JPH0765215B2 - 耐チッピング性に優れたZn系合金めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

耐チッピング性に優れたZn系合金めっき鋼板およびその製造方法

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JPH0765215B2
JPH0765215B2 JP62278974A JP27897487A JPH0765215B2 JP H0765215 B2 JPH0765215 B2 JP H0765215B2 JP 62278974 A JP62278974 A JP 62278974A JP 27897487 A JP27897487 A JP 27897487A JP H0765215 B2 JPH0765215 B2 JP H0765215B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は自動車々体、外面材等に用いられるZn系合金め
っき鋼板に関し、特に耐チッピング性に優れたZn系合金
めっき鋼板およびその製造方法に関する。
<従来技術とその問題点> 近年自動車々体の腐食を防止するため、自動車用鋼板の
高耐食性が求められるようになり、開発が進められてい
る。耐食性が悪化する原因にはZn系合金めっきの化成処
理性不良のため、3コート後の耐水2次密着性が不良と
なるものや道路上の小石がはね自動車々体外面に衝突す
る、いわゆるチッピングによるめっき被膜の剥離(チッ
ピング性)がある。
耐水2次接着性が不良となる問題では化成処理液の改良
がなされ現状ではほぼ問題のないレベルになっている。
耐チッピング性については、Cr、Mn、Fe、Ni、Znなどの
1種または2種以上からなる1〜1000mg/m2のめっき
(以下素地調整めっきという)と、その後、Zn系合金め
っきまたは複合電気めっき(以下主めっき層という)を
形成する方法(特開昭59−200789号)や、Ni含有率が主
めっき層よりも多いZn−Ni合金を0.05〜0.8μmの厚さ
に電気めっき(以下プレめっきという)した後にZn−Ni
めっきをするもの(特公昭61−439号)などが考えられ
ている。
しかし、上記の方法では素地調整めっきまたはプレめっ
き用の設備を別途設ける必要があり、多額の設備費用が
必要である。また主めっき液とは異なる電解液を必要と
するため、めっき液の管理が複雑となり、経済的にも不
利である。
<発明の目的> 本発明は上述した従来技術の欠点を解決しようとするも
ので、耐食性、特に耐チッピング性に優れたZn系合金め
っき鋼板およびその製造方法を提供しようとするもので
ある。
<発明の構成> 耐チッピング性とは飛石などが鋼板に当ることにより受
ける応力に対する鋼板とめっき層の密着性のことであ
る。Zn系合金めっき鋼板は硬く延性に欠けるため、受け
た応力をめっきの伸びなどで吸収することは少なく、め
っき−冷延鋼板界面へ直接伝わっていく。
一方Zn系合金めっきは合金化による結晶の歪などによる
めっき層自体に内在する応力が大きくなりめっき−冷延
鋼板間の結合力が小さい。
このことより、耐チッピング性を向上させるには、点で
受けた応力を分散させる、あるいはめっき−冷延鋼板間
の結合力を上げる事により達成されると思われる。
本発明者らは点で受けた応力を分散させる方法について
鋭意研究した結果、冷延鋼板の表面に一定のパターンの
窪みをつけ、めっきを施すと、そのZn系合金めっき鋼板
は点で受けた応力を効率的に分散させ、耐チッピング性
が向上することを発見した。
すなわち本発明の第1の態様は、レーザー加工により特
定の表面模様を有するワークロールを用いて調質圧延さ
れ、その表面の中心線平均粗さRaが0.3〜2.0μm、Rmax
が6〜25μmの範囲にあり、任意の一辺が800μmの正
方形で囲まれる中に深さが6μm以上の凹部が少なくと
も1ヶ所存在する冷延鋼板上にZn系合金めっき被膜を有
することを特徴とするZn系合金めっき鋼板である。
本発明の第2の態様は、調質圧延用ワークロールの表面
に凸部と凹部の表面模様を形成する模様付け加工をレー
ザーを用いて施しておき、その表面模様付けされたワー
クロールを調質圧延すべき鋼板の片面もしくは両面に調
質圧延伸び率λを0.3%以上として調質圧延することに
より、表面の中心線平均粗さRaが0.3〜2.0μm、Rmaxが
6〜25μmの範囲にあり、任意の一辺が800μmの正方
形で囲まれる中に深さが6μm以上の凹部が少なくとも
1ヶ所以上存在するようにワークロール表面の模様を鋼
板表面に転写した後、Zn系合金めっきを施すことを特徴
とする耐チッピング性に優れたZn系合金めっき鋼板の製
造方法である。
また、好ましくは前記Zn系合金めっきが電気めっきであ
り、その電気めっきがあらかじめ微量めっきを行い、続
いて、めっき浴中に40秒以内浸漬した後に、電気めっき
を行なう方法であれば良い。
次に本発明のZn系合金めっき鋼板について、詳しく説明
する。
本発明はチッピングには衝撃を分散させるようなもので
あるため、用いる鋼板の表面粗さは以下に述べるような
範囲にあるのが好ましい。
表面の中心線平均粗さRaは0.3〜2.0μmの範囲が好まし
い。その理由として0.3μm未満の場合は油の保持力が
低下してプレス加工時に割れが発生するからであり、2.
0μmを越える場合は塗装後の鮮映性が低下するからで
ある。
Rmaxは6〜25μmの範囲がよい。6μm未満の場合はチ
ッピング性の向上が十分に得られないからであり、25μ
mを越える場合は塗装後の鮮映性が低下するからであ
る。
なお、鋼板表面の中心線平均粗さとは、中心線をX軸、
縦方向をY軸として以下の式で定義される。
Rmaxは測定長さ2.5mmての中心線からの最大高さをい
う。
第1図は後に示す実施例および比較例ならびにこれらと
同様にして行った耐チッピング性に及ぼす窪み深さと窪
み間の距離の影響を表わす実験結果である。耐チッピン
グ試験としてはグラベロ試験で行った。グラベロ試験と
は1g/個の御影石20個を50mmφの円筒中に落し、筒内に
導いた空気圧4kg/cm2にて−15℃に冷却したZn系合金め
っき鋼板に打ちつける。評価は剥離径の大きいもの5点
を実測して、以下の基準で判断する。
○ 平均値 4mm以下 Max 5mm以下 △ 平均値 4mm以下 Max 5mm以上 × 平均値 4mm以上 第1図から窪み深さが6μm以上で、かつ、窪み間の距
離が800μm以下である時耐チッピング性は良好であ
る。窪み深さが6μm未満であると窪み間の距離に無関
係に耐チッピング性は不良である。窪み間の距離が800
μmより遠くなると、窪み深さが6μm以上でも耐チッ
ピング性が除々に悪くなり、その特性は低下する。
これらの現象が起る理由は、冷延鋼板表面の窪みが飛石
より点で受けた応力を分散させる効果があることによ
る。応力を分散させるためには、飛石の大きさ、応力の
大きさに依存する一定以上の窪み深さおよび一定以上の
窪み密度が存在する必要があると考えられる。
本発明において述べているZn系合金めっきとはZn−Ni、
Zn−Fe、Zn−Mn、Zn−Alなどの2元系合金めっき、およ
び、Zn−Ni−Co、Zn−Fe−Coなどの3元系合金めっきな
どを示しているが、特にこれらのZn系電気めっきだけに
は限定されない。
次に本発明のZn系合金めっき鋼板の製造方法について詳
しく説明する。
本発明で用いるワークロールはその表面にレーザーの高
密度エネルギー源により形成された凸部と凹部を有す
る。そのパターンは上記のような表面形状を鋼板表面に
付与できるものであればいかなるものでもよい。鋼板の
片面(もしくは両面)に調質圧延伸び率λを0.3%以上
として、調質圧延を行なう。λが0.3%未満の場合は降
伏点伸びが消えず、プレス加工時にストレッチャースト
レインが発生するためである。
上記の調質圧延を行なった冷延鋼板に、上述したZn系合
金めっき、例えば電気めっきを行なう。
調質圧延用ワークロールの表面に凸部と凹部の表面模様
を形成する高密度エネルギー源には、ショットブラス
ト、放電加工などがあるがレーザーを用いる。これは表
面パターンを容易にコントロールできるからである。
Zn系合金電気めっきには微量めっき−浸漬めっき法(特
公昭61−148888号)と呼ばれるものが好ましい。
微量めっき−浸漬めっき法とは、まず100〜3000mg/m2
微量めっきを行ない、続いてめっき浴中に40秒以内、浸
漬した後に、通常の電気めっきを行なう方法である。浸
漬時間を40秒より長くすると生産性が低下し、非経済的
である。この方法により得られたZn系合金めっき鋼板は
著しく低温部における耐チッピング性を向上させること
ができる。
この理由は明確ではないが、浸漬めっき時に、微量めっ
き層に微細なクラックが生じ、めっき層−素材界面の応
力が解放されることにより、めっき層−素材界面の密着
性が向上するためである。
<実施例> 以下に本発明を実施例および比較例で具体的に説明す
る。
(実施例−1) レーザーを用いて表面に凹凸の形状模様を付けた調質圧
延用ワークロールを使用し、0.7mm厚SPCE相当冷延鋼板
の片面に調質圧延伸び率0.5%で調質圧延することによ
り、Ra、Rmax、窪み深さ、窪み間の距離が表1に示され
る窪み付き冷延鋼板を得た。
該冷延鋼板の断面パターンの例を第2a図、第2b詰または
第2c図に示す。
第2図は、触針式粗度計(東京精密製)により、測定し
た。
上記冷延鋼板にZn−NiめっきまたはZn−Feめっきを施こ
した。Zn−Niめっき条件は ZnSO47H2O 120g/ NiSO46H2O 250g/ Na2SO4 50g/ の組成でpH2、液温50℃の浴で、電流密度は100A/dm2、3
0g/m2めっきした。
Zn−Feめっき条件は ZnSO47H2O 200g/ FeSO47H2O 250g/ Na2SO4 50g/ の組成でpH1.5、温液50℃の浴で、電流密度は100A/d
m2、30g/m2めっきした。
Zn−NiめっきまたはZn−Feめっき後、通常市販されてい
る浸漬方式リン酸塩化成処理、カチオン型電着塗料、中
塗り、上塗りの3コートを各層合わせて90μmの厚さに
施こした。耐チッピング製の評価は前述のグラベロ試験
で行ない、第1図および表1の結果を得た。
(実施例−2) 実施例−1と同一の冷延鋼板に実施例−1と同一の条件
にて微量めっきを施した後、実施例−1と同一の浴で浸
漬めっきを行なった。微量めっき時のめっき種、めっき
量および浸漬めっき時のめっき時間を表2に示す。
その後、同一の浴で、電流密度100A/dm2で30g/m2の電気
めっきを行なった。
耐チッピング製の評価を前述のグラベロ試験で行ない、
表2の結果を得た。
(比較例−1) レーザーを用いて表面に凹、凸の形状模様を付けた調質
圧延用ワークロールを使用し、0.5%の調質圧延伸び率
で片面に調質圧延を行ない、Ra、Rmax、窪み深さ、窪み
間の距離が表3の様に表わせる冷延鋼板を得た。実施例
1と同一のめっき処理を行ないZn系合金めっき鋼板とし
た。前述したグラベロ試験により、耐チッピング性を評
価し。第1図および表3の結果を得た。
<発明の効果> 以上述べたように本発明は、適当な表面粗さ窪み深さお
よび分布を持った冷延鋼板にZn系合金めっき、好ましく
は電気めっきを施こしたZn系合金めっき鋼板であるた
め、耐チッピング性を向上させることができる。
本発明の製造方法においては設備のイニシャルコストを
低減し、煩雑な浴コントロールの必要がなく、作業性も
効率的である。
高密度エネルギー源にレーザーを用いることにより、容
易にかつ迅速にワークロールの調整が可能となった。。
Zn系合金電気めっきに微量めっき−浸漬めっき法を用い
ることにより、低温での耐チッピング性をさらに改善す
ることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は冷延鋼板表面パターンによる耐チッピング性の
適正域を示す図である。 第2a図、第2b図および第2c図は窪み付き冷延鋼板の断面
パターンを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−67794(JP,A) 特開 昭57−165000(JP,A) 特開 昭54−150331(JP,A) 特開 昭59−48190(JP,A) 特開 昭59−89787(JP,A) 特開 昭59−85883(JP,A) 特開 昭58−193389(JP,A) 特開 昭59−104201(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザー加工により特定の表面模様を有す
    るワークロールを用いて調質圧延され、その表面の中心
    線平均粗さRaが0.3〜2.0μm、Rmaxが6〜25μmの範囲
    にあり、任意の一辺が800μmの正方形で囲まれる中に
    深さが6μm以上の凹部が少なくとも1ヶ所存在する冷
    延鋼板上にZn系合金めっき被膜を有することを特徴とす
    る耐チッピング性に優れたZn系合金めっき鋼板。
  2. 【請求項2】調質圧延用ワークロールの表面に凸部と凹
    部の表面模様を形成する模様付け加工をレーザーを用い
    て施しておき、その表面模様付けされたワークロールを
    調質圧延すべき鋼板の片面もしくは両面に調質圧延伸び
    率λを0.3%以上として調質圧延することにより、表面
    の中心線平均粗さRaが0.3〜2.0μm、Rmaxが6〜25μm
    の範囲にあり、任意の一辺が800μmの正方形で囲まれ
    る中に深さが6μm以上の凹部が少なくとも1ヶ所以上
    存在するようにワークロール表面の模様を鋼板表面に転
    写した後、Zn系合金めっきを施すことを特徴とする耐チ
    ッピング性に優れたZn系合金めっき鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記Zn系合金めっきが電気めっきであり、
    その電気めっきがあらかじめ微量めっきを行い、続い
    て、めっき浴中に40秒以内浸漬した後に、電気めっきを
    行なう方法である、特許請求の範囲第2項に記載の耐チ
    ッピング性に優れたZn系合金めっき鋼板の製造方法。
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