ、気泡管とケーシング間には断熱空気層が形成されて
    いることを特徴とする請求項(1)又は(2)記載の自
    動車用ヘッドランプ。
  4. 【請求項4】前記基準部材はランプボディで、前記傾動
    部材はランプボディ内において傾動できるリフレクター
    であることを特徴とする請求項(1)〜(3)のいずれ
    かに記載の自動車用ヘッドランプ。
  5. 【請求項5】前記基準部材はランプハウジングで、前記
    傾動部材は、内周面にリフレクターが一体形成されたラ
    ンプボディ・リフレクターユニットであることを特徴と
    する請求項(1)〜(3)のいずれかに記載の自動車用
    ヘッドランプ。
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CA002031829A CA2031829C (en) 1989-12-27 1990-12-07 Headlight for motor vehicle
US07/624,868 US5083244A (en) 1989-12-27 1990-12-10 Headlight for motor vehicle
US07/741,902 US5111369A (en) 1989-12-27 1991-08-08 Headlight for motor vehicle

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